TOPIC No.2-50A-1 1999年04月-2000年3月(日韓関係)

金大中大統領が河野外相に北朝鮮へのコメ支援を感謝

March 27, 2000

  韓国訪問中の河野洋平外相は27日午前、青瓦台(大統領官邸)で金大中大統領と約40分間会談した。河野外相が4月4日から始まる日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉の本会談について説明し、対北朝鮮外交をめぐって意見を交わした。金大統領は、日本が10万トンのコメ支援を決めたことについて「北の飢えている人たちを助けていただくことに感謝する」と述べた。さらに「日朝交渉は、韓国の包容政策、日米韓のペリー・プロセスに沿ったもので政治的にも結構だ」と評価。引き続き3国で連携していくことを確認した。

  また、河野外相が金大統領の訪日を改めて要請したのに対し、大統領は謝意を表明。東京以外の地方で首脳会談を開くことを念頭に外交当局間で日程調整を進めていくことを確認した。

  河野外相はこの後朴泰俊首相と会談した。

日韓外相会談、河野外相が日朝交渉を韓国側に説明

March 26, 2000
  河野洋平外相は26日、韓国を訪問し、ソウル市内で李廷彬外交通商相と約2時間会談した。河野外相が、来月4日から7年半ぶりに再開される日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉の本会談について、「第2次大戦後の不正常な関係を正すことが目的だが、米国、韓国と緊密に連絡しつつ、北東アジアの平和と安定に資する形で行いたい」と説明した。

  これに対し、李外相は「日朝交渉は朝鮮半島の平和と安定、南北(朝鮮)の関係の進展に資する」と支持を表明した。さらに、「朝鮮半島の問題は究極的には南北対話を通じた解決しかない。日朝の関係改善が南北の対話の進展に結びつくことを希望する」と述べた。両外相は今後も引き続き日韓両国が緊密に連絡していくことを確認した。

  また、外国人地方参政権の問題について、李外相が「早期に実現することを期待している」と改めて法案の成立を求めたのに対し、河野外相は「韓国側の大きな関心はよく理解しているが、現在、自民党内で議論が行われており、その推移を見ていきたい」と述べるにとどまった。

  河野外相は27日には金大中大統領、朴泰俊首相とそれぞれ会談する。

日本の大衆文化さらに開放へ 韓国文化観光相

March 25, 2000

中曽根弘文文相は25日、仙台市内で韓国の朴智元・文化観光相と会談した。朴氏は、韓国がこれまでの2次にわたる日本の大衆文化開放政策の影響の検証を進めていると説明。「4月か5月には結果がまとまり、よい影響が出ると思う。これを踏まえ、6月末にも思い切った第3次開放を行う方向だ」と述べ、日本文化受け入れの拡大に向けて検討が進んでいることを明らかにした。
韓国では1998年の金大中大統領訪日を機に、日本の映画、ビデオ、出版部門への開放に踏み切った。昨年9月にはポップス、ロックなどの室内公演を条件つきで認めた。ただし、アニメーションや放送番組、歌謡曲CD販売などは解禁が見送られている。

両氏は2002年に日韓両国で共催するサッカーW杯に向けた協力態勢や、W杯を機に両国で催す「日韓国民交流年」についても意見を交換した。交流年の関連事業として、両国の国立美術館で開く日韓古美術交換展、日韓両国の宮中音楽(雅楽)演奏会などが予定されている。

留学生を日韓のパイプ役に

2000年03月25日

日本で学ぶ韓国人留学生に、帰国後も日韓のパイプ役になってもらおうと、草の根交流を進めている民間団体「玄海人クラブ」(佐賀県有田町)は25日、韓国人留学生に日本の会社や家庭を体験してもらう事業を始めることを決めた。

同クラブは今後、留学生から希望を調査。事業に協力してくれる企業や自治体、家庭などを6月ごろに募集、運用は募金で賄う。

韓国人留学生を1000人増へ

2000年03月20日【ソウル共同】

日本の文相として初めて韓国を訪問中の中曽根弘文文相は20日、韓国の文竜鱗教育相と会談し「相互理解のため学生や教員などの交流を進める」ことで合意し、共同で発表した。日本が韓国の教員を研修や授業参観などのため年に数人招くほか、2000年度から10年度までに、理工系学部への韓国からの留学生を1000人に増やす。

