TOPIC No.2-14a-3 原油/石油/ガソリンの価格動向
(2000年9月-2002年度)


NY原油、一時33ドル台

2002年12月31日 The Sankei Shimbun

 30日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、対イラク戦への懸念などから一時、米国産標準油種(WTI)先物価格が1バレル=33ドル台の高値をつけた。その後、石油輸出国機構(OPEC)加盟国が増産の意向を示したことを受けて反落。WTI2月渡しの終値は前週末終値比1・35ドル安の1バレル=31・37ドルと5営業日ぶりに値を下げた。

 しかし、依然として30ドル以上の高値圏で、今後のイラク情勢の展開次第では35ドル以上に跳ね上がる可能性もあり、景気全体への影響が懸念されている。

 イラク情勢に加え、原油輸出国であるベネズエラのゼネスト問題も原油価格の高止まりの要因。

 この日のWTI先物価格は一時33ドル台後半まで上昇したが、OPEC加盟国高官が、今後2週間原油価格高騰が続いた場合、自動増産措置の発動で少なくとも日量50万バレル生産量を引き上げると表明したため、急落した。(共同)

ベネズエラの外国人が次々国外へ、石油不足で暴動懸念2002年12月28日 Yomiri On-Line

 【カラカス28日=本間圭一】チャベス大統領の辞任を求めるゼネストと大規模なデモが続く石油大国ベネズエラで、ガソリンの供給不足による暴動などを懸念する外国人が次々と国外へ出始めた。

 米国や英国などの主要国はすでに大使館、領事館などの職員や家族が国外避難を開始した。

 日本政府も24日、ベネズエラからの国外退去を勧告。在カラカス日本大使館によると、3か月以上の邦人長期滞在者約330人のうち200人以上が出国を決めた。その一部はすでに国外へ退避した。また、主要日系企業の7割以上が業務を停止している。

NY原油価格が上昇、2年1か月ぶりの高値

2002年12月27日 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク26日=京屋哲郎】26日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イラク情勢の緊迫に加え、南米の産油国ベネズエラのゼネストが長期化するとの観測から大幅に上昇した。指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の2月渡し価格は、24日終値に比べ0・52ドル値上がりし、2000年11月末以来、ほぼ2年1か月ぶりの高値となる1バレル=32・49ドルで取引を終えた。

 朝方は利益確定の売りが先行し下落して始まったが、ベネズエラの国営石油会社の従業員がスト続行を決めたことを受け、買いが優勢となった。一時は1バレル=32・60ドルまで上昇した。

 原油相場は、年初から12ドル以上も値上がりしており、12月だけでも約5ドル上昇している。原油価格の高止まりはエネルギー関連費の高騰という形で企業のコスト負担増を招き、業績回復の足かせとなるだけに、米経済に与える打撃が懸念され始めている。

OPECが原油増産を検討

2002年12月22日 The Sankei Shimbun

 イラク情勢の緊迫化などによる原油価格の高騰を受け、石油輸出国機構(OPEC)が原油を増産する方向で検討に入った。OPEC筋が21日明らかにした。価格高騰が長期化すれば、米国や日本といった消費国の景気に悪影響を与えるとの判断による。

 湾岸産油国筋は「生産枠の変更は電話か緊急総会の招集で決められるべきだ」と指摘。産油国が生産枠を無視して増産に走らず、OPEC全体の合意に基づく実施を求めている。

 原油の主要7油種平均価格は19日、イラク情勢やベネズエラのゼネストの長期化を背景に1バレル=29・56ドルと、OPECの目標価格帯の上限28ドルを4日連続して突破した。

 平均価格が22−28ドルの範囲を20日連続して超えた場合は、イラクとイランを除くOPEC9カ国で50万バレル増減産するという非公式の取り決めがある。湾岸筋は「原油価格が高止まりし続けた場合は合意のメカニズムが実施されるだろう」と指摘している。

 OPECは今月12日の総会で来年1月からの実質減産に合意。10月現在で合意を無視した「ヤミ増産」が日量280万バレルに達しており、合意が守られると150万バレルの減産になる。

 最大産油国のサウジアラビアは、来年1月から日本などアジア向けの原油輸出量を契約より23%を減らすことを通告。ほかの産油国も追随する見通しだ。

 ただ、サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は「需給バランスは崩れていない」と、価格高騰は投機的な動きとの見解を示している。増産は価格下落につながるため、慎重な意見も多い。(共同)

NYの原油と金相場が急騰、イラク情勢緊迫などで

2002年12月19日 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク18日=坂本裕寿】18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、主要な原油輸出国であるベネズエラのゼネストが長期化していることなどを受けて買いが強まり、急伸した。指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の1月渡し価格の終値は前日比0・34ドル高の1バレル=30・44ドルと約2か月半ぶりの高値となった。WTI価格は一時、1バレル=31・25ドルと2001年2月以来の高値まで上昇した。

 一方、18日のニューヨーク商品取引所の金先物相場も、イラク情勢の緊迫化などを背景に投資資金の安全志向などから買いが加速し、2月渡し価格は前日比4・70ドル高の1オンス=342・70ドルと97年6月以来、約5年半ぶりの高値で取引を終えた。

サウジ、原油出荷23%削減 1月から日本向けなど

2002/12/18 中国新聞ニュース

 【ロンドン18日共同=今藤悟】世界最大の産油国であるサウジアラビアが、来年一月から日本をはじめとするアジア向けの原油出荷量について、あらかじめ決めた契約量から23%前後削減すると、日本の商社などに通告してきたことが十七日分かった。石油業界筋が明らかにした。

 品薄感が出ている日本国内の灯油価格にも影響が出るとみられ、年明け以降高値で推移しそうだ。

 石油輸出国機構(OPEC)が今月十二日の臨時総会で合意した実質減産に伴う措置。商社の石油担当者によると、イランやクウェート、アラブ首長国連邦など他のOPEC加盟国も追随する動きを見せている。

 サウジが減産合意の順守姿勢を明確にしたことで、原油価格は「冬場の需要が一巡しても需給が締まり、当面は一バレル=二〇ドル台半ばから後半で推移する」(石油トレーダー)との見方が大勢だ。

 原油価格は、ニューヨーク市場の先物価格が約二カ月ぶりに一バレル=三〇ドルを超えるなど高値圏にある。イラク情勢緊迫やベネズエラのストライキ、北半球の寒波などが価格を押し上げているためだが、例年は年明け以降、需要が減少する。

 OPECは年初から、生産枠を過去十年間で最低の日量二千百七十万バレルに据え置いている。ただ、実際には価格高止まりを受けた「ヤミ増産」が横行し、十月の産油量は生産枠を同二百八十万バレル程度超過した。

NY原油は大幅続伸、2か月ぶり30ドル台

2002年12月17日 Yomiuri On-Line

 【ニューヨーク16日=坂本裕寿】週明け16日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、原油輸出国であるベネズエラのゼネスト長期化を背景に、原油の供給不安感が強まって大幅に続伸した。

