TOPIC No.2-31 日中関係

Index
TOPIC No.2-31 A-1 1999年度日中関係
TOPIC No.2-31 A-2 2000年度日中関係
TOPIC No.2-31 A-3 2001年-2003年日中関係
TOPIC No.2-31 A-4 2004年度日中関係
TOPIC No.2-31 A-5 2005年度日中関係
TOPIC No.2-31 A-6 2006年度日中関係
TOPIC No.2-31B 訪日観光/集団密航
TOPIC No.2-31 C 海洋調査船問題
TOPIC No.2-31 D 朱鎔基・中国首相来日
TOPIC No.2-31 E 「南京」事件/日中歴史認識の差異
TOPIC No.2-31 F 瀋陽総領事館事件
TOPIC No.2-31 G 東シナ海天然ガス開発/春暁ガス田群
TOPIC No.2-31 H 中国・アジア杯(サッカー)反日騒動
TOPIC No.2-31 I 中国の遺棄化学兵器
TOPIC No.2-31 J 2010年/2020年の中国
TOPIC No.2-31 K 人民元の切上げ
TOPIC No.2-31 L 近代化する中国軍
TOPIC No.2-31 M 中国のエネルギー
TOPIC No.2-31 N 中国状況
TOPIC No.2-31 O 中国国産/小型ジェット旅客機ARJ21
TOPIC No.2-31 P 2008年北京オリンピック
TOPIC No.2-31 Q チベット問題
TOPIC No.2-31 R 四川大地震
TOPIC No.2-31 R 中国ウイグル族/新疆暴動

01.日中関係 YAHOO!ニュース
02.中国情報局
03.人民日報 日本語版
04.最近の中国情勢と日中関係 by外務省
05.在中国日本国大使館
06.日中関係資料集 by東京大学東洋文化研究所 田中明彦研究室
07.Jiang BoのHP
08.中帰連 by中国帰還者連絡会
09.中国反日情報
10.日本人と中国人の決定的な違いは死生観にある。

TOPIC No.2-31a-7 2007/8年度(日中関係未整理情報)


上海万博、「日本館」が完工 海外出展パビリオンで最大級

2009/12/26 NIKKEI NeT

 【上海=戸田敬久】2010年5月に開幕する上海国際博覧会(上海万博)に日本政府と企業が共同出展する「日本館」の完工式が26日開催された。日中の万博関係者が参加し、高橋千秋・経済産業政務官が「上海万博の成功を祈念する。日本館に多くの方が訪れてほしい」とあいさつした。

 紫色の外観をした日本館の愛称は「紫蚕島(日本語の通称はかいこじま)」。運営費も含めた総費用は約130億円。「こころの和・わざの和」をテーマにした館内は3つの展示ゾーンに分かれ、敷地面積は6000平方メートル強と海外からの出展パビリオンとしては最大級となる。

 上海市の中心を流れる黄浦江の両岸にある万博会場では、主要パビリオンの外観が続々と完成。来年5月の開幕に向けて機運が盛り上がりつつある。中国政府はのべ1億人の入場者を目指している。

天皇陛下、中国副主席と会見

2009/12/15 NIKKEI NeT

 天皇陛下は15日午前、皇居・宮殿「竹の間」で中国の習近平国家副主席と会見された。天皇陛下が習副主席に会われるのは初めてで、中国国家副主席との会見は胡錦濤国家主席が副主席として来日した1998年4月以来となる。

 習副主席は会見で「今回はお忙しい中、わざわざ会見の機会をつくっていただき深く感謝します」と謝意を表明。「陛下の在位20周年を心からお祝い申し上げます」と述べ、陛下は「祝意をありがとう」と応えられた。

 92年の訪中を振り返られた陛下に、習副主席は「陛下が歓迎に対して車の窓を開けて市民に手を振られたのは、よい思い出となっています」と述べた。(13:55)

天皇陛下と中国副主席14日会見…宮内庁懸念

2009年12月11日 読売新聞Yomiuri On-Line

 政府は11日、中国の習近平国家副主席が14日に来日し、天皇陛下や鳩山首相と会談すると発表した。

 陛下と外国要人との会見は1か月前までに申請を受け付けるという政府内の慣行を外れた特例的措置で、「日中関係は政治的に重要」とする鳩山首相の指示に基づき、最終的に宮内庁が受け入れた。

 同庁の羽毛田信吾長官は11日午後、記者団に対し、「憲法下の陛下の基本的なあり方にもかかわる」と、天皇の政治利用の観点から懸念を表明した。

 羽毛田長官によると、宮内庁が中国政府からの会見要請を外務省を通じて受け取ったのは11月26日。同庁は「ルール(慣行)に照らして応じかねる」と回答したが、平野官房長官が12月7日、羽毛田長官に電話で特例扱いを要請。羽毛田長官が断ると、10日夕に「総理の指示だ」と再度、電話で指示したという。

 羽毛田長官は記者団に、「陛下の国際親善活動は、国の大小や政治的重要性とは別次元で行われてきた。(特例扱いは)二度とあってほしくない」と述べた。

 この慣行は、多忙な陛下の日程調整や健康面に配慮し、1か月を切った会見要請は受けないよう、陛下が前立腺がんの摘出手術を受けた翌年の2004年以降、本格的に運用されてきた。

 天皇の政治利用との批判が出ていることについて、鳩山首相は11日夜、首相官邸で記者団に対し、「1か月ルールは知っていたが、しゃくし定規なことが、諸外国との国際的な親善の意味で正しいことなのか。諸外国と日本の関係をより好転させるための話だから、政治利用という言葉は当たらない」と述べ、問題ないとの考えを強調した。

 首相周辺は、この会見を巡り、民主党の小沢幹事長から首相官邸に要請があったことを明らかにした。

LG輸入の洗濯乾燥機で火災3件、リコールへ

2009年07月21日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 経済産業省は21日、韓国の大手家電メーカーの日本法人「LGエレクトロニクス・ジャパン」(旧LG電子ジャパン、東京都)が中国から輸入、販売したドラム式洗濯乾燥機で火災が3件起きており、同社がリコール(無償回収・交換)を実施すると発表した。

 発表によると、対象製品は、2008年2月〜今年4月に販売した「WD―E52SP」「WD―E52WP」の計約4600台。電源と基板をつなぐ配線の接続端子の接触不良で発煙、発火の恐れがあるという。 今年5月には千葉県内のマンションで、製品と周辺の壁や天井を焼く火災が発生した。

 問い合わせは同社(0120・830・094)。

中国、日本への個人旅行申請開始 富裕層対象、8日に第1陣出発

2009年07月01日  中国新聞ニュ−ス

 【上海1日共同】日本への個人旅行を希望する中国人富裕層向けの観光査証(ビザ)申請受け付けが1日、北京の日本大使館や上海の日本総領事館などで始まった。審査を経て、8日に第1陣が出発する予定。

 中国人の日本観光はこれまで添乗員が同行するグループ旅行に限られていたが、日中間の交流促進の一環として個人旅行解禁が決まっていた。

 昨年、観光を含め訪日した中国人は約100万人。日本側は今回の措置で約20万人増えると試算、消費拡大につながると期待している。

 この日は、北京の日本大使館に142人、上海の総領事館には65人の申請がそれぞれあった。

 不法残留などを防止するため、日本側は個人旅行の対象を富裕層に限定。年収25万元(約350万円)以上などいくつかの条件を設けた。

 上海市の旅行会社の担当者は「ハードルが高く、爆発的に旅行者が増えることはない」と効果は限定的との見方を示した。上海紙によると、申請条件に「300万元を超える資産」を提示した旅行会社もあった。

日中ホットライン開設で合意 緊急時対応を強化

2008年10月24日  中国新聞ニュ−ス

 【北京24日共同】アジア欧州会議(ASEM)首脳会議出席のため訪中している麻生太郎首相は24日、北京の人民大会堂での胡錦濤国家主席らとの初の首脳会談で、日中間で首脳が常に連絡を取り合えるよう「ホットライン」の開設を提案、日中両国が合意した。

 日本の首相と胡主席、温家宝首相との日中首脳会談は、同日の会談も含めて今年は既に6回を数え、首脳交流は極めて活発化してきている。ホットライン開設は緊急時への対応を含め、日中首脳がさらに連絡を密にし、連携を強化することが狙い。

 同日の会談では、麻生首相が「互いに顔の見える信頼関係を構築する必要がある」として、胡主席にホットライン開設を提案。麻生首相はこれに先立つ温首相との会談でも同様の提案をした。

 日中間のホットラインは2000年10月、朱鎔基首相(当時)の訪日に合わせて専用回線が設置されたが、小泉純一郎元首相の靖国神社参拝による両国の関係悪化を受け、事実上使われなくなっていた。

首相「日中関係の共益築く」 日中友好条約30周年であいさつ

2008年10月24日  中国新聞ニュ−ス

 【北京24日共同】麻生太郎首相は24日、北京市内の人民大会堂で開催の日中平和友好条約締結30周年記念レセプションであいさつし、日中関係について「何かあれば、すぐに電話ででも意思疎通を図るような関係を築いていく」と述べ、緊密な日中関係を構築する決意を表明した。

 また「今や日中関係は国際舞台に立って共益の精神を世界に広げていかなければならない」と述べた。

 同時に「過去を謙虚に振り返り、ともに未来を築いていくことが現在を生きるわれわれの、次の世代への使命だ」と述べ、未来志向を強調した。

 また「相互理解には大海原のような潜在性がある」「日中関係の底力に自信を持つべきだ」「中国指導者とともにあらん限りの情熱と英知を注ぐ」などと述べ、麻生流の所信を表明した。

7月の輸出、対中国が最大 戦後初めて米国を上回る

2008/08/22  中国新聞ニュ−ス

 財務省が二十一日発表した七月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易黒字額は前年同月比86・6%減の九百十一億円と大きく落ち込み、五カ月続けて前年を下回った。原油など資源や食料の価格高騰で輸入額が膨らむ一方、サブプライム住宅ローン問題で景気が減速している米国への輸出が減ったためで、戦後初めて対中国の輸出額が対米国を上回り、国別で最大になった。

 貿易黒字が六月に続き大幅減少したことで「外需頼み」の日本経済が厳しさを増していることがより鮮明になり、八月以降は貿易赤字に陥る心配もある。

 全体の輸出額は8・1%増の七兆六千三百二十一億円と二カ月ぶりに増加。中東やロシア向けの自動車が伸びた。輸入は18・2%増の七兆五千四百十億円と過去最高を記録した。

 米国への輸出は自動車・同部品などが落ち込み、11・5%減の一兆二千七百六十三億円と十一カ月連続で減少。これに対し、中国向けは軽油などが好調で、16・8%増の一兆二千八百六十四億円と三十八カ月連続増加し、過去最高を更新した。 対中輸出が対米の不振を補い、全体の輸出を押し上げたが、今後は先進国の景気減速の影響が中国にも及んでくる懸念がある。北京五輪の「特需」の反動も予想され、先行きは不透明だ。

 地域別の貿易収支は、対米黒字が19・0%減の六千二億円と十一カ月連続マイナス。対中国の赤字額は六百八十八億円に縮小した。

 ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎さいとう・たろう主任研究員は、輸入の増勢が続く中で「輸出が再び鈍化すれば、貿易収支が赤字になる可能性もある」と警戒している。

対日野菜輸出が大幅回復 中国山東省

2008年08月17日  中国新聞ニュ−ス

 【北京17日共同】17日の新華社電によると、中国山東省対外経済貿易庁はこのほど、同省の6月の対日野菜輸出が前月比47%増の4万1861トンに上ったことを明らかにした。1月末に明らかになった中国製ギョーザ中毒事件の影響で一時大きく落ち込んでいたが、「大幅に回復した」(新華社)としている。

 中国全体の6月の対日野菜輸出は前月比30%増の7万9869トンで、山東省は52%を占める。同省はギョーザ事件後、輸出促進のため農産物の安全管理を強化し、残留農薬対策などに一段と力を入れたという。

海自艦が初訪中 防衛交流が新段階に

2008年06月24日  中国新聞ニュ−ス

 【湛江(中国広東省)24日共同】海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」(4、650トン、指揮官・徳丸伸一海将補)が24日、中国広東省湛江市に到着した。昨年11月に中国海軍のミサイル駆逐艦が初来日したのを受けた日中防衛交流の一環で、自衛隊の艦艇として初の訪中。四川大地震被災者への見舞品も中国側に渡され、自衛隊による初の支援物資輸送となった。

 日中防衛交流が新たな段階に入ることを意味するが、歴史問題から中国国内には自衛艦の受け入れ反対論もくすぶり、日中双方が中国国内の世論に神経をとがらせる中で訪問を実現させた。

 入港歓迎の行事は一般の市民が入れない軍港の中で行われ、宮本雄二駐中国大使が「(自衛隊の艦艇が)中国に第一歩を示したことは画期的で歴史的」とあいさつ。中国海軍南海艦隊の蘇士亮司令員は記者団に「(四川大地震で)日本政府が初めて救助隊と医療チームを被災地に派遣したことに感謝したい」と日中友好を強調した。

海自艦艇初訪中 くすぶる反対論

2008.06.23 MSN産経新聞

 【湛江(中国広東省)=野口東秀】日中防衛交流のため海上自衛隊艦艇として初めて、護衛艦「さざなみ」が24日に中国を訪問する。寄港地は中国軍の南海艦隊司令部がある湛江。しかし、日中関係改善の流れの中にあっても、中国内には自衛隊艦艇受け入れへの反対論がくすぶる。こうした世論を背景に、交流行事の一部が中止され、日本側メディアの取材も制約を受けている。

 「さざなみ」の訪中は、昨年11月に中国海軍のミサイル駆逐艦「深セン」が日本に初寄港したことへのいわば“答礼”。四川大地震に際し派遣が見送られた航空自衛隊の輸送機に代わり、毛布300枚や非常用缶詰2600食なども運ぶ。

 しかし、寄港に対しては反日団体だけでなく一般世論にも「侵略国の艦艇の訪問に意味があるのか」といった反発の声があり、ネットに書き込まれている。

 また、華僑向け通信社、中国新聞社によると、楊毅・海軍少将は自衛隊艦艇の訪中に理解を求めると同時に、軍内の対日強硬派などにある反対論も踏まえ「日本の対中侵略戦争で中国は究極の被害を受けた。日本国旗を掲げた艦艇が入港すれば、苦痛の記憶が容易によみがえる」と語ったという。

 今回の寄港では各種の行事が予定されているが、海自呉地方隊の音楽隊による演奏会が中止となった。また、日本側メディアは「さざなみ」の一般公開、「深セン」と「さざなみ」の乗組員による甲板での交流や、スポーツ交流を取材することもできない。日本側の説明では、取材には「あくまで中国側の許可」が必要だとしている。

 中国側の対応について消息筋は、東シナ海のガス田共同開発で日中両政府が合意したことに対する世論の反発も表面化している時期だけに、こうしたことも影響しているのではないか、とみている。

戦後日本を積極評価 日中首脳会談で共同声明

2008/05/07  中国新聞ニュ−ス

 福田康夫首相は七日午前、中国の胡錦濤国家主席と官邸で会談した。両首脳は一九七二年の日中共同声明から四番目の共同文書「戦略的互恵関係の包括的推進に関する日中共同声明」と、地球温暖化対策の協力へ向けた「気候変動に関する日中共同声明」を発表。中国は戦後日本の歩みを共同文書で初めて積極評価、戦争や侵略に対する日本の「反省」「責任」は盛り込まなかった。温暖化対策では二○五○年までに温室効果ガス排出量を半減させる長期目標に、中国が「留意し措置を検討する」と表明した。胡主席は雄雌のパンダ二頭の貸与を正式表明、首相は謝意を伝えた。

 会談で、両首脳は懸案の東シナ海ガス田開発問題に関し「大きな進展があり解決にめどがついた」との認識を共有したが、今回は合意に至らなかった。中国製ギョーザ中毒事件で首相は真相解明の必要性を指摘し、捜査協力強化でも一致。日中関係強化のため首脳同士が定期的に相互訪問することも決めた。

 チベット問題に関し、首相は四日のダライ・ラマ十四世側との接触を「本格的対話の第一歩」と歓迎し国際社会の懸念を解消するため対話を継続するよう要請。また北京五輪の成功へ協力を約束、共同記者会見で開会式への出席について「前向きに検討する」と述べた。

 声明で、中国は「日本の国連における地位と役割を重視する」とし、国連安全保障理事会常任理事国入りを目指す日本の立場に一定の理解を表明。歴史認識の記述は「歴史を直視し、未来に向かう」と過去の共同文書と比べ大幅に縮小。その上で、中国は「日本が戦後六十年あまり、平和国家としての歩みを堅持し、世界の平和と安定に貢献していることを積極的に評価する」と言明した。

 声明は北朝鮮の核問題に関し六カ国協議の推進で一致。拉致問題では中国が「日朝が諸懸案を解決し、国交正常化実現を歓迎、支持」と盛り込んだ。会談ではハイレベル経済対話を秋に日本で開催することも決まった。 胡主席の来日は○三年の就任後初めてで、中国国家元首としては一九九八年の江沢民主席以来十年ぶり。六日の夕食会では、国際保護鳥トキの育成でも日中が協力していく方針で一致した。

中国、胡氏訪日を大量報道 「日本に学べ」の評論も

2008年05月07日  中国新聞ニュ−ス

 【北京7日共同】中国メディアは7日、胡錦濤国家主席の訪日や日本関連の話題を大量に報道、「これからも日本に学べ」と“低姿勢”の論調まで出ている。

 中国共産党機関紙、人民日報をはじめ中国各紙は7日付の朝刊で胡主席の訪日開始を一面トップで報道。中国国営の中央テレビは7日正午、30分間のニュース番組の約半分を胡主席訪日に割き、日中首脳会談や天皇、皇后両陛下との会見などを詳細に放送した。

 人民日報(海外版)の評論は日中関係の改善を歓迎しつつ「過去の日本の一部政治家は歴史を歪曲した」と批判。しかし大衆紙の新京報は「日本を師とすることが中国の改革に有益」と題する評論を掲載、歴史問題に触れずに「中国人にとり日本は近代化の手本だった」と日本を評価した。

 日中関係が悪化していた3年前にはこうした評論は見られなかったが、筆者の劉檸氏は「いまはメディアも日中関係について理性的。当局の意向ではなく新聞社の判断で私の評論を掲載している」と話した。

食品安全、模倣品に不安 日中経済強化に課題多く

2008年05月07日  中国新聞ニュ−ス

 福田康夫首相と中国の胡錦濤国家主席は7日の首脳会談で、エネルギーや貿易・投資など幅広い経済分野での協力強化に合意した。両国の貿易額は年々拡大しており、双方の相互依存関係が深まっている実態を踏まえ、今後も両国共通の利益を目指す「互恵関係」を深めると強調した。

