TOPIC No. 2-67 JR浦和駅ロッカー爆発事件 等

浦和駅のコインロッカー爆破で東海村事件の容疑者再逮捕

8:33p.m. JST March 06, 2000
 茨城県東海村の路上に爆発物を置いたなどとして爆発物取締罰則違反容疑で逮捕・起訴された住所不定、無職大柴龍文被告(40)が、昨年12月にJR浦和駅(浦和市)のコインロッカーで起きた爆発事件にもかかわっていた疑いが強まり、茨城、埼玉、大阪各府県警の合同捜査本部は6日、大柴被告を茨城県警ひたちなか西署から埼玉県警浦和署に移送し、殺人未遂などの疑いで再逮捕した。同被告は大阪府摂津市の新幹線車両所で昨年末に起きた爆発事件についても自供している。

 調べでは、大柴被告は昨年11月から12月までの間、東京や埼玉などのホテルを泊まり歩きながら、アルミニウム容器に火薬を詰めた上で導火線をつないだ爆発物を製造。同月20日に浦和駅西口にあるコインロッカーに仕掛けた疑い。

 爆発物は同月27日、ロッカーの定期点検中に爆発。管理会社従業員(53)が指に1カ月のけがを負った。大柴容疑者は「ロッカーの管理がずさんで、警告のために仕掛けた。爆発で死者が出てもいいと思った」と供述しているという。

17日にも合同捜査会議

2000年1月16日 10時11分 共同通信社
 茨城県東海村の爆発物事件で、茨城、埼玉、大阪の3府県警は15日、爆発物取締罰則違反容疑(製造)で茨城県警が逮捕した大柴竜文容疑者(39)が埼玉、大阪での爆発事件にも関与した疑いが強いとして、17日にも警察庁で合同捜査会議を開くことを決めた。3府県警はさらに裏付け捜査を進め、埼玉、大阪の事件でも容疑が固まった段階で合同捜査本部を設置、事件の全容を解明する方針。

東海村、浦和、大阪の爆発物事件は同一犯の見方固める

2:13p.m. JST January 15, 2000
 茨城県東海村の爆発物放置事件を調べている茨城県警の捜査本部は15日までに、大阪府摂津市の新幹線車両所と浦和市のJR浦和駅であった爆発事件も、東海村の事件で逮捕した住所不定、無職大柴龍文容疑者(39)による犯行との見方を固めた。捜査本部によると、大柴容疑者は3事件とも「自分がやった」などと供述。新たに、東海村と浦和駅で見つかった爆発物の起爆装置に、同じ無線操縦模型のエンジン用点火プラグが使われていたことと、新幹線車両所の爆発物の容器に、同村の事件の爆発物にあったのと同じ大型雑貨店の値札やバーコードが張られていたことが分かるなど、3事件の爆発物の共通点が明らかになってきたためだ。茨城県警では、大阪、埼玉両府県警と連携してさらに裏付けを進める。

 調べでは、東海村の事件では、塩化ビニル管や鉄パイプ、アルミ缶などに、アセトン系の爆薬が詰められ、起爆装置の雷管に鉛筆のキャップを使用。「グロープラグ」と呼ばれる模型の飛行機などのエンジン用点火プラグが装着されていた。JR浦和駅で見つかった爆発物の雷管にも、同じ点火プラグが使われていた。

 また、東海村の塩化ビニル管や鉄パイプなどには大型雑貨店の値札やバーコードが張られたままで、摂津市の新幹線車両所の爆発物の容器にあったのと同じ大型雑貨店のものだった。

 さらに、東海村の爆発物と一緒に見つかったペットボトルに、無線操縦模型の燃料が残っており、大阪の事件でも、おがくずのような粉末にしみ込ませた同種の燃料が検出されている。

大柴容疑者のカード押収

2000年1月15日 9時45分 共同通信社
 茨城県東海村の路上で爆発物が見つかった事件で、茨城県警捜査本部が、JR水戸駅のロッカーから、大柴竜文容疑者(39)=爆発物取締罰則違反容疑で逮捕=の名前の入ったキャッシュカードや、爆発物製造に使ったとみられる工具類などを押収したことが15日、分かった。捜査本部は、同容疑者が事件を起こすまでの行動をつかむ上で、重要な資料とみて詳しく調べている。

