TOPIC No.5-25 アレルギー(花粉症/アトピー)

01 環境省花粉観測システム(はなこさん)
02 スギ花粉飛散情報
03花粉いんふぉ - 全国花粉情報 by NPO花粉情報協会
04慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ
05花粉症 byフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
06アトピー情報センター
07アトピー・ステロイド情報センター
08アトピーなんか 飛んで行け!の会


花粉、3―4月にピーク 飛散開始は2―3月

2011/01/27 中国新聞ニュース

 環境省は27日、スギ花粉が飛び始める時期は関東から西では2月ごろ、東北と北陸では3月ごろになる見込みだと発表した。スギとヒノキの花粉の飛散が最も多い時期は関東から西では3月上旬〜同下旬、北陸は3月中旬、東北では3月下旬〜4月上旬で、飛散量は全国的に昨年に比べ増える。

 同省が飛散のピーク時期を予測するのは初めて。昨年夏の日照や気温、降水量、昨年11〜12月のスギ雄花の調査から飛散量を予測。気象庁による気温の長期予報を踏まえ、関東、北陸、東海、近畿では1カ月以上にわたって飛散量の多い日が続く可能性があるとした。

 東海や近畿の一部では飛散量の少なかった昨年に比べ10倍以上に。東北、関東、西日本でも昨年の2〜6倍になる地域が多いと予想している。

 1月の気温が低かった影響で、スギ花粉が飛び始めるのは関東から西では例年よりやや遅く、東北と北陸ではほぼ例年並みになる見通し。

 環境省は「例年より飛散量が多いと予測される地域では、急激に花粉の飛散が増える場合もありうる。早めの予防対策をしてほしい」と呼び掛けている。


5月上旬までに飛散終息 スギとヒノキの花粉

2009/04/18 中国新聞ニュース

 環境省は十七日、今年のスギとヒノキの花粉飛散は、最も遅い地域でも五月上旬に終息するとの予測を発表した。全国的に気温が高かったため、各地の終息は例年と比べ一週間程度早いという。

 スギ花粉の飛散は、九州では既に終わっており、中国、四国では四月中旬にほぼ終息。近畿、東海、北陸、関東、東北南部は四月下旬に終わる見込み。東北北部と北海道の終息は五月上旬になるという。

 ヒノキについては、九州と四国西部、中国西部では四月中旬に飛散が終息。そのほかの関東南部から西の地域の終息は四月下旬、関東北部から東北では、五月上旬になる見通し。

 これまでの飛散量は、東海や近畿、中国、四国で昨年の数倍に上った地点が多かった。ほかの地域は昨年並みか少なく、特に関東北部や東北では、昨年の半分から三割程度だった。ただし例年との比較では、同程度か多かった地域が目立つという。

 また、スギやヒノキのように遠くまでは飛ばないが、花粉症の原因になるイネ科の花粉の飛散が既に一部で始まっており、環境省が注意を呼びかけている。

黄砂:500万トン 日本への飛来量調査、健康への影響調査に貢献−−国立環境研

2009年04月17日 毎日新聞 東京夕刊

 ◇花粉症など

 中国内陸部で発生する黄砂は近年、平均で年間約500万トンも日本上空に飛来し、その3分の1から半分が国内に降下していることが、国立環境研究所の西川雅高・環境分析化学研究室長らの調査で分かった。降下した黄砂は呼吸器疾患や花粉症などを悪化させると懸念されている。正確な飛来量を推定できたことで、今後の飛来予測や健康への影響調査などに役立ちそうだ。

 黄砂は中国内陸部のゴビ砂漠を中心に発生し、偏西風などによって日本や韓国に運ばれているため、黄砂の発生や飛来を予測する研究が日中韓の協力で進められてきた。これまで80〜100キロ四方でしか分からなかった発生源の状況は、観測体制の整備などで約40キロ四方の単位でより精密に把握できるようになった。観測データなどを精査した結果、ゴビ砂漠での近年の黄砂発生量は年間約1億トンに上ることが分かった。日本への飛来量は近年は年間700万〜200万トンで、このうち年平均180万トン程度が降下していた。1平方キロ当たり年間1〜5トンになる。

 黄砂は年間を通じて飛来し、観測のピークは2〜4月。発生源は徐々に東側に移動して日本に近づいているとされる。国内85カ所の気象観測所の年間延べ観測日数は88年以降、頻繁に300日を超すようになるなど、飛来回数や量は増加傾向にあるという。

 西川室長は「今後は黄砂に付着するカビなど菌類を調べるとともに、より精度の高い発生、飛来情報を提供していきたい」と話す。【江口一】

異国でも活躍 鼻に差し込む新型マスク

2009年04月17日 EXCITE ニュ−ス

 今季、物凄い猛威を振るった花粉。今でいえば、ヒノキ花粉で苦しめられている人も多いだろう。街では、マスクで花粉対策をする人たちを見かけたり、私もたまにマスクをして外出を。でも、正直あまりカッコ良くない。しかし、鼻水が止まらないから辛くてつらくて……。しまいには、ティッシュを鼻に突っ込んじゃうのだが、そしたら「鼻血出てるんですか?」とか変な誤解を与えてしまって。もう、鬱陶しいよ!

 そんな時に見つけたのが、この『ノーズマスクピット』。画像の商品を鼻に差し込んだらバシッと粉塵をガードしてくれる、言わば“見えないマスク”。 メーカー実施のテストでは、10ミクロン以上の粉塵(スギ花粉は30ミクロン、ヒノキ花粉は20ミクロン)を100パーセント遮断するという結果を残したスグレものらしい。

 これは良さそう! 早速、発売元であるバイオインターナショナル株式会社に、商品についてお話を伺ってみた。 「20年前に会社を設立したのですが、その時の志が『水と油と空気に関するオリジナル商品を開発して社会貢献し、それを世界に広げていこう』というものでした。その中でも、空気に関して商品化されたのが『ノーズマスクピット』です」

 「今は空気清浄機も一家に一台の時代ですが、当社の会長は20年前から汚染対策に取り組んでいます。室外で粉塵等を防ぐため、従来品のマスクを着用する方は多いですが、マスクに違和感のある方、女性はファッション的に『何とかならないか』という意見があり、鼻に直接詰める物を商品化いたしました」 この『ノーズマスクピット』は花粉だけでなく、工場の粉塵やハウスダストなどにも対応する商品とのこと。

 利点は色々あり、「口を塞がないので着用したままでも話が伝わる」、「顔の表情がそのまま伝わる」、「着用したまま飲食ができる」、「化粧崩れしない」、「息苦しくない」などなど。

 マスクをすると、どうしても衛生面が気になったり、眼鏡が曇ってしまったりという問題があるが、コレならばマスクをしていない状態と変わらぬ生活を送ることができる。通気性に関しても優れており、息苦しくない。 特にナニがいいって着用しているのが周りからはわからないということだ。鼻に差しているのに「鼻血出てるんですか?」と、誤解を受けることのない嬉しさ。

 この『ノーズマスクピット』は2005年に発売を開始しており、なんとアメリカと韓国で特許を取得。まさにワールドワイドな活躍をしている、国際派商品である。

 2008年9月には、粉塵を遮断するフィルターを改良。そして鼻に差しても目立たないカラーにリニューアルしたニューモデルを発売。現在までに68〜70万個を出荷し、まさしく話題の商品となっている。 反響も「まさに、こういった商品を待ち望んでた!」、「10数年ぶりに、この季節にマスクをせず爽やかな気分で外出できます」と好評。「大好きな春なのに、今までは憂鬱な気分でした」と、シンパシーを抱かずにはいられない方からの反響なので、本気で祝福してあげたくなる。

 この商品は使い捨てタイプ。525円(税込み)の3個入りタイプと、2,310円(税込み)の14個入りタイプの2種類があり、全国のスーパー、ドラッグストア、バラエティショップで購入することができる。

 花粉症の人にはわかっていただけると思うが、かんでもかんでも止まらない鼻水。もう、泣いているみたいな有様。

 そんな情けない状況をヘルプしてくれるのは嬉しいし、ルックス面にも気を使ってくれるのが非常に嬉しい。さすが、国境を越えた活躍をする商品である。 (寺西ジャジューカ)

花粉症患者は太平洋岸の大都市に集中、マップインフォ調べ

2009/04/17 Internet Watch

 ピツニーボウズ・マップインフォ・ジャパン株式会社は16日、花粉症患者の地理的分布状況を公表した。「Yahoo!リサーチ・モニター」の34万517人のうち、過去1年間で花粉症の症状があると回答した人の情報を、マップインフォのロケーションインテリジェンス(位置情報)技術を応用して地理的分布を割り出した。

 その結果、花粉症患者の割合は、北海道では10%程度、九州では20%のエリアが多かった。一方、関東から東海の本州中央部は30%を超えるエリアが目立ち、特に太平洋岸の大都市近郊に花粉症患者が多数見られたという。関西については、関東と比べると花粉症患者が少なかったとしている。

 これらの結果の要因についてマップインフォでは、スギ花粉の供給域である本州中央部の森林地帯と、この季節に特有の北西方向からの卓越風との位置関係が連想できると説明。なお、町丁目単位で関東を見てみると、都心部よりも郊外の田園地帯で花粉症患者が多かったとしている。

 マップインフォは位置情報技術を基礎とした企業情報の分析ソフトやソリューションを企業向けに販売している。今後は、花粉症患者以外の「Yahoo!リサーチ・モニター」のパネルを活用して、金融や消費財などのジャンルでも地理的傾向を示すデータを作成し、製品化に向けた検討を継続するとしている。 ( 増田 覚 )

花粉飛散:昨年の4割増 東海・中国9割増 月末には終息

2009年04月14日 毎日新聞

 民間気象会社「ウェザーニューズ」(東京都港区)は14日、今後の予想も含めた今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散傾向をまとめた。今月、気温の高い日が続いたことなどで、飛散数は全国平均で08年比約4割増、東海・中国地方は約9割増えると予想した。一方、08年は飛散数が多かった東北は約2割減と予想。花粉飛散は九州で既にほぼ終息、他地域も今月末には終わるという。

 同社は全国500カ所に設置した花粉観測機のデータを分析した。この結果、飛散開始時期は西日本で2月上旬となるなど、暖冬の影響で全国的に昨年より1〜2週間早まった。

 地域別の飛散数(昨年比)は▽北陸約5割増▽関東甲信約2割増▽近畿約6割増▽四国約4割増▽九州約2割増。都道府県別では、愛知が最多で、岐阜、東京と続く。下位は徳島、青森、愛媛など。和歌山は08年の2.5倍と見込まれるのに対し、秋田は4割減で、地域差が見られる。

 同社は「今年は気温が高めに推移し、西日本を中心に花粉症の人にはつらい春になったはず」と分析している。【福永方人】


花粉飛散あと少しの辛抱 環境省「来月上旬まで」

2008/04/24 中国新聞ニュース

 環境省は二十四日、今年のスギとヒノキの花粉飛散は、遅い地域でも五月上旬までに終わるとの見通しを発表した。

 スギ花粉の飛散は、九州と四国では既に終息。中国、近畿、東海、北陸でも数日中には終わる見込み。関東甲信、東北では四月末、北海道では五月上旬まで続く。

 ヒノキ花粉の飛散は、九州と四国では数日中に、中国、近畿、東海、北陸でも四月末にそれぞれ終わる見通し。関東甲信と東北は五月上旬まで続く。北海道は飛散がわずかなため予測していない。

 スギとヒノキを合わせた終息時期は、近畿と関東甲信でほぼ昨年並み、ほかは一―二週間遅いという。

 これまでのスギとヒノキの花粉総飛散量は、九州と、関東から東北にかけての地域は昨年比一・四―二・六倍。中国地方はほぼ昨年並みで、ほかは昨年より少なかった。近畿と東海は昨年の三―四割しか飛ばなかったが、原因は不明。飛散量は近畿と東海を除き、環境省のシーズン前の予測とほぼ一致したという。