 だが、日本では輸入食品の安全性や模倣品・海賊版など中国製品への不安が根強い。両国の一層の経済関係強化には多くの課題が残る。

 両国の経済協力は、胡主席に同行して来日した張平・国家発展改革委員会主任らが甘利明経済産業相と会談し、具体的な分野で合意。特に環境分野では、中国の石炭火力発電所から出る大量の二酸化炭素を地中に閉じ込める新事業について、共同実施する文書に署名。トヨタ自動車などが参加して2009年にも事業を始める見通しだ。

 日中両国は共同声明で互いを「世界経済に重要な影響を有する」と指摘しており、今後の経済発展に相互の協力が不可欠と認識している。

胡中国主席が来日 7日に首相と会談

2008/05/06  中国新聞ニュ−ス

 中国の胡錦濤国家主席は六日午後、羽田空港着の特別機で来日した。二○○三年の就任後初めての来日で、中国国家元首としては一九九八年の江沢民主席以来十年ぶり。福田康夫首相と七日に会談し、七二年の日中共同声明から四度目となる「日中共同文書」と地球温暖化対策に関する共同声明を発表する。会談に先立ち、天皇皇后両陛下とも会見する。

 胡主席は六日夜、中国の「国父」と慕われる孫文が通った都内のレストランで首相主催の私的歓迎夕食会に劉永清夫人とともに出席。首相の母親で故福田赳夫元首相の三枝夫人も同席する予定。

 この後、日中共同声明に署名した田中角栄元首相の長女、田中真紀子衆院議員ら日中関係の発展に尽力した故人の家族らと都内で面会。大平正芳元首相、園田直元外相の家族も招かれている。

【正論】日本財団会長・笹川陽平 太平洋島嶼国との共同体を

2008.05.06 MSN産経新聞

 ≪海洋への中国の野心≫

 米太平洋軍のキーティング司令官は3月11日に開かれた上院軍事委員会で、昨年5月訪中した際、中国高官から、ハワイを基点に太平洋を東西に分け米中で分割管理する提案があったと述べた。司令官は「冗談と受け止めた」としつつも「彼らが影響下に置く地域の拡大を望んでいるのは明らかだ」とも論評しており、中国の本音をうかがわせる一幕だったようだ。

 中国は、海洋大国、海洋強国を目指し、2月には国家海洋局が「国家海洋事業発展プラン」を発表、新規の油田発見、海底資源開発を積極的に推進する方針を打ち出した。関連して中国は約300万平方キロの排他的経済水域(EEZ)を持つと主張するが、台湾や領土紛争中の海域を除くと、実際は90万平方キロ程度にとどまる。開発可能海域も少なく、その分、太平洋島嶼(とうしょ)国の海域に熱い視線を注いでいる。

 温家宝首相は2006年4月、太平洋島嶼国に30億元(約430億円)の優遇融資を申し出た。加えてサモアに国立競技場と政府総合庁舎、クック諸島に警察本部庁舎を建設するほか、フィジーに対してはマグロ船50隻の建造を支援、バヌアツ共和国やトンガ王国では中国のテレビ放送CCTVの視聴を可能にするなど文化面の強化も抜かりなく進めている。

 英連邦、米国、豪州・ニュージーランドなど先進国の権益が絡み合う西太平洋海域での影響力拡大と同時に、台湾と国交を持つ島嶼国を牽制(けんせい)する狙いもあるようだ。中国の野心は、そのまま日本の脅威となる。

 ≪“小国”との誤った認識≫

 しかし日本のこれまでの島嶼国外交は実施体制を含め極めて脆弱(ぜいじゃく)である。人口の少なさもあって島嶼の国々が“小国”との誤った認識も災いしているようで、06年5月には小泉元首相が沖縄で開かれた「島サミット」で450億円のODA(政府開発援助)の拠出を表明したものの、専従の責任者はいなく執行も遅れている。大使館も現時点ではフィジー共和国など2カ所に設置されているにすぎない。

 島嶼国が大国の利害に翻弄(ほんろう)され海洋国家としての伝統文化や誇りを失う前に、本格的な支援に乗り出す必要がある。そのためにも日本の海洋外交、島嶼国外交の在り方は抜本的に再検討されなければならない。昨年、海洋基本法を制定し、海洋国家としての道を歩み始めたものの、四方を海に囲まれた日本にとって、太平洋の治安と海洋環境は自らの将来を左右する重要なテーマであるからだ。

 もちろん海洋資源の確保、海洋環境の保全、海上犯罪の取り締まりなど、どの課題も日本一国だけで実現するのは難しい。海洋基本法に明記された「国際的な連携の確保および国際協力の推進」の実現こそが不可欠で、世界で6番目の広さのEEZを持つ日本には連携と協力の構築に向け海洋世界をリードする十分な資格と資質がある。

 島嶼国の中でもパラオ共和国、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国、キリバス共和国、米国自治領・北マリアナ諸島からなるミクロネシアは日本と排他的経済水域を接し、日本の海洋権益にも深く関(かか)わっている。戦前、日本が信託統治した歴史もあり親日家も多く、日系人がリーダーとなっている国も少なくない。

 ≪新たな信頼関係が急務≫

 しかし、わが国の消極的な姿勢と中国の攻勢もあって、日本はこれらの国に対する影響力と信頼を急速に失いつつある。新たな信頼関係の確立のためにも、ミクロネシア諸国と海洋の環境保全と持続可能な開発のための海洋管理に関する連携協定を結ぶよう提案する。日本が得意とする漁業資源の管理や海洋調査、海洋開発など協力可能なテーマは多く、米国がミクロネシアの海底に敷設を計画している軍事ケーブルを島嶼国が利用できるよう技術的、資金的に支援する方法もある。

 笹川平和財団を通じて進めてきた島嶼国の人材育成の経験を踏まえれば、自然条件が似ている沖縄に留学生を迎えるのも効果的と判断する。さまざまな交流、連携を通じて、将来、日本とミクロネシア諸国が一体となった国家共同体を形成することこそ、わが国だけでなく島嶼国の平和と発展につながる。

 共同体を足場に、西太平洋の海洋・海底開発、海洋の環境保全などを積極的に推進することで、メラネシアやポリネシアなどさらに広大な太平洋諸国に参加を促すことも可能となる。海洋基本法に盛り込まれた精神は日本人の利益のためだけではない。太平洋を文字通り平和で開かれた海とし、排他的経済水域を各関係国が有効に活用できるよう努力することが、海洋国家日本に課せられた使命でもある。(ささかわ ようへい)

ギョーザ事件の早期解明を 胡主席会見、パンダ貸与も

2008/05/04  中国新聞ニュ−ス

 【北京4日共同=加藤靖志】中国の胡錦濤こ・きんとう国家主席は四日、北京の人民大会堂で日本人記者団と会見し、六日からの日本公式訪問を日中関係の改善を本格的に進める「暖かい春の旅」と位置付け、両国間の「戦略的互恵関係」推進を図る考えを強調、中国製ギョーザ中毒事件の早期真相解明や東シナ海ガス田開発問題の適切な解決を目指す方針を表明した。パンダの貸与についても前向きな意向を示した。

 チベット問題ではチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ十四世側との対話に期待を示す一方、独立運動などの中止を「実際の行動」で示すようあらためて求めた。

 中国の国家元首訪日は、一九九八年の江沢民こう・たくみん国家主席(当時)以来十年ぶり。チベット問題で中国に国際的な批判が集まる中、胡主席は訪日成功に向け日中の友好関係をアピール、福田康夫首相らとの会談を通じ「必ず成果を挙げられる」と期待を表明した。

 また、日中間の国民感情の悪化に関し「関係発展のプロセスの中で対立や問題が生じるのは避けられない」とする一方、率直な意見交換や青少年交流の重要性を指摘。靖国神社参拝など歴史問題には言及せず、日本側に配慮を示した。

 パンダ貸与については「日本国民の願いと福田首相の関心に留意しており、関係部門が検討を急いでいる」と述べた。

 ギョーザ中毒事件では、警察当局の協力強化による早期の真相解明に期待を表明。食品安全問題に関する長期的な協力メカニズム構築に向け、日本側と協議していく意向も明らかにした。東シナ海ガス田問題では「双方が受け入れ可能な解決策を見つけ出せると信じている」と語ったが、具体策には触れなかった。

 八月の北京五輪については「特色があり、レベルの高い五輪が開催できる」と自信を示した。

パンダ2頭の貸与要請 政府、日中首脳会談で合意目指す

2008/04/30  中国新聞ニュ−ス

 中国の胡錦濤国家主席が五月六日から来日するのに合わせ、政府がジャイアントパンダ二頭を貸し出すよう中国政府に要請していることが三十日、分かった。「パンダ外交」で日中友好を演出する狙い。七日に予定している福田康夫首相と胡主席との会談での合意を目指している。ただ中国側はまだ回答を留保中だ。

 上野動物園のパンダ「リンリン」が三十日に死んだばかりだけに、政府としても「チベット問題や東シナ海ガス田開発問題など難しい課題が多い中、明るい話題になる。日中友好のシンボルとしてぜひ貸してほしい」(外務省幹部)としている。

 外務省は上野動物園からパンダ貸与の依頼を受け、中国側に非公式に打診。高村正彦外相も四月十七日、中国外相との会談で協力を求めた。

 国内のパンダは一九七二年、日中国交正常化記念で「カンカン」「ランラン」二頭が中国から贈られたのが初めて。現在は絶滅の恐れのある野生動物保護を目的としたワシントン条約で取引を厳しく規制されており、日本に現在いる八頭はすべて中国からの貸与だ。

チベット、ガス田で協議 日中外相が会談へ

2008年04月17日

 高村正彦外相は17日夜、来日した中国の楊潔☆外相と都内の飯倉公館で会談した。高村氏は8月の北京五輪成功に向け協力を約束した上で、チベット問題で(1)現地情勢に関する透明性の確保(2)対話促進による平和的解決−を促す方針だ。

 5月上旬に予定される胡錦濤国家主席の来日を控え、会談では懸案の東シナ海ガス田開発問題や中国製ギョーザ中毒事件についても意見交換する。中国側は26日に長野市で行われる聖火リレーで警備対策に万全を期すよう要請するとみられる。

 両氏は今回の胡主席来日が両国の「戦略的互恵関係」構築に重要だとの認識で一致。北朝鮮の核問題では、北朝鮮に「すべての核計画申告」を早期に履行するよう働き掛ける方針で合意するとみられる。高村氏は地球温暖化対策で、京都議定書に定めのない2013年以降の国際的枠組みに中国が積極的に参加するよう要請する考えだ。 (注)☆は竹カンムリに后の一口が虎

胡主席来日に深刻な影響 チベット問題で調整進まず

2008/04/13 中国新聞ニュ−ス

 中国のチベット問題が、五月上旬に予定される胡錦濤国家主席の来日準備に深刻な影響を与えている。日中両政府は首脳会談に向けた事前調整を進めているが、中国側は日本のチベット問題への対応に神経をとがらせており、東シナ海のガス田問題や中国製ギョーザ中毒事件など他の懸案に手が回っていないのが実態だ。

 首脳会談後に発表する日中共同文書も具体的な文案作成に入れず、目に見える成果を挙げるのは難しくなってきた。

 日中両政府は三月中旬から事務レベルの来日準備作業を本格化。チベット問題に関し、中国側は「内政問題」(日中関係筋)として、首脳会談などで取り上げるべきでないと主張。一方、日本側は「少なくとも平和的解決の必要性は言及する」(外務省幹部)との姿勢で、中国側に理解を求めている。

 「声高に批判したり、北京五輪と関連させることが適当かはよく考えないといけない」。福田康夫首相は内閣記者会のインタビューで中国批判をいさめる発言をし、中国側も好意的に受けとめている。ただ、政府筋は中国への国際的批判の高まりから「もっと踏み込んだ発言をしないと、国内外から(中国に対し)弱腰と受け取られる」と危惧きぐする。

 チベット問題以外の難題でも日中の溝は埋まっていない。ギョーザ事件で中国側の捜査は完全に行き詰まっており、「食の安全」に関する日中協議も見通しは立っていない。ガス田問題は共同開発の対象海域をめぐり平行線が続いている。

中国製おもちゃの銃を回収 レーザー光で失明の恐れ

2008/03/29 中国新聞ニュ−ス

 経済産業省は二十八日、中国から輸入されたおもちゃの銃などから出るレーザー光が国の安全基準より大幅に強く、人の目を傷つけ失明する恐れもあるとして、輸入業者二社に製品九千個強の回収を指示するとともに、購入した人に使わないよう呼び掛けた。

 回収するのは、大国屋(埼玉県三郷市)が輸入したおもちゃの銃「AIRSOFT GUN P388A―B」約八千六百個と、ジェーン(大阪市)が輸入したレーザーポインターなど三製品(計五百三十個)、輸入業者が分からず販売数量も不明なおもちゃの銃「エアーガンP・718F」。

 これらの製品は法律の基準を上回る強いレーザー光を出すが、大国屋などは業者に義務付けられた検査機関のチェックも受けず、数百円で販売。事故はまだ確認されていないものの、消費者からの情報提供で経産省が調べたところ違反が分かった。同省は他社製品についても、安全基準を満たしていることを示す「PSCマーク」が付いているかを確認するよう消費者に呼び掛けている。

 レーザー光を出す製品は、利用者の目が傷つく事故が二〇〇〇年ごろに続発したため、国の基準に適合しなければ販売を禁じる「特別特定製品」に指定されている。

 輸入業者の連絡先は、大国屋が電話048(949)7311、ジェーンは06(6634)7456。

チベット、ギョーザ、ガス田開発…「三重苦」に頭悩ます福田内閣

2008.03.23 MSN産経新聞

 中国チベット族居住地域での騒乱が拡大し、日本政府は対中政策で難しいかじ取りを迫られている。人権問題に厳しい欧米諸国による中国政府への批判が噴出しており、5月上旬で調整中の胡錦濤国家主席の来日や、7月上旬の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)にも影を落としかねない情勢だ。日中間にはチベット問題のほか、東シナ海のガス田開発、中国製ギョーザ中毒事件という懸案がある。これらの問題で日本政府が対応を誤れば新たな政権批判の材料にもなりかねず、福田政権にとって対中関係は「三重苦」の様相を呈している。(杉本康士)

 福田康夫首相は21日、首相官邸で記者団に、「胡主席が訪日するときに必要なことがあれば、いろんな意見を申し上げるかもしれない」と述べ、日中首脳会談でチベット問題を取り上げることもあるとの認識を示した。政府はチベット問題を「中国の国内問題」と位置づけており、他国の内政問題を首脳会談で取り上げれば異例の対応となる。実際、ロシアのチェチェン問題で日本政府は、日露首脳会談でこの問題に関する言及を慎重に避けている。

 にもかかわらず、「中国に融和的」(自民党議員)とされる首相が異例の対応に踏み切る姿勢を示した背景には、政府に毅然(きぜん)とした対応を求める声が与野党を問わず広がっていることが挙げられる。 超党派の「チベット問題を考える議員連盟」(代表・枝野幸男元民主党政調会長)は19日、「状況が悪化するなら、胡主席の訪日を到底歓迎できない状況になりかねない」との声明を発表したほどだ。

 また、フランスのクシュネル外相が一時、「騒乱が続けば欧州連合(EU)は北京五輪開会式への不参加を検討すべきだ」と述べるなど、欧米諸国は人権問題をめぐって対中批判を強めており、控えめなコメントを繰り返してきた日本政府としても無視できなくなっている事情がある。

 チベット問題がサミットでの議題となれば、「日本の立ち位置は(中国と欧米諸国の)中間」(外務省幹部)であるだけに、板挟みの日本政府に批判が集まる可能性も否定できない。

 こうした事情もあり、町村信孝官房長官は21日の会見で、チベット問題が胡主席来日に影響しないとの見解を示しつつも、「状況を改善するため、双方が条件を付けずに受け入れる形で対話が行われるのであれば歓迎したい」と語った。

 事態打開に向け、中国政府と、インド亡命中のチベット仏教指導者ダライ・ラマ14世側との対話を求めたものだ。だが、中国にとってチベット問題はウイグル自治区や台湾に影響を及ぼしうる問題であり、踏み込んだ対応は中国側の猛反発を招く可能性もある。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は、「各政党でしっかりと議論をすべき大変大きな話だ。党として何らかのメッセージを出すぐらいのことをしたい」と表明している。政府の消極的な姿勢が際立てば、自民党内からも福田内閣への風当たりがより強まりかねない。

首相「冷静に適切な対応を」 チベット騒乱

2008.03.18 MSN産経新聞

 福田康夫首相は18日夜、中国西部のチベット自治区で起きた大規模騒乱が周辺にも拡大していることに対し、「憂慮している。(中国当局とデモ参加者の)双方が冷静に適切な対応を取ってほしい」と述べ、自制を求めた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

日系企業も操業短縮 中国・広東省の電力不足深刻化

2008/03/06 FujiSankei Business i.

 夏の電力不足が恒常化している中国南部の広東省で、今年は早くも電力規制が始まった。1月の大雪による発電所の故障や送電網の切断が原因で、夏まで改善の見込みはないという。広州市などに進出する多数の日系企業も大幅な操業短縮を迫られている。

 中国メディアなどによると、1月上旬から数週間続いた大雪で、周辺地域から広東省に供給される電力が激減。2月6日からの春節(旧正月)休暇後に工場が操業を再開すると一気に影響が出始め、同18日には広州市で真夏に匹敵する電力不足となった。広東省政府は「過去30年で最悪の電力不足になる」と懸念を強めている。

 このため広州市は、企業の電力消費量に応じ、電力供給の全面停止や週2日への制限などの緊急措置を実施している。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)などによると、日本や台湾、欧州などの企業が集中する広州市の経済技術開発区では、多くの日系企業が週3〜5日の供給停止措置を受けたり、操業時間を夜間に変更するよう求められている。

 広州の「看板的存在」である自動車業界には電力は優先供給されているが、自動車部品の製造企業などには影響が出始めており、各社は発電機の確保など自衛策に奔走。

 同開発区の日系製造業者は「電力不足はあと数年続くとされており、異常事態だ。発電機ではコストは3倍に跳ね上がり、これ以上の供給制限が続けば対応できない」と悲鳴を上げている。(香港 共同)

日中貿易、ドル建ても米国抜き1位…輸出初めて大台突破

2008/02/29 FujiSankei Business i.

