Q | 統合失調症の原因は何ですか。 |
A |
■@個人の生物学的な弱さAその人にとってのストレスの強さBその人のストレスへの対処能力の3つの因子のかねあいによって発症するという考え方が一般的なようです。 ■@については、その人の病気のなりやすさがあるということです。これが最も重要です。体の病気でも、結核になりやすい人となりにくい人、糖尿病になりやすい人となりにくい人がいるのと同様です。これには、脳の中の化学物質のアンバランスが関与しているようです。治療に使用する薬物は、脳に働きかけ、そのアンバランスを修正するような作用を持っています。 ■Aについては、その人にとって精神的に負担になっていることが引き金になるということです。進学や一人暮らしの開始、就職や転職、恋愛や結婚、学校や職場での対人関係、環境の大きな変化などがストレスになることが多いようです。ただ、注意すべき点は、これらが原因で発病するわけではないことです。@に述べた生物学的弱さが基盤にあります。失恋したから分裂病になるわけではありません。生活上のきっかけを追求しすぎることはよくありません。複雑に考えず単純に脳という体の病気と考える方がわかりやすいと思います。 ■Bについては、同じようにストレスがかかっても、それをうまく乗り越えられる人と乗り越えられない人がおり、ストレスに対する対処能力が高ければ病気になりにくいことになります。 |