大量花粉「要注意」スギ林、15都府県で9.5万ヘクタール

2007/08/31 The Sankei Shimbun WEB-site

 林野庁は31日、花粉症発生源のスギ林のうち、首都圏と京阪神地区に花粉を大量に飛散させる「要注意」の森林は15都府県で計約9万5000ヘクタール分布していると発表した。花粉症対策の重点区域として少花粉スギやスギ以外への樹種転換を集中的に進め、平成29年度までの10年間で半減を目指す。

 9万5000ヘクタールの約9割は民有林。林野庁は森林所有者に対し、樹種転換協力金として伐採面積1ヘクタール当たり最高20万円を助成する。来年度予算の概算要求に26億円を盛り込んだ。

 林野庁は今年4月に花粉症対策のプロジェクトチームを立ち上げ、花粉症被害が集中する首都圏、中京、京阪神3地区のJRの東京、名古屋、大阪各駅の半径10キロで17、18年の2−4月に測定した花粉飛散量と、風向きなどの気象データとの関係を分析。スギ林の影響度を4レベルに分類した。

 この結果、首都圏周辺に花粉を飛散させているスギ林は計約117万ヘクタール。このうち1立方メートル当たり20個以上の花粉を飛散させ、涙やくしゃみが止まらず、不眠の症状などを引き起こす「非常に強い」レベルの花粉を放つ森林は、東京、埼玉、静岡西部や群馬南部、神奈川北部など計約5.5万ヘクタールであることが判明。

 京阪神地区に花粉を飛ばすスギ林は計約132万ヘクタールで、「非常に強い」レベルは京都、兵庫の中部、大阪南部、和歌山北部などの計約4万ヘクタール。中京地区は花粉の飛散量が比較的少なく、「非常に強い」レベルの森林はゼロだった。

花粉症緩和米を医薬品に 安全性などで動物実験へ

2007年06月22日 中国新聞ニュース

 農業生物資源研究所(茨城県つくば市)は22日、遺伝子組み換え技術によるスギ花粉症緩和米を医薬品として開発する計画を発表した。

 この米はアレルギーの原因となるスギ花粉のアミノ酸配列を作る遺伝子を導入しており、数週間食べると、花粉への反応が下がることがマウスの実験で確認されている。

 計画では、7月に田植えをして10月下旬に30−40キロを収穫。これをマウスなどに食べさせる動物実験で安全性を確かめる。安全性が確認されれば来年以降、人への効果や安全性も明らかにしていくという。

 商品化には少なくとも6、7年かかる見込みで、同研究所は製薬会社にも協力を呼び掛ける。

 同研究所は当初、食品としての開発を目指し、2005年から2年間、栽培して動物実験で安全性を確認した。だが厚生労働省が今年1月「食品でなく医薬品として扱うべきだ」と判断したため、医薬品としての開発に方針変更した。

炎症反応止める酵素発見 アレルギー治療に可能性

2007/04/30 中国新聞ニュース

 本来は異物の侵入から体を守る免疫機構の一つなのに、過剰に起こるとアレルギー疾患やリウマチなどの自己免疫疾患につながる炎症反応を、正常に終わらせる働きを持つ酵素を理化学研究所などがマウスで発見、二十九日付の米科学誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表した。

 この酵素の働きを制御できれば、アレルギーなどの治療につながる可能性があるという。

 研究チームは、樹状細胞と呼ばれる白血球の一種が細菌やウイルスへの感染を感知すると、同細胞内でタンパク質「NFκB」が炎症反応を起こす遺伝子の働きを高めることに着目。NFκBの働きが低下した細胞を調べ、ある特定の酵素がNFκBを分解する反応を促進していることを突き止めた。

 この酵素を作る遺伝子を壊したマウスに毒素を注射したところ、炎症反応が過剰に起こり、正常なマウスと比べ敗血症による死亡率が二倍に高くなった。これらの結果から、研究チームは酵素によってNFκBの分解が進み、過剰な炎症を防いでいると判断した。

 研究チームの田中貴志たなか・たかし理研研究員は「これまでは炎症を抑えるのに、NFκBを直接抑えようとしていたが、酵素が新たな治療のターゲットとなりうる」と話している。

9.2%がアレルギー性鼻炎 公立小中高の児童・生徒

2007/04/11 中国新聞ニュース

 全国の公立小中高校の児童生徒約千二百七十七万人のうち、9・2%に花粉症などのアレルギー性鼻炎、2・6%に食物アレルギーの症状があることが十一日、文部科学省の調査で分かった。

 公立学校の全児童生徒のアレルギー疾患を調べたのは初めて。授業での配慮など対応が遅れている疾患もあり、文科省は「学校には、クラスにアレルギー疾患を持つ子どもがいるという前提での取り組みが求められる」とし、学校向けの手引作成などを行う方針。

 ぜんそくやアトピー性皮膚炎は、これまで定期健康診断結果を集計する学校保健統計調査などで調べていたが、増加傾向にあることから、他の四種類のアレルギー疾患も含めて調査をした。

 調査の結果、ぜんそくは5・7%、アトピー性皮膚炎は5・5%、アレルギー性結膜炎は3・5%。ハチ毒や食物摂取などにより複数の器官でアレルギー反応が出るアナフィラキシーは0・1%だった。

 このうち、アトピー性皮膚炎は小中高校のいずれも沖縄県が最も割合が低く(1・9〜3・0%)、食物アレルギーでは、小中高校すべてで北海道が最も割合が高い(3・3〜4・2%)など、都道府県で数値に差が出た疾患もあった。

 男女差ではぜんそくでは女子の4・6%に対し男子は約一・五倍の6・8%。アレルギー性鼻炎では男子が10・8%と女子7・6%の約一・四倍だった。

 アナフィラキシーの割合でも男子は女子の約一・四倍で、都道府県ごとに差もあったが、文科省は「絶対数が少なく、有効な数値かどうかは今後の検討」とした。

 学校による疾患ごとの取り組みも併せて調べたところ、実態把握については、大半の疾患で95%以上と高い割合で行われていたが、体育の授業などでの配慮や、緊急時の対応、薬の保管場所の提供など、取り組みが遅れている疾患もあった。

花粉症はなぜ発生したか 排気ガスとの複合汚染?

2007/03/17 The Sankei Shimbun WEB-site

 クシャミ・鼻水、目がかゆい。典型的な花粉症の症状に苦しんでいる。今年はひどい。診療所に駆け込み、抗ヒスタミン剤の内服薬と点眼・点鼻の抗アレルギー剤を処方してもらった。花粉症を防ぐ乳酸菌を使ったヨーグルトも食べている。

 この間、ランドルフ・M・ネシーほか著『病気はなぜ、あるのか』(新曜社)を読んでいたら、こんな記述に出合った。

 《記録によれば、花粉症は英国では1830年以前には実質的に存在せず、北アメリカでは1850年以前には存在しなかった。日本では1950年以前には、その頻度は無視できるほどであったが現在では人口の10分の1が悩まされている。…どんな新奇な環境が、この驚くべき現象をもたらしたのだろうか?》

 自動車の排気と花粉との複合汚染という説がある。先の花粉症の登場時期の日本だけに限ると、1949年に乗用車の全面生産再開が占領軍により認められ、生産台数は50年に3万台、55年7万台、60年48万台。トラックの生産も大幅に増えている。素人考えだがこの時期の符合がなにやら怖ろしい。(梶山龍介)

アトピーに特定乳酸菌有効 フジッコ、マウスで実験

2007年03月13日 中国新聞ニュース

 食品メーカーのフジッコは13日、カスピ海ヨーグルトに含まれる特定の乳酸菌に、アトピー性皮膚炎の悪化を抑える作用があることがマウスによる実験で分かった、と発表した。28日から始まる日本薬学会の大会で発表する。

 背中に薬を塗ってアトピー性皮膚炎を起こしたマウスで実験。カスピ海ヨーグルトに含まれる乳酸菌「クレモリスFC株」を食べさせなかったマウスは、炎症部分の皮膚の厚みが正常のマウスの約1・8倍になった。一方、クレモリスFC株を餌に混ぜて与えたマウスは1・5倍以下に抑えられたという。

 フジッコは「今後、人体での反応も調べたい」と説明している。カスピ海ヨーグルトは独特の粘りで知られ、カスピ海と黒海に挟まれたカフカス地方の伝統的な食品。

花粉症、世界ではや猛威――暖冬の影響、通年化の傾向も

2007年03月10日 NIKKEI NeT

 【パリ=安藤淳、ロサンゼルス=猪瀬聖】暖冬の影響で花粉の飛散が例年より早く始まり、世界各地で花粉症が本格的に広がり出した。地球温暖化で花粉シーズンの通年化が促され、花粉の濃度上昇でアレルギー症状が出やすくなる懸念も強まっている。一方、花粉症向け薬品の市場は成長が見込め、製薬企業は新薬の開発体制を強化している。

 仏大気生物学観測網(RNSA)によると欧州での花粉の飛散はハンノキ、ポプラなどで昨年より約一週間早まっているもよう。「暖冬で(樹木の成長が加速し)花粉の発生が早まりやすくなっている」(ティボードン代表)ためだ。

花粉飛散、一気に拡大 暖冬影響で既に42都府県

2007年02月22日 中国新聞ニュース

 暖冬の影響で今年はスギ花粉の飛散が例年より早く始まり、2月21日現在、既に42都府県で飛散が確認されたことが22日、環境省のまとめで分かった。

 1月31日に東京都で確認されたのを皮切りに、2月に入って関東や西日本を中心に飛散地域が拡大。21日現在、飛散が確認されていないのは北海道、青森、秋田、長野、沖縄の5道県のみとなっている。

 例年ならば2月10日ごろから関東、四国、九州地方の一部で飛散が始まり、徐々に北上していくが、今年は大幅に速いペースだ。

 同省は当初、2月10日ごろから関東以西の本州、四国の太平洋岸と九州北西部で飛散が始まると予測していたが、暖冬傾向が予報より強く、スギの開花が早くなったと説明している。

 ただ、昨夏の日照時間が少なかったため、スギ雄花についている花粉の量は例年より少ない。このため、同省は「地域により平年並みから平年の20%」とする飛散量の予測に変更はないとしている。

花粉飛散早まる 暖冬影響、3月下旬には飛散終わる

2007/02/16 The Sankei Shimbun WEB-site

 記録的な暖冬は、スギ花粉の飛散時期にも影響を与え、マスクをつけて外出する人々の姿が目立ち始めた。専門家によれば、今年は例年に比べ、花粉の総飛散量は少ないが、飛散開始時期は半月ほど早まっている。

 東邦大学薬学部の佐橋紀男客員教授(花粉学)によると、花粉の飛散は地域によって差があるが、1月1日から毎日の最高気温の積算が300度〜450度を超えた時期に始まり、南関東では400度前後で飛び始める。過去20年間のデータでは、南関東の平均飛散開始日は2月14日前後。だが、暖冬の今年は千葉県船橋市で2月5日に花粉の飛散が確認された。

 花粉は最高気温が15度を超えると飛び始めるともされ、都心では1月下旬には15度を上回る日が出始めており、スギの花の開花も早まっていた。

 一方、昨夏は日照時間が平年の半分ほどと短かったため、花粉の「もと」となる雄花のつぼみのつきが悪かったことから、花粉の総飛散量は平年の半分にも満たないと予想されている。  佐橋教授によれば、花粉の飛散開始が早まったことで、南関東では3月下旬ごろから飛散は終了し始めるという。  日本気象協会(東京都豊島区)によると、花粉は日本海に低気圧があり、南から暖かい空気が流れ込み、気温が上昇する日に強風に乗って飛散しやすい。雨上がりの翌日で、よく晴れた、乾燥した日にも注意が必要としている。

1500円ティッシュ完売 注文殺到で配送遅れも

2007/02/10 中国新聞ニュース

 王子ネピア(東京)が一箱千五百円の超高級ティッシュペーパー「ネピア超鼻セレブ」の二個セット(三千円)を三千セット限定でインターネットで九日発売したところ即日完売し、注文が殺到したため商品配送が遅れていることが十日、分かった。

 王子ネピアは「予想しなかった売れ行き。迷惑を掛けているが、注文した方には必ず届くようにする」としている。

 ティッシュは柔らかで上質な紙を三枚重ねにし、香料を染み込ませて保湿成分を配合し、鼻にやさしいのが特長。九日に新聞やテレビの番組が取り上げたのがきっかけで注文が相次ぎ、九日午後五時すぎに完売した。

花粉症の薬、4割が飲んで運転 大半に眠気や判断力低下

2007/02/05 FujiSankei Business i.