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は28日、財務省貿易統計をもとにドル建てに換算した2007年の日中貿易の分析結果を発表した。それによると昨年の対中貿易は輸出入を合わせた総額で、前年比12・0%増の2366億4035万ドルとなり、ドル建てでも暦年ベースで初めて対米貿易額を上回って、1位となった。

 対中輸出は同17・5%増の1090億6612万ドルとなり、初めて1000億ドルを突破。半導体電子部品や電気機器、自動車部品などの増加が顕著だった。一方、輸入は同7・6%増の1275億7423万ドル。牽引(けんいん)役は携帯電話やデジタルカメラなどのエレクトロニクス機器だが、中国が輸出抑制している石炭のほか、魚介類、野菜などの輸入が減少し、伸び率は鈍化する傾向にある。

 輸入から輸出を差し引いた貿易赤字は同27・9%減の185億812万ドルで日本は1988年以降、対中貿易で20年連続の赤字を計上。ただ、対香港向け輸出は大半が中国に再輸出されているといい、日中双方の輸入ベースでみた実態を分析すると、日本が63億7600万ドルの黒字となる。

 日中貿易が日米貿易を初めて上回ったのは、米国でサブプライム(高金利型)住宅ローン問題の影響で、住宅市況や昨年のクリスマス商戦が悪化した背景もあるとみられる。財務省貿易統計との違いについて、ジェトロでは、「対中貿易額の3分の2はドル建てで行われており、より実態に近い数字だ」(中国北アジア課)と話している。(藤沢志穂子)

自動車価格5%超下落の見込み…中国、競争激化や需要不足

2008/02/28 FujiSankei Business i.

 新華社電によると、中国国家発展改革委員会は27日までに、2008年の自動車価格がメーカー間の競争激化や需要不足などの影響で、昨年水準を上回る5%以上の下落幅に達する見込みであることを明らかにした。

同委が国内36都市で実施した市場調査から、08年は国民所得が拡大するものの自動車供給量が需要を上回り、市場の競争激化で価格は07年に比べ5%超の下落になると分析した。

07年の自動車価格も前年から4・86%下落していた。同委は「産業構造の調整を加速し需給バランスを保つことに役立つ」と静観する姿勢を示している。(坂本一之)

中国事業が減速…労働契約法施行影響/越印は拡大傾向

2008/02/22 FujiSankei Business i.

ジェトロがアジア進出企業調査

 アジアに進出している日系企業の間で、インド、ベトナムでの事業拡大に期待が高まる一方、中国での伸びが鈍化する傾向にあることが、日本貿易振興機構(ジェトロ)が21日まとめた調査で分かった。背景には、今年1月の中国の労働契約法の施行による人件費の増加などがある。

 この調査はジェトロが毎年行っており、今回は昨年10月から12月にかけ、東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国とインド、中国、韓国、香港、台湾に進出する日系企業を対象に実施、回答率38・3%、1745社から回答を得た。

 それによると、2007年の営業利益見込みでは、進出企業のうち製造業で69・9%、非製造業で69・5%と、7割が黒字を予想した。ほぼ前年並みの水準で、前年より利益が「改善した」と回答した企業は在インド、ベトナム、香港で3分の2を占めた。

 製造業では62・1%が今後1、2年での事業拡大を検討。国別ではインド、ベトナムでの拡大を検討する企業が9割を超えた。中長期的には中国に加え、インドを販売市場として有望視、輸出拠点としてベトナムの潜在性を評価する声があった。

 一方、中国の製造業で事業拡大を検討しているのは65・9%で、8割を超えた04年以降は毎年、鈍化傾向にある。大型投資が一巡したことに加え、今年1月の労働契約法の施行や、外資系企業に対する優遇税制の見直しなどがあるとみられる。

 労働契約法では、製造・非製造を含む中国進出企業のうち、約8割が「マイナスの影響を受けた」と回答。上海市に進出したアパレルメーカーは「1人当たり8%のコスト増」とするなど、人件費の増加が深刻な問題となっている。各社とも雇用制度の見直しを迫られており、「人事評価制度を明確化する」といった対策を検討する企業もある。(藤沢志穂子)

「労働契約法」7割不満…中国経営者調査、労使争議も頻発

2008/02/06 FujiSankei Business i.

 労働者の権利を強化した「労働契約法」が1月に施行された中国で、経営者の70・7%が「修正を要求する」として不満を訴えていることが、中国の経済誌が行った調査で明らかになった。同誌は労契法の施行で「経営者、労働者、政府の3方がいずれもが損失を被った」と酷評。労使争議の拡大を懸念している。

 中国製ギョーザ中毒事件では製造元の「天洋食品」(河北省石家荘)で昨年秋から、労使間の軋轢(あつれき)が急速に強まったと指摘されている。終身雇用制など経営側にはコストアップとなる労契法の施工前に従業員を“駆け込み”解雇した問題も中国各地で発覚しており、労契法の“負の側面”が影響した可能性もある。

 調査結果は経済誌「中国企業家(チャイナ・アントレプレナー)」最新号が伝えた。国内の製造業、サービス業合わせて2000社を対象に調査した。「修正要求」の条項として(1)終身雇用(30%)(2)労働契約打ち切り補償(28%)(3)人員整理の補償(18%)などが多く、経営者側に人件費負担増が重くのしかかっている問題を指摘した。

 労契法はしかし、農村からの出稼ぎ労働者らに対する不正雇用や、一方的なリストラを防ぎ、雇用安定化を促すのが目的で、勤続10年以上の従業員が契約更新する際、無期限契約を結ぶ権利などが認められた。このため施行前に突然解雇された労働者も少なくなく労使争議が頻発していた。

 同誌は労契法が引き起こした「三輸(3方の損失)」として、(1)経営側のコスト増大の不満(2)労働者側も思ったほど権利が保障されていない(3)政府も政策の効果が上がっていない−を挙げた。日系企業など対中進出外資にとっても労使条件は同じ。労契法施行の波紋は今後も広がりそうだ。(河崎真澄)

                   ◇

【用語解説】中国の労働契約法

 低賃金など劣悪な条件が指摘される中国の労働者の待遇改善と権利強化のために制定、今年1月に施行された。書面による労働契約締結や就業規則制定を義務付け、労働者の利益にかかわる規則制定・変更の際は、労働組合と協議し確定しなければならないと規定。20人以上の従業員解雇などの場合は、事前に組合に説明、労働当局に報告する必要がある。一定条件下で無期限契約締結を義務付けて長期雇用を奨励。書面契約を締結しない場合の割増賃金規定や、不当解雇への賠償金支払い規定も盛り込まれた。

"クビ"にしづらくなる? 中国で新労働契約法施行 - 駆け込みリストラも

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

1 中国で事実上の終身雇用制が求められることに

 多くの中国企業の目から見れば、「雇い主の受難日」がいよいよ訪れた、ということになるのかもしれない。2008年1月1日、中国で新たに「労働契約法(以下、労契法)」が施行されたからである。具体的な実施細則はまだ公表されていないが、多くの企業経営者が、大敵が攻めてきたような圧力を感じている。しかし、新条項が求める圧力を回避するにせよ、法律に基づき管理を最適化して利潤を高めようと努力するにせよ、新法が中国のIT業界に大きな影響を及ぼすのは間違いない。 悲惨な労働現場の実態に政府が動く

 2007年11月、中国の大手通信機器メーカーである華為技術で大規模なリストラがおこなわれた。勤続年数8年以上の従業員を軒並み解雇する大規模なものだっただけに、同リストラの後、IT企業や大学が集積する北京の中関村や上地に立地する一部の企業のオフィスには、いつもと違った空気が漂った。中国の人事部である人力資源部の人間とすれちがうたび、何を忙しくしているだろうか、私に何か伝えに来るのではないかと疑心暗鬼になる人もいた。特に古参社員ほど心配する気持ちが募ってくる。なぜなら、もはや大卒の若者ほど活力に溢れているわけではないからである。

 企業側が並々ならぬエネルギーを注いで新法への対応策を協議していることからも、この法律が、今後の中国における企業経営のあり方に大きな変化を迫るものであることがうかがえよう。事実、例えば中国日本商会は、2007年夏以降、数度にわたり中国の法律専門家を招き、大規模なセミナーや部会ごとに詳細にわたる学習会を全国で開催している。

 そもそも労契法が今回施行されるに至った社会的背景には、極めて非人道的な労働条件で酷使される中国国内の一部の労働者の惨状がある。とりわけ、山西省の石炭採掘現場で起きた悲惨な労働災害などが、中央政府の強い注意を呼び起こしたと言われている。労働者保護を強く打ち出す新法が、昨年4月29日の全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)で承認されたのである。

 まともな労働契約も結んでもらえず、使い捨ての労働力として扱われる労働者の地位を引き上げる、あるいは保全する、という趣旨に異議を唱える者はいないだろう。とくに順法意識が強い日系企業ではことさら問題にはなるまい。

 第14条で「固定期間のない労働契約」の締結求める

 だが新法のなかでも、第14条は企業経営者の注意を引く。同条は、「使用者と労働者が協議により合意に達すれば、固定期間のない労働契約を締結することができる。下記の状況のいずれかがあり、労働者が労働契約の更新、締結について提起または同意した場合は、労働者が固定期間のある労働契約の締結を提起する場合を除き、固定期間のない労働契約を締結しなければならない」とした。

 その上で、固定期間のない労働契約を締結することを求める条件として、(1)連続して満10年勤務している場合、(2)使用者が、労働契約を初めて実施するか、または国有企業が制度改革により新たに労働契約を締結する時点で、労働者が当該使用者のもと、すでに連続して満10年勤務しており、かつ法定の退職年齢まで10年に満たない場合、(3)固定期間のある労働契約を連続して2回締結し、かつ、労働者に本法第39条ならびに第40条第1項、第2項の規定する条件がない場合※で、労働契約を更新する場合、が挙げられたのである。

  ※労働者に就業規則違反等がないとき

 新法を細かくみれば、さまざまな改変があるのだが、最大の改変点と目されたのが、この「固定期間のない労働契約」の締結を企業側に迫る条項の存在だった。つまり、中国でも終身雇用制度が求められるようになる。全人代での承認後、この点が注意を引き、日本のマスコミも素早く反応した。

2 昨年末に吹き荒れた、"駆け込み的"従業員解雇の嵐

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

 華為技術によるリストラが労働者の期待に冷や水

 「2008年1月1日まで我慢すれば、春が来るぞ」 - IT企業の従業員も、他の業界の従業員と同じく、全人代で承認された労働契約法に対し強い期待感を寄せていた。従業員のほとんどはモロ手を挙げて歓迎の体だったが、そうした中、冒頭に紹介した華為技術によるリストラが、中国IT企業の従業員達の期待に冷や水を浴びせることとなった。

 その後も、同社に続きリストラに走る有名企業が続々と出てきた。ある著名ポータルサイトの運営企業は、1つのチャンネルの全従業員を解雇し、新たな社員を雇用した。北京では、あるテレビ局の「臨時工(アルバイト)」が大規模に解雇された。また、深センでは相当数の長期勤続の小中学校講師が契約を解除された。 専門知識や技能のない弱者が標的に

 これらの解雇事案の主な動機は、新法の特定条項が施行される前に、駆け込みで雇用負担を減らそうとした動きにほかならない。上述の「固定期間のない労働契約」締結に関する第14条を始め、新法が定める企業の従業員解雇に対する厳しい制限、賠償規定などの条項が、企業による大規模なリストラの導火線となっていると、同法案作成のワーキンググループのメンバーの1人だった、華東政法学院教授の董保華氏は語る。

 中国のIT企業は、毎年のように一部の従業員を解雇する。新法施行まではリストラをするのも比較的自由で、任意だった。しかし、すでに新法が施行されているため、第14条の規定が直接影響してくる。勤続年数10年近い古参の従業員は、法律の後ろ盾により、人事調整の対象外になる。人事の主導権をいったん失えば、固定費が増えることは火を見るより明らかとして、一部の企業が駆け込み的な人員削減策に走ったわけである。

 突然巻き起こった従業員解雇の嵐だが、最初に被害に遭っているのは、専門知識や技能などの面で優位性がなく、権利保護の意識と権利保護の能力に欠ける弱者達である。例えば農村からの出稼ぎ者、臨時工、派遣労働者、年長の従業員達である。IT企業の中では、事務系や庶務系の仕事をする従業員が標的になっている。

3 優秀な従業員が企業に見切りつける例が増加する可能性

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

 違約金条項を含む契約の締結が困難に

 新法の施行は中国の労働市場全体にすでに大きな影響を与えている。縁を切られるのは従業員だけではない。優秀な従業員が企業に見切りをつける例が、これまで以上に頻繁に起こる可能性がある。

 労働契約法の一部の条項は、従業員に企業を辞める「特権」を与えている。これらの規定は、従業員の流動性がただでさえ高いIT企業にとって、特に効いてくることが予想される。新法の第37条では、「従業員が30日前までに書面で使用者に知らせれば、労働契約を解除することができる」と定めている。第 25条では更に、「秘密保持義務違反と当該従業員が受けた特別な研修に関することを除けば、使用者と従業員が、違約金負担にかかわる約定を交わしてはならない」と規定している。

 これらの条項を含む労働契約法の施行で、労働市場の流動性が高まるのは間違いない。企業側が本当に恐れているのは、優秀でやる気のある社員が外に飛び出し、向上心のなくなった社員ばかりが社内に残ってしまうという事態だ。違約金条項を含む契約を簡単に結べないとなれば、これはと見込んだ社員と長期契約を結べたとしても、すぐに去られてしまうのではないかと企業側は懸念しているのである。 「業務を全うできない」ことについて、企業側に検証責任

 新法は、従業員側の転職の自由度を高めた一方で、企業に対しては社員を解雇する難しさを高めた。同法の定めるところによれば、労働者を解雇するには「一定の法定事由」がなくてはならない。労働契約の解除が可能となる条件として、新法は「労働者が業務を全うできないことが証明され、職業訓練または職務調整を経てもなお業務を全うできない場合(第40条の2)」などと定めているが、その検証責任は使用者側にあるのである。

 しかも、解雇にあたっては、法定プロセスを通じて法定の補償を社員に与えなければならない。たとえば上述の「業務を全うできない」社員を解雇したい場合、企業は労働契約法の規定により、次の6つのステップを踏まねばならない。

  1. 任に堪えないことを証明する

  2. 当該社員に対し職務訓練をほどこし、職務調整を行う

  3. 当該社員が依然として任に堪えない証拠を挙げる

  4. 30日前までに、当該社員に通知を行う

  5. 労働組合に通知する

  6. 経済補償金を支払う

 前述のとおり、企業は検証責任を負っており、充分な準備なくしては、法廷で敗訴する可能性が極めて高いと考えられている。

4 長期的な視点に立った、やる気を引き出す仕事環境整備が必要

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

 転職率の高いIT産業にとって大きな衝撃

 企業が従業員を解雇しにくく、従業員は離職しやすいという新法の規定は、知識集約型産業であるIT業界にとって、大きな衝撃である。IT業界の従業員の転職率はただでさえ他産業とは比べようもないほど高い。さらに、同業界における人材の重要性は言うまでもない。コアとなる優秀な人材がいなければ、プロジェクトは全く進まないからだ。

 今後、労働契約法が施行された体制の下では、社員のやる気を引き出す仕事環境を長期的視点からはぐくむような企業文化を確立し、社員一人ひとりが、自分なりのキャリアパスを描けるようなロードマップまで提供していくことが求められるだろう。 内部管理を強化し、事業発展を図る上で促進効果も

 以上のような事は、多くの中小IT企業にとって、確かに難しい事かもしれない。だが、マンパワーの土台がしっかりしている企業にとっては、企業の内部管理を強化し、企業の長期的な発展を図る上で、むしろ促進効果があるともいえる。

 労働契約法の多くの規定は、いずれも企業の人件費コストを増やすものだ。これはIT業界の共通認識である。例えば、労働契約法の定めたところによれば、契約が満期になってから企業が当該労働契約を継続しないとするなら、従業員に対して経済的補償をしなければならない。

 こうした事は、新法登場前には想像もできない事態である。しかも、似たような労働者保護を狙いとした賠償条項は、労働契約法の中に他にも数箇所ある。すでに見てきたとおり、企業が労働契約を解除したい場合は、検証責任を果たすため、当該従業員に関する調査と証拠集めに大量のマンパワー、時間を費やさなければならないし、補償金も支払わねばならない。

5 コスト優位の事業モデルから研究開発型経営に転換するきっかけ

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

人事コストが製品価格に転嫁される可能性

 だが、一見企業にとっては痛みばかりと映る新法施行も、見方を変えると、中国IT企業の長期的成長を実現する土台になる可能性を秘めている。

 ご存知のとおり、現在中国国内のITハードウェア企業の主な事業の1つはOEMである。OEMで作られた製品の多くは、広東省などの華南地域で生産されている。当然、新法施行で上積みされる経営コストは、これらの企業の製造原価に上乗せされる。激化する一方の価格競争、市場競争に直面しているこれらの企業は、今後コスト増とコンプライアンスの間で板ばさみになることが予想される。

 こうした状況をよりマクロ的に見れば、中国の製造業のコスト優位は、労働契約法の本格的な実施で中長期的にはなくなっていくものと見ることができる。そうなれば、企業がさらなる発展の道を歩もうとすれば、自主的なイノベーション(中国語では「創新」)を起こしていくしかない。

 企業は研究開発により多くの資金を投入し、自主的な研究開発を通じて、付加価値の高い製品とサービスを提供することでコア・コンピタンスを高めなければならない。

 この20数年来、中国の経済発展は、労働コストの低さを前提としたローコスト戦略に支えられてきた。経済効果第一を掲げ、今日まで突っ走ってきたわけだが、そのツケは、労使双方の深刻な相互不信という形ですでに現れてきている。使用者側も労働者側も、極めて短視眼的な、労働力の「使い捨て」を前提とした態度で相対しているのが現状だ。

 新法が真に実効性のある形で施行されれば、従来型の発展モデルを根底から覆すものになるかもしれない。どちらにしろ、いつまでもローコスト戦略が続くはずもない。新法が中国企業の経営モデル転換を促す可能性を秘めているというのは、こういうことである。

6 法の抜け穴はいくらでもあるという認識も

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

実際に法に訴えるケースは少ないのが現状

 しかしそうは言っても、企業側は、どうにでも対処できるという見方もある。新法が施行されても、企業は人員削減をしようと思えば、より厳格なノルマを課したり、厳密な業績管理体制を導入したりすることで、その従業員は企業が求める要求には達し得ないとすることができる。その上で、書面あるいは電子記録上の証拠を一つ一つ挙げていけば、従業員を解雇する根拠がたちまちできあがる。そのため、中国企業の間では、「従業員への対応策なら、いくらでもある」という裏話がささやかれているのだという。

 また、労働契約法第31条には、「使用者は、労働ノルマ基準を厳格に執行し、労働者に対して時間外勤務を強要する、もしくは形を変えた強要をしてはならない。使用者が時間外勤務を命じる場合は、国の関連規定に基づき、労働者に時間外勤務賃金を支給しなければならない」との規定がある。だが、実際のところ、IT企業では残業などは日常茶飯事であり、企業が残業手当を支給しなくても抗議する従業員は少ないのが現状ではないだろうか。

 新法は確かに、労働者が企業に対する際の権利保障を強化したが、長期を経て醸成された労使間の心理状態は、短い期間では変わらない。実際のところ、ほとんどの労働者にとっては、「我慢できるなら我慢する」「企業に対し法的手段をとるなど考えたくもない」といったところが本音だろう。

