第2章,第9項。オールの置き方、運び方。 「そのクルー/コーチが、どのくらいボートの扱い方を知っているかを知りたければ、オールの両端とシャフトの摺り傷を見るだけで良い。」 1、 ブレードを上に,または下に。 オールは、基本的に、ハンドルを地面に、ブレードを上にして置きますが、状況によっては逆に置くこともあります。 どちらにしても、カゼで倒れたり、つまづいたりしないように、またハンドル端やブレードの先端が擦れて削られないように、十分注意しましょう。 オールをむやみにまたいではいけません。 大切なもの、敬意を表するものの上はまたがない、という伝統と、砂がスリーブにつく、つまづくなどの実際的なリスクの回避のために、です。 2,シャフト。 特にカーボンシャフトでは、細心の注意を払いましょう。 荷重に対して強いシャフトも、表面に小さな傷をつけると、簡単に折れてしまいます。 ガラス切りでガラス板を切るようなもので、硬い材質のものは、小さな傷でも力が集中して、簡単に折れてしまいます。 3,スリーブ。 船台などのきれいな床を除き、オールを地面に,土や砂の上に直接置くべきではありません。 グリスを塗っていた一昔前ほどではないにしても、スリーブに砂をつけたりするリスクがあります。  なお,現代のプラスチックスリーブは、グリスなどを塗るのは不要とされていますが、より適切なケアとしては、シリコン系の潤滑スプレーを吹くことを推奨します。 4、運び方。 オールは、ブレードを(何かに接触させず、よく見えるように)前にして、シャフトの重心位置で持って運びます。 肩に担ぐのは、伝統的に「ぞんざいに扱っている」とみなされ嫌われる姿勢であること、ブレードが、眼の高さに来て周囲の人にケガのリスクを増すことなどから、避けるべきです。 ただし、小さな子どもがいるようなところでは、低い位置のブレードがかえって危険かもしれません。 数本のオールを束にして抱えてガチャガチャと音を立てながら運ぶのは、まるで、「レースのときに折れますように」と祈っているようなものです。 シャフトに微細な傷をつけます。 要は、大切に、オールと周囲の両方に配慮して運んでほしい、ということです。 以上で、「オールの置き方・運び方」の説明を終わります。