TOPIC No.2-28 金/パラジウム

01. 金相場 アメリカ経済の危機的状況などによって株や債券から資金がシフトし、歴史的な高値圏で金が取引されている。by YAHOO!ニュ−ス 
02. 金 byフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
03. 【金(標準取引・ミニ取引)】相場表
04. 金価格推移 by田中貴金属工業
05. GOLDPARK 純金積立 三菱マテリアル

NY金、3週間ぶり1400ドル台

2010.12.04 08:14 MSN産経新聞

 3日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は続伸し、取引の中心となる2月渡しが前日比16.90ドル高の1オンス=1406.20ドルで取引を終えた。終値としては約3週間ぶりに1400ドル台をつけた。

 米雇用統計が市場予想を下回り、景気の先行きに懸念が出て、安全資産とされる金に資金が向かった。外国為替市場のドル相場が下落したことも、ドルの代替資産とされる商品先物の買い材料となった。

 原油相場も米国産標準油種(WTI)1月渡しの終値が前日比1.19ドル高の1バレル=89.19ドルとなり、2008年10月上旬以来2年2カ月ぶりの高値になった。(共同)

中国は金準備積み増し検討を−人民銀の夏氏、第一財経に寄稿(Update1

2010/12/03 12:57 JST Bloomberg

12月3日(ブルームバーグ):中国は人民元の国際化を促す長期的な戦略の一環として、金準備の積み増しを検討すべきだと中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の夏斌委員が主張した。3日付の同国紙、第一財経日報に論説を寄稿した。

同委員は同論説で、中国が国際準備の管理・運用方針を見直す必要があるとの見解を示した。中国は金の世界最大の生産国で、同2位の消費国。外貨準備高は2兆6500億ドル(約218兆円)と世界最大。

産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によれば、中国の準備資産に占める金の割合は1.6%。中国最大の貴金属取引所、上海金取引所の2日の発表によれば、金の輸入は今年1−10月に昨年全体のほぼ5倍に達した。

中国は近く、外貨準備の海外投資計画を策定するため、国務院の下で委員会を設立する必要があると、夏委員は指摘。投資先には石油や資源、テクノロジーなどが含まれるべきだとしている。

中国国家外為管理局(SAFE)の4月の発表によれば、中国の金準備は03年以来で45トン増加し1054トンとなっていた。

1-10月、中国の金輸入量が209トン 480%の急増

2010-12-03 14:24「中国網日本語版(チャイナネット)」

 上海金取引所の沈祥栄理事長は2日、今年1〜10月期の中国の金輸入量が209.73トンに達し、前年同期比で480%急増したことを明らかにした。『第一財経日報』ネット版が伝えた。

 これは沈祥栄理事長が上海で開かれた「第5回中国金・貴金属ハイレベル会議」で述べたもの。金投資面の需要が堅調に推移していることは、金輸入量が急増した原因であると沈祥栄理事長が話す。中国では、国内経済の先行き不透明感やインフレ懸念によるリスクヘッジ思考で、金取引が盛んになっているという。

 中国人民銀行(中央銀行)が公表したデータによると、2009年の中国の金消費量が454トンで、年間金消費量でインドを超え世界一となった。

 また、中国黄金協会の統計データでは、2009年の中国の金生産量が313.98トンで、3年連続で世界一を維持した。ちなみに、中国が2007年に南アフリカを抜き世界最大の金生産国となった。

 上海金取引所の取引総額と取引量はいずれも急速な伸びを示している。1〜10月期の同取引所の金取引量は5014.5トンで前年同期比で43.03%増、取引総額は1兆3080億500万元で同79.32%増だった。

金相場上昇の立役者─上場投資信託

2010年11月29日 21:28 JST The Wall Street Journal

 一般投資家に金投資への道を開き、今年の金相場の記録的高値への上昇を支えたイノベーションは、金鉱山会社が出資するある団体による必死の行動が背景にあった。

 金販売促進団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は、存続に向けてもがいていた。WGCのメンバーの鉱山会社は、20年にわたり低迷している金価格の浮揚と、供給が増大する金の買い手の発掘ができずにいるWGCに不満を募らせていた。鉱山会社は8年前、WGCからの出資金の引き揚げ ─ WGCの実質的な閉鎖 ─ を検討していた。

 WGCのクリス・トンプソン会長は、WGCは特に米国で金のバイヤー層を拡大する必要があると考えていた。取引所で金を売買する考えが数年前から浮上していたものの、さまざまな障害により実現できずにいた。

 こうした暗黒の日々の中で、WGCは最も大胆な夢を形にした。2004年11月に上場した金上場投資信託(ETF)のSPDRゴールド・シェアだ。SPDRは今では567億ドルの資産を持つ巨大なETFだ。

 調査会社リッパーによると、SPDRは史上最速の成長を遂げているファンドだ。また、その存在は、今月に入り過去最高値を付けた金を支えている。

 民間部門で最大の金の現物を保有するSPDRは、日々3000万ドル相当の金を吸収している。SPDRを裏付ける金はロンドンの金庫に保管されており、その量は世界の鉱山生産の約6カ月分に相当する。

 SPDRの約100万人の投資家には、通常の個人投資家やノーザン・トラストといった金融機関、ジョン・ポールソン氏などヘッジファンドマネジャーがいる。

SPDR Gold Sharesの金保有量の推移

 SPDRはニューヨーク証券取引所のほか、東京や香港、シンガポール、メキシコシティで取引されている。1株は1オンスの10分の1の金に裏づけされている。SPDRは新株を発行する際、それを裏づけるのに必要な分量の金を取得しなければならない。SPDR株の買い手よりも売り手の方が多い日には、ファンドは保有する金の一部を放出する。

 WGCの指揮下で設立されたSPDRは、多くのパートナーに依存している。マーケティングはETF販売の実績があるステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが行う。金の現物を保管するのはHSBCだ。ファンドの純資産価値の算出といった日々の業務はバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)が担当する。ファンドマネジャーによれば、規模の割りにオペレーションは比較的簡素だという。例えば、BNYメロンがSPDRの日々の運営に割く人員は、十数名に過ぎない。

 SPDRは、関与したすべての組織に思いも寄らない利益をもたらした。ETFの開発に1400万ドルを投じたWGCは、上場から今年9月30日までの間に1億5000万ドルを手にしている。ステート・ストリートも同期間に約1億5000万ドルを利益を得た。SPDRの規模が今日の水準を維持すれば、両組織とも向こう1年間に8000万ドル超を得られる見通しだ。

 タイミングが成功に味方した。WGCがSPDRを上場したのは、インフレのヘッジ、および金融危機を背景とするセーフヘブンとして金への関心が高まった時期だった。上場以降、金現物価格は3倍超に上昇。11月9日にトロイオンス当たり1409.80ドルの過去最高値をつけた。

 最近の金相場の上昇は多くの要因によるもので、SPDRはその1つに過ぎない。ドルが着実に価値を切り下げていることで、一部の投資家はドルのヘッジとして金を購入している。また、金の新鉱脈の開発はより困難になっている。金融危機後の景気低迷に対する懸念と、景気を回復させるための政府支出がインフレを引き起こす可能性があるとの見方が、金相場を同時に支えている。

 SPDRはこうしたトレンドを増幅させているとみられている。

 ETFの購入は、金先物への投資や金硬貨の購入よりも容易かつ安価だ。SPDRは現在、世界の金供給のうち約1300トンを確保しており、これにより市場の需給はよりタイトになっている。

 産金大手でWGCメンバー、ゴールド・フィールズのニック・ホランド最高経営責任者(CEO)は「これにより金相場は押し上げられた」と述べた。

 SPDRとそのほかの金ETFの影響力の計量は、精密科学とは程遠い。しかし、CPMグループのクリスチャン氏や金属コンサルタント会社GFMSのフィリップ・クラップウィック会長は、金に裏付けられたETFはその需要増大により金価格を約100〜150ドル押し上げた可能性がある、と推測する。

 一方、金ETFの懐疑派は、金相場が大幅に反転した場合、SPDRはゴジラのような怪物に変身する可能性がある、と主張する。これらの懐疑派によると、SPDRによる金の購入で相場はすでに急騰しており、多くの個人投資家は急落のリスクに直面する可能性がある。さらにこうしたリスクは、SPDRよりも規模の小さい金ETFの動きにより増幅する可能性があるという。

 世界の主要投資家に金投資の助言を行うCPMグループの創業者、ジェフリー・クリスチャン氏は「(ETFに)気を付けるよう顧客に伝えている。真のリスクになるからだ」と述べた。

 市場を歪めているかどうかをめぐり、金ETFを厳格に見る向きが増えている。金ETFは広い層の人気を集め、株式や債券、有形資産を補完する形で急速に拡大している。こうしたなか、株式や債券よりもはるかに多くの資金が金市場から流出入するようになった。

 投資家の多くは、金はさらに上値を追う余地があるとみている。しかし、過去10年間の上げ相場を経て、一部の投資家は、先行き、大幅な反落が控えている可能性がある、と懸念する。SPDRやそのほかの金ETFの上場の後、金相場は大きな下げを演じたことはない。 

 SPDRの投資家の多くは、金投資の経験がない。WGCのマネジング・ディレクター、ジェーソン・トゥッサン氏によると、SPDRの投資家の60〜80%は、以前に金を購入した経験を持たない。こうした新参の投資家が相場の急落時にどのように振る舞うかは誰にも分からない。

 もし金相場の下落にSPDRの投資家が怖気づき、大量の売りを出せば、ファンドは償還に応じるため、保有している金を投げ売ることになる。SPDRのこうした行為がほかの投資家の売りを誘い、相場の下落幅は一層大きくなる可能性がある。

 金現物の売りは通常、相対で行われるため人目につくことはないが、取引所で売買されるSPDRの下げは、非常に目立つ可能性がある。

 05年以降、SPDRに約7000億ドルを投じてきたユニバーシティ・オブ・ノートルダム・アセットマネジメントのスコット・マルパスCEOは「当初よりも、こうしたことを懸念するようになった。相場は急旋回するかもしれない」と述べた。

 ただ、現時点では金への投資の利点の方がリスクを上回るとみており、ファンドは適切に管理されていると考えているという。

記者: LIAM PLEVEN and CAROLYN CUI

ソロス氏予言の金バブル膨らむ−ETP金保有、米鉱山生産の9年分に

2010/11/22 11:08 JST ブルームバーグ

11月22日(ブルームバーグ):金相場は年初来で23%高騰、過去最高値に達し、資産家のジョージ・ソロス氏やジョン・ポールソン氏、ポール・トーラジ氏の金投資に何の障害もないことを証明している。少なくとも90年間で最長の金の上昇相場は、金投資がさらなる利益を生み出す可能性を示唆している。

 米証券取引委員会(SEC)への今月の届け出によると、ソロス・ファンド・マネジメントやポールソン、トーラジ・キャピタル・マネジメントの金投資はそれぞれの持ち高のうち最も多かった。ブルームバーグが集計したデータによると、ETP(上場取引型金融商品)の金保有量は2088トンと、米国の鉱山供給の9年分に相当する。米ゴールドマン・サックス・グループは9日のリポートで、来年は商品相場で貴金属が最も高いリターン(投資収益率)を示すとの見通しを示した。

 各国政府や米連邦準備制度理事会(FRB)など中央銀行が世界の金融システムに2兆ドル(約167兆円)を超える資金を注入するなか、これらの投資家による金購入は投資家による実物資産の買いが拡大していることを示している。ETPの金保有量は米国やドイツ、イタリア、フランス以外の国の金準備を上回っている。米投資会社ブラックロックによると、ETPの金のうち最大半分が個人投資家によって保有されている可能性がある。

 ユーロ・パシフィック・キャピタル(ニューヨーク)のシニアエコノミスト、マイケル・ペント氏は「金を売却している市場関係者は大きな間違いを犯している」と指摘。「金の強気相場は実質金利がプラスに転じた時点で終了するだろうが、それはずっと先のことになりそうだ。FRBは実質金利の上昇を抑制し経済を救済するためにはさらに紙幣を印刷する必要があると考えている」と述べた。同氏は過去2年間の金相場の高騰を的確に予測した。

