TOPIC No.5-49 豚連鎖球菌(Streptococcus suis )/中国四川省

01. 四川省における豚連鎖球菌による感染(05.08.02)  by 在中国日本国大使館
02. 中国の豚連鎖球菌感染問題 by YAHOO!Japan News
03. 中国におけるブタの連鎖球菌Streptococcus suis に関連した感染症の集団発生 by国立感染症研究所
04. 四川省の豚連鎖球菌、終結宣言? by Blog-Headline
05. ヒトの豚連鎖球菌感染症 by名古屋感染症

四川省産豚への入荷制限を解除 北京市

2005/08/30 人民日報社

北京市工商局は29日、四川省の資陽市、内江市産の豚とその加工製品に対する入荷制限を、30日から解除すると発表した。

同局の担当責任者によると、四川省産の豚とその加工製品の北京市場での取り扱い再開は、同省でこのほど発生したブタ連鎖球菌感染の病原と、人や豚への感染が基本的に抑え込まれたことを受けたもの。

今年6月下旬、四川省資陽市、内江市で、人や豚へのブタ連鎖球菌感染が発生。これを受けて北京市は、同省のブタ連鎖球菌感染地区の豚とその加工製品の入荷を禁止していた。(編集SN)

広東:深センなどで豚連鎖球菌感染4例、1人死亡

2005/08/23 中国情報局

  広東(カントン)省政府は22日午後、ブタ連鎖球菌感染対策の電話会議を開催。その席上、同省内で最近、4人が感染した例が報告され、うち1人が死亡していたことが明らかになった。新華社が伝えた。

  感染患者が出たのは深セン市、南雄(なんゆう)市、陽江(ようこう)市、潮安(ちょうあん)県で、死亡したのは陽江市の患者だった。

  広東省衛生庁はすでにブタ連鎖球菌感染対策チームを発足させており、予防措置を強化していく方針。また、関連部門が合同で、病気のブタを闇で処理・販売するケースなどの取締りにも力を入れる。(編集担当:恩田有紀)

衛生部など:豚連鎖球菌感染症の拡大終息を宣言

2005/08/22 中国情報局

 中国衛生部と農業部は21日、6月末から四川(しせん)省で発生したブタ連鎖球菌感染症に関する評価報告を行った。この中で、四川省では、8月4日以降、16日間連続で新たな感染が見られず、ブタ連鎖球菌の潜伏期間を超えたと報告。衛生部は8日にも、9日から感染例に関する対外報告を取り止めると発表し、実質的な制圧宣言を行っているが、これに続く正式な終息宣言となる。21日付で中国新聞社が伝えた。

  人への感染原因は、ブタ連鎖球菌に感染した豚を屠(と)殺した、あるいは処理したことによるもので、発生地域が散在していることから、伝染の可能性は少ないと報告するとともに、人から人への感染もみられなかったことを強調した。

  また、感染が確認されたのは、すべて貧困な農村地域で、ブタの飼育条件が劣悪であったとしている。衛生部と農業部の調査によると、今回感染が多く確認された省内8市のうち、資陽(しよう)市、内江(ないこう)市、自貢(じこう)市、成都市は、過去にもブタ連鎖球菌の感染が確認されている。

  さらに、季節的な要因も指摘。6月24日に人への感染が確認されて以降、発病時期は温度、湿度ともに高い7月に集中した。1976年に資陽市、内江市で確認された例も同時期だったことからみて、季節的な要因も関係するとしている。(編集担当:伊藤亜美)

中国・蘇州で豚連鎖球菌感染例か 四川省以外では初

2005/08/17 The Sankei Shimbun

 中国江蘇省蘇州市の衛生当局者は17日、同市内で最近、豚連鎖球菌に感染の疑いがある男性2人の死亡例が見つかったことを明らかにした。豚連鎖球菌の感染はこれまで四川省で広がっていたが、蘇州での感染が確認されれば、四川省以外で初めてとなる。

 衛生当局者によると、感染したのはいずれも蘇州市に住む男性で、今月初めに発症、敗血症などで死亡した。当局者は「江蘇省の衛生当局に報告した。感染経路は分からない」と話している。

 蘇州には日本人約5000人が在住。管轄する上海の日本総領事館は「聞いていない。これから確認する」と話している。豚連鎖球菌の感染は6月から四川省で拡大。これまでに200人以上が感染し約40人が死亡、世界保健機関(WHO)も動向を注視している。(共同)

ブタ連鎖球菌の死者、38人に…中国・四川省

2005年08月13日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【上海=加藤隆則】中国四川省東部の農村で発生したブタ連鎖球菌による感染被害は省内で発病者216人、死者38人を出す事態に発展した。

 初期対応のまずさが指摘されており、2003年の新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の教訓が十分に生かされていないことが浮き彫りになった。