韓国からの留学生を増やす

2000年03月18日 【ソウル・共同】

文部大臣として戦後初めて韓国を訪問した中曽根弘文文相は18日、2002年のサッカーワールドカップ(W杯)試合会場の建設現場や、ソウル市内の大学を視察した。

政府は,今後、韓国から日本の国立大理工学部への留学生受け入れを大幅に増やす方針だ。韓国の先端技術をリードする人材育成に寄与することで、両国の関係強化を図る狙い。

韓国が21世紀懇報告に注目

2000年03月18日

21世紀の日本の在り方を探る小渕恵三首相の懇談会「21世紀日本の構想」が1月にまとめた最終報告書が韓国で関心を集めている。韓国では金大中大統領が「政策企画委員会」を設置して21世紀の韓国の在り方を検討中で、「英語の第2公用語化」「選挙権の18歳への引き下げ」「日本への移民政策」などの提言実現に日本政府がどう取り組むか、注目している。

文相が戦後初の訪韓

2000年03月17日

中曽根弘文文相は18日から3日間の日程で、韓国を訪問する。文相の訪韓は戦後初めて。日韓の間には教科書の歴史記述などの問題があり、首相や他の閣僚が訪韓する中でも文相の訪問は実現していなかった。今回の訪問は、4月1日から東京と沖縄県宜野湾市で開かれる主要8カ国(G8)教育相会合「教育サミット」や2002年のサッカーワールドカップの共同開催に向けた意見交換が目的。

年金不支給は違憲と提訴

2000年03月15日

国民年金法の国籍条項が撤廃されたのに、障害基礎年金を支給しないのは不当な差別で違憲などとして、京都市内の在日韓国・朝鮮人ら7人が15日、京都府知事に年金不支給決定の取り消しを、国に撤廃後の未支給年金と慰謝料計約1億7000万円の損害賠償を、それぞれ求める訴えを京都地裁に起こした。在日外国人が障害基礎年金の支給を求めて集団提訴するのは全国で初めて。

東証、韓国証取と協定

2000年03月14日

東京証券取引所は14日、韓国証券取引所と協力協定を締結したと発表した。市場監視に関する情報交換や、証券市場の機能強化を目指し幅広く連携していく。職員派遣など具体的な内容は今後検討する。新株式市場の登場で激化する市場間競争をにらみ、東証は2月には、ニューヨーク証取などと共同で国際株価指数の創設を発表するなど各国証取との提携を進めており、今回もその一環。

金大中大統領が5月来日の意向 南北問題で理解求める

March 12, 2000

欧州訪問を終えた韓国の金大中大統領は11日、帰国後の記者会見で、5月ごろにも日本を訪問する意向を明らかにした。韓国政府には、九州・沖縄サミット(主要国首脳会議)の前に日韓首脳会談を開き、南北問題などについての韓国の立場を、日本を通じて主要国に伝えてもらいたい、などの期待がある。

関係者によると、主に韓国側がサミット前の首脳会談開催を働きかけていた。実現すれば、金大統領にとって1998年10月以来、2度目の訪日となる。来月にも本会談の実施が決まった日朝国交正常化交渉の経過や、日本の定住外国人への参政権付与問題なども議題になるとみられている。

また、金大統領は会見で「(訪日は)セールスが目的だ」と述べた。今回の欧州訪問では、約140億ドルの投資約束を取り付けたが、韓国政府は日本からの直接投資が米国などに比べて少ないと指摘しており、大統領の訪日を機に一層の投資を呼びかける方針だ。

韓国、対日赤字に警戒感

2000年03月04日【ソウル共同】

 韓国の対日貿易赤字が今年に入り、昨年に比べ約67%も増加、今年末には3年ぶりに、100億ドルを突破する勢いをみせている。もともと日本からの部品輸入に頼る産業構造のため、内需回復や機械、自動車などの輸出の増加に伴い、対日赤字が拡大しており、赤字体質転換のための日本からの技術移転問題も再び浮上しそうだ。

韓国、日本の北朝鮮への食糧支援再開に歓迎の意向

March 03, 2000

日本政府が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への食糧支援再開を近く発表する方針を固めたことに対し、韓国政府は基本的に歓迎の意を表している。ただ、韓国政府は日本の支援再開の遅れにやきもきしてきただけに「7日からの米朝協議を前に日本が焦りを感じたのではないか」との指摘も出ている。

