TOPIC No.3-43 LED(発光ダイオード)電球

01.
 LED電球はどれがベストなのか、実際に買って比較してみました〜スペック&価格編〜 (2009年12月26日) GIGAZINE


LED電球「購入した」1割 9割弱が関心 東電調べ

2009年12月23日 Nittei Net

 東京電力は白熱電球に比べ消費電力が少ない「省エネ型電球」に関する調査結果をまとめた。光源に発光ダイオード(LED)を使う電球を既に購入した人の割合は10%で、うち半数は既に古い電球と交換していた。今後、自宅でLED電球を利用したいかという問いでは「是非使用したい」が14%、「条件次第で使用したい」が73%と9割弱が利用に関心を示した。

 電球形の蛍光ランプについては「自宅で白熱電球から取り換えたことがある」人が58%と過半を占めた。そのうち17%は「取り換えられる部分はすべて取り換えた」と答えた。

 調査は11月中旬、インターネットを通じて実施。全国の20〜60代の男女1450人から回答を得た。LED電球の消費電力は白熱電球の1割程度、電球形蛍光ランプは2割前後とされる。寿命も白熱電球に比べて長いため家庭での普及が期待されている。

LED電球への取り替え率は5%、普及拡大は低価格化がカギ――東京電力調査

2009年12月22日 家電WATCH

 

2009年後半に続々と登場したLED電球。既存の電球との取り替えは進んでいないが、ユーザー側の使用意向は高い(写真は東芝ライテック「E-CORE 一般電球形 8.7W」)

 

 東京電力は、電球形蛍光灯やLED電球など、省エネ型電球への切り替えに関するインターネット調査の結果を発表。LED電球を既存の電球に切り替えている人は5%ほどで、一層の低価格化が求められているという結果となった。

 

 調査は11月18日と19日に実施。全国の20代〜60代の男女各725人、合計1,450人から意見を募った。

 

 LED電球に関しては、全体の63%が「知っている」と、半数以上が認知しているものの、「購入した」と回答したのは10%で、「購入し取り替えたことがある」は5%に留まった。

 

 LED電球のイメージに関する自由回答では、「値段の高さ」が最も多く、LEDの特徴である「長寿命」「消費電力が少ない」を上回る結果となった。ただし、別の設問では「条件次第で(LED電球を)使用したい」が73%と、使用意向が高いという結果も出ている。東京電力ではこのことから、さらなる価格低減が普及を加速する可能性が高いとしている。

 

 電球形蛍光灯については、「取り替えた」が58%と、LED電球よりも高い割合となった。使用した感想についての自由回答では、上位から順に「明るくなるまで時間がかかる」「価格は高いが長寿命で電気代が安い」「光が白熱電球と大きく変わらない」という回答となった。

 

 また、白熱電球の製造が2012年で中止されるすることについては、「知らない」が70%、「聞いたことがある程度」が20%と、認知率の低さが目立った。

 

 このほか、照明が家庭全体におけるエネルギー使用量のうち、どれほどの割合を占めるか、という設問も用意された。同社によれば実際は16.1%とのことだが、回答では「10%以下」が最も多い結果となった。電球形蛍光灯の消費電力や寿命に関する問いでも正確な回答が少なかったことから、東京電力では「省エネ性の高い電球への積極的な取替えは、寿命の長さやランニングコストを含めた正しい理解が課題」としている。(正藤 慶一)

大塚商会、2380円の低価格LED電球 30ワット形相当、まず通販で

2009年12月22日/日経産業新聞

 

 大塚商会は希望小売価格が2380円のLED(発光ダイオード)電球=写真=を22日に発売する。韓国のLED照明大手ファウテクノロジー製で、国内大手による製品の実売価格より1500円ほど安い。まずは通信販売サイトで扱い、小売店での販売も検討する。低価格を武器に年間10万個の販売を目指す。

 

 東芝やパナソニックなど国内大手の製品は60ワット形の電球と同程度の明るさに仕上げたものが大半だが、大塚商会が販売する製品は30ワット形相当にとどまる。ただ、光が広がりやすいよう細長く仕上げており、「40ワット形の白熱電球から交換しても違和感はない」(大塚商会)と説明している。

