TOPIC No.5-47 風疹/麻疹

01. 風疹(三日ばしか)
02. 風疹ワクチンの予防接種について
03. 風疹が11年ぶりに大流行の兆しをみせております(平成16年に入ってから風疹の報告が増加)
04. 風疹および先天性風しん症候群(CRS)by感染情報センター(国立感染症研究所)
05. 麻疹(ましん、英: measles, rubeola、痲疹とも)byWickidpediaフリ-百科事典
06. 麻しん(はしか)に関するQ&A by厚生労働省ホームページ

はしか、目立つ「輸入例」 1月は患者の約3割

2011/02/12 中国新聞ニュ−ス

 ウイルスによって感染が広がるはしかが、海外から持ち込まれるケースが増えていることが国立感染症研究所の集計で12日、分かった。患者のうち「輸入例」は2008年は0・3%だったが、09年は2・4%、昨年は7・3%に。ことしは1月の3週間分だけだが28%になった。

 以前は日本でしばしばはしかが流行、日本人が海外で感染を広め、はしかの「輸出国」と批判されたが、最近ではそうしたケースも少なくなり「輸入国」に転じた形だ。海外から持ち込まれ国内で感染が広がる場合もあり、専門家はワクチン接種を受けておくよう訴えている。

 はしかは全身に発疹ができて高熱が出る感染症。合併症として肺炎や脳炎を引き起こすこともある。同研究所によると、1月3〜23日の3週間に全国の医療機関から報告された患者は18人。そのうち5人はフィリピン、英国、スペイン、ベトナムで感染していた。

 海外の感染地域の中心はフィリピン、中国などのアジア。09年の場合、計17人が感染した国の大半を占めていた。

 日本では、07年春に全国で流行したが、その後は大きな流行はない。一方、ウイルス検査体制が整い、日本には通常いない遺伝子型のウイルスを見分けられるようになり、輸入例が目立つようになったとみられる。

 昨年は国内のはしか患者は457人(速報値)と過去最少になった。この中には、海外で感染した人からの“二次感染”も複数含まれている。日本は12年度までに国内でのはしか流行ゼロを目指しているが、輸入例からの感染の広がりを防ぐことも重要になっている。

 現在は小学校入学までにワクチンの2回接種と、08年度から5年間の時限措置で中学1年と高校3年への追加接種が進んでいる。

 同研究所感染症情報センターの多屋馨子たや・けいこ室長は「はしかのウイルスは感染力が強いが、多くの人が免疫を持っていれば感染は広がらない。対象者はワクチンを接種してほしい」と話している。

大人も予防接種を…風疹大流行、厚労省異例の提言

2004年09月10日(金) Goo News (Yomiuri On-Line)
 風疹(ふうしん)がここ数年で最大の流行となり、1―8月だけで昨年の全患者数を800人以上も上回っているため、厚生労働省研究班(班長=平原史樹・横浜市立大大学院教授)が9日、徹底した風疹対策を呼びかける異例の緊急提言を公表した。  胎児が母親のウイルスに感染して、心疾患や難聴などを起こす先天性風疹症候群(CRS)も例年に比べ多く確認されており、研究班は大人の予防接種の推進などを強く求めている。

 流行は昨年から局地的に始まり、今年の患者は8月時点で3812人に及ぶ。昨年までは年間1例あるかないかだったCRSも、今年は5例ある。今年の流行はピークを過ぎたとみられるが、流行は数年間続き、警戒が必要という。

 こうした事態を踏まえ、研究班は「放置すれば危機的状況に至る」と警告。特にCRS対策として〈1〉妊婦の夫や同居家族の予防接種推進〈2〉妊娠初期の妊婦全員の抗体検査と、必要に応じてのカウンセリング〈3〉患者調査の小児科以外への拡大――などを提言した。

 中長期的対策として、開発中のはしか・風疹混合ワクチン(MRワクチン)の早期導入や、免疫を高める2回接種の実施も求めた。

 提言を受け、厚労省は同日、予防接種の推進を提言書とともに全国の自治体に通知し、ワクチン増産を企業に要請するなど対策を進めている。また、MRワクチンなど、予防接種のあり方を見直す専門家の検討会を近く設置する。

 ◆風疹=発熱や発疹、リンパ節の腫れなどが特徴で、3日はしかとも言われる軽い病気。風疹ワクチンはウイルスの増殖能力を失わせた、いわゆる生ワクチンの一種。生後12か月―90か月未満の子供には公費負担で接種が行われている。

風疹ワクチン接種促す提言 流行の兆しで厚労省研究班

2004/09/09 asahi.com
 風疹が流行の兆しをみせていることを受け、厚生労働省の研究班(班長=平原史樹・横浜市大教授)は9日、ワクチン接種などを促す提言を出し、厚労省も都道府県に風疹対策の強化を指示した。

 同省によると、妊娠中にかかり、生まれた赤ちゃんに白内障や難聴などの障害が出る先天性風疹症候群(CRS)は、今年は5人報告されている。00〜03年は年に1人で、今後の増加が懸念されている。

