TOPIC No.5-5-5 こども・少年の暴力/犯罪

少年に殺された子供達by少年犯罪被害当事者の会のホームページ

子供の心の病、早期発見へ「検診」導入を提言

2005年06月23日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 感情を抑制できない「キレる子」の増加など、子供の問題行動の背景や対策を探る文部科学省の「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」(座長・有馬朗人元文相)がまとめた報告書素案の内容が22日、明らかになった。

 素案は「精神の健康を診るための診断テストの研究開発を検討することが必要」と指摘、子供の健康診査の一環として、心の病を早期発見するための「精神保健検診」導入を提言している。

 7月にもまとめる最終報告書を受け、文部科学省は、1歳児や3歳児の集団健診、小学校の定期健診などの機会に、従来の身体検診と合わせて精神検診を実施したい考えだ。

 医師や保健師などが簡単に記入できるチェックシートを、精神医学や心理学、教育学の専門家らで開発し、早ければ2〜3年以内の導入を目指す。「注意欠陥・多動性障害」を始めとする軽度発達障害などを早い時期に見つけることで、家族が対策を講じやすくする狙いがある。

 ただ、一斉検診の導入には抵抗感も強いと予想され、同検討会は「子供たちのプライバシー保護に十分配慮しなければならない」としている。

 このほか報告書では、軽度発達障害と児童虐待に対する現場の教師の対処方法を確立するため、特定の小学校などをモデル校に指定し、教育方法を研究することも提案する方針。

 子供による殺人事件などを契機に子供の心の問題が注目される一方、MRI(磁気共鳴画像装置)などで脳の働きを調べることが可能になった。このため同省は、科学的視点から問題行動についての対策を探る同検討会を今年1月に設置した。

 報告書素案は、脳科学の成果が独り歩きする危険にも触れ、「世の中に混乱が起きないよう慎重に情報発信する工夫が必要」と指摘。パソコンやゲームへの熱中が脳に悪影響を及ぼすという「ゲーム脳」説については「さらなる研究が必要」と述べるにとどめた。

少年院、14歳未満も 法務省 関係法令見直し

2004/08/25 The Sankei Shimbun
 犯罪の低年齢化に対処するため法務省は24日、刑罰法令に触れる行為をした14歳未満の少年(触法少年)について、少年院への収容を可能にし、警察による調査権を明記することなどを柱として少年法関係法令を見直す方針を固めた。

 少年非行対策の法整備は昨年末の政府の「青少年育成施策大綱」にも盛り込まれている。法務省は9月の法制審議会に関係法改正を諮問し、早期に成案を得たい考えだ。

 保護観察中の少年が順守事項を守らず、保護観察所の警告に従わなかった場合、家裁の判断で施設への送致を可能にする制度も検討する。

 在宅や児童自立支援施設で更生を図ってきたこれまでの触法少年に対する処遇の在り方を見直す内容で、議論を呼びそうだ。

 家裁による少年の保護処分には(1)少年院送致(2)児童自立支援施設・児童養護施設送致(3)施設への収容を伴わない保護観察−などがある。

 矯正教育を目的とした少年院収容は最も厳しい処遇だが、現行の少年院法は14歳以上しか収容できないと規定しており「早期の矯正が必要とされた事件では触法少年も収容するべきだ」との指摘が出ていた。

 法務省が検討しているのは、少年院収容年齢の下限を撤廃し、14歳未満の送致については「特に必要な場合」に限定する新たな規定を設ける案。また触法少年の事件について警察の調査権を明確化し、捜索や押収、検証ができるようにする。

 一方、家裁が保護観察とした少年が、保護観察所が設定した順守事項を守らなくても、現行法には制裁規定がない。このため、悪質な場合は児童自立支援施設や少年院への収容を可能にするなどの新たな制度を設けることで、保護観察の実効性を確保する方針。

 触法少年の事件については、昨年7月に起きた長崎市の男児誘拐殺人事件をきっかけに法整備を求める声が強まり、法務省がプロジェクトチームを設けて検討していた。

 <14歳未満の少年事件> 刑罰法令に触れる行為をした14歳未満の少年(触法少年)について、刑法は処罰の対象から除外しているが、少年法は14歳未満についても少年審判の手続きを定めている。現行法では、警察は触法少年について保護者に任せておけないと判断した場合、児童福祉法に基づき児童相談所に通告。児童相談所長らの判断で家裁に送致されると、家裁は調査の上で審判を開き、児童自立支援施設送致、保護観察などの処分を決定する。

「キレる子」増加…過剰反応から衝動的暴力

2004/08/27 読売新聞 Yomiuri On-Line
 児童生徒の校内暴力件数が、文部科学省の調査で、3年ぶりに増加に転じた。個々の事例をみると、ささいなことに過剰に反応して衝動的に暴力を振るう、いわゆる「キレる」現象が目立つ。折しも昨年から、小学生による衝撃的な事件が立て続けに起きており、教育現場や専門家からは、コミュニケーション能力の不足や、ストレスの増加が背景にある、との指摘があがっている。

 小学校の暴力が前年度の2・5倍に増えた香川県。「女子にからかわれてかっとなり、教室の窓ガラスを割った」(小6男子)、「すれ違いざまに体が触れたことに腹を立て、暴力を振るった」(同)など、衝動的に暴力に走った例が目立った。

 「以前は口げんかで収まっていたようなささいなことが、殴り合いに発展しているケースが多い。子供の忍耐力が弱くなっているのではないか」と県教委の担当者。文科省に寄せられた全国の報告例でも、通りがかった生徒が「にらんだ」として、「生意気だ」と殴りかかったり、教師に注意されて、「逆ギレ」して殴ったりするなどの突発的、短絡的なケースが多く見られた。

 小、中学校での暴力行為が大幅に増加した大阪府教委の担当者は、「コミュニケーション能力の不足が背景にある」と指摘する。増加の著しい市町村教委に聞き取り調査したところ、中1の1、2学期に、別の小学校から来た生徒やグループ同士で小競り合いからけんかになった事例がいくつかあった。「自分の気持ちを相手に伝えられないために、ちょっとしたことから暴力に発展しているようだ」と担当者は言う。

 島根県と並んで、暴力行為の増加率が全国最大だった神奈川県では、特定の児童が繰り返し、暴力を振るう例が多かった。同県では、小学生の暴力行為が前年度比約80%増で、小学校の「荒れ」が目立ったが、県教育庁の生徒指導担当は、「授業に遅れたり、校則が守れないなどの予兆が見られる場合が多く、早期に家庭と連絡を取って対処する必要がある」と話している。

 これに対し、教育評論家の尾木直樹・法政大教授は、「2002年度からの新学習指導要領の導入で学力低下が騒がれ、逆に詰め込み教育が復活するなどして、子どもは悲鳴を上げている。ストレスが増えた結果、暴力を振るうケースが増えているのではないか」と指摘する。また、「インターネットの普及で、メールやチャットでのトラブルからストレスをためるケースも増えていると思う」と話している。

小学生の暴力、前年度比28%の大幅増

2004/08/27 The Sankei Shimbun
 公立の小学生が2003年度に学校の内外で起こした暴力行為は1777件で、前年度に比べ27.6%増と大幅に悪化、現行の調査方式になった1997年度以降で最多となったことが27日、文部科学省の「問題行動調査」で分かった。小学生のいじめも8年ぶりに増え、子どもの荒れの低年齢化が浮き彫りになった。

 文科省は「憂慮すべき状況」と事態を重視、小学生を中心に事例分析をして背景を探る。都道府県教委の報告では、教師の注意に逆上するなど感情を抑制できない子どもが目立つという。

 小学生の校内暴力は前年度比27.7%増の1600件で過去最多。校外も26.4%増え177件だった。

 公立の小中高校生全体の暴力行為も4.8%増の3万5392件と3年ぶりに増えた。

 うち校内暴力は6.2%増の3万1278件。中学は5.4%増、高校も4.3%増えた。

 校外は4114件で3年連続減少した。

 小中高などを合わせたいじめも5.2%増と8年ぶりに増加。内訳は小学生が6.9%増の6051件、中学4.1%増の1万5159件、高校8.6%増の2070件−など。学年別の発生は中1が最も多く全体の31.3%を占めた。

 減少傾向だった校内暴力やいじめが、小中高でそろって増えたことについて文科省は「原因は分からないが、相談体制の整備などで件数を掘り起こした面もある。スクールカウンセラーの配置などこれまでの取り組みが間違っていたわけではない」としている。

 都道府県別にみると、小中高校の暴力行為が増えたのは2府24県。いじめが増えたのは2府27県に達した。

 子ども1000人当たりの発生件数は、暴力行為では最多が奈良の7.2、最も少ない福島が0.3。いじめは栃木の3.9が最も多く、最少は福島の0.1だった。

 公私立高校の中退は8.5%減の8万1799人と3年連続減り、改善傾向が続いている。

こたつで寝ている父に立腹 踏み付け死なせる/体重100キロ 30歳二男逮捕

2001.02.19 The Sankei Shimbun
 親がこたつで寝ていたことに腹を立て、足で踏みつけ死亡させたとして、警視庁小松川署は十九日までに、傷害致死の疑いで、東京都江戸川区西瑞江の印刷工員、星野晴明容疑者(三〇)を逮捕した。星野容疑者は約百キロの巨漢で、父親は病気がちで約四十五キロだった。

 調べでは、星野容疑者は十八日午後五時五十分ごろ、自宅一階居間のこたつで寝ていた父、武夫さん(六五)の腹を一、二回踏みつけ、ろっ骨を折るなどして死亡させた疑い。

 星野容疑者は武夫さんの二男で同居。暴行を受けた武夫さんが苦しんでいたため、星野容疑者が一一九番通報。都内の病院に救急車で搬送されたが、間もなく死亡した。

 一家は四人家族で、犯行時、武夫さんの長男は二階に、妻は外出していた。星野容疑者は「こたつに布団を持ってきて寝ようとしたので、狭くなると思い、ついカッとなった」などと供述している。

「化粧が下手と言われ」カッ 暴行の女高生ら7人逮捕

2001.02.16(20:21)asahi.com
 愛知県警瑞穂署は16日までに、化粧が下手といわれて元同級生に殴るけるの暴行を加え、けがをさせたとして名古屋市内の16歳から17歳までの女子高校生ら7人を傷害容疑で逮捕した。

 調べでは、7人は昨年11月29日午後、同市瑞穂区のマンション駐車場に、同県西春日井郡に住むアクセサリー店員女性(16)を呼び出し、頭や顔を殴るなどして、2週間のけがをさせた疑い。7人は「化粧が下手だとか、服のセンスがよくないと言いふらされて腹が立った」と動機を説明。暴行の際、店員の化粧を無理やりふき取り、写真を撮ったという。

 7人は、中退した1人を除き、いずれも同じ高校に通う2年生。店員は同じ高校を中退していたという。ほかにも9人の女子高生らがかかわったとみられている。

いじめて現金脅し取った容疑の中学生3人逮捕 奈良県警

2001.02.12(16:58)asahi.com
 奈良市立中学校で、3年生の男子生徒たちが1年生の男子生徒をいじめて現金を脅し取っていたとして、奈良県警少年課と奈良西署は12日、同市内の14歳と15歳の中学3年の男子生徒3人を恐喝の疑いで逮捕した。

 調べでは、3人は昨年12月20日ごろの昼過ぎ、1年生の男子生徒(12)に「5万円持ってこい」と迫り、3人の中の1人の自宅近くまで現金を持ってこさせ、5万円を脅し取った疑い。男子生徒の両親が12月25日に同署に被害を相談して発覚した。

 調べに対し、3人は容疑を認めており、「脅し取った金はゲームセンターやカラオケなどで使った」と供述している。

 同署によると、男子生徒は「小学生のころから、この上級生らから暴力を含むいじめを受けていた」と話しているという。男子生徒は現在、学校を休んで県外の施設に入所している。

静岡の隣人殺人容疑の中学生、初等少年院送致を決定

2001.02.08(20:18)asahi.com
 静岡県清水市のアパートで昨年暮れ、隣室に住んでいた無職杉山和弘さん(当時57)を包丁で刺殺したとして殺人の疑いで逮捕、家裁送致された市内の中学2年の少年(14)について、静岡家裁の櫻井康夫裁判官は8日、初等少年院送致の保護処分を決定した。

 決定によると、少年は昨年12月23日午前11時45分ごろ、アパートの2階通路で少年の父親と杉山さんが大声で口論しているのを聞いて腹を立て、自宅台所から包丁を持ち出して杉山さんの右胸を1回刺し、殺害した。

 櫻井裁判官は(1)幼少期からその情緒性、社会性が未熟だった(2)言語による自己表現が稚拙(3)普通の対人関係がとれず、短絡的に暴力を振るってしまう――などの処分理由を挙げたうえで、「社会人として生活するためには、長期にわたるきめ細かい専門的矯正教育が必要」とし、初等少年院に対して3年間をめどに矯正教育を施すよう勧告した。

 動機については、杉山さんに対して次第に不快感、嫌悪感を抱くようになっていた少年が、借金の件で少年の父親と大声で言い争う杉山さんにさらに不快感を募らせて感情を爆発させたとした。少年は逮捕後の県警の調べに対しても、「頭にきてやった」と供述したという。

鳥取の母親殺害事件の少年 再抗告を断念

2001.02.03(14:50)asahi.com
 鳥取県東伯郡の自宅で昨年10月、母親(当時40)を殺害したとして殺人容疑で送致され、鳥取家裁から中等少年院送致の保護処分を言い渡された県立高校3年の少年(18)が再抗告を断念し、同家裁の決定が確定したことが3日、分かった。

 鳥取家裁は昨年12月4日、少年が背後から手や腕で母親の首を圧迫し続ける暴行によって窒息死させたとして、「未必の故意」による殺人の非行事実を認定した。少年や付添人は殺意を否認し、傷害致死を主張。少年は殺意が認められたのを不服として広島高裁松江支部に抗告したが、1月17日、抗告棄却の決定を受けていた。同支部によると、少年は再抗告期限の1日までに再抗告申立書を提出しなかった。

優先席の若者2人に声かけたら鉄棒で襲撃、逆恨みか

2001.02.03(13:50)asahi.com
 東京都杉並区の路上で昨年8月、芸能リポーターの鬼沢慶一さん(68)が2人組の若者に襲われて大けがをする事件があり、警視庁はこの手の事件としては異例の捜査本部を設置。このほど、似顔絵を現場や最寄り駅などに張り出し、情報提供の呼びかけを始めた。鬼沢さんは襲われる直前、電車内で優先座席に座っていた若者2人に、子ども連れのために席を譲るよう声をかけており、それを逆恨みしての犯行とみられている。

 調べでは、鬼沢さんは昨年8月15日午後2時55分ごろ、杉並区下高井戸3丁目の神田川沿いの遊歩道を歩いて帰宅中に、後ろから近づいてきた2人組の男に襲われた。「てめえ、この野郎」という声に振り返ると、鉄棒が頭をめがけて振り下ろされていた。

 たまたま通りかかった女性が「何してんのよ」と叫んだため、2人組は逃げた。鬼沢さんは右手中指を骨折するなどの大けがを負った。

 鬼沢さんは事件の直前、京王井の頭線の車内でこの2人組と会っていた。2人組は優先座席に座っていた。その前に鬼沢さんと子ども連れの母親が立っていた。鬼沢さんは2人に席を譲るようにお願いした。しかし、2人は意に介さず座り続けた。隣に座っていた女性が、やりとりを見かねて席を立った。この間、周囲は沈黙していたという。

