TOPIC No.2-59a 法の華三法行(ほうのはなさんぽうぎょう)その1

法の華賠償訴訟が結審

2000年1月13日 17時55分 共同通信社
静岡県富士市の宗教法人「法の華三法行」の元修行参加者27人が、「修行を受けないと病気になる」などと言われ多額の修行代などを不当に支払わされたとして、教団などに総額約2億3690万円の損害賠償を求めた訴訟が13日、福岡地裁で結審した。判決は4月28日に言い渡される。法の華被害対策弁護団側によると、法の華の活動の違法性を問う訴訟で、福岡の判決は全国初の判断となる見通し。

財団隠れみのに不動産購入

2000年1月5日 16時21分 共同通信社
静岡県富士市の宗教法人「法の華三法行」(福永法源代表)の幹部が役員を務める事実上休眠状態の財団法人が、同県熱海市のリゾートマンションの一室を約1億5000万円で購入したほか、財団名義で取得した同県函南町の山林の特別土地保有税を一部滞納していたことが5日、警視庁生活経済課や財団を所管する厚生省の調べで分かった。

法の華訴訟で和解成立

1999年12月24日 20時02分 共同通信社
不安をあおり高額な研修に参加させたとして、山形市の会社員の男性(41)が宗教法人「法の華三法行」(静岡県富士市)と福永法源代表(54)らに、約300万円の損害賠償を求めた訴訟の和解協議が24日、山形地裁(手島徹裁判長)であり、教団側が、約160万円支払うことで合意した。原告側代理人によると、「法の華全国弁護団連絡会議」所属の弁護士が担当した訴訟で和解したのは初めて。

がん治癒明言避ける

1999年12月13日 19時55分 共同通信社
詐欺容疑で家宅捜索を受けた宗教法人「法の華三法行」の福永法源代表(54)が13日、東京都渋谷区の教団施設で共同通信社のインタビューに応じ、福永代表の著作の中で「家族の修行で、娘のがんが治った」と紹介されている例について「わたしは医学は分からない。(医学的に生きているとは)断言できない」と述べ、治癒について明言を避けた。

「法の華」土地所有権問題で静岡県が教団幹部を事情聴取

8:56p.m. JST December 13, 1999
宗教法人「法の華三法行」(福永法源代表役員)が今年9月、静岡県富士市内の不動産会社から本部近くの土地約2200平方メートルの所有権の移転を受けた問題で、県は13日、教団幹部2人から事情を聴いた。
県によると、教団側は4年前、この土地を含む周辺の土地約4000平方メートルを取得する業務委託契約を不動産会社と結び、取得費用を分割で払ったことなどを約2時間かけて説明。「施設を拡大するつもりはない」と話したという。
この土地取引について国土利用計画法違反の疑いで調査している県は「(違法かどうか)早いうちに結論を出したい」としている。

教団に施設拡大中止求める

1999年12月12日 15時21分 共同通信社
宗教法人「法の華三法行」の関連施設が集中する東京都渋谷区松濤地区の地元三町会の代表が12日、教団施設を訪れ、3日に提出した「申し入れ書」の回答を求めた。
申し入れ書は、これ以上の施設拡大の中止や同地区にある関連施設、会社の開示など6項目。教団側は幹部3人が対応、施設拡大については「今のところ計画はないが今後は分からない」などとあいまいに答えた。

主婦5人が「法の華」の福永代表らを詐欺容疑で告訴

3:59p.m. JST December 07, 1999
宗教法人「法の華」(本部静岡県富士市)に修行代などの名目で計約2400万円をだまし取られたとして、教団の研修会に参加した主婦5人が7日、福永法源代表(54)ら13人について、詐欺容疑で刑事訴追を求める告訴状を警視庁生活経済課に提出した。同課はこれを受理する見通し。(時事)

