復刻版サイバービットシリーズ

1998年はサイバーコップのファンにとってはいい年であった。
10周年というもあり、LDボックスやサントラCDが相次いで発売されたのだ。

名作「サイバービットシリーズ」もタカラホビー事業部より復刻版が発売され、一部で話題を呼んだのだが……。実は、放送当時に出ていた初版とはかなりの変更点があるので、買う時には注意が必要である。

 

パッと見て、一番目に付くのは胸アーマーのアルミパーツがついていない事だ。
一応銀色に塗装してあるのでマーズなどはそれほど目立たないが、サターンやジュピターは、はっきりいって全然違うものになってしまっている。

そのうえ、アーマーの前半分はアルミパーツが無くなっているのに、後半分はそのままなので思いっきり不自然な段差が出来てしまっている。
それにもかかわらず、まったく何にもせずにそのまんま放ってあるのだから驚きだ!
一体どういうつもりなのだろうか。
プラパーツで新造するぐらいの意気込みを見せて欲しかった。
腕のジョイントパーツはアルミだが、雑な作りなのでかなりみっともない。

塗装も雑である。特に、頭部の塗りがぞんざいなのは致命的だ。
ブラックチェンバーの装備類の塗りも、グレーからブラックに変更された成形色が透けないようにする為なのか、やたら厚ぼったい。
なんとかならなかったのか?

ブラックチェンバーの付属シールも付いておらず、はっきりいってガッカリである。
何でもないことのようだが、この損失は大きいぞ!シール一枚くらいケチるな!!!

 

このように、初版に比べるとかなりグレードが落ちているのだが、その割には4980円もするのだ。
初版は2980円だったから、二倍とまではいかないが、かなりの値上げである。

ランナーパーツが組み立て済みだとか、シールを貼るようになっていた模様の一部が塗装されているなど、良くなっている点もあるにはあるが、それにしたって2000円もの値上げはとても納得できない。
それだけ取るからには、それに見合った製品を送り出してほしいものである。

 

とはいえ、発売された事自体は素直に喜びたい。
予備パーツとして、改造用として、足りないシールの補充用として、結構重宝したりする。
また、塗装されたパーツを旧版と交換するなどして、グレードアップさせたりする事もできる。

ルシファーなどは、もともと胸がプラ製で、形状の変化が無いのに加え、全身にあるオレンジのラインが塗装に変更されているので、腕のジョイントパーツを除けば、復刻版のほうがむしろ見栄えが良い。

変更部分も、ある程度腕に自身のある人ならカバーできるレベルだし、安売りで見付けたら、買っておいて損はないだろう。

 

 

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