TOPIC No.6-5 天体観察/流星群

Index
1.皆既日食/月食、2. 月の南極に氷 ??/月探査機、3.しし座流星群、4.その他の天体観察
天文リンク集
01. ニュースヘッドライン by AstroArts(アストロアーツ)
02. 星の好きな人のための新着情報
03. 天文かわら版 by多摩六都科学館
04. 天文だより by銀河の森天文台
05. 天文ニュース目次 国立天文台(文部科学省)
06. 日本の天文台 by5,000 Museum Links
07. 日本各地の天文台
08. 天文学ネットワーク図書館
09. 各地の日の出・南中・日の入り時刻
10. The Nine Planets(マルチメディア太陽系旅行 )
11. AstroArts

No.6-5-1 皆既日食/月食


皆既日食/月食リンク集
01. LIVE! ECLIPSE 2001(アフリカからの皆既日食の生中継)
 −次回は、2002年12月4日−
02. 8・11 皆既日食報告(1999年)
03. 日 食 特 集
04. 皆既日食 by WNN宇宙の話題 INDEX
05. これから起きる日食・月食
06. 月食のページ by厚木市子ども科学館
07. 日食と月食 by宇宙情報センター
07. ECLIPSE 月食 The Moon Age Calendar


皆既日食/月食ニュース

西日本などで部分月食観測 右下がちょっとだけ

2005/10/17 The Sankei Shimbun

 満月の一部分だけが地球の影に隠れる部分月食が17日夜、西日本など各地で観測された。

 国立天文台によると、部分月食の開始は同日午後8時34分。食の最大は同9時3分だったが、この時でも欠けて見えるのは7%弱。同9時33分には終了した。

 東京都内では厚い雲に阻まれて見えなかったが、大阪市内や福岡市などで満月の右下が少しばかり欠ける様子が観測された。

 好天に恵まれた岡山県倉敷市の倉敷科学センターは、部分月食の様子をインターネットを通じて生中継。

 同センターの天文技師,三島和久さん(35)は「東海地方や関東地方など天候が悪くて見られなかった地域の人から、中継で見ることができたという感謝の電子メールが届いた」と話した。(共同)

17日夜に全国で7%の「部分月食」

2005年10月16日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 月の一部が地球の影に隠れる「部分月食」が17日夜、全国的に観測される。ただし、今回は月の右下がほんの少し欠ける程度で、わかりにくいかもしれない。

 月食は、太陽、地球、月がこの順に一直線上に並び、月に地球の影が落ちる現象。国立天文台によると、午後8時34分から始まり、9時3分に最大で7%ほど欠けたあと、同33分に終わる。月の左下方には、今月30日に地球に最接近する火星の明るく輝く姿も観測できる。

 次の部分月食は来年9月8日。月が地球の影に完全に隠れる皆既月食は2007年8月28日。

北アフリカなどで金環日食、3日夕に映像ネット中継

2005年10月02日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 太陽が月に隠され、リング状に光り輝く「金環日食」が3日夕(日本時間)、北アフリカや南欧のイベリア半島の一部で観測される。

 天文ファンらで組織する「ライブ!ユニバース」(会長=尾久土正己・和歌山大教授)が、午後4時半からインターネットのホームページ上で、スペイン・マドリードでの映像を生中継するほか、和歌山県立情報交流センター「Big・U」(田辺市)では、同5時から日食で空が次第に暗くなる光景をプラネタリウムに投影するイベントを開く。

 ネット中継のホームページアドレスは「http://www.live-eclipse.org/」。

陽光のリング、漆黒の月 中南米で金環皆既日食を観測

2005/04/09 The Sankei Shimbun

 太陽が月にすっぽりと隠れる皆既日食と、真っ黒な月のシルエットの周りにはみ出した太陽がリング状に輝く金環日食が8日午後(日本時間9日早朝)、中南米から太平洋にかけて相次いで観測された。

 同じ日に皆既日食と金環日食が起きるのは金環皆既日食、あるいはハイブリッド日食と呼ばれる珍しい現象。地球と月、太陽の距離が軌道によってわずかに変化することで、観測場所によって金環日食か皆既日食かが決まるという。1987年以来18年ぶりの観測で、次回は2013年になる。

 日本の天文学者やアマチュア天文家、ネットワーク技術者の有志でつくる非営利団体「ライブ!ユニバース」(東京都、尾久土正己会長)は、パナマのペノノメとガラパゴス諸島の西約2000キロの太平洋上の2カ所の観測地点から日食をインターネットで中継した。同団体によると、天文ファンらが延べ約218万回アクセスしたという。

 このうち、太平洋上の観測では皆既日食の終わりに月の縁で太陽が瞬間的に輝く「ダイヤモンドリング」を鮮明にとらえた。

 また、皆既日食のすぐそばに金星が光るツーショットの観測にも成功し、貴重な映像が配信された。(共同)

南極で皆既日食 輝く「コロナ」観測

2003年11月24日 The Sankei Shimbun
 
 太陽が月の陰に完全に隠れる皆既日食が日本時間の24日朝、南極で観測された。

 沿岸部の昭和基地から内陸に約1000キロ入った日本のドーム基地では、同午前7時17分に太陽が左側から欠け始め、同8時7分には皆既日食となり、辺りは暗闇に包まれた。

 皆既の状態は1分半ほど続き、太陽の周りに広がった「コロナ」と呼ばれる大気の層が輝く様子が見られた。また皆既の状態が終わった直後、太陽の左側から光が漏れて輝く「ダイヤモンドリング」も観測された。

 一方、昭和基地では日本時間の午前7時14分ごろから太陽が欠け始め、同8時2分に最大97%が欠ける部分日食が観測された。現地時間では午前2時2分に当たり、太陽の沈まない白夜の中で太陽が欠けるという珍しい光景となった。

 基地の近くにあるペンギンの繁殖地では、薄暗くなるとペンギンが落ち着きをなくし、急に鳴き声を上げる様子も見られた。

 次の皆既日食は2005年4月、南太平洋である。日本での皆既日食は2009年7月で、屋久島や奄美大島などで観測できる。(南極観測隊同行記者)

皆既日食:南極からネット中継 24日早朝

2003年11月22日[毎日新聞]Mainichi INTERACTIVE
 日本時間の24日早朝に南極大陸で観測される皆既日食を、天文愛好家でつくる「ライブ!ユニバース」(会長、尾久土正己・和歌山大教授)がインターネットで生中継する。南極で皆既日食が観測されるのは85年11月以来18年ぶりだが、ネット中継は史上初という。

 同団体のスタッフが、ロシアの砕氷船に乗って南極大陸のシャクルトン・アイス・シェルフという観測地に到着し、日食が始まる24日午前6時40分から中継を実施する。皆既日食は、太陽が月に完全に隠される現象。18年前に比べ、南極大陸のかなり広い範囲で皆既日食を観測できる。ただし、昭和基地では太陽の97%が欠けるが、皆既日食にはならないという。

 「ライブ!ユニバース」のアドレスはhttp://www.live-eclipse.org/【加藤潔】

21世紀最初の皆既日食をネット中継

(2001年06月12日)ZD NeT Japan
 ライブ!エクリプス実行委員会は,6月21日にアフリカ南部で観測される皆既日食をネット中継する。(全文

IIJ-MC、アフリカで観測の皆既日食インターネット中継を支援

(2001年06月12日) ASCU24
 (株)アイアイジェイメディアコミュニケーションズは12日、21日にアフリカ南部で観測される皆既日食のインターネット中継プロジェクトに対し、ストリーミング配信分野で技術協力すると発表した。同プロジェクトは、ライブ!エクリプス実行委員会が主催し、産官学の支援により実施される予定。(全文)


