Q | 精神科の診察はどうやってするんですか。 |
A |
まずは本人のお話をじっくりと聞くことから始まります。 初めての受診の際には、どういうことでお困りなのか、いつ頃からそうなのか、問題が生じ始めてからの経過はどうか、きっかけとして何か思い当たることがないか、過去に同様のことはなかったか、これまでに相談したり受診したことがあるか、ぐっすりと眠れているか、食欲はあるか、体調や気分はどうか、女性なら生理は規則的にあるかなどをお聞きします。 また、過去に大きな体の病気をしたことがあるか、頭を強く打って意識が曇るようなことがなかったか、幼少時に高熱を出したりひきつけを起こしたことがなかったか、自分の性格をどう思うか、家族との関係はどうか、小さい時にどのような育てられ方をしたが、学校はどのようなところを出たか、成績はどうだったか、これまでどのような仕事をしてきたか、趣味や宗教はどうか、周囲に精神科や神経科にかかられた方はいないか、お酒やタバコはどのくらい飲むか、常用しているお薬はないか、お薬でアレルギー症状をきたしたことはないかなどをお聞きします。 中には、「どうしてこんなことまで聞かれないといけないの」と思われることがあるかもしれませんが、我々がさまざまな角度から考え、できるだけ正確な判断をし治療方針をたてるのに必要な情報なのです。 診察室で話した個人的なことが外部に漏れることはありません。 ご本人が問題を感じて来られることばかりではなく、そのような場合には、本人をよく知っている御家族の方からのお話を参考にします。 以上の内容に加えて、受診時の顔つき、外見、行動、会話の流れなどを検討することにより、精神医学の専門家が総合的に判断します。 精神症状は、内科や外科の病気のように数字や画像により目に見える形で表すことができないので、時として専門家でも診断はむずかしいことがあります。 また、体の病気から精神症状が出ることもありますから、血液や尿検査といった内科的検査、頭のCT検査や脳波検査を行うことがあります。 さらに、補助検査として、さまざまな心理テストを行うことがあります。 |