集金ノルマ強化を指示

1999年12月5日 15時56分 共同通信社
宗教法人「法の華三法行」の福永法源代表(54)らの詐欺容疑事件で、教団は1998年6月末、幹部らに対し6日間で新たな信者を勧誘し最高450万円の修行代を教団に納めさせるよう指示する文書を出していたことが、5日までの警視庁生活経済課と静岡県警の調べで分かった。当時は教団をめぐって各地で損害賠償請求訴訟が起こされており、新たな信者が減って収入が伸び悩んでいた時期。

「詐欺ではない」と強気

1999年12月5日 19時34分 共同通信社
宗教法人「法の華三法行」の詐欺容疑事件で、福永法源代表(54)は5日、東京都渋谷区の「天行力宇宙エネルギー館」で信者らを集めて講演し「詐欺ではない」と訴えるなど、強気の姿勢を見せた。
福永代表はこの日、民放テレビの番組に出演した後に会場入り。事件について初めて公に自身と教団の考えを説明した。

「お金出すのも行」 法の華の福永代表、民事法廷で証言

3:52p.m. JST December 04, 1999
「天声(天の声)を唯一聞くことのできる人間」と自称し、教団創立から約20年で610億円もの現金を集めたとされる「法の華三法行」の福永法源・代表役員(54)とはいかなる人物なのか。教団の研修会参加者が全国で起こしている民事訴訟の法廷に、被告側証人としてこれまでに4回出廷した福永代表は、教団の教義や、問題になっている「足裏診断」の正当性を主張。その一方で、常識外れとも思えるほどのぜいたくな暮らしぶりを認めていた。
これまでの証言をまとめた。
――天声を聞ける人は。
「今現在のところは私だけです。私はパイプ役です」
――足裏診断とは。
「天行力(てんぎょうりき)がどれほど流れているかを足の裏で判断する」
――人をびっくりさせて法の華の修行に参加させる意図で診断したことは。
「ございません」
――お金を出すことは。
「観(おも)いの定めといって、命の次に大事なお金、身銭を切るという大切な行(ぎょう)です」
――研修参加費が100万円以上とは、高いと思いませんか。
「天は何でこれほどむちゃくちゃなお金を取るんかいなと、最初は天とぶつかりました」
――法の華はお金集めをする集団なのですか。
「お金集めという天声は1度も示されていない」
――どういう経緯で宗教法人化したのですか。
「集まったお金を大切に扱うためには税制上の優遇措置ということで宗教法人の認可を受けた方がいいと手続きをした」
――あなたの所得税に追徴課税がされたという新聞記事があります。
「追徴課税としての額は3億5000万円でした」
――あなたの奥さんがブランド品等をかなり高額に購入されているという記事がありますが。
「これは確かに購入は行っております」
――あなた個人が使う生活費は。
「月に300万円です」
――訴状を送ったら東京都内の高級ホテルに届いた。
「ホテルには夏と冬、1回2週間程度、家族で滞在しています」
――いくらの部屋に。
「1泊50万円のスイートルームです」
――あなたは「私は100%がんを治した」という本を出しているが、大げさな記述じゃないですか。
「事実がそのまま題名になったわけです」
――人を恐怖に陥れたりだましたりしてお金を拠出させる考えで対応されたことはないですね。
「だますとか追いつめるとかそういった行為は天の意ではございません」

法の華施設を再捜索 療養施設など全国32カ所

11:42a.m. JST December 04, 1999
宗教法人「法の華三法行」の福永法源代表役員(54)ら教団幹部が、研修会に参加した主婦らから高額の現金をだまし取ったとされる事件で、警視庁と静岡県警の捜査本部は4日朝から、詐欺容疑で教団関連施設など1都11県32カ所の家宅捜索に入った。捜索は2度目で、前回分と合わせ計106カ所に及ぶ大規模な捜索となった。
捜索に入ったのは、静岡県熱海市の療養施設「人間癒院」や東京都渋谷区の教団関連企業のほか、秋田、長野、宮崎などの本支局。1日の一斉捜索の際に捜索しなかったところが主な対象になっている。
9都道府県に及んだ前回の捜索では、段ボール箱約1000箱分計数千点の証拠品を押収している。
調べでは、福永代表らは1994年11月から95年6月にかけて、家族の病気などに悩む主婦3人に対し「このままではがんになる」などと偽り、研修会の参加費用など計2200万円をだまし取った疑い。
    ◇
熱海市咲見町の「人間癒院」の家宅捜索は、午前7時45分から始まり、捜査員35人が11階建ての宿泊施設に入った。「人間癒院」は、同教団の関連会社が、会員制ホテルを買い取り、修行者の療養施設などとして使っている。

