TOPIC No.5-43 骨髄移植

Index
01.骨髄バンクに登録しよう!
02.命のボランティア 〜骨髄移植とは?
03.骨髄バンクってなんだろう?
04.日本骨髄バンク
05.全国骨髄バンク推進協議会
06.骨髄移植の日記
07.KENの超・闘病法
08.骨髄移植 by国立がんセンター

ドナー登録者30万人に 骨髄バンク、開始から16年

2008年01月15日 中国新聞ニュース

 骨髄バンクを運営する骨髄移植推進財団(正岡徹理事長)は15日、骨髄提供者(ドナー)になることを希望するドナー登録者が同日、30万人に達したと発表した。

 1992年1月の登録開始から16年。

 財団によると、白血病などのため骨髄移植を希望する待機患者は、昨年末現在で2353人。ドナー登録者が30万人いると、待機患者の9割に、白血球の型が適合するドナー候補者が1人以上見つかるという。

 ただ、ドナーの健康上の事情などから、実際に移植に結び付くのは6割弱。財団は「すべての患者が移植を受けられるよう、1人でも多く登録を」と呼び掛けている。

 ドナー登録者は98年に10万人に、2004年に20万人に到達。05年には、登録者の年齢が「20−50歳」から「18−54歳」に拡大されたこともあり、登録者数が伸びたという。

日中の骨髄バンクが提携へ、骨髄を相互に提供

2006年10月29日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 骨髄移植が必要な患者に合う骨髄提供者を探す機会を増やすため、骨髄移植推進財団(本部・東京)は29日、中国の骨髄バンクと提携し、移植可能な骨髄を相互に提供する方針を決めた。

 提携時期は未定。日本の海外骨髄バンクとの提携は台湾、米国、韓国に次いで4例目。

 同財団によると、双方が待機患者の情報を渡し合い、それぞれが管理する自国の提供希望者データベースで検索する。適合する提供希望者が見つかった場合、患者の待つ相手国に骨髄を運び移植するという。

 同日、名古屋市内で開かれた初会合で、両国関係者が提携に向けた課題を協議。財団の小寺良尚・常任理事は「移植を受けたい患者にとって朗報。できる限り早く提携したい」としている。

 骨髄移植は白血病などの治療に効果的だが、患者と提供者の白血球の型(HLA)が一致しないと移植できない。日本の骨髄提供登録者は現在、26万人。2005年は、移植希望患者の約6%にあたる102人は適合する相手がいなかった。こうした患者を救うため、財団は、40万人にのぼる中国での登録者に期待したい考えだ。

骨髄移植 検査手数料3000円値下げ

2006年09月29日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 骨髄移植推進財団(日本骨髄バンク)はこのほど、骨髄提供者(ドナー)の検査手数料を値下げした。

 昨年度、骨髄移植件数が予想より多かったことで検査手数料収入が増え、財団の会計が黒字となったためで、移植を受ける患者の経済的負担が軽減される。

 白血病などの患者は、同バンクの仲介で、白血球の型(HLA)が適合するドナーを見つけ、移植を受ける。ドナーの血液検査、検査手数料、傷害保険料などは、すべて患者側の負担となる。ドナー1人あたりの検査手数料は、従来の1万2000円から3000円値下げして9000円となった。

 検査の途中で提供を断られるケースもあるので、一般的には複数のドナーの検査を並行して行う。例えばドナー候補4人を検査し、骨髄移植に至った時の平均的な患者負担金は、4人分の検査料値下げで、これまでより1万2000円安い25万9000円になる。患者側には、このほかに治療費がかかる。

 同バンクは、骨髄移植を希望するほとんどの患者にドナーが見つかるとされる「ドナー登録30万人」を目指しているが、現在の登録者は約26万人。

骨髄ドナー登録者25万人突破

2006年07月09日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 白血病などの難病患者へ骨髄を提供する意思を表明した「ドナー登録者」が6月末、25万人を超えたことが分かった。

 日本骨髄バンクを運営する骨髄移植推進財団(正岡徹理事長)は、「待機患者の全員が適合するドナーを見つけるためには30万人の登録者が必要」として、新たなドナー登録を呼びかけている。

 移植を望んで骨髄バンクに登録する患者は現在、全国に約1590人。骨髄移植は、患者とドナーの白血球の型(HLA)が一致することが前提だが、非血縁者間で一致する確率は数百から数万分の1しかない。

 HLAが一致した場合でも、ドナー側の事情で移植に至らないケースもあるため、昨年登録した患者2253人のうち移植を受けられたのは半数程度で、残りは今年になっても待機したままだという。

巨人軍、骨髄バンクへの登録呼びかけ…財団へ寄付も

2006年06月26日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 読売巨人軍は、7月から東京ドームで入場者らに骨髄バンクへの登録を呼びかける「骨髄バンク応援キャンペーン」を展開する。