未明の空に皆既月食…福岡では薄いピンクの月に2004/05/05 読売新聞 Yomiuri On-Line

 太陽に照らされた地球の影に月が入る皆既月食が5日未明、日本各地で観測された。2001年1月以来、約3年ぶりとあって、多くの天文ファンがカメラやビデオを手に、幻想的な「天体ショー」に見入った。

 福岡市早良区百道浜の福岡タワー上空では、午前3時48分ごろに左上側から月食が始まり、同4時52分ごろに皆既月食となった。夜なら赤黒く見えるが、この日は日の出間近で上空が明るく、薄ピンク色に見えた。

 福岡市立少年科学文化会館によると、次の皆既月食は2007年8月。

新世紀最初の皆既月食、10日未明(2001.01.05)asahi.com

10日未明に皆既月食 ネットで生中継

(2001.01.04)The sankei Shimbun
 新世紀が幕を開けた早々の十日未明、好天なら西の空で皆既月食が見られる。日本各地で観測できる二十一世紀最初の天文ショーで、約三時間にわたって繰り広げられる。

 皆既月食は、地球の影に満月全体が隠される現象で、太陽と月の間に地球が入り込んで一直線上に並ぶと起こる。皆既食の時間が一時間四十七分と極めて長かった昨年七月十六−十七日と比べると短く、皆既食は約一時間となる。

 国立天文台広報普及室によると、月が欠け始めるのは十日午前三時四十二分。皆既食は四時五十分に始まって約一時間後の五時五十二分に終了、六時五十九分には元の満月に戻る。今回の月食は、東南アジアから欧州にかけての地域や、アフリカ、北米大陸北東部でも見られる。

 広報普及室は「月は次第に北西に高度を下げて行くので、西に障害物のない地点が絶好。月の微妙な色彩の変化を楽しんでほしい」と話している。

 この皆既月食はライブ!エクリプス実行委員会が北海道や京都府精華町、沖縄など国内六地点からインターネットで生中継する予定。アドレスはhttp://www.live-eclipse.org/

 今回の皆既月食以降の天文イベントには、七月五日に部分月食があり、日本全国で南の空に見られる。

「ミレニアム級」の皆既月食、16日夜から(2000.07.12)asahi.com

日食観測で目に異常 欧州各地で相次ぐ(August14,1999)

今世紀最後の皆既日食

(1999年8月11日)【フェカン・共同通信社】
 太陽が月にすっぽり隠れる今世紀最後の皆既日食が、日本時間11日夜、欧州などで観測された。神秘的な“天体ショー“が観測される「皆既日食帯」には、英国、フランスの欧州主要国のほか、東欧諸国、イラン、インドなどが含まれた。北フランスのフェカンも曇天だったが、皆既日食が見える時刻には雲の切れ間から「黒い太陽」が現れ、多数の見物客から大歓声が上がった。

仏国民6割が観測眼鏡入手

(1999年08月07日)共同通信社
 今世紀最後の皆既日食を、11日に控えて、欧州各地では、日食フィーバーが最高潮となっている。英シリー島のホテル、民宿などが予約で満杯になったり、フランスでは国民の6割が特殊な観測用眼鏡を入手。日食をきちんと観測できるか、当日の空模様が今や「国家の一大事」となるほどの過熱ぶりだ。

No.6-5-3 しし座流星群


<しし座流星群>ピークは18日午前0時ごろから明け方

[毎日新聞] (2000-11-16)
 しし座流星群の日本での出現のピークが、18日午前0時ごろから明け方にかけてと予想されている。国立天文台によると、17日と19日の同じ時間帯にも出現の可能性があり、出現数はピーク時で1時間当たり20個程度という。今年は半月がしし座の方向にあり、暗い流星は見えにくいが、予想を上回る出現を目撃できる可能性も残されている。

 しし座流星群は、太陽の周りを約33年周期で回るテンペル・タットルすい星の軌道に地球が近づいた時にすい星のちりが大気圏に突入し起きる。

 同天文台によると、地球がテンペル・タットルすい星の軌道に最も近づく日本時間の17日午後5時ごろや18日午後1時前、同5時前ごろに出現のピークを迎えるとの予測が海外の研究者から出されている。ただ、いずれも日本は朝や昼で、日本の夜空での流星の大出現の可能性は薄いが、渡辺潤一・同天文台広報普及室長は「しし座流星群の流星は明るいものが多く大出現がなくても十分楽しめる。出現の予測は難しいので、流星がかなり出現することもないとはいえない」と話している。

 インターネットサービスを提供しているニフティは、17日と18日の午後11時から翌日の夜明けごろまで、山梨県・八ケ岳など国内3カ所のしし座流星群の映像をホームページで生中継する。 【鴨志田公男】

しし座流星群2000年

by アストロアーツ(星ナビ.com)
11/18頃、明け方の「しし座流星群」に注目しよう!

30分に2000個の流星群

(1999年11月19日)【ワシントン共同】
 米航空宇宙局(NASA)は18日、イスラエルの天文観測チームが30分間に約2100個の流星を観測するなど、中東、欧州で大規模なしし座流星群が出現したと発表した。NASAによると、流星群がピークとなったのは日本時間18日午前11時前後。夜間だったイスラエルでは1分間に70個前後の流星が30分間以上にわたり出現、スペインでも1分間に約30個の流星が観測された。

しし座流星群、17日夜から

(November16,1999)
 しし座流星群が17日夜から18日未明にかけ、今年もかなりの数が見られそうだ。問題の天気は、冬型の気圧配置となって太平洋側ではおおむね晴天の予報だが、日本海側や北日本は雲が多くなりそうだ。

 国立天文台によると、晴れてさえいれば流星は全天で見られるはずで、数多く見たければ、できるだけ空が開けて暗い場所がいい。ただ、しし座流星群は明るい流星が多いため、昨年同様、都会でも幾つかは見えるだろうという。出現のピークは日本時間の18日午前11時ごろと予想されているが、予想が外れれば、日本でしし座が空に上る同日未明、1時間に数百個の流星が出現する可能性もある。

 運悪く天気が悪かった場合でも、パソコンがあればインターネット中継を見られる。「LIVE!LEONIDS実行委員会」は17日から19日にかけ、日本国内4カ所のほか、イタリア、米ネバダ州、ハワイ州から高感度カメラでとらえた流星群を中継する。(時事)

しし座流星群で米軍人工衛星が警戒態勢 昨年より数多い

( October 30, 1999)
 米空軍は29日、11月17日にピークを迎えるしし座流星群によって軍事衛星が損なわれるのを防ぐため、警戒態勢をとると発表した。今年は、昨年に続いて大出現の年に当たる。昨年に比べると、小さいチリが数多くあるため、明るい流星は減りそうだが、人工衛星への被害の恐れははるかに大きくなるとしている。

 しし座流星群は、約33年周期のテンペル・タットルすい星がまき散らすチリが大気に突入して光る。予測では、出現のピークが米東部標準時17日午後9時20分(日本時間18日午前11時20分)ごろとされており、日本でピーク時に流れ星を見るのは難しそうだ。チリのほとんどは砂粒より小さい。

