TOPIC No.2-12C 中国の造船

01.造船業、日中分業化を検討時期へ - 動き出した中国の造船大国化
06.中国東北地域の造船産業 by北東アシア地域開発フォーラム
02.中国造船界、生産量倍増計画のしわ寄せ(May13,2007) ものつくり研究所
03.中国造船業界 by SHIP PHOTO
04.中国海事通信(日本貿易振興会上海代表処船用機械部)
05.造船-産業動向-中国機械工業最新情報
07.中国経済の急速発展による全世界での原材料値上げ(2004年06月海外ニュース) byFoundry Plaza
08.世界デビューした中国造船業 byJapan metal news(日刊産業新聞)
09.人類初の世界一周は中国人? (2002年05月02日)田中 宇
10.常石造船近況紹介(2) : 海外展開 中国編


中国の造船量55%増、新規受注2.8倍 1〜11月期

2010.12.21 05:00 Sankei Biz

 中国工業情報省のウェブサイトによると、1〜11月期の全国の造船完成量は前年同期比55.4%増の5676万載貨重量トン数(DWT)だった。

 このうち、海洋船舶は1747万標準貨物船換算トン数(CGT)で、輸出船舶総量の82%を占めた。

 新規受注量は前年同期比2.8倍の6398万DWTだった。このうち海洋船舶は1949万CGTで輸出の77%を占めた。

 11月末までの手持ち受注量は前年末比5.9%増の1億9936万DWTだった。このうち海洋船舶は5731万CGTで輸出の85.3%を占めた。(中国新聞社)

中国、造船業に深刻な生産過剰 対応迫られる

2010-12-03 17:20「人民網日本語版」

 上海船舶工業協会の陳金海会長は2日、上海で開かれた中国造船・国際船舶に関する交易サミットで、「中国には現在、30万トン以上の大型ドックが35-40基あり、造船業の生産量が年内に6600万積載重量トン(DWT)をはるかに上回るとみられる」と語り、中国造船業の生産過剰問題に早急な対応が迫られているとの認識を示した。

 陳氏はさらに、中国の造船業は国外と比べると、船型の設計や製造効率、管理水準などの面で競争力に大きな開きがあると指摘。原材料価格や労働力コストの上昇に伴い、中国の造船業がもつコスト面での優位性が失われていくだろう、との見方を示した。

中国造船業 新規受注量が世界一に

2010年01月29日 asahi.com

 世界の造船業の中心は中国へ移りつつあり、こうした流れは国際金融危機の衝撃を受けても押しとどめられることはなかった。工業情報化部がこのほど発表した最新の統計データによると、2009年に中国造船メーカーが新たに受注した造船量は2600万載貨重量トンに上り、韓国を抜いて初めて世界一となった。造船建造量は前年比40%以上増加し、世界の船舶市場に占めるシェアがさらに拡大した。

 このように「量」ではトップに立ったが、内需市場の掘り起こし、関連設備の国産化率引き上げ、高付加価値船舶の建造といった面では、中国は韓国に引けをとっている。量の拡大から質の向上へ、造船大国から造船強国へと、中国の造船メーカーは波をかき分けて前進しなければならない。

三菱重工業/中国の技術供与工場がデッキクレーン1号機納入

2009年12月22日 LNEWS

 三菱重工業は12月21日、船舶用デッキクレーンの製造技術を供与している中国・江蘇省の南通政田船舶机械有限公司がデッキクレーンの1号機を完成し、現地の大手造船会社に納入したと発表した。

 南通政田船舶机械有限公司は、2008年6月に三菱重工からデッキクレーンのライセンスを供与され、3万u規模のデッキクレーン専用工場を建設。ことし6月から生産を開始しており、今回完成したクレーンも新工場で製造した。

 ここでは巻上荷重30〜35トンクラスのデッキクレーンを製造しており、油圧機械など主要機器は三菱重工が供給している。 完成した1号機は江蘇韓通船舶重工有限公司に納入される。今回の納入を追い風に、南通政田船舶机械有限公司は2010年に年産50台、最終的には200台規模の生産を目指している。

 中国でのデッキクレーン需要は、ばら積み貨物船などの建造量が伸長していることを受け急増している。南通政田船舶机械有限公司は需要に対応して増産する方針で、三菱重工も中国市場向けに三菱デッキクレーンの戦略的参入拠点としての役割を南通政田船舶机械有限公司に期待している。

中国造船業界は11年に能力過剰に直面へ−工業情報省幹部 (Upeate1)

2009/12/01 (ブルームバーグ)

 中国工業情報省の朱宏任技師長は1日、国内造船業界が2011年から生産能力過剰に直面するとの見通しを示した。既存の注文をこなした後は、海運会社が新規発注を控えることから余剰が生じると予想している。

 同氏はこの日上海で開かれた会議で、最大3年間は需要不足が「大きな問題」となるだろうと語った。

 朱氏は、世界の造船業界の年間生産能力が数年内に2億重量トンに増える一方で、需要は過去6年の平均である1億5600万重量トンに達することも難しいとの見通しを示した。業界の能力拡大を抑えるため、政府が年内に造船会社の合併奨励策を打ち出す計画だと語った。

 朱氏によれば、15年までに中国の10大造船会社が国内生産の70%余りを担う見込み。昨年は53%だったという。

 政府はまた、造船業界への与信を維持させるとともに、海運会社に旧型船の廃船を勧めることで造船業界を支援する方針だと同氏は述べた。

川崎造船、中国南通造船所第2ドック完成

2008/05/10 FujiSankei Business i.

 川崎造船が中国遠洋運輸(集団)総公司(COSCOグループ)と共同運営している南通中遠川崎船舶工程(NACKS、南通市)は、造船所の第2ドックが完成、操業を開始した。COSCOグループの大型鉱石運搬船を最初に建造する。

 第2ドックは、中国を中心とする大型商船の建造需要に対応するため、2005年12月から建設を進めていた。つり上げ能力の高い800トン門型クレーンの導入で、効率的に作業を進められる。

 第2ドック建設のほか造船所の第2期拡張計画として、組立、塗装などの工場も増強した。

 これらの措置により、大型船2隻に各種機器を取り付ける工事を一度に行えるなど生産能力が大幅に向上した。

中国で初建造のLNG船が完成

2008/04/06 NIKKEI NeT

 【上海=渡辺園子】4日付の上海各紙によれば中国初の液化天然ガス(LNG)船が完成し、上海で3日、造船会社から船主の中遠集団などの企業連合体に引き渡された。高度な技術力が必要なLNG船の建造は主に日本や韓国の造船会社が手掛けてきただけに、中国の造船業にとって「一つの記念碑」(シャンハイ・デイリー紙)となる。

 LNG船は滬東中華造船が建造した。建造費は1億6000万ドル。中国がオーストラリアから輸入するLNGを広東省の受け入れ基地に運ぶ。

中国 フリゲート艦4隻をパキスタンに輸出

2008.04.05 MSN産経新聞

 5日付の中国英字紙、チャイナ・デーリーによると、パキスタンが中国に発注したF−22Pフリゲート艦4隻がこのほど完成、7日に上海の造船所から進水する。

 両国は2005年、中国製フリゲート艦の売買と合わせて中国側が造船技術をパキスタン側に移転することでも合意していた。

 進水式に出席するパキスタン海軍参謀長は「中国軍の艦艇がパキスタンの海を航行することを非常にうれしく思う。性能は素晴らしい」と称賛した。(共同)

2ヶ月で国際船舶受注量36%減

2008/04/03 China Press

 4月2日、英国クラークソンリサーチ社の最新調査によると、今年1月?2月の国際船舶製造の受注量はおよそ644万トン(DWT:積載重量トン)、前年同期の1000万トンより36%減少した。

 専門家によると、「今年の受注量減少は予想の範疇で、受注量減少にもかかわらず、全体的に見ると、需要が供給を上回る状況は依然として続いている。」という。

 専門家によると、サブプライムローンによる影響と、より厳しい貸付審査政策により、多くの企業が生還せざるを得ない状況が受注量に影響した原因と考えられている。

 また、3月中旬より、上昇を続けている鋼材価格は今後わずかに下落と予測された。

 クラークソンリサーチ社統計によると、今年1月の世界船舶製造受注量は320万トン、同期比21%減少した。そのうち、中国の船舶製造の受注量は100万トン、国際総受注量の1/3を占めた。なお、韓国の船舶製造受注量が190万トンとのこと。

 船種別に見ると、2ヶ月のバルク船受注量は437万トン、前年同期比46%減少。また、パナマックス、ケープ型船舶の受注量が総量の78%を占めたという。タンカー受注量は207万トン、前年比60%減少した。 (China Press 編集部:ZK)

中国製大型タンカー「中海タンカー」建造開始

2008/03/31 China Press

 3月28日、中国が自主研究・開発する大型タンカー「中海タンカー」が広州市の中船龍穴船舶製造基地で建造を開始した。

 中国華南地区最大の現代化設備を備えた船舶製造メンテナンスヤードである中船龍穴船舶製造基地で、中船集団、宝鋼集団、中国海運集団の三社が共同で建造にあたる。

 広東省は全国最長の海岸線と港湾のリソースが豊富なこともあり、船舶工業の発展潜在力は巨大である。

 広州市は今後、上海、大連に次ぐ中国第三の船舶製造基地建設に注力するという。

 具体的には、物流産業、臨港工業、ハイテク産業を一体化する現代化産業基地とのこと。

 今回の中国製大型タンカー「中海タンカー」の建造は広東省船舶製造業の発展に重大な意義を持つ。と、関係者の注目の的となっている。(China Press 編集:ZK)

中国造船業:国際的な注目を浴びる

2008/03/17 China Press

 3月26日―28日にかけてシンガポールで開催される「第十回アジア・太平洋地区海事展覧会」に、中国代表団が主賓国として会議主催者から招へいされる。

 中国機電商品輸出入商会副会長、姚文萍氏によると、「中国の造船業は近年、好調に発展しており、2007年中国の船舶受注数は韓国、日本を超え世界一となり、造船大国として世界から注目を集めている。」という。

 中国船舶工業の発展によって、2007年の船舶製造受注量は9845万トン、前年同期比132%増加したという。

 展覧会に出席を予定する中国造船企業はほぼ民営企業とのこと。

 以前、船舶企業のほとんどが国有大手企業であった状態から、近年は江蘇省、浙江省、山東省などで、民営企業が成長し、業界形態を変えつつあるという。

 また、業界の発展、民営資本の参入に伴い、中国造船業の技術改革が促進され、民営企業はバルク船、コンテナ船及びタンカーなどの生産技術において大きな進歩を遂げたという。(China Press 編集部:ZK)

中国の造船企業7社が国内外上場を準備

2007/11/02 中国情報局

 貨物輸送価格の上昇を追い風に、中国本土の7社の造船企業が国内外証券市場への上場準備に相次ぎ着手した。華南地域最大の総合造船企業である広州広船国際股フェン有限公司[香港上場、広州広船(コウシュウシップヤード)、0317]の親会社、中国船舶重工業集団は本土市場 ...(有料コンテンツ)

[夢中株]江蘇太平洋造船:来年6月に上海市場上場

2007/11/02 中国情報局

  消息筋によると、江蘇太平洋造船は、2008年6月に上海証券取引所への上場を計画していることがわかった。調達額は約50億元(約768億5200万円)となる。

 同社はすでに証券取引所に上場申請を提出しているという。フランスのAXAと中銀国際は、江蘇太平洋造船の戦略投資家となる。(聨合亜洲網訊有限公司)

【CRI】中国造船業、3社が世界トップ10入り

2007/09/26 中国情報局

 2006年の中国造船業の生産量は世界の22%を占め、造船業での先進国グループに入った。 湖北省の武漢で開かれた船舶の発展に関する国際シンポジウムで明らかになった。

 ここ数年、中国造船業の生産量は年平均で37%ほど増え続け、昨年輸出した船舶の積載トン数は1100万トンに達し、輸出額は80億ドルを超えた。

 中国で作られた船舶は100あまりの国や地域に輸出され、世界造船市場でのシェアは拡大している。タンカー、バラ積み船、コンテナ船などの設計・建造技術も進歩しており、中国の3社の造船企業は世界ベスト10に入り、15社は大手企業50社にランクインしている。

韓国造船産業を猛追する中国、核心人材も吸収

2007.07.09 中央日報 特別取材チーム

#ケース1=韓国造船設計会社のマステック社は中国山東省青島市と合弁で中国にQJMS造船所を建設している。 マステック社が技術を、中国が資本と敷地を提供する合弁会社だ。 最近、エンジン設計の専門家で現代三湖(ヒョンデ・サムホ)造船副社長を務めたイ氏(60)がこの合弁会社の顧問となり、国内業界に衝撃を与えた。 造船技術の核心である船舶およびエンジン設計のノウハウが中国に丸ごと流出するという懸念の声もある。

#ケース2=国内大型造船所設計チームで20年間勤務したキム氏(51)は今年初め退職し、先月、中国・威海のある造船所の技術本部長に就任した。 キム氏と一緒に仕事をした同僚は「船舶内部設計の専門家だったが、昇進から連続でもれていたため新しい道を探していた」とし「中国側から執拗な誘いがあり、家族と一緒に中国へ行った」と語った。