環境に配慮、優しい光 仙台・エコページェント開幕

2009年12月20日 河北新報社

 

LED電球にともされた「エコな光」に見入る市民ら

 

 太陽光や自転車で発電した電気をためて発光ダイオード(LED)電球を点灯させる「エコページェント」が19日、仙台市青葉区の勾当台公園で開幕し、冬の夜空に環境に優しい光がともった。

 

 2009SENDAI光のページェント実行委員会の主催、河北新報社などの共催で、東北大大学院環境科学研究科とNPO法人「環境エネルギー技術研究所」が企画した。

 

 発電装置付きの自転車やソーラーパネルで発電したり、廃電池から吸い上げたりした電気をリチウムイオン電池にため、LED電球を点灯させるブースを設置。訪れた市民は自転車をこいで自ら発電した量をモニターで確認し、笑顔を見せていた。

 

 クリスマスツリーなどに装飾された約2500個のLED電球には日没後、ソーラーパネルでためた電気で光がともされ、家族連れなどが歓声を上げた。

 

 東北大大学院環境科学研究科の田路和幸教授(ナノ材料開発)は「個人や企業、行政が連携し、小さな電気をためたり、無駄なく活用したりする仕組みを推進することが大事だ」と話していた。

 

 エコページェントは23日まで。20日と23日は午後1時から、21日と22日は午後3時からそれぞれ午後8時半まで。県や仙台市も関連イベントを実施する。

発光ダイオード電球

2009年12月15日 読売新聞Yomiuri On-Line

 

節電、長寿 簡単取り換え

 

 環境への関心の高まりや収入の伸び悩みで、省電力で長寿命の発光ダイオード(LED)を使ったLED電球が注目を集めている。白熱電球や電球型蛍光灯の口金に差し込んでそのまま使える手軽さが人気の理由だ。小型電球タイプや、色を変えることができる調色機能をつけた新商品も登場している。(栗原公徳)

 

調色機能

 

 LEDは電気を流すと発光する半導体。これを応用したLED電球は、消費電力が白熱電球の7分の1から9分の1で、寿命は約4万時間と、白熱電球の約40倍、電球型蛍光灯の約4〜6倍だ。白熱電球などに比べると高価だが、「寿命や消費電力を考慮するとお得」(業界関係者)で、2012年には電球の4分の1がLEDに替わるとの予測もある。

 

 シャープの「DL―L60AV」は、光の色を変える調色機能を初めて搭載した。季節や時間帯、目的に応じ、リモコン操作で電球色から昼白色まで7段階の光の色を選ぶことができる。明るさを変える調光機能もつけ、LED電球で、部屋を様々に演出できるという。

 

 東芝ライテックの「イー・コア」シリーズ「一般電球形8・7W」は業界最高の明るさ810ルーメン(昼白色タイプ)を出せるのが特長だ。真下の明るさは150ワットの白熱電球並みで、白熱電球や電球型蛍光灯から取り換えて利用することを想定して、電球形状に近いデザインを採用した。

 

 NECライティングの「ライフレッズ」シリーズの「ELL6N―100V」は、消費電力を他社製より低い6ワットに抑えながら、真下の明るさを60ワットの白熱電球並みにした。前面にレンズを挿入することで、LEDからの光を有効活用したという。

 

小型化

 

 一般電球タイプだけでなく、小型電球やシャンデリア用などのラインアップも充実してきた。

 

 パナソニックは、「エバーレッズ」シリーズから、E17という小型の白熱電球の口金で使える「LDA6」を売り出している。E17の口金を使う電球は全体の8割を占めているため、「従来、サイズが異なるため、取り換えられなかった部屋への利用が進む」(担当者)と期待している。

 

 三菱電機オスラムも一般のLED電球とは別に、E17の口金で利用できるシャンデリア電球型の「パラトン クラシック B35」を出している。消費電力は4ワットでシャンデリア電球の6分の1に抑えたほか、寿命も2万5000時間と約17倍長持ちだという。

電球の未来はどうなるか

2009年12月07日 ギズモード・ジャパン

 

 電球について米GIZMODOのBrian記者が熱烈メッセージ。

 