 小さくても、秒速70キロもの速さでぶつかれば、太陽電池板に穴を開けたり、電子回路をショートさせたりして、人工衛星に致命的な被害を与える恐れがある。米空軍は、軍事通信衛星やミサイル早期警戒衛星などの軍事衛星を保護するため、点検を進めている。チリが当たる面積が小さくなるように姿勢を変えたり、流星群のピーク時に指令を送らず休ませたりするなどの対策をとるという。

 民間の通信衛星や米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡なども、流星群対策を迫られることになりそうだ。

しし座流星群高校生観測会 参加登録を受け付け

0:21p.m. JST September 26, 1999
 11月17日から18日にかけて活動が予想される「しし座流星群」を世界の高校生が一斉に見ようという「高校生国際観測会」(主催・天文教育普及研究会、日本天文学会、日本惑星科学会)が参加登録を受け付けている。

 昨年に続いて2度目の開催。今年は海外とネットワークを結んだ国際観測会を予定している。

 しし座流星群は昨年、母天体であるテンペル・タットルすい星の33年ぶりの接近で話題となった。雨のように降り注ぐ流星雨にはならなかったが、1時間あたり50−100個を観測できた。今年も昨年並みの出現が期待されている。

 昨年の観測会には、北海道から沖縄まで全国から276グループ、約3000人の高校生が参加。観測結果を専門家にまじって日本天文学会や地球惑星合同大会で発表し注目された。

 今年はホームページも高校生がつくり、米国やオーストラリアなど、各国の高校生にも参加を呼びかけている。

1日から受け付けを始め、これまでに全国から80グループ以上、英国や米国、フランスなどから問い合わせや資料請求があった。登録は10月31日まで。

 応募は原則として、高校・高専のクラブなど指導者のいる、高校生や同年齢層のグループ。
資料請求など、くわしくはホームページ(Leonids'99)を。総合事務局でも郵便とファクスで受け付ける。〒180・8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3の10の13 成蹊高等学校地学研究室内。ファクスは0422・37・3828まで。

LEONIDS'99

天文甲子園〜しし座流星群・全国高校生同時観測計画
「福耳」がテーマソング「星のかけらを探しに行こう」を提供。
LIVE! LEONIDS 98インターネット多元中継(生中継ですよ!)
インターネット観望会島根県佐治村よりのライブby WNN-U
しし座流星群リンク

No.6-5-4 その他の天体観察


冥王星除外に米科学者ら300人抗議 「科学的に恥ずべき」

2006/09/02 The Sankei Shimbun

 【ワシントン支局】国際天文学会(IAU)が先月、太陽系9番目の惑星とされてきた冥王星を惑星から除外した決定に対して、米国の科学者ら約300人が抗議し、再定義を求める陳情書に署名したことが1日までにわかった。米国人が唯一、発見した冥王星が惑星から除外されたことには反対意見がくすぶっており、惑星の定義をめぐって再び紛糾しそうだ。

 ロイター通信によると、署名を呼びかけたのは、冥王星に向かっている米航空宇宙局(NASA)の探査機「ニューホライズンズ」主任研究者で、米コロラド州のサウスウェスト研究所のアラン・スターン博士。博士は同通信の電話インタビューに対して「IAUの決定は科学ではなく、政治的に決まった。IAUは技術的にも言語的にも不備があり、科学的に恥ずべき(惑星の)定義を作りだした」と話した。

 冥王星は1930年、発見され、惑星として扱われてきたが、その後次々と新たな天体が発見され、その1つが冥王星より大きかったことなどから、惑星の定義をめぐって大きな議論を呼んでいた。IAUは太陽系12惑星案も検討したが先月24日の総会で投票によって冥王星を除外し、「太陽系8惑星」にすることで決着した。

冥王星、惑星から除外 太陽系は8惑星に

2006/08/24 中国新聞ニュース

 【プラハ24日共同=八谷敏弘】プラハで開かれている国際天文学連合(IAU)の総会は二十四日、従来の太陽系惑星九個から冥王星を除外し、水星から海王星までの八個とする新しい定義の決議案を出席者の賛成多数で可決した。

 冥王星は他の八惑星より格段に小さい上、軌道が傾いていることや、似たような大きさの天体が一九九〇年代以降、次々に見つかっていることが決め手になった。一九三〇年に発見されてから七十六年、なじみ深い“第九惑星”が格下げされる歴史的決定で、教科書の書き換えなど教育、文化の多方面に影響が及びそうだ。

 総会ではまず、太陽系惑星を“水金地火木土天海”の八個とし、これらより小さい冥王星はその他のいくつかの小さな天体と合わせて「矮(わい)惑星」という新分類に入れるとの一つ目の決議案が挙手で可決された。

 次いで、冥王星を含む矮惑星を惑星の一種として認める二つ目の決議案についても協議したが、こちらは採決の結果、否決された。

 この二つの採決により惑星は海王星までの八個で、冥王星を含む矮惑星は太陽系惑星から除外されることが確定した。

 これまで見つかった小天体が矮惑星にどこまで含まれるかは今後、同連合内でさらに協議して決める。

 総会では当初、従来知られている水星から冥王星までの九惑星に、火星と木星の間で見つかり小惑星とされてきた「セレス」、冥王星の衛星とされていた「カロン」、米国が昨年発見し“第十惑星”と主張した「2003UB313」を新たに加え、十二個とする決議案の原案が示された。

 しかし、冥王星を惑星として残すことや、カロンを格上げすることに異論が続出。修正を余儀なくされた。

太陽系惑星、今度は8個 冥王星除外し修正か

2006/08/23 中国新聞ニュース

 国際天文学連合(IAU)は二十二日、先に公表した太陽系惑星を十二個にする原案を修正し、今度は従来の九個から冥王星を除いた八個に削減して採決する方向で最終調整に入った。

 プラハで開会中の同連合総会に出席している天文学者から異論が続出。原案修正を余儀なくされたという。

 総会最終日の二十四日、出席者の投票で採決し、決着は日本時間二十五日未明にずれ込む見通し。この修正案が否決された場合、太陽系の惑星を定義し直すこと自体が見送られることになる。

 十六日に公表された原案に対し強い異論が集まったのは、冥王星とその周辺にある小天体を「冥王星族惑星」と呼んで惑星に昇格させたことと、冥王星の衛星とされていたカロンも惑星と認定したことの二点。

 このため修正案では、惑星を「十分な質量があってほとんど球形になり、その領域で特に大きいもので、恒星や衛星以外の天体」とあらためて定義。冥王星のほか、カロン、セレスなど原案でいったん惑星に昇格させた四天体は別の分類として名付けるとしている。

太陽系の惑星は12個 国際天文学連合が原案

2006/08/16 中国新聞ニュース

 国際天文学連合(IAU)は十六日、太陽系の惑星の数を、従来の九個から三個増やし、十二個とする原案を明らかにした。

 チェコのプラハで開催中の総会で議論し、二十四日に最終決定する見通し。修正が加えられたり、結論が先送りされたりする余地も残っているという。

 これまで惑星の定義はあいまいで、特に冥王星を惑星とするかどうか激しい議論があった。原案は惑星を「十分な質量があってほとんど球形になり、恒星(太陽)を回る、恒星や衛星以外の天体」とあらためて定義。該当するのは、おおむね重さが地球の約一万分の一以上、直径八百キロ以上の天体になるという。

