TOPIC No.5-38 中国製ダイエット食品

01. 中国製ダイエット用健康食品等関連情報 by厚生省
02. ダイエット食品被害 byNIKKEI Net いきいき健康
03 中国製ダイエット食品〜やせ薬のよみかた〜 by音訳の部屋
03 中国製ダイエット食品関係

ダイエット薬:無許可所持の社長逮捕 警視庁

2008年09月03日 毎日新聞Mainichi INTERACTIVE

 中国製のダイエット薬を無許可で大量に所持していたとして、警視庁組織犯罪対策1課が、中国籍の出版会社「華聲(かせい)社」社長、許鶴鳴容疑者(58)=東京都杉並区梅里=を薬事法違反(医薬品の販売目的貯蔵)容疑で逮捕していたことが分かった。ダイエット薬には健康被害が報告されている未承認医薬品の成分が含まれていた。05年以降、延べ約4700人に販売して約4500万円を売り上げたとみられ、同法違反(無許可販売)容疑でも調べる。

 調べでは、許容疑者は6月30日、杉並区の自宅兼事務所で、医薬品の販売許可がないのに、中国製のダイエット薬や避妊薬など計1436錠を隠し持っていた疑い。「違法であることは知っていたが、薬品販売が一番お金になった」と供述しているという。

 許容疑者は、中国の家族を通じてダイエット薬を入手。在日中国人らに4〜5倍の価格で売りさばいていたとみられる。その際「植物などの成分が入っており、おなかや太ももが美しくやせる」とPRしていたが、警視庁科学捜査研究所の鑑定の結果、健康被害の報告がある医薬品「シブトラミン」の成分が含まれていることが判明した。

 シブトラミンは米国などで承認されている肥満症治療薬。口の渇きや血圧上昇などの副作用もあり、国内では承認されていない。

 厚生労働省などによると、この中国製ダイエット薬についての副作用報告はないが、02年以降、シブトラミンの成分を含んだ中国製のダイエット用健康食品を使用した350人に、肝機能や甲状腺障害などの健康被害が出ているという。【武内亮】

未承認医薬品を無許可保管=「天天素」と同成分も−会社社長を容疑で逮捕・警視庁

2008/09/03 時事ドットコム

 未承認医薬品を許可なく販売目的で保管したとして、警視庁組織犯罪対策1課と立川署は3日までに、薬事法違反容疑で、東京都杉並区梅里、中国籍の出版社社長許鶴鳴容疑者(58)を逮捕した。容疑を認め、「雑誌の出版だけではお金にならなかった」と供述している。

 許容疑者は2005年5月から今年7月にかけ、延べ約4700人に、中国から輸入したやせ薬や避妊薬などの未承認医薬品を販売。約4500万円を売り上げていた。

 全国で健康被害が相次ぎ、死亡例も報告されたダイエット食品「天天素」と同じ成分を含むやせ薬も販売したが、「植物成分でできた自然薬」などとうたっていたという。


天天素販売 ネット悪用相次ぐ

2005/09/21 中国新聞地域ニュース

 無許可で未承認の医薬品を販売したとして、広島県警と呉署が二十日摘発した薬事法違反事件は、取引手段に不特定多数が登録する携帯電話のオークションサイトを利用していた。インターネットでの違法な医薬品販売をめぐっては健康被害報告が相次ぎ、死亡例まであるにもかかわらず、事実上野放しになっている実態が明るみになった。

 呉署によると、二人は三月、オークションサイトに登録。複数の携帯電話を使い、「確実にやせられる」などのコメントを付け、国内未承認の医薬品が含まれる「天天素(てんてんそ)」をダイエット食品として出品していた。落札額は三十錠入り一箱が三千円台だった。

 五月末、新聞で「天天素」に関する被害を知った呉市の無職女性(24)が呉署に届け出て容疑が浮かんだ。代金の振込先に指定された個人口座や携帯電話のメールアドレスなどから、今回逮捕された徳島県内の二容疑者を特定した。

 ネット上での未承認の医薬品販売について、厚生労働省は検索などで見つけ次第、サイトの運営者に出品削除の依頼・警告メールを送っている。しかし、今回のケースでは、運営者に削除依頼はなかったという。膨大な数のサイトを監視しなければならず、同省は「実態の把握が難しい。店舗がなく、販売者に対する行政処分も難しい」と対策に頭を痛める。

 東京都では五月に「天天素」の影響とみられる心不全で、女子大学生一人が死亡。県薬務室は「中身の分からない医薬品や健康食品は、命にかかわる。安易に購入したり、服用しないように」と注意を呼び掛けている。

無許可で天天素販売 2人逮捕

2005/09/20 中国新聞地域ニュース

 広島県警生活環境課と呉署は二十日、徳島県那賀川町黒地、土木作業員佐野雅信容疑者(21)と同県那賀郡内の無職少女(18)を薬事法違反(無許可販売)の疑いで逮捕した。

 調べでは、二人とも医薬品販売業の許可を受けずに、携帯電話のオークションサイトを通じてカプセル状のダイエット食品「天天素」を受注。三月から五月にかけ、呉市内の無職女性(24)ら六人にカプセル二百七十個を計約三万円で販売した疑い。

 「天天素」には国内未承認の医薬品「シブトラミン」や「フェノールフタレイン」が含まれ、購入した女性らは頭痛や食欲不振、下痢などの症状を訴えている。

 県警はオークションサイトの接続記録から、少なくとも全国四十六都道府県の約六百六十人に約二万個のカプセル(二百万円相当)を販売したとみて、入手ルートを追及する。

「天天素」無許可販売で初逮捕 ネット広告で購入者募る

2005/08/18 The Sankei Shimbun

 全国で健康被害の報告が相次いでいるダイエット用健康食品「天天素清脂●(●=月ヘンに交)嚢(てんてんそせいしこうのう)」を無許可で販売したとして、愛知県警生活経済課と瑞穂署は18日、薬事法違反(無許可販売など)の疑いで、東京都新宿区新宿、健康食品販売業、山崎義章(やまざき・よしあき)容疑者(52)を逮捕した。

 同県警によると、天天素の販売業者の逮捕は全国で初めて。

 調べでは、山崎容疑者は今年6月から7月の間、医薬品販売業の許可がないのに、未承認の医薬品が含まれている天天素計240錠を、名古屋市中区の会社員男性(37)ら2人に3回にわたり計3万円で販売するなどした疑い。