 ブルーカラー層にとってはなおさらだ。法律に頼るという意識自体が希薄な場合も多いと予想されるからだ。ある著名なIT企業では、退職者数が非常に多く、人事部門が労働契約法では違反とされるような約定どおりに大量の違約金を受け取っていたら、いつの間にか社内で最大の利益部門になってしまっていたという、冗談のような話が伝わっているほどである。

7 労働契約法の理想が実行されるか、今後注視する必要

2008/02/01 マイコミジャ−ナル 西山楓

労働期間契約の短縮化が招いた深刻な事態

 労働契約法は、労働者と企業の関係をより平等なものにすることを理想としている。だが上述のとおり、労働者がどれだけ法律を理解し、法律に基づいて企業に権利行使を行うことができるか、まだまだ予断は許さない。だが、そうした状況が予測されてもなお、新法の施行は画期的な意義がある。

 高度経済成長の陰で、従来の労働契約制度施行から10数年もたつのに、中国の労使関係はいまだに多くの問題を抱えている。労働契約期間の短縮化は、企業に熟練技術者の不足という深刻なアキレス腱を抱えさせ、いつ解雇されるかと疑心暗鬼になった従業員が、転職を短期間で繰り返すという状況が生まれている。

 使用者側と労働者側の相互不信は中国社会にとって当たり前の状態となり、企業側が試用期間を濫用したり、派遣労働者を多く採用することで社会保険の負担を逃れようとしたりするなど、深刻な事態を招いている。

 新法の履行はIT業界にとってこそプラス

 これらの事態は、現政権が掲げる「和諧社会(各社会階層の調和のとれた社会)」の建設を妨げ、中国企業の長期的な成長戦略にも影を落とすものである。労働契約法が、すさみきった中国の労使関係を、長期安定雇用の価値をお互いに見出す方向に進めることができれば、労使双方に思わぬプラス価値が現れる可能性もある。

 労働契約法が目指す長期安定雇用は、実のところIT企業にとってこそ大きなメリットがある。企業は思い切った教育投資で従業員の質を高め、成長を目指すことができるし、従業員も企業への帰属意識が高まることが期待できるからである。

 イノベーションこそ事業発展の生命線であるIT企業にとって、最も肝心なことは、技術のある中堅人材を定着させることにある。固定期間のない労働契約によって、従業員が安心して長期間にわたって仕事に集中してくれれば、企業にとっては「百利もあって一害もない」。

 今後労働契約法がどのように運用され、どれだけ実効性を持つかが、注目されるゆえんである。

秘境の旅にご注意 中国、半年で8邦人死亡

2008年01月17日 中国新聞ニュース

 【北京17日共同】中国チベット自治区などで高山病などを患って死亡する中高年の日本人旅行者が急増していることが北京の日本大使館の調べで17日までに明らかになった。大使館関係者は「危険を理解し十分な準備で臨んでほしい」と呼び掛けている。

 大使館によると、昨年5月から10月の半年間で高山病などで死亡した日本人は女性1人を含む8人。チベット自治区で5人、青海省で2人、甘粛省で1人が死亡し、8人のうち6人は60歳以上で最高齢は88歳の男性だった。発症後、日本に搬送し命を取り留めたケースが2件あった。

 北京の日系旅行社によると、「秘境の旅」などのうたい文句でチベット自治区などを訪れるツアーが中高年に人気で、2006年、自治区と青海省を結び、鉄道として世界最高地点(5072メートル)を走る「青蔵鉄道」の開通が拍車をかけた。

 一方、旅行者が高地に到着後、当日から旅程を開始するなど過密スケジュールのツアーも目立つ。心臓病や高血圧などの持病があると、高山病が重症化する例もあるという。

日系企業、相次ぐ資金繰り難…中国、手形割引停止も続発

2007/12/25 FujiSankei Business i.

当局の融資規制

 中国金融当局が金融引き締め策として厳しい融資規制を実施した結果、資金繰りなどに支障が生じる日系企業が相次いでいる。日本貿易振興機構(ジェトロ)広州事務所によると、資金調達面で影響を受けた日系メーカーは広州で「2〜3割」に達した。

 中国政府は10月半ばの党大会終了後、景気過熱抑制に本腰を入れて融資規制を強化。金融筋によると、中国人民銀行(中央銀行)は11月、「12月末(年末)の人民元貸出残高が10月末の残高を超過してはならない」と商業銀行に指導した。

 不動産のような投機目的の融資にとどまらず、一般の資金調達のため融資や日常的な手形割引の業務も停止するケースが続発。日系企業からも「製品の納入先から代金支払いの手形を受け取れない」「認可された工場建設への融資が受けられない」などの訴えが、在広州日本総領事館などに届いている。

 日本政府は今月初め、北京で開かれた日中ハイレベル経済対話で、極端な融資規制が「日系企業の活動に影響する恐れがある」と懸念を表明したが、中国側から明確な回答はなかった。

 融資規制は年末の帳尻合わせにすぎず、年明けに緩和されるとの期待もある。しかし、先に開かれた中央経済工作会議は来年の経済運営方針で金融引き締めの一段の強化を明確にしており、いつまで続くのか不透明だ。

 中国企業にも影響は大きいとみられ、重慶市で中小企業が金策のために質屋へ殺到しているとの報道もある。(北京 共同)

新幹線の技術盗む? 中国が300キロ列車完成

2007.12.22 MSN産経新聞

 新華社電によると、中国山東省の鉄道車両メーカー、南車四方機車車両は22日、時速300キロ走行が可能な初めての国産列車「和諧号」が完成したと発表した。来年3月に鉄道当局に引き渡し、8月の北京五輪前に北京−天津間で運行を開始する予定。

 同社は川崎重工業などと提携、東北新幹線の「はやて」をベースにした車両の技術提供を受け、高速旅客列車を生産している。新華社は「和諧号」について「外国の技術を導入、吸収した上で中国が自主開発した」と伝えており、日本の技術がベースになっている可能性がある。(共同)

福田首相が27日にも訪中 経済・環境で連携強化へ

2007/12/17 中国新聞ニュース

 福田康夫首相は十七日、中国を二十七日にも訪問し、北京で胡錦濤国家主席と首脳会談を行う意向を固めた。十二月初旬の「日中ハイレベル経済対話」初会合を受け、経済、エネルギー・環境問題などの分野で連携強化を確認する見通しで、複数の政府関係者が明らかにした。

 新テロ対策特別措置法案をめぐる対応で調整が難航していたが、来年一月十五日までの今国会再延長で成立のめどがついたため、年内訪中を決断した。ただ最終的には日程がずれ込む可能性も残っている。

 首相の訪中は昨年十月の安倍晋三前首相以来、一年二カ月ぶり。福田首相にとっては、十一月の米国に続き二度目の外国訪問となる。日米同盟強化とアジア外交推進の「共鳴」を目指す「福田外交」の真価が問われることになる。

 中国側は日中が合意した「戦略的互恵関係」の構築に向けた機運を盛り上げるため、首相を「最大限接遇する」(日中関係筋)構え。首相は北京近郊の視察も検討しており、その場合の滞在は四日間程度となる見通し。

 首相は胡主席との会談で、日中間最大の懸案である東シナ海ガス田開発問題も協議し、中国側の政治的決断を促す方針。ただ共同開発海域をめぐる主張の隔たりは埋まっておらず、どこまで進展するかは不透明だ。

 訪中時期に関し、中国側は温家宝首相が今年四月に訪日したことを踏まえ、年内を要望。日本側も「首脳相互訪問のためには年内が望ましい」(外務省幹部)としていた。

「国際慣例に違反せず」 中国、町村長官に反論

2007年12月11日 中国新聞ニュース

 【北京11日共同】中国外務省の秦剛副報道局長は11日の定例記者会見で、日中ハイレベル経済対話のプレス・コミュニケの内容を中国側が一部削除して公表した問題について「国際慣例になんら違反していない」と述べ、国際慣例に照らして「想定外」と不快感を表明した町村信孝官房長官の発言に反論した。

 プレス・コミュニケは双方の署名が必要となる正式な「共同文書」とは性格が異なり、日中両国の発表内容が違うのは当然とする中国の立場に基づいた反論。その上で「小事のために大事(日中関係全体)をしくじる必要はない」と述べ、日本がこの問題でことを荒立てるのは得策でないとの認識を表明した。

 また、今回の問題を伝えた日本メディアにも言及し「日中ハイレベル経済対話から数日を経て突然報道し始めた。日中友好ムードに背き、客観的事実にもそぐわない」などと批判。報道姿勢の見直しを強く求めた。

中国が共同文書を一部削除 為替問題、政府は訂正要求

2007/12/09 中国新聞ニュース

 今月一日に北京で開催された閣僚級の「日中ハイレベル経済対話」初会合で日中両政府が合意した共同文書について、中国側が日本側の了解なしに一部削除して公表していたことが九日、分かった。人民元切り上げに関する部分などで、日本側は訂正を申し入れている。高村正彦外相や日中外交筋が明らかにした。

 ハイレベル経済対話ではマクロ経済や温暖化対策・エネルギーなど多方面の分野で日中間の連携強化が確認された。共同文書の「一方的削除」は極めて異例で、今後の「戦略的互恵関係」構築にも影響を与えそうだ。

 日本側が発表した共同文書では「日本側は人民元の実効為替レートのより速いペースでの増価を許容することに向けた中国の努力を期待する」と、人民元切り上げに対する日本側の要望が盛り込まれた。しかし、中国側公表の共同文書(中国語)では、この部分は完全に削除されていた。

 日本側がエネルギーに関する貿易自由化などを定める国際エネルギー憲章に中国が参加することの意義を指摘した記述も抜けていた。

 中国商務省が三日に共同文書をホームページに掲載、日本大使館が削除を発見した。高村氏は九日、都内で記者団に「手違いで落ちたと思う。文書はこうまとまったはずだと中国側に確認している」と述べた。

 人民元については実体より低い水準に据え置かれているとして、欧米各国も切り上げを求めている。外務省幹部は削除が意図的かどうかは確認していないとした上で「中国は為替問題に神経をとがらせており、文書に残ることに抵抗感があったのではないか」と指摘している。

「円キャリー取引が経済攪乱」 中国商務部、取り引き急減懸念

2007/11/24 FujiSankei Business i.

 中国商務部は23日までに、低利の円を借りて高金利通貨で運用する「円キャリー取引」が中国経済の大きな撹乱(かくらん)要因になっているとのリポートをまとめた。調達した円を人民元建て資産に投資する動きが、中国国内の過剰流動性を増加させていると指摘。この一方、今後、キャリー取引が急減した場合には、中国の株式市場にも大きな動揺を与えると警告した。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルなどによると、リポートは、商務部のエコノミスト、鄭楽氏が執筆した「監視と予防が必要な円裁定取引リスク」。この中で、ヘッジファンドをはじめとする機関投資家などが低金利の円を調達して金利の高い新興国への投資を活発化させており、とくに中国にはさまざまな非合法ルートからの投資を含め、大量の資金が流れ込んでいると指摘した。

 中国を対象にした円キャリー取引は、預金運用の場合、年2〜3%の利回り差があり、21%を上回る利益を手に入れられると試算。不動産や株式に投資した場合は、投資資金を2〜3倍に増やせるとしている。こうした投機資金の増加を背景に、2005年7月下旬から07年6月までに人民元相場は円に対し17・4%上昇したという。

 中国に流れ込んだ円キャリー取引による投資資金は外貨準備を増加させ、人民元切り上げに向けた国際的な圧力を招くとともに、中国国内で過剰流動性を増加させ、高まりを見せているインフレ懸念を一段と高めると強調した。

 リポートはこの一方、ヘッジファンドなどが円キャリー取引の解消を急激に進めた場合の影響について、国際資本市場が著しく変動する厳しい環境に置かれるとともに、中国の株式市場は「強力な乱気流」にさらされかねないと指摘。人民元の売り圧力が、中国の金融経済に大きなインパクトを与えると強い調子で警告した。

 円キャリー取引をめぐっては、ヘッジファンドなどが、円を調達してドルやニュージーランドドル建てで運用する動きを活発化させていたが、米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題に端を発した信用収縮や米公開市場委員会(FOMC)による利下げなどを受け、取引解消の動きが広がっている。

中国政府ぐるみで日系企業乗っ取り?現地社長が8億円横領

2007年11月18日 読売新聞 YOMIURI On-Line

 中国・江蘇省昆山(こんざん)市淀山湖鎮(てんざんこちん)に進出している洋服メーカー「冨田(とみだ)」(愛知県一宮市)が、地元政府ぐるみの企業乗っ取りで業務を妨害されているとして、中央政府の商務省に救済を求める異例の直訴を行った。

 同社の冨田博社長(63)は同市政府認定の「名誉市民」だが、「一部の役人が私利に走り、称号も役に立たない」とお手上げの状態。政治腐敗が外資のチャイナリスクとして表面化した形だ。

 「冨田」は1992年、昆山市にある国営企業と合弁でスーツなどを生産する縫製工場を設立、99年に同社と中国の関連会社が全株を買い取った。昨年の年商は8000万元(約12億8000万円)で、従業員は約650人。

 同社によると、当初の合弁先から派遣されていた社長の中国人男性(43)が2004年末、健康上の理由で退職。その後、弁護士や監査事務所の調査で、土地の買収資金などの名目で支出された約5300万元(8億4800万円)を横領していた疑いが発覚した。

 さらに男性は、工場用地の名義を自分の経営する「新東湖服装公司」に無断で変えていたほか、市政府側との間で工場所有者を同公司とする契約書まで作成していたこともわかった。

 冨田側が同市公安局に通報したところ、逆に男性側は昨年4月から9月にかけ、工場の出入り口にコンクリートの壁や鉄柵を設けて営業を妨害。同社は近隣の蘇州市検察当局に相談したが、「地元の抵抗で捜査ができない」との返答だった。

 冨田は昆山市対外経済貿易委員会に対し、来月17日に迫った合弁期限の延長を申請しているが、これも棚上げされたまま。日系企業が約400社進出し、外資誘致に積極的な同市としては異例の対応で、在上海日本総領事館も市関係部門に善処するよう申し入れた。

 市や鎮の政府幹部の一部は調査をしないまま、「資金を保管しているだけで横領にはあたらない」と男性側にお墨付きを与える文書を捜査当局に提出している。

 こうした経緯からみて、一連の不正には政府関係者も関与している可能性が高いといい、同社は商務省に対し、「背景には土地などの公共財産を流用しようとする官民の癒着がある」と訴えている。

 男性と同委員会は読売新聞に対し、「取材には応じない」としている。

 冨田は明治初期創業の老舗。88年以来、遼寧省大連、瀋陽や上海に延べ10の合弁会社を設立して洋服を生産し、日本や欧州の量販店、大手スーパーなどに卸している。瀋陽でも名誉市民の表彰を受けている冨田社長は、「長く中国とかかわってきたが、こんなことは初めて。せっかく育てた工場なので、何としても操業を続けたい」と話している。(上海支局 加藤隆則)

日本に環境技術の協力要請 香港環境長官、広東省の汚染対策で

2007/11/07 FujiSankei Business i.

 香港のエドワード・ヤウ(邱騰華)環境長官は6日、東京都千代田区の帝国ホテルで講演し、中国広東省と協力関係を進める中で、「環境保全ビジネスで(香港と同省にまたがる)地域の市場を作り出す」と述べ、日本にも技術面などで協力を求めた。同省に投資する香港資本の製造業などに対し、汚染防止への技術対策費として5年間で総額9300万香港ドル(約14億円)を拠出する方針や、香港で環境対応車に優遇税制を導入する計画なども明らかにした。(河崎真澄)

 ■共同で市場開拓も視野

 ヤウ長官は4日に来日し、環境省や資源エネルギー庁、東京都などを相次ぎ訪問。環境政策で意見交換したほか、7日には愛知県豊田市のトヨタ自動車堤工場を訪ね、低燃費のハイブリッド車技術を視察。同日、香港に戻る。7月に就任したヤウ氏は「環境長官として初の外遊先に日本を選んだ」と述べ、環境政策や技術で日本の協力を求める姿勢をにじませた。

 製造業が集中する広東省からの大気・水質汚染は、隣接する香港でも深刻な環境悪化をもたらしており、両者は2002年4月に、環境保全に関する協力体制の構築で合意。10年までに窒素酸化物(NOx)など4種類の大気汚染物質の排出を最大55%削減する共通努力目標を定めている。

 目標実現への具体策として、広東省に進出している香港企業に対し、香港当局は総額9300万香港ドルの資金支援を行って、汚染防止技術を導入する方針をまとめた。日本企業など外資でも香港法人を通じた投資案件は対象になる見通しだ。

 汚染防止技術は、同一業種に対して同一の環境技術を用い、コストダウンの上で幅広く応用する意向。ラウ長官は、「広東省や中国の環境ビジネスに進出する日本企業にとって、香港はスプリングボード(跳躍台)になる」とも話し、日本と香港が環境をキーワードに中国で協力する枠組みに作りに意欲を示した。

 香港はさらに広東省と共同で、地域16カ所の大気汚染監視センターを設けて、リアルタイムでのチェック体制を構築しているほか、地域の排出権取引でも市場づくりなど試験的に始めている。

 このほかに香港域内の対応策として、(1)タクシーなど停車時のアイドリング禁止(2)レジ袋の有料化を09年までに義務化する法案を検討。また、低燃費のハイブリッド車などに優遇税制を導入する考えも明らかにした。

日本チームの「謝謝」めぐり中国で論争

2007/09/21 The Sankei Shimbun WEB-site

 日本の女子サッカーチームが中国で観客からブーイングを受けたにもかかわらず、試合後に「謝謝」(シエシエ)と中国への感謝を表した横断幕を掲げたことに対し、同国内では「勇気に感動した。見習うべきだ」と称賛する声と「過去の侵略を認めない日本の宣伝活動に感動するなど中国の恥だ」と反発する声が交錯、メディアも巻き込んだ論争に発展している。

 日本チームが横断幕を掲げたのは、17日に杭州で行われた女子ワールドカップ(W杯)の対ドイツ戦。ドイツサポーターを装った圧倒的多数の中国人観客からブーイングを浴びる中、0−2で敗れたが、選手は試合後に観客席前で整列。「ARIGATO 謝謝 CHINA」と書かれた横断幕を広げ、深々とおじぎした。

 翌18日、四川省の成都商報(電子版)が写真付きで伝えると、話題は全国に飛び火し、主要サイトには「最大の敗者は日本選手でなく(マナーの悪い)観客だ」(中国網)と反省を促す書き込みが。しかし「日本に手心を加えるな」「ブーイングは当然」との反論も相次ぎ、一部ではののしり合いも起きている。

 こうした中で20日付の週刊紙「国際先駆導報」は、日中の歴史問題の重要性を認めつつも「中国には未来志向で健康的な大国意識が必要」と強調。歴史問題をスポーツに絡める態度をやんわりといさめた。

 中国では2004年のサッカーのアジア・カップ対日本戦で観客が反日騒ぎを起こした経緯があり、北京五輪では日本選手団を冷静に迎えられるかが焦点になっている。(共同)

中国独自のリニアモーターカー開発、目標最高時速は500キロ?

