いい精神科の病院とはどんな病院ですか。
精神科といっても、精神病院ばかりとは限らず、入院設備を持たない精神科クリニックや総合病院などがありますが、ここでは、精神病院について述べます。まず、当然のことながら患者さんの病気が良くなることが一番です。ここで注意したいのは、一時的に良くなるだけではなく、長期的な目でみた場合、安定した状態が持続することが必要です。精神病は繰り返しやすい傾向があります。できるだけ通常の社会生活が長く維持されるためにはさまざまな工夫が必要です。「あの病院にかかったら再発が起こりにくい」と言われるような病院はいい病院です。次に、今のこととも関連しますが、社会復帰のためのリハビリテーションが積極的に行われていることです。すなわち、院内作業療法、SST(生活技能訓練)、デイケア、訪問看護などが行われていることです。いろんな活動が積極的に行われるためには、やはりスタッフが必要です。若くてやる気のある職員が多くいることです。医師、看護婦の他、作業療法士、ケースワーカー(PSW)、臨床心理士などのコメディカルスタッフを多く採用している病院はいい病院です。年老いた少ない看護婦だけで応対している病院はいい病院とは言えません。外来患者数が多いこと、入退院が多いこともいい病院の一つの指標になります。その他、開放的で明るく、清潔できれい、さまざまな面でサービスが行き届いていることも当然あげられるでしょう。なかなか人に聞くのもむずかしいでしょうから、病院選びにホームページも参考になると思います。