韓国政府関係者は日本の支援再開方針について「日朝の対話に肯定的な影響をもたらすだろう」としながらも、本会談などで両国関係が急進展する可能性については極めて悲観的だ。食糧支援の再開は北朝鮮の要求のうち、日本政府が最も実行しやすい問題だったため、「日朝対話の雰囲気づくりにすぎない」との見方が強い。

7日から始まる米朝協議に韓国側の期待が高まっている。韓国統一省関係者は「米朝協議をうまく進展させるため、日本政府が米国の負担を肩代わりしてやった面もあるのではないか」と述べ、この時期の支援再開決定は米朝協議とも関連しているとみる。

日本政府は昨年末に、食糧支援の凍結を解除すると発表した。しかし、その後も具体的な実施につながらなかったため、韓国や米国は気をもんでいた。先月初めにソウルで開かれた日米韓の「調整・監督グループ」会合では、わざわざ米国のフォーりー駐日大使を着席させたのも「日本に支援再開のプレッシャーをかけるため」(韓国政府関係者)という。

中曽根文相が3月に訪韓、文相の訪韓は戦後初めて

February 28, 2000

中曽根弘文文相は、3月18日から20日まで韓国を訪問する意向を固めた。文相の訪韓は、戦後初めて。

中曽根氏は、韓国で、教育相、文化観光相、科学技術相と会談。金大中大統領が日本文化の開放を積極的に進めていることを受けて、文化交流の一層の拡大について話し合う予定。2002年に日韓で共催するW杯サッカー大会の準備状況についても意見を交換する考えだ。また、朴泰俊首相とも会談する方向だ。
従来、韓国が日本との文化交流に厳しい制限を加えていたり、教科書の記述を巡る問題を抱えていたりしたことから、日本の文相の訪韓は実現していなかった。

外国人参政権は早期実現を 韓国訪問の小沢党首

February 12, 2000

訪韓している自由党の小沢一郎党首は12日、ソウルで金大中・韓国大統領と会談した。小沢党首はその後、記者団に対し、永住外国人に対する地方参政権付与問題について「(自自公の)連立政権の合意事項であり、確実にもっと早く実行されるべきだ。実現されるかどうかは、日韓両国と国民間の関係に大きな影響を与える」と述べ、関連法案の早期成立に向けた意欲を見せた。

懸案の天皇訪韓問題では、小沢党首は「韓国民を代表する金大中大統領がいつでも訪問をと言っていることでもあり、素直に応じていいと思う。政治が決めて責任をとるべき問題だ」とし、政治決断の問題として積極的に取り組むべきだとの認識を示した。

金大中大統領との会談で、小沢党首は日朝関係に関連して「日本も何とか話し合いで平和共存の糸口を開いていかなければならない」としつつ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑などについては「毅然(きぜん)とした態度が必要だ」と語った。大統領は基本的に同意し、日米韓の緊密な協調の重要性を指摘した。

自由党の小沢氏が11日に訪韓へ、朴首相と会談

February 05, 2000

自由党の小沢一郎党首が11日から2日間の日程で韓国を訪問し、ソウルで朴泰俊首相と会談することが明らかになった。朴首相の就任祝いが目的だが、会談では、自由、公明両党が今国会に提出した永住外国人に地方選挙権を付与する法案などについて意見交換する見通しだ。

韓国新外相が日朝関係改善を評価 河野外相と電話会談

January 21, 2000

河野洋平外相は21日、韓国の外相に就任した李廷彬氏と電話で約10分間会談した。日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が政府間対話を始めたことについて李外相は「韓国や米国の対北政策に沿っており、緊張緩和にとって有益だ。南北関係の改善にも肯定的な影響を与える」と積極的に評価。今後も日米韓の3国間で連絡を密に取っていくように求めた。河野外相は「日米韓の連携を重視したい」と述べ、米韓と相談しながら日朝関係改善を進める考えを改めて強調した。

河野外相は「来日されるなら歓迎する。自分も機会があれば韓国を訪れたい」と述べ、日本か韓国で近く外相会談を開くよう申し入れ、李外相も応じる考えを示した。

社民党の土井党首が韓国大統領と会談

December 13, 1999

韓国の金大中大統領は13日、土井たか子社民党党首とソウルの大統領府で会談し、日本の超党派国会議員団による先の訪朝と、日朝国交正常化交渉再開への動きについて、「良かったと思う」と述べ、日朝関係進展への期待感を表明した。金大統領はさらに、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐっては、南北朝鮮や日朝、米朝関係などの「全体が進展していかなければならない時代になっている」と語るとともに、北朝鮮政策遂行にあたっては「忍耐と誠意、一貫性、相互理解が必要だ」と強調した。