            金利

 FRBが指標金利の引き下げを開始し、世界の信用市場が低迷に向かい始めた2007年9月以降、金相場は87%上昇している。一方、S&P500種株価指数は昨年23%と、03年以降で最大の上昇率を示したものの、07年9月以降では21%低下している。FRBは08年12月以降、指標金利をゼロ近辺で維持しており量的緩和策として来年6月にかけ米国債6000億ドル相当を購入する計画だ。

 FRBは3月に終了した資産購入プログラム第1弾で1兆7000億ドル相当の証券を購入。主要6通貨に対するドル指数は7−9月(第3四半期)に8.5%低下し、過去8年間で最大の下げを示した。

 パーマネント・ポートフォリオ・ファンズ(サンフランシスコ)で約90億ドル相当の運用に携わるマイケル・クジオ氏は「QE2(量的緩和第2弾)は金など既に堅調な実物資産の相場をさらに上昇させている」と指摘。「インフレ調整後の短期的な実質金利は依然マイナスであり、それが変化するまで商品相場は引き続き高値を更新するだろう」との見方を示した。

          最高値

 金現物相場は9日に最高値の1オンス当たり1424.60ドルに達した。相場は10年続伸に向かっており、少なくとも1920年以降で最長の上昇相場となっている。ブルームバーグの集計によると、S&P500種株価指数のリターンは約9.5%。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、米国債のリターン(投資収益率)は7.3%となっている。

 今年は他の貴金属の上昇率が金を上回っている。ニューヨーク銀先物相場は61%上昇。1980年に付けた最高値1オンス当たり50.35ドルに達するにはさらに85%上昇する必要がある。パラジウム現物は72%上昇。2001年に付けた最高値は現行水準より60%高い同1125ドルとなっている。

 ブルームバーグが銀連動型ETPを提供する4社のデータから集計した結果によると、ETPの銀保有量は9月末以降1081トン、9億4500万ドル相当増加した。一方、最大規模の「SPDRゴールド・トラスト」を含む金連動型ETPの保有量は9.5トン減少した。ドイツのコメルツ銀行(フランクフルト)のアナリスト、ダニエル・ブリーゼマン氏は、投資家は金と比較して銀は割安と考えており、景気回復の恩恵も受けるとみていると指摘した。

 ソロス氏は1月にスイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、金を「究極の資産バブル」と表現し、バブルの初期に購入するのは「理にかなっている」と語っていた。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 堀江 広美 Hiromi Horie     hhorie@bloomberg.net Editor:Takeshi Awaji 記事に関する記者への問い合わせ先:Nicholas Larkin in London at nlarkin1@bloomberg.net;Pham-Duy Nguyen in Seattle at pnguyen@bloomberg.net.

金相場は来年1500ドルを目指す展開も=スタンダードバンク・池水氏

2010/11/16 12:23 Japan Real Time - WSJ 記者:山口 肇

きょうのWSJ日本版より

 ニューヨーク金先物相場の動きが激しさを増している。9日に1トロイオンス=1424.3ドルの過去最高値を付けた後、12日に1300ドル台後半まで下げた。 金市場の背景と相場の先行きについて、南アフリカの銀行最大手スタンダードバンクの池水雄一東京支店長に聞いた。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)日本版:12日の金相場の急落の原因は何か?

 池水氏:12日の朝方、中国が外国人の不動産投資を抑制する政策を採用するとのニュースが流れ、同国の株式や商品相場が下落し、これを受けて国際市場でも金や銀などが下落した。今はある意味、調整局面にあると言える。

 WSJ日本版:週明けのアジア勢の反応は?

 池水氏:15日朝方にはアジア勢のバーゲン・ハンティングで、相場はニューヨーク市場終値の1365.5ドルより10ドルほど上昇した。しかし、中国の4大国有銀行が、年内はデベロッパー向け融資を行わないとのニュースが流れると、1368ドルまで下落した。

 中国の金融引き締めが商品全体に水をかけている。

 WSJ日本版:20カ国・地域(G20)首脳会議やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、金相場に影響な与えそうな材料はあったか?

 池水氏:金相場に影響を直接与えるようななニュースはなかった。

 WSJ日本版:先週までの金の上昇の原因は?

 池水氏:相場上昇の引き金を引いたのはQE2(米国の量的緩和第2弾)だった。6000億ドルの国債購入は市場の予想よりも規模が大きく、米連邦準備理事会(FRB)やオバマ政権が、問題にとことん対処するとの姿勢を市場に見せつけた。

 これにより、市場参加者は金融緩和がまだ当面続くとの印象を抱き、これまで1400ドル付近で金を買うことに警戒感を持っていた向きが購入に踏み切った。

 さらに、米国のQE2発表の少し後、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でアイルランド、ポルトガル、スペインといった欧州諸国の国債の保証コストが急上昇したことも金を押し上げた。

 この2点が大きな材料だった。

 WSJ日本版:欧州の投資家が現物投資を始めた?

 池水氏:ユーロ危機が1年ほど前に叫ばれるようになってから、欧州の投資家が金の現物を買うようになった。これまで欧州や北米といった先進 国の投資家は、金現物にはそれほど興味を示さず、株式、もしくは債券を好んで買っていた。これらの市場が発達しており、リスクが管理されているため、先進 国企業の株式は紙切れにはならない、とのイメージが強かったためだ。

 しかし、欧州諸国の財政危機によるソブリンリスクにより、国が信用できないとの見方が広がった。ユーロが発行体リスクを抱えることになり、これが欧州の投 資家の資金を金に向かわせている。金への投資が不活発だった欧州で、この1年、コインなど金現物への投資が非常に活発に行われるようになったことは、1つ の新しい現象だ。

 WSJ日本版:アジアの実需筋の動向は?

 池水氏:実需筋は以前、1400ドル近辺で利食いの売りを出していた。これが相場の1400ドル超えを阻止する一因だった。しかし、QE2を背景に相場が一時的にも1400ドルを突破するなか、買いのターゲット・レベルが上昇している。

 実需筋は10月頃には1320〜1330ドル付近で買っていたが、現在は買いを入れる水準が1360ドル付近に切り上がっているようだ。これについては間 もなく、確認が取れるはずだ。一時、1420ドル付近にあった相場が1360ドル台に下がれば、買い意欲は強まるだろう。

 一方、アジアの実需筋は、現物を手当てする以外に、投機も活発に行う。1400ドルより上のレベルで売り建てていたこうした筋は、12日の下落を受け、買い戻しを入れている。

 WSJ日本版:かつて売り一辺倒だった欧州の中央銀行の金売却が大幅に減少している。

 池水氏:欧州の中銀が売っていた背景に、ソ連崩壊による東西冷戦の終結で、戦争リスクが低下し、金を持つ意味が薄れたことがあった。

 さらに、純粋に外貨準備の投資運用対象としてみた場合、ドルに比べて金は妙味が薄かった。2000年までの20年間を例にとれば、金のキャピタルゲインは 一貫して右肩下がりだ。インカムゲインも、ドルの金利が平均5%超だったのに比べ、金は0.3%だ。戦争を知らない世代の運用担当者が、以前の世代よりも ドライに金を売り、ほかの資産へのスイッチを進めた。

 2009−10年にこの動きがようやく止まった。ドル安とユーロ安が進むなか、金を保有していた方が得策との考え方が広がり始めた。

 インドやロシア、また表には出ないが中国といったBRICsの中銀もまた金を買っている。外貨準備があまりにドルに傾くなか、これを是正するためにポートフォリオの多様化を図っている。

 非欧州系の中銀が金を買い、さらに欧州の中銀が金の売却を減らすなか、中銀部門は今年にもネットで買い手に転じる可能性がある。過去30年間、一貫して売り手だったセクターが買い手に回るのは市場にとって大きな変化であり、強気の材料だ。

 今年の中銀部門の買い越しは100〜200トンか。

 WSJ日本版:アジアの中銀の外貨準備に占める金の割合は、欧州を大きく下回る。

 池水氏:中国の外貨準備を例に取ると、金は全体の約2%だ。これは全体の約60%を占めるフランスや英国に比べて格段に少ない。日本も約3%と少ない方だ。

 韓国に至っては全体の0.2%だ。韓国の場合、外貨準備は日本と同様にドル偏重にあり、是正が必要との議論がある。仮に全体の10%に引き上げる場合、約200トンの金を購入する必要がある。10%はあり得ない目標ではないだろう。

 中国の場合、外貨準備の65%がドル建て資産だ。これまで開発途上国が寄せる信用はドルに偏ってきたが、ここにきてドルの価値が揺らいでいる。発行体リス クのない資産、つまりは紙切れにならない資産は、金をおいてほかにない。中国が外貨準備における金の割合を5%に引き上げるだけで、100〜200トンの 金買いが発生することになる。

 中国は金産出量で南アフリカなどを抜いて、今や世界首位であり、自国の産出金を少しずつ、国庫の外貨準備に入れているとみられている。中国の金の持ち高は2年前、1054トンと発表されたが、現在はこれよりも増えているだろう。

 WSJ日本版:12日と15日は中国の金融引き締めのニュースが相場の下げ材料となった。同国の引き締めが今後も、相場の上値を抑える可能性が高いか?

 池水氏:目下のところは、ほかに材料がないので、これを手掛かりに動いている。しかし、問題は米国や欧州の今後の金融政策だろう。これらの 地域が引き締めに動いた時に、強気だった相場が転換点を迎える可能性がある。世界的な金融緩和が変わらない限り、金をはじめ商品市場は強いだろう。

 WSJ日本版:米CMEグループが銀先物の証拠金を引き上げた。金の証拠金も引き上げられる可能性はあるか?

 池水氏:金の証拠金が引き上げられる可能性はある。ただ、今回の場合は、銀相場が1日に2ドルも上昇したことを受け、激しい動きを冷やすためのいわば「サーキットブレーカー」としての措置だった。

 金相場は現時点で、ここまでは熱くはなっていないとみている。逆に今、市場を冷やせば、CMEにとってはマイナスだろう。銀は金ほどのリクイディティー(流動性)がないため、これだけ上げればスクイーズの可能性も浮上する。こうしたことを未然に防ぐ措置だったのだろう。

 WSJ日本版:世界銀行のゼーリック総裁が、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)への寄稿で、金本位制への復帰を提唱したと一部で捉えられた。(総裁は後にこうした見方を否定)

 池水氏:総裁は寄稿で、金本位制に戻るとは一言も述べていない。FTの題の付け方に問題があった。寄稿の内容自体は突飛ではないし、理解できないこともない。

 寄稿の発表を受けて、市場が強気になったのは、世銀総裁がわざわざ金についてコメントしたことにあったのだろう。一方、経済学者の間では、総裁が金について述べること自体、馬鹿げているとの声もあった。

 WSJ日本版:金を指標とするのは現実的ではない?

 池水氏:マーケット規模が小さい金を指標にすれば、力によって相場を動かそうとする向きが出てくるかもしれない。大型のファンドなら可能だ。通貨価値や物価を測るものにするのはいかがなものか。

 WSJ日本版:相場の今後の動向をどうみるか?