 一八○一年に火星と木星の間で見つかり小惑星とされてきた「セレス」、冥王星の衛星とされていた「カロン」、米国が昨年発見し“第十惑星”と主張した「2003UB313」が加わった。カロンは、冥王星の周りを回る衛星ではなく、互いが互いの周りを回る二重惑星と認定した。

 十二個のうち、従来の九個から冥王星を除いた八個は軌道や大きさ、歴史的経緯などから「古典的惑星」、セレスなどほかの四個はサイズが小さいこともあり「矮(わい)惑星」と呼ぶ。矮惑星のうち冥王星など太陽を楕円(だえん)軌道で二百年以上かけて一周する三個は「冥王族惑星」と呼ぶことにした。

 日本の国立天文台によると、これらの分類の日本語の呼び方は、IAU総会の後、日本で話し合って正式決定することになる。渡部潤一・同天文台助教授(惑星科学)によると、今後冥王星よりも遠くで定義に当てはまる天体が見つかれば、すべて冥王族に分類されることになるという。

「すばる」の恒星に二重の円盤 兵庫県立西はりま天文台が発見

2006/02/19 The Sankei Shimbun

 国内最大の反射望遠鏡「なゆた」(口径2メートル)を備える兵庫県佐用町の県立西はりま天文台は19日、おうし座の「すばる」(プレアデス星団)にある恒星「プレオネ」の周囲の水素ガスの円盤の内側に、新たな円盤が形成されているのを発見した、と発表した。

 同天文台の鳴沢真也主任研究員(40)によると、恒星の周囲に二つの円盤が確認されたのは初めて。鳴沢研究員らのグループが、3月に和歌山大学で開かれる日本天文学会で成果を発表する。

 研究グループによると、新しい円盤の成分は水素ガスで、温度は約8000度。約1万度の古い円盤の内側に、約60度傾いて交差した状態で形成されているという。

 2004年12月、グループの1人が岡山県の「美星(びせい)天文台」(口径約1メートル)でプレオネを観測した際は、円盤は一つだけだった。しかし昨年9月、なゆたで観測したところ、新しい円盤を発見、スペクトルの分析などを進めていた。

 プレオネをめぐっては、1973年、カナダの研究者が星の周囲に水素ガスの円盤があるのを発見。このほか、カシオペヤ座のガンマ星にも同様の円盤があることが確認されている。

 鳴沢研究員は「恒星の周囲になぜ円盤ができるのかはまだ解明されていない。新旧の円盤が傾いて交差していることも謎で、さらに研究を進めたい」と話している。(共同)

ちりも積もれば重い星…証拠となる「円盤」を発見

2005年09月05日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 星のもとになるガスやちりでできた円盤を、国立天文台と中国、英国の研究チームが、米ハワイ島のすばる望遠鏡を使い、太陽の7倍もの質量がある星の周囲で発見した。

 太陽質量の3倍以下の軽い星は、周囲の円盤からガスやちりが降着して誕生することが従来知られていたが、重い星は軽い星が合体してできるのか、円盤からの降着で誕生するのか、論争があった。今回の発見は円盤説を裏付ける世界初の観測証拠になり、英科学誌ネイチャー最新号で発表した。

 研究チームは2003年1月、オリオン大星雲の方角にあり、地球から1500万光年離れた「BN天体」を赤外線カメラで観測。その結果、誕生から数万年〜数十万年の若い星の周囲に、太陽と地球の距離の約200倍の半径の円盤が存在することがわかった。

 国立天文台の田村元秀・助教授は「軽い星の合体では円盤構造はできない。太陽の7倍の重さの星にも、ガスとちりがその重みで収縮して星を形成、周囲に星の回転の影響で円盤ができる仕組みがあることがわかった。もっと重い星にも同じメカニズムがあるのか今後調べる」と話している。

趣味高じてNASAに“協力”…彗星観測の研究員

2005/01/22 読売新聞 Yomiuri On-Line

 彗星(すいせい)の構造を探るため、米航空宇宙局(NASA)が独立記念日の7月4日に実施する「ディープ・インパクト計画」に、群馬県高山村の県立ぐんま天文台の河北秀世研究員(34)ら日本の研究者グループが地上からの観測で協力する。

 計画では、1867年に発見された「テンペル第一彗星」の核に、探査機「ディープ・インパクト」から直径約1メートル、重さ約370キロの銅製の塊を撃ち込む。秒速10キロの速度で衝突させ、飛び散った氷の破片や露出した内部を探査機の赤外線カメラで撮影し、地上からも天体望遠鏡で観測する。

 日本では、河北研究員が国立天文台(東京都三鷹市)の渡部潤一助教授らと、彗星に含まれるアンモニアなどの化学物質や氷の粒などを観測、分析する。実施時期が本州などでは梅雨の時期に当たるため、観測候補地として沖縄県が挙がっている。

 NASAはハワイ・マウナケア山にある大望遠鏡を使った地上観測を計画しているが、河北研究員は「時差のある日本で観測することで、内部から掘り起こされた物質をより詳しく解明できるチャンスがある」と意欲を見せている。

 河北研究員は大手電機メーカーの工場勤務時代から、趣味で彗星観測を続けていた。7年前に、ぐんま天文台に転職、本格的に研究を始めた。枠にとらわれない発想で彗星の氷粒検出に成功したことなどが評価され、昨年7月、宇宙空間研究委員会の「ゼルドビッチ賞」(月・惑星分野)を日本人で初めて受賞。NASAから地上観測の協力を要請された。

肉眼で見えるマックホルツ彗星、6日に最接近

2005/01/05 読売新聞 Yomiuri On-Line

 肉眼や双眼鏡でも見える3等星クラスの明るさのマックホルツ彗星(すいせい)が、6日に地球に最接近する。淡く光る彗星が今月下旬まで、全国各地で楽しめそうだ。

 7日から9日にかけて、午後8時から午前2時ごろまで南の空の天頂付近で観測できる。おうし座の中に6―7個の星が集まり、青白く光る散開星団「すばる」のすぐ西側を通るため見つけやすい。

 国立天文台では7日から9日に、彗星が見えたかをインターネットのウェブサイト(http://www.nao.ac.jp/)か携帯電話のサイト(http://www.nao.ac.jp/i/)に報告してもらうキャンペーンを行う。「10分間以上、暗い場所で目を慣らしてから探すと見つけやすい」と助言している。

流れ星、15分に11個 ふたご座流星群

2004/12/13 asahi.com
 「ふたご座流星群」が13日夜、冬の夜空を彩った。関東より南で晴れ間が広がり、午後8時ごろから東の空に上ったふたご座付近の1点(放射点)から流星が飛び散るように現れた。観測結果をインターネットで報告してもらうキャンペーンを行った国立天文台(東京都三鷹市)には、同日午後10時ごろまでに沖縄をのぞく全国から380件の報告があり、多いところでは15分ほどの間に11個以上の流星が見えたという。