 花粉症の薬を服用するドライバーの大半が眠気や判断力低下を感じているものの、4割強の人は運転を控えないことが4日、健康・医薬関連企業でつくる「健康日本21推進フォーラム」のインターネット調査で分かった。

 調査は昨年12月、花粉症の症状があり車を運転する20〜69歳の男女各500人を対象に、花粉症と運転とのかかわりについてアンケートした。

 8割以上の人が花粉症の症状が運転に影響すると考えており、対策としてはマスクや目薬が多かった。医師の処方薬または薬局で買った薬を飲む人は半数以上いた。

 薬は、一般的に眠気の副作用がある「抗ヒスタミン薬」36・0%、「それ以外」10・9%で、「分からない」との回答が58・1%に上った。

 服用後、眠気を感じた人は72・1%、集中力や判断力の低下を感じた人は66・7%。服用後に過半数の人は運転を控えたが、特に対処せず運転した人が43・0%いた。

 服用後に運転していて「対向車線を走った」「玉突き事故を起こした」など、実際に事故を起こしたり、起こしそうになったりした人は6・2%だった。

 運転に関し、薬剤師または医師の説明・注意があった人はそれぞれ4割に満たず、医師らの説明が十分だと思う人は4人に1人にとどまった。

 最近は眠気の副作用が少ない抗ヒスタミン薬も出ており、存在を知っている人は少数で、そういう薬が「あれば服用したい」人は9割近くを占めた。

1月にスギ花粉飛散 都観測史上初めて 急激な気温の上昇で

2007/02/03 Iza

 東京都は2日、千代田、杉並、大田の3地点で1月31日にスギ花粉の飛散開始を確認したと発表した。1月のスギ花粉飛散開始は、昭和60年からの観測史上初めて。飛散開始が早い理由について、都では「1月末の急激な気温の上昇などによる」としている。

 飛散開始日とは、1つの観測点で1平方センチ内に1個以上のスギ花粉が2日以上続いて確認された最初の日を指す。

 都では今年の花粉の飛散量は過去10年平均の3割程度と予測している。

そろそろ季節… 花粉症グッズはそろってますか?

2007/01/28 The Sankei Shimbun WEB-site

 花粉症の人にはつらい季節が迫ってきた。環境省の予測では、今春の関東甲信越の花粉飛散量は平年の20〜30%と少なく、手軽で、比較的安価な商品に人気が集まりそうだ。百貨店やドラッグストア、コンビニにはすでに特設コーナーが登場、新商品や「定番」の売り込みが活発化している。(高橋寛次)

今年は軽め、予防を重視

 手軽な商品の代表格が清涼飲料や機能性飲料。アサヒ飲料が農業・食品産業技術総合研究機構と共同開発、2月に発売する新商品「べにふうき緑茶」(350ミリリットル入りで210円)もその一つだ。「メチル化カテキン」という成分を豊富に含み、これが花粉症の症状緩和に効果があるとされる。関東甲信越などの1都10県の限定販売だが、インターネットでは全国向け通信販売もする。

 1月にサッポロ飲料が発売した「ホップ研究所」(350ミリリットル入り緑茶など178円)も、ビールの原料として使われるハーブの一種、ホップから抽出した有効成分に症状緩和の効果がある。

 定番となりつつあるカルピスの機能性飲料「インターバランス L−92」シリーズは、新商品「ダブルケア」(100ミリリットル入り199円)を追加。花粉症の原因であるアレルギー抗体ができるのを抑える働きがあるとされる。

 フマキラーは、ふとんや衣服、じゅうたんなどにスプレーを吹きつけて花粉がつきにくくするなどの「アレルシャット 花粉」シリーズを展開している。花粉などのアレルギー原因物質の吸入を防ぐための鼻の穴に塗るクリームもあり、同社は「マスクをつけたくない人や、妊娠中、授乳中の女性、運転する人など、薬を飲みたくない方に最適」と強調する。

 昨年12月に発売した3日分(12回分)は、従来品(1カ月分)より約1000円安い672円。

 一方、安価で効果が大きいのはやはりマスクだ。ロート製薬の「アルガード 立体マスク」(3枚入り525円)は、「実証された花粉カット率が99・9%。侵入してきた分も不活性化できる」とアピールする。

 今月2日に花粉対策商品コーナーを設置した小田急百貨店新宿店は、食品や飲料、マスク、メガネなど、最盛期には約300商品をそろえる。

 衣服に花粉を付着させないためのコートを、環境に優しいトウモロコシ由来の繊維を使用して開発した独自商品は1575円。「庭の手入れがしたいといった、ちょっとした外出などに気軽に着ていただける」とか。

 バイヤーの渡辺幸香利さんは、「花粉が少ないという予測から、即効性などの対策効果より、早めの予防が重視されそう」と“花粉商戦”の傾向を分析する。

 さらに、健康食品を利用した「花粉に負けない体づくり」と並行で、花粉対策商品を利用する人も多いという。

今春の花粉は少なめ 環境省が飛散量予測

2007/01/24 中国新聞ニュース

 環境省は二十四日、今春のスギとヒノキの花粉飛散量について「地域により平年の20%程度から平年並み」との予測(確定版)を発表した。少なめの予想で花粉症に悩む人には朗報だ。飛散開始時期も例年並みか、やや遅れる見込みだという。

 予測飛散量が過去十年間の平均に当たる平年値を超えたのは鹿児島(109%)、青森(103%)、北海道・旭川(101%)のみ。北海道や東北北部では平年並み、九州では平年並みか、やや少なくなる。

 そのほかの地域では平年を下回る見通しで、東北南部が平年の50%、関東甲信越は20−30%、北陸・東海では30−50%、近畿は40−70%、中国・四国は60−90%程度。都道府県別で最も少ないのは群馬、山梨の24%となった。

 平年より飛散量が少なかった昨春と比較すると、北海道、東北北部、関東北部、北陸では多くなる一方、そのほかの地域では同程度か、やや少なくなるという。

 飛散が始まる時期が最も早いのは関東以西の本州、四国の太平洋岸と九州北西部で、二月十日ごろになるとみている。

花粉商戦低調 特設コーナー縮小

平成18(2006)年03月19日[日] The Sankei Shimbun

 花粉症対策のグッズやサービスの売れ行きが低調だ。今年はスギ花粉の飛散量がぐっと減り、くしゃみや鼻づまりなどの症状に悩まされる人が大幅に減ってしまったためだ。スーパーや百貨店によると、昨年は三月中旬が売り上げのピークだったが、すでに今年は空気清浄機や高機能マスクなどを置いた特設コーナーの規模が次々と縮小されている。盛り上がらないまま花粉症商戦は終息しそうだ。

 JTBは三月中旬から下旬にかけて、スギ花粉の飛散量の少ない北海道上士幌町を訪れる「スギ花粉リトリート(避難)ツアー」を企画した。

 北海道大学で、専門家から花粉症について講義を聴き、血液検査をしてどんな物質にアレルギー反応があるかをチェック。町内の温泉旅館に宿泊し、森林浴も楽しむというプランだった。

 このツアーは昨年三月、上士幌町とJTBが実験的に実施し、注目を集めた。そのときは定員十人に対して二百七十六人が応募する人気ぶりだったことから、今年も三月十三日と二十三日に出発する二つのツアーを企画。しかし、十三日は客が集まらず中止。二十三日も五人にとどまった。

 百貨店やスーパーもこの時期になると、マスクや薬、飲料といった対策グッズを集めた特設コーナーを設け、商戦に備えてきた。

 東京・日本橋の高島屋東京店は一月四日から特設コーナーを設置。大阪・阿倍野の近鉄百貨店本店も花粉症に悩む人を呼び込もうと、「癒やし」をテーマに売り場を設定した。一方、大手スーパーのイトーヨーカ堂では、今年は花粉の飛散が少ないという情報から売り場展開を昨年よりも一週間遅れの二月上旬に設定。花粉前線が北上するタイミングにあわせ順次、店舗展開した。

 ところが、売り上げは昨年の七割程度。「昨年は今ごろが飛散のピークだったが、今年はその様子もない。最終的には半分くらいになるのでは」とイトーヨーカ堂。高島屋も「売り上げは昨年の飛散量との比較と同じくらい」。店舗の中には、すでに売り場の縮小を進めているところもある。

 少ないとは言いながらも、花粉症の季節はもう少し続く。メーカー各社は今年もさまざまな新製品を投入した。

 ミズノは花粉付着制御素材、裏地に静電気防止素材を採用したスポーツウエアを開発した。アシックスも花粉が繊維の間に入りにくくしたウエアを販売している。

 大衆薬最大手の大正製薬は医療用医薬品で使われていた成分を転用し、くしゃみや鼻水、鼻づまりに効果があるという「パブロン点鼻Z」を発売中だ。ユニークなのは、鼻から入れて口から吐き出す新商品の鼻洗浄液「ハナノア」(小林製薬)。「体液に近い成分でつくられていて、痛くありません」と担当者。珍しさもあってドラッグストアなどで好調という。

 「今年もつらい」という人は、一度試してみてはいかが−。

花粉症、対策ドリンク飲んでスッキリ 健康志向で追い風

2006/03/03 The Sankei Shimbun【東京朝刊から】

 花粉症の人にはつらい季節がやってきた。日本気象協会の予報では、昨夏の天候不順の影響で例年より飛散量は少ないというものの、街にはマスクをした人もちらほら見かけるように。店頭には花粉をシャットアウトする高性能マスクや薬に加え、花粉症予防に効果のある成分を含んだ飲料が並び始めた。花粉症にならない体質にしようと愛飲する人も増えているようだ。(石垣良幸)

≪トマトの皮の力≫

 「『花粉症にいい』と聞くと、とりあえず飲んでみる。効いてくれればありがたいので…」と話すのは、東京都目黒区の会社員、桜井裕子さん(29)。花粉症との付き合いは、かれこれ十年になる。この時期になると、「鼻水やくしゃみが止まらない。集中力がなくなり、仕事も手につかなくなる」と、頭を抱えてしまう。

 症状を少しでも緩和させようと、昨年から花粉症予防効果を売りにしたさまざまな飲料を試すようになった。そして今はキッコーマンの「トマトのちから」(五〇ミリリットル、オープン価格)を継続的に飲んでいるという。

 「トマトのちから」は、加工用のトマトの皮に多く含まれる「ナリンゲンカルコン」と呼ばれるポリフェノール成分を、一本当たり三百六十ミリグラム配合。キッコーマンが未病医学研究センター(東京)と共同で実施した臨床実験の結果、ナリンゲンカルコンにはスギ花粉が体内に入り、アレルギー反応を起こすことで出てくるヒスタミンを抑える働きが確認された。桜井さんは「何となく自分に合っている感じがした」と語った。