中国が韓国造船所の技術者を吸収しているのだ。 今年1−5月末、韓国と同じ造船受注量を記録するなど韓国の脅威となっている中国が、韓国の造船技術獲得に力を注いでいる。

韓国産業技術評価院の分析によると、韓国と中国の造船分野産業技術水準は韓国が75.2(最高技術保有国=100点)、中国が54.3と、韓国が大きく上回っている。

昨年の大韓商工会議所(商議)調査でも、韓国の造船技術が中国よりも5.8年進んでいるという結果が出ている。 実際、中国造船所はバルク船など低付加価値型の船を主に製作している。 LNG船・コンテナ船・海洋構造物など高付加価値船市場への進出を狙う中国は、技術確保のため韓国の技術者を必要としている。

韓国の技術者が中国に技術を伝授する場合、中国との技術格差は予想以上に速いペースで縮まる可能性がある。 中国造船所の関係者らが訪韓してスカウト対象者に接触したり、合弁会社の設立を通じて人材を自然に誘致するなど、その方法はさまざまだ。 設計専門家、大型造船所の幹部級、生産技術職熟練工などを集中攻略している。

大宇(デウ)造船海洋玉浦(オクポ)造船所の張福ェ(チャン・チョルス)専務は「最近、設計部門から28人が退職し、うち7−8人が中国へ行ったと聞いている」とし「人材の流出に頭を悩ませている」と述べた。

最近、釜山市中央洞(プサンシ・チュンアンドン)一帯に造船設計事務所が数多くできているが、その相当数は人材スカウトのため中国造船所が出した‘偽装人材送出業者’という。

現代重工業生産技術職幹部のパク氏は「『中国造船所で働いてみないか』という電話がよくかかってくる」とし「中国への転職を考えている先後もかなりいる」と語った。

南米に移民すると言って退社した50歳代の設計士は、現在、大連の造船ブロック工場で働いていることが明らかになったという。

このため国内業界は人材流出の防止に取り組んでいる。 韓章燮(ハン・ジャンソブ)韓国造船工業協会副会長は「最高レベルの技術者が中国へ流出するのを防ぐため業者間のネットワーク構築など対策づくりが必要」と述べた。 協会は来月、技術者流出防止対策を用意するためのコンファレンスを開く計画だ。

サムスン重工業、中国の造船ブロック工場を拡張

2007/06/25 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 金徳翰(キム・ドクハン)記者

 サムスン重工業が1997年に造船業界で初めて設立した浙江省寧波のブロック工場の年間生産能力を、現在の2倍の20万トンに拡張した。

 サムスン重工業は、来年上半期から11万トン級の大型LPG(液化石油ガス)運搬船を5つのブロックで建造することができる超大型「ギガブロック」を寧波工場で生産する予定だ。5つのブロックで船を造り、1ブロックにつき5000トンに達する巨大ブロックを浮き船に乗せ、機材造船所に移して最終的に溶接、組み立てれば「サムスン重工業製」の船舶が完成する、とサムスン重工業は発表した。

 サムスン重工業は今年9月から、山東省栄成市に建設中の第2生産基地でブロック生産を始め、来年末までに年産30万トンに増産する計画。サムスン重工業の金澄完(キム・ジンワン)社長は「我々が10年前に中国に進出したのは、海上運送期間の3日を考慮しても最低30%以上の原価競争力があるため。高付加価値船舶の設計は引き続き巨済島で行い、一般の船舶は中国でブロック設計を行う」と話した。

 船舶ブロックとは船舶を構成する部品で、建物のレンガのように陸上で作ったブロックをドックに移し、溶接して船を造る。

【今日のブログ】中国造船業、量より質を!

2007/06/21 中国情報局

  中国の造船業の台頭は著しい。しかし技術面では日本や韓国に及ばないと言われている。以下はその話題のブログより。

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  造船業は中国の重工業で唯一、世界の大国と言える業種である。近年の中国の船舶建造量は倍に増加しており、日本を超えて、韓国に迫る勢いである。最近、国家は2015年の造船総量は2400万トンに達すると宣言し、これは世界市場の35%を占め、造船世界一となる。

  造船大国を争うのは虚栄ではなく、国民経済の発展が不可欠である。中国の貨物輸出入額は一昨年、世界第3位となり、原油の輸入量は世界第2位、コンテナ積載量は世界一であるが、惜しいことに中国籍の船舶の数は少なく、原油の9割が外国籍の船舶によって輸送されている。

 日本は原油の9割を海外に依存するが、ゆえに国家は造船費用の17%の財政補助をしたり、貸付が充実している。中国でも2010年には7500万トンの国産タンカーが建造され「国油国運」の水準が40%に上昇することを期待したい。

 近い将来中国が造船量世界一となることは確信しているが、しかし数量の世界一は質の世界一ではなく、中国造船業全体の今日の水準は韓国の90年代初頭程度である。一人当たりの生産額は韓国の5分の1、日本の7分の1程度であり、日本はすでに鉄鋼生産量、造船量第一位といった類の肩書きは必要なく、例えば豪華郵船、超大型コンテナ船、大型液化石油タンカーなど高付加価値船舶建造にシフトしており、当然技術力も高い。

 20数年来、中国の国民総生産は世界第4位まで引き上げられたが、しかし工業と科学技術全体の水準はまだまだ発展途上国の範囲内に留まっている。 ------------------------------------------------------------------ (出典:dingshengma的BLOG意訳編集)(編集担当:長谷川昌志)

川崎重、中国での新造船所建設で入り混じる不安と期待

2007/06/20 中国情報局

 6月19日付の日本経済新聞は、川崎重工業が2010年の稼動を目指し、中国海運最大手の中国遠洋運輸集団(COSCO)と共同で中国最大級の造船所を建設すると報じました。報道によると、川崎重工業が中国で生産拠点を拡充するのは、中国の経済成長に伴い、中国で鉄鉱石や石油などを中心に海運需要が高まることが背景にあるようです。

 川崎重工業は、国内で約100万総トンの建設設備があるほか、海外ではCOSCOとの合弁企業で65万総トンの設備を有します。川崎重工業は、来年にも海外の建設設備の生産能力を2倍の130万総トンにする予定ですが、それでも需要に応じきれないと判断し、中国に新たな造船所を建設することを決めたようです。新造船所の総投資額は約600億円で、生産能力は、段階的に150万総トンに引き上げられる見込みです。

 今回の報道は、これまで深刻な不況に苦しんでいた造船業界にとって久しぶりの前向きな話題だけに、個人的には川崎重工業の今後の活躍を期待したいところです。ただ、中長期で考えた場合、今回の新造船所の建設は、やや心配な面があるのも事実です。

 一番の心配は、拡大させた生産能力が、造船需要を上回る可能性がある点です。仮に、新造船所の生産能力が、150万総トンまで引き上げられると、既にある造船設備とあわせて、川崎重工業は280万総トンの生産能力を有することになります。この規模は、中国の2006年の建造量の約3分の1に該当します。

 新造船の需要は、2003年から急拡大し、2010年までは6千万総トンから8千万総トン程度の歴史的な高水準が続くことが見込まれています。しかし7年もの間、いわゆる造船ブームが続けば、その後、需要が低迷する可能性は十分にあります。川崎重工業の新造船所の稼動は2010年ですので、場合によっては、新造船所が稼動したときには、造船需要がピークアウトしていることもありえます。

 造船技術がCOSCOという中国企業に流出する恐れもあり、それも気になります。新造船所では、低価格船の受注を増やし、川崎重工業は設計や購買、生産技術などの点で新造船所の運営を支援する予定です。一方、LNG(液化天然ガス)船などの高付加価値船の生産は、国内設備で対応し、日本と中国とですみわけをする方針のようです。しかし、たとえ低価格船の生産とはいえ、川崎重工業がCOSCOに対して、設計などのソフト部分を開示することは、中国への造船技術の流出につながることになるでしょう。

 もちろん、造船業界の素人が心配しなくても、プロである川崎重工業は、こうした点を検討し、その上で中国での新造船所の建設を決定したのでしょう。中国での新造船所の建設が、造船需要の落ち込みや、造船技術の流出といった素人の心配を吹き飛ばし、川崎重工業のグローバル供給体制の一歩となることを期待したいと思います。(執筆者:村田雅志 株式会社GCIキャピタル・チーフエコノミスト)

「川崎重、中国に造船所建設し韓国メーカーに対抗」

2007/06/20 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

日本経済新聞が報じる

 川崎重工業は世界シェアトップの韓国造船メーカーに対抗するため、中国・大連に同国最大級の造船所を建設することを発表した、と日本経済新聞が19日報道した。2010年の稼動開始を目指すこの造船所は、生産能力を段階的に100万トンまで引き上げる計画だ。

 最近、日本の製造業ではトヨタ自動車が中国・インド・ロシア・ブラジルの「BRICs」地域攻略のため大型投資計画を発表、松下電器とシャープが超薄型プラズマ・液晶テレビ生産のため大規模投資を進めるなど、韓国が得意とする産業分野に攻勢をかけている。

 同紙によると、川崎重工業は中国海運最大手の中国遠洋運輸集団(COSCO)と共同で大連市に造船所を建設するとのことだ。投資総額は約600億円で、ばら積み船など低価格の船舶を建造する計画だという。同紙は「同社は日本国内では液化天然ガス(LNG)船など付加価値の高い生産に特化、低価格分野は製造コストが安い中国で生産する分業体制を構築し、世界シェアトップの韓国勢に対抗する」と報じている。

 1999年にCOSCOと合弁する形で中国に進出した川崎重工業は、すでに中国で65万トン程度の生産能力を持っている。2010年に大連造船所が稼動し始めれば、川崎重工業の中国での生産能力は、中国における昨年の船舶建造量の約3分の1に当たる280万トンに達する見込みだ。日本の造船業の世界シェアは34.7%で、36.2%の韓国に次ぎわずかな差で2位となっている。3位は中国で14.8%だ。

 先日、三菱重工業も約400億円を日本国内に投資し、船舶生産能力を高めることを決めた。生産能力を増やさない「総量規制」が適用されてきた日本の造船業界が生産を増強するのは30年ぶりのことだ。

川崎重工、中国で最大級造船所・低価格船、韓国に対抗

2007/06/19 NIKKEI NeT

 川崎重工業は2010年稼働を目指し、中国海運最大手、中国遠洋運輸集団(COSCO)と共同で大連市に中国の造船業で最大級となる造船所を建設する。総投資額は約600億円で、ばら積み船などを建造する。世界的な需要拡大で日本の造船業界は約30年ぶりに国内の生産能力を増強するが、川重は国内では液化天然ガス(LNG)船など付加価値の高い生産に特化。低価格分野は製造コストが安い中国で生産する分業体制を構築し、世界シェアトップの韓国勢に対抗する。

 川重は国内で約100万総トンの建造設備がある。海外では1999年に設立したCOSCOとの合弁企業で65万総トンを生産している。来年、この合弁会社の生産能力を2倍にするが、需要に応じきれないと判断。COSCOと新たな合弁会社を大連に設立し、造船所を新設する。

大宇造船、中国・大連の船舶ブロック工場完工

2007/06/18 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 金徳翰(キム・ドクハン)記者

 韓国造船業界の海外進出が目覚ましい。STX造船が中国の大連に、韓進重工業がフィリピン・スビックに総合造船所を建設したのに続き、大宇造船海洋も最近、中国・烟台に大規模船舶ブロック(キーワード参照)工場を完工した。

 現在、船舶ブロックが次第に大きくなる傾向にあるが、超大型船舶でも大型ブロック数個を組み立てれば完成するシステムに変わりつつある。このため、大型ブロック工場は事実上準造船所となっている。烟台ブロック工場の完工は、韓国国内の造船所が造船基地を海外に移していることを示している。

 大宇造船海洋は15日、中国山東省烟台経済技術開発区「大宇造船海洋山東有限会社(DSSC)」で、船舶ブロック工場の完工式を行った。30万坪の敷地に荷役設備と切断・組み立て工場、岸壁2個を備え、今年だけで約3万トンの船舶用ブロックを製作、大宇玉浦造船所に供給するとしている。また2010年には年産22万トンまで増産する計画だ。

 ここ数年で、船舶の受注が相次ぎ、船舶用ブロックの確保に苦労してきた大宇造船海洋は、2005年9月にDSSCを設立し、1億ドル(約123億円)を投資、同工場を建設した。しかし依然として生産性が玉浦造船所に比べて劣る上に、運送費コストもかかるが、人件費など原価が低く、30%程価格競争力が高まるものと分析される。2010年には年間700億ウォン(約93億円)の原価削減効果がある、と大宇造船海洋側は説明する。

 今回の工場完工により、大宇造船海洋が保有する海外生産施設は、ルーマニア政府と合弁のルーマニア・大宇マンガリア造船所を含め2カ所になった。大宇造船海洋の南相兌(ナム・サンテ)社長は竣工式の後、ブロック工場を造船所に転換できることを示唆した。南社長は「中国の法律上、造船所の資本比率の51%を中国側が所有している。今のところ計画はないが、法律が改正されれば(造船所への転換を)慎重に考える。玉浦造船所の新規船舶建造の競争力が低下すれば、中国で(ブロック生産だけでなく)船舶も生産する考え」と語った。

 これにより造船業の生産基地海外建設の動きは今後さらに加速するものとみられる。つまり、韓国国内では超大型コンテナ船と液化天然ガス(LNG)船、ドリル・シップ、浮遊式原油貯蔵荷役設備(FPSO)など高付加価値船舶・海洋設備を建造し、汎用船種は中国などで建造するという地域別分業型の会社が増えるというわけだ。

