TOPIC No.5-53 慢性腎不全と人工透析


01. 人工透析 byフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
02. 人工透析 -透析の様子-
03. e-透析システム
04. 人工透析二人会
05. ニーレの会[慢性腎不全・人工透析患者食事療法]
06. 慢性腎不全の食事療法
07. 人工透析海外旅行
08. 人工透析って何だ!
09. 人工透析の病院検索
10. 人工透析を必要とする腎(じん)不全 東京都難病医療費等助成

カリウム過剰投与で死亡か 群馬、県警が病院側聴取

2008/03/19 中国新聞ニュース

 群馬県伊勢崎市の医療法人恵泉会「せせらぎ病院」で二月、慢性腎不全の女性(59)が人工透析後に死亡、県警が高濃度のカリウム溶液を誤って投与した業務上過失致死の疑いがあるとみて、医師ら数人から事情を聴いていることが十八日、分かった。

 関係者によると、女性は二月十九日、同病院で人工透析を受けた際、カリウム溶液を静脈に注入され、約六時間後、高カリウム血症のため死亡した。希釈していない溶液を使用したとみられる。病院は伊勢崎署に事態を報告したという。

 病院は「事態を真摯しんしに受け止め、しかるべき対処をしている。現在調査中なので、コメントは控えたい」としている。

 病院のホームページによると、院内には人工透析設備が六十六台あり、日本透析医学会の専門医が診断や治療にあたっている。人工透析のほか、内科、外科、整形外科を診療している。

夜間外来透析の1割、廃止か縮小 診療報酬改定で

2007/10/10 中国新聞ニュース

 中央社会保険医療協議会(中医協)は十日、夜間外来の人工透析に対する診療報酬の加算を四割引き下げた二○○六年度改定の影響で、夜間の外来透析を行っていた医療機関のうち約13%が夜間対応を廃止か縮小したとの調査結果を公表した。

 専門医や夜間透析利用の全体数に変化はないものの、地域によっては腎臓病患者が不利益を被りかねない。厚生労働省は「全体的な分析ではあまりマイナス面はないが、個別の問題発生には注意したい」としている。

 調査は今年七―八月、透析を実施している病院・診療所から抽出した二千カ所を対象に実施し、58%の千百六十八カ所から回答を得た。夜間の外来透析を実施していた医療機関六百七十カ所のうち、「最近廃止した」が五十カ所、「最近縮小した」が三十六カ所あった。縮小した医療機関の半数強では受け入れ患者数を絞っていた。

 廃止・縮小した八十六カ所に理由を聞くと、「患者がいない」が36%と最も多く、次いで「採算が取れない」が24%。中医協改定結果検証部会の委員からは「採算を理由とした点は見逃すべきでない」との意見が出た。

 日本透析医学会によると、慢性透析患者は○六年末で約二十六万五千人で、うち約16%が夜間の透析を受けている。

透析患者の増加に歯止めを 厚労省検討会が初会合

2007年10月01日 中国新聞ニュース

 人工透析患者の増加に歯止めをかける方策を探る厚生労働省の検討会初会合が1日、東京・霞が関で開かれ、慢性腎疾患を適切に治療し末期腎不全への進行を防ぐために、地域のかかりつけ医と専門医をどう連携させるかなどについて、来年春までに報告書をまとめることを決めた。

 同省によると、国内の透析患者は昨年末時点で約26万人で、毎年約1万人ずつ増えている。1人の透析にかかる医療費は年間約500万円。健康保険などの適用で患者本人の負担は大きくないが、全体の医療費は年間約1兆3000億円になる。

 慢性腎疾患は、尿中のタンパク質や腎機能の低下が診断の目安。軽い段階では自覚症状が乏しく本人も気付かないことが多いが、重くなると心血管疾患のリスクも高まり、末期腎不全になれば人工透析が必要となる。

人工透析で収賄 医師紹介 不透明さ排せ

2007/09/19 中国新聞ニュース

 県立広島病院(広島市南区)の前副院長(65)が収賄の疑いで逮捕されたのに続いて、後輩の開業医(55)もきのう、贈賄の疑いで逮捕された。人工透析の患者紹介の見返りとして多額の商品券を授受した疑いだ。患者をめぐる不明朗なやりとりがあったとすれば、徹底的に究明しなければならない。