 池水氏:皆が皆、ロングにしている。12日から出ているのはその裏返しだ。弱いロングが調整局面で投げられ、相場は今よりもう少し下げるかもしれない。しかし、世界的な金融緩和の流れが変わらない限り、再び上昇局面を迎えるだろう。

 先にも述べたが、世界経済が金融緩和から引き締めへと大きくシフトしない限り、コモディティーは高い水準での推移が続くだろう。引き締めへのシフトは1年、ひょっとしたら2年を要するかもしれない。

 こうしたなか、金は来年あたり、1500ドルを目指す可能性がある。

 また、目先はそれほど大きな下げもないとみる。実需筋が徐々に高値慣れしているため、安値を拾う水準も上がっていくだろう。

 (池水雄一氏はスタンダードバンク東京支店支店長。住友商事入社後、クレディスイス銀行東京支店、三井物産を経てスタンダードバンクへ。2009年より現職)

NY金、大幅反落

2010.11.13 08:46 MSN産経新聞

 12日の米ニューヨーク金先物相場は大幅反落した。世界的な株安を受けて、金に利益確定売りが膨らんだ。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比37・8ドル安の1トロイオンス1365・5ドルで取引を終えた。

 中国の上海株式市場が同国の金融引き締め懸念で急落し、これにつれて欧米の株式市場も下落した。米金融緩和などを背景に余剰マネーが流入するとの思惑から金先物は上昇基調にあり、12月物は中心限月としての過去最高値圏で推移していた。世界の主要株式市場が軒並み下落したのを受け、投資家が運用リスクを嫌い、金に対する投資も減らすとの見方が広がった。

「強気な金相場には逆のリスクも膨らんでいる」【ドットコモディティ】

2010年11月10日13時15分 sahi.com

リリース発行企業:ドットコモディティ株式会社

◆おはようございます。

◇「耳にタコできた〜」というほど、毎日、毎日、金相場の史上最高値更新が続いている。金の価格がそろりそろりと上昇し初めてから10年がたち、特にこの2〜3年は激しい値上がりが続いている。今から2年前2008年の金融危機後の商品総崩れのときでも、小幅な下落にとどまり、その下げが逆に押し目買いを誘って上昇の起爆剤となった印象もある。

◇今の金相場にとって、少し不透明であることは、高値目標が掲げにくいという点である。既に金相場は逸早く史上最高値を更新してしまっているため、上値の目標がない。

◇このため心理的な節目が当座の上値目標となるわけだが、最近の上昇で1400ドルの心理的節目を突破したため、これからの上値目標は次の節目1500ドルを目指す展開になりそうだというのが市場のコンセンサスとなっている。

◇あるいは以前から指摘されているとおり、2000ドルまで一気に金相場が上昇する可能性もあるわけで、いずれにしても上値期待が強い情勢である。

◇ただし、あまりに市場心理が強気に傾いているため、「強気相場は総楽観の中で消える」というウォール街の格言からすると、やや注意も必要だ。強気・強気・強気となってマーケットは、逆にアダになって帰ってくるというのが相場の常である。

◇ちなみに、今の金相場は、今年の年初からこれまで30%上昇した。また年末まで1カ月以上残しているが、10年連続で陽線引け、高値引けとなるのはほぼ確実である。

◇金の話題がのぼればのぼるほど、あるいは金価格が上昇すればするほど、逆のリスクも膨らんでいることを常に念頭に入れておくことも投資には必要だ。

◆ではまた明日。

NY金、初の1400ドル突破史上最高値 米追加緩和でマネー流入

2010.11.09 09:04 MSN産経新聞

 【ニューヨーク支局】金相場の高騰が加速している。米国の大規模な量的緩和でだぶついたマネーが流入しているためで、週明け8日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、取引の中心となる12月渡しが夕方の時間外取引で、一時1オンス=1410・40ドルに上昇し、初めて1400ドルを突破し史上最高値を更新した。

 終値は前週末比5・50ドル高の1オンス=1403・20ドルだった。

 金先物は2008、09年の金融危機で安全資産へのマネー逃避を背景に上昇。さらに、今年夏からは、米国の金融緩和に歩調を合わせて再上昇し、今月3日の米連邦準備制度理事会(FRB)による追加緩和策の決定で上昇ペースが加速した。

 8日はアイルランドやポルトガルなど一部の欧州諸国の財政危機への懸念も広がり、買いが膨らんだ。

 市場では「世界銀行のゼーリック総裁が英紙への寄稿で、『新たな通貨協調体制の下でインフレなどの評価基準に金を採用すべきだ』と提案したことも、買い材料になった」(市場関係者)という。

金相場の動向を握るのは中国、中国が金の需要を拡大させる

2010年11月04日(木)9時48分 サーチナ YAHOO!ニュ−ス

 中国網日本語版(チャイナネット)によると、グローバル経済コンサルタント会社理事長のデヴィッド・ヘアー氏は今後の金相場の動向を握るのは中国だとする論評を発表した。以下は同論評より。

 このところ、金相場が記録更新を繰り返している。英紙によれば、金相場を上昇させている経済要素は通貨政策とインフレリスクに集中しており、同時に中国が金相場に影響を与えるもっとも重要な新要素となっているという。

 最近の金相場の急上昇は新たなブルマーケットの第一段階に過ぎない。今後数年続くと見られるこのブルマーケットは、2015年には金相場を2000ドル/オンス以上に引き上げるだろう。金相場の上昇を促進しているのは、経済的要素だけでなく、各機関における金購買方式の革新も影響している。しかし、金相場を上昇させるもっとも重要な要因はまだ出現していない。

 金相場を上昇させている経済的要素は通貨政策とインフレリスクに集中している。円高を抑えるため、日本政府は9月、外国為替市場に240億ドルを投入し、介入を行った。FRBの方でも新規の量的緩和政策をちらつかせている。これにより、投資者は米ドルを売り払い、しかも、その他の通貨に通貨安競争を巻き起こす引き金となる可能性がある。

 5年前に打ち出されたExchange Traded Fund(ETF)も金相場の上昇を後押しした。これらの基金により投資者の金購買は便利になった。現在、これらの基金が所有する金は2000トンを超え世界第6位の貯蓄者となっている。

 金市場に影響するであろうもっとも重要な新要素、それは中国である。中国の外貨貯蓄は2.4万億ドルを超えるが、その中で金投資に使われているのは1.7%に過ぎない。今後5年間でその外貨貯蓄は5〜6万億ドルにも上ると見られ、今の比率を維持したとしても1000−1500トンの金購入を必要とする計算になる。しかも、中国は金の外貨貯蓄に占める割合を拡大することでドル下落による衝撃を抑え、国際通貨としての人民元の地位固めをしようとする可能性がある。

 一部の中国官吏は、おおやけに中国中央銀行に対して金の大量購入を呼びかけている。今のところ、中国中央銀行はコメントを控えているが、米国がドル切り下げ戦略を実行し、人民元のグローバル化が進めば、その方向に進む可能性はますます大きくなる。

 このほか、中国のインフレ率が上昇すれば、国内における個人の金需要がにわかに増加するだろう。中国政府が金市場への規制を解いて以来、金の個人需要は急速に増加している。過去12カ月で中国の個人が購買した金は合わせて143トンで、2009年の73トン、2008年の17トンに比べてその差は歴然(れきぜん)である。さらに、投資家が中国のインフレ率上昇を察知すれば、この数字は瞬く間に数百トンにまで上昇するだろう。

 中国がいつ金の購買を行うかは誰にも予測できないが、それが金の需要を拡大することは確実である。今後25年間は、中国の需要がそのほかのすべての要素を圧倒的に上回り、金相場の大幅な上昇を確保するだろう。(編集担当:米原裕子)

史上最高値更新の金相場、短期的には利益確定のタイミング − 陳 晁熙−

2010/10/22(金) 17:01 Searchina

 10月13日、NY金相場はザラ場で1388.1ドルと史上最高値を更新した。金相場は年初来25%の上昇となった。FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録要旨でFRB(米連邦準備制度理事会)による米国債買い入れ再開による追加緩和を行う用意があることを示したため、ドルが一段と下落する懸念が強まった事が強材料になった。世界的な通貨安競争(戦争というべきか)により紙幣への信頼度が低下し、投資家は一段と金への信頼を高めている。19日には、中国人民銀行(中央銀行)が2年10カ月ぶりの利上げを発表した。定期預金が0.25%引き上げられて2.50%になる。利上げを受けて中国経済が減速し、世界経済のけん引役が不在となるため金需要にも悪影響を及ぼすとの見方が強まり、金は前日比で36.1ドルと2.63%も急落し1336.00ドルに値を下げた。この日、安全資産であるドルと円が全般に買い戻されて高金利通貨は急落し、商品相場はほぼ全面安となった。

 金は史上最高値を更新し、上値のメドがあるようでない。1400ドルを目前にして高値警戒感が強まるのは当然であり、中国の利上げは利益確定のきっかけになったといえる。これはドル安が続く状況で、週末のG20を控えてドル売りポジションを縮小するきっかけになったのと同じ事だろう。

 米ゴールドマン・サックスは11日のリポートで、1年後の金価格予想を1650ドルと、従来予想から20%超引き上げている。英ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ(GFMS)のポール・ウォーカー最高経営責任者(CEO)は13日に都内で講演を行い、ドル建て金価格は「年内、1200ドルを割らない。向こう6カ月で考えると1400ドルを超えても意外ではない」との予想を述べた。オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行は21日のリポートで、今年10〜12月期の金相場予想を1420ドル(従来予想は1325ドル)に引き上げた。2011年7〜9月期には1550ドル(同1375ドル)に達するとの予測を発表した。いずれも強気の見通しだが、その背景にあるのは、米国の追加量的緩和の観測が徐々に高まってきているため実質金利の低下が続いている事、中国など新興国市場で投資需要が増加している事などがある。

 さて、過去に金が天井をつけたのは1980年1月だが、この時、旧ソ連がアフガニスタンに侵攻し米ソ冷戦がピークを迎えた。経済的には原油価格が急騰し、商品相場が高騰、欧米日の先進国はインフレに見舞われていた。米国はそれを受けて連続8回の利上げを実施し、徹底してインフレを潰しにかかった。ところが現在はその逆の状態が起きている。米国は徹底して金融緩和を実施する意向。このような状態で高値警戒感があっても金相場が天井打つのはまだ先の話だろう。結論を言えば、米国が金融政策の引き締めを行うまで金相場の上昇基調は継続すると見ている。

 さて、先週末、エヴァンス・シカゴ連銀総裁が「一時的に高いインフレ目標を設定することを検討すべき」と発言。ロックハート・アトランタ連銀総裁も、インフレ目標の導入を支持する発言を行なった。一連の発言は、「インフレ期待・インフレ目標」を目指しているようだ。インフレとなれば金利上昇、ドル反発と180度変わった展開も想定される。金利引き上げ時には、先の中国の利上げと同じような反応が起きるだろう。つまり、「ドル上昇、金急落」。しかし、長期的に見ればインフレを反映した上昇相場の種が蒔かれると見ている。まだ先の話になるだろうが。 *********************************** エース交易株式会社 シニアアナリスト 陳 晁熙(ちん ちょうき) 〒150−0002 東京都渋谷区渋谷3−29−24 TEL:03−5485−4021 FAX:03−5485−5081 http://www.acekoeki.co.jp/ *********************************** (情報提供:株式会社ティー・アイ・ダヴリュ)

NY金、史上最高値を更新 1350ドル台に

2010.10.06 23:47 MSN産経新聞

 6日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は早朝の時間外取引で続伸し、取引の中心となる12月渡しが一時、1オンス=1351.00ドルまで上昇。前日につけた史上最高値を更新し、初めて1350ドル台に乗せた。

 外国為替市場でのドル安進行を背景に、ドルの代替資産とされる金を買う動きが続いた。

 5日は前日比23・50ドル高の1340・30ドルと大幅反発して通常取引を終え、終値としての最高値を更新していた。(共同)

NY金、また最高値更新 1340ドルを突破

2010.10.06 08:16 MSN産経新聞

 5日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は大幅反発し、取引の中心となる12月渡しが時間外取引で一時、1342・90ドルまで上昇した。1日につけた史上最高値を更新し、初めて1340ドル台に乗せた。

 外国為替市場でドルがユーロや円に対して下落したことから、ドルの代替資産とされる金を買う動きが進んだ。通常取引の終値は前日比23・50ドル高の1オンス=1340・30ドルとなり、終値としての最高値も更新した。

 同取引所の原油先物相場も反発し、米国産標準油種(WTI)11月渡しが前日比1・35ドル高の1バレル=82・82ドルで終了。5月上旬以来、約5カ月ぶりの高値水準となった。(共同)