 大宇造船海洋の幹部は「国内の雇用減少、船舶建築技術の流出といった懸念もあるが、1970‐80年代、造船業世界1位に君臨した日本が結局国内生産にとどまり、1位の座を奪われたことを教訓にすべき」と話した。

■キーワード:船舶ブロック

 レンガを積んで建物を造るように、巨大な船舶も部分単位に分けたブロックを陸上で造り、これをドックに移して溶接し、完成させる。このブロックを作る工場がブロック工場だ。個別ブロックが次第に大きくなる傾向にあり、3‐5個の大きなブロックを連結して船一隻を作ることもある。これにより、造船業界ではブロック工場の重要度が次第に高まっている。

造船:猛追する中国、韓国に打つ手はあるのか

2007/06/17 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 方聖秀(パン・ソンス)記者

 「中国政府の強力な支援に後押しされ、急成長している中国造船業界の勢いは恐ろしいほどのものだ」

 金澄完(キム・ジンワン)前造船工業協会会長(サムスン重工業社長)は、普段から「未来の備えをしっかりとしていれば、2020年まで韓国造船世界1位の牙城を守り通すことができる」と話す楽観論者だ。しかし、それはあくまでも「しっかりとした備え」という前提があってこその話だ。

 この発言の表面だけを見れば、価格競争力・新商品開発・設計・熟練度・納期など、あらゆる面で韓国が明らかに優位に立っているという自信が感じられる発言だが、一方では「下手をすれば、いつでも中国に追い抜かれる可能性がある」と警告するメッセージとしての意味合いも強い。

 金社長は「中国が造船産業を7大国家戦略産業に選定したことに注目すべきだ。中国が掲げている“15年までに世界市場シェア35%を達成”という目標は、現在の韓国の市場占有率とほぼ同じであり、これは“打倒韓国”を明確な目標として掲げたもの」と説明した。

 また、「中国が上海付近の長興島・崇明島、広州付近の龍穴島など3つの造船基地で、浦東中華造船(170万坪)、広州造船(160万坪)、上海造船(40万坪)の施設拡張工事を行なっている。そのため、これらの造船所が完成する15年ごろには、非常に激しい競争が起きることが予想される」と語った。

 浦東中華造船は、現在韓国が事実上独占しているLNG船とFPSO(浮遊式原油生産貯蔵荷役設備=Floating Production Storage & Offloading Unit)の建造を目標に掲げている。なお、LNG船は1隻当たりの価格が3億ドル(約370億円)、FPSOは10億ドル(約1230億円)にもなる高付加価値船舶で、資源・エネルギー開発ブームにより世界市場の規模が数千億ドルに達すると推定される次世代成長分野だ。

 また、金社長は「中国は最近、フィンランド・日本と合弁で船舶用エンジン事業を始め、西安地域に1億4000万ドル(約172億円)を投資し、研究開発センターを建設している」とも指摘した。

 そして、「韓国造船業界が2000年代に世界1位に上り詰めた秘訣は、日本が供給過剰を懸念し、投資を躊躇(ちゅうちょ)していた1990年代に造船業の好況到来を予測、果敢に投資したため」と繰り返し強調した。最近、韓国内での設備投資を事実上中断し、海外へと出て行く韓国造船業界の現実に対する心配と懸念が色濃く感じられる話だ。

「造船世界一の韓国、中国に抜かれるのは時間の問題」(上)

2007/06/17 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 上海・南京(中国)=方聖秀(パン・ソンス)記者

中国造船メーカー、3万7000トン級12隻を同時に建造

 「韓国を追い抜くのは時間の問題です。早ければ5年、遅くても7年。2015年には確実に中国がリードしているはずです」

 武漢、重慶と並び中国で最も暑い地域と称される南京だが、やはり暑かった。気温は30℃を軽く超えている。まるで雨に降られビッショリ濡れてしまったかのように汗が噴き出す。南京から北西へ70キロ、車で1時間半ほど走ると、金陵造船所が見えてくる。造船所には強い太陽の日差しで熱せられた厚板が幾重にも積まれており、鉄骨がむき出しになった船体のあちこちでは溶接の火花が散っていた。「世界一の品質を目指す」というスローガンが書かれた300トン級のタワークレーンは、ブロック状に作られた船体の部品を組み立てる現場へ荷物を運び続ける。10階建てのビルよりも大きい船7-8隻が現場のあちこちに雄大で威厳のある姿を見せている。

 「3万7000トン級タンカーをはじめ12隻を同時に建造しています。5年分(2012年まで)の仕事を確保してあります」

 葛標・外事弁公室長は「これらはすべてドイツ・スウェーデン・米国などに輸出するもの」と語った。中国国内で建造量9位の金陵造船は、上海近郊に現在の造船所(10万坪)の3倍の広さの第2工場を建設している。敷地規模で見れば韓国4-5位の水準だ。しかし葛室長は「第2工場を建てても中国で10位に入るかどうか」と首をかしげる。今や中国の各造船所が大々的な施設拡張を行っているためだ。「長江(=揚子江)デルタ一帯だけでも新造能力を持つ造船所が1200を超えるそうです。政府でも個人でも、中国の造船の全貌を知る人は誰もいません」

 韓国の造船業は世界1位だ。しかし中国の追撃を振り払い、1位の座を守り続けられるのだろうか。「10年間は大丈夫」という楽観論と、「5年も危うい」という悲観論が交錯している。中国はこの10年間で船舶建造量が364%増えた。実に韓国(166%)の2.5倍だ。昨年の輸出額は82億ドル(約1兆60億円)で、05年の47億ドル(約5766億円)に比べ72%増加している。

 中国は昨年末、「2015年に世界における造船のシェアで35%を占め、造船1位国になる」と宣言した。「国輪国造(中国の物流は中国が担う)原則」をはじめとする造船産業育成政策もしっかりしている。造船メーカー各社に施設・技術開発支援・内需向けの優先発注といったサポートやメリットを与えている。「海外資源・エネルギー確保にとどまらず、運搬も中国が行ってこそ安保を強固なものにできる。このため“造船産業の育成が必要”との判断がある」と韓国・駐上海総領事館のウォン・ドンジン商務官は説明する。

「造船世界一の韓国、中国に抜かれるのは時間の問題」(下)

2007/06/17 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 上海・南京(中国)=方聖秀(パン・ソンス)記者

中国造船メーカー、3万7000トン級12隻を同時に建造

 金陵造船の馬必海社長(61)に中国造船業の将来について聞いてみた。45年間造船業界に携わってきたベテラン経営者の口からは、ためらうことなく「世界で1位になるのは時間の問題」という言葉が飛び出した。

 「まず、共産党の領導的な指導と惜しみない支援が造船業を支えています。また、製鋼・部品といった造船関連産業も目覚しく成長しています。さらに中国の各造船所も投資を大々的に行い、技術の蓄積も早いです。短大以上の教育を受けた良質で豊かな生産人員や、世界の歴史を彩った中国造船産業の長い歴史も基盤になっています」

 「中国の造船が韓国に打ち勝つ理由」は1つや2つではなく、歴史的な必然とでも確信しているかのようだ。「韓国の大型造船所は施設がよく、工程管理や設計技術も優秀です。だがエンジン製造などごく一部を除けば、中国もそうした技術を持っています。それに規模で言えば中国のほうが勝っています」

 同日の午後、上海から西北へ100キロほど行った江蘇省新港にあるニューセンチュリー造船所。中国第5位のこの造船所は、800トン級タワークレーンを新たに導入するなど、施設拡張が盛んに行われている。黄斌・管理部長(40)は「原油・化学運搬船といった輸出向け船舶10隻を同時に建造しています。2012年の製造分まで受注が済んでいます」と語った。驚くべきことは、この造船所が作る大型タンカーの設計は韓国慶尚南道昌原の設計会社が担当しているということだ。「わが社にもその能力はありますが、韓国から買うほうが時間や価格の面で有利です」

 中国最大の都市・上海にある浦東中華造船所。40万坪の敷地に社員1万4000人。上海外高橋造船と共に中国を代表する造船所だ。この造船所では韓国造船業の主力製品と言えるLNG(液化天然ガス)タンカーを建造している。今やそれほどの技術力を誇っているということだ。02年以降、LNGタンカー5隻を受注し、早ければ今年10月初めにもLNGタンカーを引き渡す予定だということで、世界中の造船・海運会社がこれに注目している。

 こうした中、保安対策も徹底している。正門の写真を1枚撮っただけで、けたたましい笛の音が響き、軍服姿のガードマン4-5人に瞬時に取り囲まれた。撮った写真を削除してやっと開放された。道を挟んで反対側のビルから見える造船所の全景は、蔚山現代重工業・巨済サムスン重工業・大宇造船海洋と何の変わりもなかった。遠くに超特大タワークレーンが見え、コンテナ8500個を積載できる超大型コンテナ船はもちろん、高付加価値船のクルーズ船もあった。中国造船業が世界を疾走するスピードには恐ろしいものがある。

江蘇省泰州市、長江下流最大の造船基地建設を計画

2007/06/08 News China

 江蘇省泰州市経済貿易委員会の最新調査によると、今年に入り、同市の造船業は順調な発展を続けており、5大造船工場は2010年までの受注がすでに決まっている。このうち2社の2008年の売上高は100億元に達する見通しであるという。同委員会の責任者は、今後数年、泰州市は全力を尽くして長江下流最大の造船基地を建設し、2010年の船舶産業全体の売上高を250億元としていく計画であると発表した。

 今後3年間で、泰州市は1万−10万トン級の造船台、ドックを新たに建設するほか、売れ行きの良い通常型船舶の高性能化を行い、ハイテクを駆使して高付加価値で独自の知的財産権を有した新しい船舶を開発していく予定。

 同市はさらに、一連の財税優遇政策を講じて、技術、ブランド力、実力を備えた船舶関連設備企業を誘致していく。(編集SM)配信: 新華社

長興島造船基地の造船工場建設急ぐ、10月に生産ライン稼動

2007/06/08 News China

 中国で最大規模の造船基地、長興島造船基地において中国船舶工業集団傘下の江南造船工場の建設が急ピッチで行われており、今年10月に3本の生産ラインがすべて稼動する予定。

 長興島造船基地は2005年の建設開始以来、工事は順調に進んでいる。中でも3号生産ラインの建設のスピードが最も早く、昨年9月、すでに生産がスタートし、今年5月22日には同工場初の船が完成した。1号生産ラインでも5月18日、29万7000トンの巨大タンカーの生産が始まった。2号生産ラインでは現在、工事の中心となる設備の取り付け作業が行われており、今年10月に船の生産がスタートする。

 現在までに、江南長興島造船基地はすでに700万超クラスの船を大量受注している。同基地で生産する船は、すべて中国国内で自主開発および設計を行った最先端の船である。(編集FT)配信: 新華社

中国造船、4月末の受注量850万Cgtで連続4カ月世界一

2007/05/28 (Livedoor's News)ゲーム攻略 PS Will DS Xboxアーケード

 造船・海運市況分析大手の英国のクラークソン(Clarkson)が23日に発表した情報によると、中国の造船業の受注量は4月末時点で、前年同期比65.2%増の850万CGT(標準貨物船換算トン数)に達し、4カ月連続で世界第1位だった。

韓国の受注量は同6.9%増の690万CGTで第2位となり、日本は71.9%減の120万CGTで、190万CGTのEU(欧州連合)の後につけた。 

受注量から見れば、世界造船業は日中韓時代から中韓時代に移行した。中国の受注量は2005年に700万CGTに達し、日本の620万CGTを上回り初めて日本を抜いた。(編集DS)

攻める中国、2010年までに造船能力倍増へ 守る韓国は政府頼み

2007/05/10 FujiSankei Business i.