 前副院長は、広島県内では人工透析や腎臓移植などの第一人者ともいわれる。一九九六年、広島病院に腎臓総合医療センターが開設されるとともに、初代センター長に選ばれた。

 その在任中の二〇〇五年七月から〇六年一月までの間に、後輩の開業医から、四回にわたって郵送された百数十万円の商品券を謝礼として受け取ったとされる。

 腎臓の働きが落ちてくると、排出されるべき老廃物や毒素が体内にたまってくる。それを、おおむね週三回の「血液濾過(ろか)」によって取り除くのが人工透析だ。大きな病院が初期治療をした後に、開業医などが患者を引き継ぐ。

 開業医はかつて、透析患者がいれば経営に心配はいらないとまで言われていた。治療は一生続く。しかも当初は診療報酬が高かったからである。

 ところが今や患者は全国で二十六万人に達し、それにつれて増えた開業医の競合も激しい。一方で医療費抑制というブレーキ。診療報酬は一カ月で一人約四十万円と半減し、経営も大変だ。一人でも患者を確保したい気持ちが、事件の根にあったのだろうか。

 広島病院は、年間六十人程度を市内七区と二市町の十七医療機関に紹介している。だから極端な優遇はできず、贈賄側の収容能力もそこまで大きくないはず、との見方もある。先輩後輩の儀礼の範囲ではないか、との声もある。

 しかし市民感覚では、儀礼にしては高過ぎる。患者からすれば自分の処遇に金銭が絡んでいたようで不愉快だろう。これ以外にも不明朗なやりとりがなかったかどうかも含めて、解明を急いでほしい。病院が近く設ける検証委員会による調査結果も待たれる。

 近年、主治医の紹介にそのまま従うのではなく、インターネットなどで集めた情報と考え合わせて「行き先」を決める透析患者も増えている。

 ところが法的な規制もあり、設備やサービスなど欲しい情報が必ずしも得られない。「選びやすい環境」を整えて紹介の透明化を図ることも考えたい。

県立広島病院元副院長が収賄 患者紹介で百数十万円

2007/09/19 中国新聞ニュース

▽元部下の開業医も贈賄で立件へ

 患者の紹介などの見返りに開業医から百数十万円分の商品券を受け取ったとして、広島県警捜査二課と広島中央署は十七日、収賄容疑で県立広島病院(広島市南区)の元副院長田中一誠たなか・いっせい容疑者(65)=広島市西区古江新町=を逮捕。田中容疑者の自宅や県立病院などを家宅捜索した。

 調べでは、田中容疑者は広島市の開業医(55)に人工透析の患者を紹介したり、患者の症状が悪化した際に県立広島病院で緊急措置の対応をした見返りに、二〇〇五年七月―〇六年一月ごろ、四回にわたり、百数十万円分の商品券を受け取った疑い。県警は開業医も贈賄容疑で立件する方針。

 田中容疑者は〇二年四月から〇六年三月まで県立広島病院の副院長を務め、腎臓総合医療センター長と歯科部長を兼務していた。現在は広島県赤十字血液センター所長。

 県警によると、田中容疑者と開業医は県立広島病院時代の上司と部下。開業医は一九九四年に退職し、九七年に開業した。

 県立広島病院は、県内十七の病院に年間約六十人の透析患者を紹介しており、主治医が患者の希望を聞き紹介先を決める仕組みになっているという。大浜紘三おおはま・こうそう院長は記者会見で「誠に残念で痛恨の極み。患者や県民の期待に反し、心からおわびする」と話した。

 同病院は一八七七年に公立広島病院として設立。原爆で壊滅したが、一九四八年に現在地で再発足した。〇七年四月現在、内科をはじめ整形外科、心臓血管外科など二十一診療科、七百五十床の基幹病院。

人工透析、負担上限引き上げ 厚労省方針

2005年11月12日 asahi.com

 厚生労働省は11日、人工透析を受けている慢性腎不全の患者のうち、月収53万円以上の人の自己負担上限を、月1万円から2万円へ引き上げる方針を自民党に示した。異論がなかったことから、厚労省は来年10月から実施したい考えだ。透析の必要な患者約25万人のうち、約1割にあたる2万5000人が負担増の対象となる見通し。透析患者は毎年1万人のペースで増えており、抑制が必要と判断した。患者団体は反発している。

 透析患者にかかる医療費(患者負担を含む)は推定約1兆円で、国民医療費の約30分の1を占めると見られる。例えば透析者数のうち約7万人を占める糖尿病患者では、1人あたり年約550万円の医療費がかかっている。

