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好きな詩吟をうたいながらわいわいがやがや。。。。。

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コロナに負けない!! 池田哲星先生より
井戸 清明  「自宅で復習」 井戸 清明  「自宅で復習」 其の一

 

自宅で復習」 其の一  

Q. もう永年 詩吟のお稽古 熱心に続けてるんですが 中々 上達しないんです
A. 身に付いてる 出来ている とおもってた基本を 見直してみると 意外と そこに原因が有るのかも

初心者も 熟練者も 忘れず実践すべきは 基本となる 姿勢 呼吸法 発声 発音 です

吟詠の声は 単に美しいというよりも よく響く声 そして情感豊かな声であることが望まれる
つまり 聞く人に迫りかけるような 朗々とした響きの有る声 そして又 聴く人に感動を呼び起こすような 表情豊かな声が必要とされる
その基礎固めの第一は 基本姿勢 呼吸法 発声である
詩歌を吟ずる時 身体全体が楽器になる よく響いて 情感豊かな声を出す為には 長い息が必要であり その為には 身体が いい楽器になる 正しい基本姿勢と 無理の無い自然な呼吸法が必要である

(1) 基本姿勢
詩歌を吟ずるにあたり 「必ずしもこの姿勢でなければならない」 といった きまりは無い しかし 発声学から見て 身体のしくみに応じた 合理的な姿勢 いわゆる正しい基本姿勢というものが有る
1. 気持ちを楽にして立つ
両足を肩幅と同じ位開いて 真っ直ぐに立つ
男性は つま先が やや外側に向いた状態
女性は つま先とかがとが 平行か やや つま先が内側に向いた状態
但し その後の練習によって 発声のコツを体得しら 礼を失しない程度に 足幅を狭くする工夫をする
2. 背筋を伸ばす
首 肩 膝 肘 等の関節を楽にし 全身の力を抜き 軽く伸びをする気持ちで 背筋を伸ばす
かかとから 頭のてっぺん迄 繋がった紐で 軽く引っ張りあげられている感じになれば完全です
3.臍下丹田に気を入れる
へその下の部分に 身体全体の重みが集中しているような感じに 重心のバランスをとる これを「臍下丹田に気を入れる」 と言う 力を入れるのではなく 気を入れる 気持ちを集中させる
4. 重心を 土踏まずの真上に
背筋を伸ばしたまま 身体の重心が 足の裏の 土踏まずの真上にくるように 上半身を心持ち 前かがみにする
吟じる時は 重心が 縦の線では 土踏まずの真上 横の線では へその下にこないと いい声が 出せない
5. 武道や 舞踊の 自然体にちかい姿勢
以上の形が出来たら 誰かに 胸を軽く押してもらい よろめかずに どっしりと立っていられるかをみる
もし よろめいたとしたら 身体のどこかに力が入っているのか 臍下丹田への気の入れ方が足りない
武道や舞踊の自然体に近い この姿勢こそ 身体の各部の調整を自由にこなせる姿勢であり 同時に身体の仕組みを合理的に利用し より良い発声をする為の正しい基本姿勢である
6. 身体の各部分のチェック
頭は身体の線に合わせ 眼は後頭部に意識を置いて なるべく遠くを見る感じで 眼線は 実際の位置より 心持ち下方に保つ(最近は喉元が窮屈にならないように やや上方が良いとも言われるが・・)
手は 自然に下ろすか 前で 軽く組んだ状態にする 但し 力は入れない

以上 もし参考になれば・・・
明日は 呼吸法を おさらいしてみます(^-^)/
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コロナに負けない!! 池田哲星先生より
井戸 清明  「自宅で復習」 井戸 清明  「自宅で復習」 其の二 (1)