 ■EUも反発、船価下落を懸念

 2006年の新造船受注シェアで韓国の40%に次いで26%で世界2位となった中国の造船大手2社が、10年までに製造能力を2倍にする計画をまとめた。中国船舶工業集団(CSSC)と、中国船舶重工業集団(CSIC)の2社で、計画が実現すれば、安価な人件費や低い人民元レートを武器に、造船受注で中国が一気にトップシェアに躍り出る可能性がある。(坂本一之)

 ブルームバーグによると、CSSCは06年の生産能力602万重量トンを10年までに2倍を超える1230万重量トンに引き上げる計画。またCSICも同約500万重量トンを1000万重量トンに倍増させる計画という。

 エネルギー資源やコンテナなど輸送船の需要増大で、世界の06年新造船受注量は前年に比べ約60%増の9364万総トンに増加。受注価格も過去最高水準に達している。

 中国は自国内の旺盛な船舶需要を追い風に、10年以内に世界シェアの30%を狙っている。06年の売上高が400億元(約6200億円)だったCSSCは世界3大造船入りを目指し、生産能力倍増とともに売上高1000億元を目標にした。

 これまで日韓が受注を独占してきた超大型タンカー(VLCC)や液化天然ガス(LNG)船にも中国勢は相次ぎ参入し技術力も高めている。

 一方、猛追を受ける韓国勢は世界トップの座を死守しようと必死だ。

 聯合通信によると、現代重工業やサムスン重工業など造船各社は、先端技術の開発支援を韓国政府に要請し、先月、高付加価値船の一つであるクルーズ船開発の支援を受けることで合意した。これまで欧州メーカーの主戦場だったクルーズ船市場に乗り込み、造船受注量の維持拡大を狙う。

 ただ、世界的な造船の供給力過剰による値崩れを懸念する声も強い。

 ロイター通信によると欧州連合(EU)は、中国に対し生産能力の急拡大を抑制しなければ対抗措置も辞さない構えを示した。欧州の造船業界は生き残りをかけた業界再編劇を続けており、中国との過当競争に陥れば致命傷になりかねない。

 中国政府は国内需要の増大を理由に、中国の設備増強が世界的な造船過当競争の引き金になるとの批判は当たらないと反論を繰り返している。

「造船韓国」を追い上げる中国

2007/05/04 朝鮮日報/朝鮮日報JNS 金徳翰(キム・ドクハン)記者

 造船所の受注残量基準で世界5位

 中国の造船所が史上初めて受注残量基準で世界5位となった。

 造船・海運市況を専門に分析するクラークソン社によると3月末現在で受注残量基準の世界の造船所ランキングで中国の大連船舶重工(283万8000CGT・標準貨物船換算トン数)は韓国の現代重工業(1079万CGT)、サムスン重工業(851万7000CGT)、大宇造船海洋(655万9000CGT)、現代尾浦造船(429万6000CGT)に続き5位を記録した。これまで5位と6位にランクされていた現代三湖重工業(276万2000CGT)とSTX造船(265万9000CGT)は大連船舶重工に続き6位と7位になった。

 また上位50位には中国の16の造船所がランクインし韓国の10を上回った。中国の造船産業の底辺が広がっていることを示している。

 ただし韓国は受注全量10位内に入った6つの造船所の3月末現在の受注全量は合計3558万3000CGTで全世界の受注全量(1億3321万5000CGT)の26.7%を占め、世界一の地位は確保した。

 しかし中国1位の造船所が世界5位以内に入ったのは中国政府が意欲的に推進している造船産業の構造調整作業が効果を出し始めた結果とみられている。中国は1999年から北部を管轄する中国船舶重工業集団公司(CSIC)、南部を管轄する中国船舶工業集団公司(CSSC)の2大体制へと改編し、競争力のない小規模の造船所を退出させるなど造船所の大型化を進めてきた。また昨年9月には「船舶工業中長期発展計画」を発表し、大規模投資により造船産業における規模の経済を確保するための国家的支援を強く推進してきた。

 韓国造船協会のある役員は、「中国の量的追い上げは避けられない面もある」「高い技術を発展させ、技術格差を広げながらも中国造船産業との協力体制を模索しなければならない」と述べた。

■キーワード=CGT

 標準貨物船換算トン数(Compensated Gross Tonnage)を意味する。船舶の貨物総量に船舶の種類による異なった係数を掛けて算出する。タンカーのように単純な貨物を運搬する船舶とLNG船のように複雑な構造を持つ船舶の作業量が異なるように、運搬できる貨物の量でのみ船舶の大きさを示すのは実態を正確に反映していないとの理由で採用された船舶の大きさを示す単位。

中国造船生産量が12年連続で世界弟3位

2007/04/15 中国情報局 News

 国防化学技術工業委員会によると、2006年までに、中国の造船産出量は12年連続で世界第3位となった。しかし、船舶工業の急速な発展とともに、生産管理においては様々な問題が噴出している。

 船舶建造の質向上のために、関連部門は現在、中国初の船舶生産企業に対する産業参入基準である「船舶生産企業の生産条件の基本的要求と評価方法」の編成を完了、今年10月1日より実施される。(CNSPHOTO)

中国造船業界、品質向上のための全国標準規格を導入

2007年04月11日 Record China YAHOO!ニュース

 2007年4月10日、国防科学技術木工業委員会の発表によると、2006年の中国における造船量が、12年連続で世界第3位を維持したことが明らかとなった。

 中国の船舶工業は、持続的かつハイスピードで発展している一方で、生産工程と管理工程にさまざまな問題も発生している。これに対し中国では、造船品質の向上のため「中国第一部船舶生産企業標準規格−船舶生産企業生産条件基本要求と評価方法−」をすでに作成し、10月1日より施行する予定だ。

 この規格は、生産工程、生産設備、計量検査、人員と管理状況の5つの観点から、造船企業の基本生産条件、具体的な評価方法そして操作性能について規定している

造船強国コリアが揺れる? …中国のバルク船受注量急増

2007/03/20 Korea nifty

 中国造船業界の船舶受注量が2か月連続で韓国を上回った。

 造船・海運市況専門分析会社クラークソンが19日に出した資料によると、中国は1−2月の2か月間に380万CGT(標準貨物船換算トン数)の船舶を受注した。 これは200万CGTの韓国のおよそ2倍。 中国は1月にも全世界受注量(280万CGT)の半分にあたる138万CGTを受注している。 1−2月の中国船舶受注量は前年同期比48.9%増。 全世界の発注量780万CGTの半分に近い(48.7%)規模だ。

 造船業界は、バルク船で優位に立つ中国造船業界がバルク船市場の急成長で反射利益を得たと分析している。 今年(1−2月)のバルク船の発注は前年同期に比べて70%以上も増えている。受注した後まだ船を引き渡していない「受注残高量」では韓国が依然としてトップだ。 先月末現在の受注残高量は韓国が4270万CGT、中国が3040万CGT、日本は2810万CGT。

 しかし毎年その差は縮まっている。 近い将来、中国に追い越される可能性も出てきている。 韓国は99・00年に日本と世界トップをめぐり競合したが、01年からは1位を守り続けている。 これと似た競争が近く韓中造船業界間でも繰り広げられるのではという見方もある。

 これについて韓国造船工業協会のハン・ジャンソブ副会長は「国際的に予定されている液化天然ガス(LNG)船舶の発注が近く本格的に始まるが、そうなれば受注量面でももう一度中国を上回るだろう」と楽観した。 Copyright 2006(C)JOONGANGILBO NEWS. All rights reserved

06年の世界造船受注 中国が日本抜き2位に躍進 造船工業会まとめ

2007/03/14 FujiSankei Business i.

 ■今年1月は一気にトップ 日韓は慎重

 日本造船工業会が英ロイド統計をベースにまとめた世界の新造船の受注量(速報値)で、2006年に中国が初めて日本を抜いて韓国に次いで2位に浮上したことが分かった。また、英調査会社のクラークソン・リサーチによると、今年1月の同受注量では中国が韓国を抜いてトップに躍り出ており、中国の台頭ぶりが浮き彫りになった。日韓が技術者不足や過剰生産への懸念から、設備増強に二の足を踏む中、中国は造船能力倍増計画を進めて「造船大国」への道を突き進んでいる。(上原すみ子)

 世界の造船業界は資源エネルギー運搬船やコンテナ船の需要増を背景に空前の好況に沸く。06年の新造船受注量は、前年比で約6割増の9364万総トンと好調だった。韓国が前年比75・2%増の3786万総トンと2年連続のトップだったが、中国は同2・3倍増の2432万総トンで、日本(同28・7%増、2125万総トン)を一気に抜いて2位に浮上。中国の世界シェアは26%に達した。

 ≪輸入増に備え≫

 一方、06年の新造船建造量(速報値)では、トップの韓国(1884万総トン)、2位の日本(1810万総トン)に対して中国は769万総トンと日韓の半分以下だった。

 受注量に対して実際の建造量が少ないが、中国の受注の大半は09年以降に完成する船舶。日韓の造船重機メーカーが将来の過剰生産を見越して生産能力を抑え気味にする一方で、中国のみが増産に動いているためだ。

 中国は、経済成長を背景に、今後も原油や液化天然ガスの(LNG)輸入大国になることが確実で、長期的輸送を確保するためにも船舶の手当てが必要で、造船所建設ラッシュが続いている。

 英クラークソンの調査によると、07年1月の単月の受注量は韓国の60万CGT(標準貨物船に換算したトン数)に対して中国は2倍以上の140万CGTを受注した。

 クラークソンによると06年のメーカー別造船受注量トップ10で、1位は韓国の現代グループ。これに2位で中国船舶工業集団(CSSC)が続いたほかにも、9位が中国船舶重工業集団(CSIC)と、中国から2社がランクインしている。

 日韓にとって最大の脅威となっているのは、従来は日韓造船業の独壇場でもあった超大型タンカー(VLCC)やLNG船の建造に、中国勢が独自技術と低コストで相次ぎ参入している点だ。

 VLCC建造可能な大型ドックは、中国で舶重工集団傘下の大連造船所など9カ所あるが、11年をめどにこれを30カ所以上に拡大する計画が進んでいる。LNG船も中国船舶工業集団傘下の滬東中華造船(上海市)が今年9月に初の建造船を送り出すほか、それ以外に4隻を受注している。

 造船建造コストの約3割を占める人件費が、日本の約4分の1という中国の安価な生産コストは日韓メーカーにとっても魅力的。川崎重工業グループの川崎造船は、江蘇省南通にある中国企業との合弁造船会社の生産能力を、10年をめどに昨年の実績の2倍の130万総トンに増やす方針だ。

 ≪薄れるコスト優位≫

 韓国勢もブロック組み立ての一部を中国に移管し、最終組み立てを韓国で行う生産方式を拡大。大宇造船海洋が年内に山東省煙台にブロック工場を設立するほか、STXグループとサムスン重工業も来年末までにそれぞれ大連と、山東省栄成にブロック工場を新設する計画を進めている。

 ただ、拡大路線一辺倒の中国造船業界にもアキレス腱がないわけではない。船舶の大半が輸出向けで、将来の人民元上昇によるマイナス影響は避けられない。造船所のある沿岸部では人件費高騰や技術者不足が顕在化しており、コスト面での優位性も薄れつつある。

韓国造船業界、中国の高付加価値船舶市場参入で対策急務

2007/03/02 朝鮮日報/朝鮮日報JNS キム・ドクハン記者

 貨物船のような低価格船舶が主力だった中国造船メーカーが、超大型タンカー(VLCC)、液化天然ガス(LNG)船、超大型コンテナ船など、韓国造船メーカーが主導する高付加船舶市場にも急速に食い込んできている。

 1隻当たりの平均価格が1億3000万ドル(1200億ウォン=約150億円)に及ぶタンカー市場で、中国の市場シェアは2004年まで19.0%にとどまっていたものの、昨年は受注量が大幅に増えてシェアが36.2%まで伸び、39%台の韓国を追撃している。

 VLCCは中国船舶重工集団公社(CSIC)傘下の大連造船所で主に建造されてきたが、最近では渤海造船所や長興造船所など6カ所の造船所が新たに市場に参入した。特に、中国内でVLCCを建設できる大型船渠(ドック)は現在の9基から2011年頃には30基以上にも増える見込みだ。現在、韓国造船メーカーが持っている大型ドック15基の2倍になるというわけだ。

 一方、2億ドルを超える高付加価値船舶を代表するLNG船市場にも中国が参入している。中国船舶工業集団公社(CSSC)の滬東中華造船が10月、14万7000平方メートル級LNG船の建造を完了する。中国造船メーカーは豪州から中国広東にLNGを輸入する大型プロジェクトを直接担当し、LNG船の設計及び建造技術を習得している。LNG船市場は、韓国造船メーカーが2004年から昨年上半期まで世界で発注を受けた149隻のうち116隻(78%)を受注するほどで、事実上市場を独占している。

 韓国の造船業界は現在、競争力で10年程度格差のある中国の造船業界が追随的投資で急成長しているとし、対策をまとめるのに腐心している。

中国造船業界、世界シェアが5分の1に

2007年02月01日 Livedoor's News

 新華社北京:中国国防科学技術工業委員会は30日、「2006年の中国の船舶造船トン数は1452万載貨重量トン(DWT)の記録を打ちたて、同年の全世界造船トン数の5分の1近くを占めた」と発表した。これで中国は12年連続で世界第3の造船大国になり、最近2年間は上位の韓国と日本との差が明らかに縮まってきた。

 同委員会船舶業界管理弁公室主任の張相木氏によると、中国の船舶業界は良好で急速な発展傾向を見せている。06年の全国船舶建造トン数は1452万トンと同期比で20%増加し、全世界の19%を占めた。そのうち、中国船舶工業集団公司(中船集団)が602万トン、中国船舶重工集団公司(中船重工)が267万トン、地方の造船所が583万トンだった。同年の中国造船会社の新規受注は4251万トン、既存受注は6872万トンとなり、世界総受注数の24%を占めている。船舶輸出トン数は1171万トン、輸出外貨獲得額は81億1000万ドルで05年同期比74%増。生産総額は1722億元、利益総額は96億元で、それぞれ37%増、102%増だった。

韓国造船会社、大連で600億円投資

2007/01/23 中国情報局

 世界造船6位の韓国STX集団はこのほど、遼寧省大連市にある長興島臨港工業区の造船基地に対して4.92億米ドル(約599億円)を追加投資し、第2期事業に着手することを決めた。23日付で中国工業報が伝えた。

 船舶用のクランクシャフトやディーゼルエンジンなど4種類の製品を製造する。2008年末から09年中期までに順次生産を始める。STX集団は2006年9月に4.1億米ドルを投じ、第1期工事に着手した。(編集担当:菅原大輔)