2007/09/22 narinari.com

 高速・低騒音の鉄道として実用化が期待されているリニアモーターカー。30年以上の研究を経てもなかなか実用化されず、「夢の鉄道」は「夢」のままで終わってしまうのではないかと落胆していた。ところが今年4月、JR東海が2025年をめどに首都圏と中京圏を結ぶ営業運転を開始すると発表。18年とまだまだ先の話だけど、具体的な目標が設けられたことで、一気に現実的になってきたのだ。

 日本は世界でも有数のリニアモーターカー(磁気浮上式鉄道、海外ではマグレブ)開発国なのだけど、万博などを除いて営業運転しているのは、2005年に開業した愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)のみ。これは「HSST」というJR東海のものとは違う方式で、最高速度は時速100キロとなっているのだ。

 一方、海外では日本より先に3カ国で営業運転が開始された。まず、84年に世界で最初にリニアの営業運転を開始したのは英国の「バーミンガムピープルムーバ」。バーミンガムの空港と駅を結ぶもので、距離は約620メートルで最高時速54キロと日本人が想像するようなものではなかったのだけれど、英国では小型低速リニアの開発に注力していたので、その成果ともいえる路線だったのだ。ただ、残念ながら95年に運行を停止している。現在は、「UK Ultraspeed」という高速リニアの開発に着手しているとのこと。

 一方、日本と双璧をなすリニア開発国のドイツは、西ドイツ時代の89年に「M-Bahn」という車両で約1.6キロの営業を開始。最高速度は時速100キロだったのだけど、こちらも92年に運行停止となっているのだ。現在は「トランスラピッド」という車両に開発を一本化し、ミュンヘン国際空港とミュンヘン中央駅を結ぶ37.4キロを工事中。09年から営業が始まる予定なのだとか。

 このほか、米国でも「インダクトラック」という車両の実験を行い、韓国でも8年後を目標に高速リニアの開発に乗り出しているのだけど、その米国や韓国はおろか、日本よりも先に営業運転を開始したのは、リニア開発国ではない中国だった。03年に開業した「上海トランスラピッド」(営業距離約30キロ)がそれで、その名が示すとおりドイツの技術で作られた車両なのだ。最高速度は営業運転としては史上最速の時速430キロ。高速リニアの最初の営業国が中国だなんて、多くの人が想像できなかったのではないだろうか。

 こうしてドイツの助力で世界で唯一の高速リニア営業運転国となった中国だけど、広い国土を持つだけにこうした路線を至るところに配備したいところ。しかし、ドイツ側に技術提供を断られたため、やむなく自国で開発することとなった。その独自リニア「中華一号」の開発を公表したのが04年。それから3年後の今年、ようやく来年に完成することが発表され、その模型(10分の1)が遼寧省瀋陽市で開かれた「東北アジアハイテク新技術博覧会」で展示されたのだ。

 「中華一号」の電気浮上方式は日本のものともドイツのものとも違う「第3の方式」を採用しているそうで、建設コストは従来の半分で済むのだとか。そして、04年の発表時は時速100キロだった最高速度は時速500キロに修正されている。たった3年で、日本やドイツと同じ最高速度まで出せる技術を身につけたのかと驚いたのだ。ドイツでは、技術が流出したと大問題になっているのだそう。

 ところが、その模型の写真をレコードチャイナで見た瞬間。脱力してしまった。新幹線もそうだけど、高速リニアの基本は流線型の車体。ところがこの「中華一号」は、まるで路面電車やケーブルカーのように真四角だったのだ。これで本当に時速500キロが出るのだろうか。うーむ、どうやら技術流出はドイツの杞憂だったようなのだ。

 また、レコードチャイナでは内部の写真も掲載しているのだけど、ベニヤ板を張り合わせるという、いかに模型といえども「博覧会」で披露するものにしては粗末なもので、よく見るとところどころ外れていたりする。これは、来年の完成披露がいろんな意味で楽しみになってきたのだ。

団塊世代に中国などから求人 愛社精神や技術に熱視線

2007/09/16 中国新聞ニュース

 定年後はアジアで再び活躍を―。大量退職する日本の団塊世代に、中国や台湾などの企業から求人が相次いでいる。愛社精神や技術力を求める企業側と、「低報酬でも生きがいを」と志向する団塊側との需給がかみ合い、再就職を仲介する仕組みも整い始めた。

 八月末、日本で初めての台湾企業人材募集セミナーが福岡市で開かれた。団塊世代をターゲットに、日本の経済産業省に当たる台湾経済部が主催した。

 経済発展が続く台湾では、政府がプロジェクトとして人材獲得に取り組み、六月には台湾企業と日本の人材を仲介するウェブサイトも立ち上げた。現在、医療機器や金融サービスなど、約七百社から約千五百人の求人があるという。

 セミナーでは、サイトの活用方法や台湾経済の現状を説明。約二十人の参加者からは、条件や語学力の必要性について質問が相次いだ。

 担当した台湾貿易センター福岡事務所の林俊杰所長(41)は「欲しいのは即戦力。今回のセミナーで、日本の定年退職者が再就職の場を求めているのを感じた。台湾企業の需要とマッチする」と手応えを話した。

 アジア全域へ日本人の紹介を始める予定の人材育成会社ワールド・キャリアパートナーズ(福岡市)の川辺卓也社長(51)は「日本人の技術力、管理能力のほか、愛社精神や組織への貢献ぶりが『社員の模範になる』と話すアジア企業が多い」と語る。

 これまで日本人は「人件費が高い」と敬遠されがちだったが「賃金が目的ではなく、技術が生かせるなら喜んで行きたいと思っている定年退職者は多い」と川辺社長。現地で生活できる程度の報酬で再就職するケースはかなりあるという。

 東京の情報サービス会社に勤務していた石塚敬さん(67)は定年退職後、仕事で付き合いがあった中国・大連市の情報サービス会社に入社した。日本企業への対応を幹部に助言するなど、通訳と営業を兼ねた橋渡し役を務め、千葉県浦安市に家族を残して月の半分を大連で過ごす。

 中国行きを決めたのは「今後の発展に興味があり、わずかでも自分が役に立てることがあると感じたから」という。報酬は日本での最盛期に比べ、三分の一に。それでも「人の役に立っている」とやりがいは格別だ。

 石塚さんは「中国企業は真剣なので、老後の腰掛けのような考えでは相手にされない。何回か事前に現地を訪れ、生活や仕事の環境を自分の目で確認することが大切」と話している。

バービー商品に基準超す鉛 中国製5種類を回収

2007/09/05  中国新聞ニュース

 米玩具大手マテルの日本法人マテル・インターナショナル(東京)は五日、同社の中国製玩具「バービーお部屋セット」シリーズのミニチュア家具など五種類の商品で、塗料に基準を超える鉛が使われている可能性があるとして、商品の自主回収を始めると発表した。

 対象となるのは、今年三月六日から八月二十三日まで日本国内で出荷された三千四百四十セット。「ネコちゃんとリビングルーム」「くつろぎソファとネコちゃん」「おしゃれなバスルーム」「すてきなダイニング」「わんちゃんと勉強机セット」の五種類。

 バービー人形本体は対象に含まれない。これまで顧客から健康被害などの申し出はないという。問い合わせはフリーダイヤル(0120)300507。

 米マテル本社によると、全世界では計約八十四万セットの中国製玩具を自主回収する。同社は先月、塗料に基準以上の鉛が使われていたなどとして、二度にわたり全世界で計二千万個に及ぶ中国製玩具の自主回収を決めたばかり。(共同)

日台と中国が経営権争い 三越系の北京大型デパート

2007年09月03日 中国新聞ニュース

 【台北3日共同】三越と台湾企業の合弁会社が出資する北京の大型デパート「北京新光天地」をめぐり、中国側の出資企業との間で激しい経営権争いが起きていることが3日までに明らかになった。

 台湾紙によると、新光天地の取締役会で、三越と台湾の新光グループの合弁、「新光三越百貨」側と、中国の流通大手、北京華聯集団側が業務上の支出やデパートの管理権をめぐり対立した。

 さらに、中国当局は8月下旬、汚職関与の疑いで台湾側トップの北京からの帰台を約1週間阻止。警察が北京新光天地を捜索して帳簿などを押収。中国側は警備員約200人を派遣し、同店を“接収下”に置いたという。

 台湾メディアは「中国側が台湾側の締め出しを図った」との見方を示している。

 台湾側トップは9月1日に帰台を認められ、台湾側幹部20数人も相次いで帰台した。

中国艦船が11月にも初訪日 4年ぶり防衛相会談

2007年08月30日 中国新聞ニュース

 高村正彦防衛相は30日午前、中国の曹剛川国防相と防衛省で会談し、海上自衛隊と中国海軍艦船の相互訪問について、11月から12月の間に中国艦船が初めて日本を訪問することで合意した。また高村氏は、不透明な中国の国防費や軍事政策について懸念を表明。国防相は「透明性を高めるよう努力している」と述べた。

 日中防衛首脳会談は2003年9月、当時の石破茂防衛庁長官が訪中して曹国防相と会談して以来4年ぶり。

 高村氏は冒頭「安倍晋三首相の訪中、温家宝首相の来日と、日中関係が大変良くなった中で、9年半ぶりに中国の国防相をお迎えしてうれしく思う。日中関係がますます良くなることを期待している」と述べ、安全保障分野の相互信頼回復を目指す考えを示した。

 中国国防相の来日は、1998年2月の遅浩田氏以来。

大阪で薬物大量摘発 昨年の全国押収量上回る規模 中国人ら逮捕

2007/08/13 The Sankei Shimbun WEB site

 大阪南港(大阪市住之江区)で今年7月末、コンテナ貨物から覚醒(かくせい)剤や合成麻薬(MDMA)などの薬物が大量に見つかり、大阪府警と大阪税関が、薬物を大量に隠し持っていたとして、覚せい剤取締法違反(所持)などの疑いで、中国人の男ら4人を逮捕していたことが13日、分かった。

 府警などで押収した薬物について鑑定を進めているが、覚醒剤約150キロ、大麻約300キロ、MDMAが約70万錠にのぼるとみられ、いずれも昨年の全国押収量を上回る規模という。

 調べによると、男らは今月6日、堺市内の倉庫内で覚醒剤など3種類の薬物を隠し持っていた疑い。

中国進出の中小企業 課題「賃金上昇」42% 体力なく移転できず

2007/07/30 FujiSankei Business i.

 中小企業金融公庫が中国に進出する中小企業を対象にした経営実態調査で賃金上昇が最大の経営課題であることが29日までに明らかになった。中小企業は中国政府による政策転換や「人民元」の切り上げリスクを抱えるものの、巨大市場での生き残りをかけて中国重視を継続する方針だ。

 中小公庫が今年4月に実施し、現地法人を含む425社が回答したアンケートでは、経営課題に「労務費上昇が顕著」を挙げた企業割合が前年調査から12ポイント増の42%に達し、課題の中で最大となった。

 安価な労働力を求めて中国進出した中小企業だが、地方政府による最低賃金の引き上げなどで労務コストが上昇し、経営を圧迫している実態が浮き彫りになった。

 一般労働者の月額平均賃金は前年調査比54元(約864円)高の1472元。地域別では中西部1130元に対し上海市は1887元と沿岸都市部の賃金が高くなっている。

 一方、人民元の対米ドル為替レートでコスト吸収できる上昇幅は5%以下とする企業が55%を占め、人民元切り上げに対する経営余力がない実情も明らかになった。中小公庫国際室の林智哉主任は「円建て決済する企業は円安の影響も大きい」と円安でも収益の圧迫要因を抱えていると説明する。

 人民元は中国人民銀行(中央銀行)が2005年7月に対ドルレートを約2・1%切り上げ、その後も約6・6%上昇。米国が強く迫る新たな切り上げが実施されれば多くの中小企業で収益悪化が予想される。

 また、中国政府による一部業種の加工貿易禁止や7月からの輸出増値税の還付削減など一連の政策転換で、加工貿易取引のある企業の9割が悪影響を及ぼすと回答。林主任は「対中戦略の非常に大きなターニングポイントになっている」と指摘しており、ビジネス形態の変更をも余儀なくされているのが実情だ。企業は人件費以外のコスト削減や中国国内販売へのシフトなどで対応するという。

 一方で、進出する中小企業の52%が今後約3年の新たな投資先として中国を選んでおり、安価で豊富な労働力と13億人の巨大市場を狙って中国投資を継続する考え。経営体力のある大手企業は中国以外に生産拠点を開設し、リスク分散を進めるが、資金力に乏しい中小は簡単には拠点シフトできないのが実情で、現在の中国拠点をベースに海外事業の拡大を図る企業が大半のようだ。(坂本一之)

【やばいぞ日本】見えない敵 番外(完) 底知れぬ「中国株式会社」

2007/07/26 The Sankei Shimbun WEB site

 今年2月、元米国防総省の中国専門家が禁固3カ月の刑期を終えて出所した。ロン・モンタペルト博士である。

 筆者は15年前のワシントン駐在(在米日本大使館1等書記官)時代に初めて会った。その時は国防大学で教えていた。物静かな紳士という印象だった。その後、ワシントンから忽然(こつぜん)と姿を消した。

 2004年にハワイで米連邦捜査局(FBI)により逮捕され、中国軍諜報(ちょうほう)工作員にさまざまな秘密情報を長期にわたり漏らしてきたと自供したことが報じられた。

 その中には中国の中東向けミサイルなどの兵器輸出に関する最高機密も含まれていたという。金銭で買収されたというよりは、自発的な確信犯だったようだ。そういえば、国防関係者のくせに妙に中国に同情的だったことを思いだす。ただ、国防総省にまで、スパイ網が張り巡らされているとは、初めはとても信じられなかった。

 05年10月、チ・マック(麦大志)夫婦ら5人の中国人がFBIにより逮捕されたことも中国の浸透力を物語る。マックは国防関係企業で働いてはいたが、カリフォルニアではどこにでもいそうな、ごく普通の中国系米国人1世だ。 その彼が、潜水艦推進システムなどの機密情報を違法に中国に提供した容疑で起訴され、裁判は今も続いている。

 以上は「米中経済安全保障再考委員会06年版年次報告」の中で紹介された米国での中国スパイ事件であり、氷山の一角にすぎない。モラーFBI長官は03年の議会証言で「現在米国にはスパイ活動を行う中国の“偽装会社”が3000社以上存在する」と述べた。

 豪州に亡命した元中国情報部員によると、現在米国では数千人の中国人スパイが活動中だという。

 米情報関係者用に作成された部内資料「04年版情報脅威ハンドブック」によれば、中国のスパイ活動の対象は、軍事技術にとどまらず、一般中国企業が関心を有する汎用先端技術にも及んでいる。「最近では米捜査当局が捜査に着手した事件のほぼ半分が中国絡み」との衝撃的な記述もみえる。

 今や米政府・議会は中国の官民一体となった大規模な情報収集活動に神経を尖(とが)らせている。

 1980年代後半から米国で一世を風靡(ふうび)したあの悪名高き「日本株式会社」論。当時日本は、政官財界が一体となって戦略産業を保護し、不透明な商慣行によって米国の競争相手を次々と排除する「国家主導型インサイダー経済」と厳しく批判された。

 それから20年。今度は米中間で同じような貿易摩擦問題が表面化しつつある。そこに登場しているのは、昔の日本以上に国家主導の不公正経済であり、強力かつ底知れない「中国株式会社」といえる。日本がこの株式会社にのみ込まれないという保証はない。

カギは国家の「体力」回復

 筆者は2000年秋から3年半近く、北京に在勤(公使)して、「中国株式会社」の存在を確信した。

 この株式会社は、共産党一党支配の下、政治・官僚・産業が一体となって、エネルギー、コンピューター、航空・自動車といった戦略産業の育成に努めている。強力な軍隊を維持し、国内市場は今も不透明だ。

 世界貿易機関(WTO)加盟後も、中国では経済活動すべてに人為的影が付きまとう。市場の「見えざる手」に任せるどころか、逆にこれに挑戦しているかのようだ。中国で長くビジネスを手掛ける日本人は口をそろえて「中国での商売には見えない壁がある」と言う。

 規則は突然変更され、政治的コネのない商売は成り立たず、そのルールも実に不透明である。まるで13億人の「政商」を相手に商売しているようなものだ。

 「中国株式会社」の底知れぬ恐ろしさを示す例をいくつか挙げよう。

 前述の「情報脅威ハンドブック」によると、中国のスパイ活動には特徴がある。旧ソ連国家保安委員会(KGB)のような「小人数のプロの工作員」ではなく、むしろ「素人に近い多数の工作員」を重視するというのだ。中国情報機関は必ずしも工作員を直接コントロールせず、目的を特定せず、より長期的でより広範な情報収集活動を好むらしい。

 誰もがスパイになるかもしれない中国式「人海戦術」は摘発が非常に難しいと「ハンドブック」も認めている。

 技術情報の取得は合弁事業を通じても行われる。フランスの食品大手「ダノン」社は1996年から中仏合弁事業に数千万ドルの巨費と最新技術を投入し、中国でヨーグルト飲料などを販売してきた。2003年ごろから似たようなコピー商品が市場に出回り始めたので調べてみると、何と犯人は合弁相手の中国人パートナーだった。勝手に秘密工場を建て、ダノンの技術でコピー商品を製造販売していたらしい。似たような話は日本の大手企業などでも起きたといわれる。

 善意で始まったはずの日中合弁事業がこのようにして頓挫したケースは決して少なくない。

 最も懸念すべき点は、「中国株式会社」が「武装」していることだ。人民解放軍は巨大であり、冒頭紹介した米国でのスパイ活動の重点も軍事情報であった。

 中国経済の発展が軍備拡大を支え、強大な軍事力が国際政治上の発言力を強め、それが経済発展をますます促進するという大規模な「好循環」は既に始まっている。

 これに対する日本のシステムはあまりにも脆弱(ぜいじゃく)だ。「中国株式会社」の不公正取引を真正面から指摘する政治家・官僚はまだ少ない。

 最近のイージス艦情報事件やデンソー事件の発覚にもかかわらず、日本における中国の軍事・産業スパイ事件に対する反応は総じて鈍かった。

 「中国株式会社」がいかに歪(いびつ)なシステムであっても、資金流入が続く限り、当面拡大再生産は続き、国際競争力も高まる。

 中国の経済・軍事力の拡大が不可避である以上、今の日本に必要なことは中国と「政治的」に互角に渡り合える「国家としての体力」を回復することではなかろうか。(寄稿 宮家(みやけ)邦彦)

 宮家氏は05年に外務省退職、06年から立命館大客員教授、総理公邸連絡調整官。AOI外交政策研究所代表。53歳。

日本産コメ、中国で発売再開…価格は現地産の20倍

2007年07月26日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 中国の北京、上海で26日、輸出が解禁された日本産コメが2003年以来4年ぶりに発売された。