 流星群は、彗星(すいせい)などの天体が放出したちりの粒の集団が地球に飛び込み、大気との摩擦で光を放つ現象。

ふたご座流星群、13日夜ピークに

2004/12/13 asahi.com
ふたご座流星群の見え方

 冬の夜空を彩る「ふたご座流星群」が、13日夜にピークを迎える。東の空のふたご座付近の1点(放射点)から流星が飛び散るように見える。真夜中にはふたご座が空高く上り、14日明け方まで観測できる。条件がよい場所では、1時間あたり50個以上見ることができそうだ。

 流星群は、天体が放出したちりの粒の集団が地球に飛び込んで、大気との摩擦で光を放つ現象。今年は月明かりの邪魔もなく、数年に一度の好機という。

 国立天文台では、13日20〜22時の15分間ほどに流星が何個見えたかをインターネット上で報告してもらうキャンペーンを行う。

8惑星、太陽から近い順に整列 10日から東の空で観測

2004/12/11 asahi.com
 宇宙空間に出て、地球以外の太陽系の8惑星をぐるりと見渡すと、太陽を先頭に、太陽から近い順の「水・金・火・木・土・天・海・冥」と並んで見える珍しい天文現象が、10日から14日にかけて起きることが分かった。地上では地平線が邪魔で全部は見えないが、日本でも日の出前の1時間ほど、東の空から右上に向かって金星、火星、木星、土星が並ぶ様子がほぼ全国で見える。次は2536年10月。プラネタリウム解説員の金井三男さんらが計算した。

 太陽の周りを回る惑星の軌道は、冥王星を除いてほぼ同じ平面にある。しかし、公転周期がそれぞれ違うため、冥王星も同じ平面に近づいたうえ、地球から見た八つの惑星の位置がこうした順番に並ぶことは、めったにない。

 8惑星の整列は米国の天文家が専門誌で報告。金井さんや、国立天文台の相馬充主任研究員が高精度の天文ソフトで確かめた。10日より前は「太陽・金・火・木・土・天・海・冥・水」の順、15日以降は「太陽・冥・水・金・火・木・土・天・海」の順になり、徐々に順番が狂ってしまうという。

冬の夜は流れ星を見よう…ふたご座、13日夜にピーク

2004/12/11 読売新聞 Yomiuri On-Line
 「ふたご座流星群」の観測結果を教えて――。流星群の活動がピークを迎えるのに合わせ、国立天文台はインターネットのウェブサイトや携帯電話のサイトで観測結果を報告してもらうキャンペーンを行う。

 13日午後8―10時の時間帯で15分間観測して見えた流星の数を、http://www.nao.ac.jp/(パソコン用)か、http://www.nao.ac.jp/i/(携帯電話用)に送る。いずれのサイトも13日昼から14日朝まで設定される。

 13日夜は、新月の翌日で月明かりに邪魔されない絶好の観測機会。条件が良ければ1時間に50個の流星が見られるという。

 ふたご座流星群は毎年12月中旬に出現。流星が飛び出す中心となるふたご座は、夕方に東から上がり、真夜中にほぼ天頂を通る。

ニート彗星、15日夜最接近

2004/05/15 中国新聞地域ニュース
 二〇〇一年に米国で発見されたニート彗星(すいせい)が、見ごろを迎えている。十五日夜、太陽に最接近する。

 岡山県美星町の美星天文台によると、ニート彗星は三等星並みの明るさ。太陽から一億四千万キロ、地球から七千万キロに近づいている。中国地方では、午後八時ごろから南西の空に見え始め、約四時間かけて地平線に沈んでいく姿が肉眼でも確認できるという。

 十四日夜も呉市の野呂山山頂では天文ファンら約十人が観測。白く淡い尾を引く彗星を肉眼や双眼鏡で見つけては、「あったあった」「きれい」などと歓声を上げていた。

 今月下旬には三等星程度の明るさを持つリニア彗星も西の空に見え始める。ニート彗星は今後、光度を下げていくが、二つの彗星が肉眼で同時確認できるのは約四百年ぶりになる。

太陽表面で再び大爆発 磁気嵐の可能性低い

2003年11月05日 The Sankei Shimbun
 
 通信総合研究所は5日、先月28日にフレアと呼ばれる大規模な爆発現象が観測された太陽の同じ領域で、再びフレアが起きたと発表した。

 同研究所によると、発生は日本時間5日午前4時29分。規模は今回のフレアの方が大きかった。しかし、太陽の自転で活動領域が西の端にずれ、爆発で放出された荷電粒子が地球を直撃しないため、通信障害を起こすような激しい磁気嵐が起きたり、オーロラが発生したりする可能性は低いとみられるという。

 28日のフレアによる磁気嵐は1日終息している。

 同研究所の秋岡真樹・平磯太陽観測センター長は「ここまで激しい太陽の活動は意外。磁気嵐の影響は低いと思うが、これほど大きな爆発は経験したことがないので可能性はゼロとは言えない」と話している。

太陽:フレア、新たに三つ発生 通信障害の可能性も 通信総研

2003年11月04日[毎日新聞]Mainichi INTERACTIVE
 通信総合研究所(東京都小金井市)は4日、フレアと呼ばれる太陽表面での大規模な爆発が新たに三つ発生したと発表した。この影響による地磁気の乱れ(磁気嵐)は5日ごろまで続くとみられる。同所は「地域によっては通信障害が発生する可能性もあるため注意が必要だ」と話す。

 同所によると、新たなフレアは、いずれも3日の▽午前2時3分▽同10時9分▽午後6時43分に発生した。太陽フレアの指標となるX線強度は、先月末に発生した過去30年間で最大規模のフレアに比べ、それぞれ数分の1程度の規模だという。【河内敏康】

大規模磁気嵐の危険警告 太陽で爆発、過去30年で最大か

2003年10月29日 The Sankei Shimbun
 太陽表面で28日朝(日本時間同日夜)、フレアと呼ばれる巨大な爆発現象が発生、米海洋大気局(NOAA)は地球が激しい磁気嵐に見舞われる可能性があると警告した。過去30年間で最大規模の爆発の可能性もあるという。

 磁気嵐はフレアで発生した電気を帯びた粒子が地球に達し電離層を乱す現象。オーロラが発生しやすくなる一方、通信や放送の障害、電子機器の誤作動、停電などの原因となり、人工衛星が影響を受けることもある。

 実際、宇宙航空研究開発機構はデータ中継衛星「こだま」(DRTS)が29日未明、機能を停止する安全モードに入ったと発表、フレアの影響と推定している。

 巨大フレアの発生は米東部時間の28日午前6時10分(日本時間同日午後8時10分)ごろ、太陽観測衛星「SOHO」が観測。電気を帯びた大量のガスが噴き出すコロナ質量放出という現象も確認した。

 NOAAによると、北米で停電を起こした1989年のフレアより大規模。5段階の分類で最も激しい磁気嵐が29日から30日にかけて地球に到達、24時間近く続くと予測される。

 こだまは姿勢制御センサーの信号にノイズが頻発したため故障検知機能が働き、最低限の電力消費に抑える安全モードに移ったもので、担当者は「設計通りの動作。フレアの影響は一過性だ」としている。

 太陽フレアは過去にも、火星探査機「のぞみ」やエックス線天文衛星「あすか」などに障害を与え、機能を停止させている。(共同)

太陽に巨大黒点2個出現 地球直径の10倍の大きさ

2003年10月28日 The Sankei Shimbun
 太陽の表面に巨大な黒点が2個出現している。条件が良ければ肉眼でも黒点観測が楽しめるほどの大きさだが、国立天文台は27日、「太陽を直接見ると目を痛めるので危険。必ず減光フィルターなどを通してほしい」と注意を呼び掛けた。