 同県警は、山崎容疑者がインターネット上に広告を出して購入希望者を募り、今年5月から7月の間、16都道府県の男女計24人に1260錠を販売し、16万6600円を売り上げたとみている。

 厚生労働省によると、天天素をめぐっては、7月の時点で、33都道府県で女性を中心に123人の健康被害が報告され、東京都の10代の女性1人が死亡している。

 同容疑者は「天天素の健康被害については知っていたが、金もうけがしたくてやった」と容疑を認めているという。(共同)

健康被害は28都府県72人に ダイエット食品「天天素」

2005/06/01 The Sankei Shimbun

 ダイエット用健康食品「天天素清脂●嚢」を使って健康被害を訴えた人は1日午後7時現在で前日より21人増え、28都府県で計72人に上ったことが厚生労働省の集計で分かった。

 未承認医薬品成分が含まれているため、厚労省は服用しないよう注意を呼び掛けている。

 新たに判明した21人は青森、福島、埼玉、東京、神奈川、岐阜、滋賀、大阪、兵庫、広島、福岡、宮崎、鹿児島、沖縄の各都府県の10−40代。兵庫県の20代の男性以外はすべて女性。症状が重い人はいないという。(共同)●=月ヘンに交

フェノールフタレイン検出 ダイエット食品の健康被害3人に

2005/05/30 The Sankei Shimbun

 広島県は30日、ダイエット用健康食品「天天素 清脂●嚢」から検出された医薬品成分の一つが、以前に国内でも下剤として使用されていた「フェノールフタレイン」と確定したと発表した。

 県薬務室によると、フェノールフタレインは動物実験により発がん性が認められているという。

 また、この食品を服用した県東部の20代と30代の女性2人から新たに下痢などの健康被害の届け出があった。いずれも回復に向かっている。

 同室によると、2人はインターネットのオークションを通じて購入。20代女性はカプセルを毎日1個ずつ計5個、30代女性は計48個服用したという。県内での被害は計3人となった。(共同)●=月ヘンに交

ダイエット食品:中国製で865人が健康被害 厚労省が報告

2002年12月30日 THE MAINICHI NEWSPAPERS
 7月に社会問題化した中国製ダイエット食品による健康被害で、厚生労働省に報告された被害者数は、28日までに計865人(うち死者4人)に上った。厚労省には仕事納めの27日にも被害報告が2件あり、“ダイエット食品信仰”の根強さをうかがわせた1年となった。

 厚労省のまとめでは、865人のうち、医薬品成分を含む「未承認医薬品」(43種類)を服用して健康被害を起こしたのは670人(うち死者3人)、そのほかの「健康食品」(170種類)を飲んで被害を起こしたのは195人(同1人)だった。ほとんどが錠剤で、特に「御芝堂減肥コウ嚢(おんしどうげんぴこうのう)」「セン之素コウ嚢(せんのもとこうのう)」「茶素減肥」の3製品による被害は425人と、全体の約半数を占めた。

 中国製ダイエット食品による健康被害は7月に発覚し、厚労省への被害報告は1カ月たたないうちに700件を突破。その後、数は激減したものの、報告は断続的に続いている。

 27日にも、4種類のダイエット食品を同時服用していた北九州市の30代女性が肝機能障害で入院したとの報告があったほか、タイから個人輸入したダイエット製品セットを服用していた香川県の20代女性が皮膚障害などで入院しているとの情報が寄せられた。さらに28日、横浜市から「健美快通茶」から医薬品成分であるセンナが含まれていたとの連絡があった(健康被害なし)。

 厚労省医薬局の担当者は「7月以降、報道などを通じて、ダイエット食品による健康被害問題はかなり知られたはず。やせたいあまり、成分がよく分からない製品に手を出す女性がかなりいる」と警戒している。

 この問題で医薬と食品部門の連携不足を指摘された同省医薬局は、来年度から名前を「医薬食品局」と改め、安全対策に取り組む。 【須山勉】

中国減肥茶に下剤成分

2002年10月30日 The Sankei Shimbun
 北海道薬務課は30日、中国製のダイエット茶「飛燕減肥茶」に、下剤として用いられている医薬品の「センナ葉」が含まれていることが分かったと発表した。健康被害の報告はないが、同課は未承認医薬品として厚生労働省に報告した。

 同課によると、留萌保健所管内の住民から9月に相談があり、提供を受けた同製品のティーバックを道立衛生研究所が検査した結果、医薬品のセンナ葉と、含有成分の「センノシド」が検出された。

ダイエット食品 米でも回収訴え

2002年10月09日 Yomiuri On-Line
 ◆副作用報告相次ぎ

 【ワシントン8日=館林牧子】米国医師会は8日、マオウ(麻黄)を含むダイエット食品に心臓発作などの副作用をもたらす危険性があるとして、市場から回収するよう呼びかけた。日本では中国製ダイエット食品による副作用被害が問題になったばかりで、米国でもダイエット食品を巡る論議が広がりそうだ。

 米国ではマオウを含むダイエット食品は薬局や健康食品店などで処方せんなしで買え、日本でもインターネットなどを通じて個人輸入が可能という。だが近年、副作用報告が相次ぎ、米食品医薬品局に届けられただけで1000件を超えている。

 同日、開かれた上院公聴会でロナルド・デイビス医師は、マオウは循環器系と中枢神経系に影響を及ぼし、間違った使い方をすると心臓発作や突然死の危険があると指摘。米国では現在、これらは食品として規制されているが「薬品なみの厳重な規制を設けるべきだ」と訴えた。

大阪弁護士会が被害調査 中国製ダイエット食品問題

2002年10月02日 The Sankei Shimbun
 中国製ダイエット食品による健康被害で、大阪弁護士会は2日、「やせ薬健康被害110番」として、今月15日に電話による被害相談を受け付けると発表した。

 同弁護士会は、中国製ダイエット食品による健康被害の内容や流通経路などを調べ、行政の対応の問題点や、今後の被害者救済策などを検討するという。また、今回のような欠陥商品への対応策など、一般的アドバイスも行う。

 調査の結果を受け、被害者から希望があれば弁護団結成や、被害者説明会の実施なども検討する。

 受け付け時間は午前10時から午後4時まで。電話06(6364)2202。

中国衛生省:健康食品企業を一斉検査へ 不合格は生産禁止も 2002年08月24日 Mainichi INTERACTIVE
 【北京・坂東賢治】中国衛生省は22日、全国の省、自治区、直轄市にダイエット食品などの健康食品を生産する企業に対し、一斉検査を実施するよう通達した。検査で不合格となった企業には生産禁止など厳しい処分を行う方針だ。同省関係者が23日、毎日新聞に明らかにした。

