第7章、第3項  ロウイングエルゴメータ。 1、 ロウイングエルゴメータ。 1-1、 特徴と利点。 ロウイング専用の練習装置として、ロウイングエルゴメータ(ロウイングマシン)があります。 実際上の世界標準となっているのが、コンセプトツー社のインドアロウワーです。 エルゴメータは、漕艇に必要な筋肉群を効率的に強化できます。 また、レイト、タイム、漕距離、ペース、ペースの変動、脈拍などを表示できるモニターにより、漕リョクのエネルギー的側面を定量的に把握できる利点があります。視覚の障害で、直接確認できない場合は、支援者に操作方法と、値の読みあげを支援してもらいましょう。 1-2、 注意点。 エルゴは、陸上で安心して全力が出せる半面、固定されているため、漕手の上体の前後運動の負荷がすべて漕手にかかるため、故障のリスクが乗艇よりも高いといえます。 (この問題を軽減する装置として、マシンの下に敷く「スライド」があります。) また、ダンパのレバーによる負荷の設定を、高く設定しすぎないように注意しましょう。 ジュニア、初心者では、エルゴで専門的な強化を図る前に、生理的にも心理的にも、基礎的、全身的、総合的な体力の養成が必要です。 エルゴに偏重することなく、むしろ多様なトレーニングを幅広く体験・蓄積することのほうが重要です。 2、 エルゴの取扱・整備。 ハンドルフックは、練習時に一時的にかけておくためのフックです。 練習終了後は、ハンドルフックではなく、ガイドのところまで戻しておきましょう。 内部のショックコードの寿命を延ばすことができます。 練習後は、レールをよく清掃しておきましょう。 黒いスケールのない状態にします。レールを触ってみて、ごつごつしていないか確認しましょう。 シートの稼動状態、チェーンの状態を点検し、その他、気になるところがあれば、管理担当者に連絡しましょう。 時々は、油をさすことが必要です。 3、 レバーの数値とドラグファクタ。 エルゴの負荷は、レバーで調整できます。 これはオールのギア比に相当します。 レバーの数値と負荷の関係は、マシンの整備状態で変動するため、正確な負荷は、レバーの数値で憶えていても誤差が生じます。その代りに、「ドラグファクタ」という数値があり、モニターに表示できます。 ときどき、レバーの位置とドラグファクタの関係を確認し、自分に最適な負荷をドラグファクタの数値として把握しておきましょう。 4 表示単位:ワットとカロリー表示。 エルゴのモニターは、ワットやカロリーでも表示できます。 500m区間タイムを意味するペースとワットの関係は単純で、評価に違いはありません。しかし、ワットとカロリー表示の間には、単純な単位換算ではなく、別の要素が入ります。 カロリー表示は、「漕手自身の体重の前後移動に費やされた運動量の、大雑把な概算値」として、300キロcalパーhを加算し、消費熱量を示しています。 以上で、「ローイングエルゴ」の説明を終わります。