第3章,第2項。 計測の準備〜ワーク高。 1. ボートを水平に置き、固定する。 リギングは、ボートを水平に置き、固定することから始まります。 ボートの前後・左右の水平を、水準器で測定して調整しますが、そのボートにあった計測ポイントを知っておかなければなりません。 次に、折り畳み式のウマなどでは、ささえの棒などを両げんにあてて、ボートが容易にぐらぐらしないように,固定します。 これは特に後述の「カバーかくを調整」するために必要です。 補助者が、ストレートバーを地面に立てて、リガーと一体で持って固定する方法でもかまいませんが、ぐらぐらさせながら測ったのでは,無意味です。 2. 調整の順序。 リギングの各要素の調整順序に、絶対的な固定の手順はありませんが、一つの計測・調整が、後の作業で再調整が必要になる状況は避けます。  ここでは、1.ワークスルー、ワーク高の調整、2.スパン、インボードの調整、3.ブレードカバーかくの調整、4.ストレッチャーの調整の順で説明します。 なお、これとは別に、様々なリギングの要素を、実際の乗艇の中で、どういう順序・優先度で調整するかという課題もあります。 3. ワーク高の調整。 3-1. ワーク高の定義。 ワーク高とは、オールロックの高さのことです。 基準の高さは,シートの座面の最低部、中心線上の後端などにおきます.そこから,ミドルの位置にしたオールロックのシル,つまりオールロックの内面のうちの底面の,中央部の高さ,を測ります。 ワーク高は、オールロックをミドル位置にして測るのが基本です。 なお、ワーク高については、水面を基準として考えることも重要です。 シャフトと水面のなす角度を適度に確保する必要があるためです。 しかし、一般的な設定順序とは逆に、水面からのワーク高を適切に設定し、それによってハンドルから上体の高さが決まり、それに応じてシートの座面の高さを最適にする、という手順も、より理想的です。 3-2, 計測方法。 ワーク高の計測には、Lゲージを使います。 ガンネルにゲージを置き、シート座面からゲージ下面までの高さと、ゲージ下面からオールロックまでの高さを測定し、両者の合計がワーク高です。 3-3, 調整。 ワーク高の調整方法は、リガーの構造によって異なります。 リガーの取り付け位置の変更、リガーの取り付け部にスペーサの挟み込み、多孔式か,なが穴式のL板の差し替え、ピンのワッシャーの差し替えなどで行います。 これらの詳細は、実際にリガーやオールロック台座などを触って確認していきましょう。 以上で,「計測の準備〜ワーク高」の説明を終わります。