 指標銘柄であるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の1月渡し価格の終値は、前週末比1・66ドル高の1バレル=30・10ドルと3営業日連続で上昇し、10月中旬以来、約2か月ぶりに終値で1バレル=30ドル台に乗せた。

「ヤミ増産」解消へ最終調整 OPEC

2002年12月12日 The Sankei Shimbun

 石油輸出国機構(OPEC)は12日午後(日本時間同日夜)、臨時総会前の非公式会合を開き、来年1〜3月期の原油生産体制を協議する。原油価格の高止まりを背景に、実際の産油量が生産枠を超える「ヤミ増産」が横行しているため、解消策が議論の中心。

 これまで事務レベル折衝では、生産枠を来年1月から日量100万〜150万バレル程度引き上げ、各国がそれを順守することでヤミ増産を解消する方向で調整を進めてきた。非公式会合で大筋合意すれば、臨時総会で正式決定する。

 OPECは昨年2月から生産枠を減少させており、正式決定すれば、ほぼ2年ぶりの引き上げとなる。

 ただ、ヤミ増産の自粛を求めるサウジアラビアと、原油高の恩恵を受け続けたい産油国との意見の隔たりは埋まっていない。非公式協議が難航すれば、総会開催が13日にずれ込む可能性もあり、ヤミ増産が解消できるかどうか、不透明な部分も残っている。

 OPECは年初から日量2170万バレル(イラクを除く)の生産枠を実施しているが、現状は上限を約280万バレル超過。例年、年明け以降は需要が減るため、このままヤミ増産を続けると在庫が膨らみ、価格が下落する公算が大きい。

 サウジは、生産枠の引き上げと実際の産油量の削減を同時に実施することで生産枠を実態に近づけ、価格のコントロール能力とOPECへの信頼を回復すべきだと提案している。

 原油価格は現在1バレル=20ドル台後半と強含んでいるが、OPECの目標価格帯である22〜28ドルの範囲に収まっているため、生産枠の拡大に慎重な意見もあり、調整はぎりぎりまで難航しそうだ。(共同)

ガソリン価格5か月ぶり上昇、リッター100円に

2002年11月22日 Yomiuri On-Line

 石油情報センターが22日まとめた11月のレギュラーガソリンの全国平均価格は前月より1円高い1リットルあたり100円となり、今年6月以来5か月ぶりに上昇した。灯油の平均価格(店頭)も18リットルあたり784円と前月比で2円上昇し、軽油も1リットルあたり81円と前月より1円アップした。

 イラク情勢などを受けて原油価格は高止まりしているが、石油元売り各社は10月から原油価格の上昇分を小売り価格に転嫁するため卸売価格を引き上げており、この影響が小売価格にまで及んできたとみられる。

 「イラク情勢が不透明なことに加え、灯油は在庫の薄い状態で、石油製品の価格は今後も下落する方向にはない」(若林俊一郎・石油情報センター所長)とみられ、冬場の天候によっては、灯油価格などがさらに上昇する可能性もある。

米の戦略石油備蓄、過去最大の5億9200万バレル

2002年11月16日 Yomiuri On-Line

 【ワシントン15日=天野真志】米エネルギー省は15日、緊急時の石油確保のため政府で保有する「戦略石油備蓄(SPR)」の備蓄量が5億9200万バレルに達し、過去最大に並んだと発表した。備蓄量は1994年にも一時、5億9200万バレルに達したことがあり、現在の備蓄量は8年ぶりの高水準だ。米国がイラク攻撃に踏み切った場合、石油価格の高騰が懸念されていることに配慮した備蓄積み増しと見られる。

新日本石油:ガソリン卸値を3.7円引き上げ

2002年09月27日 Mainichi INTERACTIVE

 国内石油元売り最大手の新日本石油は27日、10月1日出荷分からのガソリン卸値1リットル当たり9月比3.7円引き上げると発表した。値上げは5月(前月比3円)以来5カ月ぶり。値上げ幅は、湾岸戦争で原油が急騰した90年11月(前月比4.1円)に次ぐ大きさ。元売り各社も、値上げに追随するとみられる。ガソリンスタンドの激しい販売競争によって値下がり基調にあるガソリン小売価格が、これを機に上昇に転じる可能性も出てきた。

 業界によると、レギュラーガソリンの国内小売価格は、6月の1リットル=101円前後(消費税別)をピークに下がり続け、9月は99円程度。【木下豊】

査察受け入れで油価下落?

2002年09月17日 The Sankei Shimbun

 ダウ・ジョーンズ通信によると、石油輸出国機構(OPEC)加盟国のベネズエラ筋は17日、イラクが大量破壊兵器開発疑惑をめぐり国連査察の無条件受け入れを表明したことで、原油価格が1バレル=2−4ドル下落する可能性があると語った。

 同筋は「今回の(イラクの)決定は間違いなく原油価格に影響を与える」と指摘。原油生産枠について協議する19日の大阪総会の議論も左右するとの見方を示した。

 ニューヨーク市場では、査察受け入れのニュースが流れた後の16日の夜間取引で、米国産標準油種WTIの先物価格は通常取引の終値より1ドル以上下げ、1バレル=28ドル台半ばで取引された。(共同)

OPEC:原油生産枠の据え置き正式決定 大阪市内で総会

2002年09月19日 Mainichi INTERACTIVE

 石油輸出国機構(OPEC)は19日、大阪市内で総会を開き、国連制裁下にあるイラクを除く加盟10カ国の10〜12月の原油生産枠を、現行の日量2170万バレルに据え置くことで正式合意した。ただ、イラクをめぐる情勢が不透明なことから、12月12日に臨時総会を開き、再協議する。OPEC総会が日本で開催されたのは今回が初めて。

 総会にはサウジアラビア、アラブ首長国連邦など加盟11カ国の石油担当相らのほか、ロシアなど非加盟3カ国の代表もオブザーバー参加した。

 総会後の会見でルクマン議長は、「最近の原油価格はイラクを巡る不安定要因で、政治的プレミアムガ1バレル当たり3〜4ドル加算されている。原油供給は十分だ」と、据え置きを決めた理由を説明した。次回定期総会は来年3月11日にウィーンで開くことも決めた。

 今回の総会は、北半球の需要期を控え、2年ぶりに生産枠の拡大に踏み切るかが焦点だった。米国によるイラク攻撃への懸念から原油価格が上昇したため、増産の可能性が指摘されていたが、イラクが国連の査察受け入れを表明したことで風向きが変化。増産を見送り、しばらく情勢を見極めようという判断に傾いた。 【岡田功、宇田川恵】

