■詩吟を始めよう!

■母音の発声
日本語は母音語とも言われ、50音のどの音を発声しても子音の後には
必ず「あいうえお」の5つの母音が含まれています。 
母音の発声は「口の形(開け方)」と「舌の位置」によって決まります。
鮮明で聞き取りやすく、よく通り、よく響く声を出すために、
発声練習をしっかりおこない「口の形」「舌の形」を整えましょう。
母音は基本的に声帯の共鳴音です。
 
■母音の口の形
1)「あ」は口を縦に大きく開き、舌は少し奥に引き込む。 
   極端に開き過ぎたり、舌を奥に引き込み過ぎると発声しにくいので自分に
   合った適当な位置をみつけてください。
 2)「え」は口を横に開く。下顎は軽く開き、舌は前歯に軽くつける。
 3)「い」は口を横いっぱいに開き、歯を軽く合わせ、舌の中ほどを上顎に近づ
   ける。
 4)「お」は唇を丸めてやや突き出し、下顎は軽く開き、舌は奥に引き込む。
 5)「う」は唇を丸くすぼめて突き出し、歯を軽く合わせ、舌は中舌よりやや後に
   引き込む。
 
 
                            
■発声練習のポイント
1)口の開け方は鏡を見ながら形を整える練習をしましょう。
 2)練習時のブレス(息継ぎ)は腹式呼吸を心がけましょう。
 3)喉の力みを取り、気道が開いた状態で発声しましょう。
   喉に力みがあると気道が狭まり、上ずった声になります。
 4)身体の緊張をとり、リラックスした状態で行ないましょう。

 
■気道を開く(喉の力みを取る)要領
 「あ」の声を発声する時には比較的気道が丸く開いた状態になっています。
 このため「あ〜」を発声したまま、ゆっくりと「え〜」の声に変えていくと、気道が
 開いたままの状態を維持して「え」を発声することができるようになります。
 「い・お・う」も同じ要領で発声すると、喉(気道)を開けやすくなります。

 *普通にしゃべる声、軌道から力ずよく吐き出す呼気で作られる
   母音と子音(ファルセット)このミックスボイスが本来の吟声


  
■発声練習
 1)「あ〜え〜い〜お〜う〜」と母音を連続して発声してみましょう。
   発声練習で大切なのは、ゆっくりと連続的に「あ〜」から「え〜」に変えて
   ゆくことです。
 2)次に有声子音の「ん」も加えて発声してみましょう。
   「あ〜え〜い〜お〜う〜ん〜」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(図−3)の要領。
 *「ポイント」
  ・口の開け方は(図−2)の女性位に大きく開けた方が気道が大きく開くので、
   母音の共鳴音を発声しやすくなります。
  ・発声の音程は並音(ミ)を基準にして、比較的低めの音程で行うと、母音の
   共鳴状態が確認しやすくなります。 
 
 
 
■舌の形を整える                                     (図−4)
  舌の形(位置)は腹話術の要領で確認してみましょう。
  (いっこく堂になった気分で)
  歯を閉じ、唇を少し開け、口の形を変えずに、舌だけで「あいうえお」を発声
  します。
  この状態で「あいうえお」が鮮明に聞き取れれば舌の位置は的確です。
  (腹話術は舌の形で50音をコントロールします)
  口の形や顎の形を変えずに舌だけで母音を発音するような練習をたくさん
  すると、驚くほど綺麗な声になります。 

  
 
■滑舌の練習
 ・一音一音を区切って発声することにより言葉の切れ(滑舌)が良くなります。
 ・練習の仕方は「あいうえお」の口の形を強調しすぎるくらい意識しながら、
  1音1音繰り返し発声します。
  テンポは初めはゆっくりと練習し、慣れるに従ってテンポをあげていきます。
 ・母音だけでなく子音も加えて50音の発声を行いましょう。
 
  「あえいうえおあお」 「かけきくけこかこ」 「させしすせそさそ」 「たてちつてとたと」 「なねにぬねのなの」
  「はへひふへほはほ」 「まめみむめもまも」 「やえいゆえよやよ」 「られりるれろらろ」 「わえいうえをわを」

 ◆ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ ニイ 
 ◆ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイ ネイー (音かいを上げ下げる) 
 ◆ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイ ガイー (音かいを上げ下げる)
 ◆パア パア パア パア パア パア パア パア パア パア パア パア パアー
 ◆マア マア マア マア マア マア マア マア マア マア マア マア マアー 
 