東海村の爆発物容疑者「JRへの警告」と供述

2:47p.m. JST January 13, 2000
 茨城県東海村の爆発物放置事件で逮捕され、大阪府摂津市の新幹線車両所やJR浦和駅(浦和市)での爆発事件を自供した群馬県安中市出身の住所不定、無職大柴龍文容疑者(39)が13日までに、県警ひたちなか西署の捜査本部の調べに対し、大阪と浦和の事件は「JRに対する警告だった」などと供述した。東海村の事件でも大柴容疑者は「ジェー・シー・オー(JCO)が臨界事故を起こし、許せなかった」などと話しており、捜査本部は、各地でコンクリート崩落事故が起きたJRや、JCOに対する憤りも事件の背景にあるとみてさらに調べている。また、同捜査本部は13日、東海村の事件で大柴容疑者を、爆発物取締罰則違反(爆発物の製造・所持)の容疑で水戸地検に送検した。

 捜査本部などの調べでは、昨年12月24日に新幹線車両所で回収されたごみ袋の爆発事件と、同月27日の浦和駅のコインロッカー爆発事件、今月6日に東海村の東海駅近くでタイマーが作動していない状態で見つかった爆発物は、いずれも無線操縦式模型用の部品か燃料が使われていたことがわかっている。大柴容疑者が「無線操縦の模型作りが趣味だった」などと話していることから、捜査当局は3件とも大柴容疑者による犯行の可能性が高いとみている。捜査本部は、コンクリート崩落事故や臨界事故などを受けて大柴容疑者がJRやJCOに憤りを抱き、マニュアル本を元に爆発物を作製したとみている。

新幹線、浦和駅も「やった」 東海村の爆発物事件容疑者

5:53p.m. JST January 12, 2000
 茨城県東海村のJR東海駅前の路上に爆発物を置いたなどとして、爆発物取締罰則違反の疑いで11日に逮捕された群馬県安中市出身の住所不定、無職大柴龍文容疑者(39)が、県警の捜査本部の調べに対し、昨年末に起きた大阪府摂津市の新幹線車両所と浦和市のJR浦和駅の爆発事件についても、「自分がやった」と関与を認め、爆発物は「本を見て作った」と供述していることが12日、分かった。捜査本部は爆発物を作った動機を調べるとともに、大阪、埼玉両府県警と連携して裏付けを急ぐ方針だ。

 12月24日に摂津市のJR東海大阪第1車両所(鳥飼基地)のごみ焼却所で新幹線から回収したごみ袋が爆発した事件と、同月27日にJR浦和駅でコインロッカーに入っていたケースが爆発した事件の遺留品が、東海村の爆発物と似ており、捜査本部は、大柴容疑者が関与したとの見方を強めている。

 また、大柴容疑者は昨年2月まで勤めていた群馬県伊勢崎市のパチンコ店から1000万円を盗んだことも自供しており、捜査本部は、これについても調べている。

東海村の爆発物で男を逮捕 大阪、浦和の事件とも関連か

03:09a.m. JST January 12, 2000
 茨城県東海村のJR東海駅近くの路上で、火薬などが詰められた爆発物が見つかった事件で、同県警の捜査本部は11日、群馬県安中市出身の住所不定、無職大柴龍文容疑者(39)を爆発物取締罰則違反(爆発物の製造・所持)の疑いで逮捕した。大柴容疑者は、昨年末に大阪府摂津市の新幹線車両所や浦和市のJR浦和駅で起きた爆発事件への関与をほのめかす供述を始めているといい、3カ所で見つかった爆発物の遺留品がよく似ていることから、両事件との関連も調べている。

 捜査本部の調べによると、大柴容疑者は昨年11月ごろ、東京都内で塩化ビニル管4本と、鉄パイプやアルミ缶、真ちゅう管各1本に爆薬と雷管などを詰めた爆発物を製造し、今月5日から6日にかけて、これらを入れたバッグを東海駅東口タクシー乗り場のベンチ前に置いた疑い。鉄パイプと塩化ビニル管の一部はタイマー付きの時限式だったが、作動していなかった。

 調べに対し、大柴容疑者は「(臨界事故を起こした)ジェー・シー・オー(JCO)の原子力施設を破壊し、自分も死ぬつもりだった」などと供述。5日に電車で東海駅に来て、夜にバッグを持ってJCOまで歩いて行ったが、「警備が厳しくて敷地に入れず、目的が果たせなかったため、バッグを駅に置いた」と話しているという。