 捜査本部は、2人組が座席を譲るように促されたことに腹を立て、鬼沢さんが下車するのを見きわめて尾行したとみている。

 2人は20歳ぐらいで、身長170センチ前後。1人は短めの金髪で、体格はがっしりしていた。もう1人は短めの黒髪で、下あごにひげ、薄いまゆ毛。やせ形だったという。

 鬼沢さんは「あの若者たちには、どうして人をいたわる気持ちや思いやる気持ちがないのだろうと思う。でも、こういう世の中にしたのはぼくら大人の責任でもある。また、同じような場面に出合っても勇気を持って声をかけるつもりだ」と話している。

たばこを堂々と買って吸う中高生が増加 警察庁の調査

2001.02.01(22:05)asahi.com
 たばこや酒をコンビニで堂々と買ったり、公園や路上などで悪びれずに飲んだり吸ったりする中高生が増えている――。警察庁が1日に公表した調査結果から、そんな中高生の実態が浮かんだ。未成年の喫煙や飲酒が法律で禁止されているという規範意識は薄く、親から注意された生徒も少ないと分析される。このような実態に危機感を抱く同庁は、たばこや酒を未成年に売らないよう販売店に要請している。

 調査は旧総務庁青少年対策本部が昨年10月、福島、神奈川、新潟、大阪、香川、長崎の6府県で実施。中学2年と高校2年の計3905人に、教室で無記名で回答してもらった。省庁再編で引き継いだ同庁少年課が公表した。

 調査結果によると、直前の1年間にたばこを吸った経験のあるのは全体で14.3%。内訳では男子高校生が24.4%で突出していた。飲酒経験者は半数を超える58.7%で、高校生では約70%にのぼる。

 たばこの購入場所は「自動販売機」、酒の場合は「家にある」が多い。1994年の同様の調査と比べると「スーパー・コンビニ」の増加が目立ち、たばこは25.7%(94年は14.6%)、酒は35.2%(同23.3%)だった。

 喫煙場所は、「自分の家」「友だちの家」「公園や路上」が多い。94年に比べると、「自分の家」「友達の家」が減る一方、「公園や路上」「駅や列車内」が増加した。飲酒場所は「友だちの家」「スナック・居酒屋など」が多く、高校生では「公園」「路上」が増えている。

 「法律で禁止されているからいけない」とする規範意識を持つ生徒は、たばこで36.4%、飲酒では18.4%にとどまる。一方で、親から注意されたことが「ある」と答えたのは、たばこが36.4%、酒が21.1%だった。

ひったくりを仲間で競い合い、横浜の中高校生8人を逮捕

2001.02.02(00:22)asahi.com
 ひったくりを繰り返していたとして、神奈川県警少年課と瀬谷署などは1日、横浜市の旭区と瀬谷区に住む中高校生らのグループを窃盗と強盗致傷の疑いで逮捕した、と発表した。中学3年の男子生徒3人、高校1年の男子生徒4人、無職少年(16)の8人が100件以上のひったくりをしたといい、34件の被害=現金約93万円、手提げバッグや財布など358点(時価約84万円)=が確認されたという。

 調べでは、8人の直接の逮捕容疑は昨年9月から10月に、2―4人で組んでバイクに乗り、横浜市などの路上で、無職女性(72)から8000円入りの手提げバッグをひったくるなど6人から800―6万8000円をひったくったとされる。

 仲間うちで、ひったくりをした回数や奪った金額を競い合っていた。「警察から逃げるのもゲーム」などと話し、警察の追跡から逃れると、携帯電話で無事を確認し合って、ひったくりを再開していたという。

 また、事前に公園などで、被害者役と実行犯役に分かれてひったくりを練習していた。犯行に使ったバイクもほとんど盗んだものだった。

大人社会 見えぬ処方せん/少年犯罪続発 改正法効果に期待

2001.01.31 The Sankei Shimbun
 昨年末、若者たちでにぎわう東京・渋谷で起きた金属バット通り魔事件で、三十一日、横浜家裁で少年に、医療少年院送致の決定が下された。とどまるところを知らない少年たちの暴走。四月からは改正少年法が施行されるが、相次ぐ「十七歳の凶行」に、大人たちは明確な処方せんを見いだせないままでいる。

 日大の板倉宏教授(刑法)は、「個人的には日本に保安処分があればと思うが、現状の制度下では医療少年院は妥当。ただ問題は出てからのケアだろう」とみる。

 犯行内容自体が凶悪化し、社会の不安も増大している現状から、「出てからも、問題が見つかった場合はすぐに措置入院できる制度が望ましい」という。

 改正少年法については「犯行時に十六歳以上の重大凶悪事件は原則逆送されるなど厳罰化されており、厳しくすれば多少なりとも抑止効果が出ることは間違いない」と評価している。

 また、教育評論家の尾木直樹さんは「世の中が安定して潤いのある生活を送っていれば、少年らに非行の根があっても発芽はしない」と、社会全体の責任を指摘する。

 尾木さんは、思春期の子供たちはもともと精神的に不安定と認識すべきだとしたうえで、「今回の少年は精神科に通院していたというが、心の病や特別な精神的傾向をもった人は、教育現場だけでなく一般社会にも一定の割合で存在しており、反社会的な行動に出るか出ないかはむしろ周囲の環境によるところが多い」と話す。

 関東中央病院の岡田謙神経精神科部長は、最近の少年たちの傾向について「欲求不満に対する耐性ができていない。家庭が悪いとか教育が悪いとか、犯人さがしをするのではなく、社会全体で解決策を模索すべきだ」と話している。

 多発する少年事件を深刻な教育問題ととらえ、昨年末の教育改革国民会議の最終報告でも、青少年による奉仕活動体験や、道徳教育の強化などの視点が盛り込まれた。

 また、国立教育政策研究所が「キレる子供」の原因をさぐる調査に乗り出すなど、多方面から対策がとられている。

 <医療少年院> : 少年審判で「心身に著しい故障があり、医療措置を必要とする」とされた十四歳以上の少年を治療しながら矯正する施設。二十六歳になるまで収容できる。他の少年院が矯正教育を中心とするのに対し、治療を優先させる。全国に「宮川医療少年院」(三重県小俣町)、「神奈川医療少年院」(神奈川県相模原市)、「関東医療少年院」(東京都府中市)、「京都医療少年院」(京都府宇治市)の四カ所があり、精神疾患のある少年少女は関東か京都に収容されることが多い。退院までは平均一年。退院後は保護観察を受けながら社会復帰したり、一般の少年院に移ったりする。

長野で銀行に爆破予告 現場近くで包丁持った高校生逮捕

2001.01.29(21:30)asahi.com
 29日午後3時すぎ、長野県飯田市川路の八十二銀行天竜峡支店に「爆弾を仕掛けた。金を出せ」との電話があった。飯田署が銀行周辺を捜索していたところ、同4時50分ごろ、付近を通りかかった同県下伊那郡内の高校1年の男子生徒(16)が、包丁5本を背負いカバンの中に入れて持っていたため、銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕した。

 調べに対し、男子生徒は銀行に電話をしたことをほのめかしているという。銀行からは爆発物など不審物は見つからなかった。

大阪・堺の連続殺傷事件、被告の控訴を棄却 大阪高裁

2001.01.24(20:42)asahi.com
 大阪府堺市で1998年1月、シンナーを吸って幼稚園児(当時5つ)ら3人を包丁で次々に刺して死傷させたとして、殺人と殺人未遂、毒劇物取締法違反などの罪に問われた男(22)=事件当時19=に対する控訴審の判決が24日、大阪高裁であった。河上元康裁判長は、男が心神耗弱の状態にあったとしたうえで懲役18年(求刑無期懲役)を言い渡した昨年2月の大阪地裁堺支部判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。河上裁判長は「凶悪、残虐な犯行で、亡くなった園児は誠に哀れだ。危険であることを知りながらシンナーを吸引していた本件では、心神耗弱だったことを過大視すべきではない」と述べた。

 この裁判では、責任能力が争点になった。男の側は「犯行当時、心神喪失の状態にあった」として無罪を主張。河上裁判長は「犯行直後には狭い路地に上半身裸で座り、大声でわめくなど異常な行動をとったが、緊急逮捕の際に『女3人刺した』と述べるなど、おおまかな状況認識と記憶力は保たれていた」と指摘。精神鑑定の結果も踏まえ、「行動を制御する能力を喪失するには至っていなかった」と判断した。

 男の側は、亡くなった幼稚園児の両親が損害賠償を求めた訴訟で今月、男の側が5100万円の支払い義務を認めて和解が成立したことも考慮すべきだと主張した。しかし、判決は「和解内容は評価できるが賠償の実現は心もとなく、一審判決を破棄すべきではない」とした。

 判決によると、男は98年1月7日午後8時ごろから同10時ごろまで自宅でシンナーを吸引。翌朝、同市の路上で通学中の女子高校生(18)を包丁で刺して重傷を負わせ、さらに幼稚園園児を刺して殺害。止めようとした母親も刺して重傷を負わせた。

 この事件をめぐっては、新潮社発行の月刊誌「新潮45」が男の実名と顔写真を掲載。男が少年法に基づく「実名で報道されない権利」を侵害されたとして、同社などを相手取り、損害賠償を求める訴訟を起こした。大阪高裁は昨年2月、新潮社側に250万円の賠償を命じた一審・大阪地裁判決を取り消し、新潮社側逆転勝訴の判決を言い渡した。男は上告したが、昨年12月に「許す気持ちになった」などとして取り下げ、大阪高裁判決が確定している。

中三男子3人が強盗致傷 福岡

2001.01.22 The Sankei Shimbun
 二十二日午前二時十五分ごろ、福岡市中央区赤坂三丁目の国道202号の歩道で、少年三人が自転車で通行中の同市西区の専門学校生の男性(19)を殴ったりけったりして顔などに軽いけがをさせ、現金五千円入りの財布を奪った。

 近くを通りかかったアルバイトの男性(24)が一人を取り押さえ、中央署は強盗致傷の現行犯で逮捕。残る二人は同署員が現場付近で発見し、同容疑で緊急逮捕する予定。

 調べでは、三人は同市城南区内の中学校に通う三年生=いずれも(15)=。自転車二台ナ専門学校生を追いかけ押し倒した上「金を出せ、財布を出せ」と脅して財布を奪った疑い。

歌舞伎町のビデオ店爆破事件で少年を家裁送致 東京地検

2001.01.15(19:44)asahi.com
 昨年12月、東京・歌舞伎町のビデオ店に爆発物を投げ込んだとして、東京地検は15日、栃木県の県立高校2年生の少年(17)を殺人未遂と爆発物取締罰則違反などの疑いで東京家裁に送致した。同地検は「少年院送致が相当」との意見をつけた模様だ。少年は「人が死んでもかまわないと思った」と殺意を認めているという。同家裁は同日、2週間の観護措置を決定した。

 調べによると、少年は昨年12月4日午後8時15分ごろ、新宿区歌舞伎町1丁目のビデオ店に手製の爆発物に点火した上で投げ入れた。店員が逃げ出したため、けが人は出なかった。少年は当時、祖父の散弾銃と実弾39発も所持していた。少年は高校の試験や進学などで悩んでいたといい、「爆発物を爆発させた上で、集まった人たちを散弾銃で撃つつもりだった」などと供述しているという。

隣人刺殺の中2を家裁送致 静岡・清水

2001.01.12(22:03)asahi.com
 静岡県清水市内の中学2年生の少年(14)が昨年12月、アパートの隣に住む無職杉山和弘さん(当時57)を包丁で刺殺した容疑で逮捕された事件で、静岡地検は12日、少年を殺人と銃刀法違反の疑いで静岡家裁に送致した。家裁は同日、少年審判の開始と2週間の観護措置を取ることを決定した。

 調べでは、少年は昨年12月23日午前11時45分ごろ、アパート2階の通路で父親(51)が杉山さんと口論するのを聞いて家にあった包丁を持ち出し、杉山さんの右胸1カ所を刺して殺害した疑い。少年一家は3年ほど前に現場のアパートに引っ越し、杉山さんとの間に隣人同士の付き合いがあったが、事件前はトラブルが続いていたという。

 少年は、日ごろから酒に酔って自宅に押し掛けてきては大声を出したり、父親と口論したりする杉山さんに対し、「好ましく思っていなかった。(口論を聞いて)頭に来た」などと話しているという。

自殺中3男子を恐喝した3少年に処分 家裁小倉支部

2001.01.11(20:15)asahi.com
 北九州市小倉南区で昨年10月に自殺した中学3年の男子生徒(当時15)から現金を脅し取ったなどとして送致された同区内の4人の少年に対し、福岡家裁小倉支部(古川順一裁判官)は11日までに、2人を中等少年院送致、2人を保護観察とする処分を決定した。

 決定によると、会社員(19)と無職(16)、専門学校生(19)の3少年は共謀して昨年9月4日、男子生徒に対し、知人のバイクを盗んだとして「修理代とか迷惑料で15万円払え」などと脅し、同月下旬から10月上旬までの3回にわたり、計14万5000円を脅し取った。会社員と無職の2少年は中等少年院送致、専門学校生は保護観察となった。

 また、アルバイト少年(15)は昨年10月6日、男子生徒に対し「金はまだか、家に押し掛けていく」などと言って金を脅し取ろうとしたとして、保護観察となった。

 この事件ではこれまで、同支部が別の3少年に対して暴力行為で中等少年院送致などの処分を決めたほか、今月9日にも福岡県警が無職少年(16)を恐喝容疑で書類送検している。

小学6年生、中学生を刺した疑いで補導

2001.01.11(22:55)asahi.com
 埼玉県警川越署は11日、川越市に住む小学6年の男子児童(13)を殺人未遂の疑いで補導した。けんかに負けたのを根に持ち、相手の中学生を刃物で刺したとみて調べている。

 調べでは、児童は午後4時半前、自宅のある団地の通路で同じ団地に住む中学3年の男子生徒(15)を待ち伏せし、通りかかったところを持っていた文化包丁(刃渡り約15センチ)で刺した疑い。生徒は右胸と左わき腹に3週間のけがをした。

少年事件起こす心情、高校生の6割が「わかる気がする」

2001.01.10(20:25)asahi.com
 事件を起こした少年たちの心情について、高校生の約6割が「わかる気がする」と考えていることが、福島県立高校教職員組合などが同県内の高校生を対象に実施したアンケートでわかった。全日本教職員組合(全教)などが、11日から青森県で開く教育研究全国集会で発表される。

 昨年秋、私立高校の協力も得て、少年事件や学校生活、私生活、悩みなどについて調査。68校の8589人が回答した。

 それによると、事件を起こす少年の心情は、18.3%が「わかる気がする」、40.7%が「少しはわかる気がする」と答え、合計は59%に上った。また少年たちの行動について、「必ずしも悪いとは言えない」という回答が14.8%あった。

 「少年事件を防ぐには何を変えればいいか」との問い(複数回答)では、「親・家庭」が最多の44.9%。次いで「社会環境」38.2%、「本人」36.9%、「学校・教師」25.1%などとなっている。

 「ムカつくことが多いか」の質問では、「多いほう」「まあまあ多い」を合わせると42.3%。「ムカつく」対象は、「親」が最多の30.3%、次いで「教師」の24.4%だった。

 福島県立高教組は「事件を起こす少年の心情を理解する生徒は意外に多かった。その気持ちに大人は近づけていないのではないか」と話している。

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 全教、日本高校教職員組合などが主催する教研集会は11―14日、青森市を中心に開催される。12―14日は約30の分科会に分かれ、テーマごとに発表、討議がある。

金属バット殴打事件で高2少年を家裁送致 東京地検

2001.01.05(20:42)asahi.com
 東京都渋谷区の路上で昨年12月、高校2年生の少年(17)が通行人に金属バットで襲いかかり、8人に重軽傷を負わせた事件で、東京地検は5日、少年を殺人未遂の疑いで東京家裁に送致した。少年は「父親に恥をかかそうと思い通行人を殺そうと思った」という趣旨の供述をしているという。少年は精神的に不安定な状態が続くなどしていたが、同地検は簡易鑑定の結果などから「犯行時、正常な判断能力はあった」として、「少年院送致が相当」との意見を付けた。同家裁は同日、2週間の観護措置を決定した。