「日韓は経済で戦略的提携を」韓国の鄭産業資源相

December 05, 1999

12月中旬に来日する韓国の鄭徳亀・産業資源相はこのほど、ソウルで朝日新聞記者のインタビューに応じ、韓国が日本と締結交渉を進めている日韓投資協定を基礎に、両国が経済で「戦略的な提携関係」を築くべきだ、との考えを明らかにした。これを21世紀には両国間の自由貿易に発展させ、さらには中国を含めた北東アジア3カ国間で貿易投資を拡大する「新しい協力の時代」を開こうとの提案を示した。

日韓の投資協定は来年の締結に向けた交渉を続けており、鄭氏は最終的な詰めの交渉のために来日する。
鄭氏は「過去、韓国と日本は、自分のものは自分で作るという閉鎖的な貿易の考え方が共通点だったが、これが両国の経済危機の一因になった」と指摘。世界貿易機関(WTO)下で世界の通商環境が大きく変わる今後は、両国が対等のパートナーとして相互の投資と分業を進め、これにより「両国が米欧に負けない競争力を持つことができる」と語った。

鄭氏は、韓国が投資規制の緩和や、労使紛争が多発した労働問題の改善など「WTOの体制下で考えられる改革はすべて実施した」と述べ、主に韓国の素材産業などに対する日本の投資を呼びかけた。その一方、「日本では規制は改善されたが、商慣習などに不透明さが残っている」と語り、日本の一層の改革を求めた。

天皇がサッカー天皇杯を観戦、訪韓への雰囲気作りに

November 29, 1999

天皇、皇后両陛下が今年のサッカー天皇杯全日本選手権を観戦することになった。天皇がサッカー大会を見るのは、昭和天皇が1947年の東西対抗戦を観戦して以来52年ぶり。日本と韓国が共同開催する2002年ワールドカップ(W杯)へ向けて、天皇訪韓が検討されるなか、今回の観戦が雰囲気作りの第一歩になればと、期待する声も出ている。
12月26日に東京・国立競技場である天皇杯の準決勝を観戦する方向で調整が進められている。決勝が元日で、天皇の公式行事と重なるためだ。
日韓両国はサッカーW杯を機に両国関係を改善させ、W杯を日韓新時代を象徴する大会として成功させたい考えだ。また、W杯は、開催国の国家元首が開幕戦に出席し開会宣言することが慣例で、2002年大会は、6月1日の開幕戦が韓国で行われることが決まっている。
韓国政府は2002年大会前の天皇訪韓を望んでおり、昨年11月、2000年の訪韓を正式に招請。今年10月の記者会見でも、金鍾泌首相が早期実現へ強い期待感を示した。
しかし、日本政府は天皇がオランダとスウェーデンを公式訪問する日程になっていることから、2000年の訪韓を見送る方針を固めている。日本政府は、実現への環境づくりを進め、慎重に判断していきたい考えだ。
昭和天皇は47年4月3日、東京・明治神宮競技場で行われた東西対抗戦を観戦。皇太子だった現在の天皇も同行した。

天皇訪韓、2000年中は見送りへ 政府が方針決定

03:00a.m. JST November 27, 1999
韓国政府が早期実現を期待している天皇訪韓について、政府が2000年中は見送る方針を内定したことが26日、明らかになった。日本政府はこの問題について、日韓両国の世論の動向に加え、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の反応なども慎重に見極めようとしており、現在の情勢では来年中の訪韓は難しいと判断した。韓国政府は2002年のワールドカップ(W杯)サッカーが開催される前の実現を望んでおり、日本政府は今後、2001年中の訪韓が可能かどうかを探る。
天皇の外国親善訪問では、来年春から夏ごろにオランダとスウェーデンを公式訪問することがすでに内定している。最近では、外国訪問は2年に1度のペースとなっていることからも、韓国訪問は先送りされた格好だ。
天皇訪韓をめぐって韓国政府内では、金鍾泌首相が積極的な姿勢を見せ、10月の日韓閣僚懇談会後の記者会見でも、「実現のための雰囲気がかつてなく高まりつつある。両国政府は友好的なモメンタム(勢い)を最大限に生かすことが重要だ」と述べ、早期実現に強い期待感を示した。一方、小渕恵三首相は「実現できる環境づくりに努めたい」と述べ、慎重な態度を崩さなかった。
来年中の天皇の外国訪問日程は11月中には内定する必要があるが、北朝鮮が天皇訪韓について厳しく非難しているほか、日本国内でも自民党をはじめとする与党内の調整が始まっていないなど、準備や環境が整っていないことから見送られたとみられる。