NY金、最高値更新

2010.10.02 08:31 MSN産経新聞

 1日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は反発、取引の中心となる12月渡しは前日比8・20ドル高の1オンス=1317・80ドルで取引を終えて終値としての最高値を更新した。取引時間中には1オンス=1322・00ドルまで上昇した。

 外国為替市場でドルがユーロなどに対し急落したことから、ドルの代替資産とされる金への資金流入が続いた。(共同)

NY金、7営業日ぶり反落

2010.10.01 08:17 MSN産経新聞

 30日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、取引の中心となる12月渡しが前日比0・70ドル安の1オンス=1309・60ドルとなり、7営業日ぶりに反落した。29日まで6営業日連続で最高値を更新していた。

 30日は午前中に外国為替市場でドルがユーロや円に対し下落したのを受けて、ドルの代替資産とされる金を買う動きが続いていたが、その後利益確定のための売りが出た。

 一方、同取引所の原油先物相場は続伸し、指標となる米国産標準油種(WTI)11月渡しは前日比2・11ドル高の1バレル=79・97ドルで取引を終え、終値としては約1カ月半ぶりの高値水準となった。(共同)

NY金1292ドル、終値の最高値更新

2010年09月23日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 22日のニューヨーク金先物市場で、指標となる12月渡し価格は前日比17・80ドル高の1トロイ・オンス(約31グラム)=1292・10ドルで取引を終え、今月20日につけた1280・80ドルを上回り、終値ベースの過去最高値を更新した。

 取引時間中には一時、1トロイ・オンス=1298ドルちょうどまで上昇し、史上最高値も塗り替えた。

 外国為替相場でドルが円やユーロに対して売られ、ドル建てで取引される金に割安感が出て、買い進まれた。

NY金が終値で最高値 安全資産として人気に

2010.09.08 07:50 MSN産経新聞

 連休明け7日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は反発し、取引の中心となる12月渡しは前週末比8・20ドル高の1オンス=1259・30ドルで取引を終了した。終値としては6月18日につけた過去最高値(1258・30ドル)を更新した。

 欧州の金融システムの健全性に対する懸念が再燃したことを背景に、安全資産とみられる金に投資資金が流入した。一時は1オンス=1260ドル台まで上昇した。

 一方、同取引所の原油先物相場は続落し、指標となる米国産標準油種(WTI)10月渡しは前週末比0・51ドル安の1バレル=74・09ドルで取引を終えた。(共同)

金、NY高と円高一服で反発=白金族も高い―東京貴金属

2010年09月03日 時事ドットコム

 金は反発。中心限月の2011年8月先ぎりは、前日比16円高の3397円で取引を終えた。ニューヨーク金塊相場高や円高一服を受けて買い戻しが先行し、堅調に始まった。その後は、米雇用統計の発表を今夜に控えていることから様子見ムードが強まる中、NY金時間外相場の伸び悩みも手伝って、伸び悩んだ。他限月の終値は同14〜16円高。

 銀は海外高を映し、同60銭〜4円40銭高と上昇。

 白金は同42〜50円高と3日続伸。NY白金相場や金の上昇を眺め、売方の手じまいが優勢だった。パラジウムは期先3限月が同10〜13円高と続伸。(了)

NY金が史上最高値を更新 一時、1266・50ドル

2010年06月21日 中国新聞ニュース

 【ニューヨーク共同】週明け21日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、中国当局が人民元相場の弾力化を発表したことを受けて続伸し、取引の中心となる8月渡しは早朝の時間外取引で一時、1オンス=1266・50ドルまで上昇、今月18日につけた1263・70ドルの史上最高値を更新した。

 通常取引開始後の午前8時半現在は、前週末比1・10ドル高の1オンス=1259・40ドル。

 外国為替市場で今後、人民元がドルに対して上昇、反対にドルは人民元を含む他の主要通貨に対して下落するとの思惑から、ドルの代替資産とされる金を買う動きが活発化した。

NY金が史上最高値を更新 欧州経済の先行き不安で

2010年06月19日 中国新聞ニュース

 【ニューヨーク共同】18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、欧州経済の先行き不透明感を背景に続伸し、取引の中心となる8月渡しは一時、1オンス=1263・70ドルまで上昇し、史上最高値を更新した。

 前日比9・60ドル高の1オンス=1258・30ドルで取引を終え、終値としても最高値となった。

 欧州の信用不安に加え、米国経済の先行きに対する懸念から安全資産の代表格である金に資金が集まった。最近、米国の経済指標が市場予想を下回るケースが多く、投資家のリスク回避の姿勢が強まっている。

 一方、同取引所の原油先物相場は小幅反発し、指標となる米国産標準油種(WTI)7月渡しは前日比0・39ドル高の1バレル=77・18ドルで取引を終えた。

NY金、2日連続で過去最高値更新

2010年05月13日 読売新聞 YOMIURI On-Line

 【ニューヨーク=池松洋】12日のニューヨーク商業取引所の金先物相場は、欧州経済の先行き懸念から続伸した。

 取引の中心となる6月物の終値は、前日比22・80ドル高の1トロイ・オンス=1243・10ドルで、終値としては過去最高値を2日連続で更新した。通常取引後の時間外取引でも上昇し、一時、過去最高値となる1249・20ドルをつけた。

 ギリシャの信用不安を契機とした欧州経済や通貨ユーロへの先行き懸念が根強く、リスク回避のために安全資産として金が買われている。

長引く景気低迷で有力投資先に 金上昇、近く1300ドル台突入も

2009/02/24 FujiSankei business i

 長引く株式市場の混乱で、金取引に投資マネーが流入している。国内外の個人投資家を含めた旺盛な需要を背景に金相場も上げ足を速めており、市場では、「近く1トロイオンス=1300ドル台に乗せる」との強気な予想も飛び交う。世界の景気悪化が長引き、「安全資産」といわれる金が有力な投資先として輝きを増している。

 前週末20日の米ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、金先物4月物は1トロイオンス=1000ドル台に乗り、昨年3月につけた高値に接近している。

 金の国際調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、最近の特徴は、「宝飾」が急速に落ち込んでいるのに対し、「投資」需要が大幅に伸びていることだ。

 中でも、世界の金ETF(上場投資信託)残高は20日現在で1271トンあり、1年前に比べて500トン近く増えた計算だ。金ETFの主要な買い手は欧米の年金基金で、金貨をまとめ買いする富裕層も多い。反対に、インドや中東の投資家と欧州諸国の政府は、安く仕込んだ金を手放し売却益を得ているという。

 日本の個人投資家の間でも、金は注目されている。田中貴金属工業が提供する貴金属積み立てのオンラインサービス「net純金&プラチナ積立G&Pプランナー」は、月々1000円から積み立てできる手軽さが若年層に受けている。

 今年1月の新規加入者数は4666人で、サービスを開始した2002年3月から昨年末までの月間平均の8倍超に上る。とくに米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻(はたん)して金融危機が表面化した昨年9月以降、月間加入者数が急ピッチで伸びている。

 WGC日韓地域代表の豊島逸夫氏は、金価格の上昇要因として、(1)金融危機に伴う株式などの信用リスクの高まり(2)世界的な低金利傾向(3)米国債への不安の高まりと米ドル安(4)米中などの通貨増発によるインフレ−などを挙げる。そして、「どの要因も構造的な問題がからんでいる。金価格は売り買いが交錯しながらも、上昇傾向を維持するだろう」と予測する。

 日興シティグループ証券の吉野豊テクニカルアナリストも、過去の金の値動きから、「原油に比べ、金にはまだ上昇のエネルギーがある。3月から5月の間に1200ドルから1300ドルまで上昇するだろう。その後いったん頭打ちになるが、将来はさらに上昇する可能性が高い」と強気の見通しだ。(米沢文)

プラチナ価格、3年ぶりに3000円台に下落…自動車用触媒の需要低迷見込みで

2008年11月12日 Response《編集部》

 田中貴金属工業が発表した10月の投資用プラチナ地金の販売量数値(指数)によると、10月のプラチナの平均価格は1g当たり3058円で、月間の平均価格では2005年以来、3000円台に下がった。

 2001年以後のプラチナ価格の推移を見ると、毎年上昇し続け、2001年に2142円だった年間平均価格が今年1月から9月までの9か月間で6251円と約3倍に上昇、特に今年の3月には1976年以来となる、最高値の7589円を記録した。

 価格が急上昇した要因は、金価格や原油価格の上昇と自動車用触媒の需要増加、プラチナの生産国である南アフリカにおける供給懸念など。

 しかし、米国などの金融不安による世界的な景気減速感が強まり、自動車触媒の工業需要も減少するとの予測などから、10月の平均小売価格は3058円にまで落ち込みんだ。

 一方で、プラチナ地金の投資需要は、価格が下がったことから個人投資家を中心に盛り上がり、10月の1か月間のプラチナ地金の販売量は、昨年1年間における合計販売量の1.3倍に達した。

田中貴金属 金地金の10月販売倍増 円高で割安、安心感広がる

2008/11/07 FujiSankei Business-i

 米国発の金融危機に伴う世界的な金融市場の混乱を受け、安全資産とされる金の取引が活況だ。大手の金地金商の店頭では、10月の金地金の販売量が前月から倍増した。株式や債券と比べて信用リスクがほとんどないうえ、円高で金価格が低下していることが背景にあり、初めて金投資にチャレンジする人も増えている。

 貴金属販売の「GINZA TANAKA(ギンザ タナカ)銀座本店」には週末、金投資を始めたいという人が多く訪れる。

 多くはまとまった資金を抱えた年配者や、退職金を手にした団塊世代で、株式投資からシフトする人も目立つ。山田英和副店長は「信用リスクがなく安心な資産であることと、割安感が出ているため」と話す。今後の物価上昇を見越して、インフレに強い金を選ぶ人も少なくないという。

 価格面では、今年7月に25年ぶりの最高値となる1グラム=3339円をつけて以来、全体的に下落基調にある。金相場は米ドル相場と連動しており、一般的に日本では円高(ドル安)に振れると金価格は下がる。

 欧米発の金融危機で世界の投機マネーが円資産に向かい、円高が進んだ結果、金相場も現在は1グラム=2500円程度と、割安感が出ている。

 田中貴金属工業によると、金地金の販売量と買い取り量は9月末の時点で、昨年1年間をすでに上回った。

 米大手証券のリーマン・ブラザーズの破綻(はたん)を引き金に世界同時株安が加速したが、金の取引も全体的に増える傾向が強まり、10月の販売量は9月の倍以上に達している。

 同店では9月以降、地金やコインを買い求める人が続出し、コインの主力のオーストリア造幣局のウィーン金貨や、カナダ王室造幣局のメープルリーフ金貨は、「生産が追いつかないほどの人気」(山田副店長)になっている。

 純金積み立ても人気で、田中貴金属は10月の加入件数が前年同期の2倍に達した。価格が下がっている分、毎月1万円の積み立てをする人が多いという。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員は「リスク回避だけでなく、将来の価格上昇への期待感が金投資ブームの背景にある」と分析する。

 一方で、世界各国が相次いで金融安定化策を打ち出す中、「金融危機による不透明感がこれ以上強まるとは限らない」とも指摘し、金の値動きは流動的な面もある。

金高騰 インド花嫁飾る模造品 「手が出ない」数千年の伝統宝飾ピンチ

2008/10/29 FujiSankei Business-i

 12月に結婚を控えているインド東部コルカタ市の服飾デザイナー、アシマ・ラヒリさん(25)は、結婚式で身につけるイヤリング、ネックレス、腕輪を、金製ではなく模造品にする予定だ。花嫁は貴金属を身につけるという数千年続くインドの伝統を破ることになる。

 「金にはとても手が出ない」とラヒリさん。花嫁装飾品一式を本物の金でそろえた場合に16万ルピー(約30万円)かかるのに対し、模造品なら1万5000ルピーと10分の1以下で済む。

 ◆ルピー最安値更新

 金を珍重するインドでは、結婚式シーズンを前に金価格が急騰し、ラヒリさん同様、多くの花嫁が模造品での代替を余儀なくされている。このため金メッキを施した銀や真鍮(しんちゅう)の宝飾をちりばめた模造品の売り上げが伸びている。

