午後になると、色が気になったりまぶしくてしかたないのですが、これは病状なのですか。
■抗精神病薬を服用されている精神分裂病の患者さんの中に、時々このような訴えをされる方がおられます。
■「物の色合いがいつもとちがう」「物が鮮明に見える」「眼がチカチカする」などと表現される方もおられます。
■これは、「知覚変容発作」と言われている現象です。
■突然、生じ、数分から数時間続きます。月に数回という頻度で起きます。夕方に起きることが多いようです。発病後、ある程度時間が経過して病状はそれなりに安定している方に見られるようです。
■分裂病の幻覚症状との関連があると思われるが、抗精神病薬との関連もあると言われておりはっきりしません。
■発作は出没するだけで病気の経過には大きな影響はありません。
■発作が起きた時だけ、抗不安薬を頓服として飲むとよく効きます。病状の増悪とだけとらえて抗精神病薬の増量を考えてはいけません。患者さんによっては、サングラスをかけたり横になって眠るなど、自分で対処されている場合があります。