爆竜戦隊アバレンジャー ダイノブレス
爆竜の雄叫びを聞け!ダイノプレートでサウンドチェンジ!!
恐竜達が生きていた太古の地球に、あるとき巨大な隕石が落下した。その影響で、次元に歪みが発生し、地球はふたつに分裂!我々の住む地球では、気候の激変によって恐竜は滅び、人類が誕生した。一方、次元の彼方へと去ったもうひとつの地球「ダイノアース」では人間によく似た「竜人」という種族と共に恐竜も進化し、高度な知性と硬質な皮膚を持つ「爆竜」となった。
だが、進化を遂げたものは他にもいた。隕石に付着して落下した微生物がダイノアースで急激に進化し、高度な科学力をもった悪の集団「エヴォリアン」となったのだ。
竜人と爆竜は、その多くがエヴォリアンによって滅ぼされてしまった。そしてエヴォリアンは、次の侵略目標として我々の住む地球「アナザーアース」に狙いを定めた!!
エヴォリアンの侵略を防ぐため、ダイノアースの竜人「アスカ」は地球へ向かった。彼の呼びかけに応えて集まった仲間たちは、ダイノブレスで無敵の戦士へと変身!爆竜達と共に、エヴォリアンに立ち向かう!
悪と戦い、アバレまくる彼らの名は「爆竜戦隊アバレンジャー」!!
ダイノガッツでアバレまくれ!!
爆竜戦隊アバレンジャーの変身アイテムは、スタンダードなブレス型の「ダイノブレス」だ。
恐竜の顔、そのまんまという極めてストレートなデザインで、非常にわかりやすい。こういったストレートさが、いかにも戦隊ヒーローのアイテムらしい魅力だ。
また、ストレートではあっても、マンネリではないのが上手いところである。
冷静にふりかえってみると、恐竜ネタはジュウレンジャー以来だし、ギンガマンなどのケモノネタを含めてみても、動物の顔そのままというのは、変身アイテムでは今までになかったパターンなのだ。
過去に似たようなネタがあっても、まったく同じにはせず、はっきり違ったものにして差別化する。それでいて、ひねりすぎたものにはせず、わかりやすくストレートなモノにする。口でいうのは簡単だが、なかなかできることではない。
こういうところが、戦隊ヒーローを長続きさせている凄いところなのではないだろうか。
レバー操作で口を開くと爆竜が吼える!!
アバレッドのダイノブレスは、ティラノサウルスの形をしている。
恐竜フェイスのノドの部分についているレバーを操作すると、下アゴが開いて、爆竜ティラノサウルスの咆哮が鳴り響く!同時に眼の部分も発光する。
アゴにはスプリングが仕込まれているので、手を離すとパクッと閉じる。レバー操作で口がパクパク動くのが楽しい。
劇中では、人間の言葉をしゃべる事ができない爆竜とコミュニケーションをとるのに使われる。腕に着けたブレスの口がパクパク動いて「ダイノガッツを込めるテラ!」などと話しかけてくるのが、見ていてちょっと面白い。
口をいっぱいまで開くと、カチッという音がしてロックされ、開いたままの状態で固定される。変身準備完了!
さあ、赤い三角のボタンを押して、爆竜チェンジだ!!口がバシッと閉じて目が光り、変身サウンドが鳴る!!
アバレブルーのブレス。トリケラトプス型だ!
アバレンジャーのブレスは、三人それぞれ違う形をしている。
玩具のダイノブレスでは、本体に装着された「ダイノプレート」と呼ばれるフェイスプレートをつけかえる事で、好きなタイプにチェンジできるようになっている。
メダルやアンテナヘッドなど、一部分をつけかえる事で個人用の変身アイテムに変えられるものは今までにもあった。しかしそれは、「よく見るとちょっと違う」という程度のもので、ダイノブレスのように、まったく違う形になってしまう変身アイテムは無かった。面白い趣向だと思う。
放送開始前に写真などで最初に見た時には、三人とも違うブレスを着けているので、「今年はブレスを三つも出すのか?」と一瞬怖い考えが頭をよぎってしまった。さすがにそれは無いだろうと思い直したが、実際に発売されるまではちょっとドキドキだったので、付け替え式と知った時にはホッとした。
アバレイエローのブレス。プテラノドン型だゾ!
イエローのブレスは、下アゴのキバが隠れるので、ティラノやトリケラとはちょっと違った雰囲気になるのが、なかなかいい。
また、プレートをつけかえると、単に外見が変わるだけでなく、咆哮サウンドも変わるようになっている。三種の咆哮サウンドはそれぞれ特徴的で、聞いていると楽しい。また、口を開けた時の咆哮は、変身サウンドの最後にもかぶるようになっているので、同じ変身サウンドでも印象がまったく違って聞こえる。
それから、ティラノと他のふたつでは眼の位置が違い、別のLEDが光るようになっている。それぞれ発光色が違うので、見た目の印象も変わって面白い。
ダイノプレートを外した状態。
変身サウンドと三種の咆哮サウンドの他に、毎回おなじみの通信コールサウンドもある。爆竜の口が閉じた状態の時、赤い三角のボタンを押すと、コール音が鳴るのだ。
この音も、呼び出し音だというのがハッキリわかる音でありながら、なんとなく恐竜の鳴き声っぽい印象を与えるようなものになっている。
本体のシルバー部分には、なにやらモールドが入っていて、いかにも異世界の産物らしい雰囲気を出しているのだが、ダイノプレートを外したその下の部分にも、同じようなモールドが施されている。ダイノプレート未装着の状態でも違和感が無いように、普段見えない部分にも気を配っているのには感心させられる。
未装着状態で口を動かすと、「カキョッ!」という感じのコミカルで軽い音がする。また、いっぱいまで開いてロックしてからボタンを押すと、変身サウンドのかわりに「クケケケケ!」という感じの、鳴き声らしき音が出る。
どういう意味があるのかはよくわからないが、プレート未装着ではパワーが発揮できない、というのを表現しているのかもしれない。
構えると逆さまに…
ちょっとだけ、気になることもある。それは、タイムレンジャーやハリケンジャーなどと同じく、変身後の腕にもブレスが装着されている事だ。
変身後の腕にもブレスがついていると、なりきり度が高くなっていい。だが、ダイノブレスの場合、装着者の側から見て正常に見える位置に着用する為、ダイノブレスが見えるように左腕を構えると、視聴者からは逆さまに見えてしまうのだ。
パッケージの写真などでもブレスが逆なのがはっきり目立つし、ちょっと気になる。
まあ、遊ぶ時には特に関係無いし、玩具としては別に欠点というわけでもないので、とりたてて騒ぐほどの事ではないとは思うが…。
パッケージ状態。
シンプルではあるが、見た目のインパクトが大きく色々と工夫も凝らされていて、楽しい変身ブレスだ。
ダイノプレートやスイッチ部分、下アゴなどの塗装部分もキレイだし、見た目もいい。
それに、変身シーンや通信シーンだけでなく、このダイノブレスを使って爆竜達と会話するシーンがあったりするのが実に面白い。
そうすることで爆竜達も魅力的に見える。ガオレンジャーのパワーアニマルなどとも違った、より身近なパートナーとして描かれる事だろう。