≪緑茶に配合≫

 日本コカ・コーラは、カルピスと共同で「心地よい毎日L−92緑茶」(三五〇ミリリットル、百六十円)を新発売した。カルピスが開発した抗アレルギー効果のある乳酸菌「L−92」を緑茶に配合したもの。

 カルピスでは「L−92」を乳酸菌飲料や錠剤として販売していたが、「お茶という形で提供することで、誰もが飲みやすいようにした」(日本コカ・コーラ)という。

 また、アサヒ飲料は、抗アレルギー成分を豊富に含む茶品種を使用した「べにふうき緑茶」(三五〇ミリリットル、一ケース五千四十円)をインターネット限定で販売している。昨年、四千ケースをテスト販売したところ、わずか一カ月で完売する人気で、今年は三万ケースを用意した。

 このほかにも、甜茶(てんちゃ)やシソ、凍頂烏龍茶など、花粉症の改善効果が指摘されるさまざまな飲料が販売されている。

≪激化する開発競争≫

 消費者の健康志向の高まりで、「薬に頼らず、症状を改善したいというニーズは高い」とある飲料メーカー。低価格化や飲料需要が低迷するなか、健康分野は大きな需要が期待できるだけに開発にも力が入る。百貨店やスーパーも、この季節には特設コーナーを設けるなど、花粉症関連商品の販売合戦は熱を帯びている。

 花粉症対策飲料は医薬品ではないため、改善効果には個人差がある。花粉症などのアレルギー症状になりにくいよう体のバランスを整えたり、アレルギー原因物質を作る細胞に働いて症状を出にくくしたりと効果もさまざまだ。長期的に飲み続けると効果が表れるものもある。

 どの飲料が自分に合うのか探し出し、つらい季節を乗り切ってみては。

花粉症対策の最新鋭施設完成、“新兵器”登場に期待

2006年02月27日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 花粉症患者にはつらい季節がやって来たが、東日本で初めてとなる花粉症調査研究施設がこのほど東京臨床薬理研究所(東京・新宿区)に完成、花粉症薬や症状予防グッズなどの効果測定に運用が始まっている。

 「オハイオ チェインバー」と名付けられ、花粉症患者がスギ花粉の濃度を均等に保った部屋に入り、端末に自覚症状を入力、リアルタイムに集計することが出来る最新鋭の施設だ。

 これまでは花粉症の飛散時期に限られていた花粉症研究を通年で可能にする施設の完成で、花粉症対策の新兵器の登場も早まりそうだ。

L―55乳酸菌でアトピー改善 マウス実験で確認

2006/02/16 The Sankei Shimbun

 オハヨー乳業(岡山市)は16日、「L―55乳酸菌」にかゆみの抑制を含めたアトピー性皮膚炎の改善作用があることをマウス実験で確かめたと発表した。

 岡山大との共同研究。アトピー性皮膚炎に似た症状を起こす体質のマウスに発症を促す薬を塗り実験。1日に1回、蒸留水、L―55を1ミリグラム、10ミリグラム与える3グループに分け比較した。

 2カ月後の時点で、マウスが後ろ足で皮膚炎の部分を引っかいた回数を数えると、乳酸菌を与えたグループはいずれも蒸留水グループの約半分で、皮膚炎の状態も抑えられた。

 この乳酸菌は同社が2000年に分離、ヨーグルト製品に使っている。研究結果は3月に京都で開かれる日本農芸化学会で発表する。(共同)

スギ花粉飛散は終息へ ヒノキ花粉も5月中旬まで

2005/04/27 The Sankei Shimbun

 スギ花粉の飛散は終息に近づき、ヒノキの花粉も5月中旬には止まる−。特定非営利活動法人(NPO法人)「花粉情報協会」は27日、飛散終息予測を発表した。くしゃみや鼻詰まりなどに悩まされてきた人は、後少しの我慢になりそうだ。

 それによると、スギ花粉の飛散は西日本各地でほぼ終了。関東や東海はやや多く、北陸から東北は非常に多い状態だが、4月下旬から5月上旬にかけて終息する見通し。

 ヒノキの花粉はスギより遅く飛散を始めたため、関東以西では4月上、中旬にピークを迎え、現在は東日本を中心に非常に多い状態となっている。終息は例年より遅れ、九州、四国は四月末、中国、近畿は5月上旬、東海、北陸甲信、関東、東北は5月中旬になる見込み。

 その後も、花粉症の症状が続く場合は、イネなどの花粉に反応している可能性があるという。(共同)

花粉大量飛散 回避の沖縄ツアー人気、高機能目薬も好評

2005年04月09日 毎日新聞 Mainichi INTERACTIVE

 スギ、ヒノキ花粉の大量飛散が続いている。ほぼ全国的に昨年の数十倍もの量が観測され、過去最高レベル。スギ、ヒノキ花粉がほとんど飛ばない沖縄への「回避ツアー」が人気を集め、品切れとなる花粉症関連商品も相次ぐ。飛散が収まるのはゴールデンウイーク明けの見込みで、花粉症の人たちにはつらい時期が続きそうだ。【篠原成行】

 大手旅行代理店の阪急交通社(大阪市北区)は花粉症の人が目立ち始めた3月中旬、自社のホームページに「スギ花粉の少ない沖縄へ!」と銘打ったツアーを紹介した。沖縄にはスギ、ヒノキが極めて少ないことに着目した担当者が、「ほとんど思いつきで」(同社)企画したツアーで、パンフレットも作らなかったが問い合わせが殺到。沖縄旅行の予約客数は、昨年同時期より3割以上増えたという。

 沖縄ツアーは通常3〜4泊だが、より効果が表れるよう5〜7泊にしたのが特徴。同社広報部は「反響が多く驚いている。花粉症の人たちは本当に逃げ出したい気持ちなのでしょう」と話す。

 ドラッグストアでは、花粉症関連商品が爆発的に売れている。関東地方で58店舗を展開するセガミメディクス(大阪市中央区)では、抗アレルギー剤が配合された「高機能目薬」が好評。58店を合計した3月の売り上げは昨年の約7倍に達し、品切れとなる店も出た。

 顔に密着して花粉が入り込まない一方、口や鼻の周りには空間があって呼吸しやすい「超立体マスク」も一部で在庫切れが生じている。同社経営企画室は「顔の下半分をすっぽりと隠す特異な形状のため『恥ずかしい』という声が多く、昨年はほとんど売れなかったのに……。格好より効能ということなのでしょう」と驚く。

 環境省にデータを提供するNPO「日本花粉情報協会」によると、昨年の花粉症シーズン中に1平方センチ当たりに落ちたスギ、ヒノキ花粉の累計数は、関東のどの観測地点でも500個前後だった。今年は既に1万個を超えた地点もある。ヒノキはこれからがピークで、花粉症の猛威はまだまだ終息しそうにない。

 同協会理事長の佐橋紀男・東邦大薬学部教授(植物学)は「花粉ワクチンなどの特効薬が完成しない限り、花粉症を根本的に防ぐことはできない。現段階ではマスクや目薬で予防する方法に頼るしかない」と話している。

「花粉ガード」 「独自の技術」室内で撃退

2005/03/26 The Sankei Shimbun 東京朝刊から

 史上最多といわれる今年の花粉飛散量。花粉症の人にとってはつらい季節の到来だが、そこで注目を集めているのが室内で使用する花粉対策商品だ。なかでもライオンの「花粉ガード」は室内に持ち込まれた花粉を撃退しようというスグレもの。昨年暮れの発売以来、花粉と同じく飛ぶように売れている。(原口和久)

 花粉ガードの商品開発が始まったのは3年前。ライオン・ハウスホールド第一研究所の野村弘毅主任研究員は「花粉症の人がこれだけ多いので、日用雑貨でなにか商品を考えられないかと思ったのが始まり」と話す。

 社内の花粉症の人にアンケートを行ったところ、ほとんどの人が家の中でも花粉症に悩んでいるという結果が出た。「これは面白いと思い、本格的な研究に入った」(野村さん)という。

 研究の結果、花粉が静電気によって衣服に付着し、室内に持ち込まれることを突き止めた。そこで同社の静電気防止剤「エレガード」を使用したところ、ジャンパーにはほとんど花粉が付着しなくなり、フリースでも7割以上が落ちていた。花粉撃退の効果がある程度確認できたわけだ。

 だが、ライオンでは、「この段階で商品化も可能だったが、もっと効果のあるものを追求したかった」(野村さん)として研究を続行した。

 花粉は、鼻の粘膜などに触れると表面の膜が破れ、中からアレルギー物質の「アレルゲン」を放出し、くしゃみや鼻水などを引き起こす。つまり、花粉の破裂を抑えれば花粉症に悩まされることもないのだ。ここが研究のポイントになった。

 「ガラスビーズであるシリカが花粉のようなタンパク質にくっつきやすいという性質を有していたので、いろいろな種類のシリカで試したところ、特定の1種類だけが強く作用した」と野村さん。「ハイテクシリカ」がそれだ。

 ハイテクシリカは、直径10ナノメートル(ナノは10億分の1)ほどの超微粒子にしたシリカの表面を特殊コーティングしたもの。たまたま同社の別の商品に使われていたことから、実験してみたところ、花粉の表面を覆いつくし、さらに花粉の膜を変化させて破裂しにくくすることが分かった。

 「もしハイテクシリカを以前から使っていなかったら、花粉ガードは生まれていなかったかもしれない」(野村さん)。さらにエレガードの技術も応用し、衣服への付着を抑える効果も添えて昨年春に試作品を完成。花粉症の社員に試用してもらったところ、評判は上々だったという。

 商品発売は昨年12月。「花粉症の方には申し訳ないが、絶妙のタイミング」(野村さん)というように、花粉の大量飛散という追い風もあり、売れ行きは予想を大きく上回った。今年1、2月だけで、花粉シーズンの今年上半期(1−6月)の売り上げ目標の2倍に達したという。

 室内に持ち込まれた花粉に対応する商品としては、花王の「アレルクリン」やP&Gの「ファブリーズ」などがある。しかし、もともと花粉に特化した「花粉ガード」と異なり、他の商品は、ハウスダスト全般に対応する商品として開発されたもので、効き目に差がある。小売店からも「花粉ガードの指名買いが多い」といった反響が聞こえてきているという。

 野村さんは「この商品には、他社も簡単には追随できない独自の技術が生かされている」と自信満々。花粉ガードの独走はまだまだ続きそうだ。

アトピー改善、人体で確認 国内初、キリンの乳酸菌

2005/03/25 The Sankei Shimbun

 キリンビールは24日、グループ会社が生産・販売するヨーグルトや健康食品などに含まれる「KW乳酸菌」について、アトピー性皮膚炎の患者に摂取させる試験の結果、症状を改善させる効果が確認されたと発表した。キリンはマウスによる実験でこうした効果を確認していたが、人体での試験結果としては国内で初めてという。

 試験は成人のボランティア42人に12週間、1日200ミリグラムのKW菌を摂取させ、摂取しない同数のグループと比べると、かゆみなどの症状が抑えられた。また、摂取したグループの症状を試験の前後で比べると、試験後は湿疹(しっしん)の程度などが軽くなった。

 このほか同皮膚炎を発症させたマウスの実験も行い、欧州で同様の効果が報告されている乳酸菌「LGG菌」よりも症状を抑える効果が強く現れた。今後は幼児らにも試験対象を広げる考えだ。

 乳酸菌は近年、アレルギー分野との関連が注目されており、キリンは当初、KW菌に花粉症の改善作用を見つけて2003年末から商品化を進めた。今回の結果で花粉シーズン以外の売り上げ増加を狙うほか、海外食品メーカーへの供給も検討していくという。(共同)