 価格は現地産より大幅に高いが、日本側は味と安全性を売り物に、中国の富裕層を中心に売り込んでいきたい考えだ。

 政府は世界的な日本食ブームも追い風に、2013年までに農林水産物の輸出額を現在の約2・6倍の1兆円規模とする「攻めの農政」を進めており、中国へのコメ輸出再開に、大きな期待がかかっている。(北京 寺村暁人、経済部 梅津一太)

 ◆贈答用にも

 北京市のイトーヨーカドー亜運村店では、午前9時の開店と同時に、新潟産コシヒカリと宮城産ひとめぼれの2品種が発売された。2キロ・グラム入りの袋を9袋も購入した一番乗りの会社員・銭盛利さん(50)は、「上海で日本のコメを食べ、とてもおいしかったので買いに来た。全部自分で食べるつもりだが、おいしければ知人や親類にも贈りたい」と満足げだった。

 店頭では炊きたてのご飯も提供され、試食の輪が広がった。円年妹さん(94)は「こんなにおいしいコメは食べたことがない」と感想を述べた。

 価格はコシヒカリが2キロ・グラムで198元(約3200円)、ひとめぼれが同188元(約3008円)。これに対し、中国産は安いもので同8元程度と、価格では20倍以上のハンデがある。しかし、中国のコメの年間消費量は2億トン超と、日本(約900万トン)の20倍以上。都市部では富裕層が急速に増えており、高級食材や贈答用として受け入れられれば、潜在的な市場規模は大きいと関係者は期待する。

 北京市内の太平洋百貨店で開かれた販売開始のセレモニーには赤城農相が出席し、「世界最大のコメ消費国・中国で日本米の販売が始まったことは、世界中で日本のコメを食べてもらう一歩となる」とあいさつした。

 ◆ブランド通じず

 ただ、価格が高いこと以外にも、日本産コメの普及には課題が残る。

 すでに中国では、「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」の中国表記である「越光」「一目惚」が商標登録されている。このため、ヨーカドーで発売されたコメの袋にも漢字ではブランドが表記できず、「新潟県産」「宮城県産」とあるだけ。日本で培ったブランド戦略は最初からタガがはめられている。

 日本産コメの対中輸出は、害虫の検疫問題で03年に停止されていたが、今年4月に中国の温家宝首相が訪日した際に解禁が決定した。6月24日に第1陣の24トンが横浜港から初出荷されていた。

 ◆リンゴ、緑茶も

 政府は、対中コメ輸出の再開を弾みに、農林水産物の輸出拡大に力を入れる考えだ。安倍首相は「農林水産物や食品は国内向けという固定観念を打ち破る」として、輸出額を06年の約3700億円から13年に1兆円に増やす目標を掲げている。

 日本の農林水産物は、海外でも「見た目が美しく、おいしい」との定評がある。しかも、世界的な健康志向の高まりを背景に低脂肪の日本食がブームとなっており、着々と販路を拡大している。

 香港、台湾ではリンゴが、高級贈答品として浸透しつつある。輸出額は06年、前年より7%増えて57億円に達した。特に台湾では、「ふじ」1玉が250〜300円程度と日本の3倍程度の価格だが、現地の消費量の2割近くにあたる2万トンまで輸出量を伸ばしている。

 欧米などで人気が出てきた緑茶の輸出額は同45%増の31億円、台湾やアメリカで薬ぜん料理の食材として浸透しつつあるナガイモも44%増の18億円に拡大した。農林水産物全体の輸出額は、前年に比べて13%増加している。

「コシヒカリ」「ひとめぼれ」ピンチ!! 中国での商標取得

2007/07/09 FujiSankei Business i.

 日中両国首脳の合意に基づき日本から中国に輸出され、今月下旬にも北京や上海で発売される新潟県産「コシヒカリ」と宮城県産「ひとめぼれ」について、中国で既にコメ用としてそれぞれの中国語表記である「越光」「一目惚」が商標登録されており、商標権の取得が難航していることが7日分かった。農水省と全国農業協同組合連合会(全農)が目指す「日本ブランド」浸透にも影響を与えそうだ。

 関係者によると、全農などは当初、「新潟県産コシヒカリ」「宮城県産ひとめぼれ」として商標登録しようとしたが、申請手続きを行う中国の弁理士から登録は無理だと通告された。このため、両銘柄のパッケージなどの意匠(デザイン)登録を検討中だが、現時点では商標権、意匠権のいずれの登録申請も行っていない。

 日本側は他に登録が可能な適切な商標があるかどうか検討しているが、中国では申請から登録まで1年間以上を要するため、日本産コメは商標登録されないまま販売される可能性が強まっている。

 中国工商行政管理総局の商標データベースによれば、「一目惚」は遼寧省盤錦市の企業が2005年に商標登録。「越光KOSHIHIKARI」も東京都内の企業が商標に関する権利を持っている。全農は取材に対し、「中国で『日本産米』の流通上の法的地位を保護するため商標や意匠登録などの申請に向けて必要な諸手続きを進めている」としている。

 一方、北京のスーパーマーケットなどでは既に「こしひかり」と書かれた中国産コメが流通。遼寧省大連市の業者は「日本からコシヒカリ、ひとめぼれなどの良質品種を導入し、3年間のテスト栽培を経て商品化した」「03年から日本にも輸出している」と宣伝している。

 「秋田県産あきたこまち」についても、03年に吉林省の企業が「秋田小町AKITAKOMACHI」として商標登録している。(北京 時事)

                   ◇

【用語解説】日本産コメ輸出

 日本産コメの対中輸出は検疫問題で2003年以降停止。今年4月の温家宝中国首相の訪日に合わせ解禁が正式決定し、四年ぶりに輸出されることになった。第1便は国産米の2大ブランドである「新潟県産コシヒカリ」と「宮城県産ひとめぼれ」で、6月下旬に計24トンを中国に出荷。価格は2キロで2500〜3000円で、中国産米の20倍近くになる。北京と上海の高級百貨店で中国の富裕層をターゲットに販売する。

中国製歯磨きから有毒物質 輸入元が回収

2007/06/22 The Sankei Shimbun WEB site

 熊本県は22日、同県八代市の化粧品輸入販売会社が販売した中国製練り歯磨き「SWハミガキ」から有毒物質のジエチレングリコールが検出され、同社が自主回収すると発表した。一般向けではなく、全国のホテルや旅館向けに出荷されていた。

 佐賀県も同日、同県唐津市の「ブルーム」が輸入してホテルなどに約262万本を出荷した中国製の練り歯磨きからジエチレングリコールが検出され、自主回収を始めたと発表した。いずれも有毒物質の含有量は微量で、健康被害は起こらないとしている

中国、日本に不満表明 李氏の靖国参拝を批判

2007年06月07日 中国新聞ニュース

 【北京7日共同】中国外務省の姜瑜副報道局長は7日の定例記者会見で、台湾の李登輝前総統の靖国神社参拝に関し「日本が李氏の訪日を許したことに、あらためて強い不満を表明する」と述べ、今後の日中関係について「日本が台湾と歴史の問題を適切に処理できるかどうかにかかっている」と強くけん制した。

 李氏に対しても「日本国内での行動を見れば、何を期待しているか分かる」と批判。靖国参拝は台湾独立への支持獲得に向けた政治的行動との見方を示唆した。

 国営通信の新華社も、李氏について「日本軍国主義思想に染まった民族のくず」と非難、「靖国参拝で、台湾独立勢力の醜悪な姿をさらけ出した」と指摘した。

 しかし中国は、李氏の訪日や靖国参拝を日中間の外交日程には影響させない考えとみられ、姜副局長は、ドイツでの主要国(G8)首脳会議(ハイリゲンダム・サミット)に合わせて8日に開く日中首脳会談が予定通り行われるとの見通しを明らかにした

はちみつの供給ピンチ 中国産減り5年ぶり低水準

2007年06月02日 中国新聞ニュース

 健康食品として親しまれている「はちみつ」の国内供給量が減少し、2006年は5年ぶりの低水準となったもようだ。全体の8割を占める中国産が不作で輸入量が急減。国内でも養蜂家の高齢化などで生産が先細り傾向にあり、業界では供給減少が続くとの見方が大勢。既に輸入価格は上昇中で、近い将来、小売価格が値上がりする懸念もあるという。

 農水省などによると、はちみつの供給量(推定)は01年が4万2900トンで、その後は年4万5000−5万トンで推移。

 06年は、中国が天候不順ではちみつの出来が悪かった。業界団体「全日本はちみつ協同組合」によると、日本でも昨秋の長雨の影響で生産量が05年(推定2900トン)を下回ったもよう。供給量は4万3000トンを下回り、01年並みか、それ以下に落ち込みそうだ。

 中国では経済成長に伴い食物の好みが欧米化し、はちみつの国内消費が拡大し、そのあおりで輸出が減りつつある。こうした事情から、06年のはちみつの輸入価格は1キロ226円と、前年の185円から2割強も上昇。

中国、東北部に時速350キロの高速鉄道計画

2007/05/25 FujiSankei Business i.

「新幹線」導入は微妙

 中国国家発展改革委員会は24日までに、東北部の黒竜江省ハルビン−遼寧省大連の約900キロを結ぶ最高時速350キロの旅客専用高速鉄道の新設プロジェクトを承認した。2010年までに総延長7000キロの旅客専用高速路線を建設する計画の一環。完成すれば、東北3省を縦断する交通の大動脈となる。

 ハルビン−大連については、中国鉄道省が昨年10月、「新幹線」技術の導入を日本側に打診。しかし、寒冷地仕様の開発コストなどから日本側は消極的とされる。

 関係者によると、車両技術を指名にするか、入札にかけるかは未定。入札の場合は仏アルストム、独シーメンスなどの争いになるとみられる。

 新幹線「はやて」型車両は、アルストムの高速車両などとともに、今年4月の在来線高速化に投入され、北京−上海間などの路線で時速200〜250キロの営業運転に入った。(北京 時事)

中国、東北高速鉄道を承認 新幹線技術導入も検討

2007年05月24日 中国新聞ニュース

 【北京24日共同】中国の国家発展改革委員会は24日までに、中国東北部の黒竜江省ハルビンと遼寧省大連間(約900キロ)を最高時速350キロで結ぶ旅客専用高速鉄道の建設プロジェクトを承認した。

 関係者によると、中国鉄道省は同プロジェクトへの技術導入に関し日独仏3カ国と協議を続けている。日本側は「新幹線」技術提供の可能性を検討しているが、現地は寒冷地で「開発コストの面から受注は慎重に判断する必要がある」との消極論も出ており、見通しは不透明だ。

 プロジェクトは、2020年までに全土で総延長1万2000キロの旅客専用線を建設するとした中国政府の中長期鉄道建設計画の一環。11年までに建設を終える予定で、開通すれば吉林省を含む東北3省を縦断する幹線鉄道となる。

邦人篤志家の7000万戻らず 中国官僚がまた貸し

2007年05月15日 中国新聞ニュース

 【北京15日共同】日本人男性篤志家が、中国教育省幹部職員の妻に慈善事業資金として貸した現金7000万円が幹部の上司の息子を通じて別の営利事業に転用され、返還されないままであることが15日、分かった。中国人支援者は「善意を踏みにじる行為」とし、両国政府などに解決を働き掛けている。

 在日中国大使館も問題解決を促しているが、上司の家族への現金貸与など中国官僚による腐敗の典型的な構造が背景にあり、難航している。

 男性は埼玉県在住の元予備校経営者、松岡洋明さん(64)。北京市の裁判所に提出した弁論書などによると、松岡さんは1996年に日本に駐在していたこの幹部に慈善事業について相談。「老朽化した大学宿舎修繕に利用した後、慈善事業に使えば資金を有効活用できる」と説得され、相手が教育省幹部であるため信用して幹部の妻(42)に現金を貸した。

 ところが資金は幹部の上司の息子にまた貸しされ、宿舎修繕ではなく、息子が設立した企業の営利事業の投資に回されて返済期限の2002年を過ぎても戻らなかった。

特許、中国も共通化協力へ 日米欧など5当局会合

2007年05月13日 中国新聞ニュース

 日本、米国、欧州、中国、韓国の特許当局は11、12両日(日本時間12、13両日)、米ハワイ・ホノルルで長官級会合を開き、特許の迅速な審査などに向けて協力することで合意した。世界の出願件数の7割を占める5カ国・地域の当局によるトップ会合は初めて。知的財産保護制度に問題がある中国も特許共通化への動きに取り込むことで、同国の制度改善を促す。

 5当局への出願計約130万件のうち、3割はこれら当局に複数出願されるなど相互依存関係が深まっている。このため重複出願での審査結果の相互活用や手続きの簡素化を進めるほか、審査の情報技術(IT)化と質の向上にも取り組むことを確認。すでに日米欧での取り組みが先行していることから、中国と韓国も巻き込み国際展開している企業を後押しする方針だ。

 5当局の会合を継続することでも一致、今後、次回開催の時期や場所を検討する。日本からは中嶋誠特許庁長官が出席した。

知財侵害、中国が全体の3割 国内も2割 経産省調査

2007/05/07 The Sankei Shimbun WEB-site

 経済産業省は7日、企業へのアンケートを基に知的財産権侵害による被害状況をまとめた平成18年度版「模倣被害調査報告書」を発表した。中国での模倣被害件数は17年度に全体の32.6%と突出、依然として中国での被害が多い実態が明らかになった。

 それによると、中国での被害は13年度から7ポイント上昇し、日本国内18.2%、台湾12.1%、韓国11.0%を大きく上回った。また被害を受けた企業のうち(複数回答)、69.0%が中国での被害を訴えており、国内56.9%、30%前後の台湾、韓国と続いた。

 特許、商標登録などの出願件数上位企業を対象に18年11月から12月に調査、約3100社が回答した。

「肯定的日本論」が急増 中国、指導部追随と皮肉も

2007年05月07日 中国新聞ニュース

 【北京7日共同】中国の温家宝首相が4月に訪日した際、戦後日本の平和的発展を積極的に評価して以降、中国人研究者らが「肯定的な日本論」を展開するケースが急増している。

 これまでは歴史問題に絡めて「日本は軍国主義」などとする論調が主流だったが、「中国では指導者の顔色をうかがう学者が多い。指導部が反日に揺り戻したら、再び批判的論調が主流を占めるだろう」(政府系研究機関の研究者)と皮肉る声も出ている。

 復旦大学国際問題研究院の研究者は「歴史問題を過度に強調せず、戦後日本の平和的発展と中国の近代化建設への支援を正当に評価した」として、温首相の姿勢を支持する論文を中国紙に発表。日本との「戦略的互恵関係」を築くため、中国も積極的に日本に働き掛けていくべきだと主張した。

対中取引、双日除き大幅増益 大手商社07年3月期決算

2007/05/03 FujiSankei Business i.

 ■収穫期へ 素材、エネ、物流伸びる

 □今期も5社増益予想 北米上回る人員投入

 大手6商社の2007年3月期決算で、対中取引(一部香港も含む)が双日を除く5社で増益になり、丸紅と三菱商事は営業利益が前年度比で2倍以上になった。化学品や機械などの中国国内での売り上げが伸び、世界の市場となりつつある中国の姿を映した。今年度は三井物産を除く5社が増益を予想。個人の消費市場動向がそのカギとなる。駐在員数でかつて最大だった北米を上回る陣容を中国に投入し、投資額も拡大させている。(上原すみ子)

 中国政府が従来の投資誘致から消費主導経済への転換を進める中、各商社とも今後は富裕層に加え、中間層の消費市場が拡大するとみている。最終消費財のほか、中国国内に供給する素材産業も成長期を迎えている。

 伊藤忠商事は、繊維やペットボトルなどの材料となる高純度テレフタル酸(PTA)の製造販売で三菱化学などとの合弁事業を展開するが、伊藤忠の桑山信雄・中国総代表は「化学品販売などで2年以内に最終利益で100億円を目指す」としている。収穫期に入るとの見方は住友商事も同じで、「10年までに最終利益で約60億円を計画している」(北川信夫・中国総代表)としている。

 ≪中間層を狙え≫

 中国国内の販売事業では05年12月の流通分野の規制緩和を受け、昨年12月以降、双日、伊藤忠商事、住友商事の3社が相次ぎ現地食品卸との合弁などで市場参入した。

 双日は、6月をめどに北京市が全額出資する総合食品卸の北京三元集団との合弁、「北京三元双日食品物流」を設立。北京三元の冷凍・冷蔵(チルド)設備も備えた総合物流センターや輸送網を武器に攻勢をかける。

 伊藤忠は昨年12月に上海の地場の食品卸「上海中●営銷発展」にグループで80%出資した。住商は3月に加藤産業と共同で、広東省広州市の食品卸「広州華新(集団)貿易」に資本参加した。

 日本流の食品トレーサビリティ(生産履歴の管理・追跡)やきめ細かい棚の品ぞろえなど流通業のノウハウを武器に、中国市場先発組のスーパー大手、米ウォオルマートや仏カルフールなど量販店に対抗するのが狙い。

 三菱商事は3月、中国最大の国有食品会社の中国糧油食品集団と戦略提携し、香港上場の傘下企業、中国糧油控股に資本参加。中国向け食糧輸出や食品加工など川上から川下までを強化した。

 丸紅と住商が出資する上海の中間層向けの住宅事業も好調だ。昨年12月に「上海★城実業」が販売したマンション「好世鹿鳴苑」は第1期分687戸がほぼ完売した。

 ≪ウラン市場拡大≫

 大手商社は06年度決算で全社で過去最高となった最終利益を原資に、各地で石油や天然ガス、ウランなどの資源権益投資を加速させている。従来は、日本市場向けの安定供給が主眼だったが、今後は中国市場向け輸出ににも力を入れる考え。

 粗鋼生産の拡大で2けた成長する中国の鉄鉱石需要に着目。伊藤忠、三井物産、豪BHPビリトンは、3月に合意した西豪州の鉄鉱石拡張投資のうち、大半を中国市場向けに振り向ける。三井物産は、昨年9月に鉄鋼の副原料生産などで提携する中国のオルドス電力冶金に25%出資を決め資源関連投資を強化した。

 20年までに100万キロワット級の原子力発電所を30基新設する計画で、原発建設ラッシュが続く中国では、燃料となるウラン市場も拡大している。

 三菱商事はカナダ、丸紅はカザフスタンのそれぞれのウラン資源炭鉱プロジェクトで、日本への安定供給に加え、中国市場での開拓も始める。

 米国に次ぐ世界第2位のエネルギー消費国となった中国で、鉄鉱石、ウランなどの市場も開拓するが、資金調達からプロジェクト発掘、販売まで総合力を生かした商社機能を中国で強化する。

 駐在員数や投融資の資金など、経営資源の中国市場向け傾斜配分が強まることになりそうだ。

 ●=晶の三つの日を金に  ★=くさかんむりに辛

              ◇

 【大手6商社の2007年3月決算の対中取引】

 社名    売上高          営業利益     今期予想

伊藤忠商事 12770(▲32・4) 57(54・0)  減収増益

双 日    2423(▲24・9) 12(▲40・0) 減収増益

丸 紅    1520(18・4)  28(2・1倍)  増収増益

三井物産   1093(19・9)  17(4・2)   増収減益

三菱商事    857(63・5)  17(2・4倍)  増収増益

住友商事  非公表          43(26・4)    増益

※単位は億円。カッコ内は前年同期比増減率(%)または倍率、▲はマイナス。伊藤忠、丸紅、双日は香港を含む

五輪前に時速300キロ路線完成 本格的な鉄道高速化時代へ

2007/05/01 FujiSankei Business i.