 日本などで中国産ダイエット食品による健康被害が相次ぎ、食品から禁止された薬物成分などが見つかったことを受けた措置で、検査で不合格となった企業には生産禁止など厳しい処分を行う。

 通達は食品衛生法と衛生省の規定に沿って健康食品を生産するすべての企業を対象に検査を実施するように指示している。具体的には工場や設備、工場内の検査設備、管理体制などを調査する。特に原材料や内容表示の正確さ、宣伝方法の妥当性などに重点を置く。

 検査の結果、法や省の規定に完全に合致している場合には「符号」、一部に問題があるが3カ月以内に改善が可能な場合には「基本的に符号」、短期間に改善が困難な場合には「符号していない」の3分類で評価を決める。

 通達は10月末までに検査の結果を報告することを義務付け、「基本的に符号」「符号していない」との評価を受けた企業に対する厳格な管理を要求。来年末時点で改善ができなかった企業は生産を禁止するとしている。

新たに未承認医薬品を検出2002年08月16日 The Sankei Shimbun
 神奈川県は16日、県内の女性(37)から被害相談があったダイエット食品「スリムボックス ハード」から新たに未承認医薬品のフェンフルラミンを検出したと発表した。

 この食品は、大阪府内の健康食品メーカーが中国から原料を輸入して調合して販売しており、神奈川県から通報を受けた大阪府は同日、このメーカーに製造、販売の中止と回収を命じた。

 神奈川県によると、食品は白いカプセル状で、女性は6〜7月に約3週間、1日4錠を服用。下痢や脱力感、ふるえなどの症状が出たが、服用を中止すると症状は回復したという。

米国でも中国製ダイエット剤に警告2002年08月14日 The Sankei Shimbun
 米食品医薬品局(FDA)は13日、日本で死者が出るなど大きな問題になっている中国製ダイエット食品が米国内でも売られているとして、服用をしないよう消費者に注意を呼び掛けた。

 FDAが指摘したのは、日本では認可されていない食欲抑制剤のフェンフルラミンが検出され、厚生労働省が商品名を公表した「茶素減肥」など2品目。

 FDAは、フェンフルラミンを含む食欲抑制剤について、心臓弁への副作用が見つかったとして1997年に販売を禁止した。だが、「茶素減肥」などは依然として、米国内の伝統的医薬品店などで売られているという。

 FDAは「日本の死者は、フェンフルラミンなどの成分と関連がある可能性がある」と指摘。この製品を服用しないよう警告するとともに、売られているのを見つけた場合は、FDAに連絡するよう求めている。(共同)

ダイエット食品で3女性が被害 神奈川2002年08月14日 The Sankei Shimbun
 ダイエット食品による健康被害の問題で、神奈川県は14日、「御芝堂減肥●(膠)嚢」と「ビー プティート(Be Petite)」を服用した女性3人が肝機能障害や頭痛で通院治療を受けていると発表した。同県内の健康被害は計20人。

 県薬務課によると「御芝堂減肥●(膠)嚢」を服用した37歳の女性は、頭痛などを訴え通院中。「ビー プティート」を服用した34歳の女性は甲状腺(せん)に異常、53歳の女性は肝機能に異常があり通院中。3人はいずれも軽症という。

●=月へんに交

ダイエット食品:「宝麗堂」で肝機能障害 鹿児島県内の女性2002年08月13日 Mainichi INTERACTIVE
 厚生労働省は13日、中国製ダイエット食品「宝麗堂(POLYDO)」を服用した鹿児島県内の30代の女性が肝機能障害を起こしたと発表、注意を呼びかけた。

 鹿児島県から厚労省に入った報告によると、女性はこの製品を韓国で購入した友人から入手。服用後1カ月半ごろからけん怠感を覚え、肝機能障害と診断されて6月中旬から約1カ月入院した。宝麗堂はカプセル錠で、外箱に「湖南岳●(「こざとへん」でつくり「日」)宝萌堂美容保健品公司 出品」などの記載がある。同県が成分分析を進めている。

 厚労省が商品名を公表して注意を呼びかけている未承認医薬品と健康食品はこれで計38品目、健康被害者は死者4人を含む計721人(13日午後5時現在)となった。 【須山勉】

「毒なければ問題なし」 食品審査はずさんと中国誌2002年08月09日 The Sankei Shimbun
 日本などで健康被害が相次いでいる中国製ダイエット食品の問題で、中国誌、三聯生活週刊(7月29日号)は中国衛生省の認可審査について「毒さえ入ってなければ問題ない」などとする担当者の証言を伝え、審査過程が極めてずさんであることが明らかになった。

 同誌は審査が甘い背景には、政府が地域経済発展を優先し、利潤の大きい健康食品産業の育成を支援していることがあるとしている。

 衛生省衛生法制監督局の汪建栄副局長は外国メディアに対し、健康食品の認可は、専門家による委員会の審査も含め「手続きは厳格」と強調していた。

 しかし同誌の取材に応じた委員会の専門家は「(委員は)食べて死んだりしなければ構わないという認識で、効果も確実に検証されなかった」「委員会に西洋医は自分一人で(審査手続きに)反対できなかった」などと証言した。

 市場で健康食品を抽出検査している広東省衛生監督所の担当者は「(使用が禁止されている食欲抑制剤の)フェンフルラミンの検出は技術的には難しくないが、フェンフルラミンの検査を要求されたことはなかった」と語った。

 ある健康食品メーカーの研究開発担当者は「1つの製品の開発期間は1年半か2年。中国では外国の大手ブランドのように数十年の歳月と人材を投入して製品を開発することはほとんど不可能」と説明。小メーカーには数種の漢方薬などを適当に混ぜ合わせるだけで製品化しているところもあるという。(共同)

ダイエット食品:具体的対策は日本の資料待ち 中国衛生省 2002年08月06日 Mainichi INTERACTIVE
 【北京・浦松丈二】中国衛生省幹部は6日、海外メディアに対し中国産ダイエット食品による日本国内などでの健康被害について背景説明を行い「日本政府から詳しい資料を受け取っていないので(健康被害)報道の事実関係について判断を下せない」と語り、日本側から健康被害との因果関係を証明する資料の提出を受けてから、個別商品の製造・輸出禁止など具体的な対策を取る考えを明らかにした。健康被害が問題化してから、監督官庁の同省幹部が海外メディアの取材に応じるのは初めて。

