パワー・ジェット XT-7

未来戦士の誇る超高性能戦闘機!!

 

 

 

「パワージェット XT-7」は、キャプテンパワーが搭乗する、高性能戦闘機だ。
普段は未来戦士の大型戦闘母艦「ジャンプシップ」の上部に合体しており、必要に応じて分離して戦う。ブルーガーにのっかってるスピットファイターとか、バトルホークにくっついてるテラホークあたりを想像してもらえばわかりやすいだろう(わかりにくいか?)。

パワージェットの本編での活躍は、正直に言ってあまり印象に残っていない。
だいたい空での戦いは、飛行能力を持つ未来戦士であるマシュー ”ホーク” マスターソン少佐が活躍するので、本編ではパワージェットが登場する事自体が少ないのだ。それに、日本のヒーロー番組とは違い、メカニックはあくまで主人公たちの道具であり、カッコイイ活躍ぶりが必要以上にアピールされるという事も全然無い。ただでさえマイナーな番組なのに、劇中での活躍も少ない、しかも高価(定価は6800円!)となれば、玩具が売れ残ってしまうのも仕方の無いところだろう。
デザイン自体はそんなに悪くない。特別カッコイイというわけでもないが……。

 

玩具のパワージェットは、アクションフィギュアを搭乗させる事のできる大型ビークルだ。
米国の男児向け玩具は、合体ロボや精密なミニチュアが定番となっている日本とは違って、アクションフィギュアを中心とした展開が主流だ。可動フィギュアに、乗り物やプレイセットを絡めて遊ぶのだ。
このパワージェットも、10センチサイズのフィギュアを乗りこませるようになっているため、サイズはかなり大きい。全長は40センチ近いうえに横幅もあるので、手に持った時の迫力はかなりのものだ。各部のディテールも割としっかりしている。
フィギュアは別売りなので、操縦者を乗り込ませるためには、パワージェットとは別に入手する必要がある。ちょっと困りものだ。ただ、アクションフィギュアとしては定番のサイズなので、キャプテンパワーのシリーズ商品が入手できなくても、他のフィギュアで代用する事が容易だ。未来戦士が不在のご家庭では、ジェダイの騎士や、地上最強のエキスパートチーム、宇宙から来た小さな巨人などに乗りこんでもらおう。

 

 

 

面白いのは、機体後部の下側に銃のようなグリップとトリガーがついている事だ。
これを使ってテレビと戦うのである。飾っておく時にはジャマなようだが、そのまま置いても傾いたりしないようにデザインが工夫されているので、飛行機のミニチュアとしてフィギュアと絡めて遊ぶ時にも困らない。さすがである。
電源は、単3電池二本と9Vの006P電池一本だ。電池を入れてフィギュアをのせたら、翼の下についている電源スイッチをオンにして、早速遊んでみよう。

 

 

撃ちおとせ!熱いパワー込めて!!

電源が入っている状態でトリガーを引くと、「ビビビッ!」というビームの発射音が楽しめる。それだけでも楽しいが、もちろんそれだけではない。
テレビ番組「キャプテンパワー」を見ていると、劇中に登場する敵キャラクターやメカは、胸や噴射口などにチカチカと点滅している部分がある事に気付くだろう。
その光っている部分が、シューティング・ポイントだ!パワージェットを光線銃のように手に持って、そのシューティング・ポイントへ向けて狙いをつけよう。
機体上部、左のエンジンポッド部分に装備されているセンサーが光の点滅信号をキャッチすると、尾部に付いている「ターゲット・ライト」が点灯して、照準が合っていることを教えてくれる。さあ、トリガーを引いて敵を撃とう!!
センサーが信号をキャッチしている状態でトリガーが引かれたら、見事命中だ!つまり、パワージェットが発射したブラスターが敵にヒットしたとみなされるわけだ。攻撃がヒットした時は、通常のビーム発射音とは違う「ズドビュウ!」という命中サウンドが鳴って、パワーポイントが1ポイント加算される。
照準確認用の「ターゲット・ライト」は、スコア確認用のボタンにもなっている。これを押すと、ブザーの音で現在の得点を知らせてくれるのだ。

電源を入れた時には、パワーポイントを5ポイント持った状態でスタートする。敵を撃ちつづけ、最高得点の25ポイントに到達すると、同時に「ヴィクトリーサウンド」が鳴り響く。勝利のファンファーレだ。

 


奥の白いドーム部分がセンサーだ!