中国の造船業、「造船大国」韓国を猛追

2006/08/24 朝鮮日報 パン・ソンス記者

 中国が、韓国の占有物といわれてきた高付加価値船舶のLNG船(液化天然ガス運搬船)建造市場に進出し、量と質で韓国を脅かしている。

◆中国の攻勢が本格化 

 造船海運市況分析機関の英国のクラークソンは、今年7月末現在、現代重工業が1205万CGTの受注残量を記録、世界1位になったと23日発表した。これに次ぎ、サムスン重工業、大宇造船海洋、現代ミポ造船が2〜4位となった。特に、現代サムホ重工業が6月に5位となり、中国の大連船舶重工業を6位に追いやった。現代サムホ重工業は6月末、受注残量が268万CGTにとどまり、大連船舶重工業に5位の座を奪われたものの、7月初めにイスラエルの造船会社から1万TEU級の超大型コンテナ船4隻と8200TEU級コンテナ船4席を一度に受注したことにより、5位を奪還した。

 しかし、6月まで10位にとどまっていた中国の外高橋造船が受注残量222万CGTを記録し、韓進重工業(210万CGT、9位)と三菱重工業(194万CGT、10位)を抑え、8位に浮上した。

 韓国はSTX造船(279万CGT、7位)を含め、世界トップ10の造船所のうちの7つを占めた。全体の受注残量も4103万CGTとなり、世界の造船市場(1億1823万CGT)の34.7%を占めている。しかし、10位圏の下ランクにとどまっていた中国の造船会社の追撃が日本の会社を追い抜き韓国の牙城に挑戦している。

◆LNG船など高付加価値船も追撃 

 造船業界では、中国の滬東中華造船所がLNG船5隻を受注し、現在建造中であることを懸念している。中国は韓国の造船会社が技術移転を拒否したことから、フランスなど欧州の会社に接触し、技術移転を受けたとされている。

 “国需国造:自国の船は自国の造船会社が建造する”という原則を立てた中国政府の造船育成政策に加え、低賃金を武器に中国の攻勢がますます強まっているというもの。

 ここに、ノルウェー最大の造船会社であるエイカー・ヤーズがLNG市場に再進出するとされており、高付加価値船舶に重点を置き事業を再編してきた韓国の会社にとって、2重3重の脅威となっている。

 LNG船は、26万平方メートル級1隻の価格が2億5000万ドル(約291億円)程度で、30万トン級の超大型タンカー船(VLCC、1億3000万ドル、約151億円)より価格がはるかに高く、付加価値も高い。韓国の造船会社が2004年〜2006年の上半期に世界で発注された149隻のうち116隻(78%)を受注するなど、「ヒット商品」となった。

 造船業界関係者は「中国が3〜5年後に建造施設規模で韓国を追い抜くことが予想されるうえ、高付加価値船分野でも中国、欧州が追撃しており、造船業界に緊張が走っている」と話した。

中国、日本抜き世界2位の造船大国に

2006/02/06 朝鮮日報

 中国が日本を抜き、世界2位の造船大国に浮上した。

 英国の造船・海運市況専門分析機関の「クラークソン」が最近発表した資料によると、中国は昨年700万CGT(標準貨物船換算トン数)の船舶を受注し、620万CGT受注に止まった日本を初めて追い抜いたと新華通信が今月5日報道した。

 世界1位は韓国となり、昨年全世界の船舶受注量の38%にあたる1450万CGTを占めた。韓国はこの調査で3年連続1位を記録した。

 クラークソンは、ヨーロッパ連合(EU)が850万CGTを受注して2位と発表したが、単一国家基準では、中国が世界2位の造船大国となった。

 中国は豊かな労動力と大型国営造船所の膨大な資本力を土台にして造船分野競争力が急成長している。中国政府は1999年、中国船舶工業総公司を中国船舶重工業集団公司(CSIC)と、中国船舶工業集団公司(CSSC)に分離し、生産性を向上するための競争体制を導入した。

 なかでもCSSCは、上海近隣の長興島に2015年までに800万トンの船舶建造能力を持つ世界最大規模の造船所を建設している。その頃には中国が韓国を追い越すだろうと中国造船業界は予想している。

 造船技術の面でも中国は激しい勢いで追撃している。中国は最近、豪華遊覧船を別にするともっとも技術面で要求水準が高いという液化天然ガス(LNG)船を初めて建造している。

中国の造船、2010年に世界シェア25%以上目指す

2006/02/03 NIKKEI NET

 【重慶=宮沢徹】中国の国防科学技術工業委員会の張広欽副主任は16日の記者会見で、2010年に造船の世界シェアを04年比11ポイント増の25%以上に高める考えを示した。日本、韓国と並ぶ造船大国を目指す。

 04年の造船量は積載量ベースで880万トンと世界第3位。7割以上を米国、日本などへ輸出した。造船量は04年まで5年間、低コストの強みを生かして年率平均26%増加しており、05年の造船量は1000万トンを超えてシェアは18%になる見込み。国内に造船会社は700社以上ある。

 張副主任は液化天然ガス(LNG)タンカーなど高い技術が必要とされる大型船の生産を拡大するとともに「中国独自の開発、設計技術も高めていきたい」などと述べた。

昨年、我が国の造船業は1千万dをこなす

2006/01/13 「チャイナネット」

 2005年の我が国の造船業の年間生産量は初めて1千万dを突破して1200万dに達し、世界船舶市場の18%を占めるに至り、連続3年世界3位となり、自主的イノベーションなどの面において大きな成果を収めた。

 2005年12月、4250コンテナ船6号船の使用交付につれ、中国船舶重工グループの造船d数は315万dに達することになった。統計データによると、昨年一年間だけでも同グループの経済総量は470億元となり、10億元の利益を手にした。

 現在、85%の注文が輸出向け船舶であり、豪華な遊覧船など少数のタイプの船舶を除いて、中国は国際諸基準に合致する船舶を造ることが出来、如何なる海域をも航行可能となっている。

 国際船舶市場の年間需要量は6千万dで、これは2010年まで続くと見られており、向こう5年間に、我が国は渤海湾沿岸、長江デルタ、珠江デルタに造船基地を建設し、一連のコア技術の難関を突破し、設計とインテグレード能力を著しく向上させることを目指す。

 今年の造船業の利潤総額は30億元を上回り、40億j以上の輸出額を手にした。これからの造船業は独自のブランドの船舶の開発を重点とし、メーンのエンジン、舶用設備、船舶輸送関連業種を含む諸事業の国産化の比率を拡大し、現代化造船モデルの推進を加速させ、造船大国と造船強国を目指すことになっている。

中国、05年の造船トン数が1000万トンを突破

2006-01-11 Hello navi BY: chinawave

 国防科学技術工業委員会の金壮龍報道官は、「統計によると、05年、中国の造船トン数は初めて1000万トンを突破し、前年比36%増の1200万トンに達した。国際市場におけるシェアも04年の14%から18%に上昇し、韓国、日本との差は大きく縮まり、造船トン数世界第3位の座を固めた」と語った。

 05年、中国の船舶工業の造船受注量も過去最高を記録した。通年での造船受注量は1500万トンに達した。05年12月末までに、中国国内の各造船所の受注量は前年同期比9%増となる3760万トンに達しており、今後3年間は安定した成長が続く見通しだ。規模以上(国有企業及び年商500万元以上の非国有企業)の船舶工業企業の売上高は18%増の1000億元となった。産業全体の利益総額も30億元を突破し、船舶輸出による外貨獲得は40億ドルを超えた。

 中国最大の造船メーカーである中国船舶工業集団公司は05年に生産量が初めて500万トンを突破し、中船重工集団公司も初めて300万トンを突破した。

 中船集団公司と中船重工集団公司は、中国の二大軍需船舶工業グループである。1999年7月、前身の中国船舶工業総公司が2つに分割され、それぞれ中国船舶工業集団公司と中国船舶重工集団公司として設立された。

中国造船業:国際市場シェア、日韓に迫る

2006-01-10 新華通信ネットジャパン

 国防科学技術工業委員会ニューススポークスマンの金壮龍氏は、2005年に中国で完成した船舶の載貨重量トン数が、初めて1000万トンの大台を突破し、04年比36%増の1200万トンに達したとの初歩的統計結果を発表した。国際市場シェアは04年の14%から18%に拡大し、韓国・日本との格差が徐々に狭まっている。中国は世界第3位の造船大国となっている。

 05年、中国造船業界の受注量は過去最高を更新し、年間の新造船受注量(載貨重量)は1500万トンに達した。また、05年12月末現在、国内各地の造船所の総受注量(載貨重量)は、04年同期比9%増の3760万トンだった。向こう3年の安定した生産が確保されたことになる。05年、規模以上(国有企業と年商500万元以上の非国有企業)の船舶工業企業の船舶売上高は、04年比18%増1000億元に達した。業界全体では、総利益が30億元を突破し、船舶輸出による外貨獲得額は40億ドルを上回った。

 科学技術の進歩や自主革新能力の向上により、中国船舶工業業界は技術・付加価値の高い船舶の生産を次々に成功させ、国内造船業はさらなる進歩を遂げている。 (翻訳 王秋)(編集翻訳 西山奈央子)

中国の新造船総トン数、初の1000万超 世界シェア18%

2006/01/09 FujiSankei Business i.

 中国国防科学技術工業委員会の金壮龍スポークスマンによると、中国造船業界の昨年の新造船総トン数が初めて千万トンを突破した。韓国、日本に次ぐ世界三位の座は変わらないが、世界シェアは前年比4ポイント増の18%に大きく伸ばした。新華社電が伝えた。

 中国は昨年、世界的な造船ブームから記録的な造船の発注を受け、年間受注量は千五百万トンに達し、新造船総トン数は前年比36%増の千二百万トンとなった。

 中国の造船業界では販売総額が同18%増の一千億元(約一兆四千億円)に達し、利益総額も三十億元(約四百二十億円)を超え、船舶輸出による外貨獲得額は四十億ドル(約四千六百四十億円)を突破している。

中国が造船総トン数、世界シェア18%

2006年01月09日 起業情報Blog 瀬戸晴男

 FujiSankei Business i.の回し者と言われてもしようがないですが、今回もFujiSankei Business i.さんより引用させて貰います。お金は貰っていません。

 中国国防科学技術工業委員会の金壮龍スポークスマンによると、中国造船業界の昨年の新造船総トン数が初めて千万トンを突破した。韓国、日本に次ぐ世界三位の座は変わらないが、世界シェアは前年比4ポイント増の18%に大きく伸ばした。新華社電が伝えた。

 中国は昨年、世界的な造船ブームから記録的な造船の発注を受け、年間受注量は1,500万トンに達し、新造船総トン数は前年比36%増の1,200万トンとなった。

 中国の造船業界では販売総額が同18%増の1,000億元(約1兆4,000億円)に達し、利益総額も30億元(約420億円)を超え、船舶輸出による外貨獲得額は40億ドル(約,4640億円)を突破している。

 かつて、造船世界一は英国でした。日本が高度成長期頃に英国を抜き、造船世界一になりました。経済成長著しい国が造船総トン数で世界一になる傾向にあります。

 現在、韓国に抜かれ世界一の座を明け渡していますが、理由は大型の需要が少なくなったことと、人件費高によるコストへの跳ね返りで、価格競争に勝てないからです。大型は日本、中型は韓国、安い船は中国と言う棲み分けが出来るか、それともすべて中国に持って行かれるか、多分、全部持って行かれる気がします。

 近くに新日鐵がありますが、中国からの研修生の姿をよく目にしていました。

 教えて、持って行かれて、お人好し外交でした。 政府は戦略を持って外交をすべき。 小泉さん、靖国で我を張り通すのは外交官ではないね。外交官は笑顔の裏に戦略を持ちなさいな。

 仕事のなくなった造船会社はプラントの受注や、プラントの仕事がないときは季節従業員としてトヨタなどに派遣されます。給料は造船会社から出るのですが、トヨタから貰う賃金では多分足りないでしょう。不足分は赤字です。

中国船舶工業、世界造船業の5強に躍進

2006年01月04日 asahi.com「人民網日本語版」

 中国船舶工業集団公司傘下の滬東中華造船集団公司が建造した中国初の液化天然ガス(LNG)運搬船がこのほど、上海で進水した。LNG運搬船の建造技術を持つの国はこれまで、日本・韓国・欧州などごく一部に限られていた。同技術を中国船舶工業が掌握したことは、中国の造船技術の大きな飛躍をを意味する。

 中国船舶工業は昨年、建造実績が500万トンの大台を突破する513万トンに達し、世界市場におけるシェアは1999年の2.3%から7%に上昇。世界の造船業界で堂々の5強入りを果たした。新規受注量は約800万トン(契約額500億元近く)、累計受注量は前身・旧中国船舶総公司の最高時の4倍以上にあたる1600万トンに達した。

中国造船業の05年建造量、過去最高の1200万トンに

2005-12-29(中国)アイザワ証券

 中国船舶工業行業協会によれば、中国造船業者の05年建造量は前年(900万トン)比33%増の1200万トンに達し、過去最高を記録する見通しだ。国際シェアも前年比プラス3ポイントの18%に拡大する。

 造船大手の中国船舶工業集団と中国船舶重工集団の建造量がそれぞれ500万トンと300万トンに増加するほか、地方造船業者の建造量は400万トンに上ると予想している。

 これら大手2社は、1999年に中国船舶工業総公司から分離独立した。中国船舶工集団は現在1600万トンの受注を抱えており、向こう3年間は安定した建造量を維持する見込みだ。

造船バブル景気に懸念 生産過剰が表面化

2005/12/16 FujiSankei Business i.