 この幹部は同省で健康食品管理の立法と監督を担当する責任者。同幹部は中国国内の健康食品の許認可制度に関して「法律に基づいて厳しく審査している」と強調。同省が数百人の専門家からなる人材バンクから、健康食品の種類に応じて適任者30〜40人を選び、健康食品の安全審査を委託していると説明した。
 しかし、日本国内で肝障害の原因物質との見方も出ている有害化学物質「N―ニトロソ―フェンフルラミン」については「発見が非常に難しい」と語り、検査が技術的に困難との認識を示した。
 さらに、ダイエット食品が原因とみられる中国国内の健康被害について「上海と重慶の2例以外は報告を受けていない」と語った。

 同幹部は、これまで中国では約4200種類の健康食品の製造が許可され、約500種類が実際に商品として市場に出回っているとの見方を示し「製造が許可された後、新たに禁止薬物を混入したり、模倣品を販売する業者も多く、取り締まる方法がない」と話した。

 日中両政府はダイエット食品の健康被害を巡って、7月22日に北京で厚生労働省の食品保健部長と外務省の中国課長らが衛生省担当者と協議し、情報交換を始めている。中国側は健康被害の原因と疑われている商品の包装や内容物、因果関係を証明するデータなどを日本側に要求している。

ダイエット中国茶から下剤成分を検出2002年08月05日 The Sankei Shimbun
 大阪府健康福祉部は5日、京都市の輸入食品販売業者「サンフール」から提出を受けた中国製ダイエット商品「御芝堂清脂茶(おんしどうせいしちゃ)」から医薬品である下剤成分「センノシド」を検出したと発表。薬事法違反(未承認医薬品の販売)に当たるとして、この業者に同商品の販売中止と回収を指示した。

 府は先月24日、同社の大阪市淀川区の配送センターに立ち入り検査し、提供された同商品の成分を鑑定したところ、マメ科植物センナの葉を確認、葉の成分であるセンノシドを0・4%検出した。

 センノシドは下剤として国内でも広く使用されているが、同社は健康食品として約4000箱を輸入、販売していた。

 同社が販売していた「御芝堂清脂素(おんしどうせいしそ)」からは食欲抑制剤フェンフルラミンが検出され、府が既に販売中止と回収を指示している。

被害集計634人に ダイエット食品2002年08月05日 The Sankei Shimbun
 中国製ダイエット食品問題で、厚生労働省は5日、自治体から同日午後5時時点で報告があった被害が、山形県を除く46都道府県で計634人に上ったと発表した。死者は4人で変化なし。

 未承認医薬品として新たに「やせチャイナ」「スーパースレンダー45」「茶素減肥麗」「恵草」の4品目を公表。これまでダイエット食品として公表していた「蜀宝」は、医薬成分が検出されたため未承認医薬品に分類された。ダイエット食品と合わせ、同省が名前を公表した商品は30品目となった。

 厚労省によると、被害は「御芝堂減肥■(膠)嚢」「●(繊)之素■(膠)嚢」「茶素減肥」の3品目が381人。3品目以外の未承認医薬品が147人のほか、ダイエット食品が106人となっている。

(●=糸へんに千 ■=月へんに交)

中国ダイエット食品:過去2回の注意喚起生かせず 厚労省2002年08月01日 Mainichi INTERACTIVE
 服用者4人が死亡し、600人近くが肝障害などの健康被害を起こした中国製ダイエット食品問題。実は厚生労働省は、死者2人を含む最も多くの被害が報告されている「セン之素コウ嚢」について過去2回にわたって注意を呼びかけ、都道府県レベルでも他の製品も含めた発表が相次いでいた。被害拡大を防ぐため、厚労省の対応に問題はなかったのか。

 厚労省の監視指導・麻薬対策課が発表した注意の1回目は00年12月。「セン之素コウ嚢」を服用した女性6人の健康に異常があったとの医療機関の報告を受けて分析したところ、医薬品成分の甲状腺粉末が含まれており、服用中止を呼びかけた。昨年6月にも3製品への注意と取り締まりの徹底を都道府県に通達した。

 注意喚起をしていたにもかかわらず、再発を防止できなかった点について佐藤裕道課長は「当時の報告は甲状腺障害など軽いものばかりだった」と説明する。

 健康食品による被害報告システム自体は、10年以上前からあった。「健康食品」を担当する旧厚生省新開発食品保健対策室は88年、都道府県に健康食品の苦情・相談を報告するよう通達した。

 しかし、「未承認医薬品」を担当する監視指導・麻薬対策課が注意を呼びかけた時、同室の対応は鈍かった。都道府県段階に約160件の被害報告があったのに、99〜01年度に同室への報告はゼロ。その中には今回問題になったダイエット食品も複数含まれていたという。池永肇恵(としえ)室長は「危険性の認識が薄かった」と認めており、報告制度の改善を進めている。

 健康食品でも医薬品でも、少量の個人輸入であれば法的な規制はないが、業者の輸入・販売分は検疫所の審査が必要だ。しかし、外箱の表示などから「食品」と判断されたものには、内容成分の分析までされていなかった。今回、健康被害の報告をした約600人の約2割はこうした業者から輸入しており、審査体制が厳しければ少しでも被害が防げた可能性がある。

 東京都立北療育医療センターの別府宏圀院長は「やせ薬は健康上、悪い薬しかない。厚労省は被害を推定し、対策を講じることができたはずだ。個人輸入だから管轄外とするのは、国民の健康を守る厚労省の対応としてはおかしい。『健康食品』は大量に売られており、第2、第3の被害が起きる可能性もある」と警告している。 【須山勉】

中国やせ薬:被害者472人に 新たに2商品名を公表2002年07月29日 Mainichi INTERACTIVE
 中国製ダイエット食品による健康被害問題で、厚生労働省は29日午後5時現在でまとめた全国の被害者数を472人(うち死者4人)と発表した。また、新たに医薬品成分フェンフルラミンなどが検出された「ビューティーシェイプ」「御芝堂清脂素」の2品目を未承認医薬品として公表した。厚労省が公表した未承認医薬品はこれで19品目、健康食品は2品目となった。【須山勉】

佐賀で新たに3人被害 ダイエット食品問題

2002年07月24日 The Sankei Shimbun
 佐賀県薬務課は24日、中国製ダイエット食品を摂取した女性3人が肝機能障害などを訴え、うち2人が通院した、と発表した。全員回復している。同県内で健康被害を訴えたのは計10人になった。