 人工透析は、自己負担額が一定額を超えた分を還付する高額療養費制度の特例により患者の負担上限は月1万円に抑えられ、残りは医療保険から支給されている。

 厚労省によると、透析技術の進歩で患者が働きやすくなり、高い収入を得る人も増えてきた。また、1万円に設定された透析患者の負担上限が84年から変わらず、一般の高額療養費制度では約2.6倍になっていることも考慮した、という。

人工透析、自己負担限度額引き上げ方針 厚労省

2005/11/12 The Sankei Shimbun

 厚生労働省は11日、人工透析患者の自己負担限度額を月収53万円以上の人については、来年10月から現行の1万円から2万円に引き上げる方針を自民党医療委員会に示した。

 同省によると、対象は25万人いる患者の1割弱程度と見込まれる。(共同)

人工透析

2005年(平成17年)11月05日 湘南新聞《1588号》

透析患者の3万人が感染 C型肝炎ウイルス

2005/04/04 The Sankei Shimbun

 腎臓病で人工透析を受けている全国約25万人のうち、推定で3万人余りがC型肝炎ウイルス(HCV)に現在感染しているか感染歴があるとの調査結果を全国腎臓病協議会が4日、C型肝炎に関する厚生労働省の専門家会議で報告した。

 透析歴が長いほど感染率は高く、25年以上の長期透析者では53%。 感染原因は、ウイルス検査法が確立される前の、腎性貧血治療のための輸血や、透析室での院内感染が関係している可能性もあるとしている。

 同協議会などは2001年10月、全国の透析患者から抽出した8549人にアンケートし、13%に当たる1142人でHCV感染歴が判明。03年末の透析患者約25万人にこの割合を当てはめ、感染は3万人余りと推計した。

(10/27)川澄化学、透析用人工腎臓をタイで2割増産

2005年10月27日/日経産業新聞

 川澄化学工業は人工透析に使う人工腎臓(ダイアライザー)をタイの新ラインで2割増産する。製造から組み立てまで行う同社初の一貫生産ラインで、年内にも年150万本ペースで量産を開始する。血液をろ過する基幹部品の「中空糸」を独自に開発、欧州やアジアに投入して海外事業を拡大する。

 増産する人工腎臓は血液中の有害たんぱく質などの除去能力が高い「高機能型」。同社は独系透析最大手のフレゼニウスメディカルケア(独バドホンブルグ市)との合弁企業を通じて「ポリスルフォン」と呼ぶ高性能の中空糸を調達、高機能型人工腎臓を国内市場に投入している。

透析患者の3万人が感染 C型肝炎ウイルスで推計

2005/04/04 The Sankei Shimbun

 腎臓病で人工透析を受けている全国約25万人のうち、推定で3万人余りがC型肝炎ウイルス(HCV)に現在感染しているか感染歴があるとの調査結果を全国腎臓病協議会が4日、C型肝炎に関する厚生労働省の専門家会議で報告した。

 透析歴が長いほど感染率は高く、25年以上の長期透析者では53%。感染原因は、ウイルス検査法が確立される前の、腎性貧血治療のための輸血や、透析室での院内感染が関係している可能性もあるとしている。

 同協議会などは2001年10月、全国の透析患者から抽出した8549人にアンケートし、13%に当たる1142人でHCV感染歴が判明。03年末の透析患者約25万人にこの割合を当てはめ、感染は3万人余りと推計した。

 透析歴が4年以上5年未満の人の感染率は7%、15年以上20年未満は19%、20年以上25年未満は33%だった。

 C型肝炎は慢性化すると肝硬変や肝がんへ進行しやすく、同協議会は「(診療などで)適切な対応を」と要望した。(共同)

透析患者5人がC型肝炎に 宮崎、院内感染か

2005/02/08 The Sankei Shimbun

 宮崎市は8日、同市内の医療機関で人工透析を受けている患者12人が肝機能検査で異常値を示し、うち5人からC型肝炎ウイルスを検出したと発表した。院内感染とみられる。5人の症状はいずれも軽いという。市は医療機関名を公表していない。

 市保健予防課によると、1月下旬に複数の透析患者が吐き気や全身のかゆみなど肝炎の症状を訴えたため、今月2日、この医療機関が市保健所に相談。保健所の調査で、人工透析で使う機器を洗浄するための生理食塩水にウイルスが混入し、機器が汚染された可能性が高いことが分かった。

