パワー・オン エナジャイザー

無敵の強化服にエネルギーを送りこめ!!

 

 

「エナジャイザー」は、未来戦士の秘密基地「パワー・ベース」に設置されている、比較的大型の設備だ。
オープニングのキャラクター紹介で、キャプテンパワーが強化アーマー「パワー・スーツ」を装着した姿へと変身する場面が見られるが、この時、キャプテンの背後にある機械装置が「エナジャイザー」である。
最初に見た時は、このエナジャイザーは変身用の装置なのかと思った。ジャッカー電撃隊やサイバーコップのように、変身装置に入らないと変身できないという、渋い設定なのだろうと考えたのだ。だが本編では、エナジャイザーの無い所でも、制服の胸についているエンブレムに拳をあてて、「パワー・オン!」と叫ぶだけで変身するので、ちょっと混乱してしまった。いつでもどこでも変身できるのなら、変身用の機械なんか要らないはずだ。
その後、このエナジャイザーが、実はエネルギー充填用の装置なのだという事を知って、ようやく納得した。

未来戦士は「ソフトスーツ」と呼ばれるアンダーウェアを着用していれば、いつでも好きな時に変身可能なので、基地を離れて行動している時に敵と遭遇した場合などでも、その場で即座に変身して対応する事ができる。だが、変身はできても、基地へ戻ってエナジャイザーに入るまではエネルギーの補給ができない。エネルギーが切れると、スーツが解除されて無防備となってしまうので、常にエネルギー残量に気をつけて戦う必要がある。
だから、基地から出撃する時には、よほど急いでいる時でもない限りは、エナジャイザーに入って変身し、エネルギーをフルチャージしてから出発するのである。

敵がいない時や作戦が長引く時は、できるだけ変身せずにエネルギーを節約しながら行動するとか、あるいはエネルギー残量がもうほとんど無いのに、覚悟を決めて変身し、敵へと向かっていくとかいった具合に、日本の特撮ヒーロー番組とはやや違った味わいの、渋い描写が色々あって、カッコイイ。
劇中ではきちんと説明された事がなかったので、いまひとつ解りにくかったのは残念だが、なかなか面白い設定だった。

 

 

衝撃!!パワースーツに秘められた願い

玩具のエナジャイザーは、劇中に登場するものとは全く違う形をしているが、これは決定デザインが変更になったためだ。本編のエナジャイザーもいいが、メカニカルな魅力にあふれた玩具版のデザインも、これはこれでなかなかカッコイイ。
キャプテンパワーのフィギュアも付属しているので、別に買い求める必要が無いのも、うれしいところだ。

 

 
付属のキャプテンパワーフィギュア。似てない…というか、全然違う!

 

さてギミックについてだが、このエナジャイザーは、パワージェットやファントムストライカーとは、全く違ったタイプのインタラクティブ機能を搭載している。
劇中で、キャプテンパワーや未来戦士が変身する時、画面全体にバシバシッと激しい閃光が走る。テレビが発するこの光を玩具のエナジャイザーについているセンサーが感知すると、玩具のエナジャイザーもエンブレム部分から光を放ち、同時にサウンドを発するのである。テレビの中でキャプテンパワーが変身すると、自分の目の前にある玩具のキャプテンパワーも同じように光る、というのがなかなか楽しい。
また、付属のキャプテンパワーフィギュアは、胸のエンブレム部分が透明パーツになっている。エナジャイザーの発光部分をフィギュアの背中にあるジョイント穴に接続すると、ギミックが作動した特、エナジャイザーの発する光がフィギュアの胸に抜けるので、エナジャイザーだけでなく、キャプテンパワー自身も発光しているように見えるのだ。単純だがなかなか効果的な、上手い工夫である。

要するに、以前に紹介した、仮面ライダーBLACKの「テレビパワー変身ベルト」と同じような商品なのだが、身に着ける変身アイテムではなく、フィギュアで遊ぶプレイセットだという所が大きく違っている。
また、テレビからの信号だけでなく、裏側にあるボタンを押した時にも作動するし、パワージェットなどでエナジャイザーを撃ち、センサー部分に命中させた時にも、同じようにギミックが発動するので、テレビ放送が行なわれていない現在でも楽しめる。

 

 
エナジャイザーの外観。発光する円形部分のマークは未来戦士のエンブレムだ!

 

それから、もうひとつ見逃せないポイントがある。エナジャイザーが発する光は、単に光るだけのギミックというわけではない。実は、テレビからの信号と同じ点滅発光になっているのである。
パワージェットのフラッシュは、一点に集中するスポット型で、発光時間も一瞬だけだった。だが、エナジャイザーの場合は、広範囲に拡散するうえに、持続的に点滅を続けるようになっている。エナジャイザーが作動している間は、周囲にエネルギー・フィールドが展開され、フィールド内に入ると様々な影響を受ける、という設定になっているのだ。