 同課によると、通院した2人のうち、60歳代の女性は昨年4月下旬ごろ「美麗痩身(そうしん)」を入手し、服用約1カ月で、全身のだるさなどが現れた。40歳代の女性は、2000年5月ごろ「●(●=糸へんに千)之素●(●=月へんに交)嚢」を入手、約9カ月間服用し、甲状腺機能障害が出た。

 また、別の40歳代の女性は2000年3月ごろから「繊之素膠嚢」と「御芝堂減肥●(●=月へんに交)嚢」を計約8カ月間摂取。健康診断で甲状腺機能障害が分かり、服用を中止したところ、約7カ月で受診せずに回復した。

ダイエット食品販売で初の逮捕者

2002年07月24日 The Sankei Shimbun
 岐阜県警生活保安課と大垣署は24日、未承認の医薬品である中国製のダイエット食品「●(●=土へんにト、下に皿)酸芬●(●=気のメを弗)拉明片」を無許可で販売していたとして薬事法違反の疑いで、同県大垣市外花、リサイクルショップ経営、千足登志子容疑者(55)を逮捕した。一連のダイエット食品問題で、逮捕者が出たのは初めて。

 千足容疑者は容疑を認めており、同課などは入手先を追及する。

 調べでは、千足容疑者は医薬品の販売業の許可を受けずに7月9日、大垣市内の主婦(46)ら2人に「やせる薬がある。これをのむと1カ月で5キロはやせられる」と同食品2箱を計9000円で販売した疑い。

 主婦ら2人は2日間ほど同食品を服用したが、気分が悪くなって下痢をしたためそれぞれ服用をやめたが、最近になって、中国製ダイエット食品をめぐる健康被害が相次いで報道されたことから、主婦ら2人が16日、同署に相談した。

厚労省、商品名を公表【中国製ダイエット食品】

2002年07月23日 The Sankei Shimbun
 中国製ダイエット食品問題で厚生労働省は23日、医師の診察により症状の経過が明らかで、当該商品の服用が被害の原因と疑われる場合、医薬成分が未検出でも商品名を公表する方針を決め、徳島県と京都市で死者1人を含めた計5人の被害報告がある「華北痩美」「蜀宝」「●之素■嚢」の3品目を公表した。

 厚労省は既に未承認医薬品3品目を公表、ほかに自治体が未承認医薬品に当たるとして同省に報告した商品も7品目に上っているが、未承認医薬品以外のダイエット食品名を厚労省が公表するのは初めて。輸入や販売も業者に自粛を要請する。

 食品衛生法に基づく輸入、販売禁止措置は原因物質の特定などが不十分として現時点では適用せず、行政判断による異例の商品名公表で消費者の注意喚起を図る。

 厚労省によると、華北痩美は、徳島県で40−50代の女性3人が服用後に肝機能障害や甲状腺障害で入院、うち1人は血しょう交換を受けた。蜀宝は同県内の50代女性で肝機能障害で通院した。いずれも現在は回復している。繊之素膠丸は京都市内の30代女性が服用後、昨年11月に劇症肝炎で死亡した。

 公表された3品目は自治体が今後成分分析を行い、医薬成分が検出されれば未承認医薬品扱いとなる。

 被害報告が出ているダイエット食品はほかに15品目(22日現在)あり、厚労省は今後情報収集を進め、基準に該当すれば順次公表する方針。

(●=糸へんに千 ■=月へんに交 ▲=女へんに亭)

中国製ダイエット食品 被害報告280人超す

2002年07月23日 The Sankei Shimbun
 中国製ダイエット食品が原因とみられる被害報告が全国41都府県で合計283人に上っていることが22日、分かった。これまでゼロだった秋田、福島、山梨、静岡、長崎、宮崎の6県でも報告例が出た。死者は4人で変わっていない。

 厚生労働省や全国の自治体の発表を基に共同通信が集計した。それによると、被害は愛知42人が最も多く、兵庫33人、茨城24人、福岡17人、熊本14人、石川13人、埼玉11人、京都11人、東京10人などとなっている。

被害報告さらに増える 中国製ダイエット食品

2002年07月22日 The Sankei Shimbun
 
 中国製ダイエット食品が原因とみられる被害報告が全国40都府県で合計275人に上っていることが22日、分かった。これまでゼロだった秋田、福島、静岡、長崎、宮崎の5県でも報告例が出た。死者は4人で変わっていない。

 厚生労働省や全国の自治体の発表を基に共同通信が集計した。それによると、被害は愛知42人が最も多く、兵庫33人、茨城24人、福岡17人、石川13人、埼玉、熊本各11人、東京10人などとなっている。

 被害報告の大半は女性。多くは、厚労省が名前を公表した「●之素■嚢」「御芝堂減肥■嚢」など3商品を服用していたが、未公表の商品のケースも出ている。

 また、「●之素■嚢」を服用した京都府の30代の主婦が一時、急性膵(すい)炎になっていたことが分かった。

 自治体レベルで把握している被害の中には、厚労省に報告が上がっていない事例が含まれるなど、同省の数字とは一致しない。

 新たな報告があった長崎県では「御芝堂減肥■嚢」を服用した30歳代の女性が肝機能障害となり、約40日間入院していた。女性は退院し自宅療養中。食品は友人から譲り受け、今年3月中旬から約2カ月間服用。5月中旬に「体がだるい」と訴えた。

 秋田県でも、同商品を服用した50代の女性が肝機能障害を起こしていたことが判明。女性は4月上旬、県内の病院に肝機能障害で入院したが、既に退院したという。

 宮崎県保健薬務課は、県内の男女8人に肝機能障害などがあったと発表したが、服用した食品に厚労省が公表した3品目は含まれておらず、同課は健康被害との因果関係に「疑わしい面もある」としている。

(●=糸へんに千 ■=月へんに交)

な“やせ薬”日本語HPで販売、米では回収も

2002年07月21日 Yomiuri On-Line
 健康被害が相次いでいる中国製ダイエット食品「セン之素コウ嚢(せんのもとこうのう)」に含まれているとして問題となっている食欲抑制剤「フェンフルラミン」が、インターネットの日本人向けホームページを通じ、錠剤などの形で販売されていることが、20日わかった。また、「エフェドラ」と呼ばれるダイエット食品も、同様に販売されていた。いずれも日本では未承認の医薬品に当たり、米国などでは回収や販売規制などの措置が講じられている。中国製ダイエット食品ばかりでなく、危険な“やせ薬”も国内に広く出回っている恐れがあり、厚生労働省は警戒を強めている。