 少年院送致との意見について、同地検は「極めて危険な行為だが、人が死亡するという重大な結果には至らなかったため」としている。

 調べによると、少年は昨年12月16日、父親と口論となり、首を絞められるなどした。このため、「父親に恥をかかせて復しゅうしてやろう」と考え、大勢の人が集まる場所で通行人を殺害することを思いついたという。

 同日午後9時ごろ、JR渋谷駅東口の歩道や公衆トイレなどで通行人に次々と金属バットで殴りかかり、主婦(68)に頭の骨が折れる重傷を負わせたほか、7人に軽傷を負わせ、警察官に傷害容疑で現行犯逮捕された。

 少年は、日ごろから酒を飲んで暴言を吐くなどしていた父親を憎んでいたという。

 少年は逮捕直後、「やっているうちに訳が分からなくなった」などと言動に不安定な点があり、通院して治療も受けていたことなどから、同地検は専門医による簡易鑑定を実施した。この鑑定結果や調べの状況などから、犯行当時、正常な判断能力があったと判断した。また、凶器が金属バットで、少年が殺意を認めていることなどから、容疑を殺人未遂に切りかえた。

殺人未遂容疑、18歳少年逮捕/茨城、友人の後頭部刺す

2001.01.04 The sankei Shimbun
 四日午前一時半ごろ、茨城県岩井市長谷の市道で、千葉県野田市中野台、無職、島津隼さん(二〇)が後頭部などを刃物で刺され、友人が一一九番通報した。

 県警境署で調べたところ、島津さんは「友人の少年に刺された」などと話したため同署で殺人未遂事件として捜査。同日午前九時過ぎ、現場から約八キロ離れた同県関宿町内で野田市在住の無職少年(一八)を発見、犯行を認めたため緊急逮捕した。

 調べによると、少年は島津さんに貸していた自動車のオーディオ部品の返却をめぐって、島津さんと口論となり、持っていた果物ナイフで島津さんの後頭部や両手を刺し、一カ月の重傷を負わせた疑い。

 島津さんは友人の男性二人と岩井市内をドライブしていたところ、偶然少年と出会い、口論となったという。

16歳女子高生が衝突死/酒飲み友人のバイク無免許運転 東京・町田

2001.01.04 The sankei Shimbun
 四日午前三時ごろ、東京都町田市木曽町の境川団地内の路上で、近くに住む女子高校生(一六)が、バイクを運転し、対向車線の縁石に衝突した。女子高校生は植え込みに投げ出され、病院に運ばれたが内臓破裂で間もなく死亡した。

 町田署の調べによると、女子高校生は、中学時代の友人六人と団地内の駐車場に集まり酒を飲むなどして騒ぐうちに無免許なのに友人のバイクを勝手に乗ったという。

 ヘルメットをかぶっておらず、現場は緩やかな左カーブでハンドル操作を誤ったとみて、詳しい事故原因を調べている。


タクシー強殺の無職少年を検察官送致 神戸家裁姫路支部

2001.02.13(22:25)asahi.com
 兵庫県揖保郡御津(みつ)町で2000年12月、タクシー運転手の三美文男さん(当時49)が殺され売上金が奪われた事件で、神戸家裁姫路支部(糟谷邦彦裁判官)は13日、神戸家裁で第2回審判を開き、強盗殺人などの疑いで送致された無職の少年(17)を検察官に送致(逆送)し、高校1年の女子生徒(16)を中等少年院送致の保護処分とする決定を言い渡した。「刑事処分が相当」とされた少年は、神戸地検姫路支部から起訴され、刑事裁判を受けることになる。糟谷裁判官は女子生徒の共謀を認めたが、女子生徒の付添人は「何度か少年に犯行をやめさせようとしており、共謀ではない」として大阪高裁に抗告する方針。

 決定で糟谷裁判官は、少年について「女子生徒との宿泊費などに窮してタクシー強盗を計画し、無抵抗のタクシー運転手を殺害して売上金を奪ったもので、動機に酌量の余地はない」と述べ、凶悪性を考えると「刑事処分が相当」とした。女子生徒については「少年の指示に従って被害者に話しかけて油断させ、殺害現場でも同席していた」と共謀の事実を認めたうえで、被害者やその家族にどう謝罪し、償っていけばよいかを十分に考えさせるには比較的長期間の矯正教育が必要だとした。

 審判後、記者会見した少年の付添人は「親の愛情に満たされなかったことも犯行の原因で、保護処分こそ有効」と指摘し、刑事裁判の中で少年を再度、家裁に送致するように求めるという。

 この事件で、神戸地検姫路支部は少年と女子生徒に「刑事処分相当」との意見を付けて家裁送致した。4月に施行される改正少年法では、16歳以上の少年が故意の犯罪で被害者を死亡させて家裁送致された場合、原則として逆送される。

 決定によると、2人は共謀して2000年12月27日午後7時ごろ、金品を奪う目的で兵庫県姫路市内でタクシーに乗車。約2時間後に御津町室津でタクシーを停車させ、少年が運転手の三美さんの首をカッターで切りつけて殺害、売上金約1万8000円などを奪った。

夏から交際、間もなく態度変化 タクシー強盗殺人の2人

2000.12.31(10:46)asahi.com
 兵庫県御津(みつ)町で、タクシー運転手三美(さんみ)文男さん(49)が殺され売上金が奪われた事件で逮捕された同県揖保郡の無職少年(16)と同郡の高校1年の女子生徒(16)の2人は、今年夏、友人の紹介で出会い、交際を始めた。

 そのころ、少年の中学校の同窓で、女子生徒と同じ高校に進学した友人(17)のもとに、少年から電話があった。「お前と同じ高校の1年生と付き合うようになった」とうれしそうに話した。9月ごろには、少年の自宅近くで、自転車の荷台に女子生徒を乗せて2人乗りする少年の姿があった。中学時代の知人に声をかけられた少年は「付き合い始めて2週間たつんや」と晴れやかな表情で答えたという。

 少年は昨年7月に定時制高校を中退し、今年5月ごろからは、父親が勤める食品会社でアルバイトをするようになった。週6日の勤務をまじめに続けていた。社長(56)は「朝寝坊することもあったが、明るくにこにこしている子だった」と話す。

 女子生徒と交際を始めたころのある日、少年はアルバイト先の知人らと出かけていたゲームセンターで、深夜に別の客らと殴り合いのけんかをした。その後、少年は職場に姿を見せなくなった。約10日後に突然現れ、「仕事を辞めたい」と社長に告げた。退職後は、約10年前に離婚していた姫路市内に住む母親と一緒に生活をしていたという。

 女子生徒も、少年と付き合い始めた2学期から、生活態度に変化が出てきた。同級生(16)によると、女子生徒は、9月になると授業中に携帯電話を使って電子メールを送る姿が目立つようになった。休み時間には男性と2人で写った写真シールを仲のいい友人にうれしそうに見せていたという。

 女子生徒は中学時代、ソフトテニス部で団体戦のレギュラーを務めた。習字もコンクールに入賞する実力だったという。高校では部活動はしなかったが、勉強は好成績だった。同級生は「まじめな感じの女の子だっただけに、1学期と比べると、『急に変わったな』という感じを受けた」と言う。

女子生徒の高校が全校集会

2000.12.30The Sankei Shimbun
 兵庫県御津町でタクシー運転手が殺され現金が奪われた事件で、強盗殺人容疑で逮捕された女子生徒が通う県立高校では、三十日午前九時から全校集会が開かれ、校長が生徒約千人に「事実を重く受け止め、短絡的な行動に走らないよう切望します」などと訴えた。

 この日は、朝八時すぎから生徒が次々に登校したが、一様に表情は硬く、報道陣の質問を振り切るように足早に校内へ。一年生のある女子生徒(16)は「逮捕は昨晩友達から聞いて知った。クラスが別なのでよく知らない子だが、ショックです…」と衝撃を隠せない様子だった。

 中には「だれがやったのかは関心ないし、その子を責めても仕方がない。家庭の問題なので、学校で何ができるのか分かりません」という二年生の女子生徒(17)もいた。

 集会は体育館で報道陣をシャットアウトして行われ、校長が事件の概要などを報告。その上で「平素から生命の尊厳と人格の尊重を繰り返してきたのに残念だ。事実を重く受け止め、短絡的な行動に走ることなく『責任ある行動、服装、態度、マナー』をとることを、心から切望します」などと訴えたという。

16歳少年と女子高生逮捕 タクシー運転手強盗殺人容疑

2000.12.29(17:44)asahi.com
 兵庫県御津町室津で27日夜、タクシー車内で男性運転手(49)が刺殺され、売上金の入った袋が奪われた事件で、県警捜査1課の龍野署捜査本部は29日、同県揖保郡内の無職少年(16)と高校1年の女子生徒(16)を強盗殺人の容疑で逮捕した。2人は大筋で容疑を認めているという。

 調べによると、2人は27日午後7時過ぎ、姫路市内でタクシーに乗車し、午後9時10分ごろ、御津町室津の路上で鋭利な刃物で運転手の首を切りつけ、失血死させ、売上金約1万5000円を奪った疑い。

 捜査本部は、姫路市内のタクシー乗車所での聞き込みから容疑者2人の人相や服装をもとに捜査。29日に姫路市内のホテルで2人を見つけ、龍野署へ任意同行を求め、取り調べをしていたという。

受刑者が刑務所内で暴行 盛岡少年刑務所

2000.12.29 The Sankei Shimbun
 盛岡少年刑務所(盛岡市)で、覚せい剤取締法違反で有罪が確定、服役中の本籍宇都宮市、大原和行受刑者(23)が、一緒に作業していた男性受刑者(23)に対して顔を数回殴るなどしてけがを負わせていたことが二十九日、分かった。盛岡地検は同日までに大原受刑者を傷害罪で起訴した。

 同刑務所によると、大原受刑者は今年三月二十三日午前、電器部品を作る作業中に、日ごろから仲の悪かった男性受刑者の顔を数回殴って全治十九日のけがを負わせた。三十−四十人が一緒に作業中で、指導役の刑務官が一人付いていたが、突然のことで止められなかったという。

 同刑務所の阿部祐蔵総務部長は「受刑者の更生を果たすという刑務所の役割が果たせなくて残念だ」と話している。

17歳、医療少年院へ/愛知の夫婦殺傷 発達障害と認定

2000.12.26 The Sankei Shimbun
名古屋家裁決定 当時は心神耗弱

 今年五月に起きた愛知県豊川市の夫婦殺傷事件で、殺人などの容疑で逮捕された当時高校三年の少年(一七)に対する審判が二十六日、名古屋家裁で行われ、岩田嘉彦裁判官は少年を医療少年院送致とする保護処分を決めた。同家裁は「刑事処分も十分考えうる」としながらも、少年に高機能広汎性発達障害(アスペルガー症候群)が認められ、善悪を判断する能力が著しく減退した心神耗弱の状況にあったと判断した。

 少年は逮捕後、「人を殺す経験をしてみたかった」などと供述。不可解な殺人衝動が注目された事件は西鉄高速バス乗っ取り事件の引き金とされ、少年法改正のきっかけの一つにもなったが、半年以上かけた精神鑑定の結果、同家裁は刑事責任の追及より、発達障害のある少年の保護を優先した。

 決定では「専門家による医療と矯正教育が必要」として、医療少年院での収容期間を少なくとも五年間とする処遇勧告も付けた。少年は今後、精神科医によるカウンセリングなどの治療を受けながら、社会復帰を目指すことになる。

 決定理由で、岩田裁判官は「理不尽な着想や欲求を満たすため、何の落ち度もない被害者を殺害し、殺害の態様も悪質。刑事処分とすることも十分考えられる」とした。

 犯行に至る経緯を「『人の死』に関心があり、これが発展して『人を殺すとはどういうことか』との思いを漠然と抱くようになった」と指摘。今年四月、打ち込んできた高校のテニス部を退部して心に空白が生じたこともきっかけの一つとなり、「殺人体験の実行を決意した」とした。

 少年の性格については(1)他者と共感する能力が著しく欠如(2)言葉を文字通り受け取ってしまい、抽象的概念を理解することが困難などと指摘。一連の行動などから少年をアスペルガー症候群とし、「犯行当時は心神耗弱状態にあった」と判断した。

 これらを総合して、「専門家による適切な医療行為と健全な思考を養うための矯正教育を十分な時間をかけて行い、少年に真摯(し)な反省、悔悟の情を起こさせることが社会にとって有益」と結論付けた。

 少年は五月一日、豊川市金屋元町の主婦、筒井喜代さん=当時(六四)¢槊玄関で、見ず知らずの筒井さんを金づちで殴ったうえ、包丁で数十カ所を刺して殺害。帰宅した筒井さんの夫(六八)にも切り付け、けがをさせた。

 翌日、JR名古屋駅前の交番に出頭、逮捕直後に「殺人は社会的に悪いことだが(自分は)経験することが必要だった」「若い未来のある人はいけないと思った」などと供述したため、捜査段階と家裁送致後の二度にわたって精神鑑定を実施。捜査段階の鑑定は「殺すこと以外に、ほかの目的のない純粋殺人」として完全な責任能力を認めたが、家裁送致後の鑑定では「療養が望ましい」とされ、家裁の判断が注目されていた。

アスペルガー症候群

2000.12.26 The Sankei Shimbun
 他人の感情に配慮したり、共感することが困難とされる先天的な疾患。他人とのかかわりが薄く、限られた狭い興味にこだわる点で自閉症と類似するが、言葉の発達に遅れがないことが特徴。ルール違反に厳しく、ルールをしゃくし定規に守りすぎて周囲とトラブルを起こすことが多い。犯罪など反社会的な行動を起こすことは非常に例外的。研究者の推定では、同障害を持つ人の割合は千人に三人ほど。これまでに犯罪に絡む国内の精神鑑定例は一例しかなく、同事件では家裁が医療少年院送致を決定したという。

爆破予告メールを送った14歳の少年を補導 富山県警

2000.12.26(22:40)asahi.com
 「ブラックバスを殺したら爆破する」などと書き込んだメールを警察に送ったとして、富山県警高岡署は26日、同県内に住む中学3年生の男子生徒(14)を軽犯罪法違反(いたずらによる妨害行為)の疑いで補導した。少年は小学生の時からバス釣りが趣味で、県警のほか、富山県など複数の行政機関にも同様のメールを送っていた。少年は「バスを殺してほしくなかった。こんなに大事になるとは思わなかった」と話しているという。

 調べでは、少年は今月17日、ブラックバスの密放流を摘発した富山県警あてに匿名のメールを、自宅のパソコンから送信した疑い。メールには「バス以外の魚は要らない。こんなことも分からないアホどもは死ね」とあり、爆破を予告していた。

 少年は「摘発などに腹が立った」と話しているという。自宅のパソコンの送信記録を見た少年の家族が不審に思い、同署に相談。事情を聴いたところ、送信を認めたという。

上司殺してしまうと、18歳少年が自分で110番 静岡

2000.12.26(21:40)asahi.com
 静岡県警磐田署は26日午前、同県磐田郡内の道路で刃渡り10センチの果物ナイフを持っていた浜松市内の会社員の少年(18)を銃刀法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕した。少年は勤務先の上司に腹を立ててナイフを持ち歩いていたが、「このままだと本当に人を殺してしまう」と思い、自分で110番通報したという。

 同署の調べでは、少年は11月末から浜松市内の会社で働き始めたが、給料日になっても今月分の給料が支払われなかった。生活費として消費者金融から20万円を借りたところ、会社の上司(36)から「そこから8万円貸してくれ」と言われ、嫌々ながら貸してしまったという。調べに対し少年は「自立しようと働き出したが、いっこうに給料を払ってもらえず、金まで取られてカーッとなった」と話しているという。