 

また劇中の画面で、ビーム攻撃や爆発などによる閃光が炸裂する事がある。これはテレビからの攻撃だ!
この閃光をセンサーがキャッチした時は、敵の攻撃がパワージェットにヒットしたものとみなされる。
敵の攻撃をくらうと、ダメージ音が鳴ってパワーポイントを1ポイント失う。パワーポイントがゼロになったとき、パワージェットは破壊されてしまう!
マシンが破壊された瞬間、内部機構の動く「ガガガガ!」という激しい音と同時にキャノピーが吹き飛び、イジェクション・シートが作動して搭乗者がベイルアウトする。小さな部品やミサイルが飛ぶ玩具なら珍しくもないが、10センチもあるアクションフィギュアを載せたシートがポーン!と飛び出してくるので、ちょっとビックリする。
単に破壊音、爆発音が鳴るだけというのではなく、大胆で豪快なアクションギミックによってマシンの破壊を表現しているのが凄い。見た目に楽しいだけでなく、ちゃんと意味があり、説得力もある、非常に面白いギミックだ。いかにも「やられたー!!」という感じがするので、個人的にはかなり気に入っている。

 


付属の「バトル・ガイド」に掲載されているイラスト

 

そもそも、「テレビと戦う!」という機能だけを考えれば、玩具の形状は光線銃型にしておけばいいわけだが、それをわざわざ飛行機の形にしているところもミソだ。「光線銃で自分が戦う」のではなく、「戦闘機を操って、キャプテンパワーと一緒に戦う」という独特のスタンスが面白い。
シートイジェクトのギミックは、その楽しさを最大限に生かしている、うまいアイデアだと思う。

 

玩具のギミックやテレビの映像を見た感じでは、チラチラと光る早い点滅はターゲットの信号で、間隔のやや長い遅めの点滅は敵からの攻撃という事らしい。
仮面ライダーBLACKのテレビパワー変身ベルトでは、テレビから受信できる信号は一種のみであったが、キャプテンパワーの玩具は、発光間隔の違いで二種の信号を使い分け、遊びの幅を広げているのだ。

さて、敵の攻撃を防ぐ方法だが、一番簡単なのはパワージェットを画面からそらし、閃光がセンサーにあたらないようにする事だ。
ただし、これは玩具に付属している「バトル・ガイド」によれば、「フェアーではない」行為なのだそうだ。敵を攻撃するだけでなく、マニューヴァーによる攻撃回避をする事で、「戦闘機で戦っている」という感覚を味わえると個人的には思うので、否定されちゃってるのはちょっと残念。

では、どうやって攻撃を防ぐかというと、トリガーを引いて、迎撃の為にビームを発射すればいいのだ。
「バトル・ガイド」には、「敵のレーザーブラストを迎撃して攻撃をかわした時」にサウンドが鳴ると書かれているが、実際にはそんな音は聞いた事がない。仕様変更になったのだろうか。
しかし、トリガーを引いてビームを発射した直後には、一瞬だが敵の攻撃を感知しない、無敵時間ができる。どうも、これを利用して敵の攻撃を防げ、という事らしい。確かに、敵が攻撃してきた瞬間、ダメージの判定が発生する前にすかさず撃ち返せば、ダメージを受けないようになってはいる。
ただし、本編の映像では敵だけでなく、主人公である未来戦士たちが撃ったビームや爆発の閃光までもが、ダメージとなる点滅信号になっていたりするので注意が必要だ。おかげで、いつ、どのシーンで攻撃されてるのか全然見当がつかない。「攻撃されたらすかさず撃ち返す」といっても、いつ撃ち返したらいいのかサッパリわからない。わけがわからないうちに、どんどん攻撃をくらって撃破されてしまうので困る。
プレイ中にダメージを受けるのは悪役の攻撃してくるカットだけにするとか、とにかくもう少しわかりやすくしておいて欲しかったと思うが、これは番組製作スタッフのせいであって、玩具の仕様に問題があるわけではないので、文句を言っても仕方ないかな。

 

 

子供の頃、大好きな玩具を手に持って、テレビに映っている敵と戦っているような気分を楽しんだ事はないだろうか?
この「パワージェット」は、「気分」ではなく、本当にテレビの敵と戦う事が出来る、まるで夢のような玩具なのだ。
「キャプテンパワー」という作品自体は今ひとつ認知度が低い。だが、作品の内容はもうほとんど忘れてしまっているのに、このインタラクティブシステムの事は知っている、今でも憶えている、という人が意外に多かったりする。それだけインパクトが強かったという事だろう。

 

 

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