「国連親善大使」を詐称

1999年12月4日 9時33分 共同通信社
詐欺容疑が持たれている「法の華三法行」の福永法源代表が、自分の著書の中などで「国連の平和親善大使に就任」とうその経歴を使っていたことが4日までに、国連広報センター(東京都渋谷区)の調査で分かった。
警視庁もこの事実を把握しており、新たな修行者獲得のため、代表自身と教団の信用度を増すため経歴を詐称していたとみて調べている。

教団関連ホテルなど捜索へ

1999年12月4日 9時27分 共同通信社
宗教法人「法の華三法行」の福永法源代表(54)らの詐欺容疑事件で、警視庁生活経済課と静岡県警は4日、詐欺容疑で新たに静岡県熱海市の教団関連施設のホテル「熱海人間癒院」や全国の教団関連施設数十カ所の家宅捜索を始めた。
警視庁などは1日、同容疑で静岡県富士市の教団本部や東京都渋谷区にある首都圏本局など9都道府県の74カ所を捜索した。

2000万円の「仏舎利」買え

1999年12月3日 17時11分 共同通信社
宗教法人「法の華三法行」の福永法源代表(54)らの詐欺容疑事件で、教団が修行に参加した信者の大半に修行後「天声が下りた」と言って2000万円の「仏舎利」や約300万円の掛け軸などの購入を、強く迫っていたことが3日、警視庁と静岡県警の調べで分かった。
信者のほとんどは過酷な修行を課せられ、修行直後には正確な判断ができない状態だったという。

<法の華>一等地に施設次々 資金の流れ解明へ 捜査本部

by 毎日新聞社 12月3日0時33分
宗教法人「法(ほう)の華(はな)三法行(さんぽうぎょう)」(本部・静岡県富士市、福永法源(ほうげん)代表)が、東京都渋谷区松涛にる関連施設周辺の土地などを今年に入って相次いで購入していたことが2日、分かった。同地区は、都知事公館や“億ション”が立ち並ぶ都内有数の超高級住宅地で、教団はこれらを含め、松濤地区を中心に約1万6000平方メートルの土地を所有しているとみられる。警視庁と静岡県警の合同特別捜査本部は、教団創立以来600億円以上を集めたとされる宗教マネーの使途の一つとして、こうした土地購入資金の流れの解明を進めている。
関連不動産の登記簿などによると、教団は1995年6月、同地区に 約1280平方メートルの土地を取得。現在は福永代表の講演会などの会場に使っている「宇宙エネルギー館」を建設した。これを皮切りに同年9月、福永氏の出版物などを扱う関連企業が入居する「アースエイド松涛会館」の約470平方メートル、97年3月に「右脳会館」の約330平方メートルを購入。その周辺不動産も順次購入し、合わせて約2500平方メートルの土地を東京での教団の拠点とした。
さらに今年は、これらの施設周辺の不動産を相次いで購入。2月に は、近くの3階建てマンション1棟(敷地面積約850平方メートル)を競売で落札し、「さくら会館」の名称で信者の宿泊施設などとして使用している。また、右脳会館の東側の住宅(同450平方メートル)を8月に購入し、信者の子供などが集団生活する「親子館」として使用。今月1日の家宅捜索の時には、幼児から中学生まで約数十人の子供が出入りしていたという。
さらに10月には、宇宙エネルギー館側の民家など2棟についても売 買契約を結んだ。これらの土地の購入総額は、最近の地価公示価格で単純計算しても十数億円に上るとみられる。
こうした土地などの購入について、教団法務部は「詳しいことは分か らないが、関連施設として必要な不動産を購入しているだけ」と話している。
「人の弱みにつけこんだお金で−−」。周辺の土地が次々と教団の施 設に変わる松濤地区の住民たちは警戒感を強めている。地元住民の代表は、教団本部がある富士市の「天声村」周辺の住民対応を参考にしながら、対策協議会結成の準備を始めている。
教団施設を訪れる車の路上駐車などに悩まされた住民側は今年8月、渋谷区に相談。これを受けて同区は「歩行者の安全と交通の円滑化のため」として、10月中旬までに同施設に面した区道約550メートルの両側にガ―ドレ―ルを設け、路上駐車を防ぐ措置を取った。
地元住民は「ほぼ連日、夜になると車がずらりと並び、エンジン音もうるさかった。ガ―ドレ―ル設置で街の景観が壊れるのを心配する声も多かったが、快適な生活を守ることで意見がまとまった」という。
住民らは今後、円山町地区などの隣接地区とも話し合い、静かな生活 を守るために教団に申し入れを行うことも検討している。
【法の華談話】
福永代表は2日、今回の強制捜査について「布教活動にあたっては法 律に抵触するような行為はもちろん、まして詐欺などというような行為は天の意図するところでは決してありません」などとするコメントを教団を通じ発表した。
また、教団は、家宅捜索前に書類が組織的に廃棄された、との報道に 対し「組織変更に伴い、不必要な書類を処分したもので、捜査を意識したものではない」とする見解を発表した。