少年を殺人未遂容疑などで再逮捕 歌舞伎町ビデオ店爆破

2000.12.25(21:28)asahi.com
 東京都新宿区の歌舞伎町のビデオ店での爆発事件で、警視庁の新宿署捜査本部は25日、銃刀法違反などの疑いで現行犯逮捕された栃木県内に住む県立高校2年の男子生徒(17)について、爆発物取締罰則違反と殺人未遂の疑いで再逮捕した。少年が「人を壊したかった」などと話しているほか、爆発の再現実験を通じて爆発物に高い殺傷力があった、と判断した。

 調べでは、少年は12月4日午後8時15分ごろ、新宿区歌舞伎町1丁目のビデオ店「マック」前の路上で、手製の爆発物に火を着けて店内に投げ入れ、爆発させた疑い。店員は爆発前に外に逃げ出したため、けが人はなかった。

 爆発物は、金属製のマグカップに市販のロケット花火をほぐした火薬を詰め、多数のねじやカッターナイフの刃を混ぜていた。再現実験では、この爆発物に人を殺傷する破壊力があったことが立証されたという。

 これまでの調べに対し、少年は「中学3年のころから人間をバラバラに壊してみたかった」などと話していた。しかし、最近は「心を入れ替えてがんばろうと思えるようになった」「これからは一生懸命に勉強し、目指していた農業系の大学に入りたい」などと話しているという。

群馬の高校生2人を家裁送致 睡眠薬飲ませ少女に乱暴

2000.12.24(19:21)asahi.com
 駅前で知り合った少女に睡眠薬入りのジュースを飲ませてわいせつ行為をしたとして、前橋地検は24日、群馬県伊勢崎市の県立高校3年の男子生徒(18)と同県邑楽郡の私立高校3年の男子生徒(18)を準強姦(ごうかん)の罪で前橋家裁に身柄を送った。

 調べでは、2人は5月12日夜から13日未明にかけて、伊勢崎市内のJR伊勢崎駅前で群馬県内の少女(17)に睡眠薬を入れたジュースを飲ませて、近くのカラオケボックスに連れ込み、意識がもうろうとなった少女にわいせつな行為をしたとされる。

 被害届を受けた伊勢崎署が携帯電話の番号などから2人を割り出し、今月4日に逮捕した。少年らは容疑を認めており、「睡眠薬は知り合いからもらった」と話しているという。

14歳少年が男性を刺殺 静岡県清水市

2000.12.23(15:18)asahi.com
 23日午前、静岡県清水市天王南のアパートの2階通路付近で、住人の杉山和弘さん(57)が腹を刺されて死んでいるのが見つかった。清水署は、現場にいた同市内の中学2年生の少年(14)を殺人の疑いで緊急逮捕した。少年は犯行を認めているという。

14歳が隣人の57歳刺殺 父親とトラブル相手

2000.12.24 The Sankei Shimbun
「腹立ててやった」 清水市

 二十三日午前、静岡県清水市のアパートで、同所に住む職業不詳、杉山和弘さん(五七)が同じアパートの市立中学二年の男子生徒(一四)に刃物で刺され死亡した。静岡県警は殺人の疑いで少年を緊急逮捕し、詳しい動機などを調べているが、少年の父親と杉山さんは日ごろからトラブルが絶えず、少年は「腹を立ててやった」と供述している。少年は小二から情緒障害児の治療施設などに入所。中学でもカウンセリングを受けていたが、学校は「問題を起こすような生徒ではない」といい、突然の凶行に衝撃を受けている。

 午前十一時四十五分ごろ、同市天王南のアパート二階の通路付近で、杉山さんが、少年に刺されたらしいと、アパートの女性(五四)から清水署に届け出があった。

 署員が現場に駆けつけたところ、杉山さんは右胸を刺されており、自室内で死亡。現場近くにいた少年が犯行を認めたため、緊急逮捕した。凶器の刃物は現場近くで発見された。

 調べによると、少年の父親と杉山さんは日ごろからトラブルが絶えず、杉山さんが少年宅に上がり込むこともあった。二人は、この日も朝から口論していたといい、大声を聞いた少年が部屋にあった刃物を突然持ち出したという。

 調べに対し、少年は「父親といざこざを起こす杉山さんに腹を立てた」と供述。逮捕後は落ち着いて反省している様子という。

 少年が通っていた中学校によると、少年は父親と父親の内縁の妻、妹の四人暮らし。周囲の話では、日ごろから「釣りに一緒に行ってくれる父親が大好き」と慕っていた。現場はJR清水駅から西へ約一・八キロ、清水署から北東へ約百五十メートルの閑静な住宅街。

         ◇

 ≪少年法での扱い≫ 少年法によると、十四−十九歳の罪を犯した少年(犯罪少年)のうち、罰金以下の刑に当たる容疑の場合は、警察から直接、家庭裁判所に送致され、禁固以上の刑に当たる容疑では検察官を経由して家裁に送られる。家裁は(1)審判開始(2)審判不開始(3)検察官送致(刑事処分相当)−を決定。検察官送致は十六歳以上に限られるため、十四歳以上十六歳未満には刑罰は適用されないが、来年四月の改正少年法施行により、刑罰の適用年齢は「十四歳以上」となる。審判では、保護処分か不処分が決定され、保護処分には(1)保護観察所の保護観察(2)児童自立支援施設、養護施設へ送致(3)少年院送致−がある。不処分は、通常の刑事裁判の無罪判決に相当する。

「責任能力あり」/渋谷のバット通り魔少年

2000.12.28 The Sankei Shimbun
地検が簡易鑑定

 東京のJR渋谷駅前で今月、横浜市内の私立高校二年の少年(一七)が、金属バットで通行人を殴打しけがを負わせた事件で、東京地検は二十八日までに、精神状態を調べる簡易鑑定を実施した結果、少年に責任能力があると判断した。拘置期限の来年一月五日にも家庭裁判所に身柄を送致される見通しとなった。

 調べによると、少年は十六日夜、渋谷駅東口で金属バットで通行人に殴りかかり計八人に重軽傷を負わせ、警視庁渋谷署に傷害の現行犯で逮捕された。

 言動に不自然な点があったことなどから、東京地検では通院歴や過去の複雑な家庭環境にも配慮し、今月末ごろ、専門医に簡易鑑定を依頼。事件記録の調査や少年との面談などの鑑定結果に基づき「刑事責任能力に問題はない」と判断した。少年は事件直前に父親とけんかをしていたことが分かっており、同地検は渋谷署とともに慎重に捜査している。

JR渋谷駅近くで男が金属バット振り回す 7人けが

2000.12.16(22:38)asahi.com
 16日午後9時10分ごろ、東京都渋谷区渋谷2丁目の路上で、「高校生風の男が金属バットを振り回している」と110番通報があった。東京消防庁によると、女性ら7人がけがをし、近くの病院に運ばれた。いずれも軽傷の模様。警視庁渋谷署はこの男の身柄を確保し、詳しい事情を聴いている。

 現場は、JR渋谷駅東口のバス乗り場。週末の盛り場のターミナルは、深夜になっても若者や酔客で混雑している所だった。

 渋谷消防署によると、救急車で近くの病院に運ばれたのは7人で、68歳の女性が顔に4センチほどのけがをしたが、7人とも意識はあり、命に別条はないという。

父親殺害の長男を逮捕 北九州市小倉

2000.12.16 The Sankei Shimbun
 福岡県警小倉北署は十六日、父親を殺害したとして殺人の疑いで、北九州市小倉北区黒原二ノ二一ノ二四、会社員樋口聡容疑者(22)を逮捕した。

 調べでは、樋口容疑者は両親、弟の四人暮らし。十五日午前四時五十分ごろ、父親の自営業巌さん(46)と母親(45)がけんかしているのを止めようとした際、酒を飲んでいた厳さんが暴れるなどしたため、つかみ合いとなり、背後から巌さんの首を腕でしめて殺した疑い。

 巌さんは搬送先の病院で間もなく死亡。通報を受けた同署が十六日に司法解剖した結果、死因は首をしめられたことによる窒息死と分かり、同日夕、樋口容疑者を逮捕した。

 同署などによると、日ごろから巌さんの飲酒をめぐり、家族間でトラブルが絶えなかったという。

小3男児ひき逃げ容疑で17歳少年を逮捕 札幌南署

2000.12.02(22:20)asahi.com
 札幌市南区の市道で11月10日夕、市立石山小学校3年眞坂俊吾君(当時8つ)=同市南区石山一条5丁目=が少なくとも車3台に相次いでひき逃げされ、死亡した事件があり、北海道警交通指導課と札幌南署は2日、俊吾君を最初にはね、致命傷を負わせたとして、住所不定の無職少年(17)を業務上過失致死と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕した。少年は「無免許で人をはね、恐ろしくなって逃げた」と容疑を認めているという。

 調べでは、少年は11月10日午後5時10分ごろ、乗用車を運転し、同市南区石山二条5丁目の市道交差点に赤信号を無視して進入、青信号で横断歩道を渡っていた俊吾君をはね、脳幹損傷などで死亡させ、そのまま逃走した疑い。

 俊吾君は、約13メートルはね飛ばされ、倒れたところをさらに少なくとも2台の車にひかれ、約7メートル引きずられたらしい。現場は片側2車線の通行量の多い道路だが、俊吾君は最初にはねられた後、数分間、路上に放置されていたとみられる。

 少年の車は、11月22日に現場から北に約20キロ離れた石狩市内で見つかった。10月中旬に札幌市内で盗まれた車で、別の車のナンバープレートに付け替えられていた。車内に消火剤がまかれており、同署などは証拠隠滅を図った疑いもあるとみている。

 同署によると、少年は札幌市内を中心に活動する暴走族の元メンバー。

「善悪判断できた」と責任能力認める 新潟少年殺人判決

2000.10.30(22:19)asahi.com
 昨年1月、新潟県小千谷市の農業堀沢美智野さん(当時71)を殺したとして殺人罪に問われた当時高校2年生だった同市の少年(19)に対する判決公判が30日、新潟地裁で開かれた。少年が「人を殺して自分も死にたかった。相手はだれでもよかった」と繰り返し、動機が不可解な事件として注目を浴びたが、榊五十雄裁判長は「犯行後に凶器を隠したことなどからみると、善悪は判断でき、責任能力はある。犯行は執ようで残忍だ」として懲役5年―8年(求刑懲役5年―10年)の不定期刑を言い渡した。少年の弁護側は「犯行当時は心神喪失の状態で、刑事責任能力はない」と無罪を主張していたが、控訴については「本人や家族と相談して検討したい」としている。

 判決によると、少年は昨年1月21日、1人で自宅にいた堀沢さんを見つけ、高齢で反撃されることもなく容易に殺害できると考えて殺害を決意。持ってきたハンマーで数回殴った。犯行を隠そうとして女性を便所に引きずり込んだが、生きていることがわかるとさらに何度も殴って殺害した。

 殺害の動機について、榊裁判長は「少年は高校2年の後半に入り、就職試験の勉強をする意欲がわかず、自分自身を中途半端な存在であると思い悩むようになった。人を殺して自分を追い込めば自殺できるとして犯行に及んだ」と指摘した。

 また、榊裁判長は「家族に知られないようにハンマーを持って家を出て、入念に殺害の対象を選んでおり、冷静かつ大胆な準備をしている」と指摘。犯行後に凶器を捨てたり、血のついた服を洗濯したりして証拠隠滅を図ったことを挙げて、「責任能力はある」とした。

 また、精神鑑定をした医師の証言をもとに「分裂病質人格障害で、対人感情がないなど性格の偏りが影響したもので、死んでしまいたいという欲求やいら立ちによる犯行の動機は理解できる」としたうえで、「精神医学では治療不可能とみられる。保護は適さず刑事処分相当」とした。

 少年は犯行から4カ月後に自首。新潟地検は昨年8月、精神鑑定の結果を踏まえて「刑事処分が相当」との意見書を付けて少年を新潟家裁に送致した。家裁は12月、再度の精神鑑定を実施したうえで「刑事責任は問える」として、少年を新潟地検に逆送致。地検が同月、少年を殺人罪で新潟地裁に起訴した。

暴走族の少年を殺人容疑で逮捕 東京・高校生刺殺事件

2000.10.21(23:11)asahi.com
 東京都練馬区で14日、都立高校3年の村井純一さん(18)=練馬区錦2丁目=が暴走族グループに襲われ刺殺された事件で、警視庁光が丘署の捜査本部は21日までに、襲撃した少年4人を特定し、世田谷区内の都立高校1年の男子生徒(15)を殺人の疑いで逮捕した。さらに16―18歳の少年3人についても、殺人容疑で逮捕状を取り指名手配した。男子生徒は「襲ったが、先輩が刺した」などと話しているという。

 調べでは、男子生徒ら4人は世田谷区や杉並区などを拠点とする暴走族「関東連合」のメンバー。14日午前1時ごろ、練馬区内をバイクで走っていたところ、歩道で友人(18)と一緒にバイクを修理していた村井さんらを見つけ、金属バットを振りかざして襲いかかった。村井さんらが逃げたため4人は約30メートル追いかけ、うち1人が村井さんの背中を包丁で突き刺し、殺害した疑い。

 村井さんは病院に運ばれたが、約2時間後に出血多量で死亡した。もう1人の友人は逃げて無事だった。

 男子生徒らの所属する関東連合のメンバーやその仲間は今年9月26日未明、世田谷区内のファミリーレストランの駐車場で、練馬区内などを拠点とする別の暴走族グループに襲われ、少年ら3人がナイフで背中や足などを刺されて重傷を負った。村井さんが襲われた現場近くでは民家の壁などにスプレーで「殺すよ」などと相手を威嚇する落書きがされていた。関東連合のメンバーは報復のため、毎日のように練馬区内を走り回っていたといい、村井さんは巻き込まれたとみられる。

18歳大学生、両親を刺す/宮崎 殺人未遂の疑いで逮捕

2000.10.20The Sankei Shimbun
 二十日午前九時ごろ、宮崎県延岡市のレストランから女性の声で「父親が刺された。私も危ない」と一一九番があった。延岡消防署と県警延岡署の署員が駆け付けたところ、男性と女性が血を流しており、病院に運ばれた。父親は重傷だが、命に別条はないもよう。母親は軽傷。

 署員が現場にいた同市内にある私立大学一年生の長男(一八)に事情を聴いたところ、父親(四七)と母親(五五)を包丁で刺したことを認めたため、殺人未遂容疑で逮捕した。

 調べによると、長男は自宅二階で包丁のようなもので両親の首を刺したらしい。

 事件のあったレストランは一階が店舗、二階が自宅で、両親がレストランを経営しており、両親と大学生の三人暮らし。事件当時は開店前だった。現場は延岡市の繁華街に隣接した閑静な住宅街の一角。

母親絞殺の疑い、高3長男を逮捕/鳥取 小遣い巡り口論

2000.10.18 The Sankei Shimbun
 十八日午後六時四十分ごろ、鳥取県赤碕町の女性会社員(40)の家族から、自宅で女性が倒れていると一一九番があった。女性は救急車で病院に運ばれたが、約一時間後に死亡した。

 首に絞められたあとがあり、八橋署は家族の話などから、高校三年生の長男(17)が母親の首を絞めて殺害したと断定、殺人容疑で長男を逮捕した。

 調べでは、長男は同日夕、母親と小遣いをめぐって口論となった。「出ていけ」と言われ、カッとなって殴るけるの暴行を加え、首を絞めたとみられる。長男は母親と妹二人の四人家族。事件後、妹が通報したという。