 最初の症例(死亡)は6月24日に出たが、当局が現地入りし感染源を特定したのは約1か月後のことだった。

【中国】衛生部:豚連鎖球菌感染症拡大、実質的な制圧宣言

2005/08/09(サーチナ・中国情報局)YAHOO!Japan News

 中国衛生部は8日、豚連鎖球菌感染について四川(しせん)省では新規感染例が3日以降、6日間連続して報告されなかったことから、9日から感染例に関する対外報告を取り止めると発表した。今後も各地方で散発的に感染例がでた場合には対外報告を行うが、四川省での大量感染については実質的な制圧宣言が行われた格好だ。中国新聞社が伝えた。

 衛生部は四川省・資陽(しよう)市を中心とした地域での感染拡大が明るみに出た7月下旬以降、「四川省衛生庁からの報告」として、連日、発症者数や死亡者数など、病気に関する状況を対外発表していた。
 報告によれば、7日正午の時点で入院していた患者は101人、重篤な患者は10人。死亡者は39人にのぼっている。(編集担当:恩田有紀)

豚連鎖球菌

2005年08月05日 東奥日報

 主に家畜の豚に感染するが、通常は無症状で、ストレスなどがきっかけで敗血症や髄膜炎を引き起こす。養豚国を中心に世界中にまん延している。

 人間への感染例は1960年代に初めて確認され、増加傾向にある。人間には皮膚の傷などを通じて感染、数時間から3日の潜伏期を経て、発熱などを発症。肺炎などの合併症も引き起こし、治療が遅れると命にかかわることがある。

 日本では2003年に、58歳の養豚業者と47歳の食肉処理従事者が感染した例があるが、いずれも入院治療後に回復した。(共同)

豚連鎖球菌の感染拡大 中国、情報統制を強化

2005/08/05(共同通信)YAHOO!Japan News

 【北京5日共同】中国四川省で豚連鎖球菌の感染が拡大し、5日までに病死した豚を解体するなどした農民ら200人以上が感染、38人が死亡した。感染ルートは解明されておらず、北京市が発生地産の豚肉を急きょ回収処分するなど波紋が広がっている。

 世界保健機関(WHO)北京事務所は中国側に「協力の意向」を伝えたが、5日現在、回答はないという。専門家から「有史以来最悪」と指摘する声が上がる中、中国は地元メディアの独自報道を禁止するなど情報統制を強化している。

 2003年に大流行した新型肺炎(SARS)の際は、政府部門の情報隠しが感染拡大を招いた経緯がある。

豚連鎖球菌の死者36人に 中国・四川省

2005/08/02 The Sankei Shimbun

 中国四川省の衛生当局によると、同省で被害が拡大している豚連鎖球菌の感染で、1日までに死者が36人、感染者が198人となった。また香港衛生当局は同日、四川省での被害拡大を受け豚連鎖球菌を法定感染症に指定すると発表、今後は医療機関が感染者や菌を発見した場合、政府への通報が必要となる。

 今回の感染規模は「過去最悪」とされ、人が感染後に死亡するまでの時間が従来より短いことなどから、専門家の間では連鎖球菌以外のウイルスなどが媒介役となった可能性も指摘されている。

 だが、現場にスタッフを派遣した香港衛生当局は「連鎖球菌以外の病原があるとの報告は今のところ受けていない」としている。(共同)

豚から感染32人死亡 中国・四川省、発熱や出血

2005/07/30 The Sankei Shimbun 大阪夕刊から

 中国西南部の四川省で、6月下旬から発熱や出血をともなう感染症で住民が相次ぎ死亡している。30日までの感染者が163人、死者は32人にまで増加、中国当局はブタの連鎖球菌感染として対策に乗り出した。ヒトからヒトへの感染は報告されていないが、連鎖球菌感染としては致死率が約20%程度と高いことが特徴だ。世界保健機関(WHO)は、専門家の派遣を中国側に申し入れた。

 ロイター通信などによると、6月下旬から四川省の資陽市など27の市町村で、「原因不明の奇病」による死者が相次ぎ伝えられた。中国衛生省と農業省は25日、その原因が「ブタの連鎖球菌」と発表した。

 四川省の養豚農家では、6月ごろからブタの病死が500頭程度確認された。感染した住民は、いずれも病死したブタを処理したり、食べていたという。

 四川省から豚肉の4割が香港に輸出されている。香港の大手スーパーマーケットは、自主判断として、四川省産豚肉の販売を見合わせた。また、四川省当局も病死したブタの処理や食肉販売を禁止した。中国当局はヒトからヒトへの感染はないとしていたが、香港でブタと接触がないヒトが感染したケースが1例報告されたとしている。

 連鎖球菌は、ヒトののどなどにも見つかる常在菌だ。ただ、ブタの菌はヒトのものとは違い、ヒトに感染する例は珍しい。

 中国では、以前にも感染例があったが、今回は「これまでにない大規模な感染」(WHO広報担当官)という。

 尾身茂・WHO西太平洋地域事務局長は「地域的な感染で世界的に広がる恐れはない」とはしながらも、「連鎖球菌以外に原因がある可能性も否定できない。分析例が少ないため、中国側にさらに分析するよう要請した」と述べた。