 同天文台によると、黒点はそれぞれ地球の直径の約10倍もの大きさ。太陽の自転により約2週間前に赤道付近に黒点が1つ現れ、その後、23日にもう1つが現れた。

 黒点は周囲より温度が低い部分で、太陽活動が活発な時期に多数出現する。強い磁場を持っており、周囲でフレアと呼ばれる爆発を起こすと、地球にも電波障害などの影響を及ぼす。

 しかし現在の太陽は活動が極小期に向かう静穏な時期で、この時期に巨大な黒点が2つも現れるのは珍しいという。

 同天文台の柴崎清登・野辺山太陽電波観測所長は「大規模なフレアも観測されており、太陽が全面で活発になった印象を受けるが、なぜ突然、活発になったのかは分からない」と話している。

広島「カープ」小惑星名に 愛媛のファンが発見、命名

2003年10月01日 The Sankei Shimbun
 火星と木星の間を回る小惑星44711番が、プロ野球広島カープにちなみ「Carp(カープ)」と名付けられた。

 1999年10月3日に発見し命名を申請していたのは、愛媛県久万町にある町立久万高原天体観測館職員で、長年の広島ファンという中村彰正さん(42)。1日までに国際天文学連合(本部パリ)の小天体命名委員会が認定した。

 中村さんが発見した小惑星は、Carpで53個目。これまでにも「Anpanman(アンパンマン)」「Kamenrider(仮面ライダー)」などユニークな命名をしているが「いつかカープと付けたいと思っていた。今年は駄目だったが、激励の意味も込めてある」と話している。

小林広島大名誉教授、小惑星の名に

2003/09/18 中国新聞地域ニュース
 ☆国語学界の星たたえたい 友人と発見者が命名☆

 角筆研究で国語史に新境地を開いた広島大名誉教授で、徳島文理大教授の小林芳規さん(74)=廿日市市=の名前にちなみ、太陽系の小惑星の一つが「Yoshinori(ヨシノリ)」と命名された。

 小惑星は群馬県のアマチュア天文家小林隆男氏が九年前に発見、命名権を持っていた。天文仲間で小林教授と三十年来の友人である元広島市こども文化科学館職員佐藤健さん(65)=廿日市市=が、教授の業績をたたえようと命名を提案。今年四月、小惑星の名前を管理する国際天文学連合小惑星センター(米国)に申請していた。

 小惑星は肉眼で見えないが、太陽から見ると火星と木星の間を、だ円軌道で三年五カ月かけて公転している。命名はセンターの「小惑星回報」八月号で公表された。

 小林教授は約四十年前、先のとがった筆記具で紙にくぼみをつける角筆文献を初めて発見。最近は八世紀の文献調査から国産とされる片仮名の起源を古代朝鮮からの伝来とする見方を示し、注目を集めている。小林教授は「成果を思わぬ形で認めていただき、うれしい」と喜んでいる。

小惑星に「アンパンマン」 愛媛の観測館職員が命名

2003年08月21日 The Sankei Shimbun
 遠い夜空に、アンパンマン−。愛媛県久万町の町立久万高原天体観測館職員、中村彰正さん(42)が、1995年と97年に発見した小惑星に漫画「アンパンマン」にちなんだ名前を付け、21日までに米国の国際天文学連合・小惑星センター(米国)に登録された。

 「Anpanman(アンパンマン)」と、作者で高知県出身の漫画家やなせたかしさんの名字をとって「Yanase(やなせ)」。

 2つの小惑星はいずれも19等級の明るさで、約5年周期で太陽を周回している。光が弱いため、家庭用の望遠鏡では見えないという。

 中村さんはこれまでに50個以上の小惑星を発見。これまでにも「Kamenrider(仮面ライダー)」や愛媛県ゆかりのユニークな名前を付けてきた。今回は「子どもたちになじみやすい名前を」とアンパンマンに白羽の矢を立て、やなせさんも快諾した。

 中村さんは「私の2人の子供もアンパンマンが大好き。多くの子どもたちが宇宙への興味を抱くきっかけになってくれれば」と話している。

シベリアに巨大いん石? 約100平方キロが焼け焦げ…

2003年06月08日 The Sankei Shimbun
 ロシア・シベリアのイルクーツク州東部で7日までに、約100平方キロにわたる広い地域でタイガ(針葉樹林帯)が焼け焦げた場所が見つかり、昨年9月に落下した巨大いん石の跡ではないかと話題になっている。

 複数の専門家はインタファクス通信に対し、1908年のツングースカいん石に次ぐ規模の巨大いん石との見方を示した。ツングースカいん石は半径30キロ、約2000平方キロの森林をなぎ倒したとされ、爆発による揺れは数1000キロ離れた欧州各地でも記録されたという。

 しかし一方で、国立イルクーツク大学天文台のヤゼフ所長はタス通信に、いん石の落下跡と最終的に断定するにはさらに調査が必要だと指摘している。

 現場は民家からかなり離れているが、昨年9月24日から25日朝にかけ、周辺集落の住民は地震のような激しい震動を感じ、現場方向には光が見えたという。

 現地に派遣された調査隊はいん石の破片とみられる石や周辺の土、雪を採取しており、科学的な鑑定を行う。(共同)

水星、3年半ぶり太陽面を横断旅行

2003/05/07 読売新聞 Yomiuri On-Line
 太陽、水星、地球がほぼ一直線に並び、水星が太陽の前を横切る「日面通過」という天文現象が7日午後にあった。

 1999年11月以来3年半ぶり。全国的に曇り空だったが、関東、四国などの一部では、西の空の雲の切れ間から太陽が時折、姿を見せた。

 水星が太陽の縁に接したのは午後2時12分ごろ。徳島県那賀川町では、その約3分後に雲が晴れた。水星の見かけ上の大きさは太陽の160分の1しかなく肉眼では見えないが、同町科学センターは天体望遠鏡の映像をインターネットで中継。黒い点のような水星がゆっくりと太陽の前を横切る様子を映し出した。太陽面の通過には約5時間かかるが、午後3時半ごろから再び雲に覆われた。

 次にこの現象が見られるのは2006年11月9日。来年6月には金星の日面通過が約130年ぶりにある。

ライブ!ユニバース 水星日面通過をネット中継 2003-04-28 Mainichi INTERACTIVE

LIVE! MERCURY 2003

 日食などの天文現象をインターネットで中継する非営利団体「ライブ!ユニバース」(会長・尾久土正己みさと天文台長) は、5月7日午後2時から日没まで、日本国内で観測される「水星日面通過」現象のネット中継を行う。「水星日面通過」現象は、水星が太陽の前を通過していくもので、次回観測できるのは2006年。

 プロジェクト名は「LIVE! MERCURY 2003」。観測地点は、東京都葛飾区の「葛飾区郷土と天文の博物館」▽神奈川県海老名市の「星の学校天文台」▽岡山県美星町の「美星天文台」の3カ所。観測地点からデジタルカメラなどでキャプチャーした静止画像を一定間隔で撮影。サーバーに送り込んだ画像を、リアルタイムでMPEGファイルに自動変換してサイトにアップする。閲覧にはQuickTime(クイックタイム)のプレーヤーソフトが必要。