 「安全な投資」であったはずの金は今月、商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数で18%下落、過去52年間で最大の下げ幅を記録した。金の国際直物相場は下がっているものの、インド国内での価格は今年に入り上昇している。インドルピーの対ドル相場が20%下落して最安値を更新し、金の輸入価格を押し上げたためだ。

 インド南部ハイデラバードの貿易・調査会社、グローバル・フィナンシャル・マーケットの役員、バーラス・K・レカパリ氏は「バイヤーにとってはダブルパンチ。金の需要減少は目も当てられないほどだ」と語る。

 ヒンズー教で貴金属を購入するのに吉兆とされる光の祭り「ディワリ」(毎年10月末〜11月初め)に牽引(けんいん)され、通常は7月以降に金需要が好調な伸びを見せる。花嫁用宝飾品や親戚(しんせき)によるギフトの購入時期も、モンスーンの降雨と夏の暑さを避けた冬の結婚式シーズンに重なる。

 「金価格の高騰で、娘のために購入する宝飾品の数を減らさざるを得なくなった」と語るのはレッカ・マッヒジャさん(52)。来年1月に嫁ぐ娘のために3つ買う予定だった装飾品を2つに減らした。「自分の持っている宝飾品を贈ることも考えたが、流行にあったすてきな品を買ってあげたい」と本音を漏らす。

 ニューデリーで日用品店を営むラビ・ジャランさんは「金は家族から離れて暮らすようになる花嫁の財産となるため、親戚からの最高の贈り物」と話す。

 米経営コンサルティング大手マッキンゼーによれば、インドの家庭の金庫に保管されている金は、1万5000トンに上るという。7年連続で金価格が上昇した現在は、3760億ドルに匹敵する。

 141年続くムンバイの貴金属バザールで、ビピン・ザベリさん一家が営む「D・P・ザベリ展示ルーム」も、金高騰によって大きな打撃を受けている。ザベリさんは「この勢いで高騰が続けば、廃業を迫られる同業者が出る」と打ち明ける。

 ◆貴金属店、収益半減

 輝くネックレスや指輪に囲まれる店内に客の姿はまばらだ。「インド人は安値で購入する。必ずしも娘の結婚に合わせるとはかぎらない」と、結婚式シーズン後の売り上げ回復に期待をかけている。

 ムンバイで貴金属店を営むラメッシュさんによれば、流行の変化も貴金属の売り上げ減少に関係しているという。過去2年間で収益は半減した。壁のショーケースに飾られたネックレスを指さしながら、ラメッシュさんは「ズッシリした金の装飾品を好む人はもうあまりいない。重みのある品を買うとしても、ダイヤモンドなど宝石がちりばめられているものが好まれる。何もかも私たちに逆風のようだ」と嘆く。

 2007年のインドの金需要は、金業界団体のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)による予測に比べ1000トン少ない769.2トンにとどまった。新しく金を購入するより、母親や祖母の結婚装飾品を再加工することを選ぶ消費者が増えたためだ。

 南インドを拠点とする貴金属最大手、MNCブリオンの役員、ダマン・プラカシュ・ラソッド氏は、「インドの家庭では必ず金を所有しており、結婚式に際して、古い金の装飾品を溶かして新しいものに造り変える」と説明する。

 花嫁となるラヒリさんは、曾祖母のネックレスを溶かしたり壊したりするより、記念すべき日を模造装飾品で飾ることを選択する。結婚式の手配のため、婚約者や友人とムンバイを訪れたラヒリさんは、「衣装と装飾品のコーディネートには自信があるの。それに、イヤリングが本物の金かどうか気にする人はいないわ」と付け加えた。(Debarati Roy)

NY金大幅続落、27ドル安の859ドル

2008年10月11日 読売新聞 Yomiuri On-Line
 

【NQNニューヨーク=海老原真弓】10日のニューヨーク金先物相場は大幅に続落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比27.5ドル安の1トロイオンス859.0ドルで終えた。一時936.3ドルまで上昇し7月23日以来の高値を付けた。その後は、ドルの上昇などから金売りが優勢となった。

 外国為替市場でドルが対ユーロなどで上昇したことから、ドル相場と反対の値動きをしやすい金に売りが出た。時間外取引で急伸していたため利益確定売りも出やすかった。金融市場が不安定なことから投資家が投資資金を現金化しているといい、売りが優勢だった。この日の安値は838.4ドル。

 銀は4営業日ぶりに反落、プラチナは反落。(

NY金、一時1009ドルで最高値更新…原油は反落

2008年03月15日 読売新聞 Yomiuri On-Line
 

 【ニューヨーク=池松洋】14日のニューヨーク商業取引所の金先物相場は続伸し、取引の中心となる4月渡し価格は、通常取引前の時間外電子取引で一時、1トロイ・オンス(約31グラム)=1009ドルちょうどと取引中の史上最高値を更新した。

 終値も前日比5・70ドル高の999・50ドルと終値の史上最高値を更新した。

 一方、原油先物相場は5営業日ぶりに小幅反落し、国際的な指標であるテキサス産軽質油(WTI)の4月渡し価格は前日比0・12ドル安の1バレル=110・21ドルで取引を終えた。

金投資ブーム過熱!サブプラで株離れ…短期売買に若者

2008/02/26 FujiSankei Business i.

値動き激しくリスクも

 サブプライムショックで世界的に低迷する株式市場からの資金シフトなどを背景に金相場が急騰するなか、国内でも金や白金(プラチナ)への投資に注目が集まっている。貴金属店では、一段の値上がり期待から若い世代に購入層が広がっているほか、商品先物市場も活況を呈している。ただ急騰を続ける相場への高値警戒感が強まっているうえ、先物は値動きが激しく損失リスクも大きいだけに、ブームの過熱を懸念する声も出ている。

 ≪1月販売量2.3倍≫

 貴金属店の店頭は、地金を売買する若い客で連日にぎわっている。

 「来店客は昨年の3〜5倍。待ち時間が3時間という日もある」。貴金属製造・販売大手の田中貴金属工業の担当者も、驚きを隠さない。

 これまで来店客は長期保有が目的の高齢層が多かったが、最近は「30〜40代の若い層」(同社)が増えており、短期間で売買する傾向が強いのが特徴だという。この結果、同社の1月の金地金販売量は前年同月比2・3倍、白金は2・7倍に急増した。

 ただ、同社でも、短期売買の過熱に警戒感を強めており、長期的な投資をしてもらおうと、毎月一定額ずつ金や白金を購入する1年間の「純金積立」や「プラチナ積立」などの商品のキャンペーンを始めた。

 また東京工業品取引所では、金の先物取引が急増している。東工取は昨年7月に個人投資家向けの「金先物ミニ取引」を始めたが、今月の1日平均出来高は22日までで5184枚となり、前月比約1・5倍と好調だ。

 プロ向けの従来の取引でも個人投資家の存在感が増している。なかでも白金はこれまで個人の取引がほとんどなかったが、価格急騰で注目を集め、今月に入り問い合わせが相次いでいるという。

 金相場は昨年夏にサブプライム(高金利型)住宅ローン問題が深刻化して以降、株式市場からの資金流入で上昇。今月20日にはニューヨーク商品取引所の金塊先物相場が1オンス=937・80ドルとなり、市場最高値を更新した。

 ≪白金も連日高値≫

 国内でも2月決済の金先物価格は22日の終値で1グラム=3244円と、昨年8月の2500円前後から大幅に上昇。また自動車の排ガス除去装置などに使われる白金は、実需の増大と世界の8割を占める南アフリカの供給不安という要因もあり、連日のように史上最高値を更新している。

 ただ、価格が高くなると、それだけ1日の値幅制限も大きくなる。東工取の今月の白金の値幅制限は、前月までの1グラム=120円から240円に拡大しており、取引単位1枚(500グラム)当たり1日で最大12万円も動く。

 白金は今月ですでに5営業日もストップ高を記録しているが、それだけ急落のリスクも高まっており、東工取では「証拠金の追加も繰り返し必要になるため、十分にリスクを考えてほしい」と注意を呼びかけている。(高木克聡)

株式市場急落 金は資産の「安全港」になるか?

2008年01月30日北京週報「チャイナネット」

 国際金価格の上昇の流れを受け、中国の金市場も28日、全面的に上昇し、上海金取引所のAU99.99金商品は213.09元/グラムの価格で引け、過去最高を更新した。

 28日、上海総合指数は7%急落し、中国株式市場は「ブラックマンデー」になった。

 国際、国内の金価格は値上がりを続け、相次いで過去最高を記録した。先週末、ニューヨーク市場の先物、現物取引の金価格は、一時、それぞれ1オンス=924.3ドル、1オンス=923.7ドルをつけ、史上最高値を記録した。国際金価格の上昇の流れを受け、中国の金市場も28日、全面的に上昇し、上海金取引所のAU99.99金商品は213.09元/グラムの価格で引け、過去最高を更新した。

 中国金投資アナリスト資格審査委員会の周洪涛委員は、今週水曜日、米国連邦準備制度理事会(FRB)が大幅に利下げするという観測から、ドル安が進み金価格はさらに高くなる可能性があると話している。

 世界金市場の価格上昇には、昨年後半から米国のサブプライムローン(低所得者向け住宅融資)問題に絡み、景気の先行きに対しての懸念が背景にある。金融市場の不安定化が増す中、金投資への魅力が強まっている。

 中国資本市場では、株式市場、不動産市場から撤退した資金が、金市場に流れ込んでいるという報道が絶えず聞こえるが、多くの投資家は、金融市場が動揺した時、金が資産の「避難所」になることを重視している。

中国が金最大産出国に 07年12%増 南ア、1世紀首位に幕

2008/01/19 FujiSankei Business i.

 中国が、1世紀余りにわたり南アフリカ共和国が守り続けてきた金産出国首位の座を奪った。中国はすでにアルミ、亜鉛、鉛などの鉱物資源で最大の産出国だが、世界的なインフレ懸念の高まりを背景に高値取引が続く金の国際市況をも左右することになった。

 英貴金属コンサルティング会社、GFMSが18日までにまとめた2007年の金年次調査によると、同年の世界の金生産量は前年比1%減の2444トンだった。このうち、最大の産出国だった南アが272トンにとどまったのに対し、中国は前年比12%増の276トンを記録し、世界最大の産出国の座を手に入れた。

 南アでは1886年に北東部のウィットウオーターズランド地方で世界最大の金鉱床が発見され、1905年に世界最大の産出国となった。70年には世界の4分の3に当たる年間産出量1000トンを記録したが、その後徐々に鉱脈が枯れ、減少傾向にある。

 これに対し、中国では自国での需要増加に対応し、政府が金鉱脈の開発を協力に支援。英紙フィナンシャル・タイムズによると、過去10年で産出量は7割も増えた。

 世界の金産出量について、GFMSは08年は2%余り増えると予測しているが、長期的には減少傾向をたどるとの見方もあり、金の需給は引き締まり気味に推移する可能性が大きい。

 米国の景気後退(リセッション)観測の強まりとともに米国債などドル建て資産から逃避した資金が金に向かい、14日にはロンドン自由金市場の金塊相場が一時1オンス=914・00ドルの史上最高値を更新した。

 GFMSのクラブウィック会長は17日の加トロントでの講演で「インフレ懸念やサブプライム(高金利型)住宅ローン問題などさまざまな要因が金価格を押し上げ、08年中には1オンス=1000ドルを突破するだろう」との見通しを示した。

 中国は、最大産出国として、金の国際相場に大きな影響を与えることになる。金を資源外交の道具に利用する可能性もありそうだ。

NY金が最高値更新 終値ベースで約2カ月ぶり

2007年12月29日 中国新聞ニュース

 【ニューヨーク28日共同】28日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、取引の中心となる2月渡しが前日比10・90ドル高の1オンス=842・70ドルで取引を終え、11月8日につけた終値ベースの最高値(1オンス=837・50ドル)を約2カ月ぶりに更新した。

