Q | 水中毒について教えて下さい。 |
A |
■あまり聞きなれない言葉だと思います。一口で言えば、水の飲みすぎでさまざまな精神神経症状が出てきます。一般的にはまれだが、精神病院の中では時々見られる現象です。私の経験では過去に、1日15リットルもの尿が出た人がいます。それだけもの尿が出るということは、それだけの水分を取っているということです。これはものすごい量ですよね。 ■水中毒になると、体の中の電解質といわれているもの(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、吐いたり、それも噴水のように吐く、尿失禁する、また、突然ひきつけが起きたり、意識がなくなったりします。 ■もう非常に長く分裂病にかかっており、しかも精神症状が安定せず、タバコ好きの人が多いようです。分裂病の症状ではありません。水中毒までいかなくても水を飲みすぎる人、つまり水中毒準備状態にいる人が時々おられます。 ■普段から異常に多くの水を飲んだり、とてもうすい、色のないようなオシッコをする人には注意をしておくべきです。電解質や尿比重のチェックをしたり体重変動を調べるとよいでしょう。また、ひきつけを起こした人を見た時には、普段から水の飲みすぎはないかに注意し電解質も測定すべきです。 ■水中毒の発作が起きた後は、横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)という、これまためずらしい病態に移行していくことがあるので注意が必要です。 |