<法の華>資金流用でホテルも経営 宗教ビジネスの一端

毎日新聞社 12月2日13時44分
「法の華三法行」(本部・静岡県富士市)が同県熱海市で、関連会社 にホテルを買収させていたことが2日、関係者などの話で分かった。警視庁と静岡県警の合同特別捜査本部もこの事実を把握しており、同教団の「宗教ビジネス」の一端を示すものとして関心を寄せ、信者から集めた600億円もの資金を流用したと見ている。
教団の関連会社が買収したのは鉄筋コンクリート地上11階、地下1 階のホテル。JR熱海駅に近い一等地で、プール、多目的ホールのほか、さまざまな健康器具をそろえるフィットネスルームもある。「人間癒(ゆ)院」という看板がかかり、平日と日曜は、2人で1万9000円から宿泊できる。ホテルには教団との関連を示すものは見当たらず、利用者には気付かない人も多いという。
登記簿や関係者によると、ホテルを買収したのは、教団の関連会社「エコボイス」(本社・東京都渋谷区)。昨年9月に土地と建物を大阪市の不動産販売会社から購入し、改装した後の同年12月から営業を開始した。運営しているのは別会社(本店・熱海市)だが、同社の役員にも法の華関係者が名前を並べる。
建物を売却した不動産会社は1992年1月、会員制リゾートホテル を土地、建物合わせて約55億円で建設した。だが、バブル崩壊の影響を受て閉鎖され、約30億円で売りに出された。結局、「(提示額の30億円を)大幅に下回り、言えるようなものではない価格」(同社)で、エコボイスが購入したという。
ホテル買収について、捜査当局は「法の華の潤沢な資金が使われた可 能性がある」とみている。教団はホテルや病院、美術館などを建設する「人間ユートピア計画」を打ち出しており、ホテル経営もその一環とみられる。
「法の華三法行」法務部は、「法の華の行者の福利厚生施設として一 部使用しているが、一般にも開放している」と話している。