 パキスタン情勢の緊迫化で「安全資産」とされる金など商品市場の一角に資金が流入した。

金現物ほぼ変らず、地政学的懸念や原油高が引き続き支援=アジア取引

2007年12月28日 [東京 28日 ロイター]

 金現物は、日本時間28日午前の取引でほぼ変らず。ただ、エネルギー価格の上昇やブット元パキスタン首相暗殺の影響をめぐる懸念に引き続き支援されている。

 金現物は0050GMT(日本時間午前9時50分)現在、1オンス=825.20─826.00ドル。前日のニューヨーク取引では830ドルを突破し、11月26日以来の高値を付けた後、終盤には824.70/825.50ドルで推移していた。

原油や金、年初から大幅高・4商取で大納会

2007/12/27 NIKKEI NeT

 東京工業品取引所など国内4カ所の商品取引所は28日、1年の取引を締めくくる大納会を迎えた。投機資金の流入や新興国の需要増で国際相場が騰勢を強めたことを受け、原油や金など年初に比べ大幅に値上がりする品目が相次いだ。一方で値動きの荒さを敬遠した投資家の離散により、4取引所の総売買高は4年連続で前年を割り込んだもようだ。

 取引は午前中で終了。東工取ではこの日も上場来高値を更新した中東産原油が前日比380円高い1キロリットル6万2960円(期先2008年5月物)で引けた。期先物としての年初比の上昇率は48%に達した。11月に約23年ぶりに1グラム3000円台に乗せた金は年初比25%上がった。

サブプライムで脚光? 世界の金需要2割増

2007.11.15 MSN産経新聞

 国際的な金の業界団体であるワールド・ゴールド・カウンシル(WGC、本部ロンドン)が14日発表した統計によると、今年7−9月期の世界の金の総需要は前年同期比19%増の947トンに拡大、金相場は同9%上昇した。

 今夏以降、米サブプライム住宅ローン問題に伴う金融市場の混乱で、原油などとともに「安全資産」とみられている金が脚光を浴び、個人や年金基金の投資資金が流入したことが鮮明になった。

 WGCによると、同期は上場投資信託(ETF)などを通じた金への投資が138トン相当に増加。2004年10−12月期の113トンを上回り過去最高となった。宝飾用などの実需も前年同期比6%拡大。中国など新興国で伸びが続いたほか、日本でも7%増えた。

 14日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、前日比15・70ドル高の1オンス=814・70ドルだった。(共同)

中国「金」産出量、米抜き世界2位に…消費急増、相場押し上げ

2007/11/08 FujiSankei Business i.

業界団体07年見通し

 中国が「金」産出量で米国を抜き、南アフリカに次ぐ世界2位につける見通しとなった。中国の経済情報サイト、金融界が7日、業界団体である中国黄金協会の予測として伝えた。それによると中国の今年の産出量は260トンに達し、250トン前後の米国を上回る。一方、中国ではカネ余りを背景に装飾品などで、投資目的による金の消費量も急増しており、金の国際相場を押し上げる要因の一つになっている。(河崎真澄)

 ■増産急ピッチ

 同協会の候恵民副会長は、中国の金の産出量が昨年の240トンから今年は260トンとなり、過去最高を記録するとの予測を明らかにした。2001年実績に比べ約2倍の産出量になるが、この間にオーストラリアを抜いて昨年までに中国が世界3位になったという。04年の統計では南アの産出量は341トンだった。

 中国のマクロ経済を統括する国家発展改革委員会のまとめでは、今年1〜9月の金の生産量は191・46トンで前年同期比36%も伸びた。新疆ウイグル自治区などで急ピッチに増産されている。

 中国が金の増産に動いているのは、国内需要の急増が背景にある。同協会の調べでは、今年1〜6月の中国の金需要量は165・4トンで、前年同期を31%も上回った。

 ■貨幣より貴金属

 貿易黒字が今年、過去最高の2500億ドル(約28兆5000億円)に達し、外貨準備高も世界一の1兆4000億ドルを突破した中国は、富裕層の間に“カネ余り”が広がっている。資金の投資先として不動産、証券市場に加え、金も有力視されだした。中国人は伝統的に財産保全では、貨幣よりも貴金属の信用力を重視する傾向がある。豪華な装飾品への需要とともに、投資先としての金のニーズも増えそうだ。

 個人レベルだけではなく、「中国人民銀行(中央銀行)が今後、外貨準備の分散投資先として金の保有比率を高める可能性が高い」(市場関関係者)との指摘もある。現在は米国債が中心の外貨準備だが、人民元高とドル安傾向に歯止めがかからない中、ドル建て保有資産の比率を減らすことが中国政府の課題だ。

 ■原油高に続き

 こうした富裕層から国家に至る中国の強い需要もあり、金の国際相場はこのところ急騰が続いている。米ニューヨークの金相場は先月31日に、1オンス(約31・1グラム)=800ドルを突破、1980年来の高値を記録した。ニューヨーク6日の金の終値は中心限月12月物で1オンス=823・40ドルとなっている。原油価格に続いて、金も中国の需要急増が世界の相場をつり上げる図式が見え始めた。

金ミニ 高騰も出来高伸び悩み 取引時間延長、魅力訴え

2007/11/03 FujiSankei Business i.

 金や原油などの商品先物市場を運営する東京工業品取引所に上場している金ミニ取引の出来高が10月に入り、金価格の高騰にもかかわらず伸び悩んでいる。同取引所は、取引時間の延長などで取引参加の魅力を訴え、出来高を増やす考えだ。

 金ミニは、金先物の取引単位や証拠金などを小口化して7月17日に上場した。取引単位は通常の金先物が1キログラムに対し、10分の1の100グラム。証拠金も9万円に対し1万2000円に抑えるなど元本割れリスクを取りにくい投資初心者でも取引に参加しやすいようにした。しかし、金ミニ取引は、同取引所の思惑通りには出来高が膨らまず、取引所全体の3%に届かない低調ぶりだ。

 金ミニの出来高をみると、8月は5万7456枚。9月には9万3166枚と前月比62%増加した。しかし、この勢いは続かず、10月は11万4301枚と22%増にとどまった。10月は営業日が9月より4日多かったため、1日平均の出来高はほぼ横ばいだ。

 投資初心者の取り込みがあまりうまくいっていないからだが、言い換えると、それだけ「先物取引はもうからない」とのイメージができあがっており、投資に対する抵抗感が強いといえる。

 同取引所の出来高は2003年の8725万枚をピークに減少傾向にあり、06年は6368万枚にとどまった。今年はさらに低迷しており、前年比約3割減で推移している。それだけに、金ミニの上場で出来高が膨らむと期待された。しかし、実際には10月が取引所全体の2・38%を占めるにすぎず、金(出来高214万枚)の44・64%に対し物足りない。

 しかも、国際的な金価格の高騰に伴う同取引所の金価格上昇という追い風も生かし切れていない。金ミニが上場した7月17日の1グラム当たり2634円から10月に入って2900円台で推移。今月1日には年初来高値の2993円を記録した。しかし、金ミニの出来高には結びついていない。

 同取引所では、出来高が減少しているのは05年5月に商品取引所法が改正され、勧誘などの規制が厳しくなったうえ、取引時間が5時間と短いためとみている。

 市場設計が国際標準レベルに達していないと判断した同取引所では今後、注文にかかる時間を0・01秒以下に短縮するとともに、取引の24時間化にも取り組む考え。その第1弾として後場の取引終了時間を延長する。先物市場としての価格形成機能を強化し、金融資産を多く抱える個人投資家に加え、外国からの投資を呼び込む狙いだ。

金、23年ぶり高値水準 米サブプライム問題が発端 背景に原油高やカネ余り

2007/10/29 FujiSankei Business i.

 東京市場で、金の価格が約23年ぶりの高値水準で推移している。米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題の影響で、経済の混乱に強いとされる金が世界的に脚光を浴びているためだ。米国が利下げに転じ、ほかの先進国も金融引き締めを停止するなど「カネ余り」が復活していることも背景にある。

 東京工業品取引所の先物取引では10月中旬、指標銘柄が1984年10月以来となる1グラム=2900円台に上昇し、年初来の上昇率も約19%になった。その後も2800円台と高値圏が続いている。

 大手地金会社、田中貴金属グループ(東京)の店頭での平均販売価格(税抜き)も10月中旬に1グラム=2877円を付け、84年7月以来の水準になった。その後も金を買い求める客と売却益を手にするため手持ちの金を売りに訪れる客とで、店頭は大にぎわいが続き、同水準の値動きで推移している。

 上昇が勢いづいたのは9月下旬。米連邦準備制度理事会の利下げで「金市場の雰囲気が変わった」(大手商社)。中東情勢の緊張で原油価格が高騰、将来のインフレ懸念が強まり、インフレでも価値が減りにくい金が見直されたことや、欧米の年金資金、産油国や中国の政府系ファンドなどが金への資金配分を増やしたこともある。

 米住宅ローン問題は10月19日にワシントンで開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)でも有効な解決策が示されなかった。「影響は出尽くすどころか、相当長期化する」(大手銀行)との見方が多く、金融市場の混乱が続く中で安全とされる金が今後一段高になりそうだ。

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【用語解説】金の先物市場

 将来に売買する価格をあらかじめ決めておくのが先物取引。金の先物市場を使えば、鉱山会社や商社は、将来の金価格の値上がりや値下がりのリスクを小さくできる。少ない元手で取引できるため、投資家の資金運用の場としても発達。海外では機関投資家、日本では個人投資家の資金が多く流入する特徴がある。日本での市場開設は1982年3月で、現在は東京工業品取引所で取引されている。価格はロンドンの金現物市場やニューヨークの金先物市場と連動する傾向がある。

3000万円の純金カレンダー 金高騰で価格引き上げ

2007年10月18日 中国新聞ニュース

 貴金属販売の田中貴金属ジュエリー(東京)は18日、2008年の純金製大型カレンダーを銀座本店で公開した。販売価格は3000万円。

 新聞紙大のサイズ(縦67センチ、横42センチ)で、重さは約6キロ。去年の価格は2007万円で、今年は当初、2008万円にしようとしたが、金価格の高騰でやむを得ず、一気に値上げしたという。「最近の金の人気と高騰ぶりを分かっていただきたかった」(田中貴金属)。

 裏面には色鮮やかな源氏物語の絵巻が印刷されている。用意したのは1点だけだが、希望があれば追加でつくる。19日の発売と同時に銀座本店で展示し、その後、名古屋と大阪、福岡の店舗で順次公開する。

金先物ミニ取引 東工取、きょうスタート

2007/07/17 FujiSankei Business i.

