ライジングパワーセット

君のクウガアイテムをライジングフォームにパワーアップ!!

 

 

仮面ライダークウガの「ソニックウェーブDX変身ベルト」には、隠された秘密の能力があった。
この玩具は、マイティ、ドラゴン、ペガサス、タイタンの四形態にチェンジするのがウリだったが、実はこの四タイプだけでなく、秘密の第五形態が隠されていたのである。
この事は説明書にも記載されておらず、一般の購入者はほとんどの場合、全く気付いていなかった。
マニアの人達はたいてい、速攻で見つけてしまっていたけれど……。

中盤、仮面ライダークウガはパワーアップして「ライジングフォーム」の力を得た。
それに伴って発売されたのが「ライジングパワーセット」である。この商品は、いわば強化用のオプションパーツだ。
このセットに収められているパーツを装着すれば、クウガの武器が、パワーアップした形態へと変わるのである。

変身ベルトも例外ではない。「ライジングパワーセット」に付属する「アークルアーマー」を装着すれば、変身ベルトも強化タイプにチェンジする。単に外見が変化するだけではない。アーマーを装着する事で、隠されていた第五の能力が発揮できるようになるのだ。

 

 

雷の力「ライジングフォーム」の色は、金色だ。アーマー下部のスイッチを押すと待機状態に入り、アクションスイッチを押すとタイフーンが金色に回転発光する。もちろん変身サウンドも、他の四形態とは違うものが鳴る。
迫力ある変身サウンドが鳴り響き、変身が完了すると、他の形態と同じようにアクションサウンドが鳴るようになる。
ライジングフォームでは、いかにも雷の戦士らしく、雷鳴が轟く。攻撃技、というのとはちょっと違うが、これはこれでカッコイイ。

この時ナイスなのは、今までの四形態の音も、そのまま全部使えるところである。
ライジングの時はライジングだけ、というのでは寂しくなってしまう。だがそうではなく「ライジングも使えるようになって、全部で五種類の音が出るようになる」というわけだ。これは嬉しい。

五種類の光と五種類の変身サウンド、それに五種類のアタックサウンドを内蔵しておきながら、あえてそれを隠して「四つのフォームにチェンジ」と言い切ってしまうところが凄い。ヘタをすると、五つ目のモードを最後まで知らないままの人もいるんじゃないかと思う。うーん、凄すぎ。

「ライジングパワーセット」が発売された頃には、先に発売された「ドラゴンロッド」「ペガサスボウガン」「タイタンソード」といった武器アイテム玩具が既にほとんど売り切れてしまっていた。しかも、それらの別売りアイテムがないと、「ライジングパワーセット」だけでは遊べない。
その為、この「ライジングパワーセット」は全然売れず、どの玩具点でも盛大に余りまくってしまった。
だから、現在でも用意に入手できる。それどころか、大幅に値引きされ、ビックリするような安価で売られていたりする事も少なくない。
「ソニックウェーブDX変身ベルト」を持っているなら、たとえ武器玩具を持っていなくても、ぜひとも入手しておきたいところだ。安いし。

 

 

さらにちょっとオマケ

 

 

クウガやアギトのベルトには、致命的な弱点がひとつある。
昔の変身ベルト玩具は、正面のバックル部分だけが硬質パーツだったので、ベルト部分を延長してやれば、それだけで大人も簡単に身に着ける事が出来た。
だが、クウガやアギトのベルトは側面のボックス部分までが硬質パーツになっている。
そのため、腰の幅がこのベルトの幅よりも大きいと、身に着けることが出来ないのである。一応可動はするようになっているのだが、本当にほんのちょっとしか可動しないので、ほとんど意味がない。ベルト部分をいくら伸ばしても、幅は変わらないのだからどうしようもない。いくらなんでも、これはちょっとひどいんじゃないかと思う。
腰のボックス部分が真横にこないのは仕方ないとしても、身に着ける事さえも出来ないというのはひどすぎる。

デブだからいけないのか、痩せてればイイのかというと、案外そうでもない。
体型そのものより、体格が問題になるのだ。別段太っているように見えない人でも、体格がゴツイ人などはやはり身に着けることが出来ない。
逆に、幼児などが身に着けた場合、どんなにベルトを短く締めても幅が広すぎてずり落ちてしまうという問題がある。せっかく買ってもらった子供も、これではガッカリだ。

まあ、文句ばかり言っていても仕方がない。どうしても身に着けたいなら、改造する他はない。
クウガのベルトは分解や改造にはやや困難が伴うが、可動範囲はやや広い。逆にアギトのベルトは可動範囲が非常に狭く、全く動かないといっても過言ではないくらいなのだが、分解・改造は容易な構造になっている。
いずれにせよ、改造のためには色々と工夫が必要だ。

 

子供の玩具なんだから、大人が身に着けられないのは当たり前といえば当たり前だ。それはわかる。
しかし、クウガやアギトは、明らかに大人の視聴者をかなり意識した内容になっている。子供だけでなく、もっと高い年齢層をもターゲットに入れているのなら、もう少し配慮があってもいいんじゃないかと思うのだが……。
子供が身に着けられないなどというのは、もはや言語道断だ。絶対にあってはならないことである。

なにも、難しい事をやれといっているのではない。可動範囲をもう少しだけ広くして、外側にも内側にも、もっと大きく動くようにすればいいのだ。それだけなのだ。そうすれば全ての問題は解決する。
もともと側面のボックス部分は別パーツになっていて、可動するようにも作ってあるのだから、そのくらいの事は別に何でもない事だと思うのだが、どうだろうか。

次に新たな変身ベルト玩具を発売する時には、この点だけは絶対に改めていただきたいところである。

 

 

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