母音と裏声の芸術
高い声の出し方

<裏声とファルセットの違い>
(裏声とは)
一般に言う「裏声」と「ファルセット」は同意語として使われていますが、全く違うものです。

別の言い方をすれば、ほとんどの方が使っている「裏声」は「仮声」と呼ばれるものです。
「仮声」とは声帯上部の仮声帯の粘膜が狭まって振動させ発声している声のことを言います。

高音が割と楽に発声でき綺麗な声に聞こえるため、歌が上手くなったように錯覚していまい
この仮声を多用している方が多いようです。
「仮声」は胸式呼吸で出しやすく発声するために、胸を締め付け気道を狭め、
胸に余分な力がかかるため呼吸器を痛めて、最悪の場合には胸をこわしていまいます。

(ファルセットとは)
「ファルセット」とはあくまで本来の声帯から発声された声で、のどは開かれしっかりとした共鳴を伴った力強さを持ち、
小さな声から非常に大きな声まで自由にコントロールできる声です。
仮声帯から発声するのではなく、真声帯{本来の声帯)を引っ張り高音を発声するのです。
また引っ張ることにより声帯の先端部分だけが振動するようになり、高い音が自然に出てきます。


裏声ではなく、地声を高くしていきたいとお考えの方が沢山いらっしゃいますが、 実は地声を発声できる音域には限界があります!
地声より更に高く、力強い高音を発声するには、裏声の出し方であるミドルボイスをマスターする事が不可欠です。

地声高音の張り上げとミドルボイス、両方を区別して発声できるようになると向かう所敵なしです!


共鳴腔の場所(フォルマント) フォルマント@→声帯から舌根   フォルマントA→舌根から唇
地声   ミドルボイス(地声と裏声のつなぎの声)  ファルセット(裏声) → ミックスボイス

裏声  ファルセット   ヘッドボイス
ミドル ボイス 
 地声
 
チェストボイス

こうして地声より更に高く、力強い高音を発声するこが出ます。
地声からの高さはもって生まれたものでげんかいがあります。
より高い音域を手にするには

声帯を開いた状態で発声するには喉の力を抜いた状態で
声を出すだけでカンタンに出ます。
気付いた人もいると思いますが、
高い声に力みはいらないという事です。

フォルマント@(声帯から舌根)を疑似的に小さくすることで自然にファルセット(裏声)に移行できます。
自分の音より高いキーでBFを(大揺り)に挑むと体と気分が構えます。疑似的に小さくなった状態です。力を抜いての練習が大切です。
まず不必要な力みを抜く事に意味があるのです。
憧れの「ヘッドボイス」や「高音シャウト」に近づくためには
まず、力みゼロの状態を体で意識していって下さい。

ヘッドボイスについて
ヘッドボイスとは息漏れのしない裏声のことです。柔らかく膨らみのある声になります。
声楽や洋楽のソプラノ歌手の音域です。
詩吟の音域では(ドミソ)の高音域です。
ヘッドボイスとは頭に響かせる音のことをいいます。(福田旭芯)

高い声の出し方    低い声の出し方   強い裏声

◆ブレスの時の留意点◆ 

 
 1)息継ぎは腹を膨らませて「素早く、大きく」吸って、「ゆっくりと長く」吐き出す。
 2)肺に空気をためよう、吸おう、と意識しないこと。
  ・肺に収まりきらなかった空気が次の第一声で一気に外へ出てしまい、息が続かなくなる。
  ・
ブレスは、口を開けて腹筋でお腹を突き出すだけで自然に空気が肺に入ってきます。
  ・空気が肺にたまったら、腹筋を少々緩めても、たまった空気が漏れ出すことはありません。
 3)
声を出そう出そうと意識しないこと。
  ・声を出そうと意識すると、喉や口の周りに力が入り、上ずった声に成りやすい。
  ・声を出す時は腹筋でお腹を押すだけです。
 4)姿勢も重要なファクターです。
  ・胸を張り、背筋を伸ばすと肺活量が上がります。 (猫背は肺活量が低下する。)
  ・顔が下を向いたり,体より前に出た状態では、スムーズな呼吸はできません

「腹式呼吸」 + 「母音の共鳴」
ファルセット-1 ボイス トレーニング  ファルセット-2ボイス トレーニング
 喉が絶対枯れない歌い方教えます

声の出し方

2音 基音を大事に 2半3半のときは2音目の3半を少し強めにすることで言葉に変、躍動感が生まれる。
活字を読むのではなく  

極意:言葉(子音)の間は息を止めるの心、母音に変えたとき息を使い始める。
子音と母音の間に息を使うと、えてして鼻声、裏声とななり