初めての「日韓知事会議」開かれる

10:07p.m. JST November 09, 1999
日韓両国の地方自治体の首長による初めての「日韓知事会議」が9日、東京都内で開かれた。「日韓の交流拡大及び地方自治の発展について」というテーマに沿って、両国の首長たちが交流の現状や将来への展望について意見を交わした。
地方行政発展のために、首長が意見交換し、相互理解を深めようというのが目的。韓国側の出席者は日本の全国知事会にあたる「全国市・道知事協議会」会長の高建・ソウル市長、安相英・釜山市長、許京万・全羅南道知事。日本側は全国知事会会長の土屋義彦・埼玉県知事のほか、青森、秋田、新潟、鳥取、鹿児島の5県知事と、東京や大阪の副知事ら9人が出席した。
意見交換では、高建市長が日韓共催となる2002年のサッカーW杯に触れ、「成功をおさめるため、両国の首長の積極的な協力が必要だ」と呼びかけた。また、鳥取県の片山善博知事は、日本で市町村合併が課題となっていることについて「韓国で進めた市と郡の統合などを学んでいきたい」などと述べた。
次回会議は2001年に韓国で開く。

北朝鮮への食料支援再開求める 洪淳瑛・韓国外相

7:30p.m. JST November 08, 1999
韓国の洪淳瑛外相は8日、ソウルで日本人記者団と会見し、日本政府が昨年から中断している朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への食糧支援について、「人道的な問題で、他の懸案とは分離して考えるのが望ましい。北朝鮮は各国と共存し、受け入れる方向に変えた。それを誘引すべきだ」と述べ、支援を再開することを求めた。
天皇の訪韓問題については、「いつでも歓迎するが、韓国や地域諸国の祝福を受ける雰囲気で行われるのがよりよい」と述べ、慎重な環境整備が必要との見方を示したうえで、具体的な訪韓時期については「(2002年の)サッカーのワールドカップ大会もよい契機といえる」と語った。
また、在日韓国人の地方参政権に関しては「国籍はないが、永住権を持ち、すでに『日本人』だ。民主主義の原則にも合致する。早急に許されることを期待する」と述べた。

金大統領と会談へ

1999年10月24日 16時50分【ソウル共同通信社】

韓国・済州島での日韓閣僚懇談会に出席した河野洋平外相は24日夕、金鍾泌韓国首相とともに同首相の特別機でソウルに到着した。

25日午前、金大中大統領が私的に主催する「アジア太平洋民主指導者フォーラム」でスピーチを行うほか午後は大統領と青瓦台(大統領官邸)で会談する予定。

小渕首相、韓国・済州島の城邑民俗村など視察

2:02p.m. JST October 24, 1999
小渕恵三首相は24日午前、韓国・済州島内の城邑民俗村や済州馬放牧場などを金鍾泌韓国首相らの案内で視察、帰国前のひとときを楽しんだ。
同島は観光地として知られ、独自の風習や文化が残る。一行が訪れた民俗村には、わらで編んだ縄を格子状に結んだ屋根や石造りの家が300件余り並び、今も住民が暮らす。首相は「これは珍しいなあ。(季節風で)風が強いからこういうふうにするのか」などといたく感心した様子。土産物屋でこの地の伝統の柿色の作業着の上下を購入した。
また放牧場では、韓国土着馬である小型の済州馬をさく越しに眺めながら説明を聞くと、両手をパンパンとたたいて「コイじゃないか」とつぶやくなど、すっかりリラックスした様子だった。(時事)

日韓の交流強化話し合う

1999年10月24日 17時05分【済州島(韓国)共同通信社】
 日韓閣僚懇談会出席のため韓国・済州島を訪れた小渕恵三首相は24日朝、金鍾泌首相と朝食を共にして、今後の各層での交流強化を話し合った。23日に個別会談と、閣僚も交えた全体会合を行っているため、政治課題や二国間関係で突っ込んだ議論はなく、リラックスした雰囲気の中で日韓共催のサッカー・ワールドカップ(W杯)が話題になった。

