虫について

虫も生きていて、人類よりも長い間繁栄している種なので、出来れば共生したいのですが、収穫も出来ないとなるとそうも言っておれません。さて、相手を知りましょう。虫といっても多種多様なものがあり,作物によっては好き嫌いがあります。まず、キャベツの場合をみてみましょう。

キャベツ

想定相手の虫    モンシロチョウ     ナメクジ    アブラムシ  ヨトウムシ  と考えた場合  

モンシロチョウは蝶がキャベツの葉に産卵し、幼虫になった青虫が葉を食い荒らします。そして、さなぎになってまた蝶となって繁殖します。

  初期の対応  親が飛んできるので種まきから苗、収穫まで極力産卵を避けるように防虫ネットの中で育てます。大きくなると葉がネットにあたっているだけでネット越しに産卵してもがんばります。はあ〜

  幼虫が目に付いた場合,少ない場合は捕殺が一番ですが、取りにくい場合は青虫に特化したBT剤の農薬があります。これは芋虫しか利かない専用の薬です。収穫次期を見て散布します。

  よほど大量に繁殖しなければ、食べるところが無いほどにはならないですが,早めに発見しましょう

 

ナメクジは畑の隅で越冬したあと、水分の高い状態のとき、歩いてキャベツまでいって葉を食い荒らし,長くいると産卵して増殖します。

  初期の対応  ナメクジは地面を歩いてくるので通常ネットでは防げませんし,畑に直接散布して利くよい薬は無いのです。野菜を食べないならありますが・・・ですから見つけたら捕殺あるのみ!!餌に金属イオンが混ぜてある薬がありますが,中に入る前に餌を食べれば効果がありますが,全滅にはならない。

  中に入ってしまうとき、どうしても通常の処理ではすべてを捕殺・薬殺は出来ませんから、ある程度は共存しましょう。忌避剤もあるようですがいまいち効果が顕著ではありません。

  大量に入り込んでしまうといたみもはやく、見た目も悪くなります。植付け前からの周囲の熱処理も効果的です。

アブラムシは親は羽根があって飛んできて産卵して初めは増えまして、二次的にはアリ等が共生しており、拡散する助けをします。葉から養分を吸って繁殖します。

  初期の対応  この場合も防虫ネットである程度は発生速度を抑えられますから,葉の裏などの観察が必要です。蟻がよく見られるようになったら要注意。被害が早く広がります。

  アブラムシは発生初期ならつぶして捕殺も良いし,薬に対しても弱い方なので、農薬ほどでもない軽い薬剤でも聞く場合が多いが,注意しないと耐性を持ったものも要るので,同じくすりはどのような場合でも繰り返さない方がよい。

  発生がひどくなるときず口から病原菌などが入って病気の牽引車になる場合が多いので早めに処理しましょう。

ヨトウムシはヨトウガの幼虫で小さいときは畑の地面の中にいて、植生できる作物が植わってくると、芽を切ったり,葉を食します。

  初期の対応  土の中にいる場合があるので,前の作物の収穫時に畑を休ませる間に土壌用殺虫剤で処理するか加熱処理などで殺しておく方がよい。植付け時にも苗が一番やられやすいので,スポットでオルトラン等の顆粒剤で予防殺虫も仕方が無い。芯をきられては元も子もない。

  その時期を過ぎて大きくなると葉の中に入り込んで食い荒らす。時間がたつとヨトウガになって親になって繁殖を繰り返す。中に入ってしまうとなかなか薬がやりにくいので、極力捕殺をする。

  何匹も入ってくるといたみも早く食べるところが少なくなる。

キャベツ一つで考えても同時に数種類の相手に対しての防御を考えて平行対応しなければ食べられるような作物にはならない。育ててわかることは、残留農薬も考えず、人手もかけずにきれいな野菜を収穫するには、繰り返し予防的に薬を掛けつづけて虫も食べられないような野菜にしないと収穫は無理ということがわかります。逆に手間をかければ薬の使用は抑えられることになります。(虫を捕殺する・忌避処理をすることなど)何処の時点で共生点を見つけるかですね。売り物は人件費をかけないため殺菌剤や殺虫剤は計画的に複数収穫前まで使用しているのでしょう。

残念なところ作物の種類や時期によって相手が違ってきますので,対応が異なりますからその都度考えて対応することになります。

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その他の野菜の場合は相談してね。判る範囲で・・・

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