 電気の交流をつかい遠く離れたところまで電力を送る、そんなことを考えだしてからもう約100年ほどがたちます。その間、白熱電球は広く使われてきました。そして現代、LEDの研究が多いになされ、普及し、昔ながらの白熱電球はエネルギーを食うのであまり好まれなくなってきています。

 

 NYTimes誌に白熱電球の電力消費の問題は家庭だけの話ではないというストーリーが掲載されています。ドイツのオスラム社が行った調査は、白熱電球の始まりから終わりまで、つまり生産から家庭での使用、そして廃棄までの全過程を考えた時に、一体どれくらいエネルギー消費に差があるのだろうかというもの。結果は、白熱電球は電球型蛍光灯やLEDランプの約5倍のエネルギーを消費するそうです。

 

 LEDランプと白熱電球について、BoingboingのMaggie Koerth-Baker記者は「LEDは商業使用にはベストなライトであるが、家庭用に簡単に手にはいるホームセンターで20ドル(約2000円)くらいで売られているLEDは当てにならない」というLED照明に関するストーリーを書いています。何千時間も持つなんてパッケージに書いてあっても、20ドルくらいのLEDではちょっと無理らしいのです。(何千時間も持つのは高価なLEDである、故に商業向けで家庭向けではない。という話。)しかも、この何千時間も持つというのも20%減くらいのずれがあるんだとか。

 

 するとエネルギー節約に役立つっていうのはどうなんだろう? オスラム社の調査結果にちょっと疑いをもってしまいますよね。実際の使用ではけっこうずれがあるのでは? ですが、今はとにかく調査結果を信じるとして、何を言おうがLEDライトがより効率的であるということには変わりないとおもいます。そしてより効率的で新しいものは古いものに取って代わっていくべきです。

 

 過去半世紀、私たちは電気がどこからくるのか知ろうと思わなくなったように感じます。ちょうど肉が食卓に並ぶまでにどんな過程を通ってくるのかを知ろうとしないのと同じように。チェルノブイリで原子力発電所の事故がおき、多大な被害を残したことなんて事考えながら電気に接している人は少ないですよね。

 

 最近では電気自動車をよくみかけるようになりました。電気で走る車は、恐竜漬けの汁である石油を燃やして走る従来の車より効率的でかっこいい。そういう良いイメージがあります。

 

 電気の使われる幅はますますひろがり台所にもより多く使われるようになりました。ガスコンロではなく電気コンロです。もし新しく家を建てるとしたらこの電気による効率化を考えると、火の方が良いなんてことは(BBQは別として。)言わない気がします。そうするとこの原始的な「火」っていうものに未来はないという事になるのでは。

 

 こういうことは全て、人がどこまで自然を自分のモノにして飼いならしていくかという、人間(人間の作る技術) VS 自然という見方ができます。アナログ派 VS デジタル派という見方も。フィラメントによる白熱電球も例外なく、この人間 VS 自然の波にのまれ、よりエコだということで、他にとって変わられようとしている時期なのでしょうか。

 

 でも待ってください。エネルギーの効率化やら人間 VS 自然と枝分かれに話してるうちに、昔ながらの電球がどれだけ美しいかということを忘れていませんか。この金属を通して光り輝く姿。電球を見つめた時に目にうつる黄みがかった光。何千本ものキャンドルに匹敵するような明るさ。なんて美しいんでしょう。

 

 ...とは言ってみても、調査によるとLEDに取って代わられるんですよね。全ては効率化のために。

 

 効率化が叫ばれたとしても、自分はまだLED電球には移行しません。 電球の美しさはもちろん、白色LEDは「3色LED方式の白色発光は光自体は白く見えても自然光(太陽光)の白色光とはほど遠いため、それで照らされた物の色合いは太陽光の場合と異なってくる」(wikipedia)という欠点があるそうです。これを考えるとこのちょっと異なる光の環境で、読書したり、恋人といちゃついたり、お風呂入ったり、友達とわいわいしたり、晩ご飯たべたり、音楽きいたり、犬とじゃれたり、そんな生活はちょっと嫌だと思ってしまうからです。

 