投資協定など懸案先送り

1999年10月23日 18時53分【済州島(韓国)共同通信社】
韓国・済州島で23日開かれた日韓閣僚懇談会は、景気回復へ歩み始めた両国経済を反映、昨年とは一変、なごやかな雰囲気となった。しかし、投資協定の締結が先送りされるなど、経済関係の成熟化に向けた課題はなお残されたまま。「経済協力の新たな枠組み」(小渕恵三首相)の具体化はこれからだ。

サッカーW杯のシャトル便運航は調整必要 小渕首相

10:36p.m. JST October 23, 1999
小渕恵三首相は23日午後の日韓首相会談で、共催となる2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)の際、両国間に航空機のシャトル便を運航させることを金鍾泌首相が提起したのに対し、「W杯を共催するという点から、輸送体制について万全を期す」と述べるにとどめ、なお調整が必要だとの考えを示した。(時事)

「天皇訪韓必ず実現」 小渕首相が韓国大統領と電話会談

10:24p.m. JST October 23, 1999
第2回日韓閣僚懇談会に出席するため済州島を訪れた小渕恵三首相は23日、金大中大統領と電話で約10分間会談した。
韓国側の説明によると、金大統領は「天皇訪韓と2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)の共同開催が成功すれば日韓関係はゆるぎない強固なものになる」と述べ、天皇訪韓への期待感を改めて示した。小渕首相は「同感だ」と応じ、「温かくご招待いただいたが、天皇訪韓実現のために環境と雰囲気をつくり、天皇訪韓が必ず実現するようにしなければならない」と語った。

日韓閣僚懇談会、W杯の2002年を「国民交流の年」に

9:34p.m. JST October 23, 1999
日韓の政治対話を深めるため、両国の首相らによる第2回日韓閣僚懇談会が23日、韓国の済州島であった。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の弾頭ミサイルに対応するため日米韓でとってきた包括的アプローチが軌道に乗り始めたことを評価し、さらに前進させることを確認した。在日韓国人の地方参政権については、韓国側は速やかな実現を求めたのに対し、日本側は自自公3党が永住外国人に地方選挙権を与える法案を議員提案することで合意したと説明し、3党間の話し合いを見守る考えを示すにとどまった。

日本からは小渕恵三首相のほか、河野洋平外相、深谷隆司通産相ら五閣僚が、韓国からは金鍾泌首相、洪淳瑛外交通商相、康奉均財政経済相らが出席。個別の閣僚会談の後、全員で閣僚懇談会を開いた。

日韓共催のサッカー・ワールドカップ(W杯)がある2002年を「日韓国民交流の年」にすることで合意。文化やスポーツ、青少年、地域、学術、産業など幅広い分野で交流事業を進めることになった。

日韓閣僚懇始まる 首脳会談で北朝鮮対応など協議へ

October 23, 1999

第2回日韓閣僚懇談会が23日午後、韓国・済州島内のホテルで始まった。小渕恵三首相は金鍾泌韓国首相と会談、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル発射凍結発表などの動きを受けた日韓両国の対応や、天皇訪韓問題、2002年のサッカー・ワールドカップ(W杯)共催に向けた環境整備などを中心に意見交換する見通しだ。

また、首相会談と並行して、河野洋平外相と洪淳瑛韓国外交通商相らの個別閣僚会談も行われた。この後、両首相と日本側5閣僚、韓国側9閣僚ら全出席者が一堂に会して全体会合を行い、両首相が同日夕、共同記者会見して成果を発表する予定だ。(時事)

小渕首相らが韓国・済州島に到着 日韓閣僚懇談会

October 23, 1999

小渕恵三首相は23日正午、羽田空港発の政府専用機で、第2回日韓閣僚懇談会が開かれる韓国・済州島に着いた。首相には河野洋平外相ら5人の閣僚と大蔵、自治両省の総括政務次官が同行。午後、首相会談などの個別会談、全員による懇談会がある。一連の会談や、24日に予定されている済州島内の視察の場を通じて、日韓間の懸案を協議するほか、今後、新しい問題が起きた場合に早期処理ができるよう政府間の信頼構築に努める。小渕首相は24日夕に帰国する予定。

韓国 有事の自衛隊進入認めず

1999年10月12日【ソウル共同通信社】

韓国の国防省は12日公表した1999年版国防白書で、日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法について「有事の際、自衛隊が韓国の領土、領空、領海に進入することは原則的に許可しない」との立場を確認した。