 同医療機関では、44人の患者が3つのグループに分かれて人工透析を受けており、異常が見つかった12人はいずれも同じグループだった。市は、別のグループにいるウイルス感染者から看護師を介して生理食塩水や機器がウイルスに汚染され、感染が広がったとみて調べている。

 C型肝炎は輸血や注射器の使い回しなど、主に血液を介して感染する。A型肝炎などと比べ急性症状は軽く、症状が出ない場合もあるが、潜伏期間が長く慢性化しやすいとされる。放置すると肝硬変や肝臓がんに進むことがある。(共同)

人工透析の通院患者8人がC型肝炎感染 千葉の病院

2000.10.23 asahi.com
 千葉市花見川区花見川の平山病院(平山登志夫院長、99床)で、人工透析を受けていた56歳から66歳までの男女8人の通院患者がC型肝炎に感染していた、と千葉市が23日に発表した。市によると、感染の時期は昨年7、8月ごろと推定されるが、感染源と感染経路は特定できなかったという。8人のうち6人は肝機能の低下が見られたが、5人は正常値に戻り、残る1人も安定した状態だという。

 市によると、8人はいずれも、平山病院で同じ日の同じ時間帯に定期的に透析を受ける患者グループだった。昨年10月、うち6人に軽度の肝機能の異常が認められたため、C型肝炎ウイルス抗体検査を実施したが、全員陰性だった。今年2月に再び検査したところ、8人の抗体陽性が確認されたという。

 市は今年3月、病院から感染の報告を受け、保健所による4回の立ち入り検査と、専門家による調査委員会で原因究明を図った。しかし、感染源と感染経路は特定できなかったという。平山院長は「事態を厳粛に受け止め、患者やご家族にご迷惑をかけたことをおわびします。再発の完全防止のため、なお一層の努力をする所存です」とのコメントを出した。

C型肝炎に5人が院内感染 福岡の民間病院

2000.10.02 The Sankei Shimbun
 福岡市保健予防課は二日、同市早良区の人工透析専門の民間病院、重松クリニック(重松勝院長)で、五十−六十歳代の患者五人(男性四人、女性一人)がC型肝炎ウイルスに院内感染したと発表した。いずれも自覚症状はなく、肝機能も回復に向かっているという。

 同市は院内感染対策検討委員会を設置。貧血になった患者に投与する薬剤を扱った際、ウイルスが混入した可能性があるとみて、感染経路などを調べている。

 同課によると、五人は八月十四日の定期検査では異常なかっスが、九月十一日の検査で肝機能の低下を確認。その後のウイルス検査などで、早期の急性C型肝炎と判明した。

 いずれも週二、三回の定期的な透析を、同じ透析室で、同じ曜日の同じ時間帯に受けている。同委員会はウイルスの潜伏期間に当たる過去一−二カ月間のうち、ある一日に全員が感染したとみている。

 同病院は注射針などの再利用をしておらず、施設面にも問題はなかった。また、独自に院内感染防止マニュアルを作り、定期的に研修会を開いている。

 同病院には約百八十人の患者がおり、五人と一緒に透析を受けている患者がほかにも十五人いるが、異常はないという。

 同課によると、透析によるC型肝炎の院内感染が疑われたのは、五月に静岡県浜松市で十一人の感染が分かったケースなどがある。

3人目の死亡発覚、加古川市の診療所で肝炎の集団感染

May 30, 1999
 兵庫県加古川市の診療所・福原泌尿器科(福原公院長)で、人工透析患者がB型肝炎を相次いで発症し、劇症肝炎で2人が死亡していた問題で、兵庫県は29日、同診療所で人工透析を受けていた患者のうち、新たに1人が慢性C型肝炎で死亡し、1人が急性C型肝炎を発症していた、と発表した。これを受けて福原院長は人工透析を中止するとのコメントを出した。

 同県疾病対策室によると、新たに死亡がわかったのは40代の男性。3月末に発症し、転院後の4月8日に慢性C型肝炎で死亡した。急性C型肝炎を発症したのは30代の女性で、病状は安定しているという。女性の感染については29日、県に届け出があったが、死亡した男性の届け出はなかった。

 同県は、同診療所のカルテをもとに死亡した男性の転院先の調査を行うとともに、県内で透析を実施している医療機関についてウイルス性肝炎の患者数を把握し、感染対策の実施を徹底するよう立ち入り調査を行う方針。

 今回の院内感染をめぐって、同県は28日、院内感染調査委員会を設け、10月をめどに調査報告をまとめる方針を決めている。

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