花粉飛散、来週一気に本格化 中国地方

2005/02/28 中国新聞地域ニュース

 <対策グッズが進化 吸着カーテンやゴーグル小型化>

 中国地方は寒気が抜けだす来週から、最高気温一二、三度を超え、一気に花粉症シーズンに突入しそうだ。日本気象協会中国支店(広島市中区)は「広島県内のスギ、ヒノキの花粉飛散量は平年値の一・五倍、昨年の十五倍」とみる。対策グッズも定番のマスクに加え、花粉を吸い着けるカーテンなど、年々進化を遂げている。

 広島市中区の東急ハンズ広島店は、客の目に付きやすい一階に専門コーナー、五、六階にも関連商品を置く。「飛散量の増加を当て込んだメーカー側が新商品を続々投入しており、店頭の商品数も昨年より増えた」(販促担当者)と力を入れる。

 一見何の変哲もないレースのカーテンは、特殊加工を施した花粉吸着機能付き。外から入り込む花粉を「窓際でキャッチする」との触れ込みだ。マスクは「眼鏡が曇りにくい」とうたった商品が人気で、「一時品切れになった」(同)。ゴーグルタイプの眼鏡は、花粉症予備軍の若者にも受け入れられるよう小ぶりにするなど、おしゃれ度が増している。

 広島ロフト(中区)も、オープンした昨年に続きコーナーを設けた。通常より細い直径〇・〇三ミリのヤギの毛を使った花粉除去ブラシや、洋服、布団に吹き付けるスプレーなどもそろえる。

 中区の赤松薬局本店は医薬品や健康食品が中心で、産学共同で開発した、熟す前のミカンを原料にした錠剤が売れ筋という。健康志向の主婦を中心に買い求める客が目立つ。

 毎年苦しんでいるという中区の会社員清水友浩さん(34)は「今年はまだ症状が出ないが、飛散が多いと聞くので心配している。自然食品で体質から変えたい」と品定めしていた。

小麦アレルギー検査キット開発 島根大教授ら

2005/02/25 中国新聞地域ニュース

 島根大医学部皮膚科学教室(出雲市)の森田栄伸教授(47)と松尾裕彰助手(35)は、食物アレルギーの一種である「小麦依存性運動誘発アナフィラキシー」をほぼ確実に見分けられる検査キットを開発した。受診者の身体的負担が軽い画期的な診断法として特許出願中。年内の実用化を目指す。

 同アナフィラキシーは小麦製品を食べた後の運動が引き金となり発症、じんましんや呼吸困難など深刻な症状が出る。従来の検査法は精度が低く、最終的には受診者にパンやめん類などを食べてもらい、症状が出るか確かめるしかなかった。

 森田教授らは、二年半前から原因物質の研究を進めていた。広島大などの協力で集めた患者三十三人の血清に小麦の成分を加えて分析し、患者によって「オメガ5グリアジン」「高分子量グルテニン」と呼ばれる二種類のタンパク質のいずれかが、アレルギーを引き起こすことを突き止めた。さらに、このタンパク質それぞれをつくる特定のアミノ酸配列に、血清中の抗体が反応し症状が現れる仕組みも解明した。

 二種類のアミノ酸配列を人工的につくってそれぞれ検査キットに応用。併用することで、三十三人中三十一人(94%)が陽性と判定され、患者ではない十五人は全員、陰性となったという。

 森田教授は「診断法として十分な精度。死亡例もある危険な病気で、従来の方法ではリスクが高い。実証を重ね、早く診療現場に届けたい」としている。研究成果は二十七日、広島市の国際会議場である日本皮膚科学会広島地方会、四月下旬に横浜市である同学会と日本研究皮膚科学会の合同学術会議で発表する。

“実感”に基づく花粉情報提供 携帯サイトで14日から

2005/02/07 The Sankei Shimbun

 花粉症シーズンの到来に合わせ、科学的なデータだけでなく、利用者が実感できる情報を提供しようと、民間気象情報会社「ウェザーニューズ」が、花粉症に悩む人のリポートを集めた携帯情報サイトを2月14日から開設する。

 「非常につらい」から「大丈夫」までの4ランクに色分けした日本地図を配信。花粉症の人のコメントも紹介する。同社はこれまでも、花粉の量を観測したデータや、飛散状況の予測を流してきたが、実感に基づく情報はなかった。

 全国各地から状況を報告するのは、ウェザーニューズ携帯サイトの利用者から選ばれた花粉症の人やその家族計100人。症状のランクと小型の花粉観測機で計測した花粉の数を毎日報告、フリーコメントも書き込む。

 昨年の猛暑の影響で、今年の花粉は例年より多いとみられ、同社は昨シーズンを上回る利用を見込んでいる。花粉症の人からの報告を盛り込んだ情報が好評なら、来年以降、報告者の人数を増やす。

 アクセス方法は、携帯電話各社の公式の「天気」の分類からウェザーニューズに入り「天気Plus」から「対策・花粉」へ接続する。料金は、ウェザーニューズのほかのサービスも込みで月額105円。

 ウェザーニューズは個人向けのほかに、自治体や放送局などに気象情報を提供している。(共同)

花粉症対策急げ…“ハクション議連”が政府に要望

2005/02/01 読売新聞 Yomiuri On-Line

 設立から10年を迎えた自民党の「花粉症等アレルギー症対策議連」(通称・ハクション議連、保利耕輔会長)は1日、党本部で総会を開き、政府に対策を急ぐよう求めた。

 花粉症の時期は通常国会の会期中と重なるため、議員らには死活問題。総会には、花粉症に苦しむ議員十数人が出席した。

 政府側がアレルギーワクチンの有効性確認は2009年ごろと説明すると、一様に落胆した議員たちは、「諸外国との研究の連携はどうなっているんだ」「上空の飛散状況を計測できないのか」と矢継ぎ早に質問。

 広報のあり方についても「役所の資料は難解だ。かゆいところに手が届くアピールをするために、郵政民営化で作った自民党と同じように、紙芝居でも作った方がいいんじゃないか」とかみついていた。

花粉症Q&A、厚労省HPに模範解答

2005/01/29 読売新聞 Yomiuri On-Line

 スギやヒノキなどの花粉が今年、観測史上最高の飛散量と予想されていることを受け、厚生労働省は、花粉症対策の相談マニュアルを厚労省のホームページに掲載した。

 地方自治体の関係部局や医療機関向けに、Q&A形式で住民からの相談に対する模範解答をまとめたもの。「花粉症は体の免疫反応が過剰に反応して症状が出る」といった基礎的な知識や、「外出から戻ったら洗顔して花粉を落とすと良い」などの予防法などが掲載されており、「一般の人が見ても十分参考になる」(厚労省)としている。

 厚労省は「今まで花粉症の症状がない人でも今年は発症する人が多く出ることが予想される」としており、対策として「発症前、発症早期の重症化の対策が大事。花粉を体内に取り込まないことが一番大事」と注意を呼びかけている。

 厚生労働省のホームページの「行政分野ごとの情報」→「健康」→「リウマチ・アレルギー情報」に「花粉症特集」が掲載されており、このうちの「都道府県等担当者・医療従事者等向けページ」に相談マニュアルの案内がある。

花粉飛散、GWすぎまで続く恐れも 民間気象会社が予想

2005/01/24 The Sankei Shimbun

 民間気象情報会社のウェザーニューズ(東京)は24日、今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散開始と終了時期の予想を発表した。飛び始めは、関東から九州が2月上−中旬、山陰から北陸、甲信北部、東北南部太平洋側は2月中−下旬、東北は3月上−中旬の見込み。

 「昨年は4月に飛散が終わったが、今年は5月のゴールデンウイークすぎまで飛び続ける所もありそう」としている。

 花粉飛散が1平方センチ当たり1日平均10個以上の「本格飛散」は、関東から九州が2月中−下旬、山陰から北陸、甲信北部、東北南部太平洋側が同月下−3月上旬、東北は同月中−下旬の見込み。

 同社は「関東から九州ではすでに飛散が始まりつつある」とし、2月上旬から花粉個数を携帯電話のサイトで提供するという。

 今年の花粉飛散は、昨年夏の猛暑の影響などで全国的に昨年の10−20倍規模になるとみられ、厚生労働省や都道府県が対策に乗り出している。(共同)

記録的な花粉飛散に備えを 厚労省が緊急対策を通知

2005/01/21 The Sankei Shimbun

 厚生労働省は21日、この春予想されているスギ花粉の大量飛散に備えて花粉症の緊急対策に乗り出すことを決め、住民向けの相談窓口設置などの体制を整えるよう都道府県に通知した。

 厚労省がこうした対策を取るのは初めて。同省疾病対策課は「なるべく花粉にさらされないようにし、必要なら早めに医療機関に受診を」と呼び掛けている。

 通知は、この春の花粉飛散量が全国的に観測史上、一、二位を争う量になると予測され、花粉症が重症化したり新たに発症したりする恐れがある、と警告。

 相談窓口の設置のほか、ポスターやパンフレットでマスクや眼鏡の着用、早期受診などを呼び掛けるよう求めている。

 医療機関向けにはアレルギー研究の中心的施設である国立病院機構相模原病院で専門相談を受ける体制も整える。

 同省のホームページにも既に花粉症特集を掲載。関連学会の認定した専門医リストや治療法などの情報を提供している。(共同)

都内の花粉飛散、史上最大の恐れ 昨夏猛暑で花芽成長

2005/01/20 The Sankei Shimbun

 東京都は20日、今春のスギとヒノキ科の花粉飛散が「都内で観測史上最大になる恐れがある」との予測を発表、注意を呼び掛けた。

 飛散量が過去3番目に少なかった昨年春と比べて、平均して約21−31倍の飛散が予測されるとしている。

 都福祉保健局によると、大量飛散の原因は、昨年夏の猛暑でスギやヒノキの花の芽が良く成長したため。飛散開始日は昨年並みの2月19−20日ごろとみられている。

 都内9カ所の測定地点での飛散予測数の平均は1平方センチ当たり8378−1万2211個。多かった場合、1985年の観測開始以来最大だった95年を上回る可能性があるという。

 地点別では千代田区で対前年比13・9−18・9倍、八王子市で同47・3−65・1倍などとなっている。(共同)

食事後の運動で急激なアレルギー 小中高校生の1万人に1人発生

2004/11/11 The Sankei Shimbun
 特定の食品を食べた後に運動をすることで起きる急激なアレルギー「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」が、小、中、高校生の1万人に1人程度の割合で発生していることが、横浜市立大の相原雄幸助教授(小児科学)らの11日までの調査で分かった。

 最初の発症は10代前半が多いが、正確に診断されないまま発症を繰り返すケースもある。相原助教授は「再発防止が肝心。病気の存在を広く知ってもらうことが必要だ」と話している。

 食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、全身のじんましんや顔面の腫れ、呼吸困難や血圧低下、意識障害が特徴。運動により、食品中の抗原の吸収が活発になることなどが原因とされる。重症例も多く、そばを食べた後に水泳をして死亡した例がある。

 相原助教授らが1999−2003年に神奈川県内で行った調査によると、小学生では8人、中学生では13人、高校生では9人の計30人に発症経験があった。小学生は約1万6400人に1人、中学生は約5900人に1人、高校生は約1万1600人に1人、全体では約1万400人に1人の割合。男子が80%(24人)を占めた。

 正しく診断されていたのは半数以下で、中高生22人のうち4人が5回以上発症を繰り返していた。昨年の小学校調査では病気を知っている養護教諭は約64%だった。

 相原助教授は「運動の機会が多い学校での予防が最も効果的。成人しても正しく診断されずに苦しんでいる人は多いはずなので、疑わしい場合は病院などで検査を受けてほしい」と話している。

 <アナフィラキシー> タンパク質などの抗原に過敏になっているときに、同じ抗原に再接触して起きる急性アレルギー反応。食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因は、食品は小麦製品や甲殻類が多く、運動では球技やランニングが目立つ。複数の食品の組み合わせや、速足程度の軽い運動で起こることもある。