 中国の造船業界がバブル景気崩壊の瀬戸際にあるとの懸念が、中国国内で強まってきた。中国造船業界はかつてない勢いで新造船の建造能力を増強しているが、リスクも大きくなっている。中国で問題視されている生産能力過剰が、造船分野でも表面化した格好だ。香港紙、文匯報が十五日付で報じた。

 ≪急速な発展≫

 消息筋によると、中国で現在建造中の船舶の総トン数は四千万トンで、世界の新造船需要のほとんどを占めている。二〇一五年に二千四百万トンの造船量を達成するという業界の目標を、十年も残した段階で大幅に上回っている。

 中国造船工業経済研究センターの朱汝敬顧問は、「現在の造船業の発展のスピードは速すぎる」と懸念を示している。

 米金融大手モルガン・スタンレーのアナリストも最近、中国造船業の先行きを危ぶむ分析を明らかにした。世界の海運業の伸び率は〇六、〇七年と低下する見込みで、造船の受注量が減るのは織り込み済みだという。

 新造船の需要が減少した場合、ここ数年増加を続けてきた中国の造船能力は30%近く過剰となり、造船所同士の値引き受注合戦が始まり、船舶の資産価値が大幅に下落。造船業界のバブル景気も崩壊するとの見方が出ている。

 業界の専門家は、「中国の船舶工業はいまなお発展が続いており、生産能力が過剰になる段階には至っていないが、建造用ドックの建設ラッシュが続いた結果、過熱した状態にある」と話している。

 この専門家は、「造船量の調整などでタイミングや政策的誘導を誤れば、過熱状況が急速に冷却化し、業界全体が大きな損失を出すことになる」としたうえで、中国の造船能力が過剰となる時期を〇八年以降と指摘した。

 造船業の生産能力がすでに過剰な水準となっているか否かについて、中国国防委員会の張応欽副主任は、否定する。

 張副主任は、「中国の生産能力は世界需要の97%だが、まだ供給不足の状態にある」と指摘。「世界各国の主な造船所は大量に受注しており、その多くは〇七、〇八年に船主に引き渡し予定だ」と解説する。

 ≪造船量制限も≫

 中国は現在、主要国で構成されるOECD(経済協力開発機構)の「国際造船協定」の加盟国となることを目指している。だが、協定の締約国になれば中国の造船量は制限を受けることになるのは必至だ。

 中国の機械工業の専門家は、「中国は世界一の造船大国となっており、生産量の制限は不可能だ。生産量の多さは必ずしも実質的な建造能力を意味しない」と強調した。

 現在の世界的な造船活況は、一九九七年のアジア金融危機、〇一年九月の米国同時中枢テロ以来、船舶業界が手控えていた新しい船舶の発注が一気に出された結果で、造船能力がフル稼働した後、徐々に生産量が縮小に転じる。過熱した状況から安定生産に軟着陸できるか。関係者は不安を抱えている。

 八〇年代の造船業界は、海運景気の冷え込みが深刻化し、世界全体の造船能力は三千万トンから千五百万トンにまで削減され、大量の造船ドックが閉鎖、造船所の倒産も相次いだ。

 当時、世界第二位の造船大国となったスウェーデンも業界から脱落し、ブラジル、米国、英国の造船業も不振を極めた。

 中国の造船業も、こうした歴史的教訓から将来の進路を学びとる必要があるだろう。

【中国】大連の大型造船メーカーが合併、造船量全国トップへ

2005年12月11日(サーチナ・中国情報局) YAHOO!News

 造船業大手の大連造船重工造船所と大連新船重工造船所(CSIC)の合併・再編により設立された「大連造船重工有限責任公司」の設立記念式典が、9日行われた。新華社が伝えた。

 100年以上の歴史を持つ大連造船重工は、中国の大型船舶輸出拠点であるとともに、中国海軍の武器装備を生産する重点企業で、「海軍艦艇のゆりかご」との異称をもつ。これまでの造船数は累計2600艘以上に達する。

 大連新船重工は、中国で最大規模の造船企業で、中国で初めて30万トン級の大型タンカーやFPSOなどの浮体構造物を開発・建造した実績をもつ。

 新会社の総経理に就任した孫波介氏によると、06年の造船量は200万トン以上、07年は中国の造船総量の5分の1にあたる260万トン超を見込んでおり、全国トップの造船メーカーを目指す。(編集担当:伊藤亜美・如月隼人)

青島:「中国北方最大」の造船基地建設が本格始動

2005/11/24(木) 中国情報局

 中国船舶重工業集団公司(中船重工)が山東省・青島(チンタオ)市の「西湾造修船基地」内で行う大型造船場の建設工事が22日、始まった。「西湾造修船基地」は上海外高橋造船に次ぐ中国第2の造船基地を目指して建設が進められているもの。中船重工の造船場の建設が始まったことで、すべての建設プロジェクトが起工したことになる。24日付で第一財経日報が伝えた。

 「西湾造修船基地」は中船重工のほか、青島市政府、鞍山鋼鉄集団などが総額74億元を共同出資して建設するもので、敷地面積は570万平方メートル。2007年末に工事が完了し、08年の操業開始を予定している。当初の造船能力は年間200万重量トン、改修能力は年間212隻。将来的には造船能力を年間468万重量トンまで引き上げる計画だ。(編集担当:恩田有紀・如月隼人)

現代重、中国に船舶R&Dセンター

2005.11.07 中央日報 チャン・セジョン記者 /チェ・ジヨン記者

世界最大の船舶建造業社である現代(ヒョンデ)重工業が中国造船市場進出計画を具体化した。

現代重工業は中国の上海と北京に大規模研究開発(R&D)センターを建てることとし、まず来年1400万ドルを中国現地に投資することにした。

現代重工業の最高経営者(CEO)であるミン・ゲシック副会長は1日、蔚山(ウルサン)工場を訪問した中国外交係高位関係者に対して明らかにした。

現代重工業は6月に北京で中国経営戦略会議を開き、中国市場に積極的に進出すると明らかにしているが、造船部門に関連する具体的な計画が公開されるのは今回が初めてだ。

ミン副会長は「来年2月、上海にまずR&Dセンターを開設し、続いて北京にもできる限り早いうちにR&Dセンターを建てる計画だ」と話している。

このため現代重工業は、まず来年初めに5百万ドルを中国に投資し、来年1年間、計1400万ドル(約16億5千万円)をR&Dセンターに投資する計画だ。

ミン副会長は中国側とR&Dセンター設立問題を協議するために今月、中国を訪問する予定だ。

同会長は「中国市場が大きくなることを予想してずいぶん前から進出計画を立てていたが、それに対する中国側の投資要求が多かった」と明らかにした。

また「理工系の分野で中国最高のブレインが集まっている清華大学などから造船部門の技術開発に必要な博士級人材を十分に確保できる」としている。

世界最大の船舶建造および受注企業である現代重工業が、国内ではない中国に初めてR&Dセンターを建てることにより造船業界に波紋が及ぶものと予想される。

造船量世界の15%超に、2010年も発展継続

2005/10/20(木) 中国情報局

 中国での造船の建造が好調だ。中国船舶協会の譚乃芳・副秘書長は、2005年の建造実績が1000万DWT(重量トン)を超え、世界全体の15%以上を占めるようになるとの見通しを示した。18日付で中国水運報が伝えた。

 譚・副秘書長は、「中国の造船業の発展は目覚しく、毎年平均すると35%以上のペースで成長している」と述べた。04年の建造実績は900万DWTだったが、05年は1000万DWTを超えるという。このうちの70%が輸出向きだ。

 国際市場では船舶価格が値下がりしており、中国の造船業の急成長も曲がり角に差しかかったという見方もあるが、譚・副秘書長は、「中国の造船業の発展には影響はなく、2010年までに建造実績は1500万DWTに達する」との予測を示した。(編集担当:菅原大輔・如月隼人)

造船業界、史上最大の受注 2年連続で記録更新

2005/10/12 朝鮮日報

 韓国の造船業界が昨年に続き、今年も史上最大の受注記録を更新することが予想される。

 特に今年は原油高の影響で、海洋プラント事業が記録の更新に大きな役割を果たしたことが分かった。現在、大宇(テウ)造船海洋とサムスン重工業は業界2位をめぐる最後の受注競争を繰り広げている。

 11日、関連業界によると、世界1〜3位の造船会社、現代(ヒョンデ)重工業、大宇造船海洋、サムスン重工業は今年の受注実績が300万ドルに迫り、昨年の史上最高受注実績計264億6000万ドルの記録を更新する見込みだ。

 世界1位の造船会社である現代重工業は、昨年の史上最大受注記録を既に更新している。

造船大国日本 <HSBCの中国情報>

2005年08月31日 マネックス ラウンジ

 中国が世界の資源を食い尽くす、だから船が足りなくなっているなどと、大げさに騒ぎ立てるひとがいます。実際に中国の原油輸入量は伸びていますが、1993年〜2003年の原油輸入量の伸びは、アメリカの半分程度しかありません。

 [原油輸入量/日量百万バレル]      1993年  2003年   増加量  米国    8.7    12.6    +4.5・・・米国の輸入量増加が著しい 中国    0.025   2.6    +2.8

    (注)出所 BPレポート2004、輸入量=消費量−生産量

 中国だけでなく世界中で貿易が拡大しているという見方もあります。冷戦終 結後、世界の貿易量は増加しており、この間の造船竣工量の増加と似た動きになっています。

 日本は言わずと知れた造船大国、特に難易度の高い二重船底船や高級客船な どに実績があります。2004年、日本の新造船竣工量は1452万トン、韓国はこれを上回る1477万トンで世界一。韓国は2000年に世界一になって以来、2001年を除いて、世界一を維持しています。では中国は? 他の分野と同様に、中国はやはりこの分野でも急速に力を付けており、2004年では日韓の約3分の1、468万トン*に達しました。2002年にほぼ5分の1だったことからすれば、伸びの速さがうかがえます。            * 中国船舶工業経済研究センター発表では855万トン。

[造船量]     2000年  2002年  2004年  増加量(百万総トン) 日本  12.0    12.0   14.5   +2.5 韓国  12.2    13.0   14.8   +2.6 中国   1.6    2.2    4.7   +3.1・・・2000-2004年増加量は最大

   (注)出所 Lloyd's Register、日本造船工業会

 中国の造船業の中心は上海。貿易港としても有名な高橋港の外高橋造船公司 (非上場)は昨年竣工量が175万トン、さらなる設備投資が完了すると三菱重工長崎造船所(年間造船能力190百万トン)を抜き年間260万トンとなる予定です。 上海に次いで大連には、イラン向けに30万トン超大型タンカー(VLCC)を納入した大連造船重工公司(非上場)があります。

 いずれも技術的にはまだまだ進歩の余地があるようですが、大口需要家である中国海運業・台湾海運業に近く、安価な労働力、豊富な鉄鋼資材を活用し、今後の売上げ拡大が見込まれます。中国政府としても、造船業は海運業とならんで輸出入に必要な重要産業であり、今後とも重点産業として世界レベルへ育成してゆく方針と見られます。

元切り上げ、造船業は20億米ドル損失も[製造]

2005/08/22 NNA

 中国人民銀行(中央銀行)が先月、人民元の対米ドル為替相場の基準を2.1%切り上げたことを受け、中国の造船業界に波紋が広がっている。22日付国際金融報によると、切り上げによる直接損失は年間20億米ドル以上との見方も出始めた。造船各社の間では先物決済でリスクを回避したり、組織のスリム化や設備の効率向上で将来のレート上昇に備えるなど、人民元を巡る動きが活発化しているという。

 中国船舶重工経済研究中心の試算によると、中国の造船業界が人民元切り上げで受ける為替差損は、先月の切り上げ前水準比1%の上昇で年間10億8,100万米ドル。2%では21億6,200万米ドルとなる計算だ。同中心は、単純な為替差による直接損失に加え、米ドル建てでの建造費増を招くことから輸出市場での国際競争力に影響が出る可能性もあると指摘する。

 こうしたことから業界では、あの手この手の為替対策に必死だ。中国造船8位の江南造船集団では、元切り上げ観測が強まった昨年から、新規の建造受注では先物決済を導入。国内向けの受注では発注元に人民元建てでの決済を求めるなどリスク回避を図っている。

 一方、業界4位の上海外高橋集団は生産効率の引き上げで対処する考えだ。同社は、原材料輸入による相殺もあり、人件費や国内で調達する材料のコスト増にはつながらず、2%切り上げによる影響は同社にとって限定的と予測。影響が小さい今のうちに生産のスリム化や財務体質の向上を進め、将来予想される人民元相場上昇や人件費アップなどのリスクに備える考えという。

中国船舶工業集団、川崎汽船のケープ型貨物船建造へ

2005/07/21 中華人民共和国駐日本国大使館

 中国船舶工業集団公司(中船集団公司)が20日、北京で川崎汽船の177000トンのケープ型バラ積み貨物運搬船を建造する契約を結んだ。

 今回契約が結ばれた、環境を重視する177000トンのケープ型バラ積み貨物船は全長292メートルで、2008年下半期に納入される。この運搬船は175000トンのケープ型貨物船の設計を改良したもので、中国が建造する最大のバラ積み貨物船であり、世界のケープ型バラ積み貨物船の中でもトン数が最も大きい。中国が自力で開発・設計したもの。