金嬉老さんが釜山市民に

1999年09月13日【ソウル共同通信社】

無期懲役から仮釈放され韓国へ渡った「金嬉老事件」の金嬉老さん(70)は13日、両親の本籍のある釜山市から住民登録証の交付を受け、正式に釜山市民となった。

金嬉老さん、日本人妻ら励ます

1999年09月08日【釜山共同通信社】

 仮釈放され韓国に渡った金嬉老さん(70)は8日午後、第二次大戦前後に韓国人と結婚し、身寄りのなくなった日本人妻らが生活する施設「慶州ナザレ園」を訪問、刑務所でためた現金の一部を寄付し、日本から持参したお菓子を渡して入園者を励ました。

金嬉老受刑者を仮釈放

1999年09月07日【釜山(韓国)・共同通信社】

1968年に静岡県内で2人を射殺、同県・寸又峡温泉の旅館に人質を取って立てこもった「金嬉老事件」で無期懲役が確定し服役していた金嬉老(本名・権禧老)受刑者(70)が7日午前、千葉刑務所(千葉市)から仮釈放された。逮捕から31年半ぶり。金さんは同日、航空機で韓国・釜山入りし、機中で「日本の皆さんに恨みや憎しみがあるわけではない」と心境を語った。

金受刑者がメッセージ

1999年09月06日 共同通信社

1968年の「金嬉老事件」で服役中の金嬉老受刑者(70)の仮釈放を前に、身元引受人となる韓国人僧りょ朴三中氏が6日、都内で記者会見し、金受刑者のメッセージを公表した。メッセージは韓国人に向けたもので「帰国あいさつ」と題しA4判の紙1枚にハングルで書かれている。在日韓国人として日本で受けた過去の差別へも触れているが、かなり抑えた表現となっている。

「北東アジア共同体形成を」 日韓フォーラムで韓国外相

9:51p.m. JST August 27, 1999

日本と韓国の知識人らが両国の安保問題や経済協力、文化交流などを話し合う第7回日韓フォーラムが27日、ソウルで3日間の日程で始まった。

洪淳瑛・韓国外交通商相は開会演説で、日韓投資協定の早期締結を呼びかけるとともに、「自由貿易協定も視野に入れながら、東アジア全体の繁栄と、中国などを含めた国境のない北東アジア共同体の形成を模索しなければならない」と述べた。さらに「最近の日本の保守化・右傾化について、周辺国の間に憂慮がある」として、平和憲法と専守防衛、非核三原則の堅持を求めた。

今回のフォーラムでは、昨年10月の日韓首脳会談で発表された新パートナーシップのための行動計画の実行状況などを点検し、各方面の論議をしたうえで議長声明を発表する。

理由なき「朝銀救済」を糾す!'99年08月by 衆議院議員小池 百合子

日韓新租税条約を批准

1999年08月13日【ソウル共同通信社】

韓国国会は13日、課税基準などを緩和した日韓租税条約の改定案を批准した。

新租税条約には、株式や債券の譲渡益を非課税とすることや、二重課税を避けるための現地支店の法人税算定基準の緩和、留学生らの所得税免税額の引き上げなどが盛り込まれている。新租税条約は、昨年10月の金大中大統領の訪日で外相レベルで署名され、日本は今年6月の国会で批准している。

韓国前大統領、ペンキ入りタマゴ投げつけられる

June 03, 1999
 3日午前10時45分ごろ、日本訪問のためソウルの金浦空港の駐車場に到着した韓国の金泳三前大統領に対し、近くにいた老人が赤ペンキの入ったタマゴを投げつけ、金前大統領は頭や衣服などにペンキをかぶった。

 このため、金前大統領一行は予定していた同11時35分発福岡行アシアナ便に搭乗せず、いったんソウル市内の自宅に戻った。同日午後4時45分発福岡行の日本航空便で日本に向かう。

 タマゴを投げた老人は71歳。警察の取り調べを受けているが、「経済危機を招くなど、金前大統領が国をダメにした」などと話しているという。

 側近によると、ペンキは金前大統領の目などにも入ったが、けがなどはないという。金前大統領は「現政権の計画的な蛮行だ」などとの声明を発表した。
 金前大統領が1998年2月の退任後、海外訪問をするのは今回が初めて。4日に北九州市の九州国際大学で開かれるシンポジウムに参加するなど、15日まで日本に滞在する予定だ。