ハムスター:指をかまれ男性死亡 アレルギーで窒息死

2004年9月27日 毎日新聞 Mainichi INTERACTIVE
 埼玉県に住む40代の男性が今年2月、飼育していたハムスターに指をかまれた直後に重症のぜんそくの発作が起きて意識不明となり、死亡していたことが27日、分かった。診断したさいたま赤十字病院によると、かまれたことでハムスターのだ液が男性の体内に入り、「アナフィラキシー」と呼ばれるアレルギー性反応が起き、持病のぜんそくが誘発されて窒息死したとみられるという。

 アナフィラキシーは、ハチに2回刺されるなどして、たんぱく質などの異物が体内に2回以上侵入した際に起きる全身性のアレルギー反応で、循環器や呼吸器が瞬時に機能不全に陥る。

 同病院の清田和也・救命救急センター長によると、男性は数年前から自宅でジャンガリアンハムスターを飼い、何度もかまれたことがあった。死亡当日はハムスターに左手の中指をかまれた後にせき込んで倒れ、心肺停止状態で同病院に運び込まれた。男性は病理解剖され、ハムスターのだ液に含まれるたんぱく質に対する強い反応が確認された。

 95年以降、ハムスターなどのペットにかまれたことが原因のアナフィラキシーは全国で17例が報告されているといい、清田センター長によると、死亡はまれという。【斎藤広子】

アレルギー原因物質分解する不織布、ダイワボウが開発

2004/07/18 読売新聞 Yomiuri On-Line
 ダイワボウは、花粉やダニの死がいなどに含まれ、鼻水やかゆみなどアレルギー症状の原因となるたんぱく質を吸着、分解するレーヨン製不織布を商品化したと発表した。エアコンや空気清浄機などのフィルター用として売り込む。

 この不織布は、繊維に結合させた人工酵素の働きでたんぱく質を吸着すると共に、空気中の酸素を活性化させ、その効果でたんぱく質を分解する仕組み。アレルギーを引き起こすたんぱく質を分解する繊維の開発は初めて。空気清浄機などは通常、抗菌、消臭用など複数枚のフィルターを使う。ダイワボウが開発した不織布は1枚で済むという

ペパーミントの含有成分、花粉症状を緩和 岡山大教授確認

2003/12/24 中国新聞地域ニュース
 ハーブの一種で、あめやガムなどに使われるペパーミントの含有成分に、花粉症の症状を緩和する効果があることを岡山大薬学部の亀井千晃教授(薬物作用解析学)らが確認した。

 効果が確認されたのは、ペパーミントの葉から香り成分を取り除いて抽出する「ミントポリフェノール」。アレルギーの原因物質ヒスタミンを出す細胞に作用し、放出を抑える。

 花粉症患者四十九人を二班に分けて臨床試験し、ミントポリフェノール三百ミリグラム入りの茶を八週間飲み続けた方は、半数にあたる十二人の症状が改善。ミントポリフェノールを含まない茶を飲んだ方は、三人しか症状が改善しなかった。

 また、ラットを使った動物実験で、花粉症に効果があるとされる甜(てん)茶エキスとも効果を比較。甜茶では水一キロ当たり一グラムの濃度で、ラットがくしゃみをしたり、鼻をかいたりする回数が半減したのに対し、ミントポリフェノールではその半分の濃度で、くしゃみなどの回数が半減し、より強い効果を示した。

 これまでペパーミントには抗菌、抗炎症作用のあることは知られていたが、その成分に抗アレルギー作用もあることが実証された。亀井教授は「花粉症だけでなく、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などほかのアレルギーへの応用を目指したい」と話している。

 身近な物質興味深い

 日本大生物資源科学部の上野川修一教授(食品免疫学)の話 生活に身近な物質に薬理作用があった点は興味深い。ミントポリフェノールは自然の植物から抽出されており、安全性も高い。

花粉飛散量、来春は最大30倍に

2004/12/02 読売新聞 Yomiuri On-Line
 来春のスギとヒノキの花粉飛散量は、全国的に平年の1・5―2倍に達し、花粉症の人にはつらい季節になりそうなことが、気象業務支援センターの村山貢司・専任主任技師の調査でわかった。

 花粉の少なかった今春に比べ10―30倍となり、1965年から始まった観測で最多だった95年春に匹敵する見込み。

 村山さんによると、猛暑で雨が少ない夏の翌春は花粉飛散量が多くなり、さらにその前年が冷夏だと雄花の花芽(はなめ)数が飛躍的に増加する。

 今年も、昨年の冷夏、今夏の猛暑で、スギとヒノキの花芽数が非常に多くなっていることが観察されている。村山さんは、夏の日照時間、降水量、気温と、NPO花粉情報協会の会員らから集めた花芽観察データを基に来春の花粉飛散量を予測。東京では花粉シーズン全体で、1平方センチ・メートルあたり計6280個(平年3530個)の飛散が見込まれるという。

食物アレルギーにワクチン 米で開発、症状が大幅軽減

2004/11/27 The Sankei Shimbun

 ピーナツや牛乳などの食物アレルギー症状をワクチンで大幅に軽減できることを、米スタンフォード大などの研究チームが犬を使った実験で26日までに確かめた。食物アレルギーは日本でも増加傾向で、死に至ることもある。有効な治療法がなく、ワクチンの人間への応用が期待される。

 同大小児科のデール・ウメツ教授らが開発したのは、ピーナツなどに含まれるアレルギーの原因成分に、加熱して無害化したリステリアという細菌を加えたワクチン。

 ピーナツ1粒で皮膚に強いアレルギー反応が出た犬4匹に注射すると、3匹は40粒近く食べても症状が出なくなり、効果は2カ月以上続いた。牛乳への反応をみた別の3匹でも下痢や嘔吐(おうと)が大幅に軽減した。人間に近い症状が再現できる犬で食物アレルギーが抑えられたのは初めてという。

 アレルギーの増加については、環境が衛生的になり、細菌感染などが減って免疫状態が変わったためとする仮説がある。今回のワクチンはこの仮説に基づき、10年ほど前まで食中毒の主な原因のひとつだったリステリア菌を使った。

 米国では全人口の2%に当たる約600万人が食物アレルギーとされる。(共同)

花粉症改善の乳酸菌を発見 キリングループが商品化へ

2003年10月15日 The Sankei Shimbun
 キリンビールなどは15日、現在知られている乳酸菌の中から、花粉症などアレルギーの改善作用が最も高い菌を突き止めた、と発表した。アレルギーに悩む人が年々増えており、来年からグループ各社が健康食品などに使って商品化する。

 乳酸菌に関する同様の研究は一部にあるが、同社は「入手できる菌を網羅した試験は初めて」としている。23日から岐阜市で開かれる日本アレルギー学会で発表する。

 昭和女子大の飯野久和教授と共同で、キリングループや国内外の公的機関などが持つ100種類以上の乳酸菌を比較調査。卵アレルギーを再現した動物実験などで、グループ会社の小岩井乳業(東京)が持つ「KW乳酸菌」が、アレルギーの原因とされる2種類の免疫細胞のバランスを改善する作用が最も強いことが分かった。

 この菌で作ったヨーグルトを花粉症の人に食べてもらう実験でも、免疫細胞のバランスや鼻水、かゆみなどの症状が改善傾向を示したという。

 来春に健康食品を発売。小岩井のヨーグルト、キリンビバレッジの清涼飲料へと順次応用するほか、アトピー性皮膚炎なども含めた効果を検証する方針だ。

10人に1人がショック症状 突発性の食物アレルギー

2003/06/29 中国新聞地域ニュース
 食べ物が原因で一時間以内にじんましんなどの症状を起こす「即時型食物アレルギー」で医療機関に受診する患者の八割近くが六歳以下の乳幼児で、大人も含めた患者の十人に一人が命にかかわるショック症状に陥ることが二十八日、厚生労働省研究班の全国調査で明らかになった。

 大規模な臨床調査は初めて。乳幼児の原因食品のトップは卵、成人になると小麦、果物、魚が上位を占め、年代ごとの違いが顕著に現れた。厚労省は、調査結果を基に食品衛生法に基づく表示対象品目を再検討する。

 調査の中心となった今井孝成昭和大講師(小児科)は「専門医でないと食べ物が原因と気付かない場合があり、診断、治療態勢の整備が必要」と話している。

 研究班は二〇〇一―〇二年にかけ、専門医ら約二千人を通じて全都道府県から集めた三千八百四十人分の症例を分析した。

 年代別ではゼロ歳児が最も多い千二百五十九人(32・8%)で、六歳以下が全体の77・7%を占めた。年齢が上がるにつれて患者数は減るが、これまでごく少ないとみられていた二十歳以上の発症者も三百六十四人(9・5%)いた。

 原因食品の上位は、卵38・3%、乳製品15・9%、小麦8・0%の順。年代別にみると、これらの割合は年齢が上がると減り、二十歳以上では小麦、果物、魚、エビ、そばが上位に並んだ。果物の内訳ではキウイフルーツやバナナ、魚はサバ、サケなどが多かった。

 症状は、じんましんなどの皮膚症状が88・7%と最も多く、ほかはぜんそく、唇のはれ、下痢など。死者はいなかったが、意識障害などを伴うショック症状が出た人が四百十八人(10・9%)いた。

 研究班は、国立相模原病院臨床研究センターの海老沢元宏・病態総合研究部長が主任を担当。研究班の提言を基に厚労省が昨年四月からアレルギーの原因食品として卵、乳製品、小麦、そば、落花生を原料とした加工食品に表示を義務付け、エビなど十九品目についても通知で表示を促した。

花粉症:逃げるが勝ち 沖縄へ「短期移住」も

2003年03月01日 Mainichi INTERACTIVE
 気の重い季節がやってきた。今年は特にひどいという。花粉症のことである。さまざまな薬から民間療法まで、この時期いろいろ話題になるが、特効薬はないらしい。一番の解決法は逃げることか。花粉からの逃避行。それが高じて「短期移住」するケースまで出てきた。 【遠藤和行】

 ◆花粉症知らぬ県民

 「すぐにでも、入りたい。短期入居のマンションはありませんか」。電話の主に焦っている訳を聞くと、答えは「花粉症対策」だった。那覇市の不動産会社ピース企画には今年に入り、ほかにも1件、同種の電話があった。うち関東地方に住む10代後半の青年が月決めマンションを予約した。

 特に花粉症対策をうたった広告を出しているわけでない。利用者はインターネットで探して連絡してくるのだ。

 「今年予約された方はこれまでも、春先に花粉を逃れて来ていたそうです」と担当者の喜屋武千春さん。「大変なのでしょうが、私にはそのつらさは分かりません。沖縄には花粉症がないから……」

 同市の喜納住宅開発では昨年2〜4月、関東地区在住で花粉症に悩む男性1人が、月決めマンションに滞在した。喜納やよい部長は「この男性は定年退職した方で、ここでは症状が出ないと喜んでいました。今年も利用されるそうです」と話す。

 ◆海外脱出組も

 沖縄県林務課によると、同県内には北部の名護市に県林業試験場によって試験栽培中のスギ林が約1ヘクタールだけ。中田真専門技術員は「花粉症につながるようなスギの大規模造林の計画も、今はありません」と言う。

 大手旅行代理店JTBの都内にある大規模支店では、毎年必ず、「花粉のない所に行きたい」という海外個人旅行の申し込みがあるという。行き先はハワイやアジア、ミクロネシアのビーチリゾートで、1週間程度の滞在が多い。「旅行目的をいちいち確認してはいませんが、花粉症から逃れて海外に行く方は、意外に多いかもしれません」(同社広報室)