 現場はJR山陰線赤碕駅の北約一キロの日本海に面した地区で、近くには水産加工工場や住宅などがある。

高3が路上で刺され死亡 東京都練馬区

2000.10.14The Sankei Shimbun
 十四日午前一時五分ごろ、東京都練馬区光が丘七丁目のコンビニエンスストアから「近くの路上で男性が血を流して倒れている」と一一○番があった。

 警視庁光が丘署の調べで、男性は東京都練馬区錦二ノ二○ノ八、都立高三年村井純一さん(18)。背中を刃物で刺され、病院に運ばれたが間もなく死亡した。現場から四、五人の男が立ち去るのが目撃されており、同署は殺人事件として行方を追っている。

 目撃者によると、逃げた男たちは服装から暴走族のように見えたという。

ゴルフクラブで殴り両親を殺傷/大阪、23歳長男逮捕

2000.10.02The Sankei Shimbun
 二日午前一時二十五分ごろ、大阪市東淀川区下新庄二ノ七ノ一の「淡路パークハイツ」二〇五号室から「父親をゴルフクラブで殺した」と一一〇番があった。

 東淀川署員が駆け付けたところ、同室の自営業、後藤安男さん(四八)が頭を殴られて倒れており、病院に運ばれたが、約一時間後に死亡した。制止しようとした妻、千賀子さん(四八)も頭を殴られるなどして重傷を負った。

 同署は、殺人未遂の現行犯で、長男で旅行会社アルバイト、周嗣容疑者(二三)を逮捕。容疑を殺人に切り替えて調べている。

 周嗣容疑者は家庭内暴力を振るっており、調べに対し「ストレスがたまっていた」「内向的で悩みを打ち明けられず、うっぷんばらしだった」などと供述しているという。

小5男子、エアガンでホームレス撃つ/石川・加賀

2000.09.15The Sankei Shimbun
 石川県加賀市内の小学五年生の男子三、四人が今月二日、同市大聖寺南町の広場にいたホームレスの男性(59)をエアガンで撃っていたことが十五日までに、分かった。プラスチック製の弾数発が男性に当たったが、けがはなかった。

 児童が通う小学校の校長(53)によると、二日午後三時ごろ、三、四人がエアガンを持ち、広場にいた男性を狙い撃ちした。付近住民が目撃し、連絡を受けた小学校の教諭が駆け付けたが、全員逃げたという。その後身元が判明し、同日夜、保護者や校長とともに男性に謝罪した。

 校長は「障害者らへの人権教育はしてきたが、ホームレスについては盲点だった。今後教育のあり方を見直したい」と話している。

 藪谷栄一加賀市教育長は「子供たちにエアガンを持たないよう指導してきたが非常に残念だ。二度と同じ事件が起こらないよう指導を徹底していきたい」としている。

 エアガンはばねによる空気圧やガスで「BB弾」と呼ばれる直径六ミリのプラスチック製の弾を発射。模型店によると、メーカーは威力によって使用年齢を十歳以上と十八歳以上に分けているという。


神戸事件まねる? 殴打容疑の少年、「HP見た」と供述

2000.09.18(23:44)asahi.com
 千葉県八日市場市で通りがかりの中学1年の生徒を金づちで殴り殺そうとしたとして、殺人未遂の疑いで逮捕、18日に送検された同県匝瑳郡の中学3年の少年(14)が、八日市場署の調べに対し、「インターネットで、酒鬼薔薇(さかきばら)事件に関するホームページを見た」などと、1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件を参考にしたとの内容の供述をしていることが、同署の発表で分かった。

 また、少年は動機について、「相手にしてくれなかった者を見返してやるため」と話し、「プロレスごっこをして、相手を痛めつけ過ぎたため、相手にされなくなった」とも供述しているという。同署は、犯行の動機がなおあいまいだとして、さらに調べを進めている。

 調べによると、少年は、4月ごろから自宅でインターネットを始めた。検索ページで「酒鬼薔薇聖斗」の名前や顔写真が載ったホームページを見つけた、と話しているという。

 少年は16日午後3時ごろ、八日市場市高の市道交差点で、自転車で通りかかった同市の中学1年の男子生徒の右後頭部を金づちで殴った疑い。男子生徒は軽いけがをした。

中3、金づちで中学生殴る 殺人未遂容疑で逮捕 千葉

2000.09.17(20:10)asahi.com
 通りがかりの中学生を金づちで殴り殺そうとしたとして、千葉県警八日市場署は16日夜、同県匝瑳郡の中学3年の少年(14)を殺人未遂の疑いで緊急逮捕した。少年は「だれでもいいから人を殺そうと思った。目立って学校に行かなくてすむと思った」などと供述しているという。

 調べによると、少年は16日午後3時ごろ、同県八日市場市高の市道交差点で、自転車で通りかかった同市の中学1年の男子生徒(12)の右後頭部を金づちで殴った疑い。男子生徒は軽いけがをした。

 少年は犯行後、道路に落ちていた木片で自分の頭を殴った後、近くの家に立ち寄り、警察へ通報するよう頼んだ。少年はその際、「人を殺して自分も死のうとしたが、死にきれなかった」と話したという。

通り魔の中3逮捕、金づちで中1殴る/千葉/「誰でもいいから殺そうと思った」

2000.09.17 The Sankei Shimbun
 十六日午後三時ごろ、千葉県八日市場市高の市道で、自転車で通り掛かった同市の市立中学一年の男子生徒(一二)に、少年が持っていた金づちでいきなり殴りかかった。男子生徒は右後頭部を一回殴られ、病院で治療を受けたが、打撲の軽傷。

 八日市場署は殺人未遂の疑いで同県匝瑳郡の町立中学三年の男子生徒(一四)を逮捕した。調べによると、男子生徒は「だれでもいいから殺そうと思った。目立ちたかった」などと話しトいるという。

 男子生徒は殴った後、付近の民家に立ち寄り「人を殴ったから警察に連絡してくれ」と依頼。通報で駆け付けた八日市場署員が少年に話を聞いたところ犯行を認めたという。

 少年と殴られた男子生徒とは面識がなく、八日市場署は詳しい動機などを捜査している。


ボランティア条件に和解 静岡市の集団暴行訴訟

2000.09.14(23:53)asahi.com
 集団暴行を受けて全身に重度の障害が残った静岡市北、山本鉄兵さん(20)と両親が、加害者の男性3人(当時は少年)を相手取って総額約1億円の損害賠償を求めた訴訟の和解交渉が14日、静岡地裁であった。被告側が自主的にボランティア活動をすることと、山本さんが65歳になるまで45年間、1人あたり毎月1―2万円ずつで総額3000万円余りの慰謝料を払うことで和解が成立した。原告側代理人で、日弁連・犯罪被害者対策委員会委員の白井孝一弁護士によると、こうした条件での和解は珍しいという。

 山本さんは1996年9月15日未明、静岡市内で通りすがりの3人に言いがかりをつけられ、頭などを殴られて意識不明の重体となった。3人は傷害罪で実刑判決を受け、すでに社会復帰したが、山本さんは自力でベッドから起きあがれないほどの障害が残った。3人から謝罪がないことや、介護に多額の費用が必要なことから提訴した。

 和解条件となったボランティア活動は、「謝罪のために何かをしたい」と申し出た3人に両親が提案した。内容は被告側が決め、毎年9月に山本さん側に報告する。慰謝料は一度に支払えないため、来年1年間が月1万円ずつ、翌年から月2万円ずつ支払うことにした。

 和解成立後、法廷の外で山本さんの父親が「絶対に繰り返さないでほしい。ボランティアを通じて社会に参加してもらいたい」と涙を浮かべて話すと、被告の1人は「二度と同じことはしません」と答えた。

久里浜少年院脱走 19歳少年を逮捕2000.09.09The Sankei Shimbun

川口の健康ランドで発見/墨田の傷害事件認める

 神奈川県横須賀市の久里浜少年院を脱走し、東京都内で強盗事件を起こして警視庁本所署に強盗傷害容疑で指名手配されていた少年(一九)が八日夜、埼玉県川口市内のヘルスセンターにいるところを見つかり、埼玉県警川口署に逮捕された。調べに対し、少年は東京都墨田区内の強盗傷害事件について容疑を認めているという。少年は九日未明、本所署に移送された。警視庁や神奈川、埼玉両県警では、少年の逃走経路の確認を急ぐとともに、逃走資金を得るために強盗に及んだとみて追及する。

 川口署の調べによると、同日午後七時五十分ごろ、川口市柳崎のヘルスセンター「健康ランド武蔵野」で、ロッカーを勝手に利用してふろに入っていた少年を従業員が発見。同署員が配布していた指名手配写真と酷似していたことから、少年を取り押さえるとともに、同署に通報した。

 少年は別のフロアのトイレに逃げ込むなどしたが、駆け付けた署員が同署に任意同行を求め、強盗傷害容疑で逮捕した。少年はおとなしくしていたという。少年は上が白で下が紺のジャージー姿で、ビニール袋とかばんを持っていた。健康に問題はなさそうだという。

 少年は埼玉県出身で、都内に逃げ込んだ後、土地勘のある同県に逃れてきたらしい。少年はこの健康ランドの会員だった。

 これまでの調べによると、少年は五日午後六時二十分ごろ、台東区台東のコンビニエンスストアで、女性店員にナイフを突きつけ脅したが、店員に腕をつかまれたため、何も取らずに逃げた。

 この一時間二十分後、墨田区横川の都営住宅の敷地内でも、近くに住む主婦(三一)に後ろから近づき、果物ナイフを突きつけ「金を出せ」と脅迫。現金約四万円やキャッシュカードなどが入ったバッグを奪って逃げた疑いが持たれている。主婦は首などに全治二週間のけがを負った。

 警視庁や神奈川県警で、コンビニエンスストアの防犯ビデオの分析などから、脱走少年による犯行とみて、強盗傷害容疑で逮捕状を取り、全国に指名手配した。

 また、翌六日午後六時過ぎには浦和市内で、フリーターの女性(二三)が自転車の若い男にすれ違いざま左肩を刃物で切られ、二週間のけがを負う事件があった。犯人の着衣が脱走少年のものとほぼ同じだったため、この傷害事件も少年の犯行とみられている。

 少年が脱走したのは五日昼過ぎ。昼食の食器を台車で集めて運ぶ途中、一緒にいた職員のすきを見て高さ三・五メートルの金網を乗り越えて逃走、都内へ逃げ込んだ。少年は窃盗罪で平成十一年六月から、久里浜少年院に入所していた。


愛媛の教諭刺傷事件 動機は「恐喝から逃げたかった」

2000.09.19(21:54)asahi.com
 愛媛県東予市の県立東予工業高校で今月4日、建築科3年の男子生徒(17)が男性教諭(51)に木工用ナイフで切りつけて殺人未遂容疑で逮捕・送検された事件に絡んで、愛媛県警東予署は19日、男子生徒から現金72万円余りを脅し取っていた疑いで同市内の男子店員(18)を逮捕した。店員と男子生徒は小中学校の同級生。男子生徒は殺人未遂事件の動機について「人を殺せば少年院に入れて、店員から逃げられると思った」と話しているという。

 調べによると、店員は男子生徒のアルバイトの給料を脅し取ろうと、今年1月末ごろから殺人未遂事件直前の8月末ごろまでの間、男子生徒から計8回、現金計約72万3000円を脅し取った疑い。店員は容疑を大筋で認めているという。

 殺人未遂事件について、男子生徒は直後の調べに「授業中に漫画本を読んでいて注意されたので腹が立った」などと話していたが、詳しい動機には触れなかったという。その後、「店員の名前を出すのが恐ろしくてうそをついた。先生や学校に恨みや不満はない」と話し始めたという。

 調べによると、男子生徒は8月中旬から金銭の要求とともに店員に「毎朝家に起こしに来い」と言われたという。2学期が始まった9月になっても要求が続いたため2、3日に自殺を2回試みるほどで、4日朝に自宅からナイフを持ち出し、学校で殺人事件を起こそうと考えたという。「(事件当日は)生徒は知っている人ばかりなので、怖い先生も避けて、優しくて温和そうな先生を選んだ」と話しているという。

 店員は男子生徒と別の高校に進学し、その後、中退したという。店員は朝日新聞の取材に対し「男子生徒とはずっと仲がよかった。テレビゲームやベッドを借りたが返している。使い走りにしたことはない」などと話していた。

「授業中に漫画を読み、注意され」高3、教師を刺す

2000.09.05(01:12)asahi.com
 4日午後3時半ごろ、愛媛県東予市周布の県立東予工業高校から、建築科の丸山宏教諭(51)が「生徒に首を刺された」と119番通報があった。東予署員が駆けつけたところ、同科3年の男子生徒(17)が犯行を認めたため、殺人未遂の疑いで緊急逮捕した。

 丸山教諭は首に2週間の切り傷を負った。調べに対し、男子生徒は「授業中に漫画を読んでいたのを注意され、腹を立ててやった。殺そうと思ったが死ななくてよかった」と話しているという。

 調べによると、男子生徒はこの日午前の授業中、丸山教諭に注意されたことに腹を立て、放課後、「パソコンを教えてほしい」と同教諭を模型標本室に呼び出し、同教諭が席について教えようとした途端、左後方から刃渡り約7センチの木工用ナイフで首に切りつけたらしい。傷は長さ約15センチにわたり、深いところで4センチあったという。


同居の養母を殺害した容疑で息子を逮捕 千葉・四街道市

2000.09.01(23:30)asahi.com
 借金を責められたことに腹を立て、同居の養母を殺害したなどとして、千葉県警四街道署の捜査本部は1日、住所不定、元新聞販売所セールスマン岩本致昭容疑者(67)=暴行罪で起訴=を殺人と死体遺棄容疑で再逮捕した。

 養母の岩本雪子さん(80)=四街道市小名木=は6月から行方がわからなくなっていた。捜査本部の調べに対し、別件で勾留(こうりゅう)中の岩本容疑者が殺害を供述。同県鋸南町の山中から白骨化した雪子さんの遺体が見つかったことから逮捕した。岩本容疑者は「多額の借金があることを責められて、頭にきて殺した」と話しているという。

 調べによると、岩本容疑者は6月8日ごろ、同町元名の鋸山の山頂近くの駐車場に止めた乗用車内で、雪子さんの首を絞め、近くにあった石で頭を殴るなどして殺し、山中の雑木林に捨てた疑い。

 本容疑者は、別の女性に対する暴行容疑で7月に逮捕されていた。

 岩本容疑者は知人の紹介で、2年前に雪子さんと養子縁組し、以来2人で暮らしていた。岩本容疑者は消費者金融などに千数百万円の借金があった。


少年を少年院送致に 山口市の母親バット殺害事件

2000.09.14(14:22)asahi.com
 山口市で母親を金属バットで殴って殺害したとして、殺人容疑で山口家裁に送致された少年(17)への第2回審判が14日、同家裁であった。和食(わじき)俊朗裁判官は「長期間の矯正教育を受けさせるのが適当であり、年齢的に見ても矯正は十分可能」として、少年を検察庁に逆送致せず、中等少年院に送る「保護処分」を決めた。

 家裁の決定によると、少年は日ごろから母親の愛情を受けていないと感じていた。今年7月29日夜、母親に多額の借金があり、少年の知人の女性に無言電話を掛けたことを問い詰めたところ、「出て行け」などと言われたことに腹を立て、暴行を加えるうちに殺意を覚え、バットで殴って殺した。

 同家裁は、処分理由で「少年に罪障感が乏しく、人間不信など人格・資質に問題がある」としつつも、「動機に酌量の余地があり、計画的な非行ではなく、家庭環境に大きく起因していることなどを考慮すべきだ」とした。

 少年は今後、中等少年院で更生のための教育を受けながら生活する。院を出た後は原則、成人するまで保護司の元で保護観察を受けることになる。

 決定後、記者会見した付添人の弁護士によると、少年はこの日の審判で「客観的に見て許されないことをしてしまった。母が抱えていたものをもっと説明してくれていれば、違う展開になったかもしれない」などと話したという。