 石油輸出国機構(OPEC)が19日の総会で現行生産枠の据え置きを決めた背景には、原油の値崩れを恐れ、米国によるイラク攻撃の行方を見極めたいという慎重な姿勢がうかがえる。日本の石油業界は、今回の決定を「予想通り」(元売り大手)と受け止めるが、イラク攻撃の可能性が依然として残されていることから、需給逼迫による原油価格高騰を懸念する声も出ている。

 ◆イラク攻撃の行方

 OPEC総会直前まで「増産派と現状維持派は半々だった」(OPEC関係者)。イラクの国連査察受け入れ表明で、この構図が急速に据え置きに傾いた。イラク攻撃の可能性が薄まり、原油価格も下落し、差し迫った調整の必要性が消えた。

 現在の原油価格は1バレル当たり4〜5ドル程度の「戦争プレミアム」があるといわれ、増産後にプレミアムがはがれ落ちれば、値崩れにつながる。世界経済の先行きも不透明感を強めており、増産が供給過剰を招くとの警戒感も強かった。

 それでも、攻撃の可能性が消えたわけではない。増産論者とされるアルジェリアのシャキブ・ヘリル・エネルギー・鉱山相は「これから2カ月間の米国市場などを見極めねばならない」と述べ、イラク問題の動向が今回の決定に影響したことを示唆した。

 ◆国内石油業界

 国内の石油元売り会社の多くは、生産枠据え置きの決定を冷静に受け止めている。OPECの現行生産枠は日量2170万バレルだが、7月の生産実績は2320万バレルと、約150万バレルも超過。元売り大手の多く「日量50〜100万バレル規模の増産をしても、大きなインパクトはない」とみていた。逆に、「問題はイラク情勢だ。実際に戦争になれば1バレル=50ドルまで上昇するとの観測もあり、影響は計り知れない」(石油大手)との声もあり、関心はやはりイラク情勢に集中している。 【宇田川恵】

 出光興産の天坊昭彦社長は「生産枠は需要に対し著しく低い」と指摘。OPECの生産が生産枠を日量約200万バレル超過する状態が今後も続いても、「世界の需給はタイト気味になり、米国によるイラク攻撃の可能性があるうちは、原油価格は高値圏で推移する公算が大きい」と予想する。

NY原油、28ドル台に下落

2002年09月13日 The Sankei Shimbun

 12日のニューヨーク原油先物相場は大幅反落し米国産標準油種(WTI)の10月渡しは前日終値比92セント安の1バレル=28・85ドルと5営業日ぶりに28ドル台に下落した。

 ブッシュ大統領の国連演説が、イラク問題に関して予想ほど踏み込んだ内容ではなかったとの見方で利益確定の売り物が優勢となった。(共同)

NY原油:一時30ドルの大台突破 英紙の対イラク開戦報道で

2002年09月07日 Mainichi INTERACTIVE

 【ワシントン竹川正記】6日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、米英軍機がイラク西部で、大規模空爆を行ったとの英紙報道を材料に急騰、代表的銘柄の米国産標準油種(WTI)10月渡し物が一時、前日終値比1.21ドル高の1バレル=30.19ドルをつけた。米国の対イラク開戦に伴う原油の需給逼迫懸念が高まったためで、8月20日以来、約半月ぶりのの30ドルの大台突破となった。

 その後、米英政府が「空爆は通常の監視活動の一環で大規模なものではない」と、米国のイラク開戦に絡めた英紙の報道を否定したため、終値は同比0.63ドル高の1バレル=29.61ドルとなった。市場では、米国の対イラク開戦懸念に加え、米国の原油在庫が再び減少していることも材料視されており、相場の上昇圧力が強まっている。

OPEC:非加盟6産油国を招待 大阪での総会 2002年08月16日 Mainichi INTERACTIVE

 【ロンドン福本容子】OPEC(石油輸出国機構)は15日、来月19日に大阪市で開催する総会に、ロシアやメキシコなど非加盟産油国6カ国を招待したことを明らかにした。世界の原油生産に占める非OPECの比重は年々高まっており、OPECは非加盟国のオブザーバー参加を通じて原油価格安定のための生産協調を働きかける。

 今回招待したのは、ロシア、ノルウェー、メキシコ、アンゴラ、オマーン、カザフスタン。大半が21日から大阪で開催される国際エネルギーフォーラムに出席予定で、OPEC総会にも参加するものとみられる。

 OPECはこれまでも、非加盟の産油国をオブザーバーとして総会に招いており、今年3月の会議にはロシア、シリアなどが参加している。

レギュラーガソリン1リットル100円、さらに上昇も

2002年05月09日 Yomiuri On-Line

 石油情報センターが9日発表した市況調査によると、7日現在のレギュラーガソリンの全国平均価格は前週より1円値上がりし、1リットル=100円と、5か月ぶりに100円台となった。原油価格の上昇を受けて、石油元売り各社は4月に石油製品の卸売価格を1リットル当たり3円値上げし、5月も3円の値上げを予定している。

 このため、今週以降に追加値上げに踏み切るガソリンスタンドが相次ぐとみられ、ガソリン価格はさらに上昇する可能性が大きい。

石油元売り各社、5月以降も減産継続 2002年05月03日 Yomiuri On-Line

 日石三菱など石油元売り各社は、5月以降も石油製品の減産を続ける方針を固めた。原油価格の高騰を受け、各社はガソリンなどの卸売価格を4月に続き5月も1リットル当たり3円引き上げる予定で、減産を続けることで需給を引き締め、値上げの浸透を図る。

石油卸売価格、5月から3円引き上げ 2002年04月27日 Yomiuri On-Line

 日石三菱、出光興産、コスモ石油、昭和シェル石油、ジャパンエナジーの石油元売り各社は5月から、ガソリンなど石油製品の卸売価格を1リットル当たり3円引き上げる方針を決めた。原油相場の上昇と円安で原油の調達費が上がっているためで、値上げは4月の3円に続いて2か月連続だ。ガソリン卸売価格は湾岸危機の起こった90年秋以来、12年ぶりの大幅値上げとなる。

 原油コストは昨年末以来、1リットル当たりで7円上がり、4月の値上げ分を差し引いても4円の逆ざやが発生している。

住友金属:石油掘削用パイプ生産量が100万トンを超える

2002年04月21日 Mainichi INTERACTINVE

 住友金属工業は20日、石油掘削用シームレスパイプ(継ぎ目なし鋼管)の生産量が、01年度は13年ぶりに100万トンを超えたことを明らかにした。同パイプは原油価格が下がると石油掘削が低調になるため、減産を強いられていたが、01年度は原油価格の回復、新日本製鉄の輸出用同パイプからの撤退がプラスに働いた。大幅増産は稼働率向上が課題になっている住金和歌山製鉄所立て直しの好材料になりそうだ。