 昨今のLEDブームによて、36ヶ月ごとにLEDはより明るくより効率的になってきています。とりあえず、明るさなんて今はおいといて、調査もひとまずおいといて、どうやったら私たちの夜をより自然に照らせるLED電球を作れるかということに専念して欲しいです。

 

 そんなの無駄だと思う人もるかもしれませんが、この自然な光ってとても大切だし意味があると思うんです。Brian Lam(原文/そうこ)

LED63万個のイルミネーション けやき輝く表参道の夜再び

2009/12/01 Fuzisankei Buisiness i

 

11年ぶりに復活した東京・表参道のイルミネーション=30日(鈴木健児撮影)

 

 旅行会社のエイチ・アイ・エスの協賛で実施される「表参道H.I.S.イルミネーション ベルシンフォニー」が1日から始まり、1990年代の冬の風物詩、東京・表参道の「けやき並木イルミネーション」が11年ぶりに復活する。並木に飾り付けられた63万個のLED(発光ダイオード)が来年1月10日までの間、暖かみのある夜空を演出する。

 

 これに先立ち30日には点灯式が行われ、歌手の近藤真彦さんらが出席した。

 

 表参道では1991年から98年まで、けやきの木を豆電球で覆う“元祖”イルミネーションを展開していた。しかし、木への負担が大きいことや資金難などによって中断に追い込まれた。

 

 森ビルが2006年に表参道ヒルズを開業し、来街者が増えたことなどを踏まえ、同年には並木の間に巨大なあんどんを置くイベントを実施。08年には別の形で光を演出したが、「思ったより地味」などの声もあり、イルミネーションの復活が待たれていた。

 

 LEDは表参道のけやき160本のうち140本に設置する。LEDは前回使われた豆電球に比べ、消費電力が6分の1で環境負荷を大幅に軽減できる。また、幹や枝に沿って取り付けるなど木への負担も和らげたという。けやきの老化で電飾を施せない20本については、その理由とともに生態などを紹介するプレートを設置。それらを回るウオークラリーを企画する。

 

 今回の復活劇について森ビルの川崎俊夫取締役は「街全体にさらなる活気があふれるよう、地域と一体となって盛り上げていきたい」と語り、現地で眼鏡店「リュネット・ジェラ」を営む高橋一男さんも「街がきれいになる」と期待を寄せている。

【特別企画】 LED電球、どれを買う? 導入編:LED電球は白熱電球の代わりになるか by 藤原 大蔵

2009年11月26日 家電WATCH

 

● LED電球は本当に白熱電球の代わりになるのか?

 

 2009年は”LED電球元年”と言っても過言ではない。

 

 白熱電球よりも大幅に省電力で長寿命なLED電球は、以前から“エコな灯り”として注目を集めていた。しかし、価格が1万円以上だったりと高価なものが多く、また取り扱うメーカーも少ないことから、一般に普及することはなかった。

 

 ところが今年、大手メーカーが一斉にLED電球市場に参入。価格帯も3,000円台に一気に下がり、60Wタイプのものや調光器対応型など選択肢も広がった。いよいよ本格的に、白熱電球に変わってLED電球が生活に取り入れられようとしている。

 

 しかし、LED電球は本当に白熱電球の代わりになれるのだろうか。

 

 というのも、LED電球は白熱電球とは異なる性質がある。白熱電球のように光が拡散しない点、「発光体」というフィルターを通して電球のような色を出すため光色の再現性が低い点など、本当に今までの白熱電球の代わりとして生活に取り入れて良いものか不安が残る。また、値段が下がったとは言え、それでも値段は白熱電球の約40倍と依然高く、「気に入らないから別の物を」という価格でもない。

 

 そこで今回は、現在売られている各社の電球色相当のLED電球を購入し、電球の形状、光の広がり方、消費電力、実際の生活シーンでの違い……など、白熱電球との違いを比較したい。購入する前に少しでも不安を解消するのに役に立てば本望である。

 

● 対象メーカーは6社。白熱電球との交換を考えて電球色のみをレビュー

 