 大柴容疑者はその後、カフェインを飲んで中毒症状を起こし、6日午後、水戸駅で「気分が悪い」と自分で110番通報し、水戸市内の病院に入院していた。バッグの中に、大柴容疑者の健康保険証などがあり、調べたところ、水戸市内で入院していることが分かった。

 一方、12月24日に起きた大阪の事件では、新幹線から回収したばかりのごみ袋が爆発。浦和駅では同月27日にコインロッカーの中のジュラルミンケースが爆発し、ロッカー管理会社の社員1人が手に軽いけがをしている。捜査本部は、両事件の現場の遺留品が東海村の爆発物と似ているため、大阪、埼玉両府県警と連絡を取りながら関連を詳しく調べる。

成田空港時限発火で犯行声明 革労協狭間派の犯行?

5:27p.m. JST December 30, 1999
 千葉県の成田空港周辺で26日夕、JRと京成電鉄の電車から相次いで出火し、焼け跡から時限発火装置とみられる金属製の箱が見つかった事件で、犯行声明と見られる立て看板が30日、東京都台東区清川2丁目の玉姫公園で見つかり、警視庁で確認した。千葉県警は過激派の革労協狭間派の犯行声明とみて調べている。

不審物内から粉状物質 JR浦和駅ロッカー爆発事件

10:01p.m. JST December 28, 1999
 JR浦和駅前のコインロッカーを点検中の管理会社員が負傷した爆発事件で、コインロッカー内にあったケースはアルミ製で、持ち上げた途端に爆発する仕掛けになっていたことが28日、埼玉県警浦和署の調べで分かった。一緒に見つかった球状の不審物の中からは粉末が見つかり、同署で鑑定を進めている。

 調べによると、アルミケースから外にひもが出ており、その先端がロッカーの内壁にテープで固定されていた。発泡スチロール製の球状の不審物は、直径約6センチの半球状のものを2つ重ね合わせて作られていた。中に白色と灰色の粉末がまざり合った状態で詰め込まれ、紙製の導火線が外に延びていた。

 さらに、ロッカーの中からはリード線のほかリチウム電池、プラスチック製の容器が複数見つかった。

JR東日本や私鉄、首都圏駅のコインロッカーの使用中止

10:24p.m. JST December 27, 1999
 JR浦和駅でコインロッカーが爆発した事故を受け、JR東日本や営団地下鉄、私鉄各社は27日、首都圏各駅にあるコインロッカーの使用中止に踏み切った。ほとんどの駅ではごみ箱も撤去された。24日に東海道新幹線「こだま」から回収されたごみ袋が爆発して以来、鉄道を狙った爆発物事件が相次いでいることを受けた措置。年末年始の多客輸送期間を控え、鉄道各社は警戒を強めている。

 JR東日本によると、ロッカーの閉鎖は地下鉄サリン事件が起きた1995年以来。ホームやコンコースにあるごみ箱もカバーをかけられ、使用できなくなった。

 営団地下鉄は全158駅のロッカー約4700個を閉鎖し、ごみ箱を撤去したほか、自動販売機の使用を中止した。東武、京王、小田急、西武など私鉄各社も同様の方針で、28日までには首都圏各駅にあるロッカーやほとんどのごみ箱が使えなくなる見込みだ。

ゲリラ事件か、成田空港周辺の電車内で出火相次ぐ

9:55p.m. JST December 26, 1999
 千葉県の成田空港周辺で26日夕、JRの電車の連結部2カ所と京成線の2本の電車の座席付近それぞれ1カ所から相次いで出火した。現場の一部には箱形の発火装置のようなものが残っており、千葉県警成田署や新東京空港署は、成田空港の暫定滑走路建設に反対する過激派のゲリラ事件とみて、調べている。

 午後5時23分ごろ、京成上野発の特急電車(8両編成)が成田空港駅に着いた直後、2両目の車両最後部の左側座席の下から白い煙が出た。また、午後5時23分ごろ、京成線の西馬込発急行電車(8両編成)が東成田駅に着く直前、2両目の車両後部の左側座席下から煙が上がった。

 煙が出た2つの車両の座席の下からは、縦約30センチ、横約10センチ、厚さ約3センチの金属製の箱が2つずつ見つかった。県警は時限発火装置ではないかとみて調べている。けが人はなく、ダイヤに大きな乱れはなかった。