石油価格:値上げの動き、全国に拡大 中東情勢緊迫化で

2002年04月17日 Mainichi INTERACTINVE

 経済産業省・資源エネルギー庁が17日発表した石油製品市況調査結果によると、ガソリンスタンド店頭でのレギュラーガソリンの平均小売価格が北海道、近畿、中部、中国、四国の5地区で前週比1円値上がりし、石油製品値上げの動きが全国に拡大した。パレスチナ情勢の緊迫化を受けて原油価格は高騰しており、同庁は「元売り各社による卸売価格の値上げが、全国的に影響し始めた」と分析している。

NY原油、23ドル台に急落

[2002年04月13日](共同)The Sankei Shimbun

 12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ベネズエラのチャベス大統領辞任を受けて急落し、取引の中心である米国産標準油種(WTI)5月渡しは前日終値比1・52ドル安の1バレル=23・47ドルと3月8日以来約1カ月ぶりに23ドル台に下落した。

 大統領と国営石油企業との確執で混乱していた同国の石油生産が、チャベス体制の崩壊で正常化に向かう見通しになったほか、新体制が石油輸出国機構(OPEC)の生産割り当てに批判的とされることもあり、相場の先安観を強めた。

 ベネズエラの動向には不透明な要素が多い上、パレスチナ情勢の一段の緊迫化などで原油が再び高騰する恐れは消えていないが、市場関係者は「需給面からみれば20ドルを割ってもおかしくない。中長期的にはまだ価格が下がる公算がある」としている。

北海原油、27ドル台に急伸=イラク輸出停止の報で−ロンドン市場

[2002年04月08日](時事通信)YAHOO!ニュース 原油価格動向

 【ロンドン8日時事】週明け8日のロンドン国際石油取引所(IPE)の原油先物相場は、イラクのフセイン大統領が、原油輸出を今後1カ月、全面停止すると発表したことを受けて急伸し、北海原油代表油種ブレント5月きりは1バレル=27ドルに乗せ、一時27.43ドルの高値をつけた。午前11時35分現在は前週末終値比1.41ドル高の27.40ドルで取引されている。

<原油価格>東京先物市場で高騰 上場以来の最高値を更新

[2002年04月04日](毎日新聞) YAHOO!ニュース 原油価格動向

 欧米市場の原油相場急騰を受け、中東のドバイ産原油に連動する東京工業品取引所の中東産原油先物(1キロリットル)市場は3日、最も取引量の多い期先物(9月決済)が一時、前日比590円高の2万1150円まで上昇し、昨年9月の上場以来の最高値を更新した。その後は高値警戒感から売り注文が膨らみ、同390円安の2万170円で取引を終えたが、原油とガソリン、灯油の3品を合わせた石油市場の出来高は、26万6675枚(1枚は100キロリットル)と過去最高を記録しており、原油市場は中東情勢などをにらみながら、神経質な動きが続きそうだ。

 原油価格は米国景気の回復期待や対イラク情勢の不透明さを材料に、今年に入ってから上昇を続けている。ただ、国内の石油製品の小売り価格はむしろ逆に下落か横ばい傾向で推移している。

 資源エネルギー庁によると、1リットル当たりの原油価格は今年に入り6円程度上昇。パレスチナ情勢の緊迫化もあって石油元売り各社は3月末、4月分からの卸価格を1リットル当たり3円値上げすると通告した。しかし、レギュラーガソリンの1リットル当たりの小売価格は逆に2〜3円程度下がり、全国平均では4月1日現在で98円と、前週から横ばいにとどまっている。

英石油会社を買収

2002/04/02 The Sankei Shimbun

 国際石油資本(メジャー)のロイヤル・ダッチ・シェルは2日、英国の独立系石油会社インディペンデント・オイルを35億ポンド(約6700億円)で買収することで同社と合意した、と発表した。シェルはインディペンデントの債務8億ポンドを引き継ぐため、買収総額は43億ポンド(約8300億円)に達する。

 インディペンデントをめぐっては、シェルとイタリアの石油大手ENIが水面下で買収合戦を展開。結局、シェルが時価を15%上回る条件を提示したことでENIを出し抜いた。

 シェルにとって買収は北海原油などの生産強化につながり、同社が採掘権を有する原油埋蔵量は約15億バレル増える。


日石三菱、ガソリン基準卸値を1リットル2円上げへ (2001.02.27) asahi.com

レギュラーガソリン、全国平均で1リットル104円に (2001.02.21) asahi.com

セルフ式給油所が急増 安さ受け長崎除き全国350カ所 (2001.01.23) asahi.com

NY原油相場が大幅上昇、1カ月半ぶりの32ドル台 (2001.01.20) asahi.com

OPEC、日量150万バレル減産を総会で決定 (2001.01.18) asahi.com

ガソリン1リットルあたり1円値下げ エッソ石油など (2001.01.19) asahi.com

日量150万バレル減産で合意へ OPEC臨時総会 (2001.01.17) asahi.com

石油価格の安定を要請 河野外相、歴訪中の湾岸諸国で (2001.01.14) asahi.com

原油の減産「慎重に」と河野外相、クウェート政府に懸念 (2001.01.13) asahi.com

OPEC減産で原油相場上昇 1バレル30ドル台に (2001.01.13) asahi.com

OPEC、原油大幅減産へ 価格下落で1年10カ月ぶり (2001.01.12) asahi.com

 減産の最大の狙いは、価格を1バレル=22―28ドルの「目標価格帯」にとどめることだ。

NY原油、続伸28ドル

2001.01.04【ニューヨーク3日=時事】The Sankei Shimbun

 三日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げが米経済の刺激策になるとの見方から買いが入り続伸した。米国産標準油種WTI二月きりは、前日終値(二七・二一ドル)比〇・七九ドル高の二八・〇〇ドルで引けた。石油輸出国機構(OPEC)総会での大幅減産観測も買い材料につながっている。

 取引終了後に発表される米石油協会(API)の週間在庫報告で、在庫の大幅減が確認されるかもしれないとの観測も下支え材料。


OPEC減産の可能性/目標価格帯割れ

2000.12.25【ロンドン25日=野口裕之】The Sankei Shimbun

 OPECでは価格を連動させた生産方式を採っており、平均価格が十営業日続けて二二ドルを下回ると、日量五十万バレルの減産となる。このまま二二ドル割れの状態が続けば、一月上旬には減産決定の条件が整う。このため、市場関係者の間では「米国など消費国の動向をにらみ、臨時総会を待って減産量を決める」(在英日系大手商社)との観測が強まっている。

原油代下落で1月のガソリン相場に値下げ圧力 (2000.12.22) asahi.com

今年の灯油代、北海道は1世帯で9200円増 原油高で (2000.12.22) asahi.com

NY原油続落、25.77ドル/8カ月ぶり安値 北海は22ドル台2000.12.21【ニューヨーク20日=時事】The Sankei Shimbun

 二十日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、在庫の増加を示す統計を受けて売りが膨らみ大幅続落、米国産標準油種WTI二月当ぎりは一バレル=二五・七七ドルと、当ぎりとしては今年四月下旬以来約八カ月ぶりの安値で終了した。前日終値(二七・九六ドル)からは二・一九ドル安。