作動を開始してから15秒間は、テレビからの攻撃と同じ信号になっている。そのため、パワージェットなどでバトルゲームをプレイしている時に、エネルギー・フィールドの有効範囲内に入ると、ダメージを受ける事になる。しかも、テレビからの攻撃や敵機からの射撃とは違い、持続的な発光なので、フィールド内でもたもたしていると、連続的にダメージを食らい、あっという間にパワーが低下して撃破されてしまう。
15秒が経過すると、「チャージ・アップ」状態になり、エナジャイザーの発光パターンが変化する。今度は敵兵などが放つターゲット信号と同じ光を15秒間にわたって発するようになるのだ。エネルギー・フィールド内に入ってトリガーを引くと、パワーポイントが上昇し、エネルギーがチャージされていく。

 


背面には、手に持って遊べるようにグリップが付いている

 

玩具同士で対戦バトルをする時、エナジャイザーがあれば、戦いはもっと楽しくなる事だろう。
戦場に置いておけば、トラップとして機能するので、上手く利用すれば敵に大ダメージを与えるチャンスとなる。
また、玩具同士のバトルはテレビとの戦いとは違って、飛行機だけではパワーポイントを獲得する手段が無いので、エナジャイザーの存在は重要だ。
15秒で光線のタイプが変化するので、思い通りにいけばいいのだが、かえって危険な状態になることもあるのが、ちょっと面白い。
敵を誘い込んでダメージを与えるつもりだったのに、かえって回復のチャンスを与えてしまったり、より多くのパワーポイントを得ようとしてエナジャイザーの近くに留まり続けたために、逆に大きなダメージを受けてしまう、といった事もありうるのだ。
このあたりは、なかなか良くできているところだといえるだろう。

 


付属の「バトル・ガイド」に掲載されているイラスト

 

それから、エナジャイザーの光で、仮面ライダーBLACKの「テレビパワーDX変身ベルト」を作動させることもできる。
全く違うテレビ番組の商品だが、同じ機構を使用しているので、テレビパワーのかわりにエナジャイザーを使っても、変身ベルトが動くのだ。キャプテンパワーのエネルギーで仮面ライダーの変身ベルトを遠隔操作できるというのは、結構楽しい。
発光時間の長さや光量の関係からか、パワージェットで変身ベルトを動かしたり、変身ベルトのフラッシュでエナジャイザーを動かす事はできないようだ。ちょっと残念。
まあとにかく、テレビパワー変身ベルトを持っている人には、ちょっと気になるアイテムだといえるかもしれない。

 

ただ、テレビで遊ぶインタラクティブ玩具としては、かなり問題がある。
15秒プラス15秒、合計で30秒も強烈な点滅発光を続けるので、かなりうっとおしい。対戦バトルゲームで遊ぶ時にはまだいいが、テレビを見ている時に、横で30秒もビカビカやられたら、はっきりいってたまらない。
それに、作動中に発するサウンドも、メチャクチャうるさい。変身サウンドというより、「ブザー」とか「サイレン」といったほうがピッタリくる、大変にやかましい音なのだ。しかも、音量もかなり大きく、けたたましい。そのまま防犯ブザーとして使えるんじゃないかと思えるぐらい大きいのである。それが30秒間も鳴り続けるのだ。とてもじゃないが、気軽に遊べるようなものではない。
まして、テレビを見ている最中にこんなものが作動をはじめたら、とても落ちついて見てはいられない。
ただでさえチカチカした光が目障りな番組なのに、目の前にある玩具が同じ光を発し、同時に目覚し時計よりもうるさいブザーが鳴るのだ。もちろんパワージェットでバトルゲームを楽しむなんてことはできないし、普通に見たいと思っている時も、うるさすぎてセリフさえ聞き取る事ができない。
さらに恐ろしいのは、変身シーンだけでなく、戦闘シーンで敵が発する攻撃の光にも反応するという事だ。パワージェットのフラッシュに反応するのだから、当たり前といえば当り前だ。そしてそれは、戦闘場面になると、30秒どころか戦いが終わるまではずうっと作動しっぱなし、ブザー鳴りっぱなしだという事でもあるのだ。
数分間もやかましいブザーが鳴り続けるなんて、とても耐えられない。勘弁してくれという感じだ。

わしは、光って音が出る玩具が大好きだ。多少うるさいくらいでも、かえって喜んでしまうような人間である。だが、そのわしでさえ、このエナジャイザーは非常に不快だと思う。サウンドをオフにできるとか、せめて音量を変更できるような仕掛けが付いていれば良かったのだが、そんな気のきいたギミックは無い。
インタラクティブ機能があるとはいっても、実際にその機能で遊ぼう、楽しもうという気には、あまりなれない。玩具としての楽しさは、テレビパワーDX変身ベルトのほうが数段上だ。

 

対戦プレイ時にエナジャイザーがあると楽しそうだが、パワージェットでバトルゲームができる環境にある人は、そう多くないだろう。
プレイセットとしては、基地玩具と違ってサイズも小さいし、これといったアクションギミックも無いので、あまり楽しくない。
インタラクティブトイとしては、テレビパワー変身ベルトのような一体感もないし、あまりにもやかましすぎて、とても遊ぶ気になれない。
正直な話、あまり他人にすすめられるような玩具ではない。

しかし、キャプテンパワーが好きで、パワージェットもファントムストライカーも持っていて、ついでにテレビパワー変身ベルトも持っているわしにとって、この困った玩具が、どうにも手放せないアイテムだったりするのも、また事実なのである。

 

 

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