<法の華>福永会長、ローマ法王など海外のVIPに接近してPR

毎日新聞社 12月2日10時50分
マザー・テレサ、ローマ法王、サッチャー、ゴルバチョフ…。教団幹 部による詐欺容疑で、警視庁などの家宅捜索を受けた宗教法人「法の華三法行」(本部・静岡県富士市)の福永法源代表(54)は、海外のVIPや国内の著名人と次々に会談、教団の出版物などでその様子を紹介して自らの“大物”ぶりをPRしていたことが、2日までに分かった。
教団が1995年末に刊行した出版物によると、福永代表は91年1 0月に来日したサッチャー・元英首相、95年2月に来日したゴルバチョフ・元ソ連大統領と、それぞれ会談し、地球環境問題について話し合った。その様子は、いずれも教団の関連団体が発行する月刊誌に掲載されていた。
また、95年9〜10月にはローマとインドを訪問。バチカンでロー マ法王のヨハネ・パウロ2世、インドでは宗教家のサイババ、ノーベル平和賞受賞者の故マザー・テレサと次々に面会している。
このうちローマ法王との会談では、福永氏が法の華三法行の教典を手 渡し、法王からは特製リングが贈られたとして、その写真も掲載。福永氏はこの時の様子を別の著書でも紹介しており、ローマ法王はリングを福永氏に託す際に「あとを頼みます」と3度繰り返して言ったとしている。
このほか、89年ごろから週刊誌などでも国内の芸能、スポーツ、文 化などの各界著名人との対談記事を連載していた。
教団は約100種類といわれる福永氏の著書を読んで感想や相談を寄 せてきた人に、福永氏の足裏診断などを受けるように勧誘する手口で数百万円から数千万円の金をだまし取った疑いが持たれており、警視庁などはこうした出版物に登場させたVIPや著名人を福永氏の「箔づけ」に利用して、信者獲得を図っていたと見ている。

修行中の信者ら4人死亡

1999年12月2日 20時03分 共同通信社
 詐欺容疑がもたれている宗教法人「法の華三法行」(静岡県富士市)の教団本部から救急車で運ばれた信者ら4人が死亡していたことが2日、富士市消防本部の調べや関係者の話で分かった。警視庁生活経済課と静岡県警は、過酷な修行の結果、死亡した可能性もあるとみて、関係者から事情を聴く。
 また、教団が支部長に信者獲得のノルマを課した上、報奨金を手渡していたことも判明。

教団最大のイベント中止

1999年12月2日 19時15分 共同通信社
 宗教法人「法の華三法行」が、15日に予定していた教団最大のイベント「天行力大祭」の会場に予定していた横浜市のパシフィコ横浜に家宅捜索直前の11月30日、キャンセルを申し出ていたことが2日、分かった。教団は「開催の有無については広報誌などを通じてお知らせする」と話している。教団は10月27日、ホールを12月14日から3日間予約。参加者は8000人と伝えたという。