 「日面通過」は、地球と太陽の間に位置する内惑星が、地球から見て太陽と同じ方向に並び、内惑星が太陽面を通過していくように見える現象。水星日面通過は、水星の公転軌道の関係から、5月と11月にしか観測されない。「ライブ!ユニバース」によると、前回の日面通過は1999年11月16日で、5月の観測は33年ぶり。

 水星が太陽に接触する「かけ始め」(第1接触)は、東京で午後2時11分40秒。水星が太陽の内側にくっつく(第2接触)は同2時16分16秒。水星が太陽から抜けていく様子は、日没のため観測できない。(太田 阿利佐)

いて座に新星を発見 愛知・岡崎市のアマチュア天文家

2003年04月28日 The Sankei Shimbun
 愛知県岡崎市のアマチュア天文家の山本稔さんが28日までに、いて座に現れた新星を発見した。オーストラリアの天文家もほぼ同時にこの新星を発見。国際天文学連合は「いて座新星2003」と認定し、27日付の回報に掲載した。

 新星は、山本さんが200ミリの望遠レンズで撮影した2枚のフィルム上に見つけたもので、4月5日までに撮影したフィルムには、とらえられていなかった。発見時の明るさは9・6等だった。

 山本さんはこれまでにも、いて座やカシオペヤ座に新星を発見している。

国立天文台に「立体プラネタリウム」 6月から公開

2003年04月20日 asahi.com
 国立天文台(東京都三鷹市)が6月から、宇宙や太陽系の誕生などを3次元映像で再現する「立体プラネタリウム」の公開を始める。すばる望遠鏡などの最新の成果を研究者自らが立体化する世界初の試み。数年後には本格的な施設をオープンし、プログラムを他のプラネタリウムにも提供していきたい、という。

 天体観測で得られるのは、ほとんどが2次元データ。それを天文台内にある天文計算用では世界最速のコンピューターなどで立体化する。1.8メートル四方のスクリーン3枚に映写し、立体視できるメガネで楽しむ。

 プログラムでは、宇宙誕生の大爆発(ビッグバン)後、ガスが銀河を形成していく様子を1分ほどで再現。太陽をとりまく微粒子が衝突を繰り返して惑星に成長する過程や、地球に火星大の天体が衝突して月ができる様子も見せる。すばるがとらえた星の誕生現場の立体化にも取り組んでいる。

 制作に携わる小久保英一郎助手(惑星系形成論)は「研究内容をわかりやすくインパクトのある形で紹介できる。新たな視点が得られ、研究にも役に立つ」と話す。

 天文台は来春の独立行政法人化後、「天文交流館」建設を計画中で、立体プラネタリウムはその目玉となる。観山正見・企画調整主幹は「この映像なら宇宙を体験することができる。研究成果を社会に発信する場として、ぜひ実現させたい」と話している。

 定例観望会に合わせて月1回のペースで、無料公開する。日時などの問い合わせは天文台の広報普及室(0422・34・3688)へ。

2880年に小惑星が地球衝突か=300分の1の確率−NASAなど

(時事通信)[2002年04月05日] YAHOO!ニュース

 米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)などは、昨年3月現在で地球から約779万キロ(地球と月の距離の約20倍)離れた位置にあった直径約1.1キロの小惑星が、2880年3月16日に300分の1の確率で地球に衝突する危険性があると、5日付の米科学誌サイエンスに発表した。小惑星の正確な質量や自転軸の向きが不明のため、観測を継続する必要があるほか、宇宙船を飛ばして直接調査する必要もあるかもしれないという。

 この小惑星は1950年2月23日に発見されたが、17日後に見失われ、2000年12月31日に再発見された「1950DA」。2880年に地球に最も近づく際には秒速約14キロになるとみられる。

 JPLなどは、昨年3月に米ゴールドストーン電波天文台などで、この小惑星を観測。質量や表面からの熱放射、太陽からの放射圧などさまざまな要素を計算して、地球衝突の危険性をはじき出した。

火星など5惑星そろい踏み=GW挟み3週間、日没直後の西空に

(時事通信)[2002年04月06日] YAHOO!ニュース

【ワシントン6日時事】米国立海軍天文台などの天体観測専門家によると、4月20日ごろから日本のゴールデンウイークを挟んで5月12日ごろまで、日没直後の西の空に水星、金星、火星、木星、土星の太陽系5惑星が固まって見える珍しい現象が起きる。ほぼ世界中で、肉眼で見ることができるという。

 これについて、ミシガン州立大学の天文学者ロバート・ビクター氏は「今世紀中に同様の現象が起きるのは2040年9月、2060年7月、2100年11月の3回だが、このうち肉眼で5惑星が見られるのは、2060年だけ。しかも、今年の方が条件が良い」と語っている。 

ブラックホールの証拠とらえた NASA(2001.01.13)asahi.com

カモの頭に見えるかも 銀河と銀河の衝突のようすを撮影

2000.11.05(23:28)asahi.com
 銀河と銀河が衝突するようすをハッブル望遠鏡が撮影し、米航空宇宙局(NASA)が公開した。鳥の頭のように見える巨大な渦巻き状の銀河が、青色に輝くくちばしで、右下に写っている小さな銀河をついばもうとしているようだ。

“小惑星”の激突、30年間は可能性なし/NASA

2000.11.06【ワシントン5日=共同】The Sankei Shimbun
 米航空宇宙局(NASA)は四日、三十年後に地球に激突する恐れがあると国際天文学連合が発表した小惑星状物体「2000 SG344」の新たな軌道計算を行い、二〇三〇年の激突の可能性はなくなったと明らかにした。

 米アリゾナ州の天文台が観測していたデータを加えて精密な軌道計算をしたところ、激突の恐れがあるとされた二〇三〇年九月には、最接近しても地球から月までの距離の十一倍は離れていることが分かった。

 ただ、新たな計算では小惑星状物体が次に最接近する二〇七一年九月十六日に、千分の一の確率で地球に激突する恐れが依然、残されているという。

 「2000 SG344」が小惑星だった場合、地球に激突すると広島に投下された原爆の百倍以上の衝撃力があり、NASAによると局地的な大被害をもたらす。小惑星ではなく米アポロ計画で使われたロケットの残がいである可能性もまだ消えていない。

小惑星、30年後に地球激突? 天文学連合が観測指定

2000.11.04(12:20)asahi.com
 国際天文学連合(本部パリ)は3日、全長30メートルから70メートルほどと推定される小惑星状物体が2030年9月に、500分の1の確率で地球に激突するかもしれない、と発表した。米航空宇宙局(NASA)の専門家によると、もし小惑星だとすれば、激突の破壊力は広島型原爆100個分以上にあたるという。

 この物体は今年9月29日、カナダとフランスがハワイで共同運用する望遠鏡による観測で発見され、「2000SG344」と名づけられた。

 太陽を中心に地球とほぼ同じ軌道を回っている。現在、地球より約1300万キロ先にある。軌道上でのスピードは地球より速く、NASAの計算で2030年9月21日に激突する可能性が出てきた。