 この日の高値は二七・九四ドル、安値は二五・六五ドルだった。米国石油協会(API)および米エネルギー省の週間報告で原油在庫の増加が確認されたことから売り優勢となり、さらに当面の下値支持線と考えられていた二六ドルを割り込んだあとは「売りが売りを呼ぶ展開」(トレーダー)になった。

 【ロンドン20日=時事】二十日のロンドン国際石油取引所(IPE)の原油先物相場は、世界的な原油在庫回復の兆しが強まったことから急落した。北海原油代表油種ブレント二月きりは約八カ月ぶりに一バレル=二三ドルを割り込み、一時二二・九〇ドルの安値をつけた後、結局前日終値(二五・〇〇ドル)比二・〇三ドル安の二二・九七ドルと今年四月十七日以来の安値で終了した。

 石油の需要期にもかかわらず米石油協会(API)の週間統計で在庫増が確認されたほか、欧州やアジアでも暖冬などを背景に在庫がほぼ昨年並みとなっており、市場では、石油輸出国機構(OPEC)の増産などを受けて、原油在庫が世界的に急速に回復しているとの認識が広がっている。

来年前半の原油、30ドル近くで推移/米エネルギー省予測

2000.12.07【ワシントン6日=共同】The Sankei Shimbun

 米エネルギー省は六日、十二月の短期エネルギー需給予測を発表し、二〇〇一年前半の原油相場は一バレル当たり平均三〇ドルに近い水準の高値圏にとどまるとの見通しを示した。

 二〇〇一年末時点の平均価格は、石油輸出国機構(OPEC)が設定する価格帯の二二−二八ドルの間で、中心より上値を想定している。

 原油価格は、OPECが相場急騰を受けて十月末に日量五十万バレルの追加増産の発動に踏み切って以降も高止まりしており、十一月の平均価格(輸入価格)は三一ドルを上回る水準となった。十一月の短期予測ではOPEC追加増産などを受け、原油価格が今冬中に四−五ドル下落するとの期待を表明していたが、同時に需給の修正に時間がかかる可能性などにも触れていた。

 今回は、こうした経緯を考慮し、OPECの増産動向や経済協力開発機構(OECD)加盟の消費国の在庫状況も再検討し、予測を修正したという。

石油市場安定化で協調確認 国際エネルギーフォーラム (2000.11.20) asahi.com

原油高で、灯油価格3年ぶりの高値に (2000.11.18) asahi.com

石油データを産油国・消費国が共有化 価格安定ねらい (2000.11.18) asahi.com

原油先物相場、1カ月ぶりの高値 35ドル台に (2000.11.16) asahi.com

OPECの増産見送りで原油相場は上昇 NY商業取引所 (2000.11.14) asahi.com

OPEC、原油追加増産見送り/非公式閣僚会議 現状見極めの姿勢

2000.11.13【ハーグ12日=佐野領】The Sankei Shimbun

 原油高への対応が注目されている石油輸出国機構(OPEC)は十二日、臨時総会に先立ち、ウィーンで非公式閣僚会合を開き、現行の生産上限(日量二千六百七十万バレル)を据え置き、追加増産を見送ることで一致した。OPECは十月末に追加増産を実施しており、その効果を見極める姿勢をとった。原油価格は不透明な中東情勢や冬場の需要拡大を背景に、当面、高止まりを続けることになりそうだ。

 ウィーンからの報道によると、非公式閣僚会合を終えたサウジアラビアのヌアイミ石油相は「いまは何かをすべき必要はない。(石油市場の)状況を見守り、必要なときに決定を下す」と述べ、OPEC各国の石油相が増産見送りで一致したことを明らかにした。

 OPECは、今年三月、六月、九月の増産決定に続き、十月三十一日から原油の市場価格が一定の変動幅を超えると自動的に原油の生産調整を行う目標価格帯制度を初めて適用、日量五十万バレルの追加増産に踏み切っている。しかし、原油の市場価格は、OPECの目標価格帯制度が適正価格とする一バレル=二二−二八ドルの範囲を大きく上回る三〇ドル台で推移しており、対応が注目されていた。

 非公式閣僚会合ではまた、今年末で任期を終えるナイジェリア出身のルクマン事務局長の後任人事について、ベネズエラのロドリゲス・エネルギー鉱業相に来年一月からOPECの事務局長を委嘱することで一致した。

 一方、十二日に予定されていた臨時総会は、オーストリア中部の山岳地帯で起きたケーブルカー事故の犠牲者に弔意を表するとして十三日に延期された。

 OPECは、原油市場の動向に対応するため、来年一月十七日に再び臨時総会を開く。

増産発表でも止まらぬ原油高 暖房期前の再増産が焦点 (2000.10.31) asahi.com

OPECが日量50万バレルの追加増産実施 31日から (2000.10.31) asahi.com

OPECが日量50万バレルの追加増産方針を表明へ  (2000.10.29) asahi.com

NY原油先物、33ドル台に

2000.10.27【ニューヨーク26日=共同】The Sankei Shimbun

 二十六日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場の米国産標準油種(WTI)の十二月渡しは、前日終値比○・七五ドル高の一バレル=三三・七一ドルで取引を終えた。

 イラクが石油輸出を停止するとの観測が市場に流れたためで、米国内での供給不足懸念も価格を押し上げた。

 市場関係者はイラクからの供給が停止すると「心理的にも原油価格に大きく影響するのでは」としており、原油価格は十一月の石油輸出国機構(OPEC)総会までは乱高下するとの見方が広がっている。

原油高騰じわり生活直撃/灯油値上がり「このままいけば1リットル50円台」/寒冷地では数万円の出費増も

2000.10.25 The sankei Shimbun

 原油高騰の影響が、じわじわ広がりつつある。ガソリン一リットルの価格が、平成七年三月以来、五年七カ月ぶりに四十七都道府県で百円以上となったのに続いて、本格的な需要期を迎える灯油も値上がり傾向となってきた。昨年、全国平均で四十円前後だった一リットル当たりの価格が十月には四十七円に上昇、「このままいけば、三年半ぶりに五十円台に乗るところも多い」(石油元売り会社)との予測も根強いだけに、原油高は市民生活を直撃しそうだ。

 石油製品の価格動向を調べている通産省の外郭団体「石油情報センター」が公表した、十月十日現在のレギュラーガソリン一リットル当たりの全国平均価格は百五円。九月に比べ一気に三円アップ、平成二年十一月の五円上昇に次ぐ大幅な値上がりとなった。

 同センターによると、ガソリン価格は昨年四、五月、調査開始以来最低の一リットル当たり九十円を記録した。しかし「昨年三月と比べ原油価格が三倍に跳ね上がった影響」(同センター)で一転値上がりが続き、とうとう四十七都道府県すべてが、一リットル当たり百円以上となってしまった。