 ◆体質改善の糸口

 沖縄県の旅行代理店「沖縄ツーリスト」の東京支店は今年初めて、「スギ花粉のない沖縄」をうたい文句にした「花粉症癒やし体験モニターツアー」を売り出した。参加者に事前に専門医の診察を受けてもらい、個別のメニューを作成。5日間のホテル滞在中に「ウオーキング」「プール」「温泉」「気功」を組み合わせたプログラムで、心身ともにリラックスする。看護師が同行して毎日健康チェックも行う。3月中に1〜2組のツアーを実施する。

 同社と提携した浅野次義医師は「花粉症の人は鼻水が出て眠れなかったりして四六時中、悩まされている。参加者は滞在中、その苦しみからは解放される。自分の体のベストな状態を再認識できる中で生活指導を受けることで、体質改善の糸口が見つけられるかもしれません」と話す。

アレルギー発症にブレーキ 京大

2002年12月16日 The Sankei Shimbun
 アレルギーが起こるのを抑えるブレーキの役割をする遺伝子の働きを、京都大の清水章教授(分子生物学)らがマウスの実験で確かめ、16日付米科学誌「ネイチャーイムノロジー」に発表した。

 花粉症やアトピー性皮膚炎などのメカニズム解明の手掛かりとなりそうだ。

 アレルギーは通常なら他の抗体の1万分の1以下しかないある種の抗体が、花粉などのアレルギー源により大幅に増えて起こると考えられている。

 清水教授らは、リンパ球にある「Id2」という遺伝子に着目。この遺伝子をなくしたマウスを調べたところ、抗体の血中濃度が通常の約20倍に達していることが判明。遺伝子を観察すると、Id2は抗体をつくるための「遺伝子変換」を邪魔して、アレルギー原因抗体ができないようにしていることが分かった。

 清水教授らは、アトピー性皮膚炎など関連疾患の患者でこの遺伝子に異常がないかも調べる。また、今回分かったメカニズムを応用し、アレルギー原因抗体の産成を抑える薬の開発に向けた研究も始める予定。

 清水教授は「まだ入り口の段階だが、対症療法でなく根本治療を目指したい」と話している。

幼児のアトピー、10年で倍増 厚労省研究班が調査

2002/11/23 中国新聞 
 強いかゆみを伴う湿疹(しっしん)ができたり、皮膚が乾燥して粉を吹いたようになったりするアトピー性皮膚炎にかかっている幼児が一歳半で十人に一人に上り、約十年で割合がほぼ倍増したことが二十三日、厚生労働省研究班(班長・山本昇壮広島大名誉教授)の調査で分かった。

 全国規模で専門医の直接診断に基づきデータを集めたのが特徴で、同種の調査は一九九二年度に旧厚生省が行って以来。三歳児の有症率も約一・七倍となり、アトピー性皮膚炎の広がりを裏付けた。症状は幼児よりも児童の方が重い傾向がみられた。

 発症にはダニやハウスダスト、食べ物などさまざまな要因が考えられ、気密性の高まった住宅環境や食生活の変化が増加につながった可能性もある。

 山本名誉教授は「症状の悪化を防ぐためには適切な治療と、日常生活で皮膚を清潔にし保湿することが大切」と指摘しており、学童期の子供へのきめ細かい対応が必要になりそうだ。

 調査は二〇〇〇年から今年にかけて北海道から九州までの八地域で実施。保健所や学校の健診に専門医が参加して、一歳半、三歳、小学一年、同六年の計約三万三千人を診断し、うち約二万一千人のデータを中間報告として集計した。

 有症率の平均は一歳半が9・8%、三歳13・2%、小学一年12・4%、同六年11・3%。九二年調査では一歳半が5・3%、三歳8・0%だった。九二年当時、小学生のデータはない。

 地域別では一歳半で高知県が16・6%、三歳は福岡県が20・4%、小学一年と同六年で北海道がそれぞれ19・0%、16・3%と最も高かった。

 症状別は、一歳半と三歳で軽症が80%以上を占めたが、小学一年、同六年はいずれも70%を下回り、中等症が28・1%、29・1%と比較的症状が重かった。都市部と郊外では大きな差はなかった。

 研究班は今後、残る約一万二千人分の集計を進め、ダニや食べ物などどのような要因が、発症や症状悪化に影響しているかを分析、来春にも最終報告をまとめる。

花粉症の猛威、泣ける春 長野と上田は例年の5倍に(2002/03/29)信濃毎日新聞

スギ花粉、来月上旬にも終息 高温続きで一気に大量飛散 (2002/03/22)富山新聞社

スギ花粉、例年より早く飛散始まる/広島県内(2002/02/09)中国新聞

スギ花粉飛散状況をネットで提供 気象協会とNTT

2001.01.19(23:07)asahi.com
 日本気象協会とNTTは3月1日から、スギ花粉の飛散状況や予報をインターネットを通じて提供する実験を関東地方で始める。花粉量を専用センサーで定時測定し、市街地に飛来する花粉量を1時間ごとに最大51時間先まで予測する仕組み。3年後に全国で実用化する方針だ。

 花粉発生源のスギ林がある前橋市や東京・奥多摩など計15カ所にセンサーを置き、レーザー光線をあてて1立方メートルあたりの花粉量を測定、データを気象協会側に送り、ホームページに掲載する。

 ホームページでは、花粉量の多い、少ないを4段階で示す。ネットの双方向性をいかし、花粉症の人が感じた症状と位置情報を協会側へ送信してもらい、花粉個数と症状の関係などをデータベース化することで、予報精度を向上させることも検討している。

 予報に先がけ、今月20日から、現在の花粉飛散量についての情報提供を始める。

 アドレスは(http://www.env-unet.ocn.ne.jp/web/pollen/

花粉、来年は大暴れ? 近畿・東海地方は要注意

2000.12.27(17:22)asahi.com
 花粉症をひき起こすスギ花粉が来年は、ほぼ全国的にたくさん飛散しそうだ。ヒノキ花粉と合わせて近畿、東海地方は平年の2倍から3倍近くにのぼり、「非常に多い」という予測を日本気象協会がまとめた。関東も1.1―1.5倍の「やや多い」で、東北や北信越は1.5―2倍の「多い」。東京、大阪では2月10日すぎからスギ花粉が飛び始める見込みという。

 協会によると、ことしの夏は全国的に日照時間が長く、気温も高めで、スギの雄花の育ちが良くなった。秋に各地で雄花のつき具合を調べたデータをもとに、過去の飛散量との関係などから予測した。

 大都市のなかで最も多い名古屋は、1平方センチ当たり1万2000個から1万6000個に達する可能性があり、平年比で2―2.7倍、ことしと比べれば4倍から6倍にあたる。東京や大阪は3000―4000個、高松は5000―7000個など。

 近畿、東海の各県をはじめ、秋田県、香川県、島根県、熊本県などが平年比200%以上の「非常に多い」と予想されている。

 また、協会は2年ぶりに「スギ花粉前線」を改めた。最近10年ほどの花粉が飛び始める日の平均を示す。本州には2月10日前後に近づく見込み。「飛散時期は花粉量の多い年には早まり、少ない年には遅くなる傾向がある」という。

 花粉症は鼻や目の粘膜に花粉がついて、くしゃみや鼻水などが起きるアレルギー反応。シラカバなどの花粉でも起きる。専門医は「花粉が空中を舞う前から予防薬を飲むと、症状が軽くてすむ」と話している。

花粉アレルギーの増加は二酸化炭素増加が原因?

2000.08.18(19:09) asahi.com
 地球温暖化を招く二酸化炭素(CO2)が増えると、花粉症の原因になる花粉の量が多くなる。こんな実験結果を、米農務省が発表した。米国でもアレルギーに関係する病気が増えており、CO2の増加も関係しているようだと推論されている。

 農務省の研究機関が、花粉症の大きな原因になっているブタクサを使って実験した。明るさなどの条件を一定にした室内で、CO2の濃度をいろいろ変化させて栽培した。

 その結果、20世紀初めの濃度と考えられる280ppmで一鉢あたりの花粉量が5.5グラム、現在の370ppmでは10グラム、21世紀末の濃度と予想される600ppmだと20グラム。濃度が2倍になると花粉量は4倍近くも多くなった。

 一般的にCO2濃度が高いほど植物がよく育つとされるが、グリックマン農務長官は「この研究で、CO2濃度の上昇が環境と健康に与えるやっかいな影響について理解しやすくなる」とコメントしている。

アトピービジネス被害に弁護士らが「110番」

2000.07.26(22:43)asahi.com
 アトピー性皮膚炎に悩む人らに科学的根拠のない特殊療法や高価な化粧品、健康食品などを勧める悪徳商法が広がっているとして、「アトピービジネス被害緊急対策弁護団」(福岡真之介団長)は8月5日に「被害者110番」を開く。

 弁護団によると、不適正な治療や治療まがいの行為で症状が悪化する例が皮膚科医の調査などで判明。過度な食事療法で乳児が栄養失調になり死亡した例もあるという。「症状の変化と治療の因果関係が分かりにくいため、民間療法が広がりやすい」としており、110番では弁護士や医師が被害への対処方法の相談にあたる。

 5日午前10時から午後4時まで。電話は03・3546・0291。無料。

アレルギー起こす食品24品目に表示義務

2000.07.13(18:33)asahi.com
 厚生省は13日、急性で深刻なアレルギー症状を引き起こす可能性のある食品24品目について、食品衛生法に基づく原材料表示を義務付けることを決めた。卵、牛乳などよく知られた食品のほか、マツタケやアワビ、オレンジなども含まれている。

 本来の形のまま販売されるものは表示を義務付けず、包装された加工食品の成分として含まれるものだけに限定したい考え。厚生省の研究班が全国の1623病院から回答を得た調査では、ソバやエビ、キウイなど、なめる程度の摂取で呼吸障害や意識障害を引き起こした例も報告されたことなどから、ごく微量でも「エキス含有」「5%未満」などの表記を製造業者に義務付ける。

 13日開く食品衛生調査会表示部会で正式に決め、近く省令を改める。

 ◇表示対象となる食品の原材料◇

 (カッコ内は厚生省研究班の調査で深刻なアレルギーの原因とされた症例数)

 卵(179) / 牛乳(161) / 小麦(99) / ソバ(59)

 エビ(31) / ピーナツ(19) / 大豆(14) / キウイ(14)

 牛肉(12) / チーズ(11) / イクラ(10) / サバ(9)

 イカ(9) / 豚肉(8) / 鶏肉(7) / サケ(6) / モモ(6)

 カニ(5) / オレンジ(5) / クルミ(4) / ヤマイモ(4)

 リンゴ(4) / マツタケ(4) / アワビ(4) 

麦・ソバ・エビ、食物アレルギーの主役に 厚生省調べ

2000.06.24(13:09)asahi.com
 乳幼児に多い食物アレルギーで、卵、牛乳と並ぶ「3大アレルギー食品」といわれる大豆が、最近は小麦やソバ、エビに取って代わられていることが、厚生省の研究班(班長、飯倉洋治・昭和大学教授)の全国調査でわかった。研究班は、離乳食や家庭の朝食が欧米化し、幼児に豆腐やみそ汁を食べさせる機会が減っていることが品目の変化に影響したとみている。近く厚生省の食品衛生調査会の表示部会へ報告する。

 調査は、食事をしてから1時間以内に、呼吸障害や皮膚のかゆみなどアレルギーの症状で治療を受けた、成人を含む患者が対象。1998年と99年、小児科を持ち200床以上の入院ベッドを備える全国2689病院にアンケートし、約6割から回答を得た。

 その結果、食品を原因とするアレルギーの症例は1579例。内訳は(1)卵419例(2)牛乳276例(3)小麦147例(4)ソバ82例(5)エビ51例(6)ピーナツ34例など。大豆は、7番目の28例にとどまった。