 とはいっても、LED電球を取り扱っているメーカーは非常に多く、すべてをレビューしていてはキリがない。そこで、より明るいLED電球を発売しているメーカーに限ってレビューをしてみたい。具体的にいえば、白熱電球60Wタイプとの置き換えを狙った電球色のLED電球を扱うメーカーだ。

 

 同様の製品を発売するメーカーは、11月現在で「シャープ」「アイリスオーヤマ」「東芝」「三菱電機オスラム」「NECライティング」「パナソニック」という6社となっている。これから6回、メーカーを順に追ってレビューしていく予定だ。

 

 ちなみに、今回はあくまでも白熱電球との交換を目的としているため、試用するのは電球色のみ。昼白色や昼光色タイプ、また、電球色よりも色温度が高めの温白色タイプのLED電球は除外する。

 

 それでは、まずはシャープのLED電球から見てみよう。

 

 ■ シャープ「600/400シリーズ」

 

 ■ アイリスオーヤマ「ECOLUX(エコルクス)」

 

 ■ 三菱電機オスラム「PARATHOM(パラトン) A55」

 

 ■ 東芝ライテック「E-CORE(イーコア) 一般電球形」

 

 ■ NECライティング「LIFELED'S(ライフレッズ)」

 

 ■ パナソニック「EVERLEDS(エバーレッズ)」

 

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 ■ 東芝ライテック「E-CORE 一般電球形 8.7W」

 

 ■ シャープ「600シリーズ 調色・調光モデル」

 

 ■ パナソニック「EVERLEDS 小型電球タイプ5.5W」

LED電球は圧倒的にお得!だが購入前の準備を怠るな!

2009年08月17日 nikkei TRENDY net

 

大手量販店ではLED電球の専用コーナーを設置している(撮影協力/ビックカメラ 有楽町店本館)

 

 省エネと長寿命で注目されるLED照明。最近、にわかに注目されているのが、一般電球形LED電球(以下、LED電球)だ。今、使っている照明器具の電球ソケット(E26口金)にそのまま挿し込んで使えるので、LEDの省エネと超寿命を手軽に享受できる。

 

 実はLED電球自体は以前からも売られていた。それが、今盛り上がりを見せているのは、6月11日にシャープが従来の約半額となる製品でLED電球市場に参入したからだ。これまで実売価格で7000〜8000円していたLED電球を、一気に4000円以下で提供することを明らかにしたインパクトは大きかった。これに対して、6月22日には以前からLED電球を販売していた東芝ライテックも価格を大幅に引き下げた新製品を発表。量販店側の期待も大きく、専用売場を設置するなど、売り込みに力を入れている。

 

価格面では既に白熱電球と同じレベル

 

 LED電球のメリットとしてまず挙げられるのが、省エネ、つまり電気代の節約だ。シャープの試算によれば、消費電力が4.1WのLED電球と従来の40W形白熱電球を比べた、電気代1円あたりでの点灯時間は、それぞれ約11時間と約1.14時間になる(算出方法などはシャープのサイトを参照)。実に10倍近い開きがある。24時間点灯してもわずか2.16円で済む。詳しくは後述するが、実際には4.1WのLED電球は、40W形白熱電球と比べるとやや暗いのだが、この価格差は圧倒的といえる。庭などの常夜灯などに使えば、その恩恵がかなり受けられるはずだ。

 

LED電球と白熱電球の電気代の比較。シャープのホームページより

 

 続いてのメリットは長寿命。LED電球の寿命は一般的に約4万時間となっている。白熱電球は1000時間、長寿命をうたう蛍光灯タイプの電球でも6000時間なので、こちらの差も圧倒的。ちなみに、LED電球は白熱電球に比べて、実売価格で3500円以上も高いのだが、4万時間使うことを考えると、単純計算だがLED電球の3680円に対して、白熱電球は3800円と、長い目で見れば買い替えの面倒もなく、価格面でも既にお得だ。

 

●LED電球とほかの電球の寿命と価格の比較

 

種類 消費電力 寿命 実売価格(4万時間使った場合の価格)

 

LED電球(LEL-AW4L/2) 4.1W 4万時間 3680円(3680円)

 

蛍光灯タイプ(EFA10EL/8-R) 8W 6000時間 880円(5867円)

 

白熱電球(LW100V36W) 36W 1000時間 95円(3800円)