金泳三・前韓国大統領、3日から訪日

June 01, 1999

 韓国の金泳三・前大統領は3日から15日まで日本を訪問する。1998年2月の退任後、海外訪問をするのは初めて。金前大統領は4日、北九州市の九州国際大学で「21世紀のアジア・私と日本」というテーマで講演。5日に同市で村山富市元首相と会談する。8日には東京都国立市の一橋大で「新世紀に向けての日韓関係」と題して講演し、さらに京都、奈良、北海道を訪ねる。各地で地元の在日韓国人らとの面談も予定されている。

自衛隊活動拡大には原則必要 防衛指針で小沢氏

April 17, 1999

 韓国訪問中の自由党の小沢一郎党首は17日、金大中大統領と大統領府で40分間会談、引き続いて大統領主催の昼食会で意見交換した。会談では、新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法案について、小沢氏が「自衛隊の活動や米軍への協力を従来より拡大するもので、それが必要である理由が内外に分かるような原則が必要だ。なし崩しに拡大するのは最も危険だ」などと、原則を重視する従来の自由党の主張を説明した。小沢氏は会談後の記者会見の中で「党の主張が正しいと確信をいだいた」と述べた。大統領は一定の理解を示したものとみられる。また、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して大統領が進める「包容政策(いわゆる太陽政策)」について小沢氏は支持する考えを伝えた。

 昼食会では、韓国が在日韓国人に地方参政権を与えるよう求めている問題について、大統領が「21世紀に向けた日韓のパートナーシップを確立する上で重要だ」と早期の実現を求めた。これに対し、小沢氏は「指導者がきちんと決断しないと解決は難しい。今度は日本人自身が決断し誠意を示すべきだ」と述べた。

 また、大統領は今後の日韓関係について、「天皇訪韓、(2002年の)サッカーワールドカップの共催は韓日の新しい時代を象徴する。ぜひ成功させたい」と述べ、早期に天皇訪韓が実現することに期待する考えを強調した。

小沢党首16日から訪韓、独立運動家・故金九氏の墓参も

April 15, 1999

 自由党の小沢一郎党首が16日から韓国を訪問するが、日程の中に日本植民地時代の韓国の独立運動指導者、故金九氏(1876―1949)の墓参が入っており、韓国メディアの注目を集めている。

 15日付の東亜日報は「韓国の外交関係者は新しい韓日関係のため韓国に近づこうとする努力の一環として評価している」と報じ、文化日報は14日付で「極右保守的なカラーを薄めるための高度の計算だとの指摘もある」と書いた。

 小沢党首は17日に金大中大統領や金鍾泌首相らと会談する予定だが、翌日にソウル市竜山区にある故金九氏の墓所を訪れる。

 故金九氏は19世紀末の日本人による閔妃殺害事件に憤り、日本軍人を殺害した。脱獄後、独立運動に参加し、上海に樹立された大韓民国臨時政府の最高責任者になり、抗日テロを指揮した。解放後は朝鮮の分断に反対したが、韓国軍人に暗殺された。

 小沢党首は故金九氏について「朝鮮半島統一をめざした民族主義者だ。国を思う熱意に相通じるものがある」と周辺に話している。

「韓国に親しみ」が急増、総理府世論調査

April 24, 1999

 韓国に親しみを感じる人が急増する一方で、中国との関係は後退していると思っている人が増加していることが、総理府が24日発表した「外交に関する世論調査」でわかった。昨年11月に実施した調査で、歴史問題についてひとつの区切りをつけた金大中・韓国大統領の来日と、「歴史の教訓」を重視する江沢民・中国国家主席の来日の結果を反映する形になった。

 韓国に対し「親しみを感じる」と答えた人は46.2%で、前年より8.3ポイント上昇した。これまでの最高はソウル五輪が開催された1988年の50.9%だった。今回はこれに次ぐ。調査直前の昨年10月に日韓首脳会談が開かれ、歴史問題に区切りがついたほか、韓国側が日本の大衆文化の開放を表明するなど、「日韓新時代」を印象づけたことが大きいようだ。

 日中関係については「良好と思わない」と答えた人は前年の44.2%から47.9%に増える一方、「良好と思う」は前年の45.6%から41.4%に減った。昨年11月に来日した江主席は日本で歴史認識に関する発言を繰り返しており、外務省は「日本人の対中意識に少なからぬ影響を与えたのではないか」とみている。

 ただ、中国に「親しみを感じる」が前年の45.9%から48.9%に増え、「親しみを感じない」(47.4%)を4年ぶりに上回った。しかし、70%前後が「親しみ」を感じていた80年代前半に比べると大きな落ち込みをみせている。

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