 JRでは、午後5時半ごろ、久里浜発成田空港行きの快速電車(15両編成)が成田駅を出た直後に車内の警報ブザーが鳴り電車は緊急停車した。2両目と3両目の間の連結部分と、4両目と5両目の連結部分から煙が出ていた。けが人はなかった。後続の上下線計10本が運休、計19本に最大55分の遅れが生じ、約1万人に影響した。

 成田空港では今月3日、6年ぶりに滑走路の工事が再開した。これに対し、過激派などが反発を強めていた。

アルミ缶に有機溶剤

1999年12月26日 15時48分 共同通信社
 大阪府摂津市のJR東海大阪第一車両所(新幹線車両基地)ごみ焼却場近くで、東海道新幹線から収集したごみ袋が爆発した事件で、爆発物のアルミ缶の中に有機溶剤をしみ込ませた粉末が詰められていたことが26日、大阪府警摂津署の調べで分かった。

 同署は火薬で爆発させた後、粉末に引火させ被害拡大を狙ったとみている。しかし、爆発物の殺傷力は低いという。

新幹線から回収のごみ袋が爆発、近くにリード線 摂津市

01:37a.m. JST December 25, 1999
 24日午後4時10分ごろ、大阪府摂津市安威川南町のJR東海大阪第1車両所(鳥飼基地)で、東海道新幹線「こだま」の車両から回収した直後のごみ袋が、「パン」という破裂音とともに爆発した。爆発したのは、この日午後3時20分に新大阪駅に着いた東京発新大阪行き「こだま415号」(16両編成、乗客約350人)から集めたごみ袋3個のうちの1個で、作業員が焼却所に運んだ後、トラックから下ろしている最中のことだった。けが人はなかった。爆発現場の周辺に乾電池やリード線らしきものと缶、かばんなどが落ちていたことから、大阪府警捜査一課は新幹線に捨てられたごみの中に爆発物が仕掛けられていた可能性があるとみて、威力業務妨害などの疑いで捜査を始めた。

 府警などによると、基地内に入った「こだま415号」から運び出されたごみ袋は全部で3個あり、ほかの車両から出たごみ袋11個と一緒に、約300メートル離れた焼却所にトラックで運ばれた。3個のうち、1つを下ろし、2つ目を下ろそうとしたところ、1つ目のごみ袋が突然、爆発したという。

  爆発したごみ袋は直径が約1メートル、高さが1.3メートルあった。爆発した後の現場には、乾電池4個と充電池、小型のアルミ缶、リード線のついたふたのようなものが落ちていた。府警はこれがごみ袋の中で爆発したのではないかとみており、持ち帰って鑑定する方針。

  爆発物を載せていたとみられる新幹線は24日午前8時、「こだま452号」として名古屋駅を出発し、午前10時52分に東京駅に到着した。その際、ごみはすべて車外に搬出されたという。車両は東京駅を午前11時10分に「こだま415号」として出発し、新大阪駅には午後3時20分に到着した。その後、車両の整備や清掃のため、鳥飼基地に午後3時45分に入ったという。午後4時すぎまでの約20分間、作業員約50人が車内に入り、清掃作業にあたった。

 JR東海によると、清掃作業は関連会社の「関西新幹線サービック」(本社・大阪市淀川区)の社員らが担当していた。府警の調べに対し、作業員の1人は「パンという破裂音がして驚いたが、爆風や異臭などはなかった」と話したという。

  鳥飼基地は広さ37万平方メートルで、2カ所の出入り口に守衛がおり、外部の人間は入れないようになっている。ごみ焼却所は基地の北東にあり、平屋建てで床面積は約500平方メートル。2基の焼却機があり、1日に3350キロの処理能力がある。1時間に1800キロのごみを燃やせ、1日に計61編成の車両のごみを処理しているという。

 JRによると、新幹線車内のごみは新大阪駅のほか、東京駅や名古屋駅でも回収している。東京駅などでも新大阪駅と同様、近くの車両基地内の焼却所にごみを集め、焼却処分している。

 現場は、JR東海道線千里丘駅の南約2.5キロ。鳥飼基地の東門から西に約200メートルの安威川沿い。住宅街とは離れており、流通センターや下水処理場、資材置き場などがある。

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