山口の母親バット殺害事件 観護措置を更新、審判開始へ

2000.08.31(20:17) asahi.com
 山口市内で母親を金属バットで殺害したとして殺人容疑で山口家裁に送られた少年(17)に対し、同家裁は31日、3日に終わる観護措置期間を2週間延ばすとともに、近く審判を開始する決定をした。観護措置の更新について、同家裁は「少年を保護し、医学・心理学・社会学などの専門知識で資質を見分けるためには、さらに継続した措置が必要」としている。

 少年は8月21日に山口地検から「刑事処分相当」の意見書を付けられて同家裁に送致され、山口少年鑑別所で調査を受けている。審判は17日までに開始され、裁判官が家裁調査官の調査などを基に、刑事処分相当として地検に逆送致するか、少年を保護観察や少年院送致にするか、無罪に相当する不処分とするかを決める。


16歳少年が父親を刺す 「両親の生活態度に不満」

2000.08.20(22:21)asahi.com
 兵庫県警明石署は20日、会社員の父親(41)をナイフ(刃渡り約15センチ)で刺し約1カ月の重傷を負わせたとして、同県明石市内の無職の少年(16)を殺人未遂容疑で逮捕した。少年は容疑を認めており、「両親は金銭面でルーズで、生活態度に普段から不満があった」などと話しているという。

 調べによると、少年は両親と折り合いが悪く、最近は自宅近くの祖父母宅に住んでいたが、19日午後9時半ごろ、両親が少年を連れ戻そうと祖父母宅を訪れたところ、少年が玄関から出てきて父親と路上で口論になり、持っていたナイフで父親の腰と右ひじを刺した疑い。救急出動した明石市消防局から通報を受けた明石署員が、祖父母宅にいた少年から事情を聴いたところ、容疑を認めたという。

ホームレス襲撃事件で男子大学生を再逮捕 警視庁

2000.08.16(01:30)asahi.com
 東京都墨田区で今年6月、ホームレスの男性が相次いで死傷した事件で、警視庁本所署の捜査本部は15日、住所不定の無職小茂出(こもで)清太郎さん(68)を襲って死なせたなどとして、墨田区の私立大学1年の男子学生(18)を傷害致死などの疑いで再逮捕した。

 別のホームレス男性を襲ったとして、傷害罪で起訴された千葉県流山市、会社員木勢直豊被告(20)と東京家裁に送致された江戸川区のアルバイト店員(19)についても、捜査本部は近く小茂出さんに対する傷害致死容疑などで再逮捕する方針。

 調べでは、男子学生は6月15日未明、墨田区亀沢2丁目のJR総武線のガード下で、小茂出さんに暴行を加えて死亡させたうえ、その直後にも中央区内の首都高速の高架下で、寝ていた男性(64)を襲い、大けがをさせた疑い。

「小5の弟殺した」と大学生の兄が自首 逮捕状請求へ

2000.08.05(12:54)asahi.com
 5日午前4時ごろ、札幌市手稲区に住む会社員(50)の長男の大学3年生(21)が、近くの交番に「弟を殺した」と自首してきた。札幌西署員が捜したところ、同区手稲本町4条1丁目の手稲みどり公園の芝生に、小学5年の三男(11)がパジャマ姿でうつぶせになって死んでいるのが見つかった。同署は殺人と死体遺棄の疑いで長男の逮捕状を請求する方針。

 調べでは、長男は5日午前2時ごろ、自宅で寝ていた三男の首を絞めて殺し、自宅から南に約50メートル離れた公園内に放置した疑い。調べに対し、「弟に障害があり、将来を悲観した。バッグの肩ひもで首を絞めた。自分も死のうと思った」などと供述しており、首や手首に切り傷などがあった。

 同署によると、両親と3人兄弟の5人家族で、父親は単身赴任で不在だったという。

 近所の人によると、長男と三男が同公園でキャッチボールをする姿がよく見かけられたという。長男は、三男をリハビリ施設に車で送り迎えをしたりしていたといい、「お兄さんは、弟思いで優しく、おとなしい性格だった」という。

東京・墨田のホームレス襲撃事件、大学生ら3容疑者逮捕

2000.07.26(21:24)asahi.com
 東京都墨田区で今年6月、ホームレスの男性が相次いで襲われて死傷した事件で、警視庁本所署の捜査本部は26日、男性2人に大けがをさせたとして、千葉県流山市、会社員木せ直豊容疑者(20)と東京都江戸川区のアルバイト店員の少年(19)、墨田区の私立大学1年の少年(18)の3人を傷害の疑いで逮捕した。容疑者の1人は「毎日の生活にいらいらしていた。ホームレスを殴ったりけったりすると気分がすかっとすると思った」などと話しているという。捜査本部は、死亡した住所不定、無職小茂出(こもで)清太郎さん(68)に対する傷害致死容疑でも3人から事情を聴いている。

 調べでは、3人はホームレスを襲おうと計画。6月15日午前1時ごろ、墨田区亀沢2丁目のJR総武線のガード下で寝ていた住所不定の廃品回収業の男性(56)の頭を足でけるなどの暴行を加えて1週間のけがをさせた。

 さらに約30分後、東へ約200メートル離れたガード下で酒を飲んでいた別の住所不定の廃品回収業の男性(62)に対しても、金属バットのようなもので頭や腹などを殴り、1週間のけがをさせた疑い。

 死亡した小茂出さんは最初の現場で、被害者の男性とともに襲われ、別々の方向に逃げた後に、路上で死んでいるのが見つかった。

 3人はアルバイトなどで知り合った遊び仲間。大学生が運転する乗用車でそれぞれの現場に乗りつけ、木せ容疑者とアルバイト少年が被害者を襲っていたという。

 さらにこれらの事件直後には、中央区内の首都高速道路のガード下でもホームレスの男性が襲われて大けがをした事件があり、捜査本部はこれについても関連を調べている。

16歳の塗装工、小学生から500円玉貯金12万円恐喝

2000.07.25(23:23)asahi.com
 「家の中にある金を全部もってこい」などと言って、小学生から約12万円を脅し取ったとして、千葉県警市原署は25日、千葉県市原市の塗装工の少年(16)を恐喝の疑いで逮捕した。

 調べによると、少年は4月3日、同市内の小学6年生の男子児童(12)を自宅アパートに呼び出し「持ってこなかったらぶっ飛ばすぞ」と迫った。児童は自宅に戻り、家族が旅行に行くために瓶などにためていた大量の500円玉を持ち出し、少年はこれを脅し取った疑い。この児童は1月ごろから十数回にわたり計約30万円を少年に脅し取られていたらしい。

 また、少年は同月5日、同じ小学校に通う6年生の男子児童(11)を自宅近くの空き地に呼び出し、「お金をあるだけ全部だせ」と怒鳴って顔を殴り、ランドセルに入っていた300円を脅し取った疑いも持たれている。

 少年は、弟の友達を使うなどして、2人の児童を呼び出していた。同署は同じ小学校の児童がほかにも7人ほど、数百円から約1万2000円の被害にあっているとみて調べている。

山形の恐喝容疑事件、14歳を家裁へ送致

2000.06.14(22:06) asahi.com
 山形県長井市の中学3年生(14)が、同級生から現金を脅し取ったとして恐喝容疑で逮捕された事件で、山形地検米沢支部は14日、この少年を山形家裁米沢支部に身柄送致した。家裁同支部は同日、少年について少年鑑別所で2週間の観護措置をとることを決めた。

 山形地検によると、少年は取り調べの中で、被害者少年から昨年11月ごろから今年5月中旬にかけて二十数回、計100万円前後の現金を脅し取ったと供述しているという。地検はこのうち犯行が特定できた3件計15万円について、家裁送致の対象とした。

那覇市内で少年殴られ死亡、知人の少年2人を逮捕

2000.06.10(11:53)asahi.com
 9日午前9時すぎ、那覇市高良(たから)2丁目の墓地で、通りかかった近くの人が上半身裸で顔面から血を流して助けを求めている男性を見つけ、沖縄県警豊見城署に通報した。男性は同市具志(ぐし)1丁目の無職上地光さん(15)で、病院に運ばれたが、間もなく死亡した。県警の司法解剖の結果、死因は全身打ぼくによる外傷性ショック死と分かった。県警は殺人事件とみて同署に捜査本部を設置。目撃証言などから、殺人の疑いで上地さんの知り合い2人の逮捕状を取り、行方を追っていたところ、同市内の17歳の高校2年生と15歳の無職少年が10日朝までに別々に豊見城署に出頭。いずれも犯行を認めたため、同県警は殺人の疑いで逮捕した。

 調べでは、上地さんは8日夜に家を出て、那覇市の隣の豊見城村内の路上に容疑者の少年2人を含む十数人の少年と一緒にいた。少年らは酒盛りをしていたという。

 同日午後11時ごろ、容疑者の少年2人を含む上地さんら5人が、現場となった那覇市立高良小学校の西側の墓地に移り、9日午前2時ごろまでの間に、容疑者2人が上地さんに棒切れなどで殴る暴行を繰り返したらしい。

 県警は上地さんらと一緒にいた4人の少年のうち1人から事情を聴いて、2人の少年の容疑を固めた。上地さんは見つけた人に「タクシーを呼んで」と言って助けを求めた後、意識を失った。頭や顔を強く殴られたような跡があった。上半身は裸で、半ズボンをはき、素足だったという。

 現場は人気のない場所で、墓石に上地さんのものとみられる血痕があった。また、近くから半そでのシャツとサンダルが見つかった。

 上地さんは今春、地元の同市立小禄(おろく)中学校を卒業したばかり。中学校の関係者らによると、おとなしい性格で、学校は休みがちだった。昨年9月、同校の同級生と別の中学の生徒の2人に、暴行を受けて大けがをしたことがあった。近くの主婦は、上地さんが父親と釣りに出かけるのをよく見かけたという。「事件に巻き込まれるような子ではありません」と驚いていた。

那覇市内で少年殴られ死亡 少年2人の逮捕状請求

2000.06.10(01:06)asahi.com
 9日午前9時すぎ、那覇市高良(たから)2丁目の墓地で、通りかかった近くの人が上半身裸で顔面から血を流して助けを求めている男性を見つけ、沖縄県警豊見城署に通報した。男性は同市具志(ぐし)1丁目の無職上地光さん(15)で、病院に運ばれたが、間もなく死亡した。県警の司法解剖の結果、死因は全身打ぼくによる外傷性ショック死と分かった。県警は、目撃証言などから上地さんの知り合いで17歳と15歳の少年2人が絡んだ殺人事件とみて、殺人の疑いで2人の逮捕状を請求し、行方を追っている。

 調べでは、上地さんは見つけた人に「タクシーを呼んで」と言って助けを求めた後、意識を失った。頭や顔を強く殴られたような跡があった。上半身は裸で、半ズボンをはき、素足だったという。

 上地さんが8日夜から9日未明まで、逮捕状を請求された2人のほかに仲間の少年ら数人と一緒にいたことから、県警がこの少年らに事情を聴いたところ、2人の少年が9日午前0時すぎから棒切れなどで上地さんを殴ったことが分かったという。少年らは豊見城村内の路上で酒を飲んでいたらしい。

 現場は高良小学校の南側50メートルにある墓地で、人気のない場所。墓石に上地さんのものとみられる血痕があった。また、近くから半そでのシャツとサンダルが見つかった。

 上地さんは今春、地元の同市立小禄(おろく)中学校を卒業したばかり。中学校の関係者らによると、おとなしい性格で、学校は休みがちだった。昨年9月、同校の同級生と別の中学の生徒の2人に、暴行を受けて大けがをしたことがあった。

千葉・我孫子の中2殺害した少年の上告を棄却

2000.06.10(19:56)asahi.com
 茨城県利根町で1998年8月、千葉県我孫子市の中学2年生の田所良二君(当時14)から1万8000円を奪ったうえ、殺害したとして、殺人と恐喝などの罪に問われた無職少年(18)に対する上告審で、最高裁第3小法廷(金谷利広裁判長)は10日までに少年側の上告を棄却する決定をした。これにより少年を懲役4年以上7年以下の不定期刑とした2審・東京高裁判決が確定する。

 1、2審判決によると、少年は98年8月24日、我孫子市内のコンビニエンスストア前で出会った田所君にいいがかりをつけ、近くの公園などで暴行を加えたうえ、千葉県印西市内の堤防上で現金約1万8000円を脅し取った。さらに、近くの利根川河川敷などで同日午後11時ごろまで約5時間にわたって金属棒などで田所君の頭や腹などを殴り続けて殺害した。

「短銃、突きつけていない」 長野県警元巡査部長が会見

2000.06.08(00:01) asahi.com
 バイクで暴走行為をしていた無職の少年(17)に職務質問中、短銃を突きつけたとして、5月9日に特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕され、起訴猶予処分となった長野県警諏訪署下諏訪町交番勤務の原友美・元巡査部長(46)=同日付で懲戒免職処分=が7日、同県下諏訪町内で記者会見し、「短銃は少年の逃走防止の目的で取り出したが、突き付けてはいない」と主張した。懲戒免職処分の撤回を県警に求める異議申し立てを検討しているという。

 公園内で行われた会見には、新聞やテレビ、週刊誌の記者ら40人が集まった。

 県警は元巡査部長を逮捕した際、「少年に銃を突きつけて、死んでみるかと脅した」と発表していたが、原・元巡査部長は「銃は取り出しただけで少年に突きつけてはいない。少年には『危ないじゃないか。そんなに死にたいか』と言っただけだ」と身ぶりも交えて主張。「死にたいか」という言葉については、2人乗りでバイクを無謀運転していた少年を諭す意図だったと説明した。

 また、短銃を取り出した行為については「少年の逃走を防止し、身柄を確保するにはほかの手段は考えられなかった。同じ状況なら全国の警察官が銃を取り出すと思う」と話し、「県警と検察の処分には納得できない」と述べた。

少年の動機は自殺願望か 老女殺害事件で新潟地裁

2000.06.05(22:56)asahi.com
 新潟県小千谷市で昨年1月、71歳の女性を殺害したとして殺人の罪に問われた少年(19)=当時17歳、高校2年生=に対する被告人質問が5日、新潟地裁(榊五十雄裁判長)であった。殺害の動機について少年は「自分がいやになり、人を殺せば、自分が追いつめられて死ねると思った。相手はだれでもよかった」と述べた。犯行時の心情を聞かれた少年は「わからない」「説明できない」と繰り返した。

 検察側は冒頭陳述で、「少年は消防士になるための試験勉強が思うようにいかなかったことから強い自己嫌悪に陥り、他人を殺害することで、自分を自殺しなければならない状況に追い込もうとした」と指摘。少年が対象を特定しないまま他人の殺害を計画し、周囲に人家のない女性宅に侵入して、金づちで女性を殴って殺害したとしている。

 被告人質問で少年は、殺害を思いついたのは犯行当日朝だったことを明らかにし、殺害する相手については「考えていなかった」と答えた。女性を殴打した際の心情を問われると「何も考えていなかった」。被害者の様子については「ワーと叫んでいたが、(表情は)ぼやけていてわからなかった」と述べ、犯行の具体的な状況についてはあいまいな供述を繰り返した。

 少年は女性を殺害した日に雑木林にビニールひもをかけて首をつろうとし、翌日にも睡眠薬を大量に飲んで自殺を図ったが失敗した。その後は自殺を試みることはなかったという。少年は昨年5月になって小千谷署に自首した。

 また、殺害した日の夜、自宅で事件を伝えるテレビニュースを見た時には罪悪感を感じなかったとしたが、現在は被害者や遺族に対して「申し訳ないことをした」と反省の言葉を口にした。