 中国が来年8月の北京五輪の前に、時速300キロの旅客専用高速鉄道の運行を開始する。今年末には新幹線「はやて」ベースの車両の第1号を完成させ、北京−天津間などに投入。今月18日には在来線の一部の最高時速を200〜250キロに引き上げており、中国は本格的な鉄道高速化時代に入る。

 時速300キロの運行については、車両を製造する南車四方機車車両の江靖董事長(会長)らが30日までに、北京で明らかにした。

 江会長は、川崎重工業など日本連合と契約して製造している時速200〜250キロ車両の経験を土台に「(時速300キロ車両の)設計・開発は既に完了し、製造体制も整った」と自信を示し、「材料・部品の国産化率は80%以上」と述べた。

 江会長は「自主開発」を強調したが、鉄道関係者によると、南車四方は時速300キロ車両についても、60編成(1編成は8両)を製造する技術導入契約を日本側と改めて締結。実際にどの部分が「自主開発」になるのかは不明だ。

 中国は在来線の高速化とは別に、2010年までに総延長7000キロの旅客専用高速鉄道を建設する予定。鉄道省によると時速300キロ区間は北京−天津のほか、武漢(湖北省)−広州(広東省)、北京−上海などの基幹路線となる。(北京 時事)

中国残留孤児に年金を増額支給 新支援策の政府原案判明

2007年04月29日 asahi.com

 日本に永住帰国した中国残留孤児に対する新たな生活支援策の政府原案が29日、明らかになった。本人が納められなかった基礎(国民)年金の保険料を国が負担し、満額(約6万6000円)を支給するのが柱。生活保護を受けている6割以上に対しては、新たな給付金制度を創設して収入を補い、今より手取りが増えるようにする。「生活保護からの脱却」を願う孤児らの要望を踏まえた内容だが、孤児側が求める新制度とは大きな隔たりがある。

中国残留孤児への支援 現状と新制度案の比較

 もともと孤児らへの基礎年金は、帰国後に払い始めた保険料に基づいて支給していた。96年から特例措置で、国民年金制度が始まった61年から帰国時までを免除期間とし、保険料を納めていなくても基礎年金の国庫負担分(3分の1)の約2万2000円を受けられるようになった。

 新たな支援策では、保険料を国が孤児に代わって一括追納。約300億円を年金特別会計に繰り入れる。これで本人負担分(3分の2)の約4万4000円も受け取れるようにする。

 生活保護を受けている人の場合、年金を満額受け取っても生活保護水準を下回るため、給付金(最大3万6000円)を支給し、実際の収入は生活保護を受けていたときの約8万円から約2万2000円増えるようにする。ただ、生活保護制度にならって、住宅費分は上乗せし、医療費は自己負担せずに済むようにする。

 一方、孤児側は、1人あたり月17万円(年金含めず。配偶者がいる場合は7万円加算)を支給する給付金制度をつくるよう求めている。

 残留孤児約2200人が原告となっている集団訴訟では、国がすみやかな帰国措置や帰国後の自立支援義務を怠ったとして、全国15カ所で国に損害賠償を求め、現在原告側の「1勝5敗」。今年1月、安倍首相が新支援策をまとめるよう厚生労働省に指示し、同省主導で検討が進んでいた。

 政府は、大型連休明けに与党や有識者と調整を進め、6月に最終案をまとめたい考えだ。

デザイン「盗用」車ずらり 上海自動車展、対応に苦慮

2007/04/23 中国新聞ニュース

 【上海23日共同】中国で開催中の上海モーターショーで、日本や欧州の人気車のデザインを模倣したとみられる中国車が多数展示されていることが二十三日、分かった。中国で知的財産権侵害の改善が遅々として進んでいないことが浮き彫りになった格好だが、この国でデザイン盗用が裁判などで認められるケースは少なく、模倣された企業は対応に苦慮している。

 海馬汽車は、マツダの「アクセラ」そっくりの乗用車を展示。マツダは昨年から中国で「マツダ3」の名で販売を始めたが、海馬は「ハイマ(海馬)3」。会場にいた海馬の女性説明係は「独自に開発した新型車だ」と強調した。

 マツダは海馬に別のタイプの乗用車を委託生産していたが、マツダ3は別の中国メーカーと合弁で生産。マツダの社員は会場で「海馬が新型車を展示することは聞いていたが、これほど似ているとは思わなかった」と絶句した。

 中国北部のメーカーが展示した小型乗用車は、ダイムラークライスラーの人気車「スマート」を意識したという指摘がもっぱら。トヨタ自動車やメルセデス・ベンツを模倣したとみられる乗用車も複数展示された。

 デザイン盗用の疑いがある中国メーカーに自動車部品を納入している日系企業もあり、関係者は「裁判に訴えても認められる可能性は低く、部品を買ってもらうためには我慢するしかない」と複雑な胸の内を語った。

在来線で2百キロの高速運転 中国、「はやて」型も運行

2007年04月18日 中国新聞ニュース

 【上海18日共同】中国の鉄道のダイヤ改正に伴い、全国の在来主要路線で18日、時速200キロの高速運転が始まった。日本の東北新幹線「はやて」やカナダ、フランスの車両がベースで、一部区間では時速250キロで運行する。

 高速化の対象路線は北京−上海など大都市間のほか、上海を中心とする長江デルタ地域などの都市間路線で、計約6000キロ。従来の時速160キロからのスピードアップにより運行時間は20−30%短縮され、北京−上海間はこれまでの約12時間から約10時間となる。高速車両の愛称は「和諧(調和)号」。

 中国では在来線とは別に、北京−上海間などに高速鉄道を建設し、時速300キロ以上の高速車両を導入する予定。受注を目指し、在来線で各国が性能を競うことになる。

対中WTO提訴に参加へ 知財権侵害で米国後押し

2007年04月16日 中国新聞ニュース

 米国が知的財産権侵害で中国を世界貿易機関(WTO)に提訴したことに追随し、日本政府が訴訟に加わる方向で検討に入ったことが、16日分かった。「第三国」の立場で参加、米の主張を後押しする考え。米の対中提訴への第三国参加は、中国の補助金問題に次いで今年に入り2件目で、今週中にも最終的な結論を出す。

 中国が制度の見直しを表明していることもあり、日本は米との共同提訴ではなく第三者参加にとどめて、一定の配慮を示す意向だ。

 米国は、中国の海賊版などの摘発に対する対応が不十分だとして是正を求めており、日本にも参加を要請。日本は中国の温家宝首相の来日に配慮し回答を留保していたが、国内企業も多くの被害を受けていることから、訴訟に加わる方向となった。

 欧州連合(EU)も、米国の提訴を受けた対応について検討を進めている。

閣僚級の経済対話創設 日中首脳会談、ガス田は隔たり

2007/04/11 中国新聞ニュース

 安倍晋三首相は十一日夕、来日した中国の温家宝首相と官邸で会談し、昨年十月の首脳会談で確認した「戦略的互恵関係」構築の促進で合意した。貿易・投資、金融など幅広い経済分野について協議する閣僚級の「ハイレベル経済対話」の創設や、北朝鮮の拉致、核問題での協力、省エネ・環境対策の連携で一致。焦点の東シナ海ガス田問題は両国間の隔たりが大きく、早期の共同開発へ議論の加速を再確認するにとどまったもようだ。

 安倍首相は冒頭で「温首相の訪問が戦略的互恵関係の構築に向けた大きな一歩となる」と強調した。両首相は戦略的互恵関係に関する共同プレス発表を出す方向。

 中国首相来日は二○○○年十月の朱鎔基首相(当時)以来六年半ぶり。小泉純一郎前首相の靖国神社参拝などで途絶えていた双方の首脳相互訪問が軌道に乗った形だ。

 日中両政府は共同プレス発表とは別に、環境保護とエネルギー分野の協力に関する共同声明を発表。先進国の温室効果ガス排出量削減を定めた京都議定書が取り決めていない二○一三年以降の新たな国際枠組みの構築に関する過程に「積極的に参加する」と協力を表明した。エネルギー担当相対話の枠組みの創設でも一致。中国の省エネ化を進めるモデル事業を展開し、今後三年間で中国政府と関係機関から約三百人を日本に招き研修を実施する。

 日中ハイレベル経済対話は、日本側が麻生太郎外相、中国側が曽培炎副首相がそれぞれ代表を務める。このほか、会談では(1)羽田空港と上海の虹橋空港を結ぶ航空便の実現(2)中国からの国際保護鳥トキの提供―などで合意した。

日中版「戦略経済対話」 温首相訪日時の来月12日で調整

2007/03/29 FujiSankei Business i.

 日中両国政府が設置に向けて調整を進めていた「経済閣僚会議」が、4月11〜13日の温家宝首相の訪日時に発足することが28日までに分かった。12日午後に開催する方向で最終調整を進めている。複数の中国政府筋が明らかにした。

 日中経済閣僚会議は、米中両国の経済閣僚が勢ぞろいし、昨年12月に初めて開催された「米中戦略経済対話」の「日中版」として日本側が積極的に推進。今年1月にフィリピンのセブで会談した安倍晋三首相と温首相の間で設置に原則合意した。

 温首相は11日夜に安倍首相と会談し、両国の戦略的互恵関係の内容について合意する見通し。閣僚会議には中国側から薄煕来(はくきらい)商務相や馬凱(ばかい)国家発展改革委員会主任ら、日本からは麻生太郎外相らが出席する予定。

 温首相は12日午前、扇千景参院議長、河野洋平衆院議長と会談し、中国首相として初の国会演説を約20分間行う。日本経団連などが主催する昼食会でスピーチするほか、同日午後には天皇・皇后両陛下と会見し、与野党首脳と会談。夜には歓迎パーティーに出席し、中国側が主催する少数民族による公演を鑑賞する。13日午前に新幹線「のぞみ」で京都に移動する。 日中経済閣僚は既に、経済産業相、財務相、国土交通相などが個別に実務協議を進めており、中国政府内には、包括的対話を進める米中とは違う枠組みで協力強化を進めるべきだとして閣僚会議設置に消極論もあった。ただ、中国側も日中関係改善の勢いを強めるため、「日中経済協力メカニズムを構築する」(温首相)方針だ。(北京 時事)

安全性で農産品売り込め 中国市場に日本から参入

2007年03月29日 中国新聞ニュース

 【上海29日共同】日本の食品メーカーや地方の公社が、牛乳や農産物の安全性をアピールして中国市場へ参入する動きが広がっている。中国でも富裕層を中心に食の安全への関心が高まっているためだが、出荷後に新鮮な品質を保つことができるかなどが課題だ。

 上海市内の百貨店で今月、日本の乳製品を販売する催しが約2週間開かれ、北海道のホクレン農業協同組合連合会や明治乳業など計9企業・団体が参加した。

 牛乳1リットルが40元(約600円)前後と中国の牛乳の4−6倍だったが、企画した日本貿易振興機構(ジェトロ)によると「予想以上の売れ行きだった」という。アンケートでは「日本製は安心できるから購入した」という回答が目立った。

 山東省莱陽市の農場では、アサヒビールが中心となって設立した企業が、富裕層向けにスイートコーンやイチゴを栽培、同省青島市や北京市内のスーパーに出荷している。

外国企業の差別禁止を明記 日中韓の投資協定で提案

2007年03月22日 中国新聞ニュース

 日本と中国、韓国の3カ国政府による投資協定交渉の初会合が22日、東京都内で開かれ、日本は中国を念頭に、外国企業への不公平な取り扱いの禁止や、投資ルールの透明化を明記した協定案を示し、早期合意を呼び掛けた。

 中国は経済成長が続いているものの、投資・貿易関連の法制度が不透明で外資規制が厳しく、日本企業進出の障害となっている。そのため日韓は交渉で連携し、中国に対し投資環境を改善するよう迫る考えだ。

 協定案では、外資と地元企業を法律で同等に扱うよう明記し、現地法人をつくる際の条件や出資制限の緩和を要請。技術移転を強制するなど不当な要求の禁止も求めた。

化学品で反ダンピング仮決定

2007/03/23 FujiSankei Business i.

 中国商務省は、日本、韓国、シンガポール、台湾から輸入される有機化学品ビスフェノールAについて、ダンピング(不当廉売)があったとする仮決定を下し、ダンピング率に応じた保証金を徴収する反ダンピング措置を22日に発動した。

 日本企業から徴収する保証金は、6・2%〜37・1%。商務省は国内企業の訴えを受け、昨年8月にダンピング調査を開始した。最終決定は約半年後になる見込み。(北京 時事)

外銀4行に現地法人開業を認可

2007/03/22 FujiSankei Business i.

 中国銀行業監督管理委員会は21日までに米シティバンクなど外資銀行4行に対し、現地法人の開業を認可したと発表した。登記手続きを経て4月にも正式開業、人民元業務に参入する見通し。

 今回、認可を受けたのはシティのほか英HSBC、英スタンダード・チャータード銀行、香港の東亜銀行。

 4行以外にも、みずほコーポレート銀行、三菱東京UFJ銀行を含む8行が同委員会から現地法人の設立準備について許可を得ている。

 中国は世界貿易機関(WTO)加盟時の公約に従い、昨年12月に個人向け人民元業務を外銀に開放。その際、現地法人設立を事実上義務付けていた。(北京 時事)

訪日は「非常に楽しみ」 温首相が御手洗会長に表明

2007年03月19日 中国新聞ニュース

 【北京19日共同】中国の温家宝首相は19日、中国を訪問中の日本経団連の御手洗冨士夫会長と北京の人民大会堂で会談し、4月の訪日について「非常に楽しみにしている」と述べ、両国関係の改善に強い意欲を示した。

 御手洗会長は温首相に、訪日中の4月12日に経団連などが開く昼食会での講演を要請、首相も快諾した。

 会談で温首相は訪日について、16日の全国人民代表大会(国会)閉幕後の記者会見で表明した「(日中関係の)氷を溶かす旅」にしたいとあらためて強調。日中の文化交流、特に若い世代の交流強化に意欲を示した。

 日中両政府は、国交正常化35周年に当たることしを「日中文化・スポーツ交流年」としており、御手洗会長は実行委員長として訪中した。交流年は13日に北京で開かれた日中の人気歌手のライブコンサートで開幕。今後日本の祭りを中国で実演するイベントなどが予定されており、温首相は「成功を信じている」と述べた。

北京大で日系企業説明会 大卒就職難の中国でニーズ

2007/03/17 The Sankei Shimbun WEB-site

 日系企業に就職を希望する中国の大学生向けの就職説明会が17日、北京大学で開かれた。北京の日本商工会議所が主催し、ことしで3回目。昨年で50人程度の採用実績があり学生、企業双方の人気が高まっている。

 ことしは35の日系企業や団体が参加したのに対し、事前登録した学生は780人に達した。北京周辺だけでなく広東省や日本留学中の学生も参加、企業の担当者に熱心に質問していた。

 中国ではことしの大卒者が約500万人に達する見通しで、政府も学生の就職難を大きな問題として認めている。日本語ができる学生の就職状況は比較的良いとされるが、北京外国語大学の大学院生(26)は「地方出身だと北京での就職は簡単ではない」と訴えた。(共同)

デンソー中国籍社員、製品図面13万件持ち出し逮捕

2007/03/17 The Sankei Shimbun WEB-site

 愛知県警外事課などは16日、大手自動車部品メーカー「デンソー」(愛知県刈谷市)のデータベースから、13万件以上の製品図面のデータをダウンロードしたパソコンを持ち出したなどとして、横領の疑いで、同社エンジニアで中国籍の楊魯川容疑者(41)を逮捕した。楊容疑者はパソコンの持ち出しは認めているが、データのコピーなどは否認している。

 県警によると、データからセンサーや産業ロボットなど約1700種類が製造できるといい、データ持ち出しの動機を調べる。デンソーは「外為法の輸出規制の対象品目はない」としている。

 調べでは、楊容疑者は、データをダウンロードした同社所有のノート型パソコン1台を2月5日ごろ、自宅に持ち出し、その後複数のメディア(記録媒体)にデータをコピーした疑い。

 社内調査で楊容疑者がダウンロードを繰り返していたことなどが発覚。同社が2月14日に説明を求めると、楊容疑者は持ち出しを否定し、同月16日に中国に帰国。3月4日に再入国した。楊容疑者は昨年10月以降、中国と日本を計3回往復していたという。

 楊容疑者が持ち出した社用パソコンを県警が解析し、データのコピーが判明したが、メディアは見つかっていないという。

 県警などによると、楊容疑者は昭和61年に北京の大学を卒業後、軍事関連企業に勤めていたこともあった。平成2年に来日。東京都内の工学系の大学を卒業、13年にデンソーに入社した。エンジン部品の開発などに携わっていたという。

日中関係は「良好継続」 靖国で「問題処理」要請も

2007年03月16日 中国新聞ニュース

 【北京16日共同】中国の胡錦濤国家主席は16日夕、自民党の中川、公明党の北側両幹事長と北京の人民大会堂で会談し、両国関係について昨年10月に安倍首相と「戦略的互恵関係」構築で合意したことを踏まえ「良好な関係が続いている」との認識を表明した。同時に、靖国、歴史認識問題を念頭に「(双方は)重大、敏感な問題を処理し、健全で長期的な発展に向けて努力すべきだ」と述べた。

 北朝鮮の拉致問題に関しては日本側の「関心」に理解を示した上で、日朝間の対話を通じた解決への期待感を強調。北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議に関しては「日本と意思疎通しながら協調関係を維持したい」との考えを示した。

 胡主席は東シナ海のガス田開発問題についても日中局長級協議が「早期の問題解決につながることを期待する」と指摘。国連改革に向けて「日本と意思疎通、対話を行っていきたい」としたが、日本の安全保障理事会常任理事国入りには「各国で意見の相違があり、受け入れられる提案を期待したい」と述べるにとどまった。

06年の省エネ削減未達 日本の省エネ技術への期待高まる

2007/02/10 FujiSankei Business i.

