第3章,第6項.オールの調整。 1. オールの重さと重心。 昔のオールは重たく、特にスイプオールは、手で持ち上げるのではなく「手を載せておく」という感触で、キャッチでは手の体重を抜いてブレードを自然に落とす感覚でした。 しかしそのイメージは、現在の軽量オールでは薄れていますが、いずれにしてもオールは軽いほどよい、と言えます。 オールの重心の位置を確認しておきましょう。 それが、アウトボードにあるために、ハンドルの上下動がオールロックの上下に強く影響することを理解しておいてください。 2. オールの全長。 ハンドルの端から、カラーの、オールロック側の面;「フェイス」までをインボードといいます。 そこからブレードの先端までがアウトボードです。 アウトボードは水面からのワーク高とともに、「シャフトと水面のなす角度」に影響します。 水面との角度がちいさすぎると、バランスに対する許容範囲が狭められ、漕ぎにくくなります。 ある程度の角度を持つことが大切です。 最近のオールは、「アジャスタブルハンドル」が主流です。 シャフト部分にネジが出ているタイプで、ハンドルの近くが二重構造になっていて、長さを調整できます。 これはこれでオールのリギングには便利なのですが、水が侵入しやすく、注意も必要です。 また,適切に整備しておかないと、抜けなくなって苦労することがあります。 3. てこ比、カラー。 オールの負荷を決めるひとつの要素が、アウトボードとインボードの長さの比で、テコ比、ギア比、ロードレシオなどとも言います。 テコ比は、カラーの位置で調整できます。 カラーはネジ止めされているので、簡単に緩めて調整できますが、しっかり固定しておかないと、漕いでいて緩み、危険です。逆に強く締めすぎると、破損することがあります。 いくつかのタイプがあるので、よく触って構造を確認し、乗艇の際は、緩んでいないことを確認する習慣をつけましょう。 4. ブレードの形。 ブレードは水をつかみやすい形になっていて、いくつかのタイプがあります。 伝統的なブレードは、上下が対称的でマコンと呼ばれるものです。 千990年以降の主流は、上下非対称のビッグブレードです。 上半分は先端で幅広く、下半分は付け根が幅広くなっています。 ブレードの中心軸上のもり上がりがなく、全体的に平面的で、上の縁に伏せ角がついているのは、スムーシーというタイプです。 ブレードの先端に、細かな凹凸をつけたものは、ボルテックスエッジと言います。 5. ブレードピッチ。 ブレードピッチは、オールのブレード面とスリーブのフェイスのなす角度のことです。そのオール固有のブレードカバーカクとなります。 マコンでは、単純に定義できますが、ビッグブレードでは、先端ではなく、特別の計り方をします。 ブレード形状によって、正しい測定をしなくてはなりません。 以上で,「オールの調整」の説明を終わります。