TOPIC No.5-56 はり・きゅう(鍼灸医学)/代替医療

01. 鍼治療の起源は中国ではなく古代ヨーロッパにあった? (全日本鍼灸学会雑誌第49巻1号 1999年 27頁)
02. Yellow Topic No.9-5 アイスマン
03. 鍼灸(しんきゅう)by 『ウィキペディア(Wikipedia)』
04. 鍼灸(しんきゅう)と東洋医学
05. 「やさしい手」毎日新聞 byベビーマッサージとはり・きゅう・マッサージのWaterpark
06. ツボの知識
07. 東洋医学の館
08. 「漢方、東洋医学」総合リンク集
09. 東洋医学に関する総合サイト
10. 北里研究所(東洋医学総合研究所)
11. 中国式体質チェック by翁鍼灸治療院
12. 健康・統合医療 byスポニチ健康道場
13. 日本代替・相補・伝統医療連合会議(JACT)

ツボの位置、WHOが世界基準決定へ

2006年10月27日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 はり・きゅうで使われる361か所のツボの位置が国際的に統一されることになった。世界保健機関(WHO)が茨城県つくば市で31日から開く国際会議でツボの統一基準を決める。

 現在はツボの位置が国ごとに異なり、それぞれ効果はあるとされるが、国際的に効用などを議論する際に混乱のもとになっていた。

 ツボを使った治療は2000年以上の歴史がある。それぞれのツボの位置や名称は治療が盛んな日本、中国、韓国の3か国でそれぞれ引き継がれていくうちに微妙に変化していった。

 WHOは1989年に361か所のツボの名称を統一し、国際番号をつけた。さらに、2003年から日中韓の研究者からなる諮問会議を設け、位置の統一を検討してきた。

 当初は361のうち92のツボが食い違っていたが、その後の検討で、意見が割れるツボは6か所だけになった。そのうちのひとつは手のひらにある「労宮」。日本と中国はひとさし指の下の中指寄りのあたり、韓国は中指の下の薬指寄りのあたりだとして、この2か所で議論が続いている。31日からの会議で最終調整を行う。

 ツボの検証は、臨床的な有効性ではなく、それぞれのツボの根拠となる59の古典を調べ、より伝統を踏まえた位置に統一する。場所がずれているとされたツボの臨床的な有効性についても研究は継続するという。

 WHOの諮問会議に日本側代表として参加する形井秀一・筑波技術大教授は「解剖学、生理学なども踏まえた科学的なツボの検証が進んでおり、今回の基準で国際比較ができるようになる」と話している。

「統合医療」の第一人者が講演 29日、松江で

2006/10/11 山陰中央新報

 伝統医療や代替医療と近代西洋医学を融合した「統合医療」への理解、関心を深めてもらう講演会が29日、松江市のホテル一畑で開かれる。

 講演会は、日本統合医療推進協会(東京)が実施。当日午後1時から、東京大学名誉教授で日本統合医療学会の渥美和彦理事長が「より健康に、より美しく より長生きするための医療」と題して統合医療の内容や現状、課題などを話す。

 この後、同氏や星野予防医学研究所(松江)の星野十所長らによるパネルディスカッションも行われる。

 同協会と連携した取り組みを行う医師グループ日本代替・相補・伝統医療連合会議メンバーで真理渡部歯科クリニックの渡部真理院長は「統合医療の国内第一人者の渥美氏が地方で講演するのは極めて珍しい」と話す。

 参加費は2500円(資料代など)。申し込み、問い合わせは真理渡部歯科クリニック(電話0852・23・4182)。

はり治療、「代替医療」で存在感 血糖値や血圧に改善効果

2006/08/10 IZA <産経新聞> The Sankei Shimbun

 生活習慣病予防の観点などから、西洋医学を補完するものとして関心が高まる「代替医療」。その1つとして近年、「はり治療」が注目され、大学病院が臨床研究に乗り出すなどの動きが出ている。腰のはり治療で、血糖値や血圧の改善効果を導いてきたベテランはり師を訪ね、代替医療としての「はり」について聞いた。(山口暢彦)

 東京・六本木の川井針灸(しんきゅう)院。小泉純一郎首相の治療も手がけるというキャリア41年の川井健●(けんどう)院長は、その経験から、腰にある「仙腸(せんちょう)関節」を集中的に治療すると、血糖値や血圧に改善効果がみられることに気づいたという。

 仙腸関節の治療は元来、慢性の腰痛やぎっくり腰で行われてきた。腰の不調を訴える人は仙腸関節が固まり、滑らかに動かなくなっているからだ。そして治療を重ねるうちに、「多くの患者さんから、(治療後)『血圧が正常になった』『血糖値が下がった』という声が寄せられるようになった」と話す。

 例えば、ある男性糖尿病患者(44)の場合、今年4月16日時点で211ミリグラム/デシリットルあった血糖値が、わずか1カ月後の5月12日には、正常値に近い132ミリグラム/デシリットルまで下がったという。この間、薬などは服用せず、週1回、はり治療を受けただけだった。

 仙腸関節からは副交感神経が出ており、ここを治療して関節の動きが正常になれば、副交感神経が刺激され、交感神経より、その働きが優位になるという。

 副交感神経とは、血管を拡張したり脈拍を抑えたりと、リラックス時に働く自律神経。一方、交感神経は、血管を収縮したり、脈拍を上げたりといった、いわば“戦闘”時に働く自律神経だ。つまり、仙腸関節の治療により、リラックス効果が期待できるというわけだ。