フェンフルラミンは、心臓と肺の移植などが必要になる難病「原発性肺高血圧症」や心臓弁の異常を引き起こすとされ、米食品医薬品局(FDA)は1997年、回収を指示している。日本でも、旧厚生省が96年、フェンフルラミンが含まれる中国茶が出回っているとして回収を指示。今回の中国製ダイエット食品による健康被害問題でも、薬事法違反物質として名前が挙がっている。

 ところが、中国や日本の複数の業者は、インターネット上に日本語ホームページを設け、個人輸入を仲介したり、直接販売したりしている。価格は、20日分に当たる60錠入りが1箱1200―2900円。「口が渇く」「眠くなる」などの軽い副作用は説明しているが、心臓への影響などについては触れていない。

 同商品を紹介するホームページを開いている都内の個人輸入代行業者は「フェンフルラミンは、中国では医薬品の認可を受けている。他の『ダイエット食品』とは違い、よく効くらしい。約2年で数百箱売れた」と証言している。

 一方の「エフェドラ」には、心臓発作などを起こす疑いのある成分が含まれている。米国では、93年以降で死者80人以上、心臓発作や胸痛などの健康被害が数百人に上っており、FDAは消費者に副作用情報を提供するなどして警告している。また、カナダでは販売規制の対象となっている。

 ところが、米国の業者が開設する日本人向けのホームページでは、エフェドラが「今、米国で人気上昇中のダイエット食品」「激痩(や)せの秘薬」などと宣伝され、ガムや錠剤などさまざまな形状で、1箱(100錠)6000―1万円で売られていた。

 関係者によると、大半は米国製で、「マオウ」「麻黄」などの商品名でも売られ、個人輸入で入手する日本人も多いという。

 こうした実態について、厚生労働省は「業者が未承認医薬品を国内で製造したり、販売したりしていれば薬事法違反に当たるが、輸入手続きを代行するだけという形をとることで、規制をすり抜けられてしまう。今後、ネット上で販売行為が行われていないか監視を強めたい」としている。

 (センは糸ヘンに「千」、コウは月へんに「交」)

ダイエット食品製造元「模造品に問題」

2002年07月20日 The Sankei Shimbun
 肝障害などの健康被害が問題化した中国製ダイエット食品「●(繊)之素■(膠)嚢」(せんのもとこうのう)製造元「恵州市恵宝医薬保健品」(常青春医薬美容保健品実業)は20日までに、インターネットの同社ホームページ上で「日本で報道された問題の製品は模造品」との声明を発表した。

 声明は(1)日本の厚生労働省が公表した写真にある製品には「●(繊)之素■(膠)嚢(I)」と「(I)」の文字が付いているなど本物とパッケージが違う(2)自社製品には食欲抑制剤などの医薬品は含まれておらず、肝障害などが発症した例はない−としている。

 一方、中国衛生省が健康食品の承認を取り消した「御芝堂減肥■(膠)嚢」(おんしどうげんぴこうのう)は、ダイエット食品の代理店(中国)のホームページで現在もほかの製品と並べて紹介、通信販売されている。

 また、上海市閔行区に事務所を置きネットによる個人輸出を行っている「上海市場」は、ホームページ上で「繊之素膠嚢」の日本語の商品広告を依然として掲載。「(同製品の)販売は許可されている」と理由を説明している。

 このほかにも、連絡先を明確にしていないものの、中国で営業を行っているとみられる業者が同様の広告を続けている。(共同)

(●=糸へんに千 ■=月へんに交)

ダイエット食品で4人目の死者か 岩手

2002年07月19日The Sankei Shimbun
 岩手県は19日、今年2月に盛岡市の医療機関で肝臓疾患で死亡した60代の女性が、問題の中国製ダイエット食品を服用していたと発表した。因果関係は不明という。死者は4人となった。

ダイエット食品、中国でまだ販売

2002年07月18日The Sankei Shimbun
 18日付のシンガポール紙ストレーツ・タイムズは、日本やシンガポールで死者の出た中国製のダイエット用健康食品について、中国政府が販売を禁止した今月1日以降も中国で依然売られていると伝えた。

 北京のフィットネス・センターでは、1本150元(約2100円)で売られており、5本購入ごとに1本無料のサービスをしているほか、上海の薬局でも販売されていることが確認された。また、多くのウェブサイトに食品の宣伝が掲載されているという。

 同紙は、中国が製造・販売禁止措置を全土に徹底させる取り組みをほとんどしていないと指摘している。(共同)

中国製ダイエット食品 徳島、広島でも被害か

2002年07月18日The Sankei Shimbun
 徳島県阿南市の50代の女性が中国製ダイエット用健康食品を服用し、肝機能障害などを起こしていたことが18日、分かった。

 この食品は厚生労働省などが公表した商品とは異なるが、診察した医師の依頼で徳島大が動物実験した結果、甲状腺ホルモンを含む可能性が高いという。

 徳島県薬務課は「肝障害発症と健康食品の因果関係は不明」として、厚労省に正式に分析を依頼した。

 関係者によると、女性はことし1月から約1カ月、この健康食品を服用。けん怠感が出て肝機能障害と甲状腺ホルモンの過剰と診断された。女性は服用をやめ、肝機能などは正常に戻った。健康食品は「中国から個人輸入した友人から譲り受けた」と話したという。

 阿南市では、ほかにも4人が、公表された「御芝堂減肥●(=月へんに交)嚢」(おんしどうげんぴこうのう)などを服用し、軽い肝機能障害を起こしたという。

■広島の女性も肝障害

 中国から輸入されたダイエット用健康食品による健康被害が相次いでいる問題で、この食品を服用した広島市の50代女性が肝障害を発症したことが18日、新たに分かった。

 広島県薬務室によると、女性は中国製の「御芝堂減肥●(=月へんに交)嚢」(おんしどうげんぴこうのう)を通信販売で購入。5月中旬から6月下旬ごろまで服用した。

 女性は検診で肝機能障害の疑いを指摘され、17日に同市内の病院で診察を受けたところ、肝機能に異常が見つかった。5月下旬に全身がかゆくなるなどの症状を訴えていたが、現在は特に症状はなく、通院による治療を続けるという。

