第4章,第6項。 テクニック習得の手順。 ここまでの2項で、スイープとスカル、それぞれの最初のステップをマスターしたら、つぎは実際にロウイング動作、ロウイングテクニックを習得していくステップに入ります。 1, ブレードピッチの実験。 ブレードのピッチ(伏せかく)により、ブレードが水から逃げたり、深く切り込んだりすることを実験し、確かめておきましょう。 正しくスクウェアにした状態が、ハンドル(グリップ)で,どの位置かがわかるように工夫し、キャッチ前に確実にその位置にセットできるようにします。ただし,この角度は、手で作るものではなく、クラッチとスリーブの形でおさまるのです。 2、 ノースライド。 (このステップは、スイプロウイングでは、最小限ですみます。スカルの場合についての説明です。) 最初は、スライドをつけないで漕ぎます。 片方のオールだけで、漕がないサイドは脇腹につけて,バランスをとりながら。 次に、ロウとバックロウをフェザーワークとともに習得します。 次に、休止サイドをバランスからストップに代え、同様の練習をします。 片サイドバランスの時と比べて、艇がすぐに回りますが、同時に、バランスが不安定になります。 しかしこれもよく味わい、馴れていきましょう。 危なくなったら、バランス(フェザー)にすぐ戻して良いです。 このノースライドのサイドロウとバックができればとりあえず、スカルでは曲がりなりにも水上を任意のところへ移動できます。 片サイド漕ぎが大体できるようになったら、次に両サイドのスライドなしの同時ロウを、開始します。 フォワードでは水面を滑らせてもかまいません。 ダブルスカルでは、パートナーにバランスをとってもらい、できるだけ水面をすらさないで漕ぎます。 またこの段階で、両サイドロウ、両サイドバック、片サイドロウ+逆サイドバック(艇を回す)などを習得します。   3, スライドをつけていく。 次に、スライドをつけていきます。 しかし焦る必要はありません。 自分が安心してできるようになってから、徐々にスライドをつけ、大きく動かしていきます。 またフォワードで水面から離す頻度も増加させていきます。 特に初期の段階から、丁寧なブレードワーク。 水の感触を感じながら、丁寧に漕ぐことを大切にしましょう。 強く漕ぐことだけでなく、時には弱くやさしく、ゆっくり漕ぐことで、水に対するブレードの感触を研ぎすましていくようにします。 ブレードは手の延長なのです。 4、安全の確保について。 ボートは後ろ向きで進むので、自分の背後、つまり進行方向に対する監視が、とても重要です。 アダプティブのフォアではコックスが周囲を監視して安全を確保します。 しかし、視覚に障害を持つ漕手が、クルーの安全にとって役に立たないというのは間違いです。 クルーは常に、それぞれがそれぞれの注意力を発揮しておくべきです。 場合によっては、危険な浮遊物や見えないところに隠れたモーターボートの接近を,より早く察知できる可能性さえあります。 乗艇中に、不審な音や気配を感じたら、すぐにそのことをクルーに知らせるべきです。 「なにか近づいている?」、「あの音は?」といった具合に、です。 以上で,「テクニック習得の手順」の説明を終わります。