 一方、灯油は前月比三十九円高い十八リットル八百四十九円(一リットル当たり四七・二円)まで上昇した。冬の訪れを控え、十一月初旬には、各地の生協など大口需要家と石油元売り各社との「価格交渉」が集中的に行われる。かつては消費運動の一環として価格交渉が行われ、「北海道の価格が基準になった時代もあったが、現在は各生協が個別に実施しており、基準になる仕組みにはなっていない」と、生活協同組合連合会は説明する。

 同連合会によると、すでに交渉を終えた岩手県生協連は、冬期(十月二十一日−三月二十日)の灯油暫定価格を十八リットルで八百四十六円に設定。これは昨年の価格に比べ一リットル当たり六円の値上がり。宮城県生協連では、一リットル当たり五円値上げして、十八リットル七百九十二円に暫定価格を決めた。

 同連合会によると、「おおむね一リットル当たり四円後半から六円程度の値上がりになるのでは」とみている。また、今後の灯油価格値上げに対処するため、各地の生協など大口需要家の中には、「普通は年一回の価格交渉を複数回にするなど、対策も検討しているところもある」(同)。

 しかも、原油価格が昨年春に比べ三倍の一バレル三〇ドル台に急騰、一九九〇年の湾岸危機以来十年ぶりの高値水準で推移しており、石油元売り各社は石油製品の値上げに躍起だ。「コストアップ分のうち、ガソリンはおおむね価格転嫁ができたが、灯油については半分の状態」(日石三菱広報部)というだけに、「灯油はまだまだ、値上がりが続くと考えた方がよく、一リットル五十円を超す地区がかなりでるでしょう」と予測する石油元売り会社もある。

 北海道の一般家庭で十月から三月までの半年間に消費する灯油は約千五百リットル。それだけに寒冷地では「この冬の灯油値上がりの影響による出費増は、数万円になる可能性も」(石油業界関係者)と指摘する。

 「灯油価格の値上がりを抑える有効な手立ては、今のところない。あとは、長期予報の通り、灯油をあまり使わないで済む『暖冬』になってくれれば…と祈るだけです」(生協関係者)

ガソリン、全都道府県で100円突破 5年7カ月ぶり (2000.10.23) asahi.com

ガソリン価格、先週より1円高の1リットル105円に (2000.10.18) asahi.com

原油価格が急騰、米駆逐艦爆破事件などを受け

2000.10.13 Web posted at: 8:54 AM JST (2354 GMT) ニューヨーク(CNNfn) by CNN.co.jp

中東情勢の緊迫化を受け、12日の国際商品先物市場では、原油先物相場が急騰した。「原油供給の先行き不透明感を高める政治問題が発生した」(サンダーズ・モリス・ハリスの石油アナリスト、アイリーン・ハース氏)ため、買いが殺到したという。米国では、ヒーティングオイル先物が湾岸戦争時の高値を上回り、冬場の需要期にかけて、エネルギー価格の上昇がインフレ圧力につながる可能性も懸念されている。

この日の原油急騰は、イスラエル兵2人がパレスチナ人群衆にリンチ殺害されたことに対する報復として、イスラエル軍がパレスチナ自治区ラマラをミサイル攻撃したことや、イエメンのアデン港に停泊中の米駆逐艦に爆発物を積んだボートが突っ込み、米兵数人が死亡したことなどが引き金となった。

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)11月物は、2ドル81セント上昇し、1バレル=36ドル06セントで引けた。一時は、37ドルちょうどまで上げ、先月つけた10年ぶりの高値37ドル80セントに迫る勢いをみせた。37ドル台をつけたのは9月20日以来。

NYMEXのヒーティングオイル11月物は、一時は1ドル11セントをつけ、90年12月の湾岸戦争時の高値を上回った。ロンドン国際石油取引所(IPE)の北海ブレント先物11月物も、湾岸戦争以来の高値を約3週間ぶりに更新した。

原油価格の上昇に弾みがついたのは、米石油協会(API)の週間在庫統計が低水準にとどまり、冬の需要期に需給がひっ迫するとの懸念が強まったことも背景にある。

原油価格急騰がインフレにつながり、景気を直撃するとの懸念で、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は12日、379ドル21セント(3.64%)安の1万0034ドル58セントで引け、過去5番目の下げ幅を記録した。

レギュラーガソリン1リットルあたり2週間で2円上昇 (2000.10.12) asahi.com

北海原油急伸、31ドル寸前/ロンドン

2000.10.09【ロンドン9日=共同】The Sankei Shimbun

 九日午前のロンドン国際石油取引所(IPE)の北海ブレント先物相場は、中東情勢の緊迫を受けて急伸している。午前十一時現在、取引の中心を占める十一月渡しは前週末終値比○・七二ドル高の一バレル=三○・八二ドル。一時は三一ドル台寸前まで値上がりした。

 市場筋によると、中東情勢緊迫で思惑買いが入っている。また米国北東部に寒波が襲来、暖房用灯油など石油製品の在庫が低水準にとどまっていることも材料となっている。

原油価格安定を要望 ASEAN経済相会合の共同声明 (2000.10.07) asahi.com

原油相場、年内は28ドル強で推移と米エネルギー情報局 (2000.10.07) asahi.com(時事)

平沼通産相 ASEANに原油備蓄要請へ

2000.10.06 The Sankei Shimbun

 タイで週末に開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済閣僚との会議に出席する平沼赳夫通産相は五日、産経新聞社のインタビューに応じ、ASEAN各国に対し原油備蓄を求める考えを明らかにした。ASEAN各国は石油依存度は高いにもかかわらず、備蓄しているのはタイだけで、原油価格の高騰が各国のエネルギー需給に与える影響が大きいと判断。日本は備蓄についての技術協力に応じる方針だ。

 タイ・チェンマイで開催される経済相会議に関連して、「備蓄を呼びかけるのか」という質問に対し、平沼通産相は「東南アジアは備蓄を持っておらず、石油の比率が高い」と述べ、備蓄制度の導入を提案する意向を示した。

 通産相はまた、「備蓄制度についての各国からの相談には応じる」と話しており、(1)備蓄する主体(2)備蓄量の目標水準(3)備蓄基地の選定(4)民間協力のあり方−などについて、技術協力を実施する姿勢を表明した。

通産省の軽油供給要請 国内価格上昇懸念/各社、輸出に及び腰 在庫少なく要請は空回り気味

2000.10.06 The Sankei Shimbun

 日石三菱など石油元売り各社は五日、国際エネルギー機関(IEA)が日本の石油業界にシンガポール市場への軽油供給を要請したことを受けて、輸出を拡大することで検討に入った。しかし、供給できる量には限りがあるうえ、国内製品に対しては価格の押し上げ要因になるとの見方も出ている。三年ぶりの高値をつけたガソリンをはじめ国内製品の値上げ圧力は根強く、価格の上昇傾向が一服するにはなお時間がかかりそうだ。(佐藤健二)