 また、女性は1瓶を友人に譲ったが、友人に健康被害はなく、現在は服用していないという。

【中国製ダイエット食品 各地の被害】

2002年07月18日 The Sankei Shimbun
岐阜で女性が急性肝炎

 中国製ダイエット用健康食品「●之素■嚢」(せんのもとこうのう)を服用した神奈川県内の40代の女性が「薬物性の急性肝炎」と診断され、岐阜市内の病院に入院していたことが18日、分かった。症状は重かったが、快方に向かっているという。

 岐阜県薬務課や病院によると、女性は友人から商品を譲り受け、6月下旬から約2週間、服用していたが、発熱や吐き気、食欲不振の症状を訴え、今月初旬から入院している。

 また「御芝堂減肥■嚢」(おんしどうげんぴこうのう)を服用した岐阜市内の60代の女性は、腹部の痛みを訴えて今月上旬に約1週間、通院治療を受けたが、肝機能に異常はみられなかったという。

長野でも健康被害3人

 長野県は18日、健康被害が相次いでいる中国のダイエット用健康食品を服用した県内の女性3人が体調を崩し、入院するなどしたと発表した。いずれも既に回復しているという。

 県衛生部によると、20代と50代の女性は4月中旬から約1カ月「御芝堂減肥■嚢」(おんしどうげんぴこうのう)を服用。その後、食欲不振などを訴え、病院で検査した結果、肝機能異常と診断され、2人とも1−2週間入院した。

 また同じ健康食品を約20日間服用した30代の女性も肝機能に異常が見つかった。

 同部は「製品との因果関係は不明だが、使用している人はすぐ服用を中止して医師の診察を受けてほしい」と呼び掛けている。

兵庫県は19人被害

 中国製ダイエット健康食品の服用で健康被害が相次いでいる問題で、兵庫県薬務課は18日、新たに入院患者2人を含む計17人の被害相談があったと発表した。「●之素■嚢」(せんのもとこうのう)を服用し、昨年11月に入院した女性が2人いたことも厚生労働省を通じて既に確認。被害は計19人となった。

 相談のあった17人のうち「御芝堂減肥■嚢」(おんしどうげんぴこうのう)の相談は5人で、肝機能障害で入院中の女性患者が2人おり、うち1人は劇症肝炎の疑いがある。「●之素■嚢」(せんのもとこうのう)相談は4人で、手足の震えやめまいを訴えているという。

 この2二商品以外の健康食品によると思われる相談も8人からあり、同課は詳しく調べている。

京都でも20代女性が被害か

 京都府保健福祉部は18日、中国製のダイエット用健康食品を服用した同府内の20代の女性が一時、めまいや手の震えなどの症状を訴えたと発表した。女性は医療機関で診察を受け、既に回復したという。

 同部によると、女性は6月下旬に大阪府内の個人輸入代行業者を通じ商品を購入、服用した。8日に女性からの届け出があり、厚生労働省に報告したという。

 同部は、症状との因果関係が不明として商品名を明らかにしていないが、既に同省が公表している商品とは異なるという。

石川県でも2人被害

 石川県は18日、中国製のダイエット用健康食品を服用していた県内の女性2人が肝障害などを発症していたと発表した。いずれも快方に向かっているという。

 県によると、金沢市内の30代の女性がダイエット食品「●之素■嚢」(せんのもとこうのう)を母親からもらい、4月中旬から5月下旬まで服用したが、発熱や体がだるいなどの症状を訴え「薬剤性肝障害」と診断され、6月2日から今月11日まで入院した。

 また、石川郡内の30代の女性は「御芝堂減肥■嚢」(おんしどうげんぴこうのう)を個人で輸入、6月6日から約5日間服用したところ、疲れやすいなどの症状を訴え「甲状腺機能亢進(こうしん)症」と診断された。

千葉でも2人被害

 千葉県薬務課は18日、中国のダイエット用健康食品を服用した千葉県内の女性2人が肝障害を発症、うち1人が入院中と発表した。

 同課によると、1人は50代で、熊本県などで被害が報告された健康食品「思▲消胖健美素(SITING)」を4月から約1カ月半、服用。肝障害で6月中旬から入院している。

 もう1人は70代で、中国製の「御芝堂減肥■嚢」(おんしどうげんぴこうのう)を雑誌の個人輸入代行の広告で知って購入。約3カ月間服用後、5月に肝障害が分かった。通院治療していたが、現在は回復しているという。

(●=糸へんに千 ■=月へんに交 ▲=女へんに亭)

中国製ダイエット食品の輸入、販売規制へ 厚労省

2002年07月18日 The Sankei Shimbun
 中国製ダイエット用健康食品を服用した女性らに肝障害や甲状腺異常などの被害が相次いでいる問題で、厚生労働省は18日、医薬成分が検出されず薬事法違反に問えない健康食品についても成分分析などを急ぎ、人体に有害と判断されれば輸入や販売禁止の措置を取る方針を決めた。

 既に死者が出ていることを重視、今後被害が拡大する可能性もあることから、強い姿勢で臨む。

 未承認の医薬成分が検出された2商品は既に薬事法違反として商品名公表の措置を取ったが、医薬成分が未検出でも食品衛生法に基づく規制を念頭に実態把握を進める。

 同省の近藤純五郎事務次官は18日の定例会見で「情報収集や成分分析などの調査に基づき、危険な食品が輸入、販売されていると分かれば取り締まることになる」と語った。

 同次官は、輸入代行業者を通じた個人輸入について「安易に服用して健康を害することがないよう、国として正確で分かりやすい情報を提供していくことが重要だ」と述べ、国として積極的に消費者に注意喚起していく意向を示した。

 健康被害の報告があるものの、医薬成分が未検出のため商品名を公表していない別の1商品については、厚労省監視安全課が、自治体を通じて関係業者から事情を聴くとともに、提出を受けた商品の成分分析を進めている。

 厚労省はこれまで、3種類の食品で健康被害の報告が相次いだとし、このうち未承認医薬品に当たると判断した「●之素■嚢」(せんのもとこうのう)「御芝堂減肥■嚢」(おんしどうげんぴこうのう)(●=糸へんに千 ■=月へんに交)の商品名を公表して注意を呼び掛けているが、ほかに愛知県で「オロチンチャス」の被害が報告されるなど、さまざまな商品名で同種食品が流通しているとみられている。

ダイエット食品:日本女性が死亡した錠剤、韓国にも大量流入

2002年07月17日 Mainichi INTERACTIVE
 韓国関税庁は17日、日本で中国製のダイエット用健康食品を服用した女性が死亡したことに関連して、同じ成分の入った錠剤の食品が中国とタイから韓国に大量流入し、今年上半期に約41万8000錠の密輸を摘発したことを明らかにした。聯合ニュースが伝えた。