自宅で復習」 其の二

Q. 腹式呼吸とは?
やっぱり大切ですか?
A. いわゆる横隔膜呼吸で 腹部を前に出すようにして 吸息します
肺の低部に 吸息でき 声の出所が深くなり 体に響く豊かな声になると考えられます

(2) 呼吸法
呼吸法には 息を吸う吸息法と その息を保ち 声の大小・長短・質等に応じて息を吐き出していく保息法とが有る

[吸息法] ・・・吟詠の場合は腹式呼吸が主体となる
1.腹式呼吸と胸式呼吸の違い
腹式呼吸-横隔膜呼吸で 腹部を前に出すようにして息を吸う 腹部の僅かな動きによって すばやく大量の空気を吸うことができる
胸式呼吸- 肋骨呼吸で 胸部を持ち上げるようにして息を吸う ゆっくりとした吸息で 素早い吸息は難しく 大量の空気を吸えない
2. 腹式呼吸の練習
普通の姿勢から 上半身の力を抜き 骨盤を前傾させ 腹部を前に出す そして鼻から静かに息を吸い 空気が腹部(肺の底部)にたまっていく感じを確認する 胸に手を当てて吸息し 胸部の動きが全く無くなったら 完全な腹式呼吸が出来たと言える
尚 吸息の際 息を鼻からでなく 口から吸い込むと 上半身に力が入りやすく 腹式呼吸がしにくいので 腹式呼吸が身につくまでは 必ず鼻から息を吸うようにする

[保息法]・・・吟詠する時 吸い込んだ息全部を そのまま一気に吐き出すのではなく 響きの有る声として 必要に応じて出してゆく
そこで 一旦吸い込んだ空気を蓄えておくことが大切な意味を持つ
1. 普通の表現の発声時の保息
腹式呼吸を行なった時 腹部は前に出た状態になっている
その腹部を出したまま 筋肉を弛めない状態で行われる 吸息運動が終わっても 腹部周辺の筋肉を弛めず そのままの状態にしておけばよい
2. 力強い表現の発声時の保息
1.の保息を行い 口を開けても息が漏れないようにし そして胸部を上に持ち上げるようにすると その瞬間 腹部(肺の底部) の空気はそのままで 胸部(肺の上部)へ 新しい空気が入る そして胸部を持ち上げた直後 腹部の力を抜いてしまうと 新たな吸息は行われずに 保息が行われる
声は 息が口腔から外に出る時 声帯が振動して発生する訳ですから いい発声には 当然ながら いい保息が必要になる
保息している時 筋肉に働いている力をいろいろと調整することによって 吐き息を自由に調整することが出来る
3. 保息の練習
先ず 腹式呼吸で吸い込んだ息を発声時と同様に腹圧をかけながら 呼気するのであるが その時 舌を上あごの裏に強く押し付け その間から ツーっという音を出しながら少しづつ吐いてゆく この時 かなら強く腹筋が働くが その腹筋の働きを確認しながら 繰り返し練習する

以上 もし参考になれば・・・
明日は 発声 発音について おさらいしてみます(^-^)

 

コロナに負けない!! 池田哲星先生より
井戸 清明  「自宅で復習」 井戸 清明  「自宅で復習」 其の三 (1)

「自宅で復習」 其の三 (1)

Q. 苦手な母音の発声が有るのですが どうすれば克服出来るでしょうか?
A. 口の開閉(形) が正しくても 口腔内の響くポイント(支点)が違っていると 歪んだような声になり 美しい発声になりません


(3) 発声・発音
日本語は ア・イ・ウ・エ・オ の5つの 母音 と カ・キ・ク・ケ・コ・サ・シ・ス・セ・ソ・・・などの 子音 と それに ン から成り立っています
これらの全ての発声 発音が大切であるが 吟詠の場合 先ずマスターしなければならないのは ア・イ・ウ・エ・オ 5つの母音と ン の発声です
と言うのは 日本語の全ての音は 発声に際して 長く余韻を引くと 必ず 母音 か ン の音になるからです
長く余韻を引いた時に生ずる 母音 と ン を 吟詠の専門用語で [生み字] と言います

1. 正しい母音の発声と支点
母音は口腔内で 何の障害も受けない きれいな音である
「ア」 の発声は 大きなアクビをした状態が 10としたら 8程度の開きにする
口腔の中央より やや前で響かせる
「イ」 の発声は 口を横に引いて かなり狭くし 歯を軽く合わせるか 少し開いた状態にする
口腔の下半分 奥歯の方に響かせる
「ウ」 の発声は 口をしぼめ 下顎の開きを やや狭くし さらに唇をつぼめる
口腔の前半分 前歯の辺りに響かせる
「エ」 の発声は 「イ」 よりも若干開いた形にする
口腔の上半分 目尻の下にある骨の辺りに響かせる
「オ」 の発声は 唇を丸くつぼめて 前に少しつき出した形にする
口腔の後ろ半分 後頭部のくぼみ辺りに響かせる
「ン」 の発声は 唇を軽く閉じて 声を鼻から出す
耳に当てる声(Mの延長上の音) と 鼻に当てる声(Nの延長上の音) が有る
舌の位置をいろいろ変化させて さまざまな表情の ン を発声し より良い ン を出すコツを掴む
音声は 唇の開き具合 口の中(口腔) の状態 喉の奥(咽喉) の状態 の変化によって それぞれ異なる表現が作られる

