どうして再発防止にそんなにこだわるのですか。再発しても、またその時に治療をすればいいんじゃないですか。
精神分裂病は再発しやすい病気です。でも治療して良くなるのなら、再発してもその時に再び治療すればいいのではないかと言う考えが出てきます。しかし、再発した場合、またもとの状態に戻るまでには初発の場合同様かなりの時間がかかります。何か月もあるいはそれ以上の時間が無駄になります。その間、本人も周囲も苦しむことになります。再発した際には、最初と同様「自分はおかしくない」と主張することが多いですから、治療に導入するのにまた苦労しなければなりません。以前、入院させられたことを攻撃することもあります。また、学校や職場を休む必要がでるなど社会生活の連続性が失われます。最も注意を要するのは、再発を繰り返しているうちに、しだいに生活障害が進んできたり、人格の変化が起きる、つまり「その人らしさ」が失われてくることです。だんだん治りが悪くなっていくわけです。生活障害については、別の項を参照して下さい。以上のような理由で、やはり再発しないように最大限の努力をするべきだと思います。