 天文学連合は、500分の1という激突確率を含む軌道計算を確認し、「継続的な観測が必要な物体」に指定した。これまでに直径1キロ以上のもので約280の例がある。

 ドナルド・ヨーマンズNASA地球接近物体室長は「今後の観測で軌道観測の精度が上がると、激突の確率は下がる可能性が高い」と話している。

 天文学連合によると、アポロ時代のロケットの切り離された部品である可能性もある。その場合、大気圏に突入すれば燃え尽きるという。

    ◇

 文部省宇宙科学研究所の吉川真・助教授(天体力学)は「500分の1という確率は非常に高い。軌道観測の精度が悪く、たまたま高い確率が計算で出ている可能性がある。物体の大きさは太陽光を反射して輝く明るさなどから推定する。ロケットの一部なら反射率が高いので、小惑星より実際の大きさは小さくなる。今後、注意深く観測を続け、精度を上げる必要がある」と話している。

「リニアすい星」粉みじん?数日で真っ暗の予想(2000.07.30)asahi.com

さそり座に異変?「頭」の星が輝き増す(2000.07.27)asahi.com

火星に液体の「水」 NASAが「証拠発見」

2000.06.22【ワシントン21日=土井達士】The Sankei Shimbun
 米航空宇宙局(NASA)は二十一日、無人火星探査機の「マーズ・グローバル・サーベイヤー」による観測により、火星の表面に水が液体として存在している証拠が見つかったことを明らかにした。米東部時間の二十二日午前(日本時間二十三日未明)に記者会見して詳細を発表する。

 これまでも、火星の地形などから、過去に水が存在していた可能性は高いとされていたが、現在も水が存在する証拠が見つかったのは初めて。水があることが証明されれば、地球型の生命体が存在するか、過去に存在した可能性も飛躍的に向上する。火星の有人探査計画などの宇宙開発熱が一気に高まることにもなりそうだ。

 水が存在する証拠が見つかったことは、インターネット上で宇宙・天文に関係するニュースを提供している米「スペース・ドット・コム」が、NASAの火星観測計画に近い筋の話として報じた。

 水は火星の南半球にある「ノアキス・テラ」など複数のクレーター内で見つかったという。

科学的にはあり得ない

 渡部潤一・国立天文台広報普及室長の話 「現在の火星の表面は水が液体で存在できる環境ではなく、泉から水がわき出しているという状態は科学的にはあり得ない。しかし、表面には洪水の流れた跡や川とみられる地形が確認されており、現在ではなく過去に地下水が噴き出ていた形跡を示す地形だと思う。火星の地下水の存在については学説が分かれており、地下水が地表にわき出ていたことを示すような地形が見つかったのは初めてだろう。かつては豊富な地下水もあったとすれば、火星は地球に近い豊かな惑星だった可能性もある」

迷子の小惑星「アルバート」、89年ぶりに再発見(May13,2000) asahi.com

生まれたての「赤ちゃん星」をX線観測でとらえる

(April02, 2000)
 誕生から1万―10万年、人間でいえば生後1日に満たない生まれたての「赤ちゃん星」をX線観測でとらえることに、米ペンシルベニア州立大の坪井陽子研究員(宇宙物理学)らが成功した。3日から東京大学で開かれる日本天文学会で発表される。

 この赤ちゃん星があるのは、オリオン座の方向の約1500光年かなたにある暗黒星雲。分子ガスに覆われていて星が誕生していると考えられているが、ガスのために目に見える光では見つからない。

 坪井さんらは、米航空宇宙局(NASA)が昨年7月に打ち上げたX線観測衛星「チャンドラ」を使って、暗黒星雲の中で誕生後1万―10万年段階の2個の星が出しているX線をキャッチした。

 誕生直後の赤ちゃん星は、X線でも観測は難しく、誕生から10万―100万年ぐらいのものをとらえるのが精いっぱいだったという。

 研究グループの小山勝二・京都大学教授(X線天文学)は「この方法を使えば、星の進化を一番若い段階から追っていけるようになる」と話している。

衝突しつつある2つの銀河

(1999年11月04日)【ワシントン共同通信社】
 2つの渦巻き銀河が衝突するようすを、ハッブル宇宙望遠鏡がくっきりとらえることに成功し、NASAが4日、その鮮明画像を公開した。2つの銀河は、おおいぬ座にある。観測チームは地上の電波望遠鏡を使って割り出した、それぞれの銀河の動きを基にコンピューターを使って計算したところ2つの銀河は約4000万年前に衝突寸前のニアミス状態ですれ違ったことが分かった。

銀河系に多数の巨大分子雲

(1999年09月28日)共同通信社
 超新星爆発によってできた巨大な分子雲の球殻が銀河系内に多数あることを、名古屋大理学部の福井康雄教授らのグループが、南米チリに設置した電波望遠鏡を使った観測で発見した。

 球殻が、銀河系の星形成に重要な役割を果たしていることを示す成果だ。10月7日から九州大で開かれる日本天文学会で発表する。
双子座流星群(12月15日極大)

28日夜に部分月食 石川の天体観察館ではネット中継

(July 26, 1999)時事通信社
 満月が最大で40%欠ける部分月食が28日夜、全国で見られる。国内で見える月食は1997年9月17日の皆既月食以来、1年10カ月ぶり。子供たちの夏休みに当たり、各地で観察会が予定されている。

 部分月食は午後7時22分に下の方が欠け始め、8時33分には食が最大となり、9時45分には通常の状態に戻る。月食は月が地球の影に入るため起きる現象。日食と違い、欠けた部分には地球の大気で屈折した太陽光がわずかに当たるため、真っ暗ではなくやや赤みががって見える。

 能登半島の先端に近い石川県柳田村の天体観察館「満天星」では午後7時から10時まで、ビデオカメラで撮影した月食の模様をインターネットで生中継する。同館職員の土川啓さんは「外に出て肉眼で見るのが一番だが、天気の悪い地域の人はぜひインターネットで楽しんでほしい」と話している。

コロンビア、X線望遠鏡を軌道に

(July24,1999)
 飛行中のスペースシャトル・コロンビアは23日、X線望遠鏡「チャンドラ」を予定された軌道に乗せるのに成功した。

 チャンドラは、現在活躍中のハッブル宇宙望遠鏡のX線版といえる、天文学者待望の望遠鏡だ。ブラックホールなどの観測対象が地球の陰に入らないようにするため、地球から約14万キロ離れた軌道を回る。約23トンあり、シャトルで運んだ荷物としては最も重い。

 女性のアイリーン・コリンズ船長(42)が乗り組むコロンビアは、23日の打ち上げ9秒後に燃料電池がショートしたため、主エンジンの制御系を止め、バックアップ用の別の制御系に切り替えた。また、上昇時には、燃料の液体酸素の不足から、予定より10キロ低い高度でエンジンが停止した。コンピューターのモニターの一つも故障した。しかし、船体の安全や任務には差し支えないという。

県立ぐんま天文台の望遠鏡完成 一般公開では世界最大級

(April 24, 1999)
 群馬県高山村に今月末、オープンする「県立ぐんま天文台」に、利用者が直接目で観察出来るものとしては世界最大級の口径150センチの望遠鏡が完成した。

 製作には国立天文台がハワイに作った「すばる」と同じスタッフもかかわり、研究者の観測から子供たちの観望会まで幅広い利用のための工夫が施されている。天文台には他にも65センチ望遠鏡など多数の観測装置が備えられ、いずれも個人の研究者や団体が低額で借りることが可能。

 同村は昨年秋、「光環境条例」を制定し、屋外の照明が空に漏れないようにするなど、暗い夜空を守るために動き出した。  

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