 「三カ月で六百万バレル(百万キロリットル弱)」

 通産省は石油業界に、この量の軽油をアジアのスポット(一時取引)市場で売却するように期待している。

 ところが、石油元売り各社は冷ややかだ。

 「国内への供給責任もあり、十月分については、もともとの計画である五万キロリットルに二万−三万キロリットル上積みできるかどうか」(渡文明・日石三菱社長)

 「市場価格しだいだが、今のところ十月に軽油を輸出する計画はない」(出光興産)

 通産省の思惑は空回り気味だ。

 各社ともコスト削減のため製品の在庫を減らしており、売却量の上積み余地が小さいことが主な理由。軽油増産を目的にした原油処理量の拡大にも及び腰だ。本来増産が必要ない他の石油製品の在庫も増えるため「市況の軟化を招き、採算が悪化する」ことを心配している。

 石油業界では米国の戦略備蓄放出を含めた今回のIEAの安定化策について「ただちに国内の石油製品価格の引き下げにつながることはない」との見方が支配的だ。むしろ、先行きについては一層の上昇を見込んでいる。

 「海外に余剰軽油を放出することによって、軟化が続く国内の需給が引き締まる」ことに加え、「かりに原油相場が下がっても、過去の製品価格への未転嫁分を上乗せして値上げする方針に変わりはない」(出光)ためだ。

 通産省の外郭団体「石油情報センター」の調査では二日時点の全国のレギュラーガソリンの平均価格は一リットル=百三円と、三年ぶりの高値になった。元売り各社は「ガソリンはさらに三円程度の値上げが必要」とみており、原油高で火がついた小売価格の値上げはこれからが本番となる可能性もある。

ガソリン、3年ぶりの高値

2000.10.04The Sankei Shimbun

 石油情報センターが四日発表したガソリンスタンドでの週間の石油製品市況調査によると、十月二日現在のレギュラーガソリン価格は全国平均で一リットル当たり百三円と前週(九月二十五日)に比べて一円値上がりした。百三円は一九九七年八月以来、ほぼ三年二カ月ぶりの水準。

 冬場の需要期を迎える灯油価格も同四十六円四十銭と前週比一円二十銭上昇し、九八年三月以来、ほぼ二年七カ月ぶりの水準となった。

 原油価格が九月に高騰したためで、石油元売り各社は十月以降、これまで価格転嫁が遅れていた分も含め、ガソリンで三円程度の値上げを目指しており、価格はさらに上がりそうだ。

 ガソリン価格を地域別にみると、近畿、中国、九州・沖縄がそれぞれ二円値上がりした。その他の地域は一円の値上がり。最も高いのは中国と九州・沖縄の百六円で、北海道が百一円で最も安かった。

NY原油急伸 再び32ドル台に

2000.10.03【ニューヨーク2日=時事】 The Sankei Shimbun

 二日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、在庫ひっ迫懸念の再燃を背景に大幅続伸し、国産標準油種WTI十一月きりは約一週間ぶりに一バレル=三二ドル台に乗せた。終値は前週末比一・三四ドル高の三二・一八ドル。

パリで4日にIEA臨時理事会 緊急時備蓄放出など協議

2000.10.03(21:59)asahi.com

「安定価格で原油供給」OPEC首脳会議閉幕/カラカス宣言採択 消費国に税軽減要求

2000.09.29【ニューヨーク28日=青木伸行】The Sankei Shimbun

 ベネズエラの首都カラカスで開かれていた石油輸出国機構(OPEC)首脳会議は二十八日、「公正、安定的な価格」での原油供給や、石油消費国に対する石油税の軽減要求、消費国との対話促進などを盛り込んだ「カラカス宣言」を採択して閉幕した。今回の首脳会議と宣言は、消費国側からの増産圧力をけん制し、消費国と対抗していくためにOPECの結束と発言力を強化していくとの政治的メッセージを発信したものといえる。

 宣言は、(1)公正、安定的な価格による消費国への原油供給確保(2)産油国が一定の利益を得られ、他のエネルギーと競争力のある価格政策を構築−すると明記。原油相場の高騰はOPECの供給不足が原因とする消費国側の主張と価格抑制圧力をはねつけ、原油価格の急落による収入減を避けて生産調整により相場の下支えを図るOPECの立場を強調した。

 逆に、消費国が石油製品に高率の課税をしていると批判し、事実上減税によって消費者の負担軽減を図るよう要求したほか、貧困国の債務削減を先進国に求めている。

 宣言はまた、首脳会議を定期的に開催する方針を示し、原油の生産調整にとどまらずOPECの協力関係を科学技術や文化など全般的なものに拡大し結束を強化することや、他の産油国との連携を深めていくことを強調。一方で、市場の安定化へ消費国との閣僚レベルによる対話にも言及し、まず十一月にサウジアラビアのリヤドで開かれる予定のエネルギーフォーラムで対話を行うとした。今回の首脳会議では、当面の産出量について十月から実施する日量八十万バレルの増産の効果を見極めることで一致。その判断は十一月の次期OPEC総会に持ち越した。

 閉幕にあたり会見したベネズエラのチャベス大統領は、一バレル=二二−二八ドルの価格帯を軸に生産量を調整していく方針を示唆。十一月に予定される消費国との対話では、石油製品への高率関税や原油市場への投機資金流入の問題などを提起する意向を明らかにし、協議の行方が注目される。

NY原油続落 30ドル割れ寸前

2000.09.29【ニューヨーク28日=時事】The Sankei Shimbun
 二十八日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、カラカスで開催中の石油輸出国機構(OPEC)首脳会議で、サウジアラビアのアブドラ皇太子が「相場安定のために必要量を供給する用意がある」との発言をしたと伝えられたことから、売りが膨らみ、六営業日続落となった。米国産標準油種WTI十一月きりは、一バレル=三〇・三四ドルと、前日終値(三一・四六ドル)比一・一二ドル安で終了。一時は三〇・二六ドルと、三〇ドル割れ目前まで下げた。

原油価格が大幅下落、31ドル台に NY商業取引所

2000.09.26(14:30)asahi.com

備蓄放出、欧州も検討/IMF委共同声明 各国に波及の可能性/原油価格安定化

2000.09.25【プラハ24日=長谷川秀行】The Sankei Shimbun
 チェコの首都プラハで二十四日、開かれた国際通貨基金(IMF)の国際通貨金融委員会(IMFC)は、採択した原油価格の高騰に懸念を表明する共同声明の中で、先に米国が決めた戦略石油備蓄の放出に続いて、他の先進国の中にも「同様の行動を取る可能性を検討」している国があることを明らかにした。

 米国に続く備蓄原油の放出を検討している国は欧州の一部とみられ、今後、先進国間で原油の供給増を目指した備蓄取り崩オの動きが広がる可能性もある。

 二十三日に石油消費国だけの先進七カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)が原油高への懸念を示す共同声明を採択したが、IMFCはサウジアラビアなどの産油国もメンバー。共同声明で産油国と消費国が原油高是正に向けて認識を一致させたことにより、価格安定に向けた取り組みがさらに加速する可能性もある。 現時点での放出は否定 中川官房長官