 研究班は、20〜30代で推計530万人が感染する恐れがあるとし、特に10〜40代の女性のほか、妊婦の夫や子どもなど家族らの接種が重要としている。また、妊娠中の感染がわかった場合の診療の進め方や各地域での相談窓口になる医療機関もまとめた。

要注意!風疹流行、子供に障害の「症候群」確認も

2004年06月23日 読売新聞 Yomiuri On-Line
 風疹(ふうしん)の流行が拡大している。厚生労働省によると、風疹の患者数は、今年に入って5月末までですでに2524人と、昨年1年間の総数(2795人)に迫る勢いを見せている。

 地域では埼玉や群馬、栃木、大分、鹿児島などの各県で流行が特に目立っているという。妊娠初期の母親が風疹にかかることで、子供に心臓奇形や難聴などの障害が出る先天性風疹症候群も確認されている。厚労省は注意を呼びかけるとともに、有効な防止策を検討する研究班を設置した。

 例年1件程度しか報告のない同症候群は4月までに3件を確認。このうち2件は風疹が昨年流行した岡山県からの報告だった。厚労省によると、今年は大人の発症例が目立つといい、同症候群の増加も懸念される。

 厚労省の設置した研究班(班長・平原史樹横浜市立大教授)は、〈1〉予防接種の実施状況や風疹の抗体保有の現状〈2〉妊娠女性の風疹感染の実態や、カウンセリングのあり方〈3〉風疹ワクチンの普及策〈4〉他の先進国での予防取り組み――などを研究する。

 また産婦人科医に対し妊婦に対する問診の強化を要請したり、妊婦への感染防止キャンペーンなども検討、流行の封じ込めを目指す。

風疹 脅威ジワリ

2004年05月16日 読売新聞 Yomiuri On-Line
 <厚労省が警戒強化>

 今年になって、全国各地で風疹(ふうしん)の発生が相次いで報告されている。風疹は妊婦が万一かかると、赤ちゃんに「先天性風疹症候群」と呼ばれる障害が起きる可能性があり、厚生労働省は警戒を強めている。

 <妊婦感染で子に障害の恐れ>

 群馬県太田市とその周辺地域では、昨年11月から大人と小中学生に、風疹の患者が増え始めた。今月9日までに県に報告された患者数は、1126人に上った。太田市は、家庭にチラシを配るなどして注意を呼びかけている。しかし、患者は4月になっても増える傾向にあり、「流行が終息するか、予断を許さない状態」(県保健予防課)という。

 風疹はかつて、ほぼ5年ごとに流行を繰り返していた。95年に風疹ワクチンの定期接種の対象年齢が、中学生女子から、1―7歳半の男女全員に変更され、風疹にかかりやすい幼児期のワクチンが広がり、患者は減少。99年以降は目立った流行がなく、2000年以降の患者数は年間約3000人(全国約3000の小児科医療機関からの定点報告)にとどまっている。

 ところが、今年に入って群馬、埼玉、大分、鹿児島などで患者が増え始めた。先月18日までの定点報告の患者数だけで1695人と、昨年1年間の6割を超えた。

 さらに、ここ2年間は年間1人だった先天性風疹症候群の子どもが、今年はすでに3人報告された。厚労省は先月9日、全国の都道府県に対し、風疹への注意と情報の収集を促した。

 国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官の多田有希さんは、今年の風疹は「10―14歳の子どもと、20歳以上の大人の占める割合が、過去の報告に比べて多いのが特徴」という。通常、風疹患者の8割は小学校低学年以下の子どもだが、今年は10歳以上の患者が4割を超えている。

 風疹が年長の子どもや大人に多い理由は、はっきりしていない。だが、ワクチンの対象年齢の変更の影響で、現在16―25歳の妊娠しやすい年齢の大人の接種率が約5割と低いことを、心配する声がある。

 また、国に報告される患者数は、特定の小児科で診断された患者数に過ぎない。症状が軽いために見過ごされたり、病院で内科を受診した大人の患者数は含まれていない。このため、大人の風疹がどの程度広がっているかは不明だ。

 ギリシャでは、風疹ワクチンの接種率が5割以下に落ち込み、93年に大人を含めて約40年ぶりに風疹が大流行。25人の先天性風疹症候群が発生する事態が起きた。

 日本では、25歳以上の男性は、風疹ワクチンを接種していない人が大半だ。多田さんは「風疹のウイルスを妊婦のいる家庭に持ち込むのは、子どもや夫などの家族が多い。子どもは早めにワクチンを接種し、大人の男性もぜひ接種してほしい」と話している。(宮崎 敦)

【要語事典】風疹

 空気中に飛んだ唾液(だえき)などに含まれるウイルスを通じて、人から人に感染する病気。全身の発疹(ほっしん)、発熱、リンパ節の腫れなどが特徴だが、症状が軽いため、はっきりしないことも多い。俗に「3日はしか」とも呼ばれている。

 先天性風疹症候群 妊娠初期の妊婦が風疹に感染すると、胎盤を通じてウイルスが胎児に感染し、赤ちゃんに難聴や先天性白内障、心臓の異常などの障害が起きる可能性がある。

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