仮面ライダークウガ 超でかフィギア
驚異のお買い得ソフビ!
「応募者全員サービス」という企画がある。児童誌や少女誌などで売上げアップの為によく行われるので、誰もが子供の頃に一度くらいは目にした事があるだろう。
雑誌についている応募券を切りとって数百円分の切手を送れば、応募した人全員に、店頭では販売されていないオリジナルグッズがもらえるという、アレだ。サービスグッズには、少女誌などではポーチやハンカチ、歯ブラシやピンバッチなんかが多いのに対し、児童誌ではリュックやソフビ人形などがよく使われる。
実際に応募して色々入手した人もいるだろうし、面倒なので送らなかった人もいるだろう。他にも、送るつもりだったのに、忘れていて締め切りが過ぎてしまったとか、人それぞれに色々な思い出があるのではないだろうか。
こういうサービスは、昔は「応募者全員プレゼント」といわれていたものだ。いつ頃から「全員サービス」と言い替えられるようになったのかは知らない。おそらくはたとえ少額でも、あるいは切手という変則的な形ではあっても、それなりの対価を支払っている以上は「プレゼント」という言葉を使うべきではないという事なのだろう。それでもついつい、わしぐらいの世代だと「全プレ」などという言葉を使ってしまうのである。
今回紹介するのは「テレビマガジン」の全員サービス品「仮面ライダークウガ 超でかフィギア」だ。
テレマガは、これ以前にも「ウルトラマンアグル 超でかフィギア」や「ティガダーク 超でかフィギア」の全員サービスを展開し、その度に、子供ばかりでなく、大人のファンまでも驚愕させてきた。それほどまでに素晴らしい出来だったのである。そんなわけで、今回の「仮面ライダークウガ」も、多くの大人のファンが注目していた。
そして、実際に届いた品物は期待通りの、いや、期待以上の素晴らしい物だったのである。
これはもうつべこべ言うより写真を見てもらったほうが早いだろう。
見よ!この勇姿!!複雑な古代文字もモールドで再現だ!
ソフビのくせに細かいベルト部分も精密な造りになっている。塗りわけもさすが!
魅惑のヒップ。腰からふとももにかけての絶妙なラインがたまらない。
いかがなものだろうか?これだけ出来がイイと、もう文句のつけようがない。
特に、質感表現の素晴らしさに関しては、いくら誉めても誉めたりないほどである。硬質なアーマー部分とウエットスーツ状の黒い部分が同じソフビ素材で出来ているとは信じられないくらいだ。実際には別パーツでさえないのだから驚く。
また、同じ黒い部分でもスーツと手袋とブーツでは微妙に質感が違うのも凄い。腰やふともも、腕の部分なども、まるで内部に本当に人間が入っているかのように見えるほどである。
実物を手にすれば、この凄さがより一層よくわかることだろう。
でかい!安い!カッコイイ!
「超でか」という名が付いているが、実際にかなりでかい。その名に恥じぬでかさである。
上の写真を見て欲しい。右から順に200円のカプセルトイ「ガシャポンHG」のクウガ、次が可動素体に金属アーマーを着せる「装着変身」クウガ、その隣がスタンダードサイズのソフビ「ライダーヒーロー」シリーズのクウガ、そして一番左が「超でかクウガ」である。
これを見れば、そうとうにでかいことが一目でわかるだろう。
幼児などだと、自分の腰ぐらいまでの大きさになるのだから、手にした時には凄いインパクトがあるんじゃないかと思う。
しかも、でかいだけではない。安いのである。だいたい、児童誌の読者サービスなんだから、そんなに高い値段になるはずもないが、この「超でかクウガ」に必要なのは、切手990円分にすぎないのである。
市販の商品で「超でかクウガ」に最も近いのは、上の写真で隣においてある「ライダーヒーロー」シリーズだ。これは定価700円で売られている。「超でかクウガ」はそれと比べると約二倍の大きさがある。背丈が二倍になったら、体積は四倍になる。塗装も細かくしなければならない。大きさが二倍だからといっても、値段は二倍ではすまないのだ。何倍も高い値段にグンと跳ね上がるのが普通である。
また、これだけの大きさの物を運ぶ場合、送料もかなりかかるはずだ。990円という価格には、送料も含まれている。だから品物のみの価格はもっと安いという事になる。
それらのことを考えれば、この値段がどんなに凄い事なのかがわかるだろう。
雑誌のキャンペーン企画で、儲ける事を考えていないからこそ実現した価格なのは確かだが、それを差し引いても、やはりこれは驚くべき事である。
これを見て、「欲しい!!」と思った人もいるかもしれない。
だが、残念な事に、申しこみ期間が過ぎてしまった現在では、これを入手する事は不可能なのである。
応募者全員が入手できるかわりに、応募しなかった人には絶対に手に入らないわけで、ある意味、ヘタな限定モノの商品よりもよっぽどタチが悪いといえる。
マニア向けのショップやイベント、インターネットオークションなどを利用すれば、今からでもどうにかなるかも知れない。だが、その場合はある程度の出費を覚悟する必要がある。
そんなわけで、今回はいつものように購入をオススメするという訳にはいかない。
しかし、今回はダメでも、こういうものがあるという事を知っていれば、次からは入手しそびれる事もなくなるはずだ。
もしも、この「超でかクウガ」を見て「これ欲しいー!!知ってたら応募したのにー!!」と思ったなら、これからは子供のための雑誌だからといって、侮ってはいけない。
児童誌といえども油断せず、毎号キチンと忘れずにチェックする事を、強くオススメする!