支部長経験者が語る「法の華」の内幕

2:21p.m. JST December 02, 1999
宗教法人「法の華三法行」で教団の支部長だった北陸地方の男性(39)が朝日新聞の取材に応じ、「足裏診断に特別な能力はいらない」「結局、金集めの宗教だった」などと教団運営の内幕を語った。教団内部では、新規参加者のことを「心臓」と呼び、支部長らはノルマを課せられて獲得に走った。教団施設を詐欺容疑で家宅捜索した警視庁と静岡県警の捜査本部もこの男性から事情を聴いたとみられる。相談者をだます組織的勧誘行為の実態の一端が明らかになった形だ。
この男性は1993年に教団の研修会に初めて参加。95年1月に30万円を払う研修を受けて、支部長になった。
支部長の主な仕事は、新規参加者を勧誘して研修会に送り込むことだった。「心臓」を1人勧誘すると9万円程度の報酬が得られた。「支部長になるまでに、自分が行者として何百万円も教団に払い多額の借金がある人も多かったから、借金を返すために新規参加者を勧誘する人もいた。マルチ商法と同じだった」
新規参加者を研修会に参加させると、「『これでこの人は救われた』と感動したが、同時に『これで9万円もらえる』と得した気持ちにもなった」。
毎月のように静岡県富士市の本部などで支部長会議が開かれ、全国の支部長による「『心臓』獲得数」のベストテンが発表された。獲得数1位の支部長が、福永代表からじかに報酬を手渡されることもあった。「福永代表からは獲得数のノルマが課せられた。複数の支部長が、自分の手柄にしようと『心臓』を取り合うこともあった」という。
新規参加者の勧誘には、「足裏診断」が重要な役割を果たした。診断内容は事前に書かせる「カルテ」を参考に考えた。
「借金がある」とカルテにあれば、「この足ではお金がたまらない」。「結婚がしたい」と書いた人には「一生独身だね」。
先祖についての占いは単純だった。足の指を親指から順に親、祖父母、曽祖父母(そうそふぼ)……と決める。「小指の形が悪いと、5代前の先祖が悪いことになる。霊能力などいらなかった」
こうやって不安をあおり、相談者が「どうすればいい」と聞いてきたら、半ば成功だ。「これは4泊5日の研修会に参加するしかない」と説明する。
さらに、「あなたにとって大切なお金はいくら」と尋ね、相談者が「100万円くらい」と答えると「明日までに集められますか。それぐらい集めないと人間変われないよ」とその気にさせる。最後は「行くのか行かないのかはっきりしろ」としかりつける。相談者が思わず「行きます」と返事をすると、「よく言った、がんばろう」と握手する。
そこからのフォローが大切だ。「すぐ手持ちの金を払わせ、さらに毎日電話して励まし、金を作らせる。相手が『お金がない』と言ったら、駅前の消費者金融を回らせ、同じ日のうちに次々と借金させた」
男性は数人を勧誘したが、支部長同士の勧誘競争に疑問を感じ、96年春、教団の活動と縁を切った。
今は、教団に納めた計280万円の支払いを教団に求めて、民事訴訟に加わっている。
「人生をいい方向に変えたかったのに、結局借金ばかりが増えた。金だけの宗教だった」

裁断資料も押収=法の華東京本部 時事通信社

12月1日21時59分
1日午前7時半ごろから行われた東京都渋谷区松涛の法の華三法行の東京本部の家宅捜索は夜遅くまで続けられ、押収物の入った段ボール箱が次々とトラックに積み込まれた。  押収物の中には、細かく裁断された資料が入っているとみられる約20のごみ袋があったほか、木製のいすやテーブル、革製のソファ、掛け軸、ガラス製の置物などもあった。近くにある福永法源代表宅の家宅捜索は午後1時半ごろ終了。福永代表の書いた本などの資料が入った段ボール箱8箱を押収した。

