無敵超人ザンボット３ 無敵合体ロボ
景品でここまでやるか！？
今回紹介するのは、ゲームセンターなどに設置してあるプライズマシンの景品だ。
近頃はやたらめったら出来がいいのが多く出ているが「ザンボット３ 無敵合体ロボ」は、そのなかでも際立って出来がいい。
単に飾っておくだけのものではなく、いじってうごかして遊べるというのが実に楽しい。
ただし、こういうものは一定期間しか店頭に出ないうえに、金さえ出せば買えるというものではないのが難しい所だ。
人によっては、何度挑戦しても取れず、悔しい思いをした事もあるかもしれない。
もう既に登場から時間が開いてしまったので、今から探すとなると少々苦労するかもしれないが、どうにか頑張って、ぜひとも入手して欲しい。
三つのメカがひとつになって
「無敵超人ザンボット３」は、１９７７年に放送されたＴＶアニメで、サンライズ初の自社制作作品でもある。
ハードでシリアスな内容が当時のアニメファンに衝撃を与えた。ロボットアニメが好きなら、絶対に見ておいて損はない。必見の名作である。
さて、本編についてはまた別の機会に譲る事として、本題に入ろう。
この「無敵合体ロボ」シリーズは、「ザンボエース」「ザンバード」「ザンブル」「ザンベース」の全四種となっている。このうち、ザンボエースを除く三種を集めると、合体させて「ザンボット３」にすることができるのだ。
これがザンバードだ！
ザンバードは、機動性に優れた小型戦闘機。
本編では、主人公である神 勝平の乗り込むメインメカだ。「ザンバード」から、「エースチェンジ」することで小型ロボット「ザンボエース」に変形する事が出来る。
シャープなデザインを上手く再現していて、とてもカッコイイ。
シリーズのラインナップにザンボエースが入っている事からわかると思うが、残念ながらエースチェンジは出来ない。
ザンブルやザンベースに比べると小さいのだが、そのぶん合体用の頭部などの余剰パーツが一緒に入っている。
ザンブルだ！ドリルがイカス！！
ザンブルは、強力な攻撃力が自慢の重戦車だ。神江
宇宙太が操縦する。
射出も可能のクラッシャードリルや、破壊力抜群の戦車砲、手首を飛ばすアームパンチなどが主な武器だ。
短時間なら飛行も可能という恐るべきスーパータンクである。
アニメと違って、戦車砲やキャタピラ、ドリルなどは合体時には取り外す必要がある（収納スペースなんて絶対無いから当り前なのだが）。しかし、そのぶん三機の中で最も重厚で、一番強そうだ。
ザンベースだ！でっかいぞ！！
神北 恵子が操縦するザンベースは、重爆撃機だ。熱線砲「ベースレーザー」も強力。また、武器の輸送など他のメカの支援もこなす。そのうえ、前翼の先についている赤い矢尻状の部分は「レゴン」と呼ばれる小型偵察メカで、独立して飛行できるようになっている。
ザンボットの脚部となるザンベースは、三機の中で最も大きい。
偵察メカ「レゴン」と機体の中部側面にある十字型の武器「バスター」は取り外す事が出来る（変形の都合でもあるのだが）。
また、翼に硬質パーツが使われていて、グニャグニャと曲がったりしないようになっているのが凄い。
ザンボマグナムを構えるザンボエース！
ザンボエースは、ザンバードが変形した小型ロボットだ。
勝平の分身として、全編を通じて活躍する。ザンボエースだけで敵を撃退する事もあったぐらいで、とてもカッコイイ。
合体メカというものは、合体前の各メカも、それぞれ魅力的に見えるようにしっかり描かれることで、そのカッコよさがより一層引き立つものなのだ。
エースチェンジは出来ないが、そのかわり固定ポーズならではの大胆なポーズがバッチリ決まっている。強力武器「ザンボマグナム」を構える姿がカッコイイ！
行くぞ！ザンボット・コンビネーションだ！
３機のメカが合体するとイオンエンジンが完成して、単体の時とはケタ違いの強力なパワーを発揮する事が出来るようになる。無敵超人「ザンボット３」の登場だ！
戦え！ザンボット３！！必殺のムーンアタックでガイゾックのメカブーストを倒せ！！
合体ギミックは本編とほぼ同じだが、一部、パーツ差し替えが必要だ。
合体時に必要な余剰パーツは頭部、腰のカバー、胸と背中の翼、左右の拳の七個所（ザンブルに最初から握り拳をつけておけば、五個所）だ。差し替え式にする事で形状の破綻は最小限にとどまっている。
よく見ると手首のジョイント部分が、きちんと設定通りになっていたりして芸が細かい。取り外す時には「アームパンチだ！」と叫ぼう。
その他、オマケでザンボットグラップを持った手首が付属している。
鎧武者のような重厚なスタイルが魅力的なザンボット３。「リアル系」などといわれるロボットとはまた一味違った、力強さあふれるデザインが素晴らしい。
しかしその反面、デザイン上の制約で手足の関節はほとんど可動しない。残念ではあるが、これは仕方が無い。
ただ、股関節の部分は接合部が工夫してあるので、合体時には両足をグッと開いた安定感あるポーズになり、ただ立たせているだけでもサマになる。カッコイイぞ！！
形状に関してはほとんど文句なし。パッと見ただけでは合体ギミックを備えているとは思えないほどカッコイイ。
塗装も非常に丁寧で、細かい所までしっかり塗ってあるし、所々スミ入れまでしてある。
色もツヤ消しで、安っぽく見えない。かなりイイカンジだ。
合体時の余剰パーツ
一部差し替えがあるとはいえ、このサイズではこれ以上考えられないほど素晴らしいギミックを組み込み、プロポーションも文句なし。ザンボット３のファンなら絶対に持っていて損はない逸品だ。これが景品だなんてスゴイ世の中になったものである。
そもそもザンボット３の立体物自体が、マジンガーやガンダムのように多く出ているわけではないのに、まさかこんなのが出てしまうとは……。
これ以上のものを望むとしたら、それこそエースチェンジも出来て、関節が可動して、ザンブルの腕がスライドする合金製の玩具が発売されるのを待つしかない。
そんな、夢のような商品が今後世に出る事があるかどうかはわからないが、それまでは、この「無敵合体ロボ」が「史上最高のザンボット３」として君臨する事だろう。