ヤダリンのひとりごと
インヴェガ大活躍

平成25年8月1日

「どこに行っても△△さんに監視される」「ついに△△さんが自分の住んでいる隣のビルの同じ階に転居してきて自分を見張っている」と訴えていた妄想性障害のAさん。インヴェガ3mgが著効し、2〜3週間で症状消失。

同じく、「監視されて、あれこれコメントする声が聞こえる」「旅行先でも聞こえてくる」「自分の陰部を機械で映されるのでずっと足を組まないといけなくて眠れない」と訴える妄想性障害のBさん。インヴェガ3mgが著効し、2〜3週間で症状消失。

やはり、「監視されている」と訴えていた統合失調症のCさん。前薬からインヴェガ12mgに変更。4週間ほどで、症状は完全には消失しないものの、気にならなくなったと言う。家族からの評価も良くなった。

幻聴らしきものが出現し、通学していた専門学校に行けなくなり、しかも、誤診されていると訴え、家族にも攻撃的になった統合失調症のDさん。前薬にインヴェガ6mgを上乗せした。1週間ほどで症状はかなり軽減し、表情が穏やかになった。「風呂に入れ、歯磨きができるようになった」「日に日に頭がはっきりしていく」と言う。さらに1週間後には、「就職面接を受けた。採用された。でも調べると、あまり良くなさそうな会社だったので自分の方から断った」と言う。また、家族への感謝の気持ちを述べるようになった。短期間ですっかり回復し、再発による入院を回避できた。

もうずいぶん長く、幻聴や被害関係妄想に悩まされてきた統合失調症のEさん。ついに仕事を辞めてしまった。過去には自動車専用道路に飛び込んだこともある。前薬は2剤併用だった。そのうち1剤をインヴェガ6mgに変更した。2週間ほどで幻聴、妄想は著明に改善し、希死念慮は消失した。

家族が不在時、まるで地震が起きたように家の中を散乱させ、帰宅した家族がどうしたのかと問うと「地震がきた」と言う統合失調症のFさん。まとまりなく、しゃべり続け、救急車で来院。入院後は面会に来た家族に暴力を奮ったりした。インヴェガ6〜9mgですっかり落ち着いた。「幻聴君が彼氏です」と言う。

その他にも、インヴェガで病状改善する患者さんが続出。
発売され、2年半。インヴェガは大活躍である。これは使える抗精神病薬だと思う。
効果発現が早い。キレ味がいい。多くの場合、1日1回1錠である。副作用は出にくい。
どうして、さほど評価されていないのか不思議である。おそらくメーカーの宣伝が足りないのであろう。メーカーは、リスパダールコンスタより、インヴェガの有用性を強調した方がいいのではないか。
8月2日、インヴェガの持続性注射剤であるゼプリオンが、厚労省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会で承認の可否を審議されるらしい。期待したい。

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