 ■国家発改委は日立とセミナー共催

 中国政府は、「第11次5カ年計画」の初年度にあたる06年の省エネ目標が未達になったことを重視、日本企業の省エネ技術への期待感を高めている。日立製作所は1月末に中国の経済政策を担う国家発展改革委員会と提携。今後も共同で省エネ・環境技術を中国企業に紹介するセミナーなどを開催する。その一方で、日本企業の間には、中国企業への技術流出を懸念する声も多い。昨年12月に発足した産業界の横断組織「日中省エネルギー・環境ビジネス推進協議会」は売り込みの障害となっている知的財産権の問題解決や省エネ推進のための政策も提言する方針だ。(上原すみ子)

 日立製作所は先月、北京市で国家発展改革委員会と共催で「日立省エネ・環境保全技術交流会」を開催。今後も定期的に省エネ・環境分野の先端技術を中国企業に紹介する計画だ。

 こうしたセミナーに中国政府が直接関与するのは珍しいが、中国政府には安閑としていられない事情がある。5カ年計画に盛り込んだ省エネ削減目標が初年度の06年は未達に終わったからだ。単位GDP(国内総生産)当たりのエネルギー消費量は06年の第3四半期に3年ぶりに減少したが、5年間で20%、年間4%減の目標には届かなかった。主要汚染物質の総排出量の10%削減目標も初年度はむしろ増加した模様で、初年度の数値は失敗といえる。

 中国は経済成長に伴うエネルギー消費が拡大する中で、06年の原油輸入量は約15%増と資源輸入はうなぎのぼり。日本に比べて約9倍悪いエネルギー効率にメスを入れない限り、資源開発だけでは到底追いつかないのが実情だ。

 加えて、5カ年計画の数値目標を達成できないとなると、今秋に2期目を迎える胡錦濤政権の指導力を問われかねず、07年は実効性という面で、正念場を迎える。

 中国国家統計局では、初年度目標が空振りに終わった原因は、エネルギー消費の多い鉄鋼、非鉄、石炭などの重工長大産業分野での未達分が大きいと分析する。

 国家発展改革委員会などは、昨年4月に、エネルギー消費の多い鉄鋼、非鉄、石炭、電力などの9業種を中心に約1000社を選定し、省エネ目標を義務づけた。続く7月には、排熱などを再利用する地域熱電コジェネレーション(熱併給発電)、石油代替開発、システムの省エネ、緑色照明分野への政策支援も打ち出した。

 この1000社が、全国の工業エネルギー消費量の47%を占めることから、省エネ効果も大きいと判断したが、この読み自体が外れた格好だ。

 政府の省エネ義務付けやマクロ経済のコントロールをよそに、06年の鉄鋼粗鋼生産は、前年比18・4%増の4億1878万トンと過去最高を更新した。政府は05年7月以降、生産効率の悪いミニ高炉の段階的な廃止も決めたが、この2桁増の生産拡大をみる限りは、生産調整も効率化も進んでいないのが実情だ。

 一方で、日本の産業界からは、省エネ・環境技術の販売には知的財産権の未整備など課題が山積しているとの指摘も多い。昨年12月には産業界の横断組織として「日中省エネルギー・環境ビジネス推進協議会」が発足。ビジネスの障害となっている知財の問題解決や省エネ推進のための支援制度の導入などの政策提言を打ち出す方針だ。

 中国は省エネの実効性をあげるために省エネ法改正案を検討中だが、日本で導入されている省エネ性能が最も優れている家電や自動車などの製品を省エネ目標値とするトップランナー方式や省エネ基準をクリアできなかった企業への罰則規定などを盛り込めるかどうかがカギになる。

中国版新幹線開業 「日本産」沈黙…乗客は歓迎

2007/01/30 The Sankei Shimbun Web-Site

 東北新幹線「はやて」をベースにした中国版新幹線「CRH2」が28日から営業運転を開始した。上海の報道機関は日本の新幹線技術が導入されたことについて奇妙なほど沈黙を守った。しかし、中国人乗客の多くはインターネットで日本の技術が使われていることを知っていた。かつて新幹線技術の導入に対する強い反発が中国国内でたびたび報じられたが、“新幹線”の速さと快適さは歓迎されているようだ。(上海 前田徹)

 国営・中国中央電視台(中国中央テレビ)が14日と21日に日本の新幹線技術について環球時報を引用する形で「事故らしい事故を起こしていない」と好意的に報じた以外、まったくと言っていいほど日本の技術導入には触れられなかった。一般紙の解放日報と新聞晨報なども日本の影を消して営業運転を伝えた。

 今回、営業が開始された南京線と杭州線のうち、南京の方が反日感情は強いとされる。車内の座席の配置や設備は日本の新幹線とそっくり。だが、28日に上海発のCRH2の乗客にインタビューしていた南京電視台の記者は「弾丸列車は純国産です」と言い切った。

 しかし、記者が乗客に直接インタビューしてみると、杭州線の乗客の大半が「座席がゆったりしているし快適」「ついに(日本の)新幹線が来た」と喜んでいた。南京線の乗客も若い世代を中心に歓迎ムードだ。

 南京で装飾店を経営する女性(35)は「日本をよく思っていない」と前置きしながらも「日本の新幹線についてはさまざまな話を聞いており、イメージは良い。これからは上海と近くなる」と話した。上海で会計事務所に勤める女性(23)も「日本のテレビドラマをインターネットなどで見ていて新幹線はよく知っている。きれいで安全」と手放しで日本の技術をたたえた。

 男性客の多くは新幹線についてインターネットを通じて情報を入手しており、海運業者(34)は「日本であろうがなかろうが速くなりさえすればよい」と冷静に話した。

 年配の乗客はあまり話したがらなかった。無錫から来た男性(66)は「もちろん新幹線の評判は知っているが、それが中国に来たことに何も感じない」とぶっきらぼうに答えた。

 CRH2は日本のはやてなどに採用されているE2系1000が原型になっている。中国は技術力の差を埋めるためフランス、ドイツ、カナダとも技術移転契約を結んでいる。はやての最高速度時速270キロ。CRH2は当面、最高速度160キロで運行し、今年4月のダイヤ改正で200キロ台にまで上げる。

 日本の新幹線技術導入は2002〜03年にかけ中国鉄道部が在来線の高速化とともに北京−上海間の高速鉄道建設計画を明らかにしたことで浮かび上がった。技術導入の過程で、反対する署名運動が反日サイトで展開された。

中国大陸を「新幹線」走る はやて型列車が運行開始

2007/01/28 The Sankei Shimbun Web-Site

 日本の東北新幹線「はやて」をベースとした中国のCRH2型高速旅客列車(通称「弾丸」)が28日、在来線の上海−杭州(浙江省)、上海−南京(江蘇省)両区間で運行を始めた。中国大陸での新幹線型車両による営業運転は初めて。

 当面は従来の列車と同じ最高時速160キロで走るが、4月のダイヤ改正後、全国の在来線高速化のために本格投入され、最高時速200−250キロにアップする予定。中国政府は北京−上海間の高速鉄道を年内に着工する方針で、高速化に向けた重要な1歩となる。

 この日の運転は、上海南駅−杭州駅(171キロ)間が5往復半、上海駅−南京駅(303キロ)間が2往復で、運賃は、それぞれ2等車が44元(約660円)、72元(約1080円)。

 杭州駅を朝出た一番列車(定員1220人)はほぼ満員で、ニュースで知り、「弾丸」列車の体験目的で乗った客も多かった。新幹線をベースにしていることを大半の乗客は知っていたが、反日感情を示す人はなく「座席がゆったりして、振動も少なく快適」「速度アップで生活が便利になる」と皆、満足げ。1993年にドラマで新幹線を見て以来あこがれていたという鉄道ファンの会社員(27)は「ついに新幹線が来た。地元の杭州から一番列車が出るのは誇りだ」と喜んでいた。

 列車は、中国の在来線高速化プロジェクトで川崎重工業など日本企業連合が2004年に受注した60編成の一部。日本側は3編成の完成車両を納入し、残りは日本側からの部品や技術提供により中国で生産し、段階的に国産化率を高める。(共同)

(2007/01/28

靖国参拝けん制−中国大使 「可能性低い」と認識

2007年02月01日 中国新聞ニュース

 中国の王毅駐日大使は1日、自民党本部で開かれた旧宮沢派系3派による「アジア戦略研究会」の議員と懇談し、安倍晋三首相の靖国神社参拝に関し「限りなく可能性は低いと思う」との認識を示した上で「万一参拝があったら取り返しがつかないことになる」と強くけん制した。

 王氏は「中国国民はこの問題を注視している。中国の被害者感情にも配慮してほしい」と強調。「日中関係を悪循環から好循環に持っていけるよう力添えを願いたい」と出席議員らに要請した。

 懇談に先立つ講演では、昨年10月の首相の訪中を「歴史的なもので、これからの日中関係の大きな絵を作った」と評価。「首相は真剣にアジア外交に取り組んでおり、中国を含めアジア各国で歓迎されている」と指摘した。4月に予定されている温家宝首相の訪日についても「円満に成功させたい」と述べた。

中国大陸を「新幹線」走る はやて型車両が営業運転

2007年01月28日 中国新聞ニュース

 【杭州(中国浙江省)28日共同】日本の東北新幹線「はやて」をベースとした中国のCRH2型高速旅客列車(通称「弾丸」)が28日、在来線の上海−杭州(浙江省)、上海−南京(江蘇省)両区間で運行を始めた。中国大陸での新幹線型車両による営業運転は初めて。

 当面は従来の列車と同じ最高時速160キロで走るが、4月のダイヤ改正後、全国の在来線高速化のために本格投入され、最高時速200−250キロにアップする予定。中国政府は北京−上海間の高速鉄道を年内に着工する方針で、高速化に向けた重要な一歩となる。

 今回投入された列車は、中国の在来線高速化プロジェクトで川崎重工業など日本企業連合が2004年に受注した60編成の一部。日本側は3編成の完成車両を納入し、残りは日本側からの部品や技術提供により中国国内で生産を進め、段階的に国産化率を高める。

2万人交流、訪問団派遣で合意 日中国交正常化35周年記念

2007/01/21 The Sankei Shimbun Web-Site

 【北京=野口東秀】自民党の二階俊博、公明党の漆原良夫両国対委員長は20日、北京で邵h偉・国家観光局長と会談し、9月の日中国交正常化35周年に合わせ双方で計2万人以上の交流を目指し、訪問団を双方で派遣することで合意した。

 日本側は8〜9月に北京、上海など19都市に訪中団を組織し、青少年交流やシンポジウムなどを開催する。11月には北京で交流の総括大会を計画している。

 二階氏は、中国人団体観光客のビザ(査証)手続きをスムーズに進めるため、北京の大使館と上海、瀋陽、広州、重慶の4総領事館に「交流推進統括官」を配置する方針を中国側に伝えた。

日本の対中直接投資、06年は3割減…大型投資が一巡

2007年01月20日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【北京=寺村暁人】2006年の日本から中国への直接投資(金融を除く)が、実行ベースで45億9806万ドル(約5570億円)と前年に比べ29・58%の大幅減となったことが19日、中国商務省の発表で明らかになった。

 日本の対中直接投資が対前年比で減少するのは02年以来だ。

 06年の海外からの対中直接投資全体は、前年比4・47%増の630億2053万ドルと増加しており、投資総額に占める日本の割合は、05年の10・82%から06年は7・30%に低下した。

 減少の原因は、01年から続いた第3次投資ブームで製造業の大型投資が一巡したためとみられる。外資への優遇策の縮小や賃金上昇など、投資環境の悪化もある。また、「05年の反日デモといった中国特有のリスクから、日系企業がベトナムやインドなどに投資を分散している」(北京の日本人エコノミスト)ことも要因となっている模様だ。

塩崎官房長官、中国の対衛星兵器実験に懸念

2007/01/19 The Sankei Shimbun Web-Site

 塩崎恭久官房長官は19日の記者会見で「宇宙の平和利用、安全保障上の観点から懸念を持っている」と語った。麻生太郎外相も同日の会見で「事前通報もなく、いかがなものか」と不快感を表明した。政府は外交ルートを通じ、中国側に実験の内容や目的などの説明を求め、懸念を伝えた。中国側は「日本の言うことには留意している。平和利用は一貫している」と応じたが、実験内容などは明らかにしていない。

 日本政府は、人工衛星にミサイルを命中させる技術はそれほど高度な技術だとはみていないが、中国が軍事的な能力の誇示を狙ったものだとして憂慮している。

タンガロイ レアメタルの輸出規制強化 資本参加で調達先確保

2007/01/16 FujiSankei Business i.

 中国政府が資源の国家管理強化や環境保護を理由にレアメタル(希少金属)などの輸出規制に乗りだし、日本企業は安定供給元の確保や代替品の手当てに追われている。中国でレアメタル調達先の確保を狙い、超硬工具大手のタンガロイ(川崎市)は近く江西省の大手タングステン粉メーカーに資本参加する。住友商事も昨年11月、中国メーカーと共同でタングステン粉の生産販売会社を設立している。中国商務省は3月1日から建設資材に使われる天然砂の輸出を禁止する措置も打ち出しており、輸出規制品目が今後増える可能性もある。(上原すみ子)

 ■住商は地元企業と合弁会社

 タンガロイは今月末にもタングステン粉メーカーの南昌硬質合金に21・43%資本参加する。自動車向け鋼材などの切削に使われる超硬工具用として、レアメタルの一種であるタングステン粉が欠かせない。だがタングステン粉は中国国内でも需要が拡大。世界的に調達コストが高騰しているため、タンガロイでは資本参加で品質面も含めて調達先の確保を狙った。

 住商も江西省でタングステン粉の製造と販売に着手。江西稀有稀土金属●業集団(江西省)の傘下企業を同集団から切り離し、住商と地場資本の安泰科技が出資して新会社を設立し、タングステン粉で日本市場向けの製品を開発する計画だ。

 レアメタルの中でも特に中国への依存度が高いのが、タングステン、レアアースなど4品目。レアアースはハイブリッド自動車の駆動モーターなどの永久磁石の力を強化する際に必要だ。インジウムは液晶ディスプレー(LCD)パネルなどに、アンチモンはプラスチック、ゴムに添加される難燃助剤に使われるなど、いずれも先端技術に欠かせないという。

 一方、中国にとってもレアメタル需要は増大しており、タングステンは昨年1月から、輸出振興のために輸出すると税金が還付される増値税(付加価値税)の還付率を引き下げたほか、レアアースは還付率がゼロになっており、輸出拡大にブレーキがかかっている。

 また、中国商務省は3月から天然砂の輸出を禁止する。日本も近年、環境保護の立場から河砂や海砂の採掘が相次いで禁止され、中国からの輸入量が急増していたことから、コンクリート業界などへのコスト増などの悪影響は避けられない。

 このため、中国からの輸入依存度の高い関西コンクリート業界では「輸入先の開拓は難しく、今後は採掘場での破砕砂を細かくするなど代替品で対応する」(大阪・兵庫生コンクリート工業組合)と頭を抱えている。

 中国政府は河川保護や環境保護を理由に、昨年9月以降、相次ぎ、付加価値の低い加工品の輸出規制や石炭などの資源輸出を強化している。今後はレアメタルの輸出規制が拡大されるほか、割バシなどが規制品目に挙がっており、日本企業は対応に追われている。  ●=金へんに烏

資生堂がニセ化粧品「打撃キャンペーン」

2007/01/11 FujiSankei Business i.

 中国紙、中国知識産権報によると、資生堂(中国)投資有限公司はこのほど、福建省で「ニセ資生堂」化粧品に対する「打撃キャンペーン」を実施した。

 ニセブランド販売店、比較的大きなショッピングセンター内に設置されたニセの販売カウンター61カ所を摘発し、合わせて2058点、市場価格にして約45万元(約670万円相当)のニセ化粧品を押収した。

 同社は、昨年11月までに全国28の省・自治区・直轄市で1607の専売店を展開しており、福建省にも120店舗ある。とりわけ同省では、堂々と資生堂商品のニセ物が売られており、ニセ物業者が「(本物の)専門店の商品こそニセ物だ」と消費者をだますなど、悪質な商法で知られていた。(北京 野口東秀)

胡主席、6月にも来日 太田氏に「招請受ける」

2007年01月08日 中国新聞ニュース

 【北京8日共同】中国の胡錦濤国家主席は8日午後、北京の人民大会堂で公明党の太田代表と会談した。太田氏が6月訪日を招請したのに対し、胡主席は「喜んで招請を受けたい。双方に都合がいい時期に訪日すると、安倍首相に伝えてほしい」と述べ、6月にも来日したい意向を表明した。日中関係については「最も重要な2国間関係だ」と言明し、首脳間交流の促進に強い意欲を示した。中国国家主席の来日が実現すれば、1998年11月の江沢民国家主席(当時)以来になる。

 これに先立ち太田氏と会談した唐家セン国務委員(前外相)は、安倍首相が年内に中国を公式訪問するよう要請。さらに温家宝首相の訪日を念頭に「4月ごろに主な指導者が日本を訪問する」と述べ、その準備のため、李肇星外相に早期の訪日を指示したことも明らかにした。

日中首脳:「靖国」春秋例大祭前の相互訪問で調整

2007年01月01日 毎日新聞 Mainichi Shimbun

 日中両政府は、靖国神社の春季、秋季例大祭の前にあたる時期に首脳の相互訪問を行う方向で調整に入った。安倍晋三首相の参拝をけん制したい中国側の意向も反映したもので、中国の温家宝首相が4月上旬にも首相として初めて日本を訪問するのに続き、安倍首相も今秋、2年連続の中国訪問を行うことで、日中国交正常化35周年の節目としたい考えだ。中国側にはこの相互訪問の後、胡錦濤国家主席の年末までの訪日につなぐプランも浮上している。

 日中首脳の相互訪問は00年10月に当時の朱鎔基首相が訪日し、翌01年10月に小泉純一郎前首相が訪中して以降、5年あまり途絶えていた。昨年10月に安倍首相が就任後初めて中国を訪問し、胡主席と温首相の訪日を招請。温首相は1月中旬、フィリピン・セブ島で行われる予定の日中首脳会談で訪日を正式に表明し、相互訪問が復活する見通しだ。一方で中国の唐家セン国務委員(前外相)は昨年12月、自民党の加藤紘一元幹事長との会談で、安倍首相の年内訪中を要請した。中国側は9月前後を念頭に置いている。

 ただ、小泉政権時代の関係冷却化の原因となった靖国神社参拝について、安倍首相は「するともしないとも言わない」と態度を明確にしない戦略を崩していない。今後の両首脳の相互訪問の時期を4月、10月後半にそれぞれ行う春秋例大祭の前の時期に設定することには中国側の意向が働いており、安倍首相が両祭の時期を選んでの参拝をしにくい空気を醸成する狙いがあるとみられる。

 中国側はこうした交流が順調に進めば「胡主席の年内訪日もありうる」(日中関係筋)とするが、安倍内閣の支持率が下落するなか、政権浮揚のため首相の靖国参拝を求める声も安倍政権内には根強く、状況が大きく変化する可能性もある。【尾中香尚里、北京・飯田和郎】

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