 山田章雄・国立感染症研究所獣医科学部部長は「ブタの連鎖球菌は今まで病毒性がそれほど高いと思われておらず、四川省の例は特異だ。2002年の新型肺炎(SARS)の発生当初、病毒性の低いウイルスが先に特定されたため、真相の究明まで混乱したことがある。その失敗を繰り返さないためにも十分に監視する必要がある」としている。(杉浦美香)

 <感染者の症状> 発熱、めまい、出血斑など。抗生物質で症状を抑えることが可能だが、24時間以内に死ぬケースもあった。感染したブタとの接触や加熱処理が不十分な豚肉の摂取が原因とみられている。60度以上の熱で、30分以上調理すれば連鎖球菌は死滅するという。

四川奇病:重慶日本領事館が邦人に注意呼びかけ

2005/07/29 中国情報局

  在重慶日本国総領事館は27日、四川(しせん)省・資陽(しよう)市を中心に発生した「奇病」に関する公告を発表した。

  公告では、26日付の重慶日報が、「専門家は、現場における流行病学調査及び実験室での検査の結果、この病気は豚連鎖球菌が引き起こした人−豚連鎖球菌感染であると、ほぼ断定した」と伝えたことを紹介。

  さらに、衛生部や農業部の中国メディアへの説明を引用して、「人が豚連鎖球菌に感染する直接的な原因は、病死した豚の処理・加工である。発病者は、分散しており、現在までに人から人への感染は発見されていない。病気の潜伏期間は、数時間から数日間で、平均は2−3日間である。患者の多くは、症状の進行が急激かつ重症であり、約50%が中毒性ショック総合症を起こしている」とした。

  予防措置については、「野外での衛生に注意する」「傷口が泥や河川の水に触れないようにする」「病気にかかったり、死んだ動物及びその排泄物に接触しない」と、マカオ衛生当局が四川省に渡航する市民に対して呼びかけた内容を引用。「屠殺場や市場の肉売り場には近づかない」「食用肉は信用のある店で購入する」などの注意も呼びかけている。(編集担当:田村まどか)

香港 奇病の不安広がる 四川省産豚の販売自粛

2005/07/28 The Sankei Shimbun 東京朝刊から

 中国四川省で豚の連鎖球菌に人が感染して死亡するケースが6月以降相次ぎ、生鮮食料品の中国依存が強い香港で不安が広がっている。現在のところ、当局は輸入を禁止してはいないが、大手スーパーは急ぎ、同省産冷凍豚肉の販売を自主的に見合わせた。

 地元紙によれば、香港で売られている冷凍豚肉のうち2割程度が四川省産という。(香港 時事)

ブタ連鎖球菌に感染、死者24人に

2005/07/27 大紀元

 【大紀元日本7月27日】中国衛生部が7月26日発表した情報によると、7月25日正午12時現在、四川省資陽市で発生した人のブタ連鎖球菌への感染者数は、既に117例にも上り、この内、死亡者は24人、重症患者は21人、完治し退院したのは4人、他の患者は今入院治療中であるという。

 四川省衛生庁の発表によると患者はすべて30歳〜70歳までの農民。患者は発病初期に高熱、脱力感、吐き気、嘔吐などを訴え、重症患者には皮下鬱血、中毒性ショックなどの症状が現れた。

 感染発生地区を調査した結果、人がブタ連鎖球菌に感染した直接の原因は病死したブタの食用加工。現在、病死した豚を食用せず、直ちに埋葬または焼却するように、政府関係部門は感染区の住民に対して、指導を行っている。また、政府は、農民らによる、連鎖球菌に感染した豚の加工を禁止する通達を出した。

 現在、感染者が最多の地区での発病は既に減少傾向にあるが、周辺地区に新たな感染が確認された。

 中国大陸から通達を受けている香港当局は、大陸への香港旅行者に注意を呼びかけている。香港の大手スーパーは、四川省産の冷凍豚肉の販売を中止する動きが既に出ている。香港で販売している冷凍豚肉の2割は四川省から輸入したものであるという。

四川省で原因不明の病、17人が死亡

2005/07/25 中国情報局

  四川(しせん)省衛生庁は24日、省内の資陽(しよう)市を中心に58人が原因不明の病にかかり、そのうち17人が死亡したと発表した。25日付で四川新聞網が伝えた。

  衛生庁によれば、病にかかったのは30歳から70歳までの農民で、発熱や吐き気を初期症状として訴えている。現在のところ、人の間での感染は認められていない。

  この事態を重く見た国家衛生部、農業部、省政府などは、専門チームを派遣して原因解明や治療に当たっている。(編集担当:伊藤亜美)

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