 命にかかわる症状で原因食物の上位を占めたのは、「血圧の低下」がエビ、小麦、ソバ、「意識障害」は小麦、エビ、ソバ、「呼吸困難」がソバ、エビ、キウイの順。大豆にかわって上位にランクされた食品が並んでいる。

 卵、牛乳、大豆は過去のアレルギー調査などで原因食品の上位を占めてきた。このため、保健所の母親教室などでは、母親がこれらの食物アレルギーを持っている場合、妊娠、授乳期には代替食品で栄養をとるように指導しているところもある。

 食物アレルギーは乳幼児に多い。原因食品の摂取を控えるためか、年齢が高くなるに従って患者が減る傾向にあるが、キウイ、ソバ、エビなどは成人でも多い。一般に、卵と牛乳が原因となる割合が高いのは、乳幼児の離乳食によく使われるのが原因とされる。

 研究班長の飯倉教授は「小麦もパンがゆなどの形で離乳食に使うケースが増えてきた。大豆が減ったのは、子どもがみそ汁や納豆、豆腐を口にする機会が減り、食生活が欧米化したことに関係があるのではないか」と指摘する。

 厚生省は近くアレルギーを引き起こす食品について成分表示を義務付けることを検討しており、今回の調査結果をもとに規制する食品数を絞り込む方針だ。

アトピーのガイドラインでステロイドが治療の柱に

2000.05.27(00:52) asahi.com
 アトピー性皮膚炎の治療ガイドラインを日本皮膚科学会が初めてまとめ、26日、仙台市で開かれている総会で発表した。ステロイド外用薬は「炎症に対して有効性と安全性は立証されている」とし、治療の柱として明確に位置付けた。科学的な根拠に乏しい治療法による「アトピービジネス」被害が広まる中、専門医に対し治療原則の再確認を求める意味合いもある。

 ガイドラインは、発しんの重症度の判定や症状に応じた薬の選び方の目安を細かく示している。スキンケアと、食べ物、ダニ、ストレスなどの原因を取り除く治療も基本にすえた。

 広範囲にしっしんができても軽度なら強力な薬を使わず、狭い範囲でも重症なら強い薬を使うなど、しっしんの状態を正確に判断して最適のステロイド外用薬を選ぶ。重症の場合は、回復段階に応じて量や種類を変える。子供には成人より1ランク弱い薬を使い、顔面には強いものを使わない。

 成人に対し移植免疫抑制剤タクロリムスを塗布する治療が始まっているが、「高度の専門性が必要」と安易な使用にくぎをさした。

 昨年6月に発表された厚生省研究班の指針でも、悪化要因などの除去、スキンケア、薬物療法について説明しているが、ガイドラインはより詳細に薬の使用法を説明している。

 ステロイド外用薬には毛細血管の拡張や皮膚が薄くなるなどの副作用がある。ガイドライン作りにかかわった竹原和彦・金沢大教授は「一部の患者に生じた副作用が過去にメディアに大きく取り上げられ、適正に使用している患者にまで不安を与え、混乱を招いた」と話す。

50年後には効果? 林野庁が花粉の少ないスギ開発

4:58p.m. JST February 17, 2000
 花粉症の「主犯」のスギ花粉を減らそうと、林野庁は、花粉の極端に少ないスギを開発し、全国に広める計画を進めている。人工林のスギが伐採されるたびに新種に世代交代させ、スギ花粉の「包囲網」を作ろうというものだ。千葉県などでは先行して計画が進んでいるが、国産スギは輸入材に押されて伐採が少なくなっており、「なんとか50年後には効果を出したい」(林野庁)。日本気象協会によると、今年の花粉の飛散は関東地方で平年の2倍で、東北、北陸、東海地方も平年より多い。

 林野庁の対策は、花粉症患者の半数以上がスギ花粉が原因とされるからだ。茨城県にある林野庁の林木育種センターに、上の方の枝先に雄花がびっしりついている普通のスギと、雄花がほとんどついていない、新しく開発したスギが並んで立っている。ともに、7年ほどの木で高さは約3メートル。花粉は雄花の中にあるため、雄花が少ないほど花粉の量は少ない。

 同センターが、関東地方の気候に合う180種類のスギの中から、数年間にわたり一定して雄花が少なかった15品種の木を選び出し、それぞれ挿し木で増やしていった。昨年までに計2000本の苗木を作った。この苗木から関東近郊の自治体の研究機関が種をとり、民間の業者などが苗木に育て、植林される。

 同じような試みは、東北や関西、九州の研究施設でも進んでおり、林野庁は、全国でこの苗木が植えられれば、「花粉追放」も可能とみている。

 自治体で、最も進んでいるのは千葉県。2年前から「平均的なスギの花粉量に比べ100分の1以下」(県林業試験場)という品種の苗木を25万本前後植林し、この春も約20万本を植える予定だ。スギの人工林4万7700ヘクタールのうち130ヘクタールが花粉が少ないスギに替わることになる。

 神奈川県もこの春初めて、花粉の少ないスギの苗木約6000本を植林する。数年後にはすべて花粉の少ない苗木にできる見込みという。

 慈恵医科大病院耳鼻いんこう科の野原修医師は「花粉の飛ぶ量が少ない年は花粉症の症状は比較的軽く、患者も減る。何年かかるかは知らないが、花粉が少ないスギが広まれば、かなり改善されると思う」と話す。

食品中のアレルギー物質の表示を義務づけへ 厚生省

6:40p.m. JST February 04, 2000
 そばや小麦、牛乳など、アレルギーで健康を損なう可能性のある原材料について、厚生省は、表示を初めて義務づける方針を固めた。今の食品衛生法では、アレルギー物質の表示についての規定がなく、食物アレルギーで重症のショック症状を起こす可能性のある消費者や家族から、表示を求める声があがっていた。2001年4月からの施行を目指している。

 厚生省は、4日午前に開かれた食品衛生調査会表示特別部会に考え方を提示。同特別部会で議論を深めたうえで、3月中に意見集約し、省令を改正する予定だ。

 表示が義務づけられる具体的な原材料は、今後検討して決める。厚生省は(1)アレルギー物質が含まれていることが明確(2)血圧低下や呼吸困難、意識障害などの重い健康被害がある(3)国内で年に1回以上の健康被害が発生している、などを条件とする方針。そばや小麦、カニ、エビ、卵、牛乳、ピーナツなど20種類前後が対象になるとみられる。

 アレルギーのある人は一般的に、自分がどの物質でアレルギーを起こすかを知っているため、表示の方法は警告ではなく、原材料を明記するだけで十分という考えだ。重いアレルギーの症状は、ごく微量のアレルギー物質でも起こるため、指定された原材料が含まれる食品は、含有量に関係なく、微量でも表示しなくてはならないとする。

 また、表示の義務が課される食品は、外見からはアレルギー物質が入っているかどうか判断しにくい菓子や缶詰、カップラーメンなど「容器包装された加工食品」とする方向だ。

リウマチ、アレルギー治療に厚生省が研究センター設立へ

11:01a.m. JST January 16, 2000
 厚生省は、国民病と呼ばれつつあるアレルギーと、リウマチについて、疫学、臨床、治療にわたって総合的に研究する「臨床研究センター」を今秋にも設立することを決めた。国立相模原病院(神奈川県相模原市)に設置する。これまではそれぞれの分野、診療科で別々に研究や治療が行われてきたが、研究者や専門医を集めることで、基礎から臨床までを研究する初めての機関となる。症状が悪くならないようにする2次予防としての治療だけでなく、発症のメカニズムを解明し、発症そのものを防ぐ1次予防の方法を探る。

 厚生省の調査によると、何らかのアレルギー性疾患をもつ人は、人口の約3割にのぼり、年々増加している。小児ぜんそくの患者は約100万人、成人ぜんそくは約300万人、アトピー性皮膚炎や、花粉症などのアレルギー性鼻炎の患者も最近はそれぞれ人口の1割を超えるといわれている。

 治療法としては、症状を和らげる対症療法が一般的で、皮膚科、小児科、呼吸器科、眼科、耳鼻科などでそれぞれ行われている。

 臨床研究センターは、対症療法にとどまらず、アレルギーの原因物質の究明や発症のメカニズム、根本的な治療法の確立を目指す。

 アレルギー性疾患は、患者の自己管理が重要な疾患だが、ぜんそくの発作で死亡する年間約6000人の患者の多くは、治療の遅れや病気を軽くみるなどの社会的要因で命を落としているという。そのため、患者や家族だけでなく、社会に対する理解を深める役割も担いたいとしている。

 リウマチは、約70万人の患者がいるといわれる慢性関節リウマチのほか、骨変化などの周辺疾患も含めると300万―500万人の患者がいる。早期診断・早期治療法や、人工関節などの機能再建手術法の開発が急務とされている。また、リウマチが起こるメカニズムはアレルギー性疾患に近いともいわれており、原因物質や発症過程の解明も課題だ。

 薬物療法を中心とした内科的治療法と外科的治療法の組み合わせ、免疫学、炎症学的な研究による早期診断法の確立、発症予防法の解明などを目指すほか、整形外科、内科、リハビリ科にまたがる治療法を横断的に総合的に研究する。

 臨床研究センターは、国立相模原病院内に設置し、研究者らの増員や設備をそろえるための予算も組む。10月に設置予定で、同時に、国立病院・療養所の再編成計画の一環で、国立相模原病院を頂点とする全国約20の国立病院・療養所がネットワークを組む。国立相模原病院が指導的な立場で最新の治療法などを伝えるほか、日本全体を網羅する疫学調査や治療法の開発、医薬品の臨床試験なども進めたいとしている。

アトピー性疾患はブレーキ役の遺伝子異常が原因

10:12a.m. JST November 21, 1999
 ぜんそくや皮膚炎を含むアトピー性疾患は、症状を抑える遺伝子の異常が原因の一つであることが、岐阜大学医学部小児科の近藤直実教授や大学院生の松井永子さんらのグループの研究で明らかになった。この遺伝子は、インターロイキン(IL)12受容体β(ベータ)鎖遺伝子と呼ばれ、うまく働かないとアレルギー反応の歯止めがなくなるという。アトピー性疾患については、遺伝子情報に基づく診断、治療法の確立に向けて厚生省が今春から研究班を設置している。近藤教授は研究班のメンバーでもあり、この発見は大きな成果と見られている。研究結果は近く、米科学誌「BBRC」に掲載される。

 アトピー性疾患はダニや食品などの刺激によって、体を外敵から守る働きをするリンパ球に働きかけて、抗体を生み出す。この抗体が、かゆみのもとになるヒスタミンなどの化学物質を出す引き金となり、アレルギー反応を起こす。一方、反応が過剰にならないよう、リンパ球からIL12やIL18というたんぱく質が生み出され、抗体の生産を抑えるインターフェロンγ(ガンマ)を活性化する。 近藤教授らは、アトピー性疾患の患者75人の血液細胞でIL12によるインターフェロンγの産生量を調べ、著しく低い患者24人を対象に、IL12に反応してインターフェロンγを活性化するスイッチになるIL12受容体β鎖遺伝子を調べた。その結果、4割に当たる10人に遺伝情報が一部欠けていたり入れ替わったりする異常が見つかった。残りの患者は同じ系統のIL18の受容体遺伝子に異常があると見て、調査を続けている。比較試験として健常な62人も調べたところ、異常は見られなかった。

 アトピー性疾患の原因については、過去に英国の研究チームが抗体の働きを促進するアクセル役の遺伝子異常が原因という報告を出した。しかし、ほかの研究者の追試では否定的な報告が多かった。近藤教授らは細胞増殖を抑制する遺伝子の異常ががんの原因の一つであることから、アトピー性疾患もブレーキ役の抑制系に原因があるのでは、と目をつけたという。

 IL12受容体β鎖遺伝子の異常は、ぜんそく性気管支炎の一部などほかの病気に関係している可能性もある。

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