2. 子音の発音

日本語は112の拍(音節) と その組合せによって成り立っており この112の音節は 母音 と ン を除くと その殆んどが 子音 に 母音 が結合した形になっています
邦楽の歌ものの大きな特色の一つは 母音 と 子音 の調和を図って 一つ一つの言葉を明確に響かせるところに有る
子音は 父音 と 母音 から出来ている
サ S(父音) A(母音) が 結合した子音
子音は 障害音で 短く汚い音である
父音は 口の中で障害を起こして 口腔から 前に出ようとする音であり その音を口腔内に戻して 美しい母音として発声しようとする 時間的ズレを「渡り」 と言う。ーアクセントの渡りとは別ー
障害音である父音と母音の組合せが 子音であるので この両方を大事に発音する 母音だけ響かせると 洋楽風になる
日本語は 母音より 子音の方が 圧倒的に多いので 母音の発声練習ばかりではなく 子音の発音練習も大切である

以上 もし参考になれば❗️


コロナに負けない!! 池田哲星先生より
井戸 清明  「自宅で復習」 其の三 (2)

3. 共鳴の支点(ポイント)の移動

詩吟というと 高い声 強い声を出すことばかり重視されがちですが 詩心を豊かに 的確に表現する為には 高い音ばかりではなく 低い音もよく響かせるようにすることが不可欠である
共鳴の支点(ポイント) とは 体の中の 声を響かせる位置 気持ちが集約されるところを言う
高い声-ポイントを上げる-胸部 頭部に共鳴させる アゴを引く低い声-ポイントを下げる-下半身 特に腹部に共鳴させる アゴは引かない(のどを伸ばす)
音階とポイントの移動
ドとファ ポイントを上げる(アゴを引く) ドはシに ファはミに 引っ張られようとする力に対し 反作用を起こしながら(起こすように)発声する
*ドとファ 以外のポイントは その音階の高低に従って上下する
ポイントを上げた分だけ 腹筋で下に引っ張る バランスが必要

◎低音の声の出し方

その音階に応じて支点を下げる(支点を下げるには腹筋を弛める) そして アゴは自然に前
に出す 低い声がよく響くようにするには 声を下半身(主に腹部) に共鳴させる
腹部周辺の腹筋をよく働かせるようにする その筋力が強くなればなる程 低い声が安定て響く腹式の保息法を利用して発声する

◎ 高音の声の出し方

その音階に応じて支点を上げる(支点を上げるには 胸筋を開く)そしてアゴは自然に引く
高い声がよく響くようにするには 声を上半身(胸部や頭部) に共鳴させる
胸部周辺の筋力を働かせて響かせる
この発声法は 胸式保息法を利用して行う
背筋を伸ばして 胸式保息で胸を拡げ 支点を上に上げ アゴを引く

◎中間音の声の出し方

支点をヘソの辺りに保ち 正しい姿勢(自然体) で 普通に発声する
主音のミの音を 声の大きさを一定にして 声が前に響くように 長く引く練習をする

*支点の移動は 呼吸法 保息法と大きな繋がりを持ち この支点の移動が自由自在に出来てはじめて 音程も狂わせず 情感豊かな吟詠が出来る


◇芸術的な高度な表現力の為の微妙なポイントの動かし方


「発声のポイントを出す」
胸や腹で共鳴した声を アゴを上げるようにすることによって 支点を体の前面に移動することです
この発声法は 口の中がよく共鳴する発声法で アゴを上げる程 声は外に出るようになり 声の表情は全体として明るくなる

「発声のポイントを入れる」

胸や腹で共鳴した声を アゴを下げることによって 支点を体の背面に移動させることです
この発声法は 喉の奥や鼻腔がよく共鳴する発声法で アゴを下げる程 声は内にこもるようになり
声の表情は全体として暗くなります

以上 もし参考になれば・・・

自宅で復習」 基本編は これで終了します
コロナに負けない!! 池田哲星先生より シェアさせていただきました。

 ありがとうございます。