 東京工業品取引所(南学政明理事長)は、これまでより少ない資金で投資が可能な金先物の「ミニ取引」を、17日にスタートさせる。取引単位を小口化し、損失が出た場合でもその額を限定できる制度を導入、売買リスクを軽減した。これにより広く個人投資家層の資金を呼び込みたい考えだ。

 現行の金先物では売買単位が1キログラム、1売買単位ごとに投資家が取引仲介業者に差し入れる証拠金が9万円なのに対し、ミニ取引は売買単位を100グラム、証拠金を1万2000円にそれぞれ圧縮、気軽に取引に参加できるようにした。

 また、投資家が仲介業者と事前に取り決めた損失限度に達した場合、自動的に取引が打ち切られる「ロスカット・ルール」も導入する。一方、ミニ取引では、現行取引のように金地金の受け渡しができないという制約もある。

 同取引所は当初、9日の取引開始を予定していたが、仲介業者の準備が間に合わず、開始を1週間延期した。

パンダ金貨25種セット発売 中国人民銀行が再現

2003年07月19日 中国新聞ニュース

 硬貨輸入販売の泰星コイン(東京)は、毎年デザインが変わる金貨として人気がある「パンダ金貨」の発行25周年を記念して、合計25種を集めた金貨セットを22日に発売する。

 パンダ金貨は、中国人民銀行が1982年の日中国交正常化10周年を機に、同年から毎年パンダの絵柄を変えて(2001年と02年は同デザイン)発行している。今回のセットは、同銀行が各年のデザインを15元金貨として再現した。木製ケース入り200セット限定で、価格は21万円。

 銀貨セットもある。300セット限定、7万円。問い合わせは電話03(3297)8222。

経産省、希少金属の備蓄を強化 プラチナなど確保へ

2006/06/15 The Sankei Shimbun

 経済産業省・資源エネルギー庁は14日、デジタル家電や燃料電池自動車など日本の先端技術に欠かせない希少金属の確保を目指し、探鉱開発や備蓄の強化を促す報告書をまとめた。

 プラチナやインジウムといった希少金属は中国などの経済成長で需給が逼迫(ひっぱく)、中国や南アフリカといった特定の国からの供給に依存しているものが多い。

 鉱山の事故で供給が途絶えたり価格が急騰すると国内産業に打撃を与える恐れがあるため、政府の支援を手厚くする必要があると判断した。

NY金先物が急騰、654ドルと25年半ぶりの高値

2006年04月29日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク=小山守生】28日のニューヨーク商業取引所の金先物相場は急騰し、取引の中心である6月渡しの終値が前日比18・20ドル高の1トロイ・オンス(約31グラム)=654・50ドルと、1980年11月上旬以来、25年6か月ぶりの高値となった。

 国際原子力機関(IAEA)がイラン核問題についての報告書を国連安全保障理事会に提出し、情勢が一段と緊迫化したのを受けて、安全資産としての金買いが膨らんだ。

NY金、1トロイ・オンス=636ドル25年ぶり高値

2006年04月20日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク=北山文裕】19日のニューヨーク商業取引所では、金先物が買われ、取引の中心となる6月渡し価格は3日続伸し、終値は前日比12・70ドル高の1トロイ・オンス(約31グラム)=636・00ドルと1980年12月以来、約25年4か月ぶりの高値となった。

 原油相場の上昇によるインフレ懸念に加え、中東情勢の不透明感が高まり、インフレと有事に強い金への資金流入が加速した。

NY金4・50ドル高、25年4か月ぶり高値更新

2006年04月20日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク=北山文裕】18日のニューヨーク商業取引所で、原油高騰によるインフレ懸念を背景に金先物が続伸し、取引の中心となる6月渡し価格は前日比4・50ドル高の1トロイ・オンス(約31グラム)=623・30ドルと、1980年12月以来約25年4か月ぶりの高値を更新して取引を終えた。

アラスカで金生産開始 住友金属鉱山など

2006/02/13 The Sankei Shimbun

 住友金属鉱山と住友商事は13日、カナダの鉱山会社と共同で開発を進めていた米アラスカ州のポゴ金鉱山で、金の生産を始めたと発表した。日本企業が主体となった海外の大規模な金鉱山開発は初めてという。

 1994年に金鉱床を見つけ、計約400億円を投じて坑道掘削、製錬設備建設などを進めていた。うち計6割を住友金属鉱山と住友商事が負担。数カ月後にはフル操業し、年約12トンの金を生産する。(共同)

NY金先物、終値で再び25年ぶり高値

2006年01月14日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク=小山守生】13日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の金先物相場は反発し、取引の中心である2月渡し価格は一時、1トロイ・オンス(約31グラム)=558・80ドルまで上昇し、取引中として1981年1月以来25年ぶりの高値をつけた。

 終値も前日比7・70ドル高の557・00ドルと、25年ぶりの高値となった。

 核燃料研究活動を再開させたイランに対して欧米諸国が強く非難するなど、国際的な緊張が高まっていることを受けて、「有事の金」を買う動きが強まった。

NY金が急騰、17年8か月ぶり高値

2005年09月20日 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク=北山文裕】週明け19日のニューヨーク商業取引所では金相場が上昇し、指標となる12月渡し価格は前週末比7・10ドル高の1トロイ・オンス=470・40ドルと、1988年1月以来約17年8か月ぶりの高値で取引を終えた。

NY金相場、さらに上昇 460ドル台に

2005年09月17日 asahi.com

 16日のニューヨーク商業取引所の金相場は、国際指標となる先物価格の終値が前日比4.00ドル高い1トロイオンス(31.1グラム)=463.30ドルとなり、17年3カ月ぶりの高値をつけた前日より、さらに上昇した。

 原油価格高騰に伴う米国のインフレ懸念から、現金の価値下落を避けて「安全資産」とされる金に投資する動きが投機筋などに強まったとみられている。

NY金、17年ぶり高値 インフレ懸念の台頭で

2005/09/16 The Sankei Shimbun

 15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場はインフレ懸念の台頭で急騰し、取引の中心となる12月渡しは前日比5・60ドル高の1オンス=459・30ドルと、1988年6月以来、約17年ぶりの高値で引けた。

 大型ハリケーン「カトリーナ」による被害に伴い、ガソリンなどエネルギー価格が高騰。物価上昇の兆しを示す経済指標の発表も相次ぎ、インフレ懸念が高まった。ハリケーンの被害拡大で米景気の先行きに不透明感が強まっており、株式市場などから逃避してきた資金が金相場を押し上げた。(共同)

NY金高騰、16年ぶり高値水準に…ドル安で資金移動

2004/12/04 読売新聞 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク=北山文裕】ニューヨーク・マーカンタイル取引所の金相場が、1988年以来約16年ぶりの高値水準に上昇している。

 最近のドル安でドル資産の減価を嫌う投資家が資金を金に逃避させているほか、値下がりに転じた原油相場から投機資金を振り向ける動きも活発化している模様で、金相場は当面、高止まりしそうだ。

 金先物相場は今年4月に1ロトイ・オンス=430ドルを超え、その後いったん反落したが、今秋以降、再び上昇に転じている。3日の取引では、中心となる2月渡し価格が前日比5・50ドル高の1ロトイ・オンス=457・80ドルで取引された。

 最近のドル安の進行が、金相場の値上がりの最大の要因だ。ブッシュ大統領の再選後、米国が「ドル安容認」に転じるとの思惑から金相場への資金流入が一層強まった。米景気の拡大に伴う金利上昇リスクを回避するため、インフレに強い金への投資志向が強まっているとの指摘もある。

 一方、原油先物相場は、指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の価格が10月下旬に1バレル=55・67ドルの過去最高値まで上昇したが、12月に入って下落傾向が鮮明となり、3日の終値は1バレル=42・54ドルと、8月末以来、約3か月ぶりの水準まで下落した。「原油から金へ投機の対象が移った」と見る市場関係者も多い。

金の新商品を上場 NY証取

2004/11/19 The Sankei Shimbun

 米ニューヨーク証券取引所は18日、金を証券化した新たな金融商品「ストリートトラックス・ゴールド・シェアズ」を上場したと発表した。取引関係者が限られている金先物市場に比べ、一般投資家も取引に参加できるほか、世界最大の金融市場ニューヨークに上場したことで資金が集まり、今後の金市場拡大が期待されている。

 新商品は金の普及を目指している非営利団体ワールド・ゴールド・カウンシル傘下のワールド・ゴールド・トラスト・サービスが、保有する金を担保とする小口化した証券を発行。売り出し価格は金1オンスの現物価格の10十分の1を基準として設定。一般の証券のように売買され、初日の終値は44・38ドルだった。

 金の先物価格はドル安などを背景に16年ぶりの高値をつけているものの、金鉱会社や投機筋だけが取引に参加しているため市場は株式市場などに比べて小規模。しかし、今回の上場で機関投資家や個人が資金運用に投資しやすくなり、金先物価格のさらなる上昇も誘いそうだ。(共同)

NY金、また16年ぶり高値

2004/11/06 The Sankei Shimbun

 5日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、ドル全面安を受け続伸し、指標となる12月渡しは前日終値比3・50ドル高の1オンス=434・30ドルで取引を終え、前日に続き終値で16年ぶりの高値をつけた。

 中国の人民元の切り上げ観測や米国の双子の赤字問題を背景にドル売りが進行し、金に資金が流入する動きが加速した。市場関係者は「ドル安の流れに変化がない限り、450ドルを目指す展開」と予想している。(共同)

「有事の金」、今年上半期小売価格は12年ぶり高値

2004/07/13 読売新聞 Yomiuri On-Line

 田中貴金属工業が13日発表した同社の金販売実績によると、2004年上半期(1―6月)の投資用金地金の1グラム当たりの平均小売価格(税抜き)は、前年同期比65円高(4・7%増)の1448円で、半期ベースでは1992年上半期(1480円)以来、12年ぶりの高値となった。

 イラクの混迷など国際情勢が緊迫する中で、争乱時なども比較的に価値が安定しているとされる「有事の金」に人気が集まったためとみられる。

 ただ、月平均では、6月は前月比6円安(0・4%減)の1429円と、3か月連続のマイナスで、3月の1468円をピークに下落傾向にある。

資産跳び上がるかな?カンガルー金貨で“千両箱”

2004/05/23 読売新聞 Yomiuri On-Line

 三菱マテリアルは、オーストラリア・パース造幣局発行の1オンス・カンガルー金貨が100枚(計約3・11キロ・グラム)入った「三菱の金貨千両箱」を発売した。

 価格は、金の小売価格が1グラム当たり1500円の場合、約505万円(税込み)という。カンガルー金貨は、「地金型」と呼ばれる金純度の高い金貨で、これが木製の「千両箱」に詰められている。

 三菱マテリアルの「千両箱」は、昨年9月に発売した金の地金10キロ・グラムが入った「三菱の地金千両箱」に続く第2弾。「地金千両箱」は時価で約1500万円(税込み)だが、約8か月で約400箱が売れており、「金貨千両箱」も1か月当たり30箱の販売を目指す。

イラク、パレスチナ緊迫で“有事の金”高騰2004/04/11 読売新聞 Yomiuri On-Line

 国際商品市場で、金価格が高騰している。イラクや中東情勢の混迷など国際情勢が緊迫する中、通貨や株式に比べて価値が安定している安全資産として「有事の金」に資金が流入しているためだ。日本でも、改めてその資産価値が見直され、個人投資家などの間で金商品の人気が高まっている。銀など他の貴金属も投機対象などに加わって値上がりしており、産業界への影響も懸念されている。(小谷野 太郎、ニューヨーク・北山 文裕)

 ニューヨーク商品取引所の金先物相場は4月1日に1トロイ・オンス=433・0ドルと1988年12月以来15年3か月ぶりの高値をつけた。今週に入っても同420ドル付近の高値圏で推移している。

 金相場が騰勢を強めたのは、3月中旬のスペインのテロ事件がきっかけだ。パレスチナやイラク情勢などの「地政学的リスク」が高まる中で、イラク戦争で米支援の姿勢を明確にしてきたスペインがテロの標的となり、各国の通貨や株式から、より安全資産と見られる金へと投資資金の「質への逃避」が起きた。

 米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和策で、余剰資金がより有利な投資先を求めて金などに向かっているという要因もある。「米経済の成長が加速するとの期待感から、インフレに強い金」への投資意欲が強まっている(米エコノミスト)との指摘もある。

 金の生産体制も価格に影響を及ぼしている。金価格が同250ドル台まで下落した90年代後半以降に国際的な再編・集約が進み、新規の探鉱投資は減少傾向にある。一方で、中国など新興経済圏の金に対する需要は底堅く推移する見通しで、需給面からも「金相場は当面緩やかな上昇基調が続く」(トレーダー)との見方が多い。

 国内でも、東京工業品取引所の金先物の指標価格(期近物)は、今年1―3月の平均価格が1グラム当たり1405円と、2003年の年間平均価格を50円以上も上回った。平均価格が1400円台を超えるのは1992年以来12年ぶりで、「個人投資家や商社からの買い注文が増えている」という。

 投資家が毎月一定額を金購入に充てる田中貴金属工業の「純金積み立て」は、昨年5月以降、会員数が月400―500人ペースで増加し、今年3月までに約7000人に達した。