 中川秀直官房長官は二十五日午前の記者会見で、原油価格高騰を受け米政府が原油備蓄放出を決めたことに関連して「わが国を含め国際エネルギー機関(IEA)加盟国が協調して備蓄原油を放出する必要がある状況とは考えていない」と述べ、現時点での日本の備蓄原油放出を否定した。ただ、一方で同長官は「今後IEAの議論を踏まえ、供給面に支障が生じるなど放出の必要性が生じた場合はわが国も速やかに対応したい」とも述べた。

石油問題で「供給不足なら備蓄放出検討」中川官房長官

2000.09.25(17:01)asahi.com

欧州の原油相場が下落 G7の合意受け

2000.09.25(21:15)asahi.com

産油国含めて、原油価格抑制で合意 IMF

2000.09.25(02:03)asahi.com

OPECに原油増産要求、ユーロ動向は今後も注視 G7

2000.09.24(18:26)asahi.com

米国、石油価格抑制狙い備蓄放出を決定 先物相場急落

2000.09.23(18:36)asahi.com

米エネルギー長官が、戦略石油備蓄の放出決定を発表

2000.09.23(09:17)(時事)asahi.com

一時33ドル台 NY原油反落

2000.9.22【ニューヨーク21日=青木伸行】The Sankei Shimbun
 二十一日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、ゴア米副大統領が戦略石油備蓄の放出を提案したことを受け反落し、米国産標準油種(WTI)の十一月渡しは前日比一・二四ドル安の一バレル=三四・〇〇ドルで終了した。

 朝方は供給懸念から買いが入り、一時三五・四六ドルまで上伸したが、ゴア副大統領の提案で備蓄放出の観測が出て売りが優勢となって反落した。米政府が備蓄放出に踏み切るかは不透明だが、市場には期待感が強まった。この日の安値は三三・九〇ドル。

 一方、原油相場反落の米株式市場への影響は限定的なものにとどまり、ハイテク株に利益確定の売りが出て店頭市場・ナスダック総合指数は前日終値比六八・五六ポイント安の三八二八・八八(暫定値)と、反落して終了。

 半面、小売りなど、一部の優良株に押し目買いが入り、ダウ工業株三十種平均は、同七七・六〇ドル高の一万七六五・五二ドルと、七営業日ぶりに反発して引けた。

 市場では依然、原油高とユーロ安が不安視されており、二十一日の取引は資金がハイテク株から安定成長株や債券へ移動しただけで、慎重な取引に終始した。

 市場筋は「原油高とユーロ安への不安など悪材料が多く、下落傾向が続くとみられる」とみている。

原油価格の高騰、G7の議題に 米財務長官が見通し

2000.09.21(12:48)asahi.com

「転嫁すれば家庭に負担増」 原油高で石油連盟会長

2000.09.20(18:55)asahi.com

NY原油、小幅安2000.09.20【ニューヨーク19日=時事】

 十九日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、この日の取引終了後に発表される週間在庫統計を前に利益確定の売りが出て値を下げ、米国産標準油種WTI十月当ぎりは一バレル=三六・五一ドルと、前日終値(三六・八八ドル)比〇・三七ドル安で終了した。

 しかし「ひっ迫した需給状況は何も変わっていない」(アナリスト)との見方は根強く、十年ぶりの高値が続いている。

ニューヨーク原油先物相場は反落

2000.09.20(01:30)asahi.com

原油高で政府が産油国に働きかけへ 欧米、アジアと協調 (2000.09.20) asahi.com

原油高騰軸に討議 プラハG7の議題決まる (2000.09.19) asahi.com

原油価格、さらに高騰 湾岸戦争直前の水準 (2000.09.19) asahi.com

原油相場高騰に懸念表明/荒木外務政務次官

2000.09.17The Sankei Shimbun【カイロ16日=共同】
 アルジェからの報道によると、アルジェリア訪問中の荒木清寛外務総括政務次官は十六日、ヘリル・エネルギー・鉱業相と会談し、両国関係や最近の原油相場をめぐって話し合った。

 アルジェリア外務省の声明として伝えられたところでは、荒木次官は原油相場の高騰に懸念を表明、原油価格安定に向けたアルジェリアの努力を称賛した。

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国のアルジェリアは、価格高騰が続けば原油を増産するとの意向を示している。

原油急騰、10年ぶりに1バレル=36ドル台 (2000.09.16) asahi.com

原油高が石油化学業界を直撃 収益に影響も (2000.09.14) asahi.com

NY原油反落

2000.09.13【ニューヨーク12日=時事】The Sankei Shimbun

 十二日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)原油先物市場では前日の急騰を受けて利食い売りが活発化し、相場は急反落した。米国産標準油種WTI十月きりは一バレル=三四・二八ドルと、前日終値(三五・一四ドル)比〇・八六ドル安で引けた。クリントン米大統領が石油備蓄の放出を示唆したことも売りにつながった。ただ、市場では依然として堅調地合いが継続しているとの見方が有力。

原油価格、高騰後に急落の可能性も 日本エネ研が見通し (2000.09.13) asahi.com

OPEC増産でも「高値続く」 石油業界が見通し (2000.09.11) asahi.com

日量80万バレルの追加増産で合意 OPEC総会開幕 (2000.09.11) asahi.com (時事)

OPEC定例総会、今年3回目の増産で合意の見通し (2000.09.10) asahi.com(時事)

APEC蔵相会議が閉幕 原油高懸念し共同声明 (2000.09.10) asahi.com (時事)

石油価格上昇に日本の反応鈍い APEC会合で宮沢蔵相 (2000.09.10) asahi.com

OPECに市況対策を要望 EU蔵相会議 (2000.09.10) asahi.com

燃料高騰の抗議、英国にも「飛び火」 (2000.09.09) asahi.com

原油価格への懸念表明へ APEC蔵相会談始まる (2000.09.09) asahi.com

EU蔵相、ユーロ安と石油高を協議へ (2000.09.08) asahi.com

原油が半年ぶりの高値 米大統領、サウジとの協議表明 (2000.09.02) asahi.com

NY原油価格2カ月ぶり高値

2000.08.29【ニューヨーク28日=時事】The Sankei Shimbun

 週明け二十八日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)諸国の原油増産に悲観的な見方が広がり、米国産標準油種(WTI)十月当ぎりは一バレル=三二・八七ドル、前週末終値(三二・〇三ドル)比〇・八四ドル高と続伸して引けた。

 これは、今年六月二十日(三三・〇五ドル)以来二カ月ぶりの高水準。二十九日に米国石油協会(API)の週間在庫統計が発表されるが、在庫が減少するとの見通しが支援材料となった。

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