社篭(しゃろう)

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平成17年9月3日 海から見た厳島神社と、社篭の提灯のかかった神社入り口


社篭とは

わが社中には、年に一度だけのおもいっきり優雅で贅沢な楽しみがあります。それが社篭です。毎年、8月末か9月初の満月に近い土曜日の夕方から、厳島神社で行なわれる、最高の贅沢です!

社篭とは、夕涼みと月見を楽しむために、芸達者の宮島の住民が厳島神社に集い、神官と共に月見料理や芸能に親しむという、宮島ならではの素朴で優雅な民俗行事です。古くからの行なわれていたものが、長い間途絶えていました。平成9年に復活し、今では秋の風物詩として無くてはならないものとなっています。しかし、この社篭は広島に住んでいる人でもほとんど知りません。観光用ではなく、本当に宮島の方々のための行事なのです。ありがたい事に、わが社中は宮島に教室があり、お弟子さん達がいらっしゃるおかげで、復活後の第一回目から今回まで、連続で松若雅優由、松若寿雅晴、宮島の教室の皆さんでずっと参加をさせていただいております。

最初に出演者一同で神様にお参りをし、お払いを受けた後で、順に芸を披露します。観客は料理やお酒に舌鼓を打ちながらこれを楽しみます。基本的には、出演者も観客もほとんど宮島の方々です。たまたま、この日に宮島観光に来たと言う運のいい人もいらっしゃいます。

ご存知の様に、厳島神社は世界遺産に登録され、国宝でもあります。そのような場所で年に一度この日だけ、回廊にゴザを敷いて飲み食いをさせて頂き、出演者は普段は足を踏み入れることの出来ない高舞台で技を披露出来る訳です。晴れた夜であれば、厳島神社本殿の上に満月が神秘的に輝き、時間を超えた不思議な感覚にとらわれます。

毎回、お弟子さんたち手作りのおいしい料理や、ビールや日本酒をおなか一杯ご馳走にになり、身も心も大満足の一夜となります。これほどの贅沢はいくらお金を出してもなかなか体験出来るものではありません。

昨年は台風18号の被害で社篭も中止となりました。安芸の国一の宮であり、歴史ある厳島神社は、本当に日本だけでなく世界の宝として護って行くべき大切な存在です。厳島神社、宮島のために今後も役立たせて頂きたい思っています。来年も社篭で踊らせていただけるよう、精進を積ませて頂く所存です。


「愛燦燦」を踊る、松若雅優由

   

「神童」を踊る、松若寿雅晴

   

宮島教室のお弟子さん

 

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