 

※東芝ライテック製の40W相当品、電球色タイプで比較

 

 このほか、リモコンで光の色を変えられる「調色機能」付きの製品がある点もLED電球ならではのメリット。色温度が変えられるので、電球色と昼白色を好みによって変えられる。シャープが9月1日に発売する予定で、実売価格は約8000円とやや高いが、昼間は昼白色で、夜は電球色といった使い分けができるのは便利だ。

大きさと明るさに注意

 お得なLED電球を「購入したい!」と興味を持つ人も多いだろう。しかも「普通の電球と同じように使えます」と、ビックカメラ 有楽町店本館の家電アドバイザー、市澤幸治さんが話すように、一般の電球ソケット(E26口金)に差し込むだけで使える。使い方で難しいところはまったくない。

 その一方で注意点もいくつかある。まずは大きさだ。下の写真をご覧いただきたい。真ん中が東芝のLED電球で、右側の白熱電球と比較すればやや大きいのが分かるだろう。特に全長が長いので、照明機器によってはうまく収まらない場合もある。LED電球を購入する前に大きさは必ずチェックしてほしい。

白熱電球(LW100V36W;右)、LED電球(LEL-AW4L/2;中央)、蛍光灯タイプの電球(EFA10EL/8-R;左)の形状の比較。LED電球は白熱電球よりもひと回り大きい

●LED電球と白熱電球の形状比較

シャープ製品 全長/外径

DL-L601N(昼白色相当) 114/60mm

DL-L601L(電球色相当) 114/60mm

DL-L401N(昼白色相当) 109/60mm

DL-L401L(電球色相当) 109/60mm

東芝ライテック製品 全長/外径

LEL-AW6L/2(電球色相当) 109/60mm

LEL-AW6N/2(昼白色相当) 109/60mm

LEL-AW4L/2(電球色相当) 109/60mm

LEL-AW4N/2(電球色相当) 109/60mm

白熱電球 98/55mm

 続いて、明るさにも注意したい。現時点でシャープ、東芝が発売している製品は、白熱電球の40W、60W相当のもの。ただし、実際にはやや暗いと感じることが多いだろう。これはLED電球の光が直進する特性を持っているためで、あくまで直下(ソケットと反対方向)の明るさが白熱電球の明るさに“相当”すると言っているのだ。シャープによれば「LEDは白熱電球と光の特性が異なるので、電球のワット数への単純な変換は難しい」としている。東芝ライテックもパッケージに注意事項を記載している。

 下にLED電球と白熱電球の明るさを40W相当品の電球色製品で比較した。白熱電球の光が四方八方に広がるのに対して、LED電球は直下方向を中心に光を出している。というより、ソケット方向は放熱板になっており、光っていないのだ。このため、電球全体の光で照らすタイプの照明器具で利用すると暗く感じてしまう。だが、天井などに埋め込まれたダウンライトでは、下だけを照らすので、同じ程度の明るさになるという。

 ダウンライトは廊下や玄関などに使われることが多いので、省電力のLED電球に交換すれば、夜間は点けっ放しにしても安く済むといったメリットがある。ところが、ダウンライトのなかでレフタイプの電球を使っている場合は注意が必要だ。レフタイプの電球とは四方八方に広がってしまう電球の光を反射板を使って、直下方向に反射させるもの。この場合は、現在40Wの電球を使っていても、直下方向に光を集中させて、効率良く照らしているので、同じ40W相当のLED電球を購入しても暗く感じるかもしれない。加えてレフタイプの電球は、形状が独特。この形状に合わせて、ダウンライトが設計されていると、LED電球が天井から出っ張るなど見栄えが悪くなることもある。

 なお、現時点では60W相当以上の明るさのLED電球はない。東芝ライテックは、秋にも60W相当の約1.4倍の明るさの高出力タイプの製品化を予定している。また、最近はダウンライトでも調光機能を備えるものも増えてきた。だが、残念ながら調光に対応したLED電球はまだない。9月1日にシャープから登場するのを待つ必要がある。東芝ライテックもこの秋の製品化を明言している。 (文/渡貫幹彦=日経トレンディネット)

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