“足裏診断”で資産巻き上げ 「法の華」一斉捜索

産経新聞社 12月1日15時47分
「このままではがんになる」と脅す足裏診断。「天の声」を隠れみの に、信者から資産を巻き上げる。一日早朝、警視庁と静岡県警による詐欺容疑での教団施設の一斉捜索で、強制捜査のメスが入った宗教法人「法の華三法行」(本部・静岡県富士市)。捜査員の数は三百人を超え、 宗教法人の摘発では、平成七年のオウム真理教を思い起こさせる。元信者らは多額の修行代返還を求め、全国で民事訴訟を起こしている。この日の強制捜査で、福永法源(本名・輝義)代表の宗教ビジネスの実態解明と刑事責任追及が本格化した。
■富士本部
「法の華三法行」教団本部は、家宅捜索に入る捜査員と多数の報道陣 で、騒然とした空気に包まれた=1日午前7時45分、静岡県富士市山頂の雪がえる富士山のふもと、静岡県富士市の教団本部に強制捜査が入ったのは午前七時半過ぎ。百人を超える捜査員が教団のシンボル「天声門」をくぐって施設内に入り、「天地堂」など六カ所に分かれて捜索を始めた。捜索の一時間ほど前には、「なにわ」や「滋賀」ナンバーの車で信者約三十人が駆け付けた。報道の「招集がかかっているのか」「行事があるのか」との質問にも押し黙ったまま。一方、本部にいることの多い福永法源代表は不在で、捜索には立ち会わなかったという。
約二万平方メートルにのぼる本部の敷地に「足裏神社」や「解脱法納 館」など約十五の施設が並ぶ本部をめぐっては、脱会を希望する信者が近くの民家に逃げ込むなどのトラブルもあった。
教団の施設拡張に反対してきた「法の華対策委員会」の稲葉やす子さ ん(四一)は、「強制捜査をきっかけに教団施設の中で何が起こっていたかが明らかになって、私たちが安心して暮らせるようになってほしい」と疑惑の全容解明に期待を寄せていた。
■東京本部事務所
「法の華三法行」の教団関連施設の家宅捜索が始まり、警察官が周囲の警戒に当たった=1日午前7時半、東京都渋谷区
東京都渋谷区松濤二丁目の複数の教団施設では、午前七時二十分ごろ から強制捜査が始まった。そのうち東京本部事務所の機能がある「アースエイド松濤会館」、「天行力宇宙エネルギー館」には段ボール箱を手にした捜査員が続々と入った。
近くにある福永代表の自宅マンションでも午前八時すぎ、捜査員十人 が家宅捜索を始めた。福永代表の小学生の長男と長女の感情に配慮して、登校してから捜索を始める予定だったが、急きょ学校を休むことになり、二人を隣の空き部屋に待機させた。
家主によると、福永代表の部屋は約三百三十平方メートルで家賃は月 二百万円。マンションには家主のほか二世帯が入居していたが、十日ほど前、福永代表の隣室に入居していた商工ファンド社長が引っ越したという。
教団施設周辺では、信者たちが複数の施設間をひっきりなしに行き 来。二十歳代の男性信者は「朝食をとりにいく。わたしはだまされていないし、教団は詐欺なんかしていない」と話し、六十歳代の女性信者は「大丈夫です。最高です」を繰り返す。
施設の周りは閑静な住宅街。ある男性(七六)は「教団施設の周りを黒 服の男たちがうろつき、街の雰囲気が変わってしまった。しっかりと捜査してほしい」と話していた。
■九十九里など
千葉県九十九里町作田の教団施設「右脳塾院館」には午前七時半ご ろ、警視庁の捜査員が乗用車とワゴン車に分乗して到着。しかし、家宅捜索を察知してか「一日午前五時から午後十一時までの間、留守にする」という内容の文章を書き記した紙がはられており、施設内に入ることができなかった。
このため教団に連絡をとって、右脳塾院館の家宅捜索に応じるように 要請。教団関係者が到着した午前十時二十五分から、捜査員七人が捜索を始めた。
右脳塾院館は同町内の住宅街にある、鉄筋コンクリート四階建ての施 設。もともとは大手旅行会社の研修施設だったが、平成十年二月から「法の華」が建物を管理するようになり、百人ほどの信者が住み込みで修行をしていたこともあった。近くに住む主婦(六五)は「最近、施設から若い人がはだしで逃げ出してきたという話を聞いた」と話す。
一方、大阪市淀川区のビル二階にある関西本局にも捜査員四人が入っ た。ビル一階で喫茶店を経営する女性(五二)によると、「週末を中心に約二十人の信者が集まって修行などをしているようだ。大きな声や足を踏み鳴らす音が時折聞こえた」という。