 同社によると、過去のブームは、金価格の下落局面で起きたのに対し、2001年以降は価格上昇局面で人気が高まっているのが特徴という。「資産の一部に組み込んで長期保有する意識が高まっている」(同社)ためで、来年4月のペイオフ(破たん金融機関からの預金払い戻し保証額を元本1000万円とその利息に限る措置)の完全解禁などを控え、引き続き強い需要の伸びを見込んでいる。

 銀の国際価格も、利ザヤ稼ぎを目的とした投機資金の流入などで、このところ大幅に上昇している。

 一方、産業用素材として幅広く使われている銅価格も、中国需要の急増などで上昇している。銅地金の価格は、ロンドン金属取引所(LME)で昨年10月ごろから上昇を始め、円換算では1トン当たり24万円だったが、今年3月末には、円換算で13年ぶりの高水準となる38万円まで値上がりした。銅を多く使う電線業界では、仕入れ価格の上昇の影響が、業界全体で年間最大200億円に達すると試算されている。

 投機マネーの流入や旺盛な実需などが、原油や鉄鋼などの「素材インフレ」にとどまらず、貴金属にも影響を及ぼし始めている。

 ◆東京工業品取引所=1984年、旧東京繊維商品取引所と旧東京ゴム取引所、旧東京金取引所が統合して誕生した。

 その後もパラジウムやアルミニウムなどを上場。さらに、日本の石油自由化を背景に、ガソリン、灯油、原油、軽油など上場商品の拡充を進め、現在は10商品を扱う総合商品取引所に成長した。

 2002年度の取引実績は、国内商品取引所において約55%の市場占有率(シェア)。国際的にも、商品先物でニューヨーク商業取引所に次ぐ第2位の位置を占める。

 2003年10月1日現在、会員数116、準会員数40、受託会員数70。

NY金、2カ月ぶり高値 2004年03月23日 The Sankei Shimbun

 22日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の金先物相場は続伸し、取引の中心となる4月渡しは前週末終値比4・90ドル高の1オンス=417・60ドルで取引を終え、約2カ月ぶりの高値となった。

 イスラエル軍がパレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの精神的指導者、ヤシン師を殺害したことをきっかけに、世界的に株価が下落。金に対して資金避難の買いが入った。(共同)

プラチナ、24年ぶりの高値に 米商品先物相場が急伸 2004年03月02日 The Sankei Shimbun

 中国経済の高成長や世界経済の回復傾向を受けて、プラチナ(白金)、原油など米商品先物相場が急伸している。1日には自動車触媒などに使われるプラチナがほぼ四半世紀ぶりの高値となったほか、原油も昨年3月のイラク戦争前の水準をつけた。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のプラチナ先物相場は1日、取引の中心となる4月渡しの終値が1オンス=906.1ドルをつけ、24年ぶりに900ドルを超えた。自動車向けに加え、宝飾品向けの需要も好調。このため生産が追い付かず在庫不足の状況だという。

 同取引所の原油先物相場も、需給逼迫(ひっぱく)懸念で米国産標準油種(WTI)の4月渡しの終値が前週末比0.70ドル高の36.86ドルと昨年3月以来の高水準になった。

 市場関係者によると、今回の堅調な商品市場のリード役は、電線などインフラ事業や工業製品に幅広く利用され景気動向に敏感な銅相場。中国をはじめとした需要急増見込みで昨年末から上昇。これをきっかけに日米欧の機関投資家が商品市場で幅広く資金を運用し始めているという。(共同)

金相場:ニューヨークで6年ぶりの高値 イラク情勢緊迫化で

2003年01月04日 毎日新聞

 【ワシントン竹川正記】3日のニューヨーク商品取引所の金相場は、イラク情勢の緊迫化を受けて値上がりし、先物の指標銘柄の2月渡し物は前日終値比5.10ドル高の1オンス=351.60ドルと約6年ぶりの高値で取引を終えた。米政府が湾岸地域の兵力を増強したことから、対イラク開戦観測が強まり、金を買う動きが広がった。


ダイヤモンド、生産・流通過程も透明に デビアス社

2000.07.13(21:20)asahi.com

 世界最大のダイヤモンド供給業者である南アフリカのデビアス社は12日、取引業者を集めた会議でダイヤの生産・流通過程を「より透明化する」方針を示した。これまでの需給調節による価格維持策を取りやめ、市場にゆだねるとともに、アフリカの紛争地域で反政府勢力の資金源となっている「紛争地ダイヤ」を扱わないことを表明した。

 同社は世界のダイヤの半分近くを取り扱っているとされ、その影響力をもとにした人為的な相場形成が問題視されてきた。長年の需給調節によって、同社のダイヤ原石の在庫が増加。一方で、紛争地ダイヤをめぐる国際世論の厳しい目もあり、市場の透明化に踏み切ることになったとみられる。

 紛争地ダイヤについては、英国と南アフリカ政府を中心に関係各国間で国際規制を作ることで話が進んでおり、英国が九州・沖縄サミットでも取り上げることになっている。

パラジウム価格が高騰

2000年2月9日 17時29分 共同通信社

 自動車排ガス処理触媒などに利用される白金(プラチナ)族系の貴金属、パラジウムが急騰している。世界的な環境規制強化で需要が急増しているにもかかわらず、最大生産国であるロシアからの供給が不安定なためだ。価格高騰が続けば、自動車メーカーの調達にも影響を与えかない。

パラジウム相場大荒れ、急騰収まらず

07:11a.m. JST February 26, 2000

 東京工業品取引所のパラジウム先物相場がここ1カ月、大混乱となっている。主産国ロシアの供給難と需要増に加え、投機資金の流入もあって、世界的に価格上昇が収まらず、取引がほとんど成立しない状況が続いている。資金繰りに窮する会員商品取引会社も出ており、同取引所は同取引所があっせんする「特別売買」という救済措置を実施。さらに24日からは初の取引価格凍結に踏み切った。

 同取引所では、今年12月決済もののパラジウム先物取引の終値が、1月下旬から19営業日続けて高騰した。1月27日の終値1グラム=1542円に対し、23日は同2363円と、価格は1.5倍以上に跳ね上がった。

  このため取引の成立が難しくなり、同取引所は18日、商社などに協力を求め、資金繰りに窮した一部の会員会社に対する「特別売買」をあっせん。24日からは、今年12月決済分までの先物取引の価格を凍結する強行措置に踏み切った。

 このまま相場全体が急上昇を続けると、以前の安い価格で先物の売り注文を出していた会員会社が、決済で巨額の損失を出したり、追加証拠金が手当てできずに資金繰りに行き詰まったりするのを避けるのも狙いとみられる。

 しかし、個人投資家からは「先物市場は自己責任を重視するプロの世界。先物価格の読みを誤った会員会社が一方的に守られるのはおかしい」と、不透明さを指摘する声も出ている。飯塚和憲・同取引所専務理事は「一部企業の倒産などで市場全体への悪影響がさらに広がるのを防ぐため、やむなく実施した」と話している。

 パラジウムは希少性の高い貴金属で、歯科などの医療用のほか、自動車の排ガス浄化のための触媒などに使われる。同取引所では1994年夏に正式上場した。供給の7割近くをロシアに依存していることから、同国の供給状態の変動で、過去にも価格が乱高下している

パラジウム市場はまひ状態

2000年2月23日 19時14分

 東京工業品取引所でパラジウムの価格急騰が続き、空売りを買い戻しできないまま損失が膨らんでいる投資家が悲鳴を上げている。取引所は、価格沈静化のためさまざまな措置を講じたものの焼け石に水。市場機能はまひ状態に陥っている。海外の投機筋などが流動性が低く価格が変動しやすい点に目をつけ、海外市場で価格をつり上げているともいわれる。


5月から9月末までに最大120トンの金売却=スイス中銀

00年5月2日 16時38分[チューリヒ 2日 ロイター]

 スイス国立銀行(中央銀行)は、5月1日から予定通り、余剰な金準備の売却を開始したことを明らかにした。今回の売却では、9月末までに最大120トンの金を売却する予定だという。

 スイス中銀の声明によると、同中銀は合計1300トンの金準備を売却する計画で、今回開始した売却は、その第1弾となるもの。

 これまでにどれだけ量の売却を完了したかについては、明らかにされていない。

IMFが金403トンを売却 差益は貧困国救済に

10:46a.m. JST April 08, 2000

 国際通貨基金(IMF)は7日、重債務貧困国の債務軽減を目的にした金売却を終了した、と発表した。売却した金は約403トンで、差益約30億ドルを基金にして救済策の原資にする予定だ。売却は市場外取引で昨年12月から今年4月まで7回行われた。

金先物に買い殺到

2000年2月7日 17時36分 共同通信社

 7日の東京商品先物市場は、前週末の米国市場で金価格が1オンス当たり、300ドル台に急騰したことから、東京工業品取引所の金先物に買いが殺到した。取引の中心となっている2000年12月きりは前週末に比べて1グラム当たり値幅制限いっぱいの40円高まで買われ、終値は1030円と昨年10月22日以来、約3カ月半ぶりに1000円の大台を回復した。

IMF、金売却計画断念も

1999年07月24日 10時39分 共同通信社【ワシントン共同】

 サマーズ米財務長官は23日、重債務国の救済を目的に6月の主要国首脳会議が合意した国際通貨基金(IMF)の金売却計画について「われわれはさまざまな代替案を模索している」と述べ、米政府が売却以外の資金確保策を検討していることを初めて明らかにした。

金売却は「狂気のさた」

1999年07月07日 8時41分 共同通信社【ロンドン7日共同】

 世界の産金会社などでつくるワールド・ ゴールド・カウンシルは6日、英政府が保有金の売却を決め、同日初めて放出に踏み切ったことを 「狂気のさた」と痛烈に批判し た。

今が買い時?金が安値更新

1999年06月19日 19時51分 共同通信社

 金の国内小売価格が23年ぶりの安値を更新し、買い時とみる個人投資家が、早くも将来の値上がりへの思惑から買いに動き始めている。大手貴金属店には客足が戻り、 100万円単位で注文するなど人気が盛り返す兆しも。だが世界的な供給過剰感は根強く、今後も値下がりするリスクが残ると分析する市場関係者は少なくない。 

 国内の店頭金小売価格は6月11日、1976年9月以来の安値である1グラム=1042円(税抜き)となり、昨年同時期に比べ20%以上も値下がりした。

金相場は低迷の見通し 相次ぐ売却で債権へシフト

11:04p.m. JST May 08, 1999

 英政府による金売却の発表で、週末のニューヨークやロンドン市場では金価格が軒並み急落した。世界的なインフレ懸念の後退で金の投資価値が弱まり相場低迷が続いているなか、金を売却する中央銀行が2年前から急増、利回りのいい米国債などに乗り換える債券シフトに拍車がかかっている。

 金保有で世界9位の英政府は7日、イングランド銀行(中央銀行)の管理金715トン(65億ドル相当)のうち、6割近い計415トンを段階的に売却すると発表した。代わりに、利回りの比較的高い外国政府の債券などで運用する。「ドル建て4割、ユーロ建て4割、円建て2割」の証券を保有する計画だ。

 このニュースを受け、ニューヨークの金相場は先物価格が一時は3.6%安の1トロイオンス(約31グラム)=280.30ドルまで急落した。ロンドン相場は直物が3.4%安。「いずれほかの主要国も金を売るだろう」(同)との見方が強まり、金採掘や関連企業の株価も軒並み下落した。

 金価格は1990年代半ばまで350―400ドル程度だったが、アジア経済危機などによる需要減で下落。米ミシガン大のスティーブン・サラン教授(経済学)は「金相場が低迷して、中央銀行は外貨準備を利回りのいい資産に切り換え始めている」という。

 97年に豪州とアルゼンチン政府が保有金の大部分を売って以来、カナダやベルギー、オランダなども相次いで売却。中央銀行など公的組織が昨年売り払った金は前年より1割多い412トンに増えた。スイスフランと金の交換率を法律で定めているスイスでも先月、最大で保有量の半分の金を売却するという政府案が国民投票で支持された。

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