 7月1日の阪神戦以降、今シーズンに主催する30試合すべてについて、東京ドーム22番ゲート前広場にある「ステージG―KING」で、巨人軍特製のシリコンバンド「G―BAND」(税込み300円)を販売。

 収益金は全額、骨髄バンクを運営する骨髄移植推進財団に寄付する。

 原辰徳監督と上原浩治投手は今月、同バンクに登録しており、期間中は、入場者らに上原投手のメッセージ入りポストカードを配布する。

 原監督も「私自身もこれまでの野球人生で、多くの人の力を借り、支えられて今がある。登録に理解を示してくれる人が1人でも2人でも増えることを願っています」というメッセージを寄せている。

 同財団によると、目標の30万人に対し、現在の登録者数は24万8340人。国内では約1500人が骨髄移植を希望して待機しているが、待機中に亡くなるケースもあるという。

骨髄移植:患者団体が連携 移植推進パレード

2005年10月02日 毎日新聞 Mainichi INTERACTIVE
 

 骨髄移植や、脳死による臓器移植など移植医療への理解を深めてもらおうと、患者団体9団体が2日、東京都中央区銀座で街頭パレードを行った。従来、骨髄移植と臓器移植の団体は別々に普及啓発活動を行っていたが、ドナー(提供者)確保という共通の課題には連携が必要と判断、今回初めて合同での催しとなった。

 9団体はNPO法人の「日本移植者協議会」や「全国骨髄バンク推進連絡協議会」などで、会員ら200人が集合。青山学院大学のブラスバンドを先頭に、「移植で助かるいのちがあります」などと書かれた横断幕を掲げ、外堀通りなどを約1キロにわたって行進した。

骨髄ドナー登録緩和で催し 広島の映画館

2005/02/23 中国新聞地域ニュース

 白血病治療に必要な骨髄ドナー(臓器提供者)の登録者を増やすため、厚生労働省は三月一日から、登録の年齢要件を従来の二十歳以上から十八歳以上に緩和する。「ひろしまドナーバンク」(広島市南区)は、骨髄移植がテーマの映画「火火」を三月五日に封切りする市内の映画館で、ドナー登録を呼びかける。

 白血病患者がヒロインのヒット映画「世界の中心で、愛をさけぶ」などで、若年層に骨髄移植への関心が高まり、同省が「登録者を増やす好機」と年齢制限を見直した。

 国内の骨髄ドナー登録者は、骨髄移植推進財団(東京)の目標三十万人に対し、今年一月末現在で約二十万二千人。中国地方では、島根、岡山、鳥取の三県で目標達成率が100%近い半面、広島県では65%、山口県は73%にとどまっている。

 「ひろしまドナーバンク」の普及推進員は、「火火」上映館の協力で、登録の意義や要件緩和について観客に説明する。同バンクTEL082(256)3523。

骨髄移植 血縁間、登録制に 学会、4月から導入決定

2005/01/30 asahi.com

 日本造血細胞移植学会(小寺良尚理事長)は、白血病治療などの骨髄移植で、患者の血縁者が骨髄提供者(ドナー)になる場合、学会に事前に登録する制度を導入することを決めた。従来、血縁者間の骨髄移植は骨髄バンクを介さず、各病院の裁量で行われてきたが、採取の安全性確保や、採取後の健康被害の把握など、ドナー保護の観点から登録制が必要と判断した。4月から実施する。

 現在、兄弟姉妹など血縁者間の骨髄移植は年間約400例。事前にドナーの年齢や状況を登録することで、医学的にドナーとしてふさわしいかをチェック。採取後に重篤な合併症などが起きていないかなど、中長期的に健康を見守っていく。

 同学会などは、白血球などのもとになる造血幹細胞を、骨髄ではなく血中からとる「末梢(まっしょう)血幹細胞移植」で、血縁者間移植の指針を00年に設けており、骨髄でもこのルールを参考に内容を詰める。

 非血縁者間の骨髄移植では、提供者はあらかじめ骨髄バンクへの登録が必要。同意の手続きも体系化され、事後の健康調査なども実施されているのに対し、血縁者間では対応が遅れていた。幼い子どもが、兄弟のために提供者になるケースも少なくない。

骨髄移植成否のカギ、免疫抑制たんぱく質発見…東北大

2004/05/17 読売新聞 Yomiuri On-Line
 東北大加齢医学研究所の高井俊行教授(免疫学)らの研究チームが、白血病の治療法である骨髄移植の成否の鍵を握るたんぱく質の存在を突き止めた。

 このたんぱく質は、重症化すると死に至る移植後の合併症「移植片対宿主病(GVHD)」の原因となる免疫反応の強さを制御する働きを持つ。GVHDを未然に防ぐ新薬の開発など、骨髄移植の成功率向上につながる成果として注目を集めそうだ。16日付の米科学誌ネイチャー・イミュノロジー(電子版)で公表される。