リーダー格ら7人新たに逮捕 大田区人違い集団暴行事件

2000.09.07(22:49)asahi.com
 東京都大田区で今年5月、少年たちが暴走族グループに襲われ、1人が死亡、3人がけがをした事件で、警視庁池上署の捜査本部は7日、世田谷区上祖師谷6丁目、元政治団体員原田英俊(24)、同区若林4丁目、暴力団住吉会系組員山沢聡(23)の両容疑者ら成人男性7人を傷害と暴力行為等処罰に関する法律違反の疑いで逮捕した、と発表した。捜査本部はすし店店員小笠原一也さん(18)=大田区久が原5丁目=の殺害に直接かかわったメンバーの特定を急ぐ。少年ら15人がすで逮捕されているが、捜査本部は襲撃に加わったのは全部で23人とみており、残る男(26)の行方を追っている。

 調べでは、7人は世田谷区や杉並区を拠点とする暴走族グループと交友関係にあり、対立グループの襲撃を計画。5月13日未明、大田区池上3丁目のボウリング場駐車場にいた小笠原さんらを対立グループと間違えて金属バットなどで襲い、少年3人にけがをさせるなどした疑い。

 原田容疑者はリーダー格とみられ、襲撃直前の11日夜、世田谷区内の路上で対立グループとけんかになり、原田容疑者の車が壊されたという。捜査本部は、原田容疑者がこの報復のために仲間に襲撃を呼びかけていたとみている。

対立暴走族と勘違い 大田区の少年殺害 -傷害容疑、数人に逮捕状-

2000.06.03The Sankei Shimbun
 東京都大田区池上のボウリング場の駐車場で五月中旬、同区久が原の飲食店店員、小笠原一也さん(一八)が暴走族に襲われ殺害された事件で、警視庁少年事件課と池上署は三日までに、現場にいた別の少年らを金属バットで殴ったなどとして、傷害と暴力行為の疑いで暴走族グループの少年数人の逮捕状を取った。

 少年らは杉並区を拠点とする暴走族のメンバー。同課などは、少年らが対立する暴走族グループのメンバーと間違って小笠原さんらを襲ったとみている。

 調べによると、暴走族の少年ら約二十人は五月十三日午前一時二十分ごろ、大田区池上のボウリング場駐車場で、数人の少年に金属バットなどで襲い掛かり、殴るなどした疑い。現場に居合わせて巻き込まれた小笠原さんは頭を殴られ、同区内の会社員(一八)とともに車で連れ去られた。

 小笠原さんらは約一時間半後、調布市内の路上で解放されたが、小笠原さんは十四日夜、脳挫傷のため死亡した。

巧妙に役割分担 少年ひったくりグループ -標的を物色→携帯で連絡→通報遅らす-

2000.06.03The Sankei Shimbun
 標的を物色し、襲撃役の仲間に携帯電話で連絡、事後には被害者に「どうしました」と声を掛け通報を遅らせるフォロー役も−。全国で少年を中心としたひったくり事件の被害が激増する中、一部の犯行グループが巧妙に役割分担をし、組織的に犯行を行っていることが警視庁捜査三課などの調べで、分かった。

 全国のひったくり被害は平成八年の二万五百十五件から十一年は四万一千百七十三件に倍増。東京、埼玉、千葉など首都圏や大阪、兵庫など都市部が多い。

 同課によると、都内では被害者の九割ヘ女性で、中高年層がほとんど。犯人の七割が少年だ。ある暴走族グループは車やバイクに分乗した「偵察班」が携帯電話で連絡を取りながら標的を探す。標的について携帯電話で連絡を受けた二人乗りバイクの実行役が相手に接近、ひったくる。その後、別の少年が被害者に接近し、「どうしましたか。追い掛けましょうか」と声を掛けて安心させ、通報を引き延ばしていた。

 一方、警視庁に捕まった少年の中には犯行を続けているころ、自分の母親に「ひったくりが多いから、自転車の前かごに防犯ネットを付けた方がいい」と「忠告」していた者もいた。

 警視庁は五月から、ひったくりの通報が入ると、殺人や強盗事件と同様に緊急配備を敷く異例の措置を取り、五件六人を逮捕している。捜査幹部は「少年は遊ぶ金欲しさから安易な気持ちでやるケースが多い。ゲーム感覚に加え、犯行をしたことを仲間に自慢したい気持ちもある」と指摘している。

「まさか人が死ぬとは」放火の疑いで15歳少年を逮捕

2000.06.02(21:54) asahi.com
 2日午前3時ごろ、盛岡市上田1丁目、無職名久井万蔵さん(87)方の物置小屋付近から出火、物置(約5平方メートル)が全焼し、隣接する木造平屋建て住宅(約140平方メートル)が半焼。台所の勝手口近くの焼け跡から、名久井さんと妻ソノさん(81)が焼死体で見つかった。盛岡東署は不審火と見て捜査、同夜、市内の無職少年(15)を現住建造物等放火の疑いで逮捕した。少年は容疑事実を認め、「まさか人が死ぬとは思わなかった」と供述しているという。

 調べによると、少年は同日午前3時ごろ、名久井さん方の物置小屋に火をつけた疑い。この後、少年は消火作業中に再び現場を訪れ、見物人に交じって消火作業をながめていたという。母親と2人暮らしで、名久井さん夫婦と面識はなかったという。少年は今春、市内の中学校を卒業したばかりだった。

 亡くなった名久井さん夫婦は2人暮らしで、万蔵さんは数年前から脳いっ血の影響で車いすに乗っており、ソノさんや市内に住む娘や息子の嫁らが交代で世話していた。

18歳少年が中学の同級生を恐喝した疑いで逮捕 愛知

2000.06.02(21:36) asahi.com
 愛知県警豊橋署は2日、中学時代の同級生から15万円を脅し取ったとして、同県豊橋市の無職少年(18)を恐喝の疑いで逮捕した。同署には、この被害者を含む2人から、容疑者の少年に合計約358万円を脅し取られていたとする被害届が出されており、裏付け捜査を急いでいる。

 調べによると、逮捕された少年は3月14日午後4時ごろ、市内のパチンコ店の駐車場で、中学の同級生だった同市内の専門学校生(18)に言いがかりをつけ、市内の金融機関に連れていき、15万円を下ろさせて脅し取った疑い。調べに対し少年は「お金は受け取ったが脅してはいない。先輩に言われてやった」などと話しているという。

 同署によると、専門学校生と、同じく中学時代の同級生だった同市内の会社員(18)が1日夕、それぞれの母親を伴って同署を訪れ被害届を出したのが、逮捕のきっかけになった。

 被害届によると、専門学校生は3月14日から5月中旬にかけて26回にわたり合計約218万円、会社員は4月上旬から5月末までに約20回にわたり約140万円を脅し取られていた疑いがある。

 被害届を出した2人は「暴力は振るわれなかったが、断ると何をされるかわからなかった」と話しているという。要求されるたび預金を下ろしたり、友人から借りたりして現金を工面していた。専門学校生が取られた現金の1回当たりの最高額は20万円だったという。

少年の凶悪事件防止に「前兆」把握を指示 警察庁

2000.06.02(21:19) asahi.com
 約5400万円の恐喝事件やバスジャック事件など、少年事件の続発を受けて警察庁は2日、少年による凶悪事件を未然に防止するため、少年たちの「前兆」の把握に重点を置くことを打ち出し、全国少年課長・少年対策室長会議で全国の警察に指示した。

 愛知県の恐喝事件では、被害に遭った少年の家族からの相談に対して、警察が的確に対応しなかったことが分かっている。また、学校は少年の問題行動を把握していながら警察と連絡を取り合っていなかった。バスジャック事件では、少年がインターネットで刃物を購入するなどの前兆があった。

 このため警察庁は、刑事部門など警察内部の別部門や学校などとの連携を強め、前兆となる問題行動が見られる少年や保護者にきめ細かい指導や助言をしていくことを全国の警察に指示した。さらに、17都府県にある少年特別捜査隊を全国に設置し、少年の前兆を見抜ける少年事件捜査員を計画的に育成していくことも求めた。

 田中節夫長官はこの日の会議で「犯罪や非行を繰り返す少年に対しては父親のように厳格に、被害少年や立ち直ろうとする少年には母親のような優しさを持って、更生の支援に当たってほしい」と訓示した。

重体の17歳が死亡 山梨県の少年同士の傷害事件

2000.05.28(18:59) asahi.com
 山梨県南都留郡西桂町で26日夜に起きた17歳の少年同士の傷害事件で、頭を強く打って意識不明の重体だった、同町小沼、高校2年渡辺康平さん(17)が28日午後3時ごろ、入院先の病院で死亡した。

 県警都留署の調べでは、渡辺君は事件の直前、南都留郡内に住む建設作業員の少年(17)と電話で口論になり、自宅を訪ねてきた少年に、近くの小学校まで連れ出され、頭を体育館の壁に打ちつけられるなどの暴行を受けたという。同署は、逮捕した建設作業員の少年の容疑を傷害致死に切り替えて調べる。


新潟・六日町のトンネル内焼殺事件で手配中の容疑者逮捕

2000.06.09(18:54)asahi.com
 新潟県六日町のトンネル内で同県三島町鳥越、無職高橋正人さん(16)が焼き殺された事件で、六日町署の捜査本部は9日、殺人容疑で指名手配していた住所不定の無職若井秀彦容疑者(31)を逮捕した。同日午前、若井容疑者が同署に出頭した。大筋で容疑を認めているという。捜査本部は、若井容疑者が主犯格とみて、殺害の動機などを詳しく調べることにしている。

 調べによると、5月21日午後11時ごろ、若井容疑者は、高橋さんの友人で同県長岡市に住む無職少年(16)を携帯電話で呼び出して車に乗せた後、高橋さんの自宅近くで高橋さんを連れ去った。その後、星野嘉(よしみ)容疑者(28)=殺人容疑で逮捕=と合流、高橋さんらを連れ回して暴行し、22日午前5時ごろ、六日町舞台のわらび野トンネル内で、高橋さんに灯油をかけて火をつけ、殺害した疑い。

 捜査本部では、高橋さんと、若井容疑者の知人らとの間で女性をめぐるトラブルがあったことから、関係者からも事情を聴くなどして動機の解明を急ぐことにしている。

16歳少年、店長刺し死なす

2000年5月24日 20時01分共同
 24日午後零時45分ごろ鹿児島県姶良町のスーパー「姶良サティ」で総菜店の店長中馬正博さん(33)=同県加治木町朝日町=が、アルバイト店員の少年(16)=同県蒲生町=に包丁で刺された。中馬さんは病院に運ばれたが、約1時間後に死亡。少年は犯行後、周りにいた店員らに取り押さえられ、加治木署が、殺人未遂の現行犯で逮捕した。同署は殺人容疑に切り替えて送検する方針。

少年焼殺事件 星野容疑者は「火は付けていない」

2000年5月24日 19時32分共同
 新潟県三島町の無職高橋正人さん(16)が同県六日町のトンネル内で焼殺され、友人の少年(16)も殺害されそうになった事件で、同県警六日町署捜査本部は24日午後、逮捕した元パチンコ店店員星野嘉容疑者(28)の本格的な取り調べを始めた。

 星野容疑者は調べに「高橋さんに暴行は加えたが、火は付けていない」と供述、殺害の実行は否認している。

家庭での基本的教育が重要

2000年5月23日 17時13分共同
 神戸市で1997年に起きた連続児童殺傷事件で、小学6年男児が殺害されてから、24日で丸3年。男児の父親(44)は、相次ぐ少年の凶悪犯罪について「家庭での基本的な教育が最も重要だ」などとするコメントを弁護士を通じ発表した。

 コメントの中で父親は「家庭における基本的な教育、しつけは最も重要な因子のひとつ」などと問題提起している。

「無人島で暮らしたい」 神戸児童殺傷事件の容疑少年

7:51p.m. JST May 23, 2000 asahi.com
 神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷事件のうち、男児(当時11)が殺害されてから24日で丸3年を迎える。容疑者として逮捕され、関東医療少年院(東京都府中市)に収容されている少年(17)は、徐々に周囲に心を開き始め、「無人島で暮らしたい」などと将来について話し始めているという。少年の両親側から男児の両親に対しては、民事訴訟の賠償金の一部として、これまでに計約3200万円が支払われたという。

 97年10月から少年院に収容されている少年は1人部屋で生活し、精神科医を含む数人の専門スタッフから24時間態勢で指導を受けている。3段階の教育課程のうち、現在は「中間期」にあたる。

 関係者によると、少年は昨年夏ごろから、周囲との会話の中で笑顔を見せるようになった。それまでは無気力な様子だったが、将来について「無人島で暮らしたい」「社会は自分を受け入れないだろう」などと話し始めているという。しかし、両親と会うことには拒絶反応を示しており、専門家らは「両親と会える精神状態になること」が矯正の1つのポイントとみている。

 また、男児の両親に対する約1億円の民事訴訟の賠償金のうち、少年の両親側から4回に分けて計約3200万円が支払われたが、少年側からは男児の両親側に「これ以上は無理かもしれない」と伝えられたという。

 男児の両親は24日、自宅に兵庫県明石市の寺の住職を迎えて法要を営む。両親は命日に限らず頻繁に墓参りに訪れており、一般の参拝者も男児の墓におもちゃを供え、墓前に献花は絶えない。


女性の耳たぶ切り取る

2000年5月15日19時52分共同
 茨城県警少年課と高萩署は15日、悪口を言われた腹いせに女性の耳たぶを切り取るなどの暴行を加えたとして、傷害の疑いで、水戸市の無職の少女(17)と茨城県北茨城市のアルバイトの少女(17)を逮捕した。少女2人は4月4日から9日にかけて、北茨城市内の男友達(22)方で、無職の少女の知人で水戸市内の無職の女性(26)に殴るけるの暴行を加え、はさみで両方の耳たぶを切り取るなどした疑い。


埼玉・狭山の傷害致死事件で、16歳の3人を家裁送致

2000.06.13(19:35)asahi.com
 埼玉県狭山市の雑木林で県立越生高2年・大山智之君(当時16)が遺体で見つかった事件で、浦和地検川越支部は13日、傷害致死と死体遺棄容疑で逮捕・送検された入間市のアルバイト工員少年(16)ら3人を浦和家裁川越支部に送致した。「刑事処分相当」との意見を付けたとみられる。

 工員少年のほかに送致されたのは、ともに入間市のアルバイト作業員少年(16)と県立高校2年生の少女(16)。

 調べでは、3人は市内の中学2年の男子生徒(13)と共謀、5月6日午後4時半ごろから同7時ごろにかけ、大山君を約1時間半にわたって断続的に殴るけるなどして死なせ、遺体を狭山市笹井の雑木林に遺棄した疑い。

狭山の死体遺棄 16歳の3人を傷害致死容疑で再逮捕

6:54p.m. JST May 23, 2000 asahi.com
 埼玉県狭山市の雑木林で県立越生高校2年生・大山智之君(16)=入間市野田=の遺体が見つかった事件で、県警少年課と狭山署は23日、計約1時間半にわたって殴り続けて大山君を死なせたとして、入間市のアルバイト工員少年(16)ら3人=死体遺棄容疑で逮捕=を傷害致死の疑いで再逮捕した。3人は4月初めから大山君を殴っていたと認めており、県警は度重なる大山君への暴行がエスカレートしたとみている。

