電磁戦隊メガレンジャー ケイタイザー

メガシルバー専用の変身、通信アイテム!!

 

 

「電磁戦隊メガレンジャー」の中盤から登場する助っ人キャラ「メガシルバー」の変身アイテムが「ケイタイザー」だ。
メガシルバーに変身する青年、「早川裕作」はなかなかの名物キャラで、序盤でいまひとつパッとしなかったメガレンジャーが、彼の登場したあたりから俄然面白くなってきたという印象がある。

早川裕作は、メガレンジャーの装備やメカを開発した組織「I.N.E.T.」に所属する、特殊開発班チーフだ。
彼はメガスーツの試作品を、上司である久保田博士や周囲には内緒で勝手に(!)実戦用に改造し、メガシルバーとして活躍する、グレイトなお兄さんなのだ。
メガレンジャーのピンチに強力な味方として颯爽と現れる。しかも特殊チップを埋め込まれたメガシルバーのスーツは、従来のメガレンジャーの二倍の強さを誇るというからイカしてる。
こいつはまたスーツだけならまだしも、巨大ロボット「メガウインガー」までも内緒で勝手に(!)開発してしまうという、とんでもない荒業までぶちかましてくれる。やりすぎだ、あんた(笑)
技術者のくせに実戦に参加したがる熱血行動派だけあって、性格も朗らかなナイスガイ25歳。
本来の主人公である五人組は全員が高校生ということもあり、みんなのアニキとして親しまれていた。

そんなメガシルバーは武器や乗り物など、あらゆる物が専用の特別なものを使用していて、「彼だけは別格」という印象を与えていた。もちろん変身アイテムも例外ではなく、他の五人がブレス型の共通アイテムを使って変身するのに対し、裕作だけはこの「ケイタイザー」を使う。

もちろんそれは玩具を売るためではあるのだが、この早川裕作というキャラクターのおかげで、装備やメカが新たに登場しても不自然さを感じさせず、かえって裕作をより魅力的に見せていて、いい効果をあげていたと思う。

 

 

シークレットコードを入力せよ!!

ケイタイザーは、先に登場したメガレンジャーの変身ブレス「デジタイザー」と同じような機能を備えている。ただ、大きく違うのは、その名の通り携帯電話の形をしている事だ。
外見は割とそれらしく出来ており、なかなか本物っぽい。
側面についているスイッチを押すと、スプリングアクションでカバーがバシッと展開する。三方向に一度に開く所が非常にカッコイイ。本物の携帯電話にもこういうのがあったらいいのにと本気で思う。

電源をオンにすると、起動メロディがなって作動を開始する。
デジタイザーと同じく、シークレットコードを入力する事で、様々な音声ギミックが楽しめるようになっている。

2-5-9-Enter 専用の変形バイク「オートスライダー」を呼び出す。ゴォーッという飛行音が鳴る。 
1-4-8-Enter コンピュータ操作音が鳴る。
5-0-6-Enter 通信機としての機能が作動。通信コール音が鳴る。
7-3-0-Enter メロディ機能が作動。主題歌「電磁戦隊メガレンジャー」の曲が流れる。

この時、ただ単に音が鳴るだけでなく、押したナンバーを読み上げるところがイカすポイントだ。
たとえば、オートスライダー呼び出しのナンバーを押したときには、「トゥ、ファァイヴ、ナァイン……グオォーッ」となるわけだ。この、ナンバーを読み上げる声が、劇中と全く同じ「エフェクトの入った渋いオヤジ声」なのもウレシイところである。

主題歌が流れるメロディ機能というのも、なんのためについているのかはよくわからないが、とりあえず面白い。
またこれが、最初はてっきりサビの部分だけとか頭の部分だけかと思っていたのだが、意外に長い。いつまで続くのかと思って聞いていたら、一曲まるまる流しやがるので思わず笑ってしまった。

 


左下がモードキーで、右下がエンターキーだ!

 

そのままの状態では、どうキー操作をしても変身サウンドは鳴らない。
モードキーを押すと、通常モードから変身モードに切り替わるのだ。この状態で「M-E-G-A-Enter」とキー操作をする事で、はじめて変身サウンドが鳴る。
「エェム、イィ、ジィイ、エェイ、メェガ!!」という声が渋く響いた後で、カッコイイ変身サウンドが鳴り響く!!

少々、手順が面倒なような気もするが、それだけに「隠されたパスナンバーを入力してロックを解除しないと絶対に作動しない、秘密の機能」という感じがして、変身のワクワク感や、秘密メカとしての魅力を高めていると思う。

ちなみに、M-E-G-Aの順であれば、「1670」だろうと「3490」だろうと、どういう風にキー操作をしてもいい。ただし、劇中では「2-5-8-0-Enter」と押していたので、裕作気分にひたりたいときは、この順でやるようにしよう。

 

弱点もある。せっかく電話の形をしていながら、メガレンジャーやメガシルバーの声は収録されておらず電話玩具としての魅力は希薄なことだ。やはり、声が出ないと寂しい。
ただ、コードナンバーを入力するため、ギミックを作動させるたびにプッシュボタンを押す必要があるので、かなり電話っぽい気分を味わう事はできるし、ナンバーや変身コードの読み上げボイスがあるので多少救われている。

多少の不満はないでもないが、それでもやはり、このケイタイザーは魅力的だ。
早川裕作・メガシルバーが、非常に魅力的なキャラクターだったからだ。それに、ケイタイザーを使って裕作が変身するシーンもイカしていた。
玩具そのものに多少の不満があっても、そんなものは吹き飛ばしてしまうほどにカッコよかったのだ。
ケイタイザーの魅力は、メガシルバーの魅力といってもいい。

メガレンジャーのファンなら、ぜひとも欲しい変身アイテムだ。

 

 

次へ