 非血縁間の骨髄移植では、25%程度の割合で急性のGVHDが発症するとされる。研究チームは、免疫反応のスイッチを入れる役目を果たす細胞の表面に存在する「PIR」と呼ばれるたんぱく質に注目。このたんぱく質の性質を試験管内で調べたり、遺伝子を改変したマウスを使って実験したりした。その結果、「PIR―A」は免疫反応を強め、「PIR―B」は反応を弱めるように働くことが分かった。


骨髄移植:実施件数が5000件超える

2003年08月02日[毎日新聞]Mainichi INTERACTIVE
 
 財団法人「骨髄移植推進財団」(日本骨髄バンク、高久史麿理事長)は1日、非血縁者間の骨髄移植の実施件数が5000件を超えたと発表した。米国の1万5000件に次ぐ実績で、移植成績も良好だが、提供者(ドナー)不足は解消されておらず、新規登録患者の約半数しか移植を受けられない状態が続いている。

 骨髄移植は93年1月に第1例が実施された。最近は臍帯血(さいたいけつ)移植の影響で増加ペースが鈍化し、02年度(739件)に初めて前年実績(749件)を下回った。今年度は約750件になる見通し。

 一方、ドナー登録者は現在約17万3000人で、目標の30万人には程遠い。移植を待つ新規の登録患者は毎年約1500人。半数しか移植できない状況で、同バンクは今後、ドナー募集活動に力を入れる方針だ。

 移植成績(5年生存率)は急性骨髄性白血病で68〜10%、急性リンパ性白血病で59〜15%など、米国の成績(それぞれ32〜10%、42〜8%)を上回った。一方、骨髄採取が原因でドナーに後遺症が残るなどの重い「有害事象例」が45件あるという。【江口一】

骨髄移植、病院別の成功率公表へ

2003/03/30 読売新聞 Yomiuri On-Line
 骨髄バンクを運営する骨髄移植推進財団(東京)は、病院(移植認定施設)ごとの移植成績を公開する方針を決めた。1997―2001年の5年間の移植件数と昨年末時点での生存数を、来月上旬からホームページなどで公開する。

 約160の対象施設中、9割近くが公開に応じるという。成績公開は、患者が医療機関を選ぶ大きな判断材料になるとともに、医療側も客観的な評価を受けることで、質の向上を迫られるという効果も期待される。

 骨髄バンクが仲介する非血縁者間の骨髄移植は1993年に始まり、今年2月末までに約4700例が行われた。現在、移植希望患者は2050人。全員に適合するドナーを1人以上見つけるには最低30万人のドナーが必要とされるが、現在のドナー登録者は16万人にとどまっている。

 財団はこれまで、骨髄移植の実施件数だけを病院ごとに公表していた。関係者の間では「移植件数の多い医療機関は成功率が高い」と見られていたためだ。しかし、昨年、厚生労働省研究班の調査で、標準的なリスクの移植件数が多い7病院を比較したところ、生存率は最高で75%、最も低いところで40%と、大きな落差があることが判明。

 これを受け、財団が昨年9月、認定施設の医師220人にアンケートしたところ、79%が「病院ごとに公表すべきだ」と前向きだったことで、移植成績公開の実現は可能と判断した。

 科学的に正確な「生存率」とは言えないが、データ数を多くするため「昨年末現在の生存者数」を公開する。

 骨髄移植推進財団医療委員会の加藤俊一委員長(東海大総合医学研究所教授)は「公開する成績は優劣の比較ではないが、良い医療機関を選んでいく時代に必要な情報公開の第一歩だ。情報を正しく理解し、骨髄移植や医療全体の質的向上につながれば」と期待する。

骨髄移植:リンパ球型不一致でも可能に 関西医大グループ成功

2003年03月02日 Mainichi INTERACTIVE
 白血病などの治療として行われる骨髄移植について、関西医大(大阪府守口市)の池原進教授(病理学)のグループが、リンパ球の型(HLA)が一致しない骨髄を直接移植する新しい手法をサルで成功させた。1日午後、東京医大で開かれる厚生労働省研究班のシンポジウムで発表した。

 池原教授らが考案した方法は、提供側の骨の2カ所に注射針を刺す。一方から血液と同じ濃度の食塩水を入れながら、反対側の針から血液を造る造血幹細胞と、この細胞の働きを助ける細胞だけを採取する。この方法だと血液やリンパ球が混じらないので、HLAが違ってもうまく移植できるという。

 池原教授らはこの方法で採取したサルの骨髄を、白血球数が減った別のサルの太ももの骨に直接移植した。その結果、移植されたサルは約3週間後に白血球数が回復し始め、提供側のサルのものと同じリンパ球が生まれているのが確認できた。

 これまでラットなどで成功していたが、サルでの成果で、ヒトへの応用も近づいたという。今年中に学内の倫理委員会の承認を得て、赤血球のたんぱく質をうまくつくることができない重度の貧血の患者を対象に、海外で臨床試験を始めたいという。 【関野正】

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