 中船集団公司の陳小津社長は次のように述べた。中国の造船所が日本の世界的海運会社からケープ型貨物船を受注できたという事実は中国の船舶産業の総合的実力が上がったことを示すもので、「中国製」船舶が品質、技術性能、造船期間、価格などで、かなり高い国際競争力をもつことを示している。

 177000トンのケープ型バラ積み貨物船が昨年11月に発表されてから、ベルギーとギリシャの船舶会社、日本郵船と川崎汽船が上海外高橋造船公司に建造を発注、受注船舶数は9隻にのぼっている。

 これまでに上海外高橋造船公司が受注した175000トンと177000トンのケープ型バラ積み貨物船は44隻に達し、世界のケープ型バラ積み貨物船市場の受注総数の4分の3を占めている。中国の造船所が受注した船舶の中で受注数が最も多いタイプ。また外高橋造船公司は世界のケープ型バラ積み貨物船建造の重要な拠点とされている。

 専門家は次のように指摘する。鉄鉱石などバラ積み貨物の輸送量の急増に伴い、バラ積み貨物船の大型化は必然的な流れになっている。177000トンのケープ型バラ積み貨物船の開発はこのような流れに沿ったもので、今後のバラ積み貨物船市場の主力になる可能性が高い。

 中船集団公司は昨年、日本最大の海運会社・日本郵船向けに175000トンのケープ型バラ積み貨物船を建造する契約を結んだ。日本は世界の造船強国であり、日本郵船と川崎汽船は日本の3大海運会社で、世界の10大海運会社にもランクされている。

 日本の大手海運会社からケープ型バラ積み貨物船を連続して受注した上海外高橋造船公司は中国で規模が最も大きく、近代化が最も進んだ造船拠点である。同造船所は昨年、175万トンの船舶を建造、中国の造船所のトップを占めた。今年も建造量が200万トンを突破し、中国の造船業界をリードするとみられている。 (北京7月20日発新華社)

中国で舶用ディーゼル機関の合弁会社設立に関する契約を締結

2005年07月11日 三井造船プレスリリース

「上海中船三造ディーゼル有限会社」

 三井造船株式会社(社長:元山 登雄)、フートン重機 有限公司(董事長:周 建能)および中国船舶工業集団公司(総経理:陳 小津)は、7月5日、中国上海市において舶用ディーゼルエンジンの製造、販売を目的とする合弁会社「上海中船三造ディーゼル有限会社」を設立することについて合弁契約書を締結しました。

 3社は中国中央政府の設立認可を経て、早急に合弁会社を設立し、2007年後半に工場の稼動を開始し、2008年には年間100万馬力の生産を見込んでいます。 さらに、将来的には設備増強により300万馬力の生産も視野に入れています。

 三井造船では、国内における舶用ディーゼルエンジンのトップメーカーとして年産500万馬力の製造体勢を目指し生産体制を強化しています。 今回、合弁会社に参画することによる様々なシナジー効果が、当社のディーゼルエンジン事業にも大きく寄与することが期待されます。

 中国船舶工業集団公司は、中国最大規模の造船企業集団で傘下に9社の大型造船所を抱えており、また、フートン重機 有限公司は、中国国内市場で60%のシェアーを占める中国最大の舶用ディーゼルエンジンメーカーです。 今回の合弁会社は、今後急速な成長が見込まれる中国の造船事業におけるエンジンの需要に応えるため推進されるプロジェクトです。

大連「2大造船所」が協力、世界規模の造船基地を設立

平成17年05月13日「LNネット」

 大連新船重工造船所と大連造船重工造船所の「2大造船所」の総生産高は122.4億元に達し、固定資産額は29.2億元となった。大連船舶製造業の積載量は180万トンに達し、年間生産量は上海に次いで、中国全土で第2位となり、実に全国の造船能力の20%を占める。

 1990年に設立された大連新船重工造船所は、国際造船業の上位30名に入る唯一の中国企業である。2002年から2004年にかけて、大連新船重工造船所の年間生産高は20億元から40億元、積載量は71万トンから167万トンに増加した。また、同時期に船舶の製造方法が転換期を迎え、生産体制を現代化している。

 大連新船重工造船所は、5,668TEUコンテナ船、11万トンの精製油タンカー、15万トンの貨物船等を製造するハイテク技術を有している。これらの製品は、ノルウェー、アメリカ、イタリア、日本等、10数カ国へ輸出された。2002年8月、大連新船重工造船所はイラン向けの積載量30万トンのダブルハルタンカー※を設計、製造した。ダブルハルタンカーの製造は中国国内では始めて。日本、韓国の独占状態であった市場に参入し、中国が世界トップクラスの造船能力を備えていること証明した。

 大連新船重工造船所だけでなく、大連造船重工造船所も生産改革を始めた。世界でも先進的な造船方法を採用し、造船能力を倍に高め、納期を縮めることに成功した。今年、大連造船重工造船所の年間生産高は35万トンから75万トンに増加する見込みである。

 現在、国際船舶市場は急速に発展しており、「2大造船所」はこの好機を活かし、2008年までに生産高900万トンという生産計画を立てている。

 大連市はR&D、設計、生産、完成品の組立、アフターサービス、修理を含む船舶産業が盛んである。「2大造船所」と「3大船舶関連中堅企業」を中心に、111社の船舶工業企業(14社の造船企業、32社の船舶修理企業、65社の船舶関連企業を含む)が密接に結びついている。今後、さらに船舶はハイテク化、高付加価値化、大型化し、船舶産業は発展すると予測されている。

 ※ダブルハルタンカー:船体をおおう外板の内側に、井桁構造のブロックを張り巡らして強度を高め、座礁事故などで船底が壊れても油等が流出しないよう工夫したもの。IMO(国際海事機関)により、93年7月6日以降、建造契約をした一定規模以上のタンカーは、すべてダブルハルを義務づけられている。

常石上海フォーラム2005

2005/03/23 常石造船所

 当社は、2005年3月26日(土)、中国上海にて「常石上海フォーラム 2005」を開催します。

 当社は、2001年江蘇省鎮江市において常石(鎮江)鋼装有限公司を設立し、船舶艤装品の製造を始めました。2003年には、中国浙江省舟山群島の秀山島においうて常石集団(舟山)船業発展有限公司、常石集団(舟山)大型船体有限公司を設立し、中国での居住区、大型ブロックの生産を行ってまいりました。

 中国政府は、2015年までに世界一の造船大国になることを表明しています。2004年中国の建造量は千万トンの大台突破、その成長は素晴らしく、今後も限りない将来性を秘めています。

 当社が、今後、中国国内にて造船・設計事業を展開するにあたり、中国造船業の将来を担う優秀な学生に、フォーラムを通して当社を存在をアピールすることを目的とします。

 フォーラムでは、来賓として中国科学院の戴(ダイ)院士に挨拶をいただき、日本および中国の著名な専門家による基調講演、パネルディスカッションを行う予定です。

 また、翌27日(日)は秀山に移動し、フォーラム参加者に実際に秀山工場を見学していただきます。

中国海洋石油:大陸で最大級、FPSO建造へ

2005/03/02(水) 中国情報局

 中国海洋石油総公司の香港子会社である中国海洋石油有限公司[香港上場、中国海洋石油(CNOOC)、0883]は、米石油会社であるConocoPhilips社の中国子会社、及び中国舶工業集団傘下の上海外高橋造船有限公司2社と共同で、30万トンクラスの浮体式石油生産貯蔵積出ユニット(FPSO)を建造すると発表した。大陸部で最大級となる同プロジェクトは、2007年5月に竣工する見込み。1日付で香港・経済通が伝えた。

 今回の総投資額は2億ドル(約15.6億香港ドル)。蓬莱19−3油田で使用する。今回行われた協議では、FPSOの設計、使用する器材、製造方法などについて話し合われた。

 また、中国海洋石油とConocoPhilips社は、蓬莱19−3油田の権益をそれぞれ51%、49%保有することで合意している。

 なお、FPSOの建造はシンガポールで行われる。完成後、1日あたりの原油精製能力は19万バレル、液体処理能力は日産51万バレルに達する。(編集担当:黒川真吾)

中国船舶工業集団:05年造船22%増436万t

2005/01/28(金) 中国情報局

 中国大手造船グループの中国船舶工業集団は、2005年の同社グループの造船計画を発表、累計で前年比22.1%増となる436万総トン数を生産するという。通年の受注高は400万総トン数相当の315億元。香港・経済通が伝えた。

 同社によれば、2004年の受注量は、460万総トン数。05年はそれよりも若干減少すると見ている。昨年の竣工量は前年比140万総トン数多い357万総トン数となり、そのうち輸出が73.8%を占める236.5万総トン数となった。

 同社では、昨年11月に巨大プロジェクト「長興工程」の正式認可を受けており、投資総額は118.35億元になる見込み。そのうち、固定資産投資として93億元を想定しており、造船能力450万総トン数に達する四つのドック建設に充てられる。(編集担当:鈴木義純)

中国独自の造船、世界最大のバラ積み船命名式

2005/01/05(水) 中国情報局

 中国が独自に設計して造った米国に輸出した世界最大の「バルクキャリアー(バラ積み船)」の命名式典が4日、上海外高橋造船有限公司で行なわれた。中国新聞社が伝えた。

 国務院の呉儀・副首相はこのセレモニーに出席。「安梅(AN MAY)」と命名した。(編集担当:田村まどか)

造船業:2015年までに世界のトップ目指す

2004/10/27(水) 中国情報局

 中国の造船業界の悲願だった「2015年までに世界1位へ」という目標の達成が、現実味を帯びてきた。政府首脳も大きな期待を寄せている。27日付で香港・経済通が伝えた。

 かつて、中国造船業界は、2005年に世界で「5強」、10年で「3強入り」、15年には、「世界のトップ」となることを目標とした「531計画」を掲げていた。

 2003年の時点で、造船竣工量は641万トンで、世界シェアは11.8%だった。これで中国は9年連続で世界第3位。目標よりも格段に速いスピードで発展を遂げたことになる。

 また、政府首脳の関心も高く、今年は多くの要人が造船所を視察している。中国船舶鉱業総公司の関係者も、「胡錦涛・国家主席、温家宝・首相、曾慶紅・副主席などが前後して3大造船業企業を視察している。これは極めて珍しいことだ」と語った。

  視察の際、胡・国家主席は、「中国を世界の造船強国に」と明言したという。温家宝・首相も、「胡・国家主席は、中国造船業の潜在能力に絶えず注目していた」と述べ、さらに、「(造船業は)外貨を獲得できる産業。軍・民用ともに利用が可能だ」と語ったという。(編集担当:黒川真吾)

中国の造船量、今年は800万トン突破の見込み

2004年10月04日 「人民網日本語版」

国防科学技術工業委員会の関係者によると、造船業に関する世界的組織・OECD(経済協力開発機構)造船作業部会の試算データでは、今年の中国の造船量は800万トンを突破して、世界市場で15%のシェアを達成するという。また2005年には1千万トンを突破して、世界シェアは18%に達するという。

同関係者によると、地球規模での鋼材価格の値上がりも、ここ数年の中国造船業の急速な発展を阻止することはなかった。国際造船産業市場が好転するとともに、中国の船舶工業が長年にわたる蓄積を経て、インフラ設備や造船能力の面で著しく向上したことなどから、ここ数年で造船量は急速に増加し、世界市場に占めるシェアも上昇を続けた。

1995年に中国の造船量は初めてドイツを抜いて、世界シェア5%に達し、韓国、日本に次ぐ世界3位の造船大国に躍進した。2003年の造船量は641万トン、世界シェアは11.8%で、欧州諸国全体の造船量を上回った。(編集KS)

中国:「世界の造船強国」目指す、世界シェア15%

2004/09/24(金) 中国情報局

 2003年、中国における造船竣工量は641万トンで、世界シェアは11.8%だった。これまで中国は9年連続で世界第3位となっている。さらに今年は800万トンの大台を突破し、世界シェアも15%を上回るとみられている。23日付で中国新聞社が伝えた。

 中国は建国当初、造船企業わずか20数社、従業員も2万人に満たない弱小国家であったが、毛沢東国家主席の打ち出した海軍強化方針により、造船業は革新的な発展を遂げた。

 さらに1978年の改革開放を機に、中国船舶工業は国際市場に参入。1980年には年産20万トンで世界第17位だったが、95年には世界第3位となり、世界の造船業における確固とした地位を築き上げた。

 それと同時に、海外からの受注が相次ぎ船舶輸出量も急増。現在99の国と地域に輸出を行なっている。主要輸出地域はヨーロッパだ。

 また、ハイテク技術の進展にともない、中国は液化天然ガス船、大型オイルタンカー、大型コンテナ船などの高付加価値船舶の開発に成功、新興市場の開拓を目指している。造船工程の効率も大幅に上昇し、国際競争力の強化に注力している。

 胡錦涛・国家主席は「中国を世界の造船強国に」と提言。今後の中国造船業界の指針となりそうだ。(編集担当:田村まどか)

