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D.羽根のこと

 初心者から中級者の使用後の矢を見て思うこと(羽根の一枚が痛んでいるのに気にしていない)があったのでまとめてみます。まずは原因と確認方法と対策などのついて検討してみましょう。

で、簡単に話すと矢の速度は結構速いので90mまで到達するのに2秒前後平均時速で162Kmであるが初速は時速200Km前後になる。羽根の働きで直進性と安定性を増すために矢に回転を与えるが、その回転は条件でかなり変わるが1秒間に数十回程度までであろうし、発射時に回転を与えるような(銃身ような)働きはないので0から回転初めて30mぐらいまでは回転数は上昇している。そこでリリース時点から矢の羽根の部分がレストやプランジャーの位置のときどのくらい回転しているかの推定であるが、矢がストリングから離れてレストの位置を通過する時間は移動距離が200mm程度であるとすると初速から考えると3/1000秒程度であり、かなり弱い弓であっても2倍も変わらないでしょう。問題はその数ミリ秒でどのくらい回転するかであるが、30回/秒で30度であるが初速から回転を上げているとは思われないので数分の一と考えるのが妥当ではないでしょうか?実際の傾向は自分の弓のセッティングで確認するしかないでしょう。推察ではほとんど(あっても10度程度)回転していないと考える。つまり最初は一番広い羽根の位置にあわせる。

  干渉の確認方法としてあたっている矢の羽根の前側に口紅など着色剤を塗って何回か近射をして干渉場所の付着を確認して見ましょう。レストかなプランジャーかなハンドルではないと思うけど。。。

  つぎに対応ですが矢のチューニングが悪い場合は難しいので詳しい人に矢の飛びを見てもらいましょう。羽根の種類を変えたからあたるようになった場合の注意点、とくに初心者から次の矢に買えた場合などソフトベインからスピン系の羽に変えた場合の注意点

  鳥羽根やソフトベインは羽根を貼り付ける3本のライン(3枚貼りとする)は120度で幾分ピッチがついている状態で引かれているのではないでしょうか、同様にスピンに使用する場合もフレッチャーなどを利用して120度で3本引きますが羽根のつき方を後ろ(ノック側)よく見てください。ソフト系はラインのほぼ真上に羽根が立っていますよね、で、スピン系は両面テープで平行に張った状態からカールしていますのでライン上方には一番高い部分はありません、角度的にずれています。実際は30度程度はノックを回転させないと干渉は避けられないかもしれません。そのた羽根の形状や張り方などによっては変化するのでいつものノックの位置で取りかけると羽根が干渉します。もう一度矢を弓にノッキングさせて羽根の位置を確認しましょう。もちろん同じ羽根の矢は同じ角度にするのはあたりまえですが、干渉するようでしたらノーマルな位置から10−20度ずつノックを回転させて干渉しにくい位置を探しましょう。

 せっかくよいリリースをしても羽根が干渉するようではまとまらないですからね。

おまけ 考え方

1.アーチェリーの矢速について

  別のコラムで実測したものもあるし、フライトシュミレーターなどを使っても想定できるし測定器も市販されている。実測で男子シングルで40ポンドでACE670で約60m/秒程度で初速がある。ただし、矢そのものの空気抵抗と羽根による抵抗での減速で徐々に速度が低下する。実測では80mから90mの間では45m/秒程度になる。発射して的に到達するまでに1.9秒であった。もちろん弓の強さが低くなり、矢が重いものではより速度は遅くなり、時間もかかる。

2.羽根の目的

  もともと羽の役目は、いかに矢をより直進性よく的中させるかのために空気抵抗を利用して横に向かないような働きをもち、矢先がより安定して直進するために矢を回転させるために羽根にピッチ(回転角)をもったセットを行う。ただしあまりきつくつけると回転数は増すが空気抵抗によって減速して失速する傾向が強まる。

3.羽根の種類

  羽根の種類は大きく分けて鳥羽根、ソフトベイン、スピンベインまだメーカーの名称は色々ありますが大体スピン形のものが多いですね。特にこの順で軽くなっています。またスピン系はより矢に回転を与えやすいうえに軽量のために重量による失速を軽減してより回転に対する影響を与えやすくなっています。ただ普通は3枚羽根を貼り付けますが重要なのは羽根の種類によって同じマーキングであってもノックの回転位置は変える必要があります。鳥羽根やソフトベインはマーキングのつけた位置に立っているがスピン系は両面テープなどで貼り付けるとはねの膨らんでいる位置が角度的にずれるのでノックの角度を貼り付けたあとに調整する必要がある。

4.回転はどれくらいしているか

  矢速計算による概算とメーカーによるデーターによると発射時は0から2−30回/秒程度で変化しているが特に問題になるのはリリースしてからハンドル部分を通過するときの問題なのである。リリースしてストリングによって加速されていく矢が返ったときにストリングから離れるまで回転できない。また離れたときでも回転の力を発生するのは羽根が空気の影響で抗力を発生して加速的に回転していくが初速の回転は0からである。

SPIN-WINGの貼り方update_nani01.gif (3238 バイト)

純正のスピンウィングの貼りかたは付属の説明書に記述してある内容を抜粋添付しておきますが後ろから見て標準的にはこのように貼って後は、プランジャーなどと干渉しないように確認していけばいいでしょう。ただし矢のスパインがあっていない場合はうまくクリアできないかもしれませんので注意してください。実際リリースしてストリングから離れた矢がプランジャーの部分を通過するまでの時間回転する角度だけ調整が必要かも知れませんが目視確認できませんので結果で判断してください。

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