 摘発量は前年同期(約11万1000錠)に比べ約3・8倍に増加。旅行者が持ち帰って押収されるケースも増えており、同庁は監視体制の強化を図っている。

 韓国では、既に警察当局が国内の流通実態の調査などを行っている。(ソウル共同)

滋賀では重症含む3人入院 中国製ダイエット食品

2002年07月17日 The Sankei Shimbun
 滋賀県医務薬務課は17日、県内の女性3人が、被害が相次いでいる中国製のダイエット用健康食品を服用したためとみられる肝機能障害を起こし、県南部の病院に入院、うち1人は劇症肝炎で重症と発表した。

 同課によると、肝機能障害を起こしたのは40−50代の3人。2人は厚生労働省が商品名を公表した「■之素●嚢」(せんのもとこうのう)と「御芝堂減肥●嚢」(おんしどうげんぴこうのう)を服用しており、1人も商品名は不明だが、形状などから同じ商品を服用したとみられる。

 同課は厚労省に事例を報告。入手経路を詳しく調べ、患者から服用した商品の提供を受け検査する。また、同じ商品を服用している場合はすぐに中止し、医師の診察を受けるよう呼びかけている。

 重症の女性は2月ごろに通信販売で購入。6月ごろ胃の不調を訴え入院した。現在は黄疸(おうだん)が出ているが、症状は安定し命に別条はないという。

 ほかの2人も肝機能の低下が見られ、だるさを訴えるなどしているが、症状は軽いという。

●=にくづきに交

■=糸へんに千

茨城のエステで購入、甲状腺異常

2002年07月17日 The Sankei Shimbun
 中国製ダイエット食品による健康被害が相次いでいる問題で茨城県は17日、同県日立市のエステティックサロンでこの食品を購入して摂取した女性1人が甲状腺異常と診断されていたことを明らかにした。

 同県薬務課によると、この食品は厚生労働省が慎重に摂取するよう呼び掛けている2種類の中国製ダイエット食品のうち「御芝堂減肥●嚢」(おんしどうげんぴこうのう)。販売したのは同市金沢町4丁目の「トータルビューティはぎ」。

 この女性は40−50代で、今年5月にこのエステから3箱を買っていた。症状は軽かったが、15日に保健所に相談に訪れたという。

 エステは昨年10月ごろ、中国から1300箱(1箱120カプセル)を輸入。店頭やインターネットを通じて1225箱を既に販売した。12日に販売を中止し、顧客名簿を基に自主回収している。

●=にくづきに交

埼玉でも中国製ダイエット食品で3人肝障害

2002年07月17日 The Sankei Shimbun
 埼玉県健康福祉部に17日入った連絡によると、中国製のダイエット用健康食品を摂取していた埼玉県内の女性3人が肝機能障害を起こしていたほか、2年前に劇症肝炎で死亡した県内の女性が、問題となっている健康食品とみられるものを摂取していた疑いがあることが分かった。

 県によると、肝機能障害を起こしたのは30−40代の女性3人。このうち2人は厚生労働省が商品名を公表した「■之素●嚢」(せんのもとこうのう)と「御芝堂減肥●嚢」(おんしどうげんぴこうのう)服用していた。3人は入院するなどしたが生命に別条はない。

 亡くなったのは20代の女性で、家族の話では「御芝堂減肥●嚢」(おんしどうげんぴこうのう)とみられる食品などを摂取していたという。

 埼玉県は入手経路などを調べている。

■=糸へんに千

●=にくづきに交

英医師が3月に警告 中国製ダイエット食品

2002年07月13日 The Sankei Shimbun
 中国製のダイエット用健康食品を服用した日本国内の12人が肝障害を発症、1人が死亡した事件で、英国でも女性が同様の症状を訴えて入院、治療に当たった医師が3月に、健康被害に対する警告を発していたことが13日、分かった。

 医師は、中国製健康食品中から、今回日本で検出されたのと同じ食欲抑制剤フェンフルラミンを検出。「健康食品を利用する多くの人が同様の症状を起こす可能性がある」と指摘していた。

 米食品医薬品局によると、米国ではフェンフルラミンを含む食欲抑制剤によって、心臓弁への副作用が見つかったとして1997年に販売を禁止。

 だが、日本では、フェンフルラミンを含む健康食品だけでなく、中国製のフェンフルラミン自体が食欲抑制剤としてインターネットで売られており、これらの教訓が生かされなかった。

 問題を指摘したのは英・サウスエンド病院の医師グループ。44歳の女性が高血圧やどうきなどを訴えて入院し、服用していた中国製健康食品と尿から、高濃度のフェンフルラミンが検出された。また、フェンフルラミンを含むやせ薬を飲んだ若い女性が中毒症状で入院した例もあった。

 医師チームは今年3月、これらの症例を学会誌に発表。行政による検査と流通規制などを求めていた。

 米国では医師の処方薬だったフェンフルラミンの販売を97年に禁止。また、発がん物質で腎臓に障害を与えるアリストロキン酸を含むとして、中国製ダイエット食品などの販売禁止措置を取ったことがあるという。(共同)

中国健康食品:服用で死者が出たため販売を中止 上海の業者

2002年07月13日 Mainichi INTERACTIVE
 中国製ダイエット健康食品「御芝堂減肥コウ嚢(おんしどうげんぴこうのう)」の服用者に死者が出た問題で、日本に同食品を輸出販売していた中国・上海市の業者は13日、中国では300万箱以上が出回った人気商品と弁明する一方で、同食品の販売を中止したことを明らかにした。

 この業者は同市閔行区に事務所を置き、インターネット上に日本語のホームページを開設。「20日から30日で5〜10キロ体重を落とせる」とうたい、今年初めから今月までに日本人十数人に数百箱を通信販売したという。

 日本での販売価格は1箱120錠入りで2800円と割安だったため、人気が高く、効果があったとの感謝の電子メールも送られてきたとしている。

 この業者は「仕入れ先はこの食品を製造している会社の上海営業所で、絶対に偽物ではない。中国で一番人気があるダイエット商品だが、日本で騒ぎになった上、中国でも承認取り消しになったことが分かったので販売を中止した」と述べた。

 業者は、日本でこの食品を扱っているのは主に日本の輸入代理業者で、どれだけ輸出されているかは分からないとしている。(上海・共同)

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