<法の華>詐欺容疑で一斉捜索 代表らの刑事責任追及へ

毎日新聞社 12月1日13時18分
宗教法人「法の華三法行(はなさんぽうぎょう)」=福永法源(ほう げん)代表(54)=の幹部らが、「足裏診断」や修行の代金名目で信者などから金をだまし取っていたとして、警視庁と静岡県警の合同特別捜査本部は1日朝から、詐欺容疑で同教団本部がある静岡県富士市の「天声村」をはじめ9都道府県の関連施設七十数カ所で一斉に家宅捜索を始めた。合同特別捜査本部は、福永代表が超能力者で病気が治せるかのように装い、教団を訪れた相談者から多額の代金をだまし取っていたとみて、幹部らの刑事責任を追及する方針。 
「天声村」以外の捜索場所は、東京都渋谷区松濤の福永代表の自宅や 教団関連施設「アースエイド松濤会館」をはじめ、北海道、東京、千葉、静岡、愛知、石川、大阪、広島、福岡の関連施設、「天仕(てんじ)」と呼ばれる教団幹部の自宅などで、捜査員約300人が動員された。
調べによると、福永代表は教団関係者らと共謀し、医師資格や技能が ないのに、1994年11月から95年6月までの間、家族の病気に悩む関東地方在住の30〜50代の主婦3人に「研修を受ければ天行力(てんぎょうりき)が通じて、病気が治る」などと超能力者であるかのようなうそを言ったそのうえで、福永代表の著書を配って個人面談に誘い、足の裏を見て将来などを占うとする足裏診断を行って「このままではがんになる」「天声(てんせい))が降りた」などと偽り、修行代などの名目で総額約2200万円をだまし取った疑い。
福永代表は、元信者らが提訴した修行代などの返還訴訟の中で、80 年の教団設立以降、約3万人が修行を受け、昨年末までに約610億円を集めたことを明らかにしている。
福永代表は山口県生まれで本名は輝義。著書などによると、1964 年に上京し、大手電機メーカーに勤めながら都内の私大短大部の夜間部を卒業後、23歳で弱電メ―カ―を設立、79年に倒産した。80年1月、「人類救済を行え」などとする「天声」を聞いたとして、法の華三行法の活動を開始。自らを「天と人のパイプ役」と称し、各地で「億万長者養成」などと題したセミナ―の主宰や、足裏診断を行っている。

「法の華」を一斉捜索へ=詐欺容疑で追及・警視庁など

時事通信社 12月1日6時0分
宗教法人「法の華三法行」(本部静岡県富士市)の福永法源(本名・ 輝義)代表(54)が、「足裏診断」と称する個人面談を通じて、主婦3人から研修代名目で多額の現金をだまし取った疑いが強まったとして、警視庁生活経済課と静岡県警は1日午前、詐欺の疑いで同教団への強制捜査に着手する。捜索対象は富士市の教団本部や、東京都渋谷区の福永代表の自宅など9都道府県七十数カ所に上り、同課などは同代表の刑事責任追及に全力を挙げる。  教団を相手取り損害賠償訴訟を起こしている原告数人も、近く詐欺容疑で福永代表らを同課に告訴する方針。

「法の華」幹部らを元研修参加者らが詐欺などで告訴へ

03:07a.m. JST November 21, 1999
宗教法人「法の華三法行(ほうのはなさんぽうぎょう)」の研修会に参加した主婦ら約10人が20日、「病気が治ると言われ、多額の現金をだまし取られた」などとして、福永法源代表役員(54)ら教団幹部10数人を、詐欺などの疑いで警視庁に刑事告訴する方針を固めた。教団は、足の裏をみて健康状態や運勢を判断する「足裏(あしうら)診断」などで信者を増やしてきたが、金銭面などでのトラブルも相次いでいる。診断や研修を受けて現金を支払った全国の約1100人が、各地で総額約52億円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしており、「宗教」と「金」をめぐる問題は今後、刑事事件に発展する可能性が出てきた。
法の華の活動が社会問題化した1996年以降、全国の弁護士が連絡を取り合い、刑事責任の追及を検討してきた。告訴するのは、民事訴訟を起こしている原告の中から10人前後に絞り込むとみられる。告訴対象となる被害額は1人100万円から1000数百万円で、総額で5000万円前後になる見込みだ。
関係者によると、福永代表や、「天仕(てんじ)」などと呼ばれる教団の幹部は、宗教法人であることを伏せて「ゼロの力学」という団体名で相談者を募り、94年ごろから98年ごろにかけ、健康面や将来の不安を訴える人に対し、足の裏を見る「足裏診断」を実施した。
その際、「このままだとがんになるよ」「早死にする」などと脅したうえ、静岡県富士市で開く「人間法源生きざま修行」などと称する泊まりがけの研修会に参加しないと問題は解決できないなどと信じ込ませ、研修費用などの名目で1人あたり100万円から1000数百万円を支払わせた、とされる。


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