 工員少年のほかに再逮捕されたのは、入間市のアルバイト作業員少年(16)と同じく入間市の県立高校2年生の少女(16)。

 調べでは、3人は入間市の中学2年の男子生徒(13)と共謀、6日午後4時半ごろから午後7時ごろにかけ、飯能市の雑木林など3カ所で断続的に大山君に暴行した疑い。

 作業員少年と少女は4月4日ごろにも大山君を殴り、4月下旬には工員少年が暴行。事件前日の5月5日にも、作業員少年が大山君を殴っていたとされる。

 これら一連の暴行の理由について3人は「大山君が(少女の家で)勝手にジュースを飲む」「殴っても抵抗しないから」などと供述しているという。

高2に集団暴行、遺体を雑木林に 容疑の16歳少年逮捕

2:13p.m. JST May 13, 2000 asahi.com
 知人の遺体を雑木林に捨てたとして、埼玉県警少年課と狭山署は13日、同県入間市のアルバイト少年(16)を死体遺棄の疑いで逮捕した。死亡したのは県立越生高校2年生・大山智之君(16)=入間市野田=で、少年の供述通り、同県狭山市笹井の雑木林で大山君の遺体が見つかった。少年は友人ら3人と共に、大山君に暴行して死亡させたと供述し、少年課はこの3人のうち、16歳の少年と少女計2人について死体遺棄容疑で逮捕状を請求している。少年課は傷害致死容疑で調べを進める方針。

 調べでは、少年は7日午前零時ごろ、大山君の遺体を狭山市笹井の雑木林に遺棄した疑い。

 少年は大山君と入間市内の中学校の同級生だった。調べに対し、「(大山君が少年の)名前を勝手に使い、知り合いだと他人に言ったりするのが気にいらなかった。むかついた」などと話しているという。

 大山君は6日昼に電話で呼び出され、「午後5時ごろに帰る」と言い残して自転車で外出した。少年たちは同県飯能市と入間市の2カ所で大山君に暴行し、大山君がぐったりしたため、近くの狭山市の雑木林に運んで遺棄したとされる。

 6日、7日と大山君が帰宅しなかったため、家族が8日朝になって狭山署に捜索願をだしていた。

 狭山署は少年たちに大山君の行方をたずねたが、少年たちは「飯能市のコンビニエンスストア前で別れた。どこに行ったか知らない」などと答えていた。

 12日夜になって少年が狭山署に出頭し、「大山君を殺して捨てた」と認めた。供述に基づいて狭山市の雑木林を調べたところ、大山君の遺体があったことなどから逮捕した。

 越生高の長谷川清司校長は大山君について「ボランティア活動に参加するなど、まじめでおとなしい生徒。いじめを受けていたという話は聞いていない。相談もなかった」と話している。

高2死体遺棄の疑いでさらに少年2人逮捕 埼玉県警

3:27p.m. JST May 13, 2000 asahi.com
 埼玉県立越生高校2年生の大山智之君(16)の遺体が同県狭山市の雑木林に捨てられた事件で、県警少年課と狭山署は13日、入間市のアルバイト少年(16)と県立高校2年の少女(16)を新たに死体遺棄容疑で逮捕した。この事件の逮捕者は計3人になった。

 調べでは、2人は別のアルバイト少年(16)=死体遺棄容疑で逮捕=らと共謀、7日午前0時ごろ、大山君の遺体を狭山市笹井の雑木林に遺棄した疑い。

 最初に逮捕された少年は調べに対して「むかついたので、暴行して死なせた」などと供述しており、県警は新たに逮捕した2人についても傷害致死容疑で調べを進める。

死体遺棄で16歳少年逮捕

2000年5月13日 14時24分
 12日夜、埼玉県入間市の水晶研磨アルバイトの少年(16)が「友人の高校生を殺して捨てた」と狭山署に出頭。同署は少年の供述通り、同県狭山市の雑木林で入間市の県立高校2年大山智之君(16)の遺体を見つけ13日未明、死体遺棄容疑で少年を逮捕した。同署はアルバイト少年のほか、遊び仲間の無職少年(16)、別の県立高2年の女子生徒(16)らが共謀して暴行した疑いが強いとみて事情を聴いている。

高校生に暴行、遺体を雑木林に 容疑の16歳少年逮捕

10:52a.m. JST May 13, 2000 asahi.com
 知人の遺体を雑木林に捨てたとして、埼玉県警少年課と狭山署は13日、同県入間市のアルバイト少年(16)を死体遺棄の疑いで逮捕した。死亡したのは県立越生高校2年生・大山智之君(16)=入間市野田=で、少年の供述通り、狭山市笹井の雑木林で大山君の遺体が見つかった。少年は友人ら3人と大山君に暴行して死亡させたと供述し、「ふだんから気にいらなかった」と話しているという。少年課は傷害致死の疑いもあるとみて調べを進める。

 調べでは、少年は7日午前零時ごろ、大山君の遺体を狭山市笹井の雑木林に遺棄した疑い。少年は大山君と中学の同級生だった。

 大山君は6日昼に電話で呼び出され、「午後5時ごろに帰る」と言い残して自転車で外出した。そのまま帰宅しなかったため、家族が8日朝になって警察に通報し、捜索願をだしていた。

 狭山署は一緒にいた少年たちに大山君の行方についてたずねたが、少年たちは「飯能市のコンビニエンスストア前で別れた。どこに行ったか知らない」などと答えていた。

 12日夜になって、少年が「大山君を殺して捨てた」と狭山署に出頭。供述に基づいて狭山市の雑木林を捜索したところ、大山君の遺体があったことなどから逮捕した。


集団暴行・連れ回しで18歳重体 東京・大田区

1:48p.m. JST May 13, 2000 asahi.com
 13日午前1時15分ごろ、東京都大田区池上3丁目のボウリング場「トーヨーボール」の駐車場にいた少年たち約10人が、暴走族とみられるグループに囲まれて暴行を受け、18歳の少年2人が車で連れ去られた。2人は1時間半後に東京都調布市内で解放されたが、1人は全身を殴打されて意識不明の重体。もう1人は頭を切るなどのけがをしていた。警視庁池上署は傷害と逮捕監禁の疑いでグループを捜している。

 調べによると、少年たちが駐車場で遊んでいると、乗用車とオートバイそれそれ数台に乗った2、30人のグループに囲まれた。グループはバットのようなものでいきなり少年らを殴りつけ、同区内の会社員と飲食店員の2人を乗用車に乗せて連れ去った。ほかに同区内の18歳の少年3人が顔や腕を殴られ軽いけが。

 2人は午前2時40分ごろ、調布市国領町3丁目の病院前の路上で倒れているのを通りかかった人がみつけた。

 グループは少年たちと同世代とみられ、同署は暴走族とみて行方を追っている。少年たちはグループに見覚えがないと話しているという。

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 また、同日午前5時すぎ、大田区池上3丁目の現場から北東約2.5キロの同区大森北4丁目のレストラン「デニーズ大森北店」で、客の17歳の少年2人が、20人前後の若い男たちに暴行を受けた。2人は金属バットのようなもので全身を殴打され重傷。警視庁大森署は傷害と逮捕監禁致傷の疑いで男たちを捜している。

 調べでは、同区内のアルバイトの少年2人が、仲間5人とともに店内で飲食中、店外から男たちに手招きされた。5人は危険を感じ、逃げ出したが、2人が男たちに捕まり、金属バットのようなもので頭や顔を殴られたという。

同級生宅に放火? 17歳の高校生を放火未遂容疑で逮捕

9:41p.m. JST May 13, 2000 asahi.com
 千葉県警木更津署は13日、同級生宅に火をつけたとして、木更津市の県立高校3年の少年(17)を放火未遂の疑いで逮捕した。

 調べによると、少年は4月13日午後6時20分ごろ、同市内の男性会社員(45)方の玄関に、持参した油をまいて火を付けた疑い。家族がすぐに気づいて消火したため、玄関などを焦がしただけで済んだという。

 被害にあった会社員の長男(17)と少年は高校の同級生。2人は同級生の遊び仲間グループの一員で、使い走りなどをさせられることが多かったという。逮捕された少年は「リーダー格の少年らにはいい顔をするのに、自分にはばかにした態度を取っていて、腹が立った」と話しているという。


JR根岸線殴打事件で殺人未遂容疑の少年を鑑定留置申請

2000.05.29(23:29) asahi.com
 横浜市のJR根岸線の電車内で乗客の頭をハンマーで殴ったとして殺人未遂の疑いで逮捕、送検されていた高校2年の少年(17)について、横浜地検は29日、3カ月間の鑑定留置を横浜家裁に申請した。

 地検によると、少年に対する簡易鑑定などの結果、犯行時の精神状態に疑問があり、専門家による詳しい鑑定が必要だと判断したという。

犯行予告を警視庁などに ハンマーで乗客殴った少年

8:29p.m. JST May 16, 2000 asahi.com
 JR根岸線の電車内で12日朝、寝ていた乗客の男性の頭をハンマーで殴って3週間のけがをさせたとして、殺人未遂の疑いで神奈川県警大船署に逮捕された横浜市内の高校2年の少年(17)が、事前に犯行を予告する手紙を警視庁などに郵送していたことが16日、分かった。

 大船署によると、犯行予告文は、今月8日と11日の消印で警視庁あてに2通、8日消印でTBSに1通が送られた。いずれも、「件名、くいずです」という書き出しで、「次々と起こる17歳の凶行。またもや次の事件が……」などと自分の犯行を予告するような文面があり、佐賀市の少年によるバスジャック事件なども意識した内容になっていた。また、3通とも自宅のパソコンで印字され、封書の表には、「犯行予告在中。日本在住17少年」と印字した紙が張ってあった。

 少年の供述から、警視庁、TBSに問い合わせてわかった、という。

17歳「夢で殺せと指示」

2000年5月12日 18時01分共同
 12日午前5時ごろ、横浜市のJR根岸線の電車内で乗客の住所不定、無職の男性(48)が、乗り合わせた若い男に突然金づちで殴られた。男性は若い男を取り押さえて神奈川県警大船署に引き渡し、同署はこの男を殺人未遂の現行犯で逮捕した。男は横浜市内に住む私立高校2年の男子生徒(17)で、調べに対し「夢で、だれかを殺せと指示があった。殺す相手を探していた」などと話しているという。


中1刺殺で臨時職員会議

2000年2月26日 9時56分
 福岡県芦屋町の町立芦屋中学校(高木正雄校長)で25日、1年生の縄田啓太君(13)が2年生の男子生徒(14)にサバイバルナイフで腹を刺され死亡した事件で、同中は26日午前9時前から臨時の職員会議を開き、今後の生徒指導方針などを話し合った。

 この日は休校日だが、ほとんどの教職員は午前8時までに登校。職員会議では、高木校長らが事件の経過を説明した。

中2長男を傷害致死で送検

2000年2月19日 17時23分
 福岡県那珂川町で、中学生の兄弟が口論になった母親(49)に暴行を加え死亡させた事件で、筑紫野署は19日午後、傷害致死の疑いで中学2年の長男(14)を送検した。

 同容疑で補導された中学1年の2男(13)は、同日までに児童相談所を通じ家庭裁判所に送致されている。同署によると、長男は捜査員から尋ねられたことに対しては答えているが、事件を反省するような言葉は聞かれないという。

少年がホームレスを襲撃、3年半で5件 2人死亡

2:46p.m. JST January 25, 2000
 少年たちが集団で無抵抗のホームレス(路上生活者)を襲う事件がこの3年半あまりの間に5件発生し、2人が死亡していたことが警察庁のまとめでわかった。関与したとされる少年らの多くが、ホームレスの人たちをごみや虫けら、イヌ、ネコなどと決め付け、「(いいことをしたのに)何でしかられるのか」と逮捕に不満を漏らした少年もいた。金属バットや鉄パイプで暴行を加えたり、シンナーをかけたうえでライターで火をつけたりするなど、近年は手口の凶悪化も目立つという。

 警察庁によると、検挙された少年たちの中には、ホームレスを虫けらに例えて「ケラチョ狩り」と呼んでいたグループもあった。1997年1月、傷害致死などの容疑で警視庁に逮捕され、少年院に送られた東京都内の高校1年生の男子ら4人の場合がそうだ。

 96年5月下旬の未明、東京・代々木公園のベンチで眠っていた男性(当時46)ら2人を、木切れを手に襲った。男性は外傷性くも膜下出血で約2カ月後に死亡、もう1人も胸の骨を折る重傷を負った。

 「ケラチョ狩り」は格闘技「K1」の技を試すためで、全員で「かかと落とし」の技をかけるなど、「ゲーム感覚」だったという。調べに対し、少年たちは「ホームレスは虫けらで、生きていてもしょうがない人間」と供述。木切れを使ったのは「素手で殴るのは汚い」からだった。

集団暴行で男子高生を殺害、遊び仲間ら7人を逮捕 群馬

6:56p.m. JST November 29, 1999
 群馬県警伊勢崎署は29日、同県佐波郡内に住む17歳と18歳の少年7人を殺人の疑いで逮捕した。

 調べでは、少年らは28日午後8時から同10時にかけて、同郡東村と隣接する新田町の公園で、同村国定、会社員諏訪寛さん(51)の長男で高校2年の智宏君(17)に集団で殴るけるなどの暴行を加え、殺害した疑い。死因は肝臓破裂による出血死だった。

 同署などによると、逮捕されたのは諏訪君と同じ学校に通う2人を含む高校生4人、有職と無職の少年3人。

 少年たちは、諏訪君が同じ遊び仲間のグループに入っているのに長いこと参加していないうえ、会費も納めていないなどの理由から、同夜7時ごろ、諏訪君を呼び出して暴行したという。暴行時には7人以外にも仲間の少年がいたらしく、特定を急いでいる。

 少年たちは28日午後10時50分ごろ、けがをした諏訪君を車に乗せて諏訪君の自宅近くまで運び、家人に知らせた。父親が「けんかでけがをした」と119番通報したが、諏訪君は同11時半ごろ病院で死亡した。

高3自殺、同級生を逮捕

1999年11月24日 18時00分 共同通信社
 千葉県横芝町の私立高校3年の男子生徒(18)が今月8日、自宅車庫で首をつって自殺する事件があり、千葉県警は24日、亡くなった生徒の顔を殴り現金を要求するなどしていたとして暴行、恐喝の疑いで、同じクラスの男子生徒(18)を逮捕した。調べでは、男子生徒は9月下旬には「殴られるのがいいか、10万円持ってくるのがいいか」などと現金を要求し、支払いを約束させた疑い。

集団暴行受けた少年が死亡

1999年8月15日 16時41分 共同通信社
 静岡県浜松市で1日、遊び仲間の少年らに集団で暴行を受け、意識不明の重体だった浜松市の浜松商業高1年小木健太君(15)が15日、入院先の病院で死亡した。浜松中央署は16日に司法解剖し死因を詳しく調べる。

 浜松中央署は既に傷害などの疑いで浜松市材木町、無職大石隆義容疑者(20)や少年ら計6人を逮捕、調べを進めている。

子どもの暴力3万5000件、過去最悪に 文部省調査

01:22a.m. JST August 14, 1999
 公立の小、中、高校の児童・生徒が1998年度に起こした「暴力行為」は約3万5200件と、前年度を2割強上回って過去最多を更新していたことが、文部省が13日付で発表した「問題行動調査」の速報でわかった。暴力行為のうち、ガラスを割る、校舎に落書きをするといった「器物損壊」は約1万400件と、前年度比で4割増の急激な伸びを示している。さまざまな不満のはけ口を物に求めているとみられ、校内暴力が社会問題になった80年代前半とは違う「荒れ」の形態が浮かび上がった。一方、いじめは3年連続で減少したが、なお約3万6400件と高い数字を示している。

 問題行動調査について、文部省は例年12月に公表していたが、学校現場での指導に生かすため、今回から速報の形で主要部分の発表を早めることにした。

 暴力行為の発生件数の割合は、中学校が76.0%で群を抜き、高校(19.1%)、小学校(4.8%)と続く。校内で暴力行為が起きた学校数を全学校数で割ると、小学校2.3%、中学校33.8%、高校43.5%。

 暴力行為を形態別にみると、(1)生徒間暴力(52.2%)(2)器物損壊(29.5%)(3)対教師暴力(12.7%)(4)対人暴力=自校以外の人への暴力など=(5.7%)の順になる。

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