 この川井さんの説について、金沢大学大学院の鈴木信孝教授(補完代替医療学)は、「たくさんの実例を集めなければ医学的証明にはならないが」と前置きしたうえで、「交感神経には血糖値や血圧を高める働きがあるので、副交感神経を優位にすれば、血糖値を下げたりすることは十分考えられる」と語った。

 糖尿病患者は今や約740万人、高血圧性疾患患者も約700万人いるとされる。「はりは西洋医学の代替医療として大きな力を発揮する」と自信をみせる川井さん。そして、“副交感神経優位理論”をもとに、生活習慣病を予防したい人には「日ごろから、できれば温かいものを口にすることを心がけてほしい」と話す。

 「『冷え』は仙腸関節が固くなる原因。『生野菜は温野菜にする』『水はお湯にして飲む』などを心がけたりすれば、仙腸関節はゆるみます」とアドバイスしている。

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 川井針灸院は(電)03・3405・5536。

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≪はり治療 大学病院も関心 臨床研究へ≫

 代替医療は、対症療法中心の西洋医学を補完する予防的要素が強い医療で、はりをはじめ、サプリメントや食事療法、健康食品など多種多様だ。「補完医療」と呼ばれたり、西洋医学とあわせ、「統合医療」と称されたりする。予防が重視される生活習慣病への関心が高まっていることなどから、注目が集まっている。

 大阪大学大学院医学系研究科の伊藤寿記(としのり)教授(消化器外科)によると、はりに関しては、科学的解明が進んできたことによって関心が高まっているという。7月には同大学病院に週2回の「補完医療外来」がオープンした。狙いの1つは、がんや生活習慣病の治療にはりを補助的に使い、どれほど効果を上げられるかを研究することだ。伊藤教授によると、「はりは抗がん剤の副作用の吐き気や糖尿病の知覚鈍磨を抑えるといわれている。それを医学的に証明し、治療の補完に生かしたい」という。

 はり師を目指す人も増えている。国家資格試験を通らなければならないが、専門学校は平成10年の37から今年4月には98に、4年制大学は1から5に増えた。ある大学関係者は「高齢者向け施設でもはりが取り入れられるなど、ニーズが高まっていることから、若い人は将来性を感じているのではないか」と話している。 ●=くさかんむりになべぶたに里

不妊と鍼灸

2005年06月12日 中日新聞 by明生鍼灸院

記事要旨

 明生鍼灸院で一定期間治療を受けた女性患者585名中、176名(30.1%)が妊娠した。平均年齢は32.6歳、鍼灸治療期間は約9ヶ月、鍼灸回数は約47.2回であった。

 176名の9割は鍼灸を始めた後も専門医療機関に通い続け不妊治療を受けていたが、36名(21%)の患者は専門医療機関の治療ではなく自然に妊娠していた。ほとんど自然妊娠が難しいとみられていた女性の妊娠率としては極めて高いという。

 鈴木院長は「安易に自然妊娠を期待させるべきではないが、高度な不妊治療はさまざまなストレスを伴う。専門医療を一休みしてリラックスした気持ちで身体全体の健康改善を目指す東洋医学を取り入れたことが、好影響を与えたのではないか」と話している。

鍼灸治療で流産抑止

2004年06月24日 中日新聞 by明生鍼灸院

(記事要旨) 反復流産の患者28人と習慣流産の患者14人を対象に鍼灸治療を週2回・3ヶ月以上続けた。

 この結果、「反復」で15人、「習慣」で6人が妊娠の後、無事出産できた。統計では流産を続ける患者は三回目の妊娠で約44%、四回目は約60%と流産率は極めて高率だが、鍼灸治療を施した場合は、それぞれ16.7%、14%と明らかに低くなった。

 反復・習慣流産や死産は「不育症」と呼ばれる。西洋医学の分野では血液の凝固を抑えたり、免疫バランスを整えたりする治療法が一定の効果を挙げている。半面、複数の原因が絡んでいる場合や、未解明の部分もまだ多く、原因が分らずに悩む人々も少なくない。

 明生鍼灸院では「必ずしも患者全員に効果があるわけではないが、特定の病院を治すのではなく、血流の活性化やストレス解消など、身体全体の健康改善に効果がある東洋医学が皆さんの喜びにつながれば」と考えている。

“治る力”を呼び起こせ〜「統合医療」の可能性〜

2004/04/02 NHK/クローズアップ現代 放送記録

 煎じた野草を飲んだり、つぼを刺激したりといった、かつては民間療法として片づけられてきた様々な治療法が、今改めて見直されつつある。

 病気の原因を明らかにし、それを取り除く近代西洋医療だけでは治せない症状もある事が次第に明らかになってきた中で、体のバランスを取り戻させて治癒力を高める、代替・伝統医療を組み合わせた「統合医療」という考え方を取り入れる施設が、日本でも急速に増えているのである。

 1月31日、東京で統合医療についての世界的な会議が開催され、統合医療の世界的な権威であるアリゾナ大学のアンドルー・ワイル教授が来日する。ワイル教授へのインタビューと日本での現状を通して、統合医療の可能性と課題を明らかにしていく。 (NO.1862)

鍼灸(しんきゅう)術を使った美容法、北京で流行

2000.06.29 人民日報ニュース

北京では最近、中国伝統医学である鍼灸術(しんきゅう)を使った美容法が流行している。鍼灸術による美容法は、針で人体の穴(つぼ)が刺激されることにより、内分泌線が調整され、また、しみなど顔面疾患の根治にとても効果がある。

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