ダブルハルVLCC 2隻を中国・NACKSにて建造

2004年03月25日 日本郵船
2007年中に完全ダブルハル化達成

 当社は、以下の通り載貨重量300,000MT型ダブルハルVLCC(大型原油タンカー)2隻の建造を決定いたしました。

積荷重量 : 300,000 メトリックトン
総トン : 160,300 トン
全長/全幅 : 333メートル/60メートル
発注先 : 株式会社川崎造船
建造造船所 : 南通中遠川崎船舶工程有限公司(NACKS)
竣工時期 : 2007年上半期 及び 2007年下半期

 当社は、かねてより新造船発注先の多様化に努めており、とりわけ中国に対しては、今後予想される海上荷動き拡大における同国の大きなプレゼンスに鑑み、営業戦略的見地からも、継続的に建造を検討しております。

 昨年暮に大型ばら積船 2隻を当社として初めて中国・上海外高橋造船に発注いたしましたが、今回はこれに続く中国での建造決定となります。また、中国でのVLCC建造は、本邦初となります。

 建造造船所のNACKSは、株式会社川崎造船の技術指導により中国国内でもトップクラスの技術力を備えており、VLCCの建造経験も豊富であることから、国内造船所並みの高い品質を確保できることになります。

 今回の決定により、当社における2004年度以降の新造VLCC竣工は、既に発注済みの11隻と合わせ、13隻となります。

 当社はタンカーのダブルハル化を、海洋環境保全のための「環境アクションプラン」の一つに掲げており、2007年中の完全ダブルハル化を目標に、新造ダブルハルVLCCの整備を積極的に推し進めて参りました。

 今回の決定により、2007年末時点でのダブルハルVLCC船隊は29隻、ダブルハル化率は100%となり、目標通り2007年中の完全ダブルハル化を達成できる見込みとなりました。

 なお当社では、海洋環境保全の観点より、2005年12月以降竣工の新造VLCCにおいて燃料タンクの二重化を実施しておりますが、今回建造を決定した2隻におきましても、これを採用いたします。燃料タンク内壁面間の幅は、今回もカーゴタンク並の2mとし、ダブルハル効果を高めます。

常石造船、中国事業を大幅に強化

2004年02月24日 News2u.net 常石造船株式会社

--秀山島に新会社設立し、船舶ブロック製造体制を拡充 ---

 常石造船株式会社(本社:広島県沼隈郡沼隈町常石1083、代表取締役社長:神原勝成、以下 常石造船)は、中国浙江省舟山群島の秀山島に設立した現地法人の設備を拡充するとともに、船舶ブロックを製造する新たな現地法人を設立、この中国2工場と国内工場との協働体制の確立を通じて新船建造能力を強化します。中国事業の強化に向けては総額で約35億円を投資し工場の建設及び拡充を進め、今年度中には年間3隻分、次年度からは4隻分に及ぶブロック製造能力の増強を実現します。

 新たに設立する現地法人「常石集団(舟山)大型船体有限公司」(董事長:小森眞治)の資本金は751万米ドル(約8.2億円)、総額で1721万ドル(約18.9億円)に及ぶ設備投資を行い、22万平方メートルの敷地を1月中に取得し3月稼働に向けて船舶ブロック工場を建設します。今年7月には工場全体を本稼働させる予定です。新工場は主に船舶の大型ブロックを製造し常石造船の国内工場へ出荷します。

 一方、昨年設立した「常石集団(舟山)船業発展有限公司」(董事長:小森眞治)については318万米ドル(約3.7億円)の増資を実施して、さらに設備増強を行います。計画では21万平方メートルの敷地にブロックの移動設備を設置するとともに、クレーンやキャリアの増強も実施する予定です。本工場では、主に船舶の居住区及び大型ブロックの製造を担当、常石造船の国内工場向けに出荷します。

 上記の大型ブロックは、納期が安定化するまでの当面の間は、グループ会社向けの建造船に引き当てられる予定です。

 中国経済の発展を背景に船舶市況は堅調に推移しており、常石造船では定評あるばら積み船TESSシリーズをはじめとして引き続き活発な受注を見込んでいます。常石造船は建造能力の拡充に向けてグローバル戦略を積極的に推進しており、すでにフィリピン・セブ島に設立した現地法人「常石ヘビー・インダストリーズ」の設備増強も着々と進められています。

 この度の中国事業の強化はグローバル戦略の一環として実施される施策であり、常石造船では、今後も日本、中国、フィリピンに展開する生産拠点における品質向上やコストダウンのとり組みを積極的に進め、国際競争力の一層の強化をめざします。

中国:船舶輸出57%増の30億ドル、造船業好調

2004/02/23(月) 中国情報局

 中国商務部からの情報で、2003年通年の中国船舶輸出が史上初めて30億ドルを突破、20億ドルと30億ドルの大台を一気に超えたという。海外からの受注が相次いだこと、業界全体が安定した成長を遂げたことなどが要因。22日付の『新華網』が伝えている。

 中国の造船業は2003年、ほとんどの指標で過去最高の水準を記録している。通年の造船トン数は605万トンに達し、前年比45%の成長となっている。新規船舶受注トン数は1800万トン、過去2年の合計トン数を越えた。船舶輸出総額は30.22億ドルに達して、同57.1%増となった。

 01年と02年の船舶輸出総額はいずれも19億ドル程度にとどまっており、20億ドルというのが一つの壁になっていたが、03年では20億ドルどころか、30億ドルの壁も一気に越えた。中国の造船全体の70%が輸出用とされ、現在までに91の国と地域に輸出されている。

 特に中国船舶の先進国に対する輸出比率が高く、60%以上に達している。1隻当たり輸出船舶のトン数も十数万トンから30万トンクラスまで徐々に大きくなっている。高い技術力が必要とされるタンカーや大型コンテナ船などの受注も増えている。

 中国では沿海部を中心に六大造船輸出基地が形成されている。上海市、江蘇省、遼寧省・大連市、広東省・広州市、福建省、山東省の六つの地域の船舶輸出はいずれも1億ドル以上に達している。国有企業を中心に、現在では外資系企業や民営企業なども伸張、韓国や日本を越えることを目標に、中国の造船業は急成長を遂げている。(編集担当:鈴木義純)

中国が年末から空母建造か

2000年01月12日【香港・共同】
 12日付の香港紙、明報は消息筋の話として、中国が今年末から初の空母の建造を開始すると報じた。この空母は48,000トンで戦闘機24機を搭載可能という。建造費は推計48億人民元(約625億円)で、中国当局は既に第1期分の10億元の支出を承認。2003年に進水し、2005年前後に正式に配備される見通しという。中国が今後、3年に一隻のペースで空母建造を進めていく方針。

円高は原料・農産物メーカーや造船業に追い風=国内紙 中国

- 99.10.12 Newsnet Asia
 最近の円高は中国経済にどのような影響を与えるのか――。11日付『中国証券報』によると、対日輸出が中心の原料、農産物業界や一部の日中合弁企業、日本と競合する造船業にとっては、輸出拡大のチャンスになりそうだ。また、対中投資が増えるとの期待も高まっている。ただ、日中貿易でこれまで稼いだ黒字が縮小されたり、中国が抱える対日債務が大きく増加するなどのマイナス影響も指摘されている。

 今回の円高について、中国銀行国際金融研究所の袁躍東氏は「人民元の独歩高で輸出に苦しんでいた企業にとっては恵みの雨だ」と指摘。特に原料、農産物関係の企業は対日輸出が業務の核心であるため、収益改善が期待できるとみている。日本と競争関係にある企業は、より直接的な恩恵を受けそうだという。

 円高は造船業界にも追い風。中国は今や日本、韓国に次いで世界第3位の造船大国。「昨年の円安時に日本は大量の受注を奪ったが、円高で価格競争力が相対的に弱まっている今は、わが国の競争力を強めるチャンスだ」(広船国際の総会計士)。

 日本との合弁企業も恩恵を受けている。日本向け輸出が中心のあるメーカーは「5月以降、日本からの注文は堅調に伸びており、生産はフル稼働状態。午後9時〜10時まで残業することもしばしば」と喜びを隠さない。

 一方、家電メーカーへの影響はあまりないようだ。大手の一つ広東美的は「欧米やオーストラリア向け輸出が中心で米ドル決済のため、影響は小さい」。日本製品の中国市場での売り上げに対する影響についても「日本の輸出は1米ドル=79円の試練を経験している上、多くは海外で生産しているため、影響はごくわずかだろう」と話している。

 中国経済全体への影響では、人民元切り下げなどの大きな変化が起きなければ、日本からの投資が増えるとの期待が高まっている。ただし、日中貿易では、中国側の輸出増が期待できる一方で、これまで稼いだ黒字が縮小される側面もある。また、中国が抱える対日債務は大きく増加しそうだ。


中国がイランと超大型商談 タンカー5隻の造船契約

7:12p.m. JST August 21, 1999 asahi.com
 中国船舶重工集団公司は20日、イラン国家石油公社向けに30万トンの超大型タンカー5隻の建造契約を結んだ。21日の中国紙は、「一度に150万トンの造船契約は史上初めて」だとし、アジア経済危機後に成立した超大型商談の意義を強調した。経済発展を続ける中国は1990年代に入り石油の純輸入国になっている。将来的にイランからの安定した原油輸入をのぞんでおり、そうしたエネルギー戦略も視野に入れた契約と見られる。

川重、中国に合弁造船所 -大手初進出 中型船舶技術を供与-

1999.06.27 産経新聞
 川崎重工業が中国の国有海運企業と合弁で、江蘇省南通市に中型船造船所を開設したことが二十六日、明らかになった。関係筋によると、川重は船舶設計や建造に関する対中技術供与を行い、穀物や石炭などを運ぶ七万重量トン級の貨物船(中型ばら積み船)を年八隻程度建造する。日本の造船大手が中国で造船事業を手がけるのは初めて。世界的に造船設備の過剰感がある中で、中国を新たな造船ライバルに育てかねない動きだけに、造船業界の中には、神経をとがらせている関係者もいる。

 合弁で設立した造船所は「南通中遠川崎船舶工程有限公司」で、資本金の九千六百八十万ドルを、中国交通部(運輸省に相当)直轄の中国遠洋運輸総公司(COSCO)と折半で出資した。 上海市の北西約百二十キロメートルに位置する長江(揚子江)河口の南通市に本社と造船所を置いている。

 COSCOグループが従来保有していた設備などを一部使う。 長さ三百五十メートルのドックは、最大で十六万重量トンの船舶建造が可能という。主にCOSCOが使用する中型ばら積み船を建造する計画で、一部輸出も検討している。同合弁での建造第一号船は今年十一月に完成の予定だ。川重は中国側との取り決めで、これまで、中国進出を公表していない。

 日本は平成十年の世界の大型船舶受注量の三九・六%を占め、造船トップの座を守っている。だが韓国勢が安値攻勢で同三三・二%と肉薄してきており、生き残りをかけた国際競争が激化してきた。さらに韓国に次ぐ競合国として、中国は昨年初めてVLCC(二十万重量トン級の大型タンカー)の受注に成功しており、一段と船価低迷が進むとの観測も出ていた。

 川重が対中供与するのは中型船舶技術だが、合弁会社設立は「将来的に中国が韓国を追い抜く造船国になる基盤の一つになる」(造船業界関係者)との指摘もある。川重は昭和四十七年にも、日本で初めて韓国の現代重工業に造船技術の供与を行った経緯がある。中国市場の開拓と造船コストの大幅低減を狙っての進出は、技術の供与で韓国造船業の台頭を許した前例からも、日本の造船業界にとって「もろ刃の剣となる」(同)可能性もありそうだ。。

国際品質認証を取得した鞍山鉄鋼

1998-11-17 中国情報局

 中国造船業が輸出船舶建造用の鋼材を大量輸入する歴史にまもなく終止符が打たれる。中国最大の鋼鉄ロンビナート・造船用鋼材メーカーである鞍山鋼鉄グループ公司は、このほど中国冶金品質認証センターによるISO9002品質システム認証と一部の国の船級社の造船用鋼材品質認証を取得した。
これは同グループが造船業に良質鋼材を提供する能力と資格を持つようになったことを意味する。こうして、同グループの鋼材は国内市場に出荷し、国際市場に輸出するだけでなく、中国造船業の輸出船舶建造に必要な国産鋼材の需要を満たすための条件ができた。

 関係筋によると、現在、中国の造船用鋼材の年間需要量は約百万トンで、そのうち、約三分の一は輸入品である。
できるだけ早く国際慣行とリンクした品質管理モデルを確立し、製品の質を高め、市場ニーズを満たすため、鞍鋼グループは昨年からISO9002品質標準作業を始めた。
今回の品質認証を取得したのは熱間圧延中板、熱間圧延薄板(帯)、継ぎ目なし鋼管、熱間圧延鋼板(帯)などのシリーズ製品である。鞍鋼グループの造船用鋼材は一九九五年に中国、アメリカ、イギリス、ノルウェー、ドイツの船級社の認証を取得した上で、今回さらにフランス、韓国の船級社の認証にパスするとともに、製品品質認証範囲も一般強度A、B、D級鋼、鋼板と高強度AH32、AH36級鋼板からDH36級の高強度鋼板と厚さ四十五mmの鋼板に拡大された。

 鞍鋼グループの技術改造の不断深化と企業メカニズムの不断の整備にともない、今世紀末に、鞍鋼の六〇%の主体装備が国際先進レベルに達する見込みである。

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