第4章,第10項. ストロークサイクルとボディワーク。 1, リカバリー。 フィニッシュからキャッチまでのリカバリーは、大切な休息の時間でもあります。 ハンザウェイ、ボディリカバリー、フリーニーズ(スライド前進)の順にと言われることもありますが、概ねこの順番でよいものの、各部が滑らかに連携し、ハンドルが安定して単純な動きになっていれば、それが一番良いリカバリー動作と言えます。 概念が先行し、実際に意味のない動き、無駄な動きになっていないか、よく考えなければなりません。 ブレードのスクウェアは、たとえ空気抵抗の点で有利でも、キャッチ直前で返してフライアップを起こしたり、キャッチのタイミングが遅れたりするのは良くありません。 ミドルを過ぎたら徐々に戻しましょう。 2, キャッチ。 キャッチでは、特に艇の減速を小さく・短くすることが一番重要で、また、しっかり前に出て、丁寧・確実にキャッチすることがとても重要です。 また、フライアップやエントリーでのスリップをなくすことに最大限の注意を払うべきです。 確実にキャッチしてから、ドライブを始めます。 3, ドライブ。 ドライブでは、ハンドルを「強く、水平に、大きく」引き続けることに集中します。 レグ、スウィング、プルの3つを、ほぼその順番に使っていきますが、レグとスウィングは、かなりオーバーラップさせて使ってもかまわないでしょう。 故障防止のためには、むしろそのほうが適しています。 プルは、前半はぶら下がるように使うのであまり早くから曲げることはありません。 ロウイングスタイルの詳細な議論は、ここでは省略します。 4, フィニッシュ。 ドライブの最後、ブレードの抜き上げもテクニックとして重要なポイントです。 スクウェアをできるだけ保ちながら水から離しますが、フェザリングもうまく組み合わせたいところです。 フィニッシュからフェザーが完了した時点で、ブレードをたとえすくウェアにしても水面に当たらない高さ,つまり水面とのクリアランスを、確保しておくことが大切です。 水面に近すぎると、フォワード中に上昇せざるを得ず、キャッチ前のフライアップを起こすことにつながります。 スカルでは、フィニッシュでハンドルが脇腹付近にきます。 リギングが適切でない場合は、腹部にあたるか、あるいは脇から離れる状態になります。 肘はあまり締めず、またひどく高くせず、水平に後方に回す感じです。 5, 視覚障害とボディワーク。 ロウイングの経験者が視覚に障害を持った場合は、すでにボディワークのイメージはあるでしょうが、視覚障害者がロウイングを始める場合は、ボディワークのイメージは、模範演技をする漕手の体に触れながらチェックするという方法もあるでしょう。 また、エルゴメータを並べて、シートやハンドルを連結させて動きを感じる、といった方法